ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2019/04/24に実施した中部学院大学 理学療法学科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私たちが普段感じている味覚は、口の中にある味蕾で味が判別されていることがわかった。その味蕾は、動物によって数や場所が異なることを知った。異なる理由にはそれぞれの動物の特徴にあって、人間と比較してウサギや牛は味蕾の数は多い。これらの動物に共通していることは、草食動物ということで植物を食べるとき、毒がないことを見極めるために味蕾が多いことがわかる。ナマズはもっと多く、濁った水に生息するため目が悪く周りを認識できないため、皮膚などにも味蕾があり多いことがわかる。また、人間で1番味蕾が多いのは赤ちゃんで、自分の幼い頃を振り返ってみても、苦いものや酸っぱいものにすごく敏感だったと思い、味蕾の数の違いによることがわかり納得した。このように動物の住んでいる場所や特徴によって、味蕾の数が異なることがわかり、もっと他の動物も知りたいと思った。実際にミラクルフルーツとギムネマを試食して、食べているものは変わらないのに、味の変化があることに衝撃を受けた。特にミラクルフルーツに興味を持ち、酸っぱいものが甘く感じるのであれば、女性としてカロリーを気にするのでミラクルフルーツを使用して、カロリーの少ないスイーツなど出てくれたら嬉しいと思った。そして、人間にとってのおいしさがあり、お母さんの料理はおいしいとかバーベキューで食べる料理はいつもよりおいしく感じることなど、全部納得いくことばかりであった。ただ納得するだけでなく仕組みをわかった上で聞いたのでとてもおもしろかった。
 味覚修飾植物があることをこの講義で初めて知った。そして、この植物は糖尿病患者や肥満に役立つことも知った。味覚修飾植物は、食べ物の味を変えているのではなく、動物の舌など身体の一部を刺激して一時的に味を変えている。ということは、味覚の仕組みを知らないとわからないことだと思う。味覚について知ることで、病気を治すきっかけにもなるから味覚を知ることは重要である。ミラクルフルーツでは、糖分がなくても甘く感じることができるため、糖尿病患者は糖分を取らずに欲求を満たすことができる。ギムネマは逆に甘みを感じなくなるため、食べる気を失わせる方法があると思う。しかし、これらは薬と同じ扱いになるから患者にとってはストレスになると思う。だから、そこをもっと工夫して患者がストレスを感じない方法で、味覚修飾植物をうまく使用した食べ物などができたらいいと考えた。もっと味覚修飾植物を広めて、新たな治療法に活用されることが期待されると思う。
 この講義は味蕾を中心に学んで、赤ちゃんは一番味蕾が多いということで味に敏感だから好き嫌いがたくさんあるとわかった。そこで、「教育」という場面でも味覚の知識は生かされるのではないかと思った。大人は子どもに好き嫌いなく何でも食べて欲しいと思う。そこで、無理やり食べさせたり叱って食べさせるのではなく、味覚の知識を使って苦味や酸味を抑える料理の組み合わせを考えたり、教育の中でも味覚の知識は役に立つ。そして、先程も述べた味覚修飾植物を利用することも将来、一つの方法になるかと考えた。味覚は日常的に感じるものであり、「食事」というのは人間にとって大切な行為だから味覚の知識は重要ということがわかり、知って損はないと感じた。この講義で興味を持つことができた。

■参考文献
○野村 嶬「標準理学療法学・作業療法学 解剖学第4版」医療書院.東京.2015年.1.15



Bさん 

 今回の講義を受講して、初めて味覚に対して関心を持つことができた。以前から、解剖学において舌に味蕾が存在していることは知識としてあったが、味蕾がどんな役割をしているのか、仕組みなどについては全く知らなかったのだと受講して思い知らされた。初めて知ることがたくさんあったが、その中でも一番に興味をもったことは、赤ちゃんと大人とでは味蕾の数が変化するということだ。赤ちゃんの味蕾の数が多い理由として、口に含んだものが毒物かどうかを判断するためにあるということにはとても関心を持てた。体に良いものか悪いものかを判断するための情報量が無いからという理由にも納得が出来た。私自身、苦いものや渋いものなどは嫌いで幼いころは全く食べることが出来なかったからだ。しかし親世代は苦いものをおいしいと自ら口に含むことに疑問を抱いていたので、今回この講義でその疑問が解消されてとても面白かった。
 味覚について深く知ることはすごく大切なことであるのだと考えさせられた。毒物かどうかを判断するためにももちろん大切であるが、甘いのか塩っ辛いのか酸っぱいのかなどの味覚がちゃんとわからずに食事をしていると、自分が今どれだけ味の濃いものを摂取しているのかもわからないし、腐り加減なども味で判断することが難しくなってくると考えた。そうなってしまうと体にも影響が出るしおいしいと感じにくいことはストレスにもなるのではないかと思った。
 実験で食べさせてもらったギムネマは、甘いはずの砂糖が砂の様に感じたり、酸っぱすぎて普通なら口にしたくないレモン入りのヨーグルトがミラクルフルーツのタブレットを口にした後はとても甘くおいしく感じた。味覚が植物によってこんなにも変化するのだと知ることが出来てとても楽しい実験であった。それと同時に、脳はこんな簡単に騙せるのかと驚きもあった。講義中に先生が、「生き物によって鍵穴が違う」とおっしゃっていたので、人間以外で今回のような同じ実験結果を出すには、ギムネマやミラクルフルーツではなくほかの植物なら可能であるのかとか、糖尿病患者の人にギムネマやミラクルフルーツを使える試験を実施していることにも興味を持つことが出来た。もしも多くの糖尿病患者にこのギムネマやミラクルフルーツを医療現場で活用されることが出来れば、本来の食事でなら制限されなければいけなかったものも代用できることになる。それはかなりのストレスを軽減することにもなるし、メタボリックシンドローム患者や肥満患者に対してもとても有効なものになるのであろうと思った。日本人がうま味を発見したように、今後も何か味覚についての発見などがあれば、医療の発展にもつながるかもしれないと思う。短い時間の中での講義であったが、味覚についてこんなにも楽しく興味を持つことが出来たのは初めてだったのでとてもいい機会となった。



Cさん 

 ■講義を通してわかったこと
 人が味を感じるには、食べ物が唾液と混じり水溶液になる必要があり、味蕾で味が判別されることがわかった。また、味蕾は鍵と鍵穴の関係に例えることができ、食べ物成分が鍵で味蕾が鍵穴だとすると、味の成分が専用の鍵穴に埋まることでスイッチが入り電気信号として脳に伝えられる。味蕾は成人でおよそ6,000〜9,000個存在していて、ウサギだと毒のある草に気づくために17,000個もあったり、ナマズだと濁った川に生息しているため視界が悪いのでひげや皮膚などにも味蕾があり、全体で200,000個もあったりと、生き物の特徴によって数や味蕾がある位置が異なることも初めて知った。さらに人間の赤ちゃんには12,000個あり、これは産まれたばかりの赤ちゃんは経験と知識がないため、疑わしかったり、害のあるものだと判断したりした場合に吐き出せるようになっているからである。そして、味蕾は加齢とともに減少していくため、幼少期よりも好き嫌いがなくなる。
 人にとっての味覚として、“辛味”も基本味の一つだと思っていたが、辛味は体制感覚で未来を刺激しているのではなく、神経を刺激しているということがわかった。また、最初に“苦味”が、次に“酸味”が害のあるものとして判断されてしまうので真っ先に脳に伝わる。
 味覚について知ることは、『味覚障害』の予防にもなることがわかった。聞いたことはある病名ではあったが、詳しくは知らなかった。しかし、今回のギムネマで「これが味覚障害なのだ」と実際に味覚障害の擬似体験ができて、とても怖い病気なのだと改めてわかった。また、亜鉛が原因でもあり、その亜鉛は海藻や丸ごと食べられる魚、日本茶などの食品に多く含まれていることもわかった。ファストフードなどが普及し、日本食離れが起きているこの時代で味覚について学ぶことで、若者に多くなってきているという『味覚障害』に対しての理解や知識を深められることはとても良いことだと思うし、もっと世の中にも発信すべきことだと思った。
 すっぱいものが甘く感じるというミラクルフルーツのタブレット化により、生活習慣病の一つである糖尿病の治療にとても役に立つものだということがわかった。糖尿病患者が甘いものを食べたくなったとき、ミラクルフルーツのタブレットを噛んでから甘さを控えたレモンケーキなどを食べることによって甘いものを食べている気になれるからである。今後、ミラクルフルーツが世の中にもっと広がっていき、認知度も高くなっていけば糖尿病患者の減少につながると思うし、タブレット化の成功というような進化が積み重ねられて、私たちが将来医療現場で働いているとき当たり前に存在するようなものになることを期待したい。

■感想
 今回島村先生の講義を聴き、大学生活で初めて面白いと思える講義だった。私は、中学の理科の授業で味覚について学んだときその授業の内容にとても興味を持ったのは今でも覚えている。しかし、興味を持っただけに留まってしまい深く知ろうとしたり、調べたりすることはなかった。そこで今回の講義を受けて、中学の時に教えてもらった味覚の地図は今でもどこに何があるか覚えていたが、それ自体が間違いであったことに衝撃を受けた。また、味覚修飾物質というものがあることさえ驚いた。中学の時では教えられなかったことが詳しく、わかりやすく理解でき、本当に楽しい講義だった。
 島村先生のように、不思議に思ったことや、詳しく知りたいと思ったことを徹底的に研究して、結果だけに満足するのではなくさらに上を目指している姿はとてもすばらしいとおもうし、自分にも取り入れたいと思った。ミラクルフルーツのタブレット化などのような、さらに改善を重ね、世の中の人のためになる進化を遂げている味覚修飾物質の今後がとても楽しみである。
 今回は中部学院大学で講義していただき、ありがとうございました。島村先生の聞き入ってしまう話し方や、たまにあるジョークなどとても楽しく受けさせていただきました。今後の発展が本当に楽しみです。頑張ってください。ありがとうございました。



Dさん 

 今回の講義により人間が味を感じ判断しているのは、味蕾という細胞が大きく関係していることが分かった。まず、私たちが食べものを食べたとき、口の中で唾液が分泌し溶かされ水溶液となる。それらは舌にある有郭乳頭、茸状乳頭、糸状乳頭、葉状乳頭の4つの乳頭へと取り込まれ、この中の有郭乳頭、茸状乳頭、葉状乳頭の3つは味蕾を持っておりここで味の判別を行っている。そこから脳へと電気信号を送り、最終的に視床下部へとつながっている。現段階で人間が持っている味覚は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つであり私たちは生きていくために毒物や、腐敗物などのものを避け無ければならないといったことから、苦味と酸味に対する舌の感度はとても高いのだ。しかし、辛さはこの中に含まれていない。それは、辛さは体性感覚であり、神経を刺激して感じているものだからである。また、味は舌の場所によって感じるものが区別されているのではなく、全体で感じているのだ。各味覚成分が入り込む穴のようなものがたくさん散らばっており、そこに成分が入り込むことで判別をしている。さらに、体験として、炭酸飲料を飲んだとき喉がスカッとしたり、味を感じることができるのは、味蕾の3割ほどが舌以外に上顎や喉に存在しているからなのだ。私たち人間は、野生動物とはちがい生きていくための食事として、ただ栄養をとれば良いといった事ではなく、5感をフルに活用しおいしさや幸福感を感じる事ができるのだ。中でも見た目によって勝手に味を想像してしまうため、視覚である見た目の美しさや色使いはとても大切である事が分かった。
 今回の実験ではミラクルフルーツとギムネマの2つの味覚修飾植物を使用した。ギムネマとは、インド原産の植物であり、この葉っぱを食べた後甘いものを食べるとギムネマ酸が糖の吸収をおさえ甘味を感じなくなってしまう。ミラクルフルーツとは、西アフリカ原産の赤い身をもつ植物であり、これを食べた後に酸っぱいものを食べるとミラクリンという糖タンパク質により甘く感じるといった効果がある。これらは医療の現場において活躍することができ、現在では糖尿病患者に使用されている。糖尿病の治療過程では運動療法と共に食事療法がとても重要となっている。そのため甘いものを食べたくても食べられない状況なってしまう。ここでミラクルフルーツを使用すれば、実際には糖分を摂取しなくても食べたという満足感を得ることが可能になる。直接的に治療薬といった効果は無いが、ストレスをためずに生活ができ治療に対してもモチベーションが上がり良い方向へと進んでいく事ができるのだ。またダイエットにも効果があり、これから活躍の場が広がっていくと考えられる。
 わたしはこんなに味覚につて考えたことは初めてで、こんなにも深くおもしろいということを感じた。同じ生きているものでも味蕾の個数が全く異なり、しっかりとした根拠に基づいてできている。人間よりも草食動物が味蕾の数が多いのは草に毒があったらすぐに気づくことができるためであったり、ナマズは目が見えない代わりに、皮膚にある味蕾で敵や獲物の居場所をつきとめたりなど、それぞれが生き延びていくために発達したり、しなかったりしていることがわかった。また、好き嫌いは第一印象できまることに驚いた。初めてがまずかったらそれが記憶され、なかなか克服できないため人間も食べ物も最初が肝心だとあらためて感じることができた。全てにおいては脳で処理をされるため、食材の情報があまり良くないものであれば、扁桃体によって味が変わってしまうと知った時、情報はとても大切だと感じた。好きなものを食べることはとても幸せであり、生きているからこその特権ともいえるが、それは健康であるからこそで感じることができ維持し味覚障害にならないよう生活を改めていこうと考えることができた。

■参考文献
「解剖学・第4版」 「生理学・第4版」



Eさん 

 私がこの講義で感じたことは三つある。まず一つが味蕾である。そもそも生理学などで人間には味蕾が存在していることは知っていたが他の生物にもあることや、具体的な数までは知らなかった。島村先生に味蕾が一番多いのは誰でしょう?という質問をされたとき私が咄嗟に思い付いたのは成人だった。しかし一番多いのは赤ちゃんだということで頭に衝撃が走ったのを今も鮮明に覚えている。またうさぎや牛にも味蕾が多くそれは、毒の葉を見分けるためでありナマズも敵から逃げるために体中に味蕾があるという理由には納得がいった。そして違いは数だけではなかった。数も違えば存在する場所も違うのである。先ほど述べたようにナマズは体中に存在しているしハエなどは手に存在している。日ごろからハエをよく見かけ、ハエが手をこすっているのは疑問に思っていたがそれに味蕾が関係しているとは驚愕である。これらの事柄はより詳しく味蕾について知るよい機会になった。そして二つ目だが、大人になると味の感じ方が変わるということである。私は大学に入り飲めなかったブラックコーヒーが飲めるようになった。飲めた時はとても驚きであった。同時になぜ飲めるようになったのだろうという疑問も残った。最近もよく考えていた。だがこの疑問の答えは今回の講義で見つけることが出来た。それは苦みというものは、毒のシグナルとして頭に入っているが、経験や学習によりすべてが毒ではないと知ると苦みがおいしく感じるということである。これはとても興味深かった。これから先も食べられなかったものが食べられるようになると思うとわくわくする。アボカドなど食べられるようになりたい。最後は何といってもミラクルフルーツとギムネマである。この二つには、驚きを通り越して甘いものは甘い、すっぱいものはすっぱいままという自分の中の常識を根本から覆させられた。言葉や文面で説明されたときは、正直半信半疑であった。心の中ではチョコのとろけるような甘さが変わるわけがない。レモンがおいしくておかわりを要求するなどあるはずがないと思っていた。だがそれが勝手な決めつけだったと体験してみてすぐわかった。チョコが微妙な味になりチョコは大好きでいくらでも食べられるのだが、ギムネマの後のチョコはそんなに食べたいと思わなかった。ギムネマ以上に驚いたのがミラクルフルーツである。半信半疑だったがレモン入りヨーグルトもグレープフルーツのジュースも甘くなっていた。そして気が付いた時には他の子に交じって夢中になってレモンをおかわりしていた。おいしかったのだ。冷静になってみるとミラクルフルーツは医学的に見てもすごい価値があるのではと考える。私の親は糖尿病で、甘いものが制限されている。だがミラクルフルーツがあればすっぱいものでも甘く感じることが出来るため制限されている中でもストレスなく治療できるのでは?と考える。実際に親にミラクルフルーツの講義の残りを渡してレモン水を飲ませたところ「美味しい」と感動していた。この先ミラクルフルーツの量産化が進みもっと国民に浸透したら多くの人のダイエットや治療に役立つだろうと考えた。個人的にも糖尿病になるかもしれないので、ミラクルフルーツのタブレットがたくさんあると嬉しい。個人的にとても楽しく考えさせられる講義であった。



Fさん 

 人間の味覚は、舌のみで感じることができると思っていた。しかし、今回の講義で舌は味覚の一部であり、喉、上あごも味を感じることができる。それは、味蕾と呼ばれる味細胞が舌だけではなく、他の部位にも分布しているからである。そもそもなぜ味を感じられるのかというと、食べ物を唾液で溶かす。溶かした後に、味蕾には甘味や酸味などそれぞれ感じるための穴があり、そこへ情報はいく。甘味は甘味を感じる穴へしか入ることができないような鍵と鍵穴のような関係にある。そして唾液が常に出ているのは舌全体に味を伝えるためである。こうして味を感じている。味が分かることで、食べ物のおいしさが分かってくる。しかし、人間が食べ物をおいしいと感じているのは、味覚だけではない。全ての感覚を使うことで味わっている。味覚はもちろん、聴覚や触覚、視覚、嗅覚によって食べ物をおいしいと判断している。特に一番視覚が食欲に関与しており、料理の色や盛り付けの仕方で変わってくる。ファストフードの看板などを見ると、赤色が使われている。それは青色よりも赤色のほうが食欲は出る。盛り付けの仕方でも、お皿の端っこに少しの量を盛り付けるよりも、お皿の中央にきれいに盛り付けられるほうが食欲は増す。視覚は食べる前に、多くの情報を得ているのである。また、おいしいと感じるのには人間の成長にも関与している。味細胞である味蕾は赤ちゃんが多く持っている。それは、赤ちゃんがまだ食べ物の味もその危険性も理解していないからである。大人になると苦味が毒でないと理解しているため、コーヒーやピーマンなど子どもが嫌いなものをおいしいと感じることができる。人間が成長していく中で、苦味を毒でないと学習し、食べることで経験を積むなど味蕾は成長として重要な一つの要素であると思う。人間以外にも味蕾を持つ生き物はたくさんいる。コアラやウサギといった草食動物、ライオンやワニといった肉食動物にもある。しかし、ここで味蕾の数が違ってくる。草食動物は、葉に毒の有無を確認するために多くの味蕾を持っているが、肉食動物は毒食べるようなことがないため、味蕾は少ない。また、動物によって、味蕾の用途がそれぞれ特徴的で、ナマズの場合、住む場の視界が悪いため目が悪く、代わりに味蕾が多くある。蝶が味蕾を手に持つのは、卵を葉にうえつける際に、その葉の毒の有無を確認するためである。そんな味蕾の役割に味覚修飾植物は、一時的に別の味に変えてしまうことができる。今回の実験で用いたのは、ミラクルフルーツである。ミラクルフルーツは、ミラクリンと呼ばれる物質が味蕾の甘味の穴と強く結合し、酸味とミラクリンが一緒に甘味の穴にはまることで酸味を甘味へと別の味へと変えている。この物質を生かし、医療へとつなげることができる。糖尿病患者にミラクルフルーツを食べてもらい、見かけは甘いケーキであっても、味は酸味の効いた物を食べてもらう。こうすることで、甘いものを食べた気分にはなるが、実際は糖分は摂取していないため治療に役に立つことができる。今後、味覚修飾植物は医療へ少しずつ進歩をしていくのではないかと思う。食に関しての抑制ができたり、糖分の摂取を抑えたりするのに味覚修飾植物は適任だと思うからである。また、味蕾の数が減ることで起こる味覚障害にも、検査として味覚修飾植物は使うことができるのではないかと思う。味の変化に気が付かない場合は味覚障害の疑いがあるのではないかと思う。ギムネマもまた味の変化をつけることができ、味蕾の甘味の穴の部分を塞ぐことで、チョコレートや砂糖などの甘いものを食べても甘いと感じられなくなる。これを使い、肥満対策ができるのではないかと思う。
 私は、「食べる」「おいしい」と感じるのは味覚のみでないことに今回の講義で知ることができた。様々な感覚を使っていることを指摘され、なるほどと思うことができた。お店でのステーキの演出も、視覚でステーキの色や形、聴覚で鉄板が焼ける音、触覚で自分の手で切ることの楽しみ、嗅覚香ばしいステーキの香り、味覚で味わうと全ての感覚が使われているのに納得できた。講義で人の味覚でも、辛味は味蕾の刺激ではなく、神経の刺激であることを学び、軽減の仕方も教えてもらえた。私は辛いものが苦手なので実際にやってみたいと思った。

■参考文献
標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 解剖学 第4版 野村嶬 医学書院 2017年11月1日



Gさん 

 私がこの講義で感じたことは、世の中にはミラクルフルーツやギムネマのような不思議な植物があるのだなという驚きでした。最初にギムネマを下になじませて、その後チョコレートや砂糖を口にしたときに美味しくなかったのがとても印象的でした。小さな葉っぱ一つで人の味覚にこんなにも影響を与えるのかと自分の中で衝撃が走りました。
 この講義で理解したことは主に味を感じる仕組みについてです。味を感じるには、水が必要であり、水と食べ物が交じり合うことによって、初めて味を感じることが出来る。水と食べ物が交じり合った水溶液が乳頭に取り込まれる。乳頭の中には、味蕾という味を判別する細胞がある。この味蕾によって、脳に電気信号が伝えられて味を感じることが出来る。
 興味を持ったこととして特に印象深かったことは、ハエの味蕾は、手にあるという事です。日常生活でハエを見た時に手をこする場面をよく見ます。この講義を聞く前はその手を擦る行為がとても疑問でした。これは人間でいう歯磨きをしている事と同じであると島村先生から聞いたときは、とても印象的でした。また、蝶にも足に味蕾があり、その理由としては、葉っぱに産卵するときに、葉っぱに毒がないかを判断するためのものであると聞いたときも興味が湧きました。このことから味蕾とは本来、味自体を感じることに意味があるのではなく、味を感じることで危険を察知し、自らを危険から守ることに意味があるとういう事を学びました。
 味覚修飾植物の今後の展開として、味覚修飾植物は今後糖尿病患者に対しての治療法として活用されることがあるかもしれない。近年の社会問題として、生活習慣病などが挙げられるがそれらに関連する肥満や糖尿病などの治療には、低カロリーである甘味剤が必要とされている。味覚修飾植物の研究が進めば、今後未来に医療に役立てる可能性が出てくる。味覚はとても身近なものであり、味覚について知ることで、低カロリー甘味剤のように人々の役に立てることが沢山あるため、味覚について知ることはとても重要だと言える。
 今回の講義は、味覚というテーマでしたが、ただ講義を聞くだけでなく、ミラクルフルーツやギムネマとは、どのようなものなのか、実際に、自分の舌で味わい、感じ取れたことがとてもためになりました。特にハエはなぜ手をこすりつけるのかなどの私が昔から疑問に思っていたことなどの理由が知れて、驚きの連続でした。味蕾に関しては、生理学を学んでいたため知識はあったのですが、それは、あくまでも人間に対しての知識で他の生物に対しての知識は、ありませんでした。そのためウサギや牛は、人間の約2倍から3倍の味蕾を持っていることを初めて知りました。牛などの味蕾が多い理由は、草食動物なため、毒を含んだ植物を食べてしまったときに、すぐに感知できるように味蕾が多いと聞きました。私は、これを聞いたときに生物の体はそれぞれの環境で生きていくためにその環境に応じて変化していくのだなと感じました。また、味蕾がある部分も、舌に限らず喉にあることなどもとても印象的でした。私は、今まで味覚は味を楽しみ、脳に快楽を与えるために存在すると思っていましたが、今回の講義を終えて、味は命の危険から身を守るための素晴らしい感覚なのだと知ることが出来ました。

■参考文献
驚きの味覚体験ミラクルフルーツとギムネマ 日本福祉大学 健康科学研究所 島村光治