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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2024/5/22に実施した中京大学心理学部2・3・4年の皆さんのレポートです。




Aさん 

 今回の講義を通して,味覚についての貴重かつ興味深い体験ができたと感じています。ミラクルフルーツについては漫画の名探偵コナンでその名前と効果について読んだことがあり,ギムネマについても,子どもの頃にギムネマを含んだガムをお菓子売り場で見つけて面白そうだと思ったことはあったものの,どちらも体験したことはありませんでした。実際に体験してみて,ギムネマではチョコの甘味は感じられず塩味のようなものが感じられ,ミラクルフルーツではレモンの甘味がより強く感じられ,口に入れた際の刺激感も低減されたように感じました。
 体験以外の部分でも興味深い話が多かったです。好き嫌いの改善方法について,嫌いなものでも改めて品質の高いものや,自分で育てたものを食べると好きになる場合があるという話を聞いて,実際の行動を通して認知の歪みを改善するという点で,臨床心理分野における心理療法の中の認知行動療法と似ている部分があると感じました。また,大人になって味の感覚が変化して好き嫌いも変化することについて,自分も最近ピーマンの苦味をおいしいと感じるようになったのですが,子どもの頃は親に「ピーマンは甘くておいしいよ」と言われ,そんなことないと不機嫌になっていました。そのため,学校などでは大人と子どもの味覚の違いを考慮した食育活動が重要なのではないかと考え,自分も将来子どもができたらそのことを心がけようと思いました。
 今後の味覚修飾植物の発展について,様々な味覚修飾植物に含まれる成分の効果を簡単に受けられるように加工する技術の発展が期待されると考えます。今回いただいたタブレットはもちろん,例えば乳頭に吸収されやすいように水溶液として飲んだり口をゆすいだりするだけで効果を得られるなどの新しい形が実現できればより便利になるのではないかと考えます。加えて,甘味や酸味だけでなく,苦味を抑える成分が発見されれば,例えば幼児が薬を飲む際に苦味を抑えて飲みやすくするなどの活用法が考えられます。また,人間だけでなく動物の味覚についても研究が進めば,飼育されている動物がよりおいしいと感じる餌の製造が可能になり,ストレスの低減や寿命が延びることにつながったり,味覚が鋭く苦い薬を飲ませづらい動物にも薬を飲ませやすくなるなどの影響が期待されると考えます。総じて,過去において味覚は身を守るためのものであったが,現代ではその役割に加えて楽しむもの,操作するものにも変化しており,人類の暮らしがより豊かに発達したことを感じました。今回は貴重な講義をありがとうございました。



Bさん 

 はじめに、味覚を変えられるというミラクルフルーツやギムネマの存在を初めて知ったため、それらの効果について非常に興味深かった。また、これまで舌の場所によって味覚が変わると認識していたため、辛い物を食べるときは辛さをなるべく感じないように舌のある部分を避けながら食べることがあった。しかし、そのような味覚地図は間違いであると知り、新たな知識を得ることができた。
 味覚修飾植物の今後の展開として、講義にもあったように糖尿病患者への治療法としてさらに扱われるといいなと感じた。なぜなら、祖母が糖尿病を患う一歩手前の段階であるため、甘いものを摂取するのを避けるように医者から言われている状況を実際に見たからである。そして、甘く感じるお菓子を作ることができるならば満足感を得ることができ、糖尿病予防に効果的であると考える。毎日異なった味付けの料理を食べ、数多くの飲食店の料理を食べることは私にとって幸福であり、それに共感する人も多いであろう。石黒ら (2015) によると、「味覚嗜好・感度は個々の食生活および各生活習慣病と密接に関係している」という水田 (2011) の供述により、「味覚の機能を正常に保つことは、その人の人生の潤いや健康の維持・増進および、生活習慣病予防のための食生活を送る上で重要である」と述べている。そこで、毎年約29万人が味覚障害を患っていることを知り、味覚の機能を正常に保つために、味覚について知ることが必要なのである。そこで、高齢者が料理で味付けをするとき、濃い味付けになってしまうイメージがある。味覚障害ではないとしても、もし仮に入れ歯を使用しているとして、味が感じにくくなっているから濃い味付けになってしまう可能性もあるため、年齢を重ねるにつれてより健康に気を使っていく必要があるのである。
 今回の講義でミラクルフルーツやギムネマを使用して、味覚が変わることを実感し、味覚障害を患うと美味しいと感じている食べ物が美味しく感じられなくなるかもしれないと考えると、少し辛い気持ちになるのである。だからこそ食生活の見直しをしようとするきっかけになるのではないだろうか。私は嫌いな食べ物がほとんどないが、小さい頃はピーマンやゴーヤなどが苦手であった。しかし、これらの食材が今では食べられるようになり、美味しいと感じている。その変化の背景には、母親が苦味をごまかす味付けをするなどの工夫があることで徐々に抵抗感がなくなったと感じている。したがって、これまでの私自身の経験によりどのような味になるのかを想定で来ているため、味蕾が赤ちゃんには多く大人には少ないという事実を理解することができた。
 また、りんごをレモン水や塩水につけると甘さが引き立ったり、スイカに塩をかけるとより甘くなったりと、普段から行っていたことが味の対比作用だったのだと気づくことができ、面白かった。

【参考文献】
・石黒 千映子・生田 美智子・東野 督子・杉村 鮎美・五島 裕子・石田 咲・三河内 憲子 (2015). 「味覚」と「栄養」に着目した食生活についての健康教育の効果. 日本赤十字豊田看護大学紀要, 10, 157-169.
・水田栄之助(2011).味覚嗜好・感度が書く生活習慣病に与える影響.臨床栄養,119(3),246-247.



Cさん 

 私は昔から美味しい食べ物が大好きで、食べることに対して強い関心を持ってきた。特に「なぜこんなに美味しいと感じるのだろう?」という疑問は、幼い頃からずっと抱いてきたものである。食べ物の「美味しさ」は、単なる感覚ではなく、味蕾や脳など様々な要素が絡み合って生まれるものだと知ったとき、自分の中にあった漠然とした疑問が少しずつ形になっていった。 
 味蕾について学ぶ中で、人間以外の動物にも味覚があることに改めて気づいた。たとえば、肉食獣は主に動物の内臓を率先して食べると言われている。これは、内臓に栄養が豊富で、動物が本能的にそれを美味しいと感じるからだという。一方で、小腸などには消化途中の植物の繊維や内容物が含まれていることがあり、間接的に野菜の栄養も摂取していると考えられる。つまり、味覚は種によって食性に最適化されており、それぞれの「美味しさ」には理由があることを学んだ。 
 また、「別腹」という現象にも興味を持った。私は猫を飼っており、普段はキャットフードをあげているが、たまにおやつとして“ちゅーる”を与えることもある。ただし、キャットフードを食べた直後には“ちゅーる”への食いつきが悪くなることがある。これは、人間でいう「もうお腹いっぱいだけど、甘いものはまだ食べられる」という感覚と異なったものなのだろうと考えた。このように動物にもある種の“満足感”や“食の選好”が存在することに気づき、味覚とは単なる生理現象ではなく、感情や状況にも影響されるものであると実感した。 
 さらに、味覚の研究で初めて知ったことの一つに、「人形に苦味成分が塗られている」という事実がある。赤ちゃんが誤って口に入れないように、苦味成分が使われているという。これは人間が本能的に苦味を「毒」として避ける性質を持っていることを利用した工夫だという。ここから派生して、「ではレゴなどの玩具にも同じような処置がされているのだろうか」と疑問に思った。このように、味覚は人間の安全にも応用されているのだと感じた。 
 また、私自身がエビやカニなどの甲殻類を苦手としている理由についても、味覚と結びつけて考えることを学んだ。思い返してみると、幼い頃に食べた甲殻類はあまり新鮮で美味しいものではなかった。つまり、その記憶が味覚に悪い印象を残してしまい、今でも苦手意識があるのかもしれない。このことから、味覚は一度の経験によっても大きく変化し、それが長く残る場合もあることを実感した。 
最後に、私は東南アジアを旅行することが多く、現地の水や料理の味に違和感を覚えることがよくある。特に飲み水の味は日本のものと大きく異なり、最初は戸惑うこともあった。しかし、これは水に含まれるミネラル成分や浄水技術の違いが影響していると知り、日本の水がいかに繊細で美味しいかを再認識するようになった。結果として、日本の料理の繊細さや美味しさにも改めて感謝の念を抱くようになった。 
 味蕾や味覚について考えることは、単に「美味しさ」への興味を満たすだけでなく、人間の感覚や記憶の関わりを理解する上で今授業は非常に有意義だった。



Dさん 

ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物による体験を行ったのは,人生で初めてであった。また,それらの名前を耳にしたこともなかった。そのため,実験が始まるまでは未知の体験に対する高揚感と少しの困惑があった。レモンの酸味だけでなく甘みも感じるようになるというのは本当であるのか。果たして味覚修飾植物により変化した味覚はすぐに元通りになるのだろうか。これらの感覚は,味覚体験に対する期待ともいえる。 いざ味覚体験を行ってみると,レモンやチョコレートの味の変わりようにこれまでに感じたことのない驚いた気持ちになり,新しい視点を得た気がした。そのままではすっぱすぎて食べられなかったレモンはミラクルフルーツタブレットにより甘みを感じるようになり,反対に,チョコレートはギムネマにより甘みが消え美味しくなくなってしまった。このことから,人間が食事をするときに美味しさを感じる一つの要因として,甘みが挙げられるのではないかと考えた。味が左右されたのは,味覚修飾植物により甘みが変化したためであるからだ。
 山本 (2012)によれば,視床下部の摂食中枢では甘みなどの快感を生じさせる味覚情報が入力され,「おいしいものをどんどん食べさせる」活動が行われるという。摂食中枢では副交感神経系の活動を高める作用や,オレキシンなどの食欲促進物質を産出し脳の各部に送られる。今回の味覚体験では,ミラクルフルーツを食べた後のレモンは甘みを強く感じたことから視床下部の摂食中枢で「おいしい」と判断されたと考える。逆に,ギムネマを食べた後のチョコレートは甘みがなかったため,視床下部の摂食中枢へ入力がされず「おいしい」と感じることは無かった。このことから,人間が美味しさを感じる一つの要因として甘みが関与しているといえる。 
 振り返ってみると,コロナウイルスに罹った時も通常とは異なる味覚変化をしていた。コロナウイルスによる味覚障害も,味蕾が関与しているという (三輪, 2022)。しかし,この場合ウイルス感染により味蕾細胞が死んでしまうことが原因とされている。死んだ味蕾細胞に変わり新しい味蕾細胞が入れ替わるが,それらはすぐに味を感じることが出来ない。そのため甘みや塩味などの味を感知できず,味覚障害が生じるというのだ。コロナウイルスは味蕾そのものを破壊することにより味覚障害を引き起こしている。コロナウイルスによる味覚障害と味覚修飾植物による味覚変化は,通常と異なる味覚体験をするという点では共通しているが,そのプロセスは全く異なる。味覚修飾植物の場合,その成分が味蕾の受容体とくっつき一時的にその形を変化させることにより,味覚変化をもたらすのである。食べることが好きな私にとって,これらが及ぼす味覚体験は非常に興味深く,これからも機会があれば味覚修飾植物による驚きを経験していきたいと感じた。

 【参考文献】
・三輪 高喜 (2022). COVID- 19と嗅覚・味覚障害 日本血栓止血学会誌, 33, (3), 347- 350.
・山本 隆 (2012). おいしさと食行動における脳内物質の役割 日本顎口腔機能学会雑誌, 18, (2), 107- 114.



Eさん 

今回の講義を受けて,味覚を修飾するという概念を初めて知りました。ギムネマやミラクルフルーツといった味の感じかたを変化させる植物を実際に口にして,どういうものかを実感できたことを光栄に思います。私が今回の講義の中で特に印象に残ったことは,「生き物によって味蕾の数や味蕾のある場所が異なるということ」と「食べ物の好き嫌いについて」の2つです。 
 例えば,草食動物は食べていい草か毒かを判断するために味蕾が多く,肉食動物は食べていいと分かっている動物しか狙わないから味蕾が少ないということを知り,生き物は効率よく生きるために味覚に関しても進化してきたのだと驚きを感じました。同じように,食べていいものかを判断するためという理由から大人よりも赤ん坊のほうが味蕾の数が多いという話の中で,ニンテンドースイッチのカセットは子どもの誤飲防止のため苦くしていると言われていました。これは聞いたことがあったので,以前気になってカセットをなめてみたのですが,本当に苦かったです。味覚を利用することで事故を防止するというのは画期的だと思いました。 
 食べ物の好き嫌いについては,私は小学生のときに初めてコーヒーを飲んで苦いし酸っぱいし美味しくはないと思いましたが,飲み続けるうちに美味しく感じるようになり,今では毎日必ず飲むようになりました。今回の講義で苦味は毒のシグナルとして頭の中に入っているが,全てが毒というわけではないということを経験と学習から知っておいしく感じるようになると聞き,コーヒーを何度も飲むうちに毒ではないと脳が分かったからと納得しました。
 また,ミラクルフルーツのタブレット化について話していたときの島村先生の熱意も印象に残りました。タブレット化によって室温保存が可能になり,糖尿病患者の食事に役立つと聞き,味覚修飾植物はこのように社会に役立てることができるのかと感服しました。講義で頂いたミラクルフルーツのタブレットを家でヨーグルトを食べる際に使ってみたところ,いつもはガムシロップを入れないとおいしく感じないヨーグルトを,ガムシロップなしでも快く食べることができました。酸味がとても苦手で偏食家な私にとって,健康的な食生活をおいしく楽しめる可能性に希望を感じました。私は食べ物の中で揚げ物やジャンクフードなどの体に悪いものが好物で,逆に体にいい魚や野菜やキノコなどは大の苦手で全く食べられません。味覚を修飾することで,脳がおいしいと感じてくれたら喜んで食べるのにと思います。食生活は病気や身体の不調に直結する要素なので,味覚修飾植物が今後さまざまな味覚にアプローチできればより多くの人々を健康にできると考えました。
 味を感じるのは心の健康にも体の健康にも大きく関わるため,味覚について知ることは重要であると感じました。

【参考文献】
・農林水産省 我が国の食生活の現状と食育の推進について(令和74)  https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/attach/pdf/index-107.pdf 
・島村光治 驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜 (植物を通じて味覚のしくみを理解する)講演概要



Fさん 

講義の中で人にとっての味覚について分かった。人の味覚は甘味、塩味、酸味、苦み、うま味の5つが基本であり、カルシウム味や脂味もあるという。しかし、辛味は味覚ではないということが驚きだった。ただ,沢山の香辛料を使ったカレーや、激辛のスナック菓子やカップ麺が発売されるなど、辛味を求める人が一定層いることが分かる。辛味は味覚でないのなら、何故辛い物が好きという人がいるのだろうと興味を持った。
 辛味の受容体は感覚神経の末端に発言しVRPV1と呼ばれている。このVRPV1は辛味だけではなく温度刺激や酸にも反応するという。人がスパイスを食すると,口腔内の感覚神経に発言するVRPV1で辛味成分が受容され痛覚と温度感覚が刺激されるとともに,スパイス自信の香りと相まって独特の風味がもとらされ,それらの情報を脳で統合して美味しさを認識していると考えられるという (川端 2013)。嫌いな物を食べる時は、鼻をつまむと味が分からなくなると言うが、スパイスのように匂いが味にもたらす効果は大きいと思う。
 今回の授業では味蕾について学んだが、匂いなどのその他の要因によって、甘味、塩味、酸味、苦味以外の味が生まれると思った。ダイエットに成功した人がダイエット前とは味覚が変わったという人がいるが、これは情報に基づく美味しさが関係しているのかと思った。ダイエットに良い食材や、健康にいい食べ物を知っていくうちに、情報による美味しさがプラスされていると感じた。嫌いな食べ物、苦手な食べ物は苦手意識のある食べ物は第一印象や経験が影響していると知り、苦手な人が多い野菜や魚を食べさせる際は、小さい時の食べさせ方を工夫すれば、苦手を少なくできると感じる。
 ミラクルフルーツやギムネマの活用は、糖尿病患者以外にもスポーツ選手の食事管理に活用できるのではないかと感じた。フィギュアスケート、陸上の長距離、新体操など,競技の特性上、痩身が求められる選手たちは、普段から厳格な食事管理が求められる。しかし、時には甘い物を食べたいと思う場面があるだろう。そんな時、ミラクルフルーツやギムネマを活用すれば甘味を感じる事が出来る。レモンやライム、低脂肪のヨーグルトなどは酸味があり低カロリーで身体にもいい物なので、これらとミラクルフルーツやギムネマを組み合わせる事によって体型を気にする事なく日々の食事のストレスを軽減する事が出来ると感じた。また、痩身を求められるのはスポーツ選手だけではない。最近はSNS上でダイエット情報が溢れている。また、食べないダイエット、ダイエットを謳う怪しいサプリメント、糖尿病患者用の薬であるマンジャロを使うダイエットなど、不健康かつ危ないダイエット方法が拡散されている。SNS上でサプリメントやマンジャロを宣伝する人達は、食事制限をしなくてもサプリメントを使えば痩せることが出来るとアピールしている。このような物に手を出す人は、食事管理が苦手でお菓子や甘い物を我慢するのが苦手な人が多いのではないだろうか。そのため、ミラクルフルーツやギムネマがあれば、そのような方法に手を出す前にダイエットの新しい道を開けると感じる。

【参考文献】
・川端二功. (2013). スパイスの科学受容と機能性. 日本調理料学会誌, 46(1), 1-7



Gさん 

講義を受けて最も印象に残ったことは,味蕾が舌以外にもあると知ったことです。喉ですっぱさを感じることはあるのに,味を感じるのは舌であるという印象から,味蕾は舌にしかないと思い込んでいました。さらにナマズの例を知り,味を感じるのは口の中にものを入れたときという前提自体が思い込みだったとわかり,研究対象が人間のみであるか動物まで広げるかでわかることが全く変わってくるおもしろさを感じました。味覚地図について,小学生の時に学習教材で知り,本当だと思っていたので間違いだったことに非常に驚きました。調べてみると,論文が翻訳されていく過程で誤って味覚地図が生まれたとのことで,些細なことで誤った情報が教科書に載るほど有名な事実として認識されてしまうことが恐ろしかったです。味覚に関してや私が学んでいる心理学だけでなく,全ての研究分野で論文の解釈が間違っていたことが原因で誤った情報が事実のように紹介されているかもしれないと思いました。
 味覚修飾植物については,実際には糖分をとらずに甘く感じることができるというところに魅力を感じました。植物であることから安全そうに感じられるし,ダイエットに活用できそうと考える人も多そうなのにまだ有名ではないのは,まだ効果が確実でないことや生産量の少なさ,まずは糖尿病患者など医療への活用が優先だからだと考えました。先生と同じ意見になってしまいますが,今後はまず大量生産の確立が必要だろうと思います。
 私自身味覚について初めて知ることばかりでした。少しくらいは知っていることがあるだろうと思っていましたが,知っていたのは味蕾という言葉くらいでした。生きている以上,何かを食べること,つまり味を感じることは避けて通れません。今回味覚について知ったことで,そういえば喉でも味を感じるな,と普段の生活に思いを馳せたり,一緒に暮らしている猫はどのように味を感じているのだろうか,もしもっと味蕾があれば好きな食べ物が嫌いになってしまうのだろうか,子どもの頃嫌いだった食べ物を好きになるのは味蕾が減るからなのかと楽しい気持ちでたくさんの疑問が出てきたりしました。
 私にとってはこのように楽しんで講義を受けることができたことが味覚について学んで最も良かったことだと思います。味覚について知ることの重要性として,味の感じ方を知ることで健康に繋がると感じました。例えば味に対する舌の感度について知っていれば,甘味は果物や蜂蜜といった自然由来の製品で代替することができます。他にも,何を食べたいかや,普段はおいしいと感じないものをおいしいと感じることなどから体内の状態を知ることもできます。メカニズムから理解することは難しくても,知識として知っていれば普段の生活に一生活用できます。
 今回の講義は,味の認知という心理学から遠くない内容から普段の食生活にかかわる内容まで新たに知ることがたくさんあり,非常に有意義な時間となりました。 

【参考文献】
NPO法人市民科学研究室 美味しい理由「味の素」の科学技術史 第3回 「感覚」の科学研究と「味覚」(https://www.shiminkagaku.org/csijnewsletter_062_202105_seno/2025528日閲覧



Hさん 
 味覚に影響する植物の存在やその働きについて体験しながら学ぶことができ, 大変有意義な講義だった。身近な例やユーモアなども交えながらの説明がとても分かりやすく, また, 味覚について新しく知ったことも多く, これから食事をするときにも今回の講義で学んだことを考えてみたいと思った。 
 ギムネマの葉の効果を確かめるときに, 所持していたマンゴー味のグミも食べてみたが, 香料の甘い匂いはするのに甘味はあまり感じられなくて不思議な感覚だった。ギムネマの葉が味覚だけに影響するということを実感することができ, より甘味の鍵穴をふさぐだけというギムネマの葉の働きについて理解することができた。 
 好き嫌いの発生と治し方について, 私自身最近ブロッコリーを克服したばかりで, まさに第一印象が悪かったことが原因でずっと食べられなかったので講義の内容をより身近に感じることができた。私の場合は母が作ったグリーンスムージーにブロッコリーが入っていたようで, そのブロッコリーを濃縮したような臭みの強い味で嫌いになってしまって以来どうしても食べられなかったのだが, 数か月前になんとなくコンビニに売っていたブロッコリーのサラダを買って食べてみたらそれほど苦手な臭みを感じず, それからは普通に食べられるようになった。しかし, あんなに嫌いだったのに食べることができるようになって不思議に感じていたので, 講義で美味しいと感じる経験を繰り返すと好き嫌いを治せると聞き, より講義内容を身近に感じることができた。 
 他にも, 人間の味蕾が成長とともに減少するということを初めて知ったので興味深い内容だと感じた。人間の乳幼児には, 厳しい環境の中で少しでも生き残る確率を高めるために生得的に身についている様々な反射や反応があるが, 味覚にも同様の働きがあることは知らなかったので, もっと調べてみたいと考えた。人間以外の動物にも同じ能力が備わっているのか気になったので, また時間があるときに調べてみたいと考えている。また, 味覚修飾植物やエレキソルトの活用法は画期的であると感じた。私自身甘いものが好きなので, 万が一糖尿病になってしまったときに甘いものが食べられないというのは精神的にかなりつらいという気持ちは理解できる。そんな状況下でも. 病気への影響を気にすることなく嗜好品を楽しむことができることは患者の身体的健康だけでなく, 精神衛生にも良い影響をもたらすであろうことが容易に想像することができた。


Tさん 

私は,味覚体験の講義を通して味覚障害についてのトピックに興味を持った。そして,味細胞が一週間という短いスパンで変わることに驚いた。以前まで味覚障害は半年や一年などの長いスパンで起きる障害だと思っていたからだ。
 そして,扁桃体の機能にも驚いた。風評や行列で美味しいのでは,と感じてしまうことはあるが,本当に美味しさにまで影響を及ぼしているとは考えもしなかった。
 苦味は毒のシグナルであるがゆえに毒でないと学習していない子供のうちは苦いものが苦手であるということも興味深かった。以前は単に未発達であり発達途上だから苦みをうまく処理できないのかと考えていたが,講義を聞いてむしろ子供の舌は原始から受け継がれてきた野生のヒトとしての感覚を受け継いでいるのだと知り,脈々と受け継がれてきた人類の歴史に触れたような気がした。
 味覚修飾植物の今後の展開について,講義でも述べていたように医療現場での活躍が期待されると思う。糖尿病患者以外にも食事制限が必要とされる症状の患者は多いだろう。特に食べ盛りの子供で甘味に制限が必要となってしまった子がいるとすれば大いに活躍できるのではないだろうか。食事制限以外にも,逆に栄養が偏ってしまっている人に使って栄養バランスの是正を促す使い方もできると思う。偏食家や好き嫌いの多い子供など,応用できる部分は多いはずだ。 
 味覚について知ることは,私たちの生きてきた歴史を知ることでもあると思う。口という体内に他の異物を取り込む器官は他の器官と比べて特別繊細になっているはずだ。なぜなら経口摂取は自分の意志で異物を体内にいれる行為であり,危険であると同時に生きていくために必要不可欠な行為であるからだ。たとえば先にも触れた苦みなどは良い例である。経口摂取の最終関門である舌である程度毒物や人体に有害なものを区別できないと,体内に取り込み取り返しがつかなくなったころに毒を検知しそのまま命に関わる事態へと繋がってしまうだろう。このような歴史があるからこそ今の私たちが子供のころは苦みに敏感であったと思うと,感慨深いものがある。
 最後に,体験を伴う味覚の授業は私にとってとても新鮮で,鮮やかに記憶に残る90分であった。もともとヒトの感覚といった基礎心理学分野に関心があることもあり,最後まで集中して,そして楽しく講義を聞くことができた。本講義は味覚についてもっと詳しく知っていきたいと考えるいい機会であった。



Jさん 
 今回の講義を受け自分は味の感じるメカニズムについて全く無知であると知ることができた。口内にある味蕾が味を感じる役割をしているということは知ってはいたがその仕組みや存在する箇所に付いては知らなかったが自分自らの経験を振り返ると舌だけでなく口の奥の方でも味を感じることがあったなと思い,上顎(軟口蓋)やのど(喉頭蓋)にも味蕾があると言われ納得した。ナマズや草食動物や赤ちゃんは外敵や危険から身を守るために味蕾が多くあるとおっしゃっていましたが,逆に味蕾を全く持っていない味蕾0個の生物は存在するのか気になりました。苦みについてコーヒーやピーマンが大人になるとおいしく感じるのは苦みがすべて毒ではないことを経験により学習するためであると学んだ。自分は今まで苦みが大人になるとおいしく感じるのは年を取るにつれ,味覚が弱くなるからだと考えていました。そこで老化により味蕾の数が減少することはあり得るのかに疑問を抱きました。 デモンストレーションで行った味覚修飾植物について無知の状態だったが今回の講義からとても興味が沸きました。ギムネマは味蕾にふたをして味蕾が作用しないようにして甘味を感じなくし,ミラクルフルーツはミラクリンという物質が酸味とくっつくことで甘味に感じされる。この味覚修飾植物は現在課題になっているような社会問題に一石を投じることができる素晴らしい発見だと思いました。ミラクルフルーツは講義内でもおっしゃっていたように糖尿病など砂糖をはじめとする甘味を制限される人に対して疑似的に甘味を与えることができ,糖尿病患者への負担の軽減や制限されることでのストレスを減少することができる。さらに糖尿病患者だけでなく,摂食障害の患者さんや過度なダイエットをする若者などにも同じように活用できると思いました。今後「食」に関する問題を抱える人たちの助けとして味覚修飾植物が用いられるためには多くの人が食に関する問題や味覚修飾機能について関心を持つことが重要だと考えるので,一個人としてではあるが周囲に認知されていきたいと思います。また今回体験した2つ以外の味覚修飾植物にも興味が沸いたので,自分でも調べていき,知識をつけていくべきだと考えました。 
 今回の講義を受けて味覚障害について,もっと深く考えるべきであると学んだ。ギムネマを食べた後の味を感じない状態は,数分ではあったが耐え難いものであり無味なのは悲しくなった。近年の若者はジャンクフードや加工食品など栄養の偏ったものばかり食べ食生活に気を遣わない人が多い。偏った食事は亜鉛不足を起こし味も感じられず,健康も害する結果になる。そうならないためにも食事に気を遣い,興味をもつべきであると今まで以上に思うきっかけになる有意義な時間になりました。


Kさん 

1.講義で感じたこと、分かったこと、興味を持ったこと
 ミラクルフルーツもギムネマも本講義で説明を受けるまで耳にしたことがなかった。栽培が難しいということもあり,あまり普及していなかったが,タブレット化に成功したことでこれからの発展・普及に期待ができることが分かった。また,人にとっての味覚(甘みに対して舌の感度が低いけど,苦みなどは感度が高い等)など,感覚器官に関わる多くのことが,人間が生き延びるための構造になっていたりすることが分かった。食べ物の好き嫌いについて講義で話があったが,あるものを食べた後に吐いてしまったり,気分が悪くなったりした経験があると,その食べ物が原因でないと分かっていても嫌いになってしまうという話を思い出した。特に食べ物に関する嫌な経験と感情は結びつきが強いと耳にしたが,それは生きる上で食べるという行為は必要不可欠で生命維持に大きな役割を果たしているため,本能的にそのような性質があるのかもしれないと考え,興味を持った。

2.味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性
 味覚障害というのは学部で扱うことが現時点ではほとんどなく,テレビやSNS等で取り上げられて話題になることも少ない。しかし,本講義によって視野を広げてこういった障害にも目を向けることが重要であると感じた。普段多くの人が味覚障害について注目することが少ないのは,身近に味覚障害である人物が少ないためだと考えた。
 ただ味覚障害について考えるのではなく,実際に(ギムネマによって)疑似味覚障害を感じることは,興味関心を持たせるアプローチとして非常に有効であると感じた。ミラクルフルーツに関しても,甘いものを食べたくても食べられない糖尿病の患者のQOLを上げる可能性のある食べ物で,もっと普及していくことが望ましいと感じた。

3.その他感想
 私は,幼い頃にピーマンが嫌いだったり,コーヒーが苦くて飲めなかったけれど,成長して大人になったら食べられるようになったり,好きになったりするということを世間的に聞いてきたが,自分なりに"小さい子は"舌が敏感で,成長するにつれて鈍くなっていくから苦いものが平気になっているのではないかと抽象的に考えていた。今回,味蕾の数が影響していたというきちんとした原理を知って感動した。
 ミラクルフルーツやギムネマは私たちの食や味覚障害に対する意識の向上に新たな可能性を示すものだと思った。健康管理のための一つの手段や糖尿病患者に対する支援として今後の発展がとても期待されるものであり,味覚という感覚の奥深さについて再認させてくれる存在であると感じた。

4.参考文献
・島村光治のホームページ ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト,https://www.taste-m.com/miracle.htm(最終閲覧日時2025527日午前1147)
・島村 光治・津村 哲司(2013).ギムネマの一人一鉢栽培による味覚への意識向上―愛知中学校2年生での教育活動について―,日本食育学会誌,62103-111



Lさん 

今回の講義を通して、いかに味覚が奥深く繊細であるかを知ることができた。また,スイカの塩のようにこれまで何気なく感じていた味の仕組みにも対比効果という名前がついており科学的に説明できることに驚いた。
 うま味に関するものはすべて日本人が発見したという事実にも驚きを感じるとともに誇らしさも感じ,国や地域ごとの水質や食文化の違いが味覚の感じ方や食文化の違いに大きく影響しているという点が非常に興味深かった。
 ミラクルフルーツに関する内容も印象的であった。最初は半信半疑だったが,甘かったはずのチョコレートが粘土のようになり,酸っぱかったはずのレモンがジュースのようになったため,今までに感じたことのない感覚を体験することができた。この作用をもたらすギムネマの葉やミラクルフルーツがさらに普及し応用されれば、糖尿病患者だけでなくダイエット中の人々や摂食障害を持つ人々の支援につながるはずである。
 講義では、味蕾の役割や分布、年齢や動物種による違いについても学んだ。味蕾は舌だけでなく、喉や軟口蓋などにも存在することから味蕾の存在する範囲が想像以上に広いことを知ることができた。さらに、味覚は単独で機能するものではなく、五感と密接に連動しておいしさを構成していることを改めて実感した。例えば、ステーキを食べるときの鉄板の音や香り、切るときの感触などが味の印象に大きく影響するという話は,現在多くの飲食店でそのような提供方法がなされていることからも非常に納得することができた。さらに視覚が一番おいしさに直結するという話で,焼き色をつける,彩りを良くするなどといった一工夫だけで食事の満足感を高められることにも気づかされたため,今後の食生活に取り入れていきたいと思った。
 また、人間は扁桃体が発達しており、食べ物に関する情報や経験が味覚の判断に大きく関与している点も人間ならではの特性として非常に興味深いと感じた。先入観からの食わず嫌いという言葉もこのようなことが関連していることがうかがえた。実際の食の好みの形成にも環境や経験が大きく影響することを知り、たとえば幼い頃に怒られながら食事をした経験が、その食材の印象を悪くしてしまうこともあるという話から、食事は単なる栄養摂取だけでなく、コミュニケーションや感情とも深く関わっているのだと再認識した。
 苦味が子どもには毒のサインとして避けられ、大人になるにつれ様々な経験によってアクセントとして楽しめるようになるという点も、人間ならではの特徴で興味深かった。 
 講義を通じて、味覚修飾植物は今後の食のあり方や健康管理に大きな変化をもたらす存在だと感じた。それと同時に味覚が正常であることのありがたさにも気づかされた。味覚を正しく理解し、意識的に味わうことは、豊かな食生活を送る上で欠かせない視点である。今後も味覚や食に関する知識を深めていきたい。

【引用文献】
・驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜(植物を通じて味覚のしくみを理解する). https://www.taste-m.com/ 最終閲覧日時. 2025.05.27. 13:20



Mさん 
 今回の講義で初めてギムネマの葉とミラクルフルーツを食べ,その味覚修飾の強烈さに驚いた。甘みを感じなくなる,酸っぱいものが甘く感じられるというような経験はこれまでにしたことがなかったため,講座を受ける前は,少し味が変わるだけなのだろうと思っていた。しかし,実際にギムネマとミラクルフルーツを食べて味覚実験を行ってみると,元の味を感じさせないくらいに味覚が大きく変化した。まず,わずかな量のギムネマの葉をかじり舌全体にこすりつけた際には,すぐに口の中に草の味をした苦みが広がった。その後,チョコレートを食べると甘みがなくなり,代わりに油脂のような風味が口に残った。普段,チョコレートは甘いものが食べたくなった時に食べるが,ギムネマの葉を食べるとチョコレートの魅力である甘みが消えてしまったため,おいしく感じられなかった。甘みが消える実験をしたことで,普段感じている甘みの存在がどれほど大きいものなのかを改めて実感した。次に,ミラクルフルーツのタブレットを舌全体にこすりつけた。ミラクルフルーツのタブレットは少し酸味のある,梅干しのような味がした。酸っぱいものを甘く感じさせるミラクルフルーツなのに,単体ではほのかに酸味があるということに驚いた。その後,レモンをかじると,レモンの強烈な酸味はなくなり,砂糖漬けにしたような甘いレモンの味が感じられた。ミラクルフルーツをこすりつけきれなかった舌の一部分があり,そこで感じるレモンの味はやはり強烈な酸味だった。味覚地図が間違いであることを体感することができた。ミラクルフルーツを食べたことで感じる甘みは不自然な甘みではなく,おいしく感じられる甘みであったため,ダイエット中の人や糖尿病患者の甘味剤として利用できるということが分かった。
 味覚について学ぶことは,自分の食生活を振り返ることにつながると考える。講義で味覚異常に関する説明をされた時,自分の毎日の食生活を振り返った。このように,毎日当たり前のようにしている食事に関して振り返る機会を設けることで,自分の食習慣に気づくことができ,健康維持につながる。よって,味覚について学ぶことは非常に重要である。今回の講義で興味深かったのは,食べ物の好き嫌いに食事の雰囲気までもが関係しているということである。小さいころから「給食は楽しくみんなで食べましょう」といったことや,孤食は防ぐべきであるということを教えられてきたが,雰囲気を良くしても食べ物の味は変わらないから,おいしくなるなんてことはありえないと思っていた。しかし,今回の講義で好き嫌いは食事の雰囲気からも作られるということを知り,楽しく食べることの意義を見出すことができた。


Nさん 

ギムネマとミラクルフルーツを用いた実験はとても楽しく充実したものになりました。幼いころからレモンや無糖ヨーグルトといった酸味の強いものはあまり好きではありませんでした。今回実際にミラクルフルーツのタブレットを食べてからレモンを試してみると,本当に酸っぱさが軽減されて驚きました。自宅用に配布されたタブレットでヨーグルトも試してみましたが,甘味料を入れずとも甘く感じることができました。
 喉や顎にも味蕾が存在するとおっしゃっていましたが,その部分にギムネマをつけなくても甘さを感じなかった点が不思議に感じました。味蕾の具体的な数と甘さの感じ方に相関がみられるのか興味を感じました。味覚とその感じ方についての論文を見てみようと思います。
 また,人間と他の動物では味覚の捉え方が異なることにも衝撃を受けました。私は,どの生物も同じような食の感じ方があり,興味関心の有無で食生活が決定していると考えていました。ライオンなら肉系のものしか消化できないため,様々な生き物の肉を心ゆくまで食べ楽しんでいるものだと考えていました。しかし,実際には生きていくために食べるのであって,それがおいしい感覚につながると教わり,強い衝撃を受けました。おいしいという感覚の捉え方は千差万別であり,生き物生き物で異なることを学びました。そして,自身の知らないことは「きっと○○だろう」と決めつけてしまう癖にも気づかされる授業でした。安易な自己解決で問題を終わらせるのではなく,基盤の整った根拠を確保してから自身が感じた疑問を解決していこうと思いました。
 今後の展開として,これらの味覚修飾植物が拡大するかは人々の関心によると考えます。私自身,この実験をしただけでは「そういった植物が存在する」程度の認識しか持ちませんでした。先生の講義と実際の現場で使われている事実を知ったことでようやく,この植物が人間生活において重要な役割を果たすのだと実感できました。実際,この存在を初めて知ってすぐこのものの重要性に気付く人もいると思います。しかし,私のように知る機会を得るに加え,こういったものが実際の現場でどう使われているかの具体例を提示されなければ知識として知っておく程度に覚える人が多いのではと感じた。まずは存在を知らない人たちに対するアプローチ,そしてこれらを使った具体的な有用性を説明することが重要だと考えます。また,ギムネマやミラクルフルーツは甘味を司る味蕾に影響を与えていました。こういった働きが苦みに対して効果を発揮するような食べ物が存在すれば,今まであまり食べられなかった栄養豊富な食材たちも日常の食卓に並びやすくなるのではと考えました。幼少期の食べ物に対する嫌な印象をなくし,今後の発達において好き嫌いを少しでも減少させることは重要です。医療現場だけではなく,日常の調味料のような立ち位置に着地できたなら良いのではと思いました。



Oさん 
 味を感じる仕組み,またそれが動物においてそれぞれに適応した形で進化してきたことを今回の講義で学ぶことができた。特に,味蕾によって毒の有無や危険の察知を行うという点において,味蕾の多さは草食動物や人間の赤ちゃんにとって重要な役割を果たしているということを理解することができた。逆に,肉食動物や蛇に味蕾が少ないのは,触覚を邪魔しないためなどの理由があり,蝶やハエには手に味蕾があることで産卵やエサ取りに役立っていることを知り,生活の仕方の違いが味蕾の増加または減少に大きく影響を与えていることが分かった。 
 また,ミラクルフルーツが,患者さんに甘いものを食べていないのに食べたような気持にさせることで,糖尿病患者の方の血糖値の改善に役立てるということを知り,とても画期的で興味深かった。 
 甘味や塩味,うま味は感度が低く,苦みや酸味は感度が高く少量でも感じることができるということはとても意外だったが,苦みや酸味は,腐っているまたは毒を含んでいるといった危険信号であることが多いためであると分かると納得感があった。そして,人間がお菓子や加工食品,ファストフードを好んで食べるのは,このように甘味や塩味の感度が低く多量に摂取しなければ感じることができないという点にあるのではないかと考えた。特に甘味感度においては摂取頻度が増すと感度の判定能力が低下することが分かった(勝川ら,2015)。これにより,体がより糖分を求めることで糖尿病患者が増加して言っているのではないかと思う。講義でも学んだように,ミラクルフルーツなどの味覚修飾植物が今後治療の一端として利用されていくことが期待されることは妥当であると感じた。
 最後に,味覚変化の体験を通して感じたこととしては,味というものが人間の食生活において重要な役割を果たしているということだ。私は甘いものを好んで食べる方だが,ギムネマを食べた後にチョコレートや砂糖を食べてももっと食べたいとならず,むしろもういらないなと思い,逆に酸味が強すぎるレモンを,ミラクルフルーツを食べた後に摂取すると,もっと食べたいと思った。また,家に帰った後に,酸味が強くて食べられなかったトマトを食べると甘く感じ消費することができた。このことから,ミラクルフルーツは酸味の強すぎる食べ物の消費と,それに伴ったフードロスや出荷できずに廃棄を行うことの減少にも有効なのではないだろうか。 
 もし,人間が味を感じられなかったとしたら,食事はただの栄養を摂取するためだけの行為になってしまい,今のような食事を楽しみ,コミュニケーションを取るような場になるなどの,食生活に喜びを見出いし,豊かにするような食の文化は発展することはなかったのでないかと考える。今回の講義を通して,食事を楽しみたいと思った。

【参考文献】
・ (配布資料)島村光治,驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜(植物を通じて味覚の仕組みを理解する).
・ 勝川路子,青砥聡子,阪上遥,福田ひとみ(2015),年代別に見る味覚感度と食習慣について, 帝塚山学院大学人間科学部研究年報p47-54. https://www.tezuka-gu.ac.jp/libresearch/kiyo/nTEZUKAYAMAGAKUIN-UNI/n17PDF/n17KatsukawaAotoSakaueFukuda.pdf


Pさん 

今回の講義では,様々なことを新しく学んだ。というのも,私は味や味覚に関しては全くと言っていいほど詳しくはなかったので,この講義は私にとって非常に価値のあるものだった。その中で私が感じたのは「たった一つの感覚や器官をとっても,そこから得られるものは想像以上のものである」ということだ。
 冒頭の味蕾に関する話では,生物によって味蕾の数が違うという話が印象に残っている。草食動物は毒草を素早く検知するために味蕾の数が多い。ナマズはまわりの獲物に気づくために体中に味蕾が存在している。このことから生物の進化における合理性を感じられた。また,人間の味別の舌の感度についての話でも同じようなことが感じられた。甘味や塩味,うま味は人体にとってそれほど悪影響は及ぼさないため舌の感度は低い。しかし,酸味や苦味は腐敗物や毒のシグナルであるがために舌の感度は高くなっている。その他にも私たちが味を感じるメカニズムや,味覚が他の感覚とも連携していること,実験では私たちの味覚は形式的なメカニズムを通して味を感じていることが実感できた。このように味覚というたった一つの感覚に着目しただけで,枝分かれしていくように様々なことを知ることができた。このことは,味覚に限らず,何か一つのものを集中して研究していく意義が確かにあると私は考えている。
 しかしやはり,今回の講義の主要は,ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物だと私は感じた。先ほど述べたように,これらを用いた実験に参加したことにより,私たち人間の味覚は形式的なものであると改めて感じた。そして,私はこの味覚修飾植物を通じて,様々な人たちに,味や味覚について知りたいと思えるようなキッカケを作り出すことを期待している。何かについて新しく学びたいと思うことは簡単なことではない。仮に味について受動的に学んだとしても,その真なる魅力に気づくことは難しい。味についてみずから「面白い」と感じて,能動的に知っていくのが理想だ。今回の実験に参加した者の感想として,今回の実験は非常に興味深いものであり,味について更なる興味がわいた。なので,このような実験を利用して「味についてもっと知りたい」と思えるようなキッカケを世間の人たちに作っていくことを私は期待している。味や味覚について知ることは,私たちの普段の食生活をさらに意義深いものにすることだと考えている。例えば夕食でカレーを食べたとき,「今味蕾ではこんなことが起こっているのか」「ミラクルフルーツと一緒に食べたらどうなるだろう」などのように,たった一つの行為に更なる魅力を見出すことができるのではないのだろうか。「味を知る」ということは「味をもっと楽しむ」ということであり,我々の日常生活をさらに豊かにしていくと,私は考えている。