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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2021/6/24に実施した名城大学附属高等学校2年(SSHクラス)の皆さんのレポートです。




Aさん 

 まず、講義の始めに、深い説明はせずに「ギムネマを舌全体にこすってから、砂糖とチョコレートを食べてください」と言われて食べてみると、砂糖はただの砂のようで、チョコレートは粘土のように感じ、まず衝撃を受けた。そして、みんなにどうして味が変わるのだろうと思わせてから、詳しい説明に入ったので、興味津々で聞いてよく理解できた。
 味を感じるのは味蕾という器官で鍵(味)と鍵穴(舌)の関係に例えることができる。この味蕾について僕が一番興味を持ったことは、動物によって口ではない場所にあったり、数にも大きなさああることである。成人でおよそ6,000〜9,000なのに対し、ナマズは200,000個もあり、逆に蛇や鳥は少ない。だがこれにもしっかりとした理由がある。ナマズは濁ったところに棲んでいるので視力が悪い。全身に味蕾を付けることによって敵やエサなどの環境の変化を数多くの味蕾で感じている。鳥や蛇は触覚が優れているため味蕾の数が少なく、もし多かったら顎が発達して頭部が重くなってしまうデメリットがでるからだ。他にも草食動物は毒のある草を識別できるように味蕾の数が多かったり、ハエは手に味蕾があるため、人間の歯磨きと同じように手を擦っている。
 また、赤ちゃんの味蕾の数が多いことにも驚いた。
 今回の講義では、もちろん味覚についても詳しく学べたが、それだけではなく、楽しく学べる授業の仕方も学べたと思う。実際に体験してもらうことで興味を惹いたり、驚きを共有することで学びを深めることができました。こういう授業(発表)の仕方は参考になると思った。



Bさん 

 私は家に帰ってギムネマを使って実験を行った。内容はギムネマを舌にこすりつけた後、葉を飲み込まずに吐き出すというものだ。私はこの方法で喉に味蕾があるかを確かめてみることにした。確かに少し味がしたような気がしたが、いまいち分かりづらかった。次はより喉に当たりやすそうなリンゴジュースを飲んでみた。はっきりと甘い味がした。このことから、確かに喉にも味蕾があることが分かった。  
 しかし、私が本当に驚いたのは講義で聞いた「喉の味蕾は二酸化炭素に反応しやすい」という情報だ。二酸化炭素には味がないとこれまで思っていたため、あの爽快感が喉の嫌いで感じている二酸化炭素の味だということにとても驚いた。  
 また、ミラクルフルーツの効果も面白かった。レモン汁、追熟していないキウイ、酢、「いかなんこつ」をミラクルフルーツの後に食べてみた。レモン汁は甘いジュースになり、追熟していないキウイは完熟しているかのように感じ、酢は甘酒のような風味になった。特に酸味弱かった「いかなんこつ」は元の味が完全に変わってしまった。この中で一番驚いたのは甘酒のような味に変化してしまった酢であった。私が飲んだのは穀物酢だったため、味が変わったことで米の味を濃く感じて甘酒のようになったと思われる。  
 この講義の味覚体験は家でさらに試すことでより楽しむことができた。

島村のコメント:家で色々な実験を楽しまれたようで、何よりです。 但し、喉の近くは気道もありますので、誤嚥しないように気を付けてください。酢で実験する場合は講義でもお伝えしましたが、酢の原液ですとむせますので、水で薄めて実験するようにお願いいたします。



Cさん 

 私は今まで味覚について深く考えたことがなかったので、とても興味が湧いて、新たな発見がたくさんありました。  
 始めは、味を感じる仕組みについてです。私は間違いと言われた味覚地図を小学校の時に見たことがありました。なので、間違いと聞いたときは驚きました。たまに鏡で舌を見たとき、この凹凸は何だろうと疑問を抱いていたので、今回知れて良かったです。そして、成人で味蕾はそんなにたくさんあることもとても驚きました。  
 次に味覚の種類についてです。私はうま味が味覚として長い間世界で認められてこなかったことに衝撃を受けました。同時にうま味は日本人が発見したことにも同じく思いました。うま味が湯豆腐という身近なものがきっかけとなり、発見されたということからも、新しい発見は身近なものから出るものだと改めて感じることができました。  
 次においしさについてです。始めに美味しさの分類には4種類もあることに驚きました。ですが、お話を聞くと全て納得するもので共感できました。特にその中でも「情報に基づくおいしさ」にとても興味が湧きました。情報という実際に舌で感じている訳でもなく、体内で何か異変が起こっている訳でもないのに、その情報を聞いて知ることで、味覚の処理に影響があることがとても面白いと思いました。
 次にミラクルフルーツとギムネマの試食についてです。始めにそれらを渡されたときは半信半疑だったのですが、実際に食べてみると本当に味が変化したりと、とても貴重な体験になりました。



Dさん 

 私は今回の講義で、味蕾というものを初めて知りました。味蕾によって味の判別がされるということに驚きました。それぞれの味蕾で感じる味は決まっている1種類ということがすごいと思いました。先生の説明は分かりやすく、味蕾の働きや仕組み、生き物による違いなどたくさん理解することができました。様々な種類の生き物がそれぞれの生存する環境に合わせて味蕾の数や場所など仕組みを進化させてきたことがすごいと思いました。特にナマズが二十万個もの味蕾を持っているのにはとても驚きました。さらにナマズが味蕾でエサの所在を確認するだけではなく、敵の所在も感知しているのはすばらしいなと思いました。環境に合わせて一つの器官が本来の働き以上の生き物には、本当に驚かされます。  
 また、味蕾の働きを一時的に変えてしまうミラクルフルーツやギムネマはすごいなと思いました。これらによる味覚変化の実験はとても面白かったです。なので、これらの仕組みが医療に活かされてほしいです。味を変えることはとてもすごいことなので、医療だけではなく、子供の好き嫌い予防など、普通の家庭でも使用できるようになるとよいなと思います。ミラクルフルーツとギムネマがもっと世間に浸透して、使用率が増えたらどうなるのか、気になります。  
 味蕾というものの存在を知ることができて、良かったです。



Eさん 

 僕がこの講義の中で一番興味を持ったのは。島村先生の話の組み立て方です。もちろん講義の内容もとても面白かったのですが、僕は引き込まれるようなお話の組み立て方に感激を受けました。
 今回のこの講義は体験型で、まず最初に僕達は実際にギムネマを食べ、自分達で味が変わるのを体験しました。「味が変わる」という今まで味わったことのない体験をし、僕は一気にこの講義に引き込まれました。そして、先生はなぜ味が変わるのか、その理由と原理について説明し、それに関連し、どんどんお話を広げ、様々な事象についてお話されました。  
 僕がすごいと思ったのは「関連付けて話を広げる」という手法です。少し前まで話していた内容の「なぜ?なに?」がその次の話題で解明されていたり、逆に前の話題を理解していると、今お話されている内容について、自分の中で「こうだからこう」と納得しながらお話を聞くことができました。  このように僕たちはただお話を聞くだけではなく、自分で考え、納得し、理解を進めていくことができます。そうすることで、より講義の内容について興味を持ち、集中してお話を聞くことができました。  
 この講義の最後にミラクルフルーツを食べ、ギムネマのように味が変わることを体験しました。最初とは違い、自分でこの講義の内容を考え、理解した後での「味が変わる」という体験の中で、僕は「なるほど」と味が変わることに対する納得の気持ちが生まれました。僕も島村先生のような素晴らしい授業(スピーチ)ができるよう努力したいです。