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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2022/5/2に実施した中京大学心理学部3・4年(選択)の皆さんのレポートです。




Aさん 

 今回特別講義を受け、私は味覚について誤解していたこと、知らなかったことがたくさんあったという事がわかった。講義の中では特に、味蕾の仕組みや人の味覚の話が興味深かった。
 味覚地図の話は、小学生の頃に本で読んだことがあった。その時私はその話を信じて、甘味を感じるところではない部分に砂糖を乗せたり、塩味を感じる以外の部分に塩を乗せたりして、本当に味が感じられないのかを試したことを覚えている。その結果、感じないはずの部分でも砂糖の甘さや塩のしょっぱさを感じたため、なぜだろうと疑問を持つことになった。しかし当時の私は、その疑問を解消するために自ら調べることはせず、きっと自分のやり方が悪かったのだろうと結論付けてしまった。今回、講義を受けたことによって10年来の疑問を解決することができた。
 また、舌に味蕾と呼ばれる器官があり、それが味を感じる役割を担っているという事は知っていたが、その仕組みを具体的に知っていたわけではなく、多い方が味をより感じやすいのだという誤解も持っていた。今回、そのようないくつかの誤解があったとわかったこと、それだけでなく正しい知識を得ることができたことはとても有意義であった。
 その日の夜、家族でギムネマとミラクルフルーツの実験を行った。その時妹が、ギムネマは味覚地図の甘味の部分に塗ればいいのか、味蕾が多い方が味を感じやすいのではないかという発言をした。それを聞いて私は、講義を受ける前の自分はまさに妹と同じだったなと思った。
 妹は調理師を目指しており、その専門学校にも通っていた。専門学校は製菓のコースで主に実習中心だったために味覚について学ぶ機会はなかったのだと思う。また、仕組みを知らなくてもおいしいお菓子を作ることはできるため、カリキュラムに含まれるという事もなかったのだと思うが、食品に関わる仕事に就くのであれば知っておきたい知識だと私は思っている。
 味覚について知ることは、食について関心を持つきっかけになると思う。特に味覚障害の仕組みを知っておくことで、普段の食生活から意識的に予防することができるようになるため、食育の授業においてこのテーマは積極的に取り上げていくべきであると思う。また、その際にギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物を用いることによって、講義を聞くだけよりも感覚的に理解がしやすくなり、より興味を持つきっかけになると思う。講義資料に書かれている展望の繰り返しになってしまったが、これが私が今回の講義を受け、率直に感じた思いである。



Bさん 

 今回の講義を聞いて初めてギムネマとミラクルフルーツのことを知った。今まで味覚を変える食べ物があるということについて全く知らず、あったとしても加工されたものであると思っていたが、自然のものであるという事に驚いた。今回頂いたギムネマとミラクルフルーツタブレットを食べて体験したところ、講義で聞いたとおりの結果となった。タブレット型のミラクルフルーツを食べた後、レモン汁を飲んだら甘く感じ、不思議な感覚になった。レモンは酸っぱいものであると脳で認識しているはずなのに、味を感じ取ることができる味蕾で甘く感じるという差に不思議な感覚を持った。ギムネマも同じでチョコレートは甘い物であると分かっているのに苦いと感じたため、下の神経と脳の働きに驚き、さらに調べたいと改めて思った。このように植物を通じて味覚のしくみを知ることで、日常生活で役立てられるため大切であることを知った。
 最近では新型コロナウイルスで味覚障害が出てきているという情報を表面上でしか知ろうとしていないため、ただ不安という気持ちだけになってしまう。しかし、味を感じるしくみをについて調べることで何が原因で味覚障害が起きるのかを根本的に知ることができる。そうすることで何が問題となっているのかを自分で見つけ出すことができ、味覚障害の対処ができるようになる。このような点で、味の仕組みを知ることはとても重要だと思った。また、ミラクルフルーツは酸っぱいものを甘味に変えるため糖尿病の患者が糖質を抑えるのに役立っている。私はミラクルフルーツのことを知らなかったため、活用法も知らなかった。私のようにミラクルフルーツのことを知らない人も多くいるだろう。そのため、ミラクルフルーツなどの味覚修飾植物について多くの人に知ってもらうべきだと思った。テレビの情報番組などで宣伝するなど、加工食品が進展して糖尿病になる人が増えているからこそ今から広めていかなければいけないと思った。また味覚修飾植物の事だけではなく、なぜ味覚が変化するのかという事も添えて知っていくべきだと思った。
 今回、ミラクルフルーツやギムネマを実際に体験してみて、苦い食べ物を甘く感じることができるようになればいいと思った。苦みの鍵穴にフタをすることができるようになればさらに発展するのではないかと思った。色んな味覚修飾植物について調べて体験してみたいと思った。

参考URL:島村光治のホームページ



Cさん 

 「おいしさ」はこれまで思っていたよりも脆く奥深いものだと感じた。  
 味覚は色の知覚と同じように対象と知覚者 (食べる人) がいて初めて生まれる。心理学や物理学により,色は電磁波を生物が知覚するときに生じる概念であることが知られている。本講義によって,味にも似たような特性があることを学んだ。味覚修飾植物によって,酸っぱいと感じるはずのものを甘く感じたり,甘いと感じるはずのもの甘く感じなくなったりすることがある。これは実際に食べ物の味を変えているのではなく,知覚者の舌がクエン酸やショ糖をそのような味と判断してしまっているためである。食べ物の好き嫌いも,そもそも知覚者によって味の程度に差が出ているために起こるのかもしれないと感じた。  
 「おいしさ」の大半は視覚情報によるものである。これは広く知られていることなのかもしれないが,私は知らなかったためにショックを受けた。実際にミラクルフルーツを面白いと感じられるのは視覚情報による味の予測が影響を与えているからかもしれない。酸っぱいと思っていたレモンが甘いと人は驚くが,甘いと思っていたチョコが甘くても大して驚かないだろう。視覚情報を遮断して味覚修飾植物を用いた食事を体験してもそこに期待する驚きは感じられないはずである。本講義は味蕾という感覚器に焦点があてられたものであったが,「おいしさ」を知るために,講義中でも触れられた生理的要因や視覚的要因,心理的要因などの観点から深く考えてみるのも面白いかもしれない。  
 ミラクルフルーツと「酸っぱいケーキ」による糖尿病予防の取り組みに興味を持った。糖分はほとんど含まれていないが,ミラクルフルーツによって甘いと感じられて,視覚情報も合わさり「おいしい」と感じられるお菓子が開発されている。糖尿病の予防には糖分を取り過ぎないようにすることが不可欠だが,全くお菓子を食べられないのはQOLの観点でも満足できない。かといってミラクルフルーツを用いてレモンをお菓子とするだけでは「おいしい」という満足を感じることができない。講義でも紹介があった視覚的にも満足できる「酸っぱいケーキ」の例は味覚修飾植物の面白さや「おいしさ」の奥深さを利用した興味深い応用方法だと感じた。  
 本講義を受けて,「おいしさ」はこれまで思っていたよりも脆く奥深いものだと感じた。しかし,脆いからこそ味覚修飾植物を楽しむことができる。また,味覚修飾植物はこれまで味の変化を楽しむだけのものと感じていたが,糖尿病の予防など実用的な応用方法があることも学んだ。これから食事をするときにふと本講義を思い出して自慢したくなるかもしれない。

島村 光治 (2001). 講演内容の概要ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト Retrieved from https://www.taste-m.com/lecture_gaiyou2.html (2022年5月6日)



Dさん 

 自分は今回の講義を受講して、毎日行なっている食事と関わっている味覚にすら、多くの知らなかった事実が存在したことから、人間の身体が持っている機能についてまだまだ知らないことだらけであるということを改めて実感しました。  
 先生のお話にもあったようにギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物は、有病者の健康状態の改善を促すことができ、有病者に対して医薬品による治療だけでなく、食事という部分からも回復に繋げることができます。味覚に関する研究によっては、ただ味覚に関することが明らかになるだけでなく、私達の今後の生活を助け、生きやすくすることができるのだということを知りました。加えて、一つのことを突き詰めていくことによって得た成果や情報は、別の事柄にも応用して更なる発展を促すことができるということも今回私が学んだことの一つです。
 また、味覚についての知識を広めていくことも重要であると感じました。講義の中で味覚は年齢によって変化するというお話がありました。これについては講義以前から聞いたことがありましたが、そもそも本当の話なのか、本当だとしてもどういった理由やメカニズムでそういったことが起こるのかということは全く知りませんでした。  
 自分が小学生の時には、給食は残すなと先生方に教えられ、苦手な野菜が出て食べられない時には、掃除の時間までかけて食べさせられたことがありました。もちろん、食べ物を残さないといったことは重要であると思いますが、今考えると無理やりというのはどうかと思いますし、こういった経験からその食べ物がさらに嫌いになるといった子どももいると思います。先生方が味覚に関する知識を持っていれば、やり方を変えるなど、もう少し違った方法を取ることもできると思うので、より良い食育を行っていくためにも、味覚に関する知識を多くの人が持つ必要があると考えます。  
 今回の講義を通して味覚に関する知識を得ることが出来たとともに、そうして得た知識を生活にどうやって生かしていくべきかということを考えることも重要であると思うきっかけとなりました。この経験を今後にいかしていきたいと思います。



Eさん 

〜今回の講義で分かったこと・感じたこと・興味を持ったこと〜
・甘柿と渋柿の話で甘み成分がコーティングされているから甘柿は甘く、渋柿は苦いということ
・味の成分がカギのようなものでぴったり差し込まれることで味を感じる
・喉にも上あごにも味蕾がある
・ナマズは味蕾がひげや体の表面にある
・蛇は味蕾が2個(触覚が鋭い)
・赤ちゃんが味蕾約12000個で人間の中では一番ある
・コアラが生きられているのは、主食であるユーカリがほかの動物からしたら毒であり、近づかないから
・辛さは43℃超えると辛くなる。辛さは味覚ではなく刺激である。
・苦味は毒物であり、すぐに苦みを感じる
・好き嫌いが決まるのは、第一印象、経験、雰囲気 視覚で食欲が決まる
・レモンの酸っぱさはビタミンCが多いのではなく、クエン酸である
・味覚障害は高齢者が多いのではなく、ファストフードなどを食べて亜鉛不足になる若年層が多い。  この中でも興味を持ったのはそれぞれの動物の味蕾の数である。赤ちゃんであれば最初は視覚が弱いから、味覚がつよくなることやナマズも川の中ではあまり視覚が役に立たないため味蕾がひげや体の表面にあるなど弱みを強みで補うように生物の進化の過程がとても面白いなと感じた。

〜今後の展開や重要性〜  
 ミラクルフルーツやギムネマのような味覚を変えられる画期的な植物は講義でもあったように育つまでの時間は要するが病気の治療に効果的なモノになることや苦手の克服にもつながってくる良いことばかりの植物だと感じた。時間がかかるなどの欠点を科学的な研究などで早めることができたり、大量に生産出来たりすることがあれば糖尿病だけでなく似たようなほかの病気の改善にも繋がってくる重要なものであると考えた。

〜意見・感想〜  
 普段では学ぶ、知ることのなかったことを知れて、さらに実物までいただき自分で直に効果を感じることができることは自慢になるだけでなく知識にもなる貴重な体験になったと思う。講義の内容はとても興味深いことが多く、このような研究をやってみたいなと思った講義であった。若いころから長年、世間があまり知らないようなことを研究し、成果を出すようなことは自分自身も真似してみたいなと思い、非常に感心した。