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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2017/10/06に実施した名城大学付属高校2年 皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の講義では自分がこれまで知らなかった情報がたくさんあり、とても刺激的な2時間でした。特に味の成分と味蕾は「鍵と鍵穴のような関係」ということは驚かされました。そもそも味蕾という言葉すら聞いたことがなかったのですが、甘味には甘味用の味蕾があり、酸味には酸味用の味蕾があるという事を学び、それらの味蕾のどういう部分が異なっているのだろうと思いました。
 それと同時に、いわゆる味覚地図は間違いであると聞き、かなりショックでした。小さい頃から給食で嫌いな食べ物が出ると、よく舌の真ん中に乗せて食べていました。きっとそのようにすれば味を感じないと誰かに教えられたかだと思います。もしかしたら、自分でそのように思うようになったのかもしれません。いずれにせよ、私は16歳の今の今まで、それを信じて生きてきた訳です。実際に嫌いな食べ物の味を感じないような気がするのですから、思い込みや先入観とは実に怖いものだと感じました。今日、好き嫌いのメカニズムについても学習したので、今日からは迷信に騙されることなく、嫌いな食べ物を克服していきたいです。私の嫌いな食べ物は、以前の島村先生と同じトマトです。私の場合は第一印象が最悪でした。でも、少しずつ食べることができるようになったらいいと思います。
 また、島村先生の知的好奇心に感銘を受ける部分がありました。きっと、島村先生が研究を始められたときは、ただ知りたいからという理由だったと思います。自分の興味のあることを研究し続けて、その分野の第一人者と呼ばれるようになり、大勢の人に知ってもらい、社会の役に立ってとても幸せな事だと思います。私も自分のやりたいことを見つけて、世の中に貢献できたらいいなと感じました。



Bさん 

 今回、島村先生の講義を聞いて、味覚修飾植物や味覚障害について知ることができました。人の味覚のお話で、まんべんなく存在する味蕾が味を感知するために味覚地図は間違っていると教えていただきました。恥ずかしい話なのですが、自分は、味覚地図は本当にわずかながら影響していると思っていたので、今回の講義でこの間違いを正すことができました。
 また、味覚と生物学的意義の関係で、酸味は腐敗物、苦味は毒物を示すと聞いて、だから酸味や苦味は他の味覚と比べて強く感じるのだと思いました。その上、乳幼児期では成人と比べて味蕾の数が多いので、酸味の強いものや苦味の強い物をすぐに吐き出してしまうのも無理がないと思いました。また、そういった事情が子供向けのおもちゃの誤飲防止にも活用されていることを聞いて、むしろそういったシグナルとしての意味が残っていてよかったと思いました。
 動物によって味蕾の位置が異なる点について、進化の過程でその生活に適応していく動物の能力は本当にすごいものだと思いました。
 動物の味覚は基本的にその動物が生きていく上で役に立つものを美味しく感じますが、同じ動物である人間の味覚は経験と学習に影響されるというのは、その仕組みを理解していても、やはり不思議に感じました。
 味覚障害については、最近の若者の食事情が大きく関係していることが分かり、自分は可能な限り食品に気を付けたいと思いました。また、それぞれが気を付けて食品を選ぶのと同時に、各企業がそういった点に配慮した食品を開発していくべきなのだろうと思いました。
 味覚障害を疑似的に体験できる味覚修飾植物のギムネマについて、インターネットで調べると、低血糖や下痢などはまだ予想がつくのですが、おならが増えるといった副作用があるそうで驚きました。小腸で吸収を阻害された糖質が食物繊維のような働きをするようで、そのため便秘解消といったメリットもあるそうです。母親がよく便秘に悩まされているので、先生のお話されていたギムネマ茶を勧めてみようと思います。それとは別に日本にも味覚修飾植物があったという事に驚きました。
 今回の講義を通じて、味覚障害について自分でも調べてみたいと思いました。自分は物理が得意なので、物理方面から研究してみたいです。



Cさん 

 今回、講義を受けて味が生物にとって、いかに重要なものであるかを知ることができました。まず、人にとっての味とは様々なシグナルによってもたらされていることに興味を持ちました。自分が食べた時に顔をしかめてしまう苦味や酸味が、自分にとって有害な食べ物であることを知らせる役割を果たしていることを知り、味がその食べ物を吐き出すよう指示している仕組みに感心したし、逆に体内で必要な物質は多くの人に好まれる甘味や塩味であることも納得できました。両者とも食べ物を口に入れた時の第一印象で判別できることで、知識がつく前でも食べて良いか否かを判断できることが人間にとっての生きる術であることに大変感心しました。同じように考えると、人間にとってカルシウムや脂肪は必要な物の1つであるため、それらの味の存在が審議されているが、存在しているのなら人間に好かれる味ではないかと考えました。
 人間に必要な物質であっても、過剰に摂取することで、生活習慣病などの原因にもなりかねません。食塩は一度に多く摂取するときに塩辛く感じます。この塩辛さは人間が過剰に摂取することを抑制させる味の働きであるのではないかと考えました。
 今回の講義内で初めて味覚修飾植物を食べました。実際に体験したことで、甘味を感じなくなったり、酸味を甘く感じたりすることが本当に起きることだと衝撃を受けました。それと同時に個人差が表れることも体感しました。私の場合、ミラクルフルーツを食べた後、グレープフルーツジュースを飲むと甘く感じましたが、レモン汁入りのヨーグルトはあまり変化しませんでした。個人差により、効果が出にくい一面も知りましたが、それを理解したうえで、今後、味覚修飾植物が糖尿病患者のお守りとして用いたり、薬を飲みやすくするなど、主に医療の場で活躍していくのではないかと思いました。講義中には食べ物の好き嫌いのお話もありましたが、ミラクルフルーツを用いれば、酸味が苦手な人が酸味を甘く感じされることによって、「経験」「雰囲気」が改善されて、その食べ物を食べれるようになるという可能性があるのではないかと思うと、味覚修飾植物が人間にとって良い影響を与える存在になることは間違いないと思います。
 味覚修飾植物を実際に食べたことで、味が自分にとって食べる楽しみや喜びを与えていることに気付くことができました。この講義の内容を周りの人にも伝えて、味覚の素晴らしさを共有したいです。



Dさん 

 講座名に「驚きの味覚体験」と記載されていたので、始めはいわゆる食べ合わせに関する講座ではないかと予想していました。でも、副題のミラクルフルーツとギムネマが一体何なのか気になっていました。
 講義が始まりすぐにギムネマをスティックシュガー、あとチョコレートが配布され、騙されたと思ってギムネマを噛んだ後にスティックシュガーとチョコレートを食べてみると、砂と苦い板そのもの。とても食べられたものではなく、甘味がいかに重要なものであるかを実感しました。また、ミラクルフルーツを食べれば、レモンやヨーグルトが信じられないほど甘くなり、講座名通り驚きの味覚体験ができました。
 味は甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類に分かれます。辛味が正確には味ではなく痛みの一種だったことは何かで聞いたことがありましたが、渋味が苦味の仲間(収斂感覚)であったことは驚きました。甘柿と渋柿の違いは含まれる苦味成分がコーティングされているか否かだそうです。もしも苦味を感じなく成分が発見されたなら色々な使い道があると思いました。人間の三大欲求の1つである食欲に関連している味の研究、まだまだ研究の余地がありそうです。
 味を感じる味蕾は口の中にあります。ですが、皮膚や手に味蕾のある生き物もいます。彼らは毒の回避や獲物を捕まえるために味蕾を役立てています。味蕾の数も動物にとってまちまちで、こんなところにも動物としての差があるのかと思いました。肉食動物は他の動物を捕食します。自分は今まで肉食動物は好きな肉だけ食べていると思っていましたが、彼らは草食動物の消化物を摂取している。つまり野菜ジュースを飲んでいるようなもので、彼らは植物を直接消化できないだけであって、植物の存在自体は生きていくのにどうしても必要なものです。長年の自らの常識をあっさりと打ち崩され、いかに自分が無知で1つの考えに囚われているのか痛感しました。
 今回の講義では堅苦しい感じもせず、楽しみながら夢中になってお話を聞くことができました。島村先生のように、自分の研究してきたことを相手に楽しませながら伝えられるようになりたいと思いました。



Eさん 

 講義を聞く前は基本味が5つあり、味覚感じるところには決まった場所があることくらいしか知りませんでした。最初のギムネマの実験はとても衝撃的でした。甘味を感じる場所は決まっているだろうと思っていたので、たった1枚の葉っぱで味覚に作用するなんてどんな仕組みなんだろうと思いました。実際は味覚を感じるところに決まった場所はなくて、味蕾という器官で味を感じている事を知りました。味蕾は鍵と鍵穴の関係という例えで甘味、酸味、苦味などが鍵であり、その形にあう鍵穴(味蕾)に作用することで味を感じることが分かりました。そしてギムネマとミラクルフルーツの味覚に作用する仕組みは興味深かったです。ギムネマは甘味を感じる味蕾に蓋をして甘味を感じさせない作用をし、ミラクルフルーツはギムネマを違い、酸味成分とミラクリンが結合することで甘味を感じる味蕾に作用することで甘く感じさせる作用をします。この作用を応用して糖尿病の患者にミラクルフルーツを使って糖分をあまり摂らずに甘味を感じさせて精神的に支えるという応用方法を聞いて、他にはどんな応用の可能性があるのだろうと興味が湧きました。また、味蕾は水溶液になった成分しか反応しないことが分かった。例えば渋柿と甘柿は同じ成分であるが、渋柿は苦味成分がコーティングされていないため、水に溶けて苦味を感じ、甘柿は苦味成分がコーティングされていて水に溶けないので、苦味が感じられないことを知った。
 味蕾は成人より幼児の方が多く、雑食性の人間より草食動物に多く、肉食動物に少ないことを知った。これは幼児などは誤って口にした毒物にすぐに反応して吐き出せるように味蕾が多く、肉食動物は毒がないという事が分かっている草食動物を食べるので味蕾の数が少ない、草食動物は毒のある草が生えている可能性もあるので、味蕾の数が多いことが分かりました。コアラのエサのユーカリの葉には毒が含まれていることを初めて知りました。これには肉食動物などがユーカリは毒であることが分かっていて、毒の森には入ってこないことを利用していることを知りました。
 辛味は味覚ではなく刺激であることは知っていましたが、辛味は43℃以上あると感じやすく、冷やした緑茶のカテキンや牛乳などのタンパク質などにも辛味を抑える働きがあることを知りました。このことは実生活で使えると思いました。
 この講義を聞いて味覚の大切さを改めて感じました。草食動物や幼児のように毒物を感知したり、逆にほとんどの動物が毒物を嫌うので、コアラのようにあえて毒物をエサとして自分の身を守っていくなどの事をしたりしているので、味覚は生物にとって重要だと思いました。また、ミラクルフルーツやギムネマといった味覚修飾植物はまだまだ可能性があると思うので、もっと身近な所で活躍できるように応用されていくと思いました。



Eさん 

 僕は今回、このような講義を受けて、様々な事を知れました。
 1つ目は口の中には6000〜9000個の味を感じる器官があるということです。僕は今回の講義を受ける前は500個くらいと思っていたので、驚きました。
 2つ目は人がおいしいと感じる要素のうち、視覚が五感の中で影響が大きいという事でした。そして日本人が5つ目の味であるうま味を発見したことです。舌が繊細と言われている日本人ですが、新しい味覚を見つけるほどとは思っていませんでした。そして日本食は味だけではなく、見た目にも気を遣っているので、さすが日本人だなと思うと同時に、日本人として誇りに思いました。
 3つ目は味覚を変えることができるという事です。ギムネマの葉を舌全体にこすりつけると舌の甘味を感じるところがブロックされてしまい、甘味が感じられなくなりました。そしてミラクルフルーツという果物を食べると酸味が感じなくなりました。そして、これらの味覚を変える植物を糖尿病患者のお守りに使ったりするなど、すごい発想だと思いました。僕は病気の治療以外にもビタミン不足の人にサプリなどと違い、生のビタミンのジュースを飲んでもらいたい時に使ったり、身近な所で活用してほしいと思いました。
 僕は生物というよりは物理の方が好きでしたが、今回の講義を聞いて、人体の不思議について興味が湧いてきました。今回の講義で学んだ事を今後の人生で生かせたらいいなと思いました。本当に講義を聞けて良かったです。