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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2022/7/15に実施した名城大学附属高等学校2年(SSHクラス)の皆さんのレポートです。




Aさん 

 今回の講義で味覚を感じることはとても凄いことと感じました。味を感じるのは舌表面などにある味蕾という器官です。これは口の中だけではなく、喉にもあるため、口以外でも味を感じることができることに驚きました。また、味を判別する方法は「鍵と鍵穴の関係」であり、とても面白いと感じました。  
 また、赤ちゃんの味蕾の数が多い理由や、動物の味覚も生態に合わせて進化していった理由はとても納得することができました。  
 次に味の種類は主に5種類あり、その中に辛味が含まれていると思っていましたが、実際には辛味というのは体性感覚で、熱いものを食べたときにやけどをしたのと同じもので、正確には味覚と言えないことに驚きました。  
 また、人にとっての美味しさでは、体内で欠乏した栄養素が関係していて、美味しさも人間が生きていくために決まっていることも知り、今後徐々に進化してくると考えました。  
 次にギムネマ、ミラクルフルーツを食べたときに感じたことは、全く違う味になっていて、これだけで味を変えることができることは凄いと思いました。味覚というものは私たちを精神的にも楽しませていると感じました。糖尿病で苦しんでいる人にも使ってもらうなどして、様々な分野で味覚を変えることは役立つと思いました。  
 最後に、今回の講義を聞いて、味覚に対する見方が、とても変わりました。今回、学んだことを日頃の生活で少しずつ生かしていきたいと思いました。とても興味深く、分かりやすい講義、ありがとうございました。



Bさん 

 今回の先端講義では、単にお話を聞くだけではなく、実際に体験をしてみたり、スライドやプリントを用いたりして、味覚に関する知識を分かりやすく知ることができました。  
 最初の味を感じる仕組みでは、唾液と食べ物が混ざった水溶液が舌の乳頭に取り込まれ、その中にある味蕾で味が判別されていることを知りました。よく人体の図鑑で味覚地図を見かけていたので、それが間違いであると知って、とても驚きました。  
 また、すべての動物の口の中に味蕾がある訳ではなく、ハエは手に味蕾があり、その部位に味蕾がある理由を知った時はとても納得し、なるほどと感じました。  
 さらに、美味しさや基本味の分類や、味覚障害のメカニズムなど、様々なお話を聞き、味覚に関する色々なことが分かりました。  
 今回の講義の中でも特に印象に残っているのは味覚修飾植物のお話です。以前に本などで見たことはあったのですが、実際に試食したり、実物を見たことはなかったので、今回の実験で初めて味覚修飾植物のすごさを実感することができました。特にミラクルフルーツを食べる前と食べた後では、ヨーグルトやジュースの味が全く違うことを感じることができました。  
 今回の先端講義で味覚の仕組みや基本味の種類、味覚修飾植物について、今までよりもさらに理解を深めることができたと思います。味覚についてもっと詳しく調べてみたいと思いました。

参考文献:菅原久夫 あやしい植物図鑑 ダイヤモンド社 2019

島村のコメント
参考文献が「あやしい植物図鑑」ですが、ミラクルフルーツもギムネマも安全かつ歴史ある植物ですのでよろしくお願いいたします。



Cさん 

 今回の講義で、実際に食べて体験したことでより印象に残るプレゼンの仕方を学ぶことができました。ギムネマを食べてから砂糖を食べたときの砂のような感覚や、ミラクルフルーツタブレットを食べた後にレモン入りヨーグルトを食べたときの、普通に一口ずつ食べ進められる感覚が今でも思い出されます。貴重な経験をありがとうございました。  
 また、私が特に面白いと思った点は、動物は生きる上で役に立つ部分のみを発達させていき、それ以外は退化していくというお話です。肉食動物は肉しか食べない、肉の栄養素しか摂っていないと思っていましたが、草食動物の内臓を食べることで、その分の栄養を得ているということを知り、とても驚きました。また、コアラの進化でユーカリを食べることしかできないからそういう体になったと思っていましたが、実はそうではなく、生きられないから生きるために、あえて他の動物にとって毒であるユーカリの葉を食べるように変わっていったというお話も初めて知りました。親ともこの話をしていて、割と有名な話だと聞いたので、知らなかった自分が少し恥ずかしくはありましたが、知る機会があって良かったと思います。  
 それから、赤ちゃんは味覚が大人より敏感であること。その理由で知識がまだ少ないから、ダメなものを食べてしまわないように苦い物や酸っぱい物などに反応しやすいとは知りませんでした。だから小さい頃は酢の物などが嫌いだったと分かりました。



Dさん 

 今回の講義で生物はその生物の性質や環境によって味蕾の数や位置に違いがあることを学びました。ヒトは成人のヒトより赤ちゃんの方が味蕾の数が多く存在していること、ハエは手に味蕾が存在していることを初めて知りました。しかもそこには理由があって、赤ちゃんは自分の身を守るため、生まれた時は知識がないので味蕾で毒などを認識する必要があること、ハエは手でものに触れたときに食べることができるか判断することなどがありました。そこで全ての事に理由がつけられるサイエンスは改めて面白いものだと感じました。  
 また、味の成分となる物質は味蕾と「鍵と鍵穴の関係」であることを知り、たんぱく質の基質特異性に似ていると思いました。なので、味の成分は立体構造を持つたんぱく質なのかと疑問を持ちました。そして僕が一番興味を持ったのは「生物にとってのおいしさ」があるということです。ライオンなどの野生の動物たちは栄養になるものが「おいしい」という考え方で、人とは少し違う気がしました。 ヒトは最初、苦味か酸味は赤ちゃんの頃には害という認識ですが、経験と共に食べられるようになっていくという点が、特に野生の動物とは違い面白く感じました。
 ヒトは栄養になるもの=「おいしい」とはあまりならないのだと思いました。だから食事の楽しい経験はとても重要だというお話はよく理解できました。また、島村先生の研究は糖尿病の方に役立つ可能性があると聞いて、人の役に立つ研究で本当にすごいと思いました。僕も人の役に立つ研究ができるようにしたいです。



Eさん 

 今回、日本福祉大学の島村先生の「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜」という興味深い講座を受けることができて良かったです。自分は以前テレビ番組で沖縄に生息するカニを食べるとすべての物が甘くなるという番組を見ましたが、似たようなものにミラクルフルーツとギムネマがあることを初めて知りました。テレビでは原理は不明とされていましたが、今回の講義では原理をしっかり説明していただいたので、非常にスッキリと終われました。  
 また、今回の講義の中で味覚に関することを学びました。味は水分に溶けなければ分からないことや味蕾と味は「鍵と鍵穴」の関係、味蕾は舌以外にもあることなどです。特に味の判別方法についてのお話が面白かったです。僕は今まで味蕾というものがあることは知っていたけれど、1つの味に対して1つの味蕾で判断しているということは知りませんでした。もし、味蕾を全てふさいだら全ての味が感じなくなるのか、新しい味の候補であるカルシウム味や脂味がするのか気になります。  
 また、今回ギムネマで味覚障害の疑似体験をしてみて、一番感じたことは、味覚障害では食事が楽しくないし、美味しくないということです。自分がもし、そのような状態になったら、味を感じるために砂糖の量を多くしたりしてしまうと思います。そこで、味覚修飾物質を使うことで、健康にも気をつかいながら食事を楽しめると思います。  
 この講義は高校生でも楽しめるので、より小さな頃にこの体験をすると科学に興味を持てると思います。今回は貴重なお話をありがとうございました。

島村のコメント 沖縄のカニの話は初耳です。 因みにオニヤドカリの話は花王株式会社著の下記論文をご覧ください。
・参考文献 ヤドカリ由来の甘味誘導成分の同定 松浦正憲 齋藤菜穂子 中村順二