ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2023/4/19に実施した中部学院大学理学療法学科2年の皆さんのレポートです。




Aさん 

 味覚は主に味蕾という組織がありそこに食べ物の成分が鍵穴と鍵の関係を持ちはまりあうことで電気信号を発信し脳に伝える。味蕾は上あごや喉頭蓋にもついており炭酸などは喉頭蓋の味蕾で感じる。人間の味蕾の数は基本的にほぼ同じである。料理人など味覚が優れているといわれているが、実際は、多くの経験をすることで味の感覚を鍛えている。多くの経験をしても感覚が良くならない人もいる。 入れ歯になると入れ歯で上あごの味蕾が塞がり味が感じにくくなるので、歯は大事にしたほうがいいと思った。  
 動物にとっての味覚では、動物はそれぞれの育つ環境や肉食動物や草食動物など多くの種類がおりそれぞれ違った場所に味蕾がある。草食動物は草を食べるが毒が入っていないか確認するために多くの味蕾がある。一方、肉食動物はある特定の獲物しか食べないため味蕾はそこまで多くない。蝶は、手に味蕾が付いており、自分の幼虫が毒の入った葉を食べさせないように、手に味蕾が付いている。動物にとっておいしいと感じるものは、生きていく上で必要な栄養素が多く含まれているものがおいしいと感じるものだと考えた。  
 人間の味覚では、赤ちゃんの頃では、食の経験がほぼないためどんなものでも口に入れてしまう。味を確かめるために味蕾が多くあり、いらないものはすぐに吐き出せるようになっている。
 人は成長とともに好き嫌いが出てくる。好き嫌いは3つの原因があり、第一印象、雰囲気、経験によってきまる。雰囲気ではご飯を食べているときに怒られたりするとそのときたべていたものが、嫌いになるということである。 人にとってのおいしさには4つのおいしさがある。その中で情報の基づくおいしさについて、話していく。情報に基づくおいしさとは、情報が脳内の味覚の処理に影響を及ぼすものである。ある番組で外観がとてもおしゃれなレストランだが提供する食事はインスタントなど普段私たちが食べるようなものをお皿に盛り付けたらどのような反応をするのかという検証をしていた。その結果ほとんどの人がおいしいと答えておりお店の雰囲気によって脳の処理に影響を及ぼし、普段家で食べるよりもおいしく感じたのではないかと思った。また、グルメリポートなどのテレビ番組で『個性的な味』などリポーターが言った場合など次にテレビを見るときはそこに注目してみていきたいと思った。
 人と動物では味覚が違い、動物は本能的に生きていく上で味覚が働いているが人間は扁桃体の働きが強く行列が多いお店に並んでしまう。本来必要なものではないものを食べてしまうという特徴がある。  
 味覚修飾植物は実際に経験してとても驚いた。この、機能を生かして授業でも述べていたが、味覚修飾植物を使うことで糖尿病など患者のために糖分が少ないお菓子を提供することができる。また、肥満なども挙げられていたが、女性のダイエット食品にも応用してみたらいいのではないかと考えた。女性は体型を気にする人が多い。しかしホルモンバランスによって暴飲暴食をしてしまい体型維持が難しくなる。それを防ぐために味覚修飾植物を使い、低カロリーで満足するものができると考えた。
 今回の講義では味覚について詳しく知ることができ、新しい発見ばかりでとても興味を持つことができた。自分自身食べることが好きなのでそれについて詳しく知ることができた。動物の味覚や、味覚が変わるミラクルフルーツやギムネマを体験することができとてもいい経験ができた。また、亜鉛が不足すると味蕾が作られなくなり、加工食品ばかり食べていると添加物が亜鉛を追い出してしまう為、バランスの良い食事と、亜鉛を多くとることを意識していきたい。



Bさん 

 今回の講義で、初めて知ったことが多くあり沢山のことを学べたが、その中で特に以下の2つのことに興味を持った。
 1つ目は動物によって味蕾の位置や数が違うことだ。味蕾が多い動物の例として、ウサギや牛などの草食動物やナマズがいる。ウサギや牛などの草食動物は、毒の入っている植物に飲み込む前に気づく必要があるため味蕾が多なっている。また、ナマズは濁った川や沼で目がわるいため、体の表面に味蕾があって敵が来たら分かる仕組みになっている。反対に味蕾が少ない動物として蛇や鳥があげられる。これらの動物は触覚があるため味蕾が少なくてもいいのだ。このように、その動物の食べているものや、住んでいる所によって味蕾の位置や数が違ってくるのはとても興味深かった。また、人間は皆、味蕾の数は同じだと考えたが、なんでも飲み込んでしまわないようにと赤ちゃんの味蕾は多くなっているのを知り面白いと思った。
 2つ目は、「人にとってのおいしさは4種類」あることが興味深かった。その中でも、「情報の基づくおいしさ」というのに特に興味が沸いた。「情報の基づくおいしさ」というのは、行列が出来ているとそれを見た人は人気なお店だと思うため、そのお店に興味が沸くという例が挙げられる。私も行列が出来ているのをみたら、「そんなに人気なら行ってみたいな」と思ってしまいため、この「情報に基づくおいしさ」に一番納得できた。他の3種類もすべて納得できたため、人がおいしいと感じる時は皆同じだと考えると面白く、とても興味深い講義だった。
 今回の講義で食べた味覚修飾植物は今後展開されていくと、病気を抱えた患者が今まで食べたいと思っていた食べ物を食べられるようになっていくのではないかと考える。例えば、糖尿病のため、甘い食べ物が好きだが、糖質の多い食べ物を食べることができない患者には、ミラクルフルーツで甘く感じさせることができる。また、高血圧のため、塩分を控えめなければならない患者にもこの原理を使えば、塩分が多い食べ物を食べているような感覚になれるだろう。このように、さまざまな病気を抱えた患者の我慢を減らして食べたいものをなるべく食べられるようなると考える。
  また、味覚修飾植物が展開されていくと、子供の栄養バランスの偏りや好き嫌いが改善されていくのではないかと考えた。今回の講義で、「好き嫌いのメカニズム」を学び、食べ物に対しての第一印象が悪いと嫌いと感じてしまうことが分かった。そこから、多くの子供が苦手とする苦い食べ物を食べさせる前に、味覚修飾植物を食べさせることで第一印象をよくすれば、子供の好き嫌いが減り、よって栄養バランスの偏りも減るのではないかと考えた。
 私は、今回のミラクルフルーツの実験をして衝撃を受けた。ミラクルフルーツを食べる前はあんなに酸っぱいと感じて食べられなかったものが、全く酸っぱくなくお変わりをしてしまうほどおいしかった。今回の講義で、味覚は鍵と鍵穴の関係で、味を感じるためには専用の鍵穴にぴったりはまる必要があることを学び、酸っぱくものが甘く感じる原理は分かっていたが、こんなに効果があるとは思っていたため、その分衝撃は大きかった。この味覚修飾植物が沢山の人に広まり、様々な医療現場や教育現場で使われていってほしいと思った。



Cさん 

 今回の生理学実習では味覚について島村光治氏の講義を受けた。味覚に関しては解剖学等で仕組みについては学んでいたのだが今回の講義で様々なことを学んだ。
 1つ目は味蕾についてである。人間には成人で約6,000〜9,000個、赤ちゃんで約12,000個もの味蕾があり舌、軟口蓋、咽頭、喉頭蓋に分布している。私が学んだ解剖学では舌の糸状乳頭、茸状乳頭、葉状乳頭に味蕾があるとあったため喉にも味蕾が存在することについて驚いた。その味蕾は水溶液に溶けた「味」を感知し脳に電気信号を送ると学んだ。さらに今回、体験したミラクルフルーツとギムネマは味蕾に作用する味覚修飾物質でありミラクルフルーツは南アフリカ原産の赤い実でミラクリンの作用で酸っぱいものを甘く感じさせ、ギムネマはインド原産の葉っぱで葉に含まれるギムネマ酸が糖の吸収を妨げ甘味を感じなくさせることを学んだ。実際に体験し酸っぱいはずのレモン汁が酸っぱくなくなったり、甘いはずのミルクチョコレートの甘さがなくなりビターチョコレートになったりと本当に味覚が変わったことに驚いた。
  2つ目は味覚と好き嫌いについてである。人間にとっての味覚は経験と学習によってできておりそのうえで好き嫌いができることを学んだ。好き嫌いにメカニズムがあり第1印象、雰囲気、経験の3つであることを知った。私には特に好き嫌いは無いが好き嫌いのある友人になぜその食べ物が苦手なのかを聞いたことがある。理由として多かったのは食感と味だった。このことと好き嫌いのメカニズムが一致しているとこの講義で気がついた。第一印象、雰囲気、経験の良し悪しで好き嫌いができることに面白いと私は感じた。
 3つ目は味覚と生活についてである。講義の中で味は五感をフルに使って感じていること、人にとっての美味しさの分類があること、企業はそのことを巧みに利用していることを学んだ。企業が五感をフルに使っていることについては例としてステーキ屋の鉄板について挙げられた。ステーキを熱々の鉄板の上に乗せて出すことで脂がはじける見た目と音と香り、自分でカットして食べることによって触覚にも刺激を与えることでとても美味しく感じさせることができる。某ファストフード店では人間にとっての美味しさの分類にもある『文化に合致する美味しさ』を利用し〇〇セットでリピーターを作るという戦略があるということについて私自身このようなことに興味があったため、飲食店は味やお店の雰囲気だけでなく文化や演出によって利益に繋げているということについてとても面白いと感じた。
 今回のミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾物質や味覚を学んで思ったことは先生の講義の中にもあったが医療の現場にとても役に立つと思った。講義の中では糖尿病の治療に用いられているとあったが私は苦い薬に対して味覚修飾物質を使うことができたらとても治療がしやすいと考える。小さな子供や薬が苦いため服用をためらってしまう人に対して今現在はゼリーに混ぜて服用するという手段があるがもし苦みを甘く感じさせるフルーツやギムネマのような葉っぱがあれば化学調味料や添加物を使うことなく安全に薬を服用することができると思う。苦味を抑える物質は1)エリオジクチオールやホモエリオジクチオールやホモエリオジクチオールのナトリウム塩やステルビンがあるが苦味を甘味に変える物質があれば医療に生かせると思う。味覚修飾物質は医療の未来を明るくしてくれる可能性を秘めていると今回の講義で強く感じた。

引用1):味覚修飾物質とは?〜ギムネマ、ミラクリン等の味覚修飾物質の例〜 | 味覚ステーション (mikakukyokai.net)



Dさん 

 私は今回の講義で味覚の重要性を学ぶことができた。私はこの講義を受けるまでは味覚という感覚はヒトの中であまり必要のないものだと思っていた。しかし、味覚というのは生きていく中でヒトを成長させる要素なのだ。  
 私が今回の講義で興味を持ったことは、味を感じるしくみと動物にとっての味覚についてである。
 まず初めに味を感じるしくみについて。味を感じるには口の中に入った食べ物が唾液と混じり水溶液になることが必要であり、その水溶液が味蕾に入り込むことによってはじめて味を感じることができる。そのため、唾液というのはとても大きな役割を担っており、唾液がなくては味を感じることができないのである。また、味の判別方法として鍵穴の例を受けた。甘さや苦みなどには専用の味蕾があり、味の鍵が味蕾の鍵穴に入ることによって味を感じることができる。さらに味蕾の数についても学んだ。人間には6,000〜9,000個の味蕾があり、その7割が舌全体に、残りの3割は上あごやのどにある。これを聞いて、よくある炭酸などの酸味やのど越しの味はのどの味蕾が感知しているということを理解することができた。また、人の赤ちゃんは味蕾が12,000個と大人のおよそ2倍の味蕾を有している。この項目において一番衝撃を受けた。赤ちゃんは味に対しての知識がない。そのため疑わしいものは吐き出すという学習のために味蕾が多く、大人になって味蕾が減るのは味に対しての知識が豊富なためである。他にもウサギや牛はそれぞれ17,000個と24,000個の味蕾を有す。これには2匹の共通点にヒントがあった。この2匹は草食動物であり、毒草への危機感知のために人より多くの味蕾を持っている。逆に肉食動物の味蕾は少ない。他にもハエや蝶は手に味蕾があり、なまずは体全体に味蕾があることを学んだ。  
 次に動物にとっての味覚の違いについて。草食獣であるコアラは、すばやく敵から逃げることができない。そのためコアラは、他の動物にとって毒であるユーカリの森で生活することが身を守る対策なのである。肉食獣であるライオンは捕らえた獲物から栄養を摂る。ライオンは草食動物の内臓を優先的に食べ、腸に入っている草などの食物繊維を摂る。このように動物にとっての味覚は生きていくうえで役に立つものがおいしいという認識なのだ。  味覚修飾植物の今後の展開について。今回私たちが実際に食べたギムネマは医療の場でも活用されている。ギムネマにはギムネマ酸という配糖体が含まれており、甘味を阻害する。さらに舌に作用するだけでなく、腸にも作用するため腸内の糖分を抑制することができる。実際に糖尿病患者に実施している。また、ギムネマの主要成分であるギムネマ酸は、αグルコシダーゼを阻害し、麦芽糖がブドウ糖へと変化することを予め防ぐことで、「糖吸収」をグンと抑制することができる。そのため肥満要因を軽減することができる。他にもミラクルフルーツにも応用法がある。ミラクルフルーツにはミラクリンというのが含まれており、酸がくっつくと甘味の鍵穴にはまる。そのため酸味がミラクリンによって抑えられる。実際の応用法としては、見た目を楽しむ低カロリースイーツなど子供たちが馴染みやすいような食べ物に応用されている。  
 今回の講義を受けて、味覚というのは多くの場面で活躍しているのだと改めて感じることができた。ただ食事を楽しむ要素だけでなく、赤ちゃんのうちから味覚を用いて学習をし、知識を身につける。大人になって好き嫌いがはっきりするのは赤ちゃんの頃の学習がきっかけだということを学ぶことができた。今回の味覚修飾物質を病院などの食事に用いたりし、患者の栄養管理にも役立てるのじゃないかと思った。また、赤ちゃんは未来も味蕾も多い。

参考文献 ・ギムネマの効果と副作用|飲み方・摂取量についても解説 (corollia.com)  2018年5月13日



Eさん 

 私は今回「驚き味覚体験」の講義を受けて、人間と動物では大きく味覚の違いがあるという点に、まず興味を持った。
 動物にとっての味覚とは、生きていく上で役に立つものがおいしいという認識である。 私はこの事実を知るまでは、ライオンは草食動物の筋肉をたくさん食べて、生きるためのエネルギーを蓄えているだけだと思っていた。しかし、ライオンはただ筋肉を食べているだけではなく、栄養のある小腸から優先的に食べ、肝臓、すい臓と食べる箇所を考えて捕食していることがわかった。動物はこのように、自分が生きていくために必要なエネルギーを本能的に考え、獲物を食べていることを知る得ることができた。
 次に、人間の味覚とは周りの情報によって大きくおいしさが変わる。人間には、扁桃体という価値判断をする器官がある。この扁桃体という器官があることにより、様々な情報を受け取るため、扁桃体は人間の弱い部分であることがわかる。味覚(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)以外の情報である記憶やインターネット、テレビなどに基づいた様々な情報で味が変わってしまうのである。たしかに、ファストフードは体に悪いとわかっていても無性に食べたいと感じる時がある。また、ここの店の評価、評判がいいからといって食べることよりも前においしいという情報を勝手に信じ込んでしまう。このように、人間の味覚は味の認識とそれに取り巻く様々な情報や思い込みなどによって、味と共に記憶されていくのではないかと考えることができる。 次に、味蕾の数は大人よりも赤ちゃんの方が多いという事実に驚いた。単純に考えると、大人の方が多くの食べ物を知っているため味蕾が多いように感じる。だがしかし、その認識は間違いであった。赤ちゃんはまだ知識はなく、味蕾にすべてを頼る必要がある。それに比べて、大人は知識があり味蕾以外からも食べ物を認識することができ、全てを味蕾に頼る必要がない。そのため、赤ちゃんに比べて味蕾が少ないということがわかった。
 また、苦い味が大人になるとおいしいと感じられるのは、大人はある程度経験と学習によって苦味を知っているため、苦味をおいしいと思えるということがわかった。 私も実際、ピーマンや小松菜など苦味を感じる野菜は苦手であった。しかし、今はその苦味が好きになり食べることができている。よって、大人になると味覚の幅は、経験や学習によって変化するのだと考えられる。
 最後に、味覚修飾植物は医療分野やダイエット分野で大きく活用できる可能性があると考えた。 ミラクルフルーツの実を3〜4か月食べ続けることで食生活での糖分摂取が減り、生活習慣病患者のヘモグロビンA1cが正常に戻ったケースを確認している。(1)
 この結果から、ミラクルフルーツは糖分の摂取を抑え、ヘモグロビンA1cの値を正常値に戻す作用があることがわかる。また、甘いものから離れることができないダイエットを目的とする人にも糖分摂取を抑えることが期待できるため、効果的であると考えられる。 ミラクルフルーツの作用がもっとこの世の中に知り渡れば、利用者は増え、多くの場面や分野で日常的に活躍する可能性があると今回の実習を通して知り得ることができた。

参考文献 (1)酸っぱいものを甘く感じさせるタブレットが誕生ミラクルフルーツを利用、糖尿病の食事療法にも活用:MedWave Back Number (nikkeibp.co.jp) 日経メディカル 2006.01.20 「酸っぱいものを甘く感じさせるタブレットが誕生 ミラクルフルーツを利用、糖尿病患者にも活用」 2023.04.19



Fさん 

 私は味覚に対して、ほかの感覚器に比べ重要性が低く、単に食べ物を味わうためだけのものだと考えていた。しかし講義を受け、私の中にある味覚のイメージが大きく変わった。
 私の味覚に対するイメージが変わった一番の理由は、食べ物の味を感じ、おいしいか、まずいかの判断をすることが、私たちの命を救うほど重要な意味があることを知ったからである。味覚には甘味、塩味、うま味、酸味、苦味の5種類がある。この5種類の味は、それぞれある味の象徴であり、甘味が糖、塩味はミネラル、うま味はたんぱく質、酸味は腐敗物、苦味は毒物である。この中で私たちがおいしいと感じるのは、甘味、塩味、うま味である。逆にまずいと感じるのは酸味、苦味である。このように、私たちがおいしいと感じる味は、生きていくために必要不可欠な食物であり、まずいと感じる味は、食べすぎると体に害があり、最悪死亡するリスクがある食物なのである。私たちが何気なくしている、おいしいか、まずいかの判断が私たちの生死を分ける重要な判断であると知り、味覚の重要性を実感した。また、舌の感度は味によって違いがあり、甘味、塩味、うま味はそこまで感度が高くないのに対して、苦味、酸味は感度が高い。これにより、毒物や腐敗物などの体に有毒な物質を大量に体に取り込むことを防いでいるのだ。
 しかし以上のように考えていくとある矛盾が生じる。それは、苦いコーヒーや、酸っぱい梅干しを好んで食べる人がいることだ。この理由は、人間の味覚は経験や学習による影響を受けるからである。これは、人間の赤ちゃんが成人になる過程で味蕾の数が減るところにも表れている。成人ではこれまでの経験により食べていいものといけないものの判断が可能だが、赤ちゃんは経験が少ないため、味覚によりその判断を行うからである。赤ちゃんがなんでも口に入れようとするのは、食べていいものとダメなものを判断するための学習の場で大切な過程なのだ。私は子供の時ピーマンが苦くて食べることができなかった。しかしピーマンは毒物であるどころか栄養満点で体にも良いため母親に無理やり食べさせられていた。このようにピーマンを食べ続けるうちに、ピーマンは苦いが食べても問題ないということを学習し、現在はピーマンが大好きである。私の味覚は、経験や学習により本来なら毒物の象徴である苦味をおいしいと感じるようになったのだ。
 味覚の重要性を知る中で、その味覚がうまく機能しなくなる味覚障害の恐ろしさを感じた。この味覚障害は偏食などによって亜鉛が不足することで起こってしまう。この偏食を改善するためにも食べ物の好き嫌いをなくすことが効果的だ。好き嫌いをなくすために、幼少期から様々な種類の食材に触れることや、食事の際に楽しい雰囲気で食事をすることが大切である。これは、本人にはどうすることもできないため親や家族が協力していく必要があると私は考える。親や家族の努力で、味覚障害になる若者を減らすことができるのだ。
 私は講義を受けて味覚修飾物質について知り、この味覚修飾物質に大きな可能性を感じた。味覚修飾物質は食べ物の味を変えるのではなく味蕾に作用し、舌にいたずらをする。味覚修飾物質の活用方法として、甘いものを食べられない糖尿病の患者でも甘いものを食べていると感じることができ、食のQOLの向上につなげることができる。また、ダイエットで糖質制限をしている人の甘いものを食べたい欲求を満たし、ダイエットを無理せずに行うことができる。実際に味覚修飾物質の市場について調べると、健康志向の高まりや、糖尿病、肥満の抑制として砂糖税の導入が世界の国々で行われ、味覚修飾物質の世界市場規模は2028年までに20億ドルに達すると予想されている。味覚修飾物質が私たちの生活の一部になるのも遠い未来の話ではないのかもしれない。

【参考文献】 https://www.gii.co.jp/report/kbv1219690-global-taste-modulators-market-size-share-industry.html 味覚修飾物質市場 - 成長、動向、COVID-19の影響、予測(2022年 - 2027年) 出版日: 2022年01月17日 発行: Mordor Intelligence Pvt Ltd



Gさん 

 私は今回の講義を通して、普段当たり前に感じていた味覚についてとても深く知ることができた。特に好き嫌いのメカニズムや人間以外の動物にとっての味覚に興味を持った。
 好き嫌いのメカニズムのお話はとても納得できた。なぜなら、私は昔からはちみつがあまり好きではなく、その原因は小学校の時に給食の時間内に食べることができずに昼休みに入っても一人でパンと一緒に食べていたという嫌な経験があるからだ。まさに今回の講義にあった好き嫌いのメカニズムの中の経験が関係していると感じた。人間にとっての味覚は経験と学習であることも知ったので、頭の中での意識を変えて食べてみたら食べられるようになるかもしれないと思いとても楽しみだ。このような経験がある人は私以外にも多くいるはずだ。なので、味覚について深く知ることで自分の嫌いな食べ物への見方を変えることができるし、普段の食生活が豊かなものに変えることができると考えた。
 人間以外の動物にとっての味覚のお話では、まず味蕾の数の違いに驚いた。人間が6000から9000個なのに対してウサギは17000個でありナマズは200000個も味蕾が存在する。さらに、人間以外の動物の味蕾の数が多いのはそれだけ味を深く感じるためではないこともとても驚いた。人間のように酸味やうまみを感じるためでなく全身の味蕾で暗い水の中で生き抜くためのものであることや卵を守るために味蕾がある生物がいることなど味を感じること以外に味蕾を利用していることを知った。講義を受けるまで人間以外の動物に味蕾があることすら知らなかったのでそれぞれの動物の味蕾の活用のしかたの違いが面白かった。
 そして今回の講義で、味覚修飾物質というものの存在を初めて知った。実際にギムネマやミラクルフルーツを食べて体験して、砂糖が味のしないものに変わり、酸っぱいヨーグルトがあまく感じるなど頭で想像している味と違う味がする体験はとても不思議に感じた。この味覚修飾物質が含まれるギムネマは小腸での糖の吸収を抑える働きもあるため今、問題になっている肥満を予防する食品として用いられている。ほかにも、糖尿病患者に向けた低カロリーのスイーツになったり、低カロリーで安全な甘味剤になったりと様々な場面で利用されている。味覚修飾物質というものの存在がさらに多くの人に認知されて、今の日本で問題になっている糖尿病や肥満の問題の解決につながってほしいと願う。  
 今回の講義を通して、味覚の必要性や重要性について改めて考えることができた。人間が生きる上で食事はとても大切なことであり、その食事をするにあたって味覚は必要不可欠である。その味覚を感じる原理や人にとってのおいしさを知ることによって毎日の食生活が大きく変わると感じる。ほかにも行列のあるお店をおいしいと思ってしまう脳の錯覚や先に述べた好き嫌いのメカニズムも知っていると知らないとでは大きな差である。このように、味覚というものを深く知ることは、今後の生活でとても重要であることを実感した。そして体験や講義を通してこのことを教えてくださった島村先生に感謝したい。



Hさん 

 私は今回の講義を通して、味覚について深く学んだ。
 まず、口の中に味蕾があり、鍵と鍵穴の関係であることを知った。味蕾の数は、好き嫌いをし始める年の子供が一番多いと思っていたが、赤ちゃんが一番多くあると知り驚いた。成人が6,000個であるのに対し、赤ちゃんはその倍の12,000個もある。赤ちゃんは食べていい物と悪い物の区別がつかず、何でも口に入れてしまうから味蕾が頼りになる。例えば、リカちゃん人形の靴など小さいおもちゃを誤って口に入れてもいいように、体に害のない苦味成分がおもちゃにコーティングされていることに感動した。赤ちゃんの事を非常に考えられていると感じた。また、味は電気信号であることから、エレキソルトのお椀やスプーンが商品化されている。食べ物の塩味をより感じることが出来るらしく、非常に面白いと感じた。
 人は、甘味・酸味・塩味・苦味・うま味の五つの基本味を持っている。うま味が五つのうちに入っているとは驚いた。辛味は味覚ではなく体性感覚であり、43℃が分岐点になっていてそれ以上は辛味が増すことが分かった。辛味を和らげるには3つの方法がある。私は辛いものがあまり得意ではないため今度実践してみようと思う。
 人間にとっての味覚とは「経験と学習」であり、好き嫌いのメカニズムがある。それは第一印象、雰囲気、経験の3つで、雰囲気は食事中に怒ったり無理やり食べさせたりしない事が大切である。私がもしも親になった時は、子供が嫌がったら無理やり食べさせることをせず調理法を工夫しようと思った。
 一番美味しさに影響するのは見た目であり、赤は食欲をそそる色となっている。飲食店では赤色の看板が多い。ステーキを鉄板にのせて提供するお店では、お客様に五感で味わってもらうための演出であると知り面白いと思った。  
 そして、ギムネマとミラクルフルーツを食べて味覚の変化を体験した。甘い砂糖やチョコレートが、ギムネマを食べた後だと全く甘味が感じられなくなった。砂糖に関しては、砂利を食べているかのような食感しかなく非常に驚いた。ギムネマに含まれるグルクロン酸が、味蕾にある甘味を感じる部分と結合してその感覚を麻痺させる仕組みがある。1)
 また、無糖ヨーグルトとレモン果汁を混ぜ合わせたものやグレープフルーツジュースは酸っぱいのに、ミラクルフルーツを食べたことによって甘味が感じられた。これは、ミラクリンという糖たんぱく質が酸味を感じた際に甘味受容体を刺激することで起こっている。とても不思議な体験をすることが出来た。
 このような実験ができたのは舌が健康だからである。加工食品に頼りすぎると亜鉛が含まれていないだけでなく体内の亜鉛も追い出してしまい、味覚障害が起こる。私を含め近年の日本人は日本食を口にすることが減っているため、積極的に食べるようにしていきたい。
 今回の講義では、今後実践してみたいと思えるような内容が沢山あり非常に面白かった。味覚についての内容がこんなにも興味を持てるものだとは考えたことがなかった。島村先生に受けた講義内容を家族にも伝えようと思う。

参考文献 1)わかさの秘密 powered by わかさ生活「ギムネマ」 https://himitsu.wakasa.jp/contents/gymnema/



Tさん 

 今回の生理学実習の講義を受け私は、味というものは五感をすべて使い、脳に信号を送っていること、長期的なリピーターを生み出しているファストフード店の戦略に興味を持った。またこれらの知識を得たことで世の中にある看板やコマーシャル、イメージカラーに至るまで各店舗の工夫があるということを感じることができるようになった。人は文化に合致したものをおいしいと思うことが多く、子供のころから食べているものは大人になってからもおいしいと感じるため、子供に対して、玩具や飴などを渡すことで、店舗への印象や、大人になってからも昔からのなじみの味とすることでリピーターを呼び込んでいると知り驚愕した。  味覚修飾植物という言葉を私は今回の講義で初めて耳にした。実際に現在は一般的に広く認知されているものではなく、今後の課題であるのだと感じた。味覚修飾植物の仕組みは舌にある味受容体に対してそれらに含まれるミラクリンやギムネマ酸といった特有の物質が一時的に味覚機能を変化させることによって味覚の変化が起きるというものである。1)実際に学ぶと面白いものであると同時に、味覚障害の人の体験をすることができ、リアルな感覚をつかむことができるものであると知ることができた。また、味覚について知ることは人生を豊かにすることにつながると私は考える。なぜなら糖尿病の患者にとって甘みというものは摂取してはいけないものであり、しかし必ず食べたいものであるからである。この時治療方法を提案する医者が味覚への理解が足りていないと、患者に対して、食事を制限することしかできないが、知識として味覚修飾植物や、味覚の知識があることで、ミラクルフルーツによって酸味を甘味に変化させることができ、患者の糖尿病治療のモチベーションを与えることができるからである。また、健常者にとっても、今後味に関する研究や新たな味覚修飾植物が発見されることによって、過度な栄養を取らずに欲求をみたすことができるようになるため、健康的に満足することにつながるのである。そのため味覚や味覚修飾植物について知ることは重要であると考える。  
 今回の講義で私はこれまで自分の中で、いままでの経験が知識につながっていくことを感じた。私が中学生のころソーシャルネットワークの発展により、デスソースという調味料が流行した。当時の私は辛さを抑えるためには牛乳や口の中の温度を冷やすための氷が有効であるとは知らなかったが、辛さを抑えるために家にあるものを口の中に入れ、その時の経験から辛いものには氷や牛乳が有効であると知っていた。今回の講義では科学的に原理を学んだため、より深く記憶に残るものになった。味蕾という受容体の働きはジャングルで生活をしていないヒトという生物が一番心から理解するのは難しいのではないかと感じた。全身に味蕾のあるナマズや、毒を察知するために味蕾の多い草食動物など、自然界には味蕾によって生き残っている生き物が数多く存在している。一方でヒトは本能的によって苦味は毒であると感じることはできるが経験により味蕾の働きが薄れ、苦いものでも楽しむことができるようになる。これは生涯をジャングルの中で過ごす生物には理解できないものではないかと私は考える。実際に体験したこの味覚という世界は今まで感じたことのない感覚を私に与えた。この貴重な体験を忘れず、今後に生かしていきたい。

・参考文献 1. 埼玉工業大学工学部,“味覚の不思議―味覚修飾物質―”,2019-1-14, 味覚の不思議−味覚修飾物質− | 埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科(バイオ・環境科学専攻|応用化学専攻) (sit.ac.jp)



Jさん 

 今回は味覚体験をした。味の判別方法は、味蕾で分かるということを生理学の講義で学んだがどのように働くということが分からなったのが事実である。まず、味蕾はヒト以外の生物にも存在するということを学んだ。そして、味蕾の数が生物によって異なることは大体の予想はついていた。しかし、ヒトでも赤ちゃんのほうが成人よりも味蕾が多いということが驚いた。ただ、同じヒト同士での味蕾の数はあまり変化がないため、味蕾につて知ったときソムリエとかは味蕾の数が多いのかと思ったけど関係ないということが分かった。  
 ギムネマとミラクルフルーツを使った味覚体験をした感想は、新しい発見をして面白いと思った。そのため、ギムネマやミラクルフルーツ以外にも味覚修飾植物は他にもあるのかが気になった。調べた結果、オニヤドカリを摂取後、水を飲むと甘味が誘導されえる現象が後いうことがあった。他にも調べたらさまざまなものがあると思われるが、これらを使うことで味覚障害の人達を救えるということが分かる。そして、味覚障害の要因である亜鉛不足を対策するためにも使えるということで工夫すれば医療にも使えるということで、偉大な発見であるということが分かった。  
 何かを食べるときにヒトは五感を使うことを知っていたが、一番重要なのは嗅覚だと思ったが、今回の講義で視覚が重要つまり、見た目が大事ということが分かった。これは、料理の盛り付けに限らず、食材の色や飲食店の前の行列なども関わってくることが分かる。おいしく食べるには情報が必要なため視覚が重要である。ただ、情報を鵜呑みにしてはいけなく、飲食店の行列はサクラなどを使っているかもしれないし、飲食店の評価なども真実ではないのかもしれないためである。このことを使えば逆に目を閉じて苦手なもの食べれば、何も感じないのかもしれないのかもと思った。  
 味覚についてさまざまなことを今回の講義で学んだが、味覚の種類であるうま味、塩味、酸味、苦味、甘味などのものは存在するから何とも言えないけど、痛覚である辛味は必要ないのではないかと思う。辛味は痛覚なため、ギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物は意味がないということが分かる。辛味を削減する方法を今回知ったが完全になくすことができないため、味覚体験を実施したことでとても面白いということがわかり、味覚について理学療法士が関わることがあれば詳しく調べてみたいと思った。

・参考文献 ヤドカリ由来の甘味誘導成分の同定 松浦正憲 齋藤菜穂子 中村順二