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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2019/9/27に実施した名城大学付属高校2年 皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 人にとっての味覚

 今回の講義で私は「人にとっての味覚」に興味を持った。人は甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味を感じることができる。カルシウム味(こく味)というのも認められつつあるらしい。辛味は痛覚であることや、辛い物を食べると体温が上がること、唐辛子系の辛さを英語で”hot”ということは知っていたが、理由がその辺にあること、暑い国の人はなぜ辛い物を食べるかというと、汗をかき、その気化熱で暑くなった体温を下げるためであることが分かったが、それぞれ点の状態だった知識同士が結びついていく感覚がとても面白かった。
 また、なぜ日本でだしの文化が発達し、ヨーロッパではスパイスが発達したのかについてもとても興味深かった。ヨーロッパは国土が広く、降り注いだ雨が地下に長く留まるため、その間に土壌からミネラルを吸収し、硬水になるのに対し、日本ではすぐに川などに流れてしまうため、ミネラル分を吸収する時間がないため軟水になることが分かった。硬水の場合は、ミネラルの影響で雑味がはいるため、全体で味を調えるスパイス文化が発達した。一方、軟水はミネラル分が少ないため、食材の味を生かしただし文化が発達したことが分かった。
 他にも未熟の果実は青いが、熟すと赤くなる。このことから青色は食欲減退、赤色は食欲をそそる色であり、ファストフードや居酒屋の看板の色になっていることもすごくおもしろかった。
 これから私は今日学んだことを広めていく必要があると思う。味覚の世界はこんなに面白いのになぜ今まで知らなかったのか、島村先生の講義内容をもっと様々な人に知ってほしいと私は感じる。



Bさん 

 味の感じ方と味蕾の関係

 今回の講義では味覚について学びました。味を感じる部分は味蕾と呼ばれていて、人間にはおよそ6千個から9千個あるといわれており、赤ちゃんには1万2千個あります。また、動物によって味蕾の数は違い、鳥や蛇には味蕾が数個から数十個しかないそうです。これは頭部の重量を減らし、動きやすくするためです。
 人にとっての味覚は甘味、酸味、苦味、うま味、塩味があり、うま味は日本人が発見した味です。人間は酸味や苦味に特に敏感で、酸味は腐った食べ物、苦味は毒の味と脳が判断するからです。ですが、これらの味に対しても経験を積むことでおいしく感じることができるようになります。
 人間にとっておいしいとはそれぞれ感じ方が違いますが、五感の中で視覚による影響が一番大きいことが分かりました。特に赤色のものを見ると食欲が湧くようになります。これは植物の実が熟すると赤色になることに由来しているためです。また、人と猿には扁桃体と呼ばれる脳の部位が発達しており、情報によって味覚に影響することが分かりました。
 講義の最初と最後に行った実験では、ギムネマの甘味を感じさせない実験から始まり、「おいしい」で終わるミラクルフルーツの酸味を甘味に感じさせる実験で、自らが体験できる講義は初めてで、本当に楽しく学ぶことができました。
 講義内容とは関係ないですが、島村先生は話し方が上手で、講義に聞き入ってしまいました。さすがにテレビ等で解説をしている方だと思いました。今回講義をしていただき、本当にありがとうございました。



Cさん 

 生き物別での味覚の違い

 今回は味覚についての講義で、今まで聞いてきた講義の中で一番興味を惹かれました。というのも、味の感じ方は昔ながらの教え(味覚地図)を僕は信じていたので、味蕾の存在が味を認識しているということにまず驚きました。
 生き物によって味蕾にそれぞれの特徴があり、これらが一種の特殊能力として生き物たちの生活にはなくてはならない器官となっています。ハエが手をこすり合わせているのは今まで高校生が爆笑しながら手をたたくような癖のようなものだと勝手に思い込んでいました。でも、味蕾の掃除をしていたということが今回の講義で分かり、食べ物の上で手を擦り付ける理由が納得できました。生き物の不思議な行動には意味のないことなんてないことが分かりました。
 自らの味覚が変わる経験はもちろん初めてで、面白さと共に植物にこんな不思議な能力があるのかと思うと、その理由も気になるところです。僕は子供の頃から今までにかけて、昔嫌いだったものが好きになっていくように、自分の味覚が変わっていくことを実感してきました。でも、それは人間の本能によるもので、経験が浅いほど苦いものや酸っぱいものを避けるという事実に、生き物が進化し、先祖はこの味覚を頼りに生きてきて僕達にその力が受け継がれていることの裏付けが改めて認識されました。
 母にギムネマの残りをあげたら、「すごい!糖尿病の予防になる!」と言いつつ、面白がって何度も甘くない砂糖を舐めて確認していました。



Dさん 

 甘いものや脂っこいものがおいしいと感じる理由
 私は今回受けた講義の中で一番印象に残ったのは、なぜ甘いものや脂っこいものの方がおいしく感じるのかという内容です。人間が今みたいに食べたいものがコンビニやスーパーなどですぐ買えない、狩りをしていた時代には今とは違って甘いものや脂っこいものなどの栄養価の高いものは貴重品でした。人間の体がそのような栄養価の高い食べ物をなるべく受け付けられるように、また体に「それらを食べるととても良い」と伝えるためにおいしい味という位置づけになったことを知りました。糖尿病や肥満症などの病気の原因になりますが、元をたどると人間が生きていくためにとても重要なことだと分かりました。また、このような仕組みは他の動物にも言えることで、生きていくために必要な栄養をあるものをおいしく感じます。
 今でもその仕組みが必要な動物はたくさんいますが、人間にはあまり必要ないのではと思いました。そして今の人間には逆に苦味や酸味をおいしく感じる仕組みの方が糖尿病や肥満に悩んだり、健康診断の時にヒヤヒヤする必要がなくなるのではないかと思いました。そうするとまた別の病気や問題が出てくるのでしょうか。
 講義内で代表者だけが何か体験をしたりするのではなく、講義を受けている人全員が体験や実験をする先生のスタイルはとても好きです。ありがとうございました。



Eさん 

 動物にとっての味蕾の存在の意味
 味覚について、味蕾という器官があり、食べ物の成分が水に溶け、イオン化された物質が神経へと味の感覚を伝えることを考えると、科学的にも味覚って証明されているのだと思いました。ただ、味蕾があっても、水という存在がなければ、うま味という味覚は発見されなかったと思います。その水って、純水や唾液とではどのような違いがあるのかと思わず質問が出てしまいますが、ギムネマの実験以降、私が普段食べている料理では、どの味覚が強いのかなどを調べてしまうようになりました。おそらく味覚は、私たちを精神的にも楽しませていると思っています。
 そして、味覚地図は全くの嘘だというのを知って、なんとなく腑に落ちました。小学生くらいの時に苦い薬を飲んだことがありました。本で味覚地図の存在を知って、早速試してみましたが、やはり苦かったです。それが今日まであの味覚地図は本当かと疑っていたので、この授業で聞けて良かったです。あと、味蕾は喉にもあることには少し驚きました。道理で薬はどうあがいても苦いわけです。
 一番興味を持ったのは動物の味覚が生きるために使われているということです。犬の嗅覚やウサギの聴覚も優れているのと同じシステムだと思えば、味覚も他の感覚のように、無いと生きていけない大事なものだと気づきました。



Fさん 

 ミラクルフルーツやギムネマの活用方法

 島村先生の講義は体験型で、実際にミラクルフルーツやギムネマによる味覚の変化を身をもって知ってから、その仕組みやほかの動物はどうなのかについて聞いたので、講義の内容により興味が持てました。
 私が一番興味を持ったのはミラクルフルーツでタブレットを作り、それを糖尿病患者に食べてもらい、甘いものではなく酸っぱいものでも甘く感じて満足してもらうという取組です。高校生の頃から研究を始めて、それを社会に生かそうとすることは本当にすごいと思いました。
 私は「きのこの山」が嫌いで「たけのこの里」がすきなのは、「きのこの山」を食べたときに風邪をひいていて、味をうまく感じられず嫌いになったのであって、きのこが嫌いだからではなかったことが分かりました。視覚が一番人の味覚と関わっているのも衝撃的でした。果実が熟しているかどうかで味が変わるから視覚が大事なのは、人間や動物、植物が生きるために進化しているということが分かり、面白かったです。 ケーキ屋さんがキラキラしたケーキを打っていて、それをつい買ってしまうのもそのせいと分かりました。
 今の時代、両親が共働きで食事が加工食品やコンビニのお弁当の子供も増えていて、それによって味覚障害になる可能性もあるので、味覚やおいしさ、不足してはならない物質などの正しい知識を教えていただき、とても勉強になりました。私も日常から不思議に思ったことをそのままにせず調べて、社会に貢献できる人になりたいです。



Gさん 

 動物にとっての味覚と人間にとっての味覚

 私たち人間からすれば、味覚というのは甘味、塩味、酸味、苦味、うま味のことを指す。しかし、動物(人間以外)からすると、味覚とは別の物事を指すようだ。動物にとっての味覚とは、生きて言う上で役立つもの、栄養がたくさんあるものである。どんなにおいしい餌があったとしても、それが敵の住処のど真ん中ならば、それを食べようとしない。別のおいしくなくても安全に食べられるもの、栄養があるものを食べるのだ。コアラが毒を含むユーカリを食べるのも、同じようなことが言える。
 では、肉食動物はどうなのか。肉食動物は草食動物を食べる。植物を直接消化できない彼らは、消化された後の植物を草食動物の小腸を食べることで摂取している。このコアラの例と言い、肉食動物といい、人間とは考え方が異なる。今まではコアラが食べるのはユーカリ、肉食動物が食べるのは草食動物の肉だと思っていたが、それを食べる理由であったり、食べる部位の順番だったり、その動物たちの生活だったりを「味覚」という分野から学ぶことができました。
 味覚は五感の中の1つという考えから、面白い1つの分野へと考え方が変わりました。今後、味覚の分野に携わるようになった際には、今回学んだこと、体験したことを生かしてさらに深く追求していきたいと思います。面白い講義と楽しい体験をありがとうございました。2時間があっという間でした。