2017/05/01に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。
Aさん
私は、今回の講義を受けて特に印象に残ったことが三つあります。一つ目は、味蕾が生きていく上でとても大切であるということです。赤ちゃんは味蕾がとても多く味を感じやすいため、赤ちゃんの離乳食やお菓子が薄味なのは味蕾の数が多く味を感じやすいからだと分かり驚きました。そしてなにより普段の生活の中でなんでも口に入れてしまうため苦味を感じ自ら吐き出し自分の命を守る上で赤ちゃんの味蕾の数が多いのはとても大切であることが分かりました。人間以外にも、なまずは味蕾の数がとても多いため濁った場所に住むことにより目が悪くなっても皮膚にもある味蕾が目の代わりになり生きていく上で味蕾がとても大切な役割を担っており、草食動物は間違って毒の草を食べてしまわないよう味蕾の数が多く味に敏感になるなど、人間にも動物にも味蕾は生きていく上でとても大切な役割を担っていることが分かりました。また、味蕾は人間は舌だけでなく上あごや喉にも味蕾があり、炭酸は舌ではなく喉の味蕾で感じているとわかり驚きました。蝶やハエは手に味蕾があり、蝶は葉に卵を産みつける時に危険な場所ではないか察知するために手に味蕾がついており、ハエが手をこする動作は味蕾を掃除して綺麗にしているのだと分かり、味蕾は味を知るためだけではなく様々な役割を担っていることが分かりました。
二つ目は、人間は視覚にとても弱いということです。盛り付けや色が悪いと食欲が無くなるように、見た目はとても大切であることが分かりました。身の回りのお店によく赤色が使われているのは、赤が食欲を誘う色であり様々な場面で視覚によるからくりがあることが分かりました。
三つ目は、楽しい食事やコミュニケーションがとても大切であるということです。幼いころ食事中に怒られたり嫌な思いをするなどした子どもがその時食べていたものが嫌いになってしまうなど幼いころの記憶やその場の雰囲気が好き嫌いを左右する上で大きく関わり、みんながみんな同じように楽しみ経験をすることが大切なことだと分かり、保育の現場においても給食の時間を子どもたちにとって楽しい時間となるよう心掛けることが子どもたちの好き嫌いを無くしていく上でとても大切だと分かりました。
最後に、ギムネマの味覚実験を通して、普段当たり前のように味を感じられていることがどれほど幸せなことなのかが改めてよく分かりました。お忙しい中お時間を頂き、なかなか体験することのできないとても貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。
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Bさん
私は今回の講義を受けるまで味覚障害のことは知っていましたが、深く考えたことはありませんでした。味覚障害の人が毎日どんな風に感じて生きているのか、その辛さなど想像ができませんでした。しかし、今回のギムネマを使った味覚実験を通して、味覚障害の人の気持ちが少しわかった気がします。いつも食べているものでおいしいと感じるはずなのに、そのおいしいものを食べている感覚が全くなく、まるで砂を食べているかのように感じました。私は食べることが大好きで、食べることに楽しさを感じていました。しかし、味覚障害の人は食べても味がしないから、食べることに楽しさなどなく、むしろ苦しく、ただ生きるための手段をいう考えなのかな、と感じました。この味覚実験で味覚障害の人の気持ちを体験したことで、これからの生活の中で私にもなにかできることがあったり、寄り添ったりできるのではないかと思います。そのためにこの経験を一生忘れず、考えながら生きていきます。
また、私は味蕾という部分で味を感じていることを初めて知りました。その数は人間と動物で異なるのは想像がつきますが、同じ人間でも赤ちゃんと大人で数が異なるというとこを知り、とても学びになりました。赤ちゃんは私たちよりも多くの味蕾を持っているので、感じている味も全然違うということを学ぶことができました。赤ちゃんの与えるご飯でも私たちが感じる味より濃く感じているということだから、私たちの味の基準で決めつけてはいけない、ということがわかりました。赤ちゃんの味蕾が多い理由のもう一つに、赤ちゃんはなんでも口に入れてしまうため、自分にとって危険なものだとわかったら出せるようにするためと聞いてとても驚きました。生きていくための人間の進化や機能は素晴らしいと感じました。
好き嫌いのメカリズムについてで、これは保育士になる上で基本になることだと思いました。食事をするときの雰囲気が大切なのは、わかりますが、それを子どもに伝わるように実践するということが課題だと考えます。理屈はわかっていても、子どもに伝わらなかったら意味がないので、私自身も好き嫌いをなくし、普段から楽しい雰囲気で食べるということを意識します。
ミラクルフルーツの実験では、酸っぱく感じていたものが甘く感じてびっくりしました。この実験から、糖尿病の人の治療や、普段の食生活の改善にもなると考えます。ミラクルフルーツがもっと多くの人々が知ったら、病気になる人が減りあまり苦しくなく食生活の改善が一般的にできると考えます。
この特別講義を受けさせていただいて、たくさんのことが学ぶことができ、またこれからの食生活に対する考え方も変わりました。一番感じたことは、味を感じて生きることができることの素晴らしさとそれがどれだけ幸せなことかを心から感じました。
お忙しい中、特別講義をしていただきありがとうございました。とても貴重な経験になりました。
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Cさん
今回、この講義を受けさせていただき、様々なことを感じました。今回の講義では、「ミラクルフルーツ」と「ギムネマの葉」という2つの食べ物を使用した味覚体験をさせて頂きました。この講義を受講する前は、味覚についてあまり知識がありませんでした。「この食べ物は味がしない」「あの食べ物はこんな味がする」などの、どうしてそのような味がするのかまで考えてもいませんでした。ですが、実際にミラクルフルーツやギムネマの葉を試食した後に他の食品を食べると、酸っぱいはずのポッカレモンが甘くなったり、甘いはずのチョコレートや持参したゼリーが甘くなくなったりと、甘味誘導や甘味阻害についてなどを学んでいると把握していながらも、こんなに味が変わってしまうのかと、驚きを隠せませんでした。さらに、甘味や旨味・苦味・酸味・塩味などの5基本味をヒトは、舌の表面・咽頭・喉頭に分布する味蕾(みらい)で受容されていることも分かりました。
味覚について知ることは、人間にとっては感覚発達の助長になると同時に健康について考えることが出来るのではないかと、私は考えています。現在の日本は、若者の食の乱れや孤食(個食)が問題になってきています。そのため、ミラクルフルーツやギムネマの葉などの味覚修飾植物は、今後の食生活の改善するための「特別な食材」になっていくのではないかと、私は考えています。ギムネマの葉をかじった後に佐藤やチョコレートなどの甘い食材を食べると、甘味が阻害されるため、砂糖が「砂」に、チョコレートが「粘土」のように感じます。ギムネマの葉を使用することで、近年増加している食生活での亜鉛欠乏による味覚障害について体験することが出来ます。さらに、ミラクルフルーツを食べた後にレモンなどの酸味のある食材を食べると、甘味を感じるようになります。これらの体験は自分自身の「味覚」が健全であるからこそ体験できることです。そのため、このような学んだことは、次世代に伝えていく必要があると、私は考えます。そして、ミラクルフルーツやギムネマの葉などは、「健康食品」として、もっとたくさんの人たちに知ってもらう必要があるのではないかと、私は考えます。
私は、普段の食生活の中で、その味に飽きたらソースをかけたりするなど、主に「塩分」についてあまり考えていなかったり、極度の「甘党」であるため酸っぱいものや辛いものなどはすぐに飲み物で流し込んだりと、かなり偏った食生活を送っています。今回、このような講義を受講させていただいたので、これからの食生活について見直して生きたいなと私は考えます。そして、保育職に就かせていただいたら、担当させていただくクラスの子どもたちに味覚についての重要性について伝えていけたらいいなと私は考えます。
お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
■参考文献
・食品・医薬品の味覚修飾技術 監修:都甲 潔/内田享弘 シーエムシー出版
・食と味覚 監修:ネスレ栄養科学会議
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Dさん
今回、島村先生の講義を受けて、様々な学びや発見があった。特に私は、楽しく食べることの大切さを改めて感じた。講義の初めに、ギムネマを食べてから砂糖やチョコレートを食べると甘さが消え、とてもではないがおいしいと感じることはできなかった。しかし、その時に周りの友達と感想を共有し、驚きの味覚を一緒に体験をしたことにより、不思議ととても楽しい気持ちになった。このようなことから、私は保育者として、子どもが楽しく食事を取ることができるような環境作りや、かかわり方を心掛けていきたいと思った。そして、好き嫌いのメカニズムについても学びを深めることができたので、そのメカニズムを踏まえた上で、どのような環境やかかわり方が適しているのか自分自身で考え、今後の実習や保育現場で実践していきたいと思った。第一印象や、雰囲気、経験が重要なのであれば、食事中に子どもとたくさんコミュニケーションを取り、おいしそうな表情をすることが効果的であると感じた。また、子どもは大変感性が豊かであり、想像力も素晴らしいので、その点から子供の興味を引き出す声かけをするとよいのではないかと考えた。例えば、オクラであれば、「お星様みたいだね。お星様ってキラキラしていて綺麗だよね。オクラを食べたらキラキラ綺麗になれちゃうかな?」などと声をかけ、保育者も一緒に食べれば、子どもは楽しい雰囲気の中で、楽しい経験を積むことができるのではないだろうか。また、子どもが苦手な食べ物については、無理矢理食べさせたり、叱るのではなく、子どもの気持ちやペースも大切にしていきたい。人間の体のメカニズムとして、子どもの頃は苦味自体が毒のシグナルとして頭に入っているということなので、それを払拭できるような様々な経験や学習を子どもたちにしてもらうためには、保育者や周りの大人がそれを伝えていくことが大切であると感じた。子どもが苦手な食べ物があることは、仕方ないことであり、それをどう食べてもらうか工夫することが重要なのだと再認識した。
また、味覚障害に関しても大変興味深いものであった。最近の子どもは味の濃いものを好むとよく聞くが、それは私自身もそうであると感じた。また、ついついポテトチップスやチョコレート、アイスなどのお菓子も食べ過ぎてしまうことがある。味覚障害になってしまわないためにも基本的には薄味である日本食を食べ、素材そのものの味を楽しむ食生活を心掛けたいと感じた。そして、バランス良い食事を取ることで自分自身の食生活も見直していきたいと思った。
また、おいしく食事を取るには、歯を大切にすることも重要であると感じた。そのため、保育現場において、歯磨き指導もしっかりしていきたい。食事を取る前の手洗いや「いただきます」の挨拶、食事中楽しみながらも箸の使い方など行儀を学ぶこと、「ごちそうさま」の挨拶、はみがきなどの食事の一連の流れも大切にしていきたい。
このように今回の講義で学んだことを、普段の自分の食生活にも生かしつつ、そこで気付いたことを、保育現場においても工夫を凝らしていきたいと思った。
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Eさん
島村先生の講義を受けて、私は小さい頃に、舌には甘い、酸っぱい、苦いと感じる箇所が決まって存在すると教わりました。しかし、その当時はその言葉自身は理解していたものの、なぜ食べ物によって味覚が変化するのかは考えたこともなく、よく考えれば疑問点ばかりだということに気がつきました。いま説明されたら理解できることではあるが、私のように小さい頃に味覚についての説明をされても分からない子どもは沢山いると感じました。そこで、島村先生のように、鍵と鍵穴の関係で説明すると小さい子どもでも楽しく理解できると共に、食に対しての意欲も高まると感じました。私のおじいちゃんは入れ歯をしています。そのため、基本味が濃いものを好み、味覚がおかしくなっているのかと心配していました。しかし、味蕾の存在を聞き、入れ歯をすると味蕾が塞がれて味がしにくくなってしまうからということが分かり、ただ濃いものが好きなのではなく、なんらかの原因があってのことなのだと気づくことができました。また、味蕾は決まった場所で活用されているとは限らず、生き物によって味蕾の使い方は様々であるということが分かりました。目が悪いナマズは自らを守るために皮膚の味蕾を活用したり、蝶々は卵を産む場所が安全であるかを確かめるために手の味蕾を活用したりなど、生き物も自分に必要なものを見極めて日々生活しているのだと思うと、生命の素晴らしさ改めて感じました。
味覚修飾植物を活用することにより、糖を摂取しなくても甘いと感じることができるため、糖尿病や肥満の予防に繋がると思いました。私は今まで、糖尿病や肥満の方は、運動や食事制限やカロリー制限というありきたりな予防方法しか思いつきませんでした。また、これらは体力面だけでなく、精神面でも自らの欲求を抑えることはとても難しいことです。しかし、味覚修飾植物の存在を知り、これなら誰もが満足して食事を楽しむことができると感動しました。味覚について知ることで、より食事が美味しく感じたり、より食事が楽しく感じたりなど、良いことづくしです。実際に私も講義を聞き、食について意欲が湧いてきたと共に、食に気をつけようという健康面を考え直すこともできました。
私は夜遅くまで習い事やバイトがあり、規則正しい食生活が身に付いているかと聞かれれば、はいとは答えられません。時間がなく適当にご飯を済ませたり、変な時間帯にご飯を食べたり、間食してご飯があまり食べられなくなってしまったりと、食生活の面で見直さなければいけないことばかりです。しかし、これらの食生活を今すぐ変えることはとても難しいことです。自分の経験や、味覚が幼少期に決まるということから、将来子どもができたたら、まず規則正しい生活リズムを徹底し、十分に食に気を使っていけたらと思います。
今回はお忙しい中、とてもためになる講義をしてくださり、ありがとうございました。今後の生活に生かしていきます。
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Fさん
今回、講義で味覚修飾植物を使った試食を体験したりお話を見聞きし、たくさんの驚きと発見があった。まず驚いたことは、味覚を感じるのは舌の上だけではないということだ。味覚を感じるセンサーである味蕾は上あごや喉にもあると知り私たちは普段口の中全体で味を感じている事が分かった。また動物の味蕾は人間の赤ちゃんと同じで多く、生きていく上で役に立つものをおいしいと感じる事を初めて知り動物も人間の赤ちゃんも知識がないから味蕾に頼っているとよく分かった。それに対し赤ちゃん以外の人間は味蕾に頼るより、正しい知識によって美味しいと感じていることが分かり、私自身も親や先生から栄養の話を聞く中で美味しいと感じ、好きな食材となったものがある事を思い出した。そのため、大人から子どもに対し小さいうちから食についての正しい知識を伝えていく事が大切であると感じた。
好き嫌いのメカニズムについて聞き、これから保育園で出会う子どもたちにとって色々な食材が園の中で初体験となる事も多いと思うので、私自身が美味しい表情をしたり、楽しく食事ができるよう環境づくりをしたりと食育に対し深く考えて子どもたちと関わっていこうと思った。味覚障害に関しては、味覚障害によって無意識のうちに大量の塩分や甘さを身体に取り入れる可能性が高いと感じ、そうすることによって高血圧や糖尿病といった生活習慣病になる危険性も考えられるので、自分の周りの人たちに味覚障害について伝えていこうと思った。味覚修飾植物の試食では、ギムネマを噛んで砂糖やチョコレートを口にしても全く甘いと感じなかった。本当に砂糖は砂を食べているように感じた。またミラクルフルーツのタブレットを舐めた後に レモン入りヨーグルトやグレープフルーツジュースを飲みジュースの方はとても甘いと感じた。
この植物の特性を知り、ミラクルフルーツを使用する事で糖尿病の患者さんもストレスを感じずに好きなものを食べる事ができると感じこれからの医学では頻繁に使われていくと思う。また、患者さんのためにもっと色々な食べ物が開発されていく時代になっていくと思う。
味覚を知る事から、食に興味を持ちまたそこからバランスの良い食事ができ、丈夫な体を作ることに繋がると思うのでまずいろいろな味覚を知ることはとても重要だと感じた。そこで、授業で習ったように子どもが何かを食べた時に「おいしい?」と聞くだけでなく、「どんな味がする?」など子どもが色々な事を食材から感じたり、考えたりする事ができるよう問いかけを工夫していくことも大切なことだと改めて感じた。
今回の講義で味覚についての知識を学ぶだけでなく、実際に試食を通して友達と感じた事を共有したりする中で自分では発見できなかったことを沢山発見する事もできとても良い時間を過ごす事が出来たので、子どもたちと関わる中でもできる限り伝えるだけでなく体験を通して伝えられるようにこれから心がけていきたいと思った。そして、子どもの嫌いなものを小さく切って分からないように料理に入れても、子どもの方が味蕾が優れていると分かったので、隠して入れてバレるよりも食事をする環境を変えたり、料理の第一印象を変えたり、その栄養に変わる他の食材を探していこうと思った。
今回は私たちに味覚について様々な事を教えてくださりありがとうございました。体験を通して楽しく学ぶ事ができ、これからの保育でも活かしていきたいと感じた。
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Gさん
講義ではまず、舌の仕組みや味覚について学ぶことができた。自分は味を感じる場所については、味覚地図で学んだ覚えがあったが、現在それは否定されていることを今回の講義で知ることができた。そして舌には、味蕾という味を感じるセンサーがあり、それは人間や動物の種類によって違うことを知った。人間でも赤ちゃんは味蕾の数が多いため、味を感じやすいことを知った。そのことから、離乳食の味が薄いことや、幼い頃苦いものが苦手だったけれど、大人になると大丈夫になる理由が分かった。
また、人間にとっての味覚と動物にとっての味覚には違いがあり、動物にとって味覚は、生きていく上で役に立つものがおいしいということを知った。そのため、肉食動物は主に肉を食べているかと思っていたら、まず獲物の消化されてものが入っている小腸から食べ、各臓器を食べ終わってから肉を食べるということが分かり、驚いた。人間にとって味覚は5種類あり、それぞれの味には舌の感度があることを知った。甘味やうま味は身体に必要だが、感度が低いためある程度取らなければいけなかったりと、舌の仕組みが面白いなと感じた。うま味は世界では認められにくかったと聞いたが、現在世界で日本食が流行っており、世界の人達にもうま味を実感してもらう機会が増えるのではないかと思った。
次に味覚修飾植物についてだ。私は初め、ミラクルフルーツやギムネマで味が変わると聞いた際、食べ物自体の味が変わると思っていた。しかし今回の講義で、それらの植物によって、舌の「鍵穴」が塞がれたり、「鍵」の形が変わったりして、味が変わったように感じるということが分かった。,br>
ギムネマは、中に含まれているギムネマ酸が舌の甘味受容サイトを塞いでしまうため、甘味が感じられなくなる。そのため、まんじゅうやレモンは甘味が感じられなくなると、もともと中に含まれている塩味や酸味が強く感じられるようになるという仕組みを知ることができた。ミラクルフルーツはミラクリンという物質が酸味とくっつくことで甘味の鍵と同じ形になり、甘く感じられることが分かった。
味覚修飾植物であるギムネマは、栽培が簡単ということもあり、保育園等でも栽培することができるのではないか。子どもたちは、自分たちの手で育て、その成長を見守ることをとても楽しみにしている。その興味を味覚と結びつけ、食についての重要性をより理解することができるのではないかと思った。
味覚障害は、近年若者に増えており、その原因は亜鉛不足だということを学び、亜鉛不足は味覚にも影響が出ることを初めて知った。人は後から必要な栄養素を取り入れても中々回復しないものもあるという。幼い頃から亜鉛を含む食品を取り入れ、食習慣にしていくことが大切だと感じた。今回の味覚体験の症状が現実に毎日体験している人がいるということが改めて分かり、アレルギーだけでなく、味覚について考えることも食育だと気づくことができた。また、自分は見た目を楽しむ低カロリー料理が気になった。糖分摂取を控え、食を楽しめない人たちが笑顔になれるような料理を自分でも何か編み出すことができないか今後試してみたいと思った。
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Hさん
今回、島村先生の講義を受けて、味覚がこれほど深いものだったとは思っていなかったので、味覚って面白いなと感じました。
実際に体験をして、ギムネマの葉一枚によってあんなに甘かったチョコレートや砂糖が何の味もしなくなるなんて、とても驚きました。また、ポッカレモンは一度買ってみたことがあるのですが、酸っぱすぎて飲めなくて捨ててしまったという思い出があったので、ミラクルフルーツによって、あれほどゴクゴク美味しく飲めるなんて、驚きを通り越して感動しました。このような味覚が変わるという不思議は、ギムネマ酸が甘味の鍵穴をふさいでしまい、甘味が感じられなくなるため、そして、ミラクリンが酸味とくっついて甘味と同じ鍵になり、頭で甘いと感じるという錯覚が起こるためだと分かりました。このように、鍵と鍵穴の関係として考えるとイメージしやすく、理解も深まったので、私も保育者になった時に、パズルにして説明したり、絵に描いて説明したりして、子どもたちにも分かりやすく教えたいな、子どもたちと味覚について話したいなと思いました。
また、味を感じるためのセンサーである味蕾があるのは、舌だけだと思っていたのですが、上あごや喉にもあることにはとても驚きました。嘔吐をした時に、喉に味がするのは、喉に味蕾があるからだと知り、謎が解けてとてもすっきりしました。さらに、入れ歯だと上あごの味蕾が被さってしまい、味を感じにくくなることを知り、自分も歯を大切にしようと改めて思いました。また、子どもたちの中には、歯磨きがあまり好きではない子どもや、歯磨きを面倒くさいと感じる子ども、忘れてしまう子どももいると思うので、歯磨きの大切さを教える時にぴったりだと感じました。
そして、私が最も大切にしなければいけないなと思ったのは、楽しい雰囲気の中で食事をすることです。私は、「嫌いなものは食べても栄養にならないから残してもいいよ」と言われ育ってきたので、好き嫌いは多いほうなのですが、それでも大人になるにつれて、昔嫌いだったはずの食べ物が美味しいと感じるようになりました。今回先生も、子どもの時は体を成長させるために脂っこいものを食べたいと感じ、大人になるにつれて、好みが変わるとおっしゃっていて納得できました。このことから、子どもの好き嫌いが激しいと、嫌いなものでも残さず食べられるようになってほしいと感じるため、つい強引に食べさせてしまう姿や、食べるまで居残りをさせてしまう姿を、見ることが多かったのですが、子どもに辛い思いをさせてまで無理に食べさせる必要はなくて、まずは、皆で美味しいねと言い合って楽しく食べる経験が大切だと感じました。また、大人が美味しそうな顔をして食べることで、食べても大丈夫だと安心することができ、色々なものを食べられるようになったり、野菜を栽培するという経験から、自分で育てた野菜だから食べてみようという気持ちになったり、食べ物についての新しい発見や知識を深めることによって、食べてみようという気持ちになったりと、子どもが食べたいと感じられるような工夫も大切だと感じました。
島村先生が、体験を通して私たちに分かりやすく教えてくださったように、私も、保育者になったら、子どもたちの目を輝かせられるようなことを、子どもたちにたくさん経験させたいと考えています。今回学んだことを生かし、子どもたちに味覚について分かりやすく伝えていきたいと思います。
貴重なお話を聞くことができて、とてもためになりました。講義に参加できて本当に良かったです。ありがとうございました。
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Iさん
「美味しいと感じる」「食事を楽しむ」、そんな日々、当たり前に思っていたことが今回の講義でどれ程尊いものであったのか強く実感できた。
まず、味覚は舌のセンサーである味蕾によって成り立っているのだと知った。酸味や苦味は舌先でも感じることから現在では味覚地図が否定されていることや、炭酸飲料を喉で感じることから、のどや歯茎にも味蕾があるということをこの講義で学んだ。実際に、昔、祖母から薬を舌先で飲むと苦くないと言われたが、どの場所で飲んでみても、舌になるべくつけないようにしても、苦みは変わらなかったという経験があり、とても納得が出来た。また、赤ちゃんには味蕾が大人よりも多いことを知った。味覚が多いことで、大人よりも苦味や酸味を敏感に感じることができ、疑わしいものを吐きだす能力が備わっていると知った。私自身、苦いものや酸味のあるものが苦手で、小さい頃から食べられなかったピーマンやコーヒー、レモンなどが大人になるにつれて食べられるようになり、大人になったら味覚が変わるということの具体的な理解ができた。
人間以外の動物にも味蕾があり、種類によって数や役割が異なることを知った。ウサギやウシなどの草食動物では毒のある葉とない葉を見分ける為に多くの味蕾が存在し、ナマズには目が見えにくい分、敵やえさなどを味を通してわかるように体中に多くの味蕾があると知った。また、チョウチョは卵を産む時に生まれた幼虫が毒のない葉を食べられるように、手に味蕾を持ち、確認していることがわかった。私たちとは違い、動物にとって味覚とは生きていく上で役立つものということを知った。
味覚について知ることは、好き嫌いと付き合うことや、子どもの食事の援助において、とても重要だと感じた。好き嫌いのメカニズムで@第一印象A雰囲気B経験が挙げられ、自分自身、子どもの頃無理矢理食べさせられたピーマンの苦味や、食べるまで残された楽しくない給食が今でも心に残っている。どれだけ細かくピーマンを刻み、隠しても子どもの味覚は大人よりも敏感である事を知った今なら、無理に食べさせるのではなく、他の食材で栄養を補うことも良いと思った。また、ゴーヤは、ポテチとして違う形で食べてみた経験から食べられるようになったが、みんなで作ったという楽しい雰囲気も影響していたと思う。外でワイワイと食べる、お弁当やBBQが美味しく感じるのは雰囲気が関係しているからで、親や保育者が楽しく美味しく食べることがどれほど大切かわかった。
味覚修飾植物については、ギムネマの葉でチョコレートの甘さがなくなり、カカオは感じるもののバターを食べているようになった。砂糖は、味を感じない分、食感である砂のような感覚を強く感じた。鼻が詰まった時に味を感じなくなるのと似ていると思ったが、お茶はいつも通りの味で、甘味だけなくなったことを感じた。味覚障害というものがこんなにも辛く、食べることが、噛むという行為だけであり、楽しくないと感じた。ミラクルフルーツの実験では、苦手なグレープフルーツジュースが甘味だけになり、美味しく飲み切ることができた。隣にいた友達は、酸味がなくなり、美味しくなくなったと言っており、人によって感じ方が違うことも面白かった。私の祖父や知り合いの小さな子どもに、糖尿病で甘い物を抑えなければいけない人がいる。楽しみの一つである甘味が食べられないのは子どもでなくても悲しいことである。技術が進歩し、糖分を多く含まなくても、甘い物を楽しめるようになってほしいと強く思った。
今回の島村先生の講義で、改めて、食に関する正しい知識を持つことが大切だと知った。子どもの「苦味」「酸味」などは大人が感じているよりも感度が高いことを知ることで、細かくしたり、味付けを変えても、敏感に味を感じ取ってしまうことがわかった。それを無理に食べさせたところで、好き嫌いが治るとは言えないとも思った。好き嫌いがないことに越したことはないが、楽しい雰囲気で、食べてみたいなと思うまで待つことや、大人になるまでは違う食材で栄養を補っても良いと私は感じた。子どもの時期に、無理に食べる事よりも、食べることが楽しい、味覚を感じることが楽しいという経験をたくさんさせてあげられる保育者になりたいと強く感じた。
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Jさん
私が島村先生の講義を受けて、特に印象に残っていることが4つあります。
1つ目は、生き物にとっての味覚の重要性についてです。私は今まで、「味覚は無くても生きていける」とどこかで思っていました。視覚や聴覚、触覚が無くなってしまうと生活に大きな支障をきたします。また、危険な煙の匂いを感知する嗅覚も、安全に生きていくために欠かせないものです。しかし、味覚は、私たち人間の生活をより楽しくするものでしかない、と私は感じていました。味覚があることで食事が楽しめるが、味覚が無ければ無いで生きていけるのではないか、「おいしい」と感じられなくなるだけではないか、と考えていました。しかし、今回の講義を受けて、味覚は生き物に必要不可欠なものであることを学びました。人間だけでなく様々な動物に味蕾があり、そこから得られる情報が、その生命に大きく影響している。毒を持ったものを食べてしまわないよう、生きていくための栄養を得られるよう、動物も味覚を駆使している。このように、味覚が命の存続に大きく影響していることを知り、とても驚きました。また、味蕾は口の中だけに限らず、生き物によっては手や皮膚にも存在することを知り、生態系に合わせて進化していく生命の神秘も感じました。
2つ目は、子どもにとっての味覚についてです。大学の講義で、乳児は口の中にものを含むことで、味や触感などの情報を得ていることや、離乳食は大人の食事と比べて薄味でなければいけないことは学んできましたが、口から得られる情報が一体何なのか、なぜ薄味なのか、ということまでは知りませんでした。そのため、どんな味がするかによって、本能的に感じるシグナルがあることに驚きましたし、体に害があるだろう苦味と酸味に対する舌の感度が高いことはとても興味深かったです。「だから、子どもが苦味と酸味を嫌ってしまうことは仕方ないことなのです。」と先生が仰っていたこと、しっかりと覚えておかなければいけない、と思いました。私にはほとんど嫌いな食べ物が無く、子ども達にも好き嫌いの無い子どもに育ってほしいと考えていましたが、嫌いな食べ物がある子にもそれなりの理由があることに今回の講義で気づきました。また、まだ知識が十分でない乳児期には味蕾が多く、大人になると半数近くまで味蕾が減ることを学び、大人になるにつれて細かな味のニュアンスが分かるようになっていくこととの矛盾も面白く感じました。
3つ目は、好き嫌いに食事の雰囲気が大きく関係していることです。私は今、食べられない嫌いな食べ物というものがありません。何でも無いことのように思っていたけれど、今回の講義を通して、それは素敵ことなのだな、と感じました。食事中の嫌な思い出もこれといって浮かんできません。毎日楽しく家族や友達と談笑しながらご飯を食べる。私が好き嫌い無く、食べることを好きでいられるのは、周りの人たちのおかげなのだと分かり、これから保育士になる上で、大切にしていきたいと思いました。子どものことを見ながら食事を取ることは大変なことだと思いますが、そんな中でも、子どものやり取りに反応したり、声をかけたり、ご飯について話してみたりと、子どもが食の時間も楽しいと思えるような働きかけをしていきたいと思います。無理に好き嫌いをなくさせようと考えるのではなく、その「楽しい」という気持ちを大切にしていきたいと感じました。
最後に、ミラクルフルーツの効果についてです。私は以前、ミラクルフルーツやその効果をテレビで目にしたことがありましたが、それが糖尿病患者の生活を助けていることは知りませんでした。私は今、何の不自由も無く食を楽しんでいます。しかし、それが十分にできず苦しんでいる人も大勢いること、好きな食べ物を食べられずストレスに悩まされる人がいることを学びました。私が講義で楽しい遊びのように味わったギムネマやミラクルフルーツ。それがどこかで人助けをしているのだな、と思うと、とても興味深かったです。
今回の講義では、今後子どもの食に関わる上でとても重要なことを学ぶことができたと感じています。今の気持ちを忘れず、取り組みたいと思います。本当にありがとうございました。
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Kさん
私は今回の講義を受けて、味覚を通して食について改めて考えさせられた。
島村先生の特別講義はギムネマの葉を食べて甘味を感じなくなるという体験から始まった。ギムネマの葉はとても苦く、「この葉で本当に甘味を感じることができなくなるのだろうか」と疑問を抱きながら葉を口の中全体に擦った。その後、甘いものを食べると甘味が全く感じることができなくなり、とても驚いた。砂糖もザラザラとした舌触りしかせず、砂糖を見ていて味も知っているはずなのに砂を食べている気分だった。これは味覚障害の疑似体験だったが、いくら美味しいものでも見た目や香りが良くても味が分からなければ楽しく食事ができないのだなと思った。島村先生は講義の中で人にとっての美味しさとは五感によって大きく左右されるとおっしゃっていたが、五感のうちどれか1つが欠けてしまうと美味しさは感じられないのだなと思った。
味覚障害は近年若者に急増しているが、食べ物の味を感じなくなるという病気が味覚障害を持っていない人には分からないと思う。今回のようにギムネマの葉による味覚障害の疑似体験によって、味覚障害の理解と予防に繋がると思う。そして、食事をすることの楽しさを知ることができるのだろうと私は思った。
また、ギムネマだけでなくミラクルフルーツを使った酸味を感じられなくなる体験では、小さなミラクルフルーツのタブレットで酸味を感じなくなることにとても驚いた。ミラクルフルーツに含まれるミラクリンというタンパク質が酸味とくっつき、甘味の鍵穴と同じ形になって甘味だけを感じるのが仕組みだが、この仕組みを保育にも活用できると私は考えた。
講義プリントの中に酸味は腐敗物のシグナルと書かれていた。大人になるにつれて知識や情報が増え、酸味のある食べ物でも食べても大丈夫であることが分かるが、子どもの場合知識や情報が少ない、また自分の身体を守るために酸味のある食べ物を食べなかったりする。しかし、身体によい酸味のある食べ物もあるので、ミラクルフルーツで作られた食べ物を先に子どもたちに食べさせることで、酸味をあまり感じずに酸味のある食べ物を食べることができると思う。また、年長児などには今回の講義同様にミラクルフルーツを使った体験をすることで、食への関心も高まるであろうと考えた。
私は今まで、食とは栄養バランスを重視するものだと思っていたが、それ以前に見た目、味、香りなど食事をする前、食事中に感じることも大切なのだと思った。どんなに栄養バランスのとれているサラダでも見た目が悪かったり、苦味があったりしたら進んで食べようとはあまり思わない。私は五感で感じる美味しさが本当の美味しさであることを学んだとともに、子どもたちに食事の楽しさを五感を使って伝えていきたいと思った。
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Lさん
今回の島村光治先生の講義を通して、改めて甘さなど味を感じられることが、どれだけ幸せなことかということを学びました。普段、私が普通に食べ物を食べて、甘いと感じたり辛いと感じたり、酸っぱいと感じたりしていることは、当たり前のことではないのだということを実感して、食べ物をより感謝して食べなければいけないなと思いました。それと共に、味覚障害の方がどれだけ辛い思いをしているのかもとてもよく分かりました。そして、ギムネマを食べてから砂糖を食べると砂を食べているかのようで、チョコを食べると粘土を食べているかのようで、本当に味を感じられないことが、こんなにも辛いことなのだということが痛いほどよく分かりました。今回学んだことを生かして、子どもたちに美味しく食べることができることに感謝して食べ物を残さず食べることの大切さを伝えていきたいと思います。味を感じることが出来ずに苦しんでいる人がいる中で、味を感じながら食べることが出来ることはとても幸せなことなのだということを伝えたいです。
また、食べ物の好き嫌いのメカニズムが第一印象、雰囲気、経験だということを学びました。私が保育者になってから特に気をつけなければいけないことは雰囲気かなと思います。食事をしているときに怒られたり、嫌な思いをしたりするとその時の食べ物が嫌いになってしまう可能性があることを知って、食事の時の雰囲気がこんなにも好き嫌いに影響してしまうのかという驚きと、保育者になる者として食事の時の楽しい雰囲気がとても大切なのだということを改めて頭に刻んでおこうと思いました。食事中に子どもが席を立ったり、遊び始めたりすることもあると思うけど、それに対して厳しく怒るのではなく、あくまでも食事中は楽しく、子どもが「食べることが楽しい!」「みんなで食事をすることが楽しい!」と思うことが出来るようにすることが大切なのだということを学びました。保育者の雰囲気づくり、言動で子どもの好き嫌いが左右されることもあるので、改めて保育者は責任を持って行動をしなければいけないのだということを感じました。
さらに、子どもは酸っぱいものや、苦いものが嫌いだが、これは生まれつき備わっているものなので、仕方のないことだということが分かりました。確かに、以前実習に行ったときに給食のメニューで「少し酸っぱいくらいかな?」と私が感じたものが、子どもたちは「酸っぱい酸っぱい!」と、とても酸っぱく感じているようでした。今回の講義を受けて、やっとその謎が解けました。大人と子どもとでは味の感じ方が少し違っているので、無理に食べさせたりすることは良くないのかなと思いました。無理に食べさせてしまうと、逆効果でよりその食べ物が嫌いになってしまい、より食べることが出来なくなってしまうのかなと思いました。でも保育者としては栄養面のことを考えて食べさせなければという思いもあると思うので、とても難しいなと思いました。
味覚について知ることで、食べ物を食べて美味しいと感じることが出来ることがとても幸せなことだということが改めて分かるので、味覚について知ることはとても重要だと感じました。
これからは今までよりさらに食べ物に感謝して食事をしようと思いました。
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Mさん
私は今回の味覚の講義を受けて、いつも感じている味覚のことを私は全然知らなかったのだなと思った。
まず味覚を感じる仕組みの話では、唾液で水溶液になったものを味蕾で取り入れて電気信号で伝わっていることは知っていたが、甘柿と渋柿のように、成分は同じでも苦みがコーティングされているかいないかで感じる味が違うものがあるということは知らなかったため、少し驚いた。
味の判別方法の話では、「鍵穴」と「鍵」での説明は子どもにも分かりやすそうで、保育の現場でもし味の仕組みを説明する機会があったら、このたとえを使って説明したいと思った。
動物別の味蕾の数の話では、私はまず人間が一番味蕾の数は多いのではないかと考えていたが、意外にも他の動物と比べてかなり少ないということを学んだ。また、ナマズは味蕾で敵を察知していることや、草食動物たちがその多くの味蕾で毒草を識別していること、ニワトリや蛇は人間よりも味蕾の数が少ないことなど、動物たちの味蕾の使い方は人間の「味を楽しむ」ということよりも、「生きること」に特化した使い方をしているということを学んだ。その中でもハエが手をこすっている理由や蝶の手に味蕾があることとその理由は、特に印象に残った。私は、味を感じることのできるのは口だけ、つまり、味蕾は口の中にしかないと思っていた。そのため、手や皮膚にも味蕾がある生物が存在することにかなり衝撃をうけた。しかし、食べられるものか確認したり、蝶が卵のために毒がないか確認したりしているという理由も一緒に考えると、口以外に味蕾があることにも簡単に納得できた。
人以外の生き物には口以外の場所に味蕾があると知って驚いたが、人間も喉や上あごに味蕾があると知り、私が知らないだけで、思っていたよりも多くの場所で味を感じていることを学ぶことができた。これにより、今まで個人的に不思議に思っていたことに納得することができた。小さい頃粉薬を飲んでいた時に、うまく水で呑み込めず、のどに粉が残ってしまったことがある。そのとき、子ども用の薬の何とも言えないいちご味がしたので、(汚い話だが)少し薬が溶けた水が口に戻ってきてしまったのかとおもった。また、最近錠剤を飲み、のどに引っかかった時も、味がのどの方で広がったので、ずっと不思議だった。今までの私ならば、子どもに「なんでのどで味がするの?」と聞かれても、「なんでだるね」としか答えられなかったと思う。しかし、思っていたよりも多くの場所に味蕾があると知り、それを伝えることができるようになったので、知ることができてよかったと思う。
味覚の種類の話では、味が五種類だということは小・中学校で習っていたが、なぜ辛みが味に含まれないか何年も知らなかったし、五つの味以外のコク味などを主張している人がいることも知らなかった。私は、自分の習ったことがすべてだと考えず、常に多くの情報を仕入れ続けなければ正しいことを話すことはできないなと思った。
好き嫌いの話を聞いて、私は第一印象や雰囲気を大切にしながら食事をとれるように、保育の現場や家庭で気を配ったり工夫したりしたいと思った。
味覚障害に関しての話の時に、味細胞は一週間で生まれ変わるということを知ることができたので、もし、一人暮らしなどで濃い味に慣れてしまった場合、一週間薄味のものを食べ続ければ普通の味覚に戻るのではないかと考えた。最近父が料理に追加で塩などをかけているので、こっそり塩を隠そうと思う。
ギムネマの体験では、まず甘さを感じなくなるわけがないと思っていた。しかし、葉を実際に食べてみて、その後砂糖やチョコレートを食べてみると、砂糖はジャリジャリしたよくわからないものに、チョコレートは香りがいいだけの粘土の様なものになり、こんなことのできる植物があるのかと驚いた。その後、ギムネマの説明で腸で糖分を吸収させないと知り、ギムネマ茶が気になったが、味が昔遊びの中で食べてしまった雑草に似ていたので、ギムネマの味を抑えられる植物があればいいのにと思った。また、このような効果を得られる植物がこれ以外にもあることにも驚いたし、日本でも育てられることを知ることができてよかった。私は味覚障害がどのようなものかあまり想像がつかなかったが、もしここまで甘さを感じられなかったりするのなら、早く研究が進んで味覚障害を治せるようになるといいと思った。
ミラクルフルーツの体験でも、私は最初、そこまで味が変わらないだろうと思っていた。しかし、ポッカレモンを直接飲んで甘いと感じてしまうほどに味が変わり、名前の通り本当にミラクルなフルーツだなと思った。この後、糖尿病患者のためのスイーツに使われていると知り、父にはそろそろ健康に気を使ってほしいので、父の食べるスイーツをすべてこれに差し替えられたらいいのにと思った。また、カロリーが低いので、ミラクルフルーツのタブレットと一緒に売れば女性に人気になるだろうと思った。また、本物のミラクルフルーツは薄いスモモの様な味だと聞き、いつか本物も食べてみたいと思った。
今回の講義で、私は味覚について思っていたよりも無知だったことや、味覚を変えることのできる植物があるなど興味を引くものも多いことが分かった。弟に講義のことを話すと興味を持っていたようなので、今年の自由研究の季節になったらまた話して、一緒に実験してみるのも楽しそうだと思った。
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Nん
島村先生の講義を受けてとても衝撃的でした。それは、今まで自分が経験したことがないこと、間違えて覚えていたことが多いと感じたからです。
まず、味を感じる仕組み(舌の構造)について学びました。私は今まで舌の位置によって味を感じていると信じていました。しかし、本当は舌には味蕾という味を感じるセンサーが働いていることを知りました。食べたものが唾液(水溶液)となり電気信号として脳に伝えられます。また、1つ味蕾で感じる味は1種類であり多くの味を1つの味蕾で感じているわけではありません。その上、味蕾は舌の上だけではなく上顎や喉にもあることを知りました。そのため、年配の方は入れ歯を入れると味が薄いと感じていることや炭酸飲料は喉でスカッと味わうことができると学びました。赤ちゃんは非常に多くの味蕾を持っています。大人が約6000〜9000個の味蕾に対し赤ちゃんは約12000個の味蕾を持っています。まだ赤ちゃんは食に対する知識が未熟なためです。ウサギやウシなどの草食動物は毒があるかを見分けるため味蕾が多くあります。蝶やハエは手に味蕾があり、ナマズは目が悪いので体全体に味蕾があります。反対にライオンやトラなどの肉食動物は食べることができる動物しか狙わないため味蕾が少なくなっています。また、味蕾の数が全てではなくニワトリやヘビは触覚で感じるため味蕾は極端に少ないです。
人間にとっての味覚とは甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の種類あります。うま味は1985年に世界に認められました。日本は軟水であるためコンブ、シイタケ、カツオブシなど素材の味を生かすことができることから見つかりました。また、人にとっておいしさとは、経験と学習です。美味しいものだが風評被害があると食べなくなるということやあまりおいしくないが健康に良いということで食べられているものがあります。人間は見た目に弱い傾向があります。赤色は食欲増進の色だとされています。
私は今回の講義で初めて味覚修飾植物があるということを知りました。ギムネマやミラクルフルーツの試食をして関心をした反面驚きと怖さを感じました。味覚障害という言葉は聞いたことがありましたがどのように感じているのかを知ったのは初めてでした。この試食は味覚障害の方の気持ちを知るためにはとても良い方法だなと思いました。実際にギムネマを試食してみてチョコレートが甘くない塊になり砂糖はただの砂のようになってしまいました。また、ミラクルフルーツではポッカレモンがとても甘く飲みやすいジュースになりおかしな感覚になりました。味覚障害を抱えてしまったら食事が苦痛なものになってしまいます。そのために味覚を知ることの大切さ、食事の楽しさを子どもだけではなく保護者の方とも一緒に考え勉強していくことが必要だなと思いました。
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Oさん
私は今回の驚きの味覚体験を通して感じたことは大きく分けて2つあります。
1つ目は講義を受けて感じたことです。講義を受ける前は、「味覚が変わるなんて・・・」と半信半疑の状態でした。しかし、実際に実験をして体験してみたら、先生の言っていた通りの味に変わってとても驚きました。最初に食べたギムネマの葉は苦くて、この苦みのせいで甘みが消えるのでは、と思っていました。砂糖はジャリジャリ感だけが残り砂のように、チョコは触感と油分だけを感じ、ほんとに食べて大丈夫なの?と一瞬体が驚きました。そして、先生の説明を聞いて、なぜ甘みを感じなくなるのか、理解することができました。意識もしたことのない味蕾の、鍵穴が塞がれているなんて考えられませんでした。ミクロの世界は私たち人間が意識しなくとも働いているし、細かく研究していかないと、まさか味蕾に変化があるなんて気が付かないことだと思いました。
講義の中で味覚地図は現在使われていない、ということを知り驚きました。味の感じ方はあの図のイメージを持っていたので、正しい知識を知ることができてよかったです。確かに、説明を受けると納得することばかりで、味の感じる場所が決まっていたら食べるときにも不便だと思いました。また、上あごや喉の味蕾も意識したことはありませんが、言われてみると味をしっかりと感じているし、鼻へ抜ける香りも感じることができていると改めて認識することができました。
人間の味覚は、自分は人間だからわかりますが、動物の味覚にあんなにも違いがあるとは思いませんでした。草食・肉食動物の味蕾の数の違いは理解できました。しかし、犬や猫のように、ペットとして飼われている動物たちは、家庭によりさまざまですがささみを食べたり、キャベツを食べたりと雑食の様な気がします。そのような動物の味蕾の発達はいか程なのか気になりました。ペットフードは薄味が多いから、人間の赤ちゃんのように少し敏感なのかと考えます。
ミラクルフルーツの実験では、予想以上の効果があり驚きました。糖尿病の治療補佐に良い理由がよくわかりました。すっぱいものを甘く感じられたら、脳を甘いものを食べているとごまかして、心を満たしながら体に良いものを食べられるから普通の治療よりもやりやすいのではと思います。ミラクルフルーツを現地の人は、有効活用して食べていて、やはり地域で根付いている文化は素晴らしいものだと思いました。
2つ目は味覚の知識を持つということ、保育の分野に生かすということについてです。食べるというのは生きていくために必要不可欠で、食べたくないと思っても食べざるを得ない、人間の命そのものだと考えます。ずっと続けていく食を楽しいものにできたら、毎日の食事が充実し、1日に3回も楽しいと思える時間があることは結果として人生の充実にもつながると思います。そのためにも、味覚や食べることについての知識を持っておくことが必要だと思いました。私は保育職を目指すにあたり、子どもの健やかな成長に食べ物は大きく影響すると考えます。習ったように、子どもの味覚を理解した援助の仕方が必要だと思います。今、苦いものが嫌いでもだんだんと食べられるようになるなら、強制して、それを食べた時の嫌な印象を付けるというのは将来的にも苦手意識を持ってしまいむしろ逆効果だとわかりました。保育園の5歳児クラスくらいなら今回やった実験をすると、興味や不思議に思う気持ちが生まれて、良いと思いました。いつもと味の感じ方が違うとわかると、あれはどうだこれはどうだと、様々な食べ物を試したくなり、食べ物を見る目が変わるのではないかと思いました。私自身、物心ついたころから生のトマトが嫌いなのですが、ミラクルフルーツで味が変わるとわかったときには、もしかしたら食べられるかも、と思いました。普段は食べられないものも、その瞬間のみでも食べようと思えるのは良い変化だと思うし、イメージ払拭にもなると思いました。保育現場では、野菜を栽培して自分で収穫したり、自分で作ってみたりする体験を通して、食への興味や味への関心を高める活動が多いと思います。先にも書きましたが、食が充実すると人生が充実すると考えているので、その基盤を作るためにも食育活動というのは幼児教育にとても重要なことだと思いました。また、今回の様な味覚が変わるという珍しい体験は記憶に残りますし、体験学習は保育士が絵本を読み聞かせするよりも、百聞は一見に如かずだと思います。
近年、飽食の時代で、ファストフードやスナック菓子が便利に食べられています。そのような食事は亜鉛不足になりやすく、味覚障害を招くこともあると思います。すべての保護者が、とまでは言いませんが少なからず子どもの食事をファストフードに頼りがち、という家庭もあると思います。そうした子供が成長して、味覚障害になると大変なので、保護者に対しての情報提供も保育者としての重要な仕事だと思います。今の子ども、そして将来の子どもの生活まで見通しての援助ができるとよいと思います。
最後にこの講義を通して、味覚の新しい、そして正しい知識を身に着けることができました。毎日食事をする中で、どうやって味を感じているのか考えたことがありませんでしたが、原理を知ることができ、人間の神秘を感じました。また、実験をしてみると、自分の体で結果を感じられるので講義を聴くだけよりも理解度が高まりました。そして、食と子どもについて改めて考えることができました。今までは、嫌いなものは克服しないといけない!と思っていましたが、大人と子どもの味蕾の違いを知り、そのうち食べられるようになればいいと思えるようになりました。もちろん、適当に甘やかすのも子どものためにならないので、先生らしさは保って、子どもが進んで食べたいと思える環境づくりが大切がと思いました。今回知ったことを生かせるような保育者になりたいです。また、新しいデータにも目を通し、その時その時に必要な情報を使って、保育していきたいと思います。
貴重な講義を聞かせていただきありがとうございました。
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Pさん
私がこの驚きの味覚体験講義を通して、人間の舌は簡単に騙すことができると感じた。思い返せば、嫌いな食べ物に出会ったときには、必ず嫌いな食べ物の味消しに一緒に他の食べ物も食べていた。
子どもの嫌いな食べ物の代表として誰もが思いつくものはピーマンである。どうしてピーマンはこんなにも嫌われなくてはいけないのか。ピーマンは何も悪くないのに。ピーマンは可哀想だ、といいつつ、実は私もピーマン嫌いの一人者である。ピーマンが嫌いな理由はやはりあの苦さ。講義で苦味が大人になるとおいしく感じるとあるが、正直を言うと私は、今でもピーマンが苦手である。まだ、ピーマンに対する経験と学習が足りないと感じた。
子どもの好き嫌いや偏食を少しでも減らすことは、保育者としての役割でもあると考えている。だからこそ、私の苦手なピーマンを好きでもなく、嫌いでもないという感覚までにはしたい。保育者自身も嫌いなのに子どもに進めたとしても子どもは食べてくれないだろう。
また、苦い食べ物が嫌いな子どもの理由として、乳幼児の味蕾が成人に比べて、多いことがあげられている。このことを知った上で、さらにどのようにうまく保育と関連して子どもの好き嫌いを減らしていけるかが保育者としての専門性に繋がると感じた。,br>
好き嫌いのメカニズムを今回学修した。その一つとして、第1印象が60%も占めていることを知った。この第1印象を少しでも好印象にすることができたら、子どもたちは食べやすくなる。その方法の一つとして、自分で育てたものは食べてみようと思うということであった。私の幼児期、児童期にもピーマンや、ナス、トマト、オクラなどを育てた思い出がある。これらのものは食べることができた。私はこの育てたという気持ちが好き嫌いを直すための条件の中の、頭の中の考え方を変えたと考える。
冒頭で舌は簡単に騙すことができると述べた。脳の中の扁桃体という部分が味を認知しているということで、舌を騙すには脳の考え方次第である。そのため、絵本や、「○○ちゃんも美味しいって食べていたよ。」「スーパーマンが好きって言っていたよ。」というような方法を用いて、脳の扁桃体の考え方を変えてしまえば克服に繋がると考えた。
現在では、味覚修飾植物が発展してきて、いろんなところで注目されつつあるということを知った。私は、今回の講義を受講して初めてこのような植物があるということを知って、とても驚いた。実験はギムネマもミラクルフルーツも成功した。誰でも簡単に実験でき、不思議で楽しい気持ちになる。今でも、薬を飲む際や、糖尿病患者のためのケーキなどにも使われているが、この植物を活用すれば、少しでも楽になったり、楽しみを増やしたりすることができる人々が多くなる素敵な植物だと思った。
最後に、今回の講義を受講して、子どもの好き嫌いに対する解決策に近いものを導くことができ、保育者への不安をまた1つ解消することができたと思う。,br>
「子どもには味蕾がいっぱいで、未来もいっぱいである。」という名言には感動しました。素晴らしい講義と実験をありがとうございました。
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Qさん
私は、講義を受ける前から、食育に興味があったので、自分自身で体験もできた味覚の授業はとても楽しかったです。今まで、味覚について、あまり自分自身特に気にせず、ご飯を食べてきました。しかし、授業の中でギムネマやミラクルフルーツを体験してみて、酸っぱくて食べられなかったものが食べられるようになったり、甘いものが甘くなくなるなどの感覚を味わうことで、同じ食べ物でも味覚によってこんなに感じ方が変わってくるんだということを実感できました。
私は、講義を受けて、特に「味蕾」について興味を持ちました。今まで、離乳食の味が薄いことや、子どもは、大人と同じ味付けだと濃いからだめという話は聞いたことがありました。これらは、単に子どもは大人より体が小さいからという理由だと思っていました。そのため、子どもは、味蕾が発達していて、それは食べ物を食べる経験が少ないため、食べてから、良いものかそうでないか判断しなければいけないということ事実にとても驚きました。こうした学びから、乳児に関わる時、食べ物の味付けも意識することの大切さを学びました。また、「好き嫌いのメカニズム」についても興味を持ちました。私自身、第一印象で判断してしまって、ねばねばしたものが全般食べられなかったり、納豆に関しては、「体に良いから」という理由で昔、食べさせられた記憶があり、苦手になってしまいました。そのため、第一印象、雰囲気、経験の大切さをより感じました。そして、この大切な三つは、乳幼児に決まってくるとも感じました。なので、保育者は保育していく上でとても食育に関して気をつけていかなければいけないと学ぶことができました。そして、先生の話でもあったように「美味しそうに食べること」や、味覚に関して興味を持ってもらうことが大切だと学びました。これらは、子どもの食べる意欲につながっていくと思います。特に、味覚に関しては、「これはどんな食べ物何だろう」や「これはあの食べ物と似ている」など新しい発見ができ、楽しく食べることができると思います。このようなことから、味覚について知ることは、子どもの成長につながる重要なことだと実感しました。
味覚修飾植物はこれから、味覚障害の病気の理解や、味覚への興味のためにも、身近なものになってほしいと思いました。味覚障害の病気は、なかなかその人の立場になって考えにくいものだと思うので、こうした植物で簡単にその体験ができることが味覚障害の方がより生活しやすくなる環境ができるかなと思いました。また、味覚に興味を持つことで、何も考えず、食べ物を食べるより、楽しく食べることができ、たくさんのことを感じることができると思いました。
今回、先生の話や、実際体験してみて、味覚について学ぶことができ、味覚の大切さを改めて実感できました。今まで、味覚と保育ってなかなか接点がなさそうだと思っていましたが、今回授業を受けて特につながりのあるものだと気づくことができました。そのため、これからは、保育者になったとき、子ども達に味覚の大切さを教えるために、日頃から、味覚について意識してご飯を食べようと思いました。また、保育者になったら「この味どんな味かな」「美味しいね」など声掛けを大切にしていき、食育に興味をもってもらえるような保育がしたいと感じました。
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Rさん
私は今回のこの講義を楽しみにしていた。初めて聞くミラクルフルーツ、ギムネマという名前にもとても興味があり、どんなことが起こるのか楽しみにしていた。
私は本当に味覚について何も知識がなく、味蕾という舌にある味を感じるセンサーがあることを知らなかった。一つの味蕾は一つの味しか感じることが出来ず、味蕾の数が多いほど味を感じ取る能力が高いということであった。ここで島村先生から、味蕾の数が多い人とはどういう人かという問いがあった。私はすぐにソムリエや料理人などの食のプロが思い浮かんだ。しかし、それは間違いであった。味蕾の数は赤ちゃんが一番多く、数の多さには意味があることを初めて知った。赤ちゃんは味覚に関する知識がない分、口に入ったものをすぐに判断するためというものである。それを知った時、なぜ赤ちゃんが味蕾の数が多いのか疑問であったが、驚きと納得をした。赤ちゃんと同様になまずも味蕾の数が多い。なぜなら、目が悪く皮膚や体についている味蕾を使い、敵から逃げたり餌を食べたりするからだ。味蕾の数には、その生き物の状態に合った数の味蕾があることを知れた。
また、舌の感度は甘みや塩味、うま味に比べて酸味や苦味のほうが高いことも知った。これにも理由があった。酸味や苦味のほうが人間は嫌な味だと思う。だから、体に害があると思われるものほど、すぐに反応できるということだ。リカちゃん人形の足に、苦味成分が塗ってあることは知っていたが、その理由もここからきていると知ることができた。
私もそうであったが、やはり幼いころの食べ物の好き嫌いについて、どうやって関わっていけばいいのか疑問であった。良くないこことして、無理やり食べさせない、食事のときに叱ることが挙げられていた。なんとなくではあるが良くないということは、私も分かったが、なぜ良くないかということにも、ちゃんとした理由があった。まず、無理やり食べさせるということについてだ。先ほどの舌の感度に関連しており、酸味や苦味に対しては特に反応する。これは当たり前のことだ。だから、わざわざ無理に食べさせるのは良くない。次に、食事のときに叱ることについてだ。食事中に叱ることにより、その食べ物を嫌いになってしまい、好き嫌いを増やす原因になるからだ。好き嫌いを解決するための方法として、まず、コミュニケーションをとることが大切である。バーベキューの例が挙げられていたが、手抜きの料理ともいえるバーベキューがおいしく感じるのは、みんなで楽しく食べているからだ。もう一つは、大人がおいしそうに食べることである。大人がおいしそうに食べることによって、子どもも食べてみようかなと思うきっかけになる。私は、なぜ良くないことなのかまで考えたことがなかった。しかし、良くないことには理由があり、その理由には人間の味覚の特徴も含まれていることが分かった。そして、食べ物の好き嫌いをなくすために必要なことも知ることが出来た。保育士を目指す上で、自分がまずおいしそうに、楽しく食べることが一番大切だと感じた。
今回初めて味覚修飾植物を知った。味覚修飾植物は、私のような何も味覚に関して知識がない人を食べ物と科学の世界に引き込んでいった。保育に関しても関係性があり重要であると感じ、他人事じゃないのだと、身近に感じた。もっと多くの人に知ってもらいたいし、これをきっかけに味覚や食べ物についてももっと知りたくなった。
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Sさん
今回の講義は初めて知ることばかりで、とても分かりやすく納得する事ばかりだった。
今回の講義で1番興味を持ったことは動物の味蕾の数と位置についてです。人間の味蕾は7割が舌、残りの3割は上顎や喉に存在すると知り驚いた。島村先生の先生の講義の中に炭酸を飲んだ時に感じる爽快感は喉に味蕾があるからというのを聞き炭酸飲料は人間の構造を把握して作られているんだと知った。また吐き気がした時に喉で何か苦味を感じるのも味蕾があるからと知り具体的な例を出して頂いたので自分の喉にも味蕾があると分かった。うさぎやウシは人間の倍もしくは倍以上味蕾の数があるのは間違って毒草を食べないように発達したというのを聞きちゃんと食べられる草と食べられない草と食べ分けている事が分かった。なまずは約20万もの味蕾がありなまずは味蕾に頼って生活をしていることが分かった。ハエの味蕾の位置は手だという事に驚いた。ハエを普段見つけた時によく手を擦っているのは食べ物を綺麗に磨いていると思っていた。しかしハエは手に味蕾があり人間でいう歯磨きをしているような行為だと知り正しい知識が身に付いた。ヘビは味蕾の数が2.3個しか無いというのを知り味蕾を必要としない動物もいることが分かった。
私はキムチをよく食べる。いつも食べ過ぎて辛さに耐えられなくなると氷を食べていた。氷を食べていた理由は舌が熱く感じるため冷やす為に食べていた。講義を受け辛さは43度以上だととても辛く感じることを知り自分は知識もなく自然と辛さを和らげるための行為をしていたんだと知ることができた。自分が氷を食べるときは43度前後の熱さを感じているんだと思った。辛さを和らげるためには抹茶アイスやミルクアイスが効果的と聞いたので実際にやってみた。氷よりも早く辛さが和らいだ。
今回の講義を受けて味覚について知ることは保育者にとってとても重要な事だと思った。子どもは好き嫌いが多くついつい好き嫌いはいけないことだと叱って無理やり食べさせることがあった。その行為は子どもにとって「食べる」という行為を楽しく無いものへと導いてしまっている事に気付いた。子どもは知識が少ないため味蕾で判断をするため数が多く味を感じやすいという事を知った。子どもは味を感じやすい為無理に食べさせるなどして食事を楽しく無いものにするのはいけないとった。また離乳食の味が薄いのは体に良く無いため薄味だと思っていた。しかしそれも赤ちゃんの頃は味蕾が多く濃い味の物を与えると私たちが感じるよりもさらに濃く感じるんだと知ることができた。
辛味は味の1つとはいえないといのも今まで誤解をしてきて正しい知識を身に付けることができ子ども達にもしっかりと教えられると思った。
今回講義を受けてミラクルフルーツやギムネマを用いた味覚実験はとても楽しく家族にも試した。しかし実験よりも味蕾の数の話や味覚についての話がとても楽しく沢山のことを知ることができた。今回の講義の内容を広めたいと感じた。過去に色々な講義を受けてきましたが1番興味を持ち忘れられない講義となりました。ありがとうございました。
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Tさん
私が今回子どもの食と栄養の授業を通して感じたことは、多様な味覚の変化の面白さです。普段食事をする際無意識的に感じ、欠かせないものでありながら、その多様性や柔軟性に気が付くことがありませんでしたが、今回の体験を通して、味覚とは多面的であり、かつやり方によっていくらでも変化し得るものなのだと改めて感じさせられました。
体験の中では、ミラクルフルーツのタブレット、またギムネマの葉を食すことで、チョコレートやグレープフルーツなどの甘味や苦味が一気に変化して、とても面白いと感じました。好みは千差万別なれど、感覚として備わっている味覚の変化の規則性が非常に面白く、これらの味覚修飾植物に限らず、その他の植物にもまた併せ持つことで変化をするものがあるのではないかと、非常に興味深く感じました。
講義の中でも非常に面白いと感じた点は、乳児にはより味を強く感じる味蕾がより多く存在する、という内容です。苦味を毒というシグナルとして捉える本能があるということをお聞きし、ただ単に子どもは苦味が嫌いであり、甘い物が好きである、という認識では考えが浅いことが分かり、生理的な現象として理由があるということが分かりました。これまで自身の生活の中で、なぜ人間は大人になるにつれて苦い物を美味しく食べられるようになるのだろう、と考えたことがありましたが、今回の講義を通して、しくみについて学ぶことが出来、非常に腑に落ち、更に味覚への興味がわきました。
今後、味覚修飾植物は更なる発展をすると思います。まず、味覚障害の人に寄り添うものになるのではないかと思います。味覚は人間の五感の一つであり、生きていく上で非常に重要な感覚器官であると思います。食事は生きる上で必要不可欠なものであれど、味覚障害を抱える人にとって、理解されない限り、苦痛にもなり得ることであるとも思います。味覚障害は現代でも年々増えているということを学び、こういった味覚修飾植物などを用いることで、味覚障害を抱える人を理解し、寄り添う食習慣作りが出来るのではないかと思いました。また、ギムネマやミラクルフルーツなどが一般化し、手軽に生活の場に取り入れることが出来るようになることで、糖尿病患者や肥満体の人々の健康的な食習慣支援を行うことが出来るようになるのではないかと思います。食事の場を楽しくするためにも、糖質制限などの規制もまた、食事をする人にとって無理なく楽しいものにすることが大切だと考えます。そういった面において、味覚修飾植物は大きな役割を得るのではないかと思いました。
しかしながら、今後味覚修飾植物が発展し、人々の生活の中に馴染んでいく中で、味覚修飾植物単体としてもまた、偏ることなく健康的に摂取しなければならないと感じます。バランス良く食事を行い、コントロールをして、より楽しく健康的なものにするためにも、社会的にも、人々の認識としても更に味覚修飾植物の理解を深め、発展に繋げていく事が、食育の発展に繋がっていくと感じました。
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Uさん
今回、島村先生の講義を受けて、おいしくご飯を食べられることの幸せさを感じました。私は好きな食べ物も嫌いな食べ物もあります。このように味の変化が分かることも贅沢なことで、好き嫌いなく食べようと思うことにも繋がりました。この講義を受ける前は、ミラクルフルーツとギムネマが食に対してどう影響するのかを知ることが目的だと思っていました。しかし、島村先生がミラクルフルーツとギムネマを通して、私たちが普通に食事をできるありがたさと、味覚障害について伝えてくださっていることを理解しました。
実際にギムネマを試食した際は衝撃的でした。砂糖が砂のようになってしまい、チョコレートは粘土のようです。私が生活する中で、楽しみの一つと言っていいほど「食べる」ことへの割合は高いです。人生の中でこのような経験は初めてだったので、味覚を失うことの意味を知りました。私たちは五感を使って、おいしい、楽しい、という食事をしています。食事は当たり前だと思っていた私は、口だけで食事をしている感覚しかありませんでした。しかし、島村先生に味を感じる味蕾の話を聞いて、のどごしを感じたりすることで様々な場所に味を感じるセンサーがあるのだと知りました。よく考えると、目で食べ物を選んだり、匂いを嗅いだり、ぐつぐつという音を聞いたりして、食べる前でもその物に対しての味を想像します。このことから、味蕾は全身についていてもおかしくないのではないのかなと考えました。
食事は、健康のために欠かせないことはもちろんですが、人と人のコミュ二ケーションにも繋がります。子どもの頃からの食生活を大切にして、味覚障害にならないようにしなければいけないと感じました。赤ちゃんの味蕾の数を聞いて、幼い頃の食事は今の私たちにとって貴重な物だと実感しました。これから保育者を目指すに当たって、子どもたちの食の未来を担っているのは私たちです。子どもたちの食環境は家庭で異なるので、食べることに対しての気持ちの持ち方がみんな一緒だということはありません。私は学童保育に携わっています。お昼ご飯はお母さんが作ったお弁当をみんなで一緒に食べますが、どの家庭のお弁当にも色があり、みんなとても笑顔で溢れています。好きな食べ物を教えてくれたり、苦手だけど食べれるよ。と見せてくれたり、大好きなお母さんのお弁当とみんなで会話をしながら食事をする環境はとても大きく影響することが分かりました。文化に合致したおいしさを教えていただきましたが、母の味は一番ですね。次は私がその環境を作りたいと、この講義を通して強く思ったし、大切なことだと思いました。最近の人は食事をした際に必ずと言っていいほど「おいしい」という言葉にまとめてしまいます。私も幼い頃から使ってきた言葉です。けれどもその中に、きゅうりはしゃきしゃき、じゃがいもはほくほくするという捉え方があるのは、親や先生から味の感じ方が食べ物によって違うことを教えてもらっていたからなのだろうと思います。一つ一つの食事に個性があることを伝えて、共有していかなければなりません。食べるだけでは気づかないことも、実際に野菜を育ててみたり、一緒に料理をすることで子どもたちにとって見方が変わると感じます。このような取り組みを子どもたちに行っていくことも大切だと考えました。
ミラクルフルーツとギムネマを食べることによって、食に対する感性が変わりました。幼い頃の食事を思い出すこともできました。味覚を感じることのありがたさを教えてもらったと同時に味覚修飾植物は病気に苦しむ人を助けていることも知りました。薬とは違うので、体にはとても良いことが分かりましたが、糖を抑えるために糖を感じないことの辛さも大きいと思います。島村先生の講義を通して食生活を気をつけたり、食事を大切にするきっかけと気づきに繋がっていく人が増えると良いです。
とても貴重な体験になりました。ありがとうございました。
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Vさん
今回の講義の中で、味蕾という言葉を初めて知りました。味蕾は、それぞれの生き物によって数が違うことや、作り変えられるということを知り、その生き物の環境や生態に合わせられていると考えました。舌だけで味覚を感じているものだと思っていたので、実験を通して、飲み込むときに喉でも味が分かることを実感しました。いつもは意識していなかったので、これを機会に、飲み込むときにも意識してよく味わって食べようと思いました。なぜ人間には、舌だけではなく、喉にも味蕾が存在するのか不思議に思いました。また、離乳食の味が薄い理由を知りました。これまで、味が濃いと体に悪いから薄くしてあると考え、味が薄くて乳児が本当に味を分かっているのかと思っていました。ここで、乳児には大人よりも多くの味蕾を持っていることを学び、大人よりも味に敏感なのだと分かりました。これもまた、体に害がるものがはっきりと分かるようになっている乳児の生態に合わせてあるものだと感じました。そこで、乳幼児は、好き嫌いがはっきりしているのだろうと考えました。しかし、子どもにとっても様々な味を経験することで、新しい発見があると思ったので、味覚を感じる楽しさなど子どもと一緒に共有していきたいと考えました。
今回の講義の中で、一番興味を持った内容は、別腹でした。人間とサルには別腹があり、それ以外の生き物にはないということを知ることができました。私は人間であり、別腹といわれて納得することができますが、サルにもあることに一番驚きました。人間でいう別腹は、一般的にデザートといわれることが多いと考えますが、サルの別腹は何なのか、疑問に思いました。もう少し調べてみたいと興味が湧きました。また、コアラやライオンの味覚についても知ることができました。コアラは、他の動物にとっては毒であるユーカリを食べて生きていて、生き延びるための生態になったのだと思いました。ライオンは、獲物を食べる順番はフルコースのように決まっていて、肉だけ食べている印象が強かったので、驚きました。生き物の性質に合わせて、味覚で味わい、おいしさに繋がることで、生きているということが分かり新しい発見になりました。
ミラクルフルーツという植物があることを初めて知りました。実際にミラクルフルーツをなめてから、酸味のあるものを食べると、甘く感じました。本当にミラクルが起こったような感じがして、自分の味覚を疑いました。このような植物があることで、カロリーを抑えた食事をすることができ、糖尿病患者にとってもメリットはあると思います。また、このような植物が作られることを知ることで、病気について、味覚についてなども知識が増えると考えました。そして、それらの知識が増えることによって、病気にならないようにする意識を高めることや、味覚障害にならないために食生活に気をつけるようになると考えました。反対にギムネマという植物によって、甘味を阻害することも体験し、人間には甘味を感じることで、食べ物が美味しく感じられると思いました。甘味を感じることの重要性を知ることができ、味覚障害などの病気にならないように気をつけたいです。
今回の講義を通して、初めて聞く言葉や、知識などたくさんありました。普段何気なく食べている食事の時間の重要性を知ることができました。ただ美味しいと感じるだけではなく、どのように美味しいのか、味覚を意識しながらバランスの良い食事を取っていきたいです。とても貴重な体験をすることができました。ありがとうございました。
■参考文献:http://miraclefruitdiet.web.fc2.com
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Wさん
今回の島村先生の講義は、一年生の時に味覚について修了レポートを書いていたこともあり、とても楽しみにしていました。講義を通して初めて知ったこと、感じたことがたくさんありました。
私は今まで、辛味も味覚の種類に含まれていると思っていました。ネットでも書かれており、辛い味が好き、美味しいと聞くこともよくあるため、甘味や酸味と同じだと信じ込んでいました。しかし、本当は味覚の種類には含まれないことと、辛味は味覚ではなく神経を刺激していて「体性感覚」と呼ばれることを知りました。確かに辛い物を食べると口の中や唇がヒリヒリと痛むのでなるほどと思いました。勝手にそうだと思い込んだり、ネットの情報も確かでないものが多かったりするので信じ切ってしまうのではなく、文献を探してみたり、詳しい方に聞いてみるなど様々な方法を使って確かな情報を得るようにしなければと感じました。
次に、様々な生き物の味蕾の数の違いについてです。人間には訳6,000〜9,000なのに対して、ナマズは約20,000と大きな違いがあると知りました。その理由が、ナマズは汚い水中などほとんど見ることが出来ない状況の中で暮らしているから餌の数や味をひげや皮膚で感じ取る必要があるという事でした。それぞれの生き物が過ごしやすいように味蕾の数は多かったり少なかったりするのだなという事が分かりました。また、私たちと比べて、赤ちゃんには味蕾が約12,000あるという事にも驚きました。私が修了レポートのために取ったアンケートの中で、ピーマンなど苦手だったものが食べられるようになったということを書いていた方がいましたが、それは段々と味蕾の数が減り、それほど味覚に敏感ではなくなったから食べられるようになった人がいたのかなと感じました。
次に、ギムネマとミラクルフルーツについてです。ギムネマは最初、この葉っぱ一枚で味覚が変わるのだろうかと不思議に思いましたが、口にした後グラニュー糖は砂のようだし、チョコレートは粘土のように感じ、面白いなと思いました。ミラクルフルーツは、とても酸味の強いポッカレモンなども甘く感じることができて驚きました。ミラクリンと酸味がくっつくことで甘味を感じるようになるという仕組みはとても面白かったです。ギムネマはダイエット食品として、ミラクルフルーツは糖尿病を患っている方々のために活躍していると知り、もっと認知度が上がって注目されるといいなと感じました。
また、味の判別方法を鍵と鍵穴に例えて教えていただき、私たち学生や大人にはもちろん、小学生などの子どもたちにも理解しやすくて素敵だと感じました。スライドやお話だけで説明をしたり、代表者が試食をして説明をするというのも、内容を理解することはできますが、味の変化などは実際に体験するわけではないのでわかりません。しかし島村先生の講義では、何人受講する人がいても全員が試食をすることが出来るので、みんなが味覚の変化について体験し理解することが出来ました。そうすることで、より講義の内容に興味を持てるし、学ぼうという気落ちが強くなるのかなと感じました。ミラクルフルーツは栽培するのは難しいですが、ギムネマは出来ると知ることが出来たので、自宅でも育ててみたいと思いましたし、もしそれが出来たら、身内や周りの友人にもギムネマの存在や、どうして甘味を感じなくなるのかなどを伝えていきたいなと感じました。
私が将来保育の仕事に就くことが出来たら、子どもたちに味や食べ物の絵本やお話をして、食べることの楽しさなどを伝えていけたらいいなと感じました。とても楽しくためになるお話ばかりでした。ありがとうございました。
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Xさん
私は今回の味覚体験の講義を受け、今まで気にも留めなかった味覚について学ぶことができ、味覚について考える機会を持つことができた。その中で人間特有の味覚と味覚修飾植物について学んだことを述べ、考察する。
初めに、人の味覚は舌や上顎、のどなどにある味蕾で感じ取られる仕組みとなっている。 人間には約6000-9000個の味蕾があり、特に小さな子どもには12000個もの味蕾が存在しているという。また、味蕾で味を感じ取る際には、体内で不足した栄養素が美味しく感じられたり、小さい頃から慣れ親しんだ味が特に美味しく感じられたりするそうだ。私はこの事実を知り、味覚によって自分の生活スタイルにあった食事を自然に摂取するようコントロールされているような感覚を覚えた。だからこそ、国や人により食事の好みが違い食事の形態も違ってくるのだろう。有名な話ではあるが、関東地方と関西地方で醤油やうどんのつゆの味が違い、その地方の人々がその味に慣れ親しんでいるとことも文化からなる味覚の違いと言えるだろう。
さらに、人間が味を判断するもう一つの要因である「情報」による判断がとても興味深いと感じた。人は単に味が美味しい、不味いなどではなくその食べ物に関する情報を知った上で美味しいかどうかを判断しているのだ。どんなに美味しいものでもその食べ物が不衛生なところで作られていたら食べる気が無くなったり、人気のある店の食べ物だとより一層美味しく感じられたりすることなどが当てはまる。つまり人は単に味を感じるだけでなく脳で考え味を感じているのである。
これらのことから味の感じ方は人それぞれであり、年齢や過ごしている環境によって違うことがわかる。特に、保育の勉強をしている身としては大人と子どもの味蕾の数の違いをよく踏まえて、大人と子どもでは味を感じ取る感覚が違うということを意識しながら子ども達が健康な食事を摂ることができるよう指導していかなければいけないと考える。
次に、味覚修飾植物について述べる。講義ではギムネマとミラクルフルーツを用いた味覚体験を行なった。ギムネマはギムネマ酸という甘味を阻害する配糖体が含まれる植物である。味覚体験ではギムネマの葉を4分の1ほど噛み、舌全体にこすりつけた後、チョコレートや砂糖を食べたが、甘味が完全に消え食感だけが残った。砂糖に関しては砂浜の砂を食べているような気分になった。このようにギムネマの葉には甘味を消す作用がある。また、ギムネマの葉は甘味を阻害するだけでなく腸内で糖分を吸収させない作用もあることから日本ではダイエット食品として発売されているそうだ。また、ギムネマには便秘を解消する効果や虫歯を予防する効果もあり、老若男女すべての人に役立つ植物と言える。
もう一つの味覚修飾植物であるミラクルフルーツについては酸味が甘味に感じられる体験を行なった。ミラクルフルーツにはミラクリンというタンパク質が含まれており、ミラクリンが酸味とくっつくと甘味と同じような形の鍵となり味蕾で味が判別されるため、脳では酸っぱいものを甘いと感じ取られる仕組みとなっている。実際にミラクルフルーツのタブレットを1分程度舐めた後、レモンがかかったヨーグルトを試食したが、砂糖を入れたヨーグルトのように感じられた。
私はこの味覚体験を通じて味覚修飾植物の実用性を感じた。 ギムネマの葉は腸での糖の吸収を抑える効果を利用し新たな健康食品としての利用ができるだろう。また、ミラクルフルーツの実は、糖尿病患者や甘いものを取りすぎてしまう人々の役に立つ。ミラクルフルーツを食べた後、甘い食べ物の代わりに酸味のあるものを摂取することで甘いものへの欲求が抑えられるからである。味覚修飾植物がもっと我々の身近なものとなり、健康に役立つよう使用されればよりよく生きることのできる人々が増えるのではないかと感じた。
最後に、今回の講義を通して学んだことはこれから先の人生において重要な知識であり、食生活について考える一歩となった。味覚について学び、感動したことを私の口から家族や友だちに伝えていけたら良いと考える。
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Yさん
私は、島村先生の講義を受けて、将来保育者となった時に、大切にしていきたいと印象に残ったことが4つあります。
まず1つ目は、赤ちゃんは何でも口に入れてしまうため、安全な環境を設定し、安心して遊べる玩具を選んでいくということです。なぜ赤ちゃんは、口に物を入れてしまうのか疑問でした。しかし、味蕾の話を聞いて、理解することが出来ました。大人は、味の知識があり、食べなくても判断できますが、赤ちゃんは、そこまでの知識がないため、大人の約2倍の味蕾を持ち、口の中に入れて、食べられる物か、危険な物かを判断しています。赤ちゃんはむやみに口の中に物を入れているのではなく、意味があってしている行動なのだと学ぶことが出来ました。赤ちゃんの行動の特性として頭に入れて保育に生かしたいと思いました。
2つ目は、食事の時間は楽しく、笑顔あふれる温かな雰囲気をつくることです。好き嫌いのメカニズムの話で、食事をしている時に怒られたりすると、その時食べた物が嫌いになったり、いい気分ではない印象を感じてしまうことなどを学びました。私も実際に、幼児期の頃に経験があります。給食で、嫌いな物が出てきた時に食べるのに時間がかかってしまい、食べ終わるまで1人だけ残されたことがありました。今でもその食べ物は、あまり好きではありません。そのため、無理やり食べさせるのではなく、保育者が美味しそうな表情をして食べる姿を見せ、みんなで一緒に楽しく食事をする雰囲気を、子どもに伝えていきたいと思いました。
3つ目は、子どもの嫌いな食べ物を克服していきたいです。そのため、扁桃体の機能を生かして、食について興味がもてるように、絵本や紙芝居を読んだり、食事をする環境を室内ではなく室外と変えてみたり、自分たちで栽培したりなど、食べることが好きな子どもに成長させていくための工夫をしたいと思いました。また、現在では、お弁当をキャラ弁にして子どもの興味を誘うような工夫をする保護者もいます。給食にも取り入れてみることで、子どもの食に対する意識が高まるのではないかと考えました。
4つ目は、私が経験した味覚のおもしろさを子どもにも伝えたいです。ギムネマを食べた後のチョコレートの無味の味、ミネラルフルーツを舐めた後のポッカレモンとグレープジュースの甘さは、実際に実験という形でしか味わうことが出来ない体験だと思います。私は、この体験した思い出は、衝撃で一生忘れられないでしょう。そして、味覚について学ぶことで、食べることが楽しくなり、味覚について深く考えるようになりました。
子どもにも、ぜひこのような体験をさせたいと思います。ギムネマは栽培することが出来ると聞いたので、保育者になったら、また島村先生の話を子どもと一緒に聞いて、栽培したいです。
今回の「驚きの味覚体験」の講義から、保育者として子どもの食について考えさせられるとても有意義な時間になりました。この学びを、保育の現場で活かしたいです。ありがとうございました。
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Zさん
私は島村光治先生の講義を受けるまで、味覚障害のことや味覚修飾植物のことなど何も知りませんでした。今回、実際に体験したり講義を聴いたりした中で、特に興味をもったことが、大きく分けて3つあります。
まず1つ目は、味蕾の数の違いです。味蕾は舌の上にあるセンサーであり、軟口蓋や上あご、のどにもあります。のどに味蕾があるなんて信じられないと思いましたが、炭酸飲料を飲んだときにシュワシュワ、スカッなどと感じていることを想像すると納得がいきました。人間の味蕾の数は大人で約6,000〜9,000個、赤ちゃんで約12,000個ときいて衝撃でした。なぜ赤ちゃんに味蕾が多いのかというと、自分の身を守るために疑わしいものが口に入ったら吐き出さないといけないからだということが分かりました。生まれた時から危険を避けられる仕組みが備わっていてすごいなと感じました。この特性を見事に利用した、リカちゃん人形の靴に苦味成分を塗った誤飲対策には驚きましたが、小さい子どものことをよく考えているなと感じました。また、ウサギは約17,000個、ウシは約24,000個あるのに対し、ライオンやトラは約2,000個であり、かなり差があります。この理由は、ウサギやウシなどは間違えて毒のある草を食べないようにするために多くあり、ライオンやトラなどはあらかじめ毒がないと分かっている生き物しか食べないからだということが分かりました。また、汚いところに住み、目も悪いナマズは、敵が来たら水に伝わって皮膚で察知できるように体中に約200,000個も味蕾があります。蝶の味蕾が手にあるのは、卵を産むときに、産みつける葉に毒が無いかチェックし、卵からかえった幼虫が安全に葉を食べて成長できるようにするためです。このように味蕾の数は動物の生態、住んでいる環境によって異なり、自然界で生き抜くために必要な個数を生まれつき備えているのだと感じました。
次に2つ目は味覚障害についてです。今回の講義で、ギムネマという葉を用いて味覚障害の疑似体験をしました。ギムネマを舌にこすりつけた後に食べたチョコレートはどろどろとした土を食べているみたいで甘味は全く無く、粉砂糖はじゃりじゃりと砂や小石を食べているかのような感覚になりました。味覚障害になる原因を調べてみると、偏った食生活による亜鉛不足や、加齢による味覚の減退、嗅覚の低下にともなう味覚の低下、舌の表面の異常、薬の副作用やがんの治療などがあると知りました。特に注目したのは偏った食生活による亜鉛不足です。日頃の食生活できちんと栄養バランスのとれた食事をとらないと誰でもなり得ると知り、今一度自分の食生活を見直そうという気持ちになりました。今までどんな食べ物も噛んで味わって、味の違いを楽しんでいたのにある日突然何を食べても味がしなくて、何を口に入れているのか分からない状態になったら気持ちが悪いと思います。美味しいのか美味しくないのかも分からずにただ口の中に入ったものを無理やり噛んで飲み込むのでは、楽しい食事ができません。美味しいと感じることができなければ、お腹はいっぱいになっても心は満たされません。この体験を通して、味を感じなくなるということは本当に恐ろしいことだということに気が付きました。栄養バランスがとれた食事や、規則正しい食生活を心掛けて、自分の味覚を守っていきたいです。
参考にしたウェブサイト/http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=mikakushogai
最後に3つ目は味覚修飾植物についてです。私が特に興味を持ったのは、糖尿病患者の食事にミラクルフルーツが有効活用できるとういうことです。近年、糖尿病患者は増えており、幼い子どもでも糖尿病に苦しむケースは珍しくありません。小児糖尿病という言葉もよく耳にします。糖尿病患者は治療のために甘いものを食べることを制限されてしまいますが、本人は食べたくなってストレスを抱えてしまいます。そんな時に、ミラクルフルーツを使えば低カロリーで体に良いものも甘く感じさせることができるので、健康に配慮しながら甘くて美味しい気持ちになり、心は満足できるのです。実際にミラクルフルーツのタブレットを食べた後に、ヨーグルトにレモンジュースを混ぜた、酸っぱいけれどもビタミンCやクエン酸の豊富な飲み物を飲みました。まるで酸っぱさを感じずに、ごくごく飲み干し、おかわりまでしたくなるほど甘くて美味しかったです。自分の舌を錯覚させて、普段なら遠ざけてしまいがちな体に良いものをすすんで飲めるなんて、こんな都合の良いことはないと思いました。甘くて美味しいという気持ちも味わえ、体にも良いなんて、まさに一石二鳥です。糖尿病患者にとって、甘いものを食べたくても我慢しなければならないという苦痛から救ってくれる、夢のようなフルーツであると感じました。こうして医療の現場でもその特性を生かして活用されているミラクルフルーツが、ますます広がっていけば良いなと感じました。
今回、講義を聴いたり実際に体験したりして味覚のことに関心を持ちました。受ける前より何倍も、味を感じる仕組みや、味覚、味覚障害、味覚修飾植物などの知識が深まりました。これらについて知ることで、味覚が無くなるということが恐ろしいという感覚も覚え、美味しく楽しく食事をするためにも栄養バランスのとれた食生活を心掛けていこうという気持ちになりました。また、将来自分が子どもたちにとって先生という立場にたったり、子どもの親になったりしたら、子どものための食育として今回学んだことを伝えていきたいと思います。
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AAさん
今回の島村先生の講義で学んだことは、2つあります。一つ目は味を感じる仕組みです。私は舌で食べ物の味を感じていましたが、正確に言えば味蕾という味を感じるセンサーが反応して脳へ電気信号として伝わっていき、味の触感や甘さ、酸っぱさなどを感じているのだと分かりました。また、味蕾が味を判断するのは鍵(味)と鍵穴(舌)の関係と同じ仕組みになっており、甘味、酸味などの成分はそれぞれ形が違っていて、味を感じる専用の鍵穴にはまって感覚が分かっていることも知りました。
味蕾は舌だけに存在しているのではなくて、喉や上あごにもあって、炭酸飲料を飲んだ時に喉でスカッとするのは、喉の味蕾が炭酸を感じているからなのだと分かり理由が分かり面白くなりました。また、味蕾は上あごにも存在するため、高齢者が入れ歯をはめると上あごの味蕾が反応しにくくなって、その結果、味が感じにくくなると理解できました。だから歯を大切にすることには、味覚を大切にするということにも繋がっているのだと考えました。
さらに味蕾の数や場所は、動物によっても異なり、人間だと6000個から9000個で、一番味蕾の数が多いのは乳児で、役120000個という事実を知り不思議だと思いました。私は、料理人や味に詳しい人が多いのかと考えたのですが、料理人は味の電気信号の処理能力が俊敏なだけで数としては私たちと変わらないと分かり、赤ちゃんはすごいと感心しました。また、ナマズは約200000個あって私たちよりもはるかに多いことを知り意外だと思いました。理由は、ナマズの住む環境は汚い沼で目は退化して、そのため皮膚や髭にも味蕾が存在していて、敵から逃げたり食べられるものを判断したりするためでした。私たちには食べられるものとそうでないものと区別できるし、現代では飽食の時代と言われているので、味蕾の数は草食動物や、ナマズより少ないことを学びました。
二つ目は動物と人間の味覚についてです。味蕾の数にも関係していて、肉食獣などは草食動物と比べて味蕾は少なくて、食べられる動物しか食べないからであり、食べる順番もあってフルコースのように決まっているのです。面白いことに、ライオンなどは草を食べないから偏っているのではないかと思っていたのですが、獲物(草食動物)の小腸には野菜ジュース状になっていてそれを摂取するから、バランスよく食べているのだと分かりました。他にも肝臓や膵臓にはビタミンやミネラルが含まれていてちゃんと成り立っているのだと感心しました。このように動物にとっての味覚は生きていく上で役に立つものがおいしいと感じていると分かりました。
では、人間にとって味覚とはというと、経験と学習です。乳児になぜ私たちよりも多くの味蕾があるのかという謎が分かりました。赤ちゃんはなんでも口に入れてしまい、それが毒であっても動物のように分かりません。しかし、本能で苦いもの、酸っぱいものに敏感で、特に苦みに毒物と脳が反応するので、疑わしいものに吐き出す本能があるのです。だから微量に苦いものにでも反射できるようにするため、味蕾が多く存在して、身を守るためのものであり、それが知識となって学習していくのだと理解しました。離乳食が薄味なのは、多くの味蕾でちゃんと味を区別することができるため、離乳食の薄味は大切だと学びました。
島村先生の講義で一番興味を持ったのは味覚修飾物質、味覚修飾植物についてです。味覚修飾物質は、味を変えるのではなく、一時的に味覚機能を変えることです。要するに、味を変えないけれども、味が変わったと感じるものです。講義の中で、ギムネマとミラクルフルーツを使って体験ました。ギムネマの葉っぱを食べた後にチョコレートを食べたら、甘いと感じなくなって、変な気分になりました。ギムネマの成分に甘味阻害物質が含まれていて、甘味の鍵穴にギムネマ酸がはまってしまうのです。ギムネマの葉っぱは熱帯地域の環境で育つため、日本では難しいとされているので出回っていないのですが、若者のダイエットに自分でやめられることができるのでよいと感じました。
ミラクルフルーツでは、食べた後に酸っぱいものを食べると甘く感じました。ミラクリンというたんぱく質が甘味の鍵穴にくっついて、そこに酸味がミラクリン結合して鍵穴にはまり、脳では甘いと感じるのでした。私は酸っぱいものが苦手で、しかし酸っぱいものには健康にいいものが豊富なので仕方なく摂っていましたが、ミラクルフルーツを使えば簡単にグレープフルーツジュースを飲むことができ感動しました。糖尿病患者に甘いものを控えさせるのはストレスが溜まってしまうのですが、これを使うことにより、甘いと感じるし、何よりも薬を使わずに治療できるので、将来の医療で頻繁に使われるのではないかと考えました。
この講義を通して食べることの意欲が増して楽しいと感じることができました。正しい知識が身につくと食べ物に対しての目線が変わっていくので面白いと感じます。自分が保育者になったときに、子どもに食を通して豊かな人生を送れるように食を大事にしていきたいと感じました。
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ABさん
私は、今回の講義で初めて“ギムネマ”と“ミラクルフルーツ”の存在を知った。両者とも名前すら知らなかったため、どのような効果があるのか想像もつかなかった。しかし、実際に体験して多くのことを学び、知識を得ることができた。
まず、最初に体験したギムネマについて。ギムネマ自体の味は、少し苦く、噛めば噛むほどその苦みが増していった。島村先生の言う通りに、味蕾がある舌全体、上あご、のどにこすりつけるよう意識して食べた。そして、その後に砂糖を食べたが、驚いたことに味がしなかった。ただ砂を食べているようで、砂糖の持つ甘味は全く感じられず、ジャリジャリとした食感だけが残っていた。その後、チョコレートも食べたが、苦味だけが感じられ、もはや別の物を食べているような、そんな感覚だった。こんなにきれいに甘さだけが消えることが信じられなかった。この不思議な効果の仕組みは、味覚修飾機構といわれ、ギムネマ酸が甘味受容サイトをふさぐことにより甘味だけが感じられなくなる、というものである。ここで重要なのは、甘味のみをふさぐことだ。そのため、塩味、酸味、苦味、うま味は感じることができる。例えば、今回は試さなかったが、饅頭をギムネマの後に食べると、隠し味で使われている塩が感じられてしょっぱい饅頭になる。このように、ギムネマは甘味だけを阻害することができる。またそれだけではなく、腸でも糖分を吸収させない働きがあることも証明されている。そのため、ダイエット効果が期待され、ダイエット食品として主にサプリメントが発売されている。
次に、ミラクルフルーツの体験について。ミラクルフルーツは加工しやすい植物なので、タブレット状のものを使用した。こちらもギムネマ同様、味蕾がある場所を意識して食べた。その後に、ヨーグルトにレモン汁をかけたとても酸っぱいものを食べたのだが、全く酸っぱいとは感じなかった。逆に甘いように感じた。レモンの味はするが、甘くておいしいとしか思えず、さらに大量にレモン汁を追加してみたが、特に変わらず甘さが増しただけだった。また、酸っぱいグレープフルーツジュースと梅干しを食べたが、どちらも甘く感じた。ミラクルフルーツは、ギムネマと違いある特定の味を感じさせなくするのではなく、甘味を酸味へと変える働きがあることがわかった。この仕組みについて、まず甘味の鍵穴があると仮定する。ミラクルフルーツに含まれるミラクリンという成分が甘味の鍵穴につくが、鍵の形が合わない。そこに酸味が来ることで、ミラクリンと酸味がくっつき、甘味の鍵穴にぴったりの鍵の形ができる。だから、頭では甘く感じてしまうのだ。今では、この効果を糖尿病患者が活用できるような試みが行われている。糖尿病患者は、スウィーツなどの糖分が多いものは控えるように言われるが、このミラクルフルーツを使えば、見た目は普通だが酸味の強いケーキ等を食べることで、それが甘くおいしいケーキと錯覚するだろう。そうして、糖分を気にせずに甘いものを楽しめるのだ。
今回の講義を通して、実際に体験して味の変化を感じることでより興味がわき、詳しく知りたいという思いが強くなった。島村先生がおっしゃっていたように、自分で体験をすることが重要であるのだとわかった。やはり、人がどれだけ説明しても、自分でやってみるのと、そうでないのには雲泥の差がある。私は、ここでの体験をより多くの人に広めていきたいと思った。
そこで、私が保育者になったら、親子で参加できる食育の企画として、今回紹介されたギムネマとミラクルフルーツを題材に使用した体験型の会を計画したい。ポイントは子どもだけでなく、保護者もターゲットに入れているところである。子どもには、もっと食の楽しさを知ってもらうといった目的で、味が変わっていく不思議を体感してもらいたい。保護者には、子どもと一緒に参加することで、今までの食生活について見直すきっかけづくりになれば良いと考えた。子どものときは、体づくりの重要な時期であるため、食生活がとても大切になってくるが、現代の子どもはしっかりと栄養バランスよく食べているだろうか。また、色々な意味での“こ食”が問題となっている今、食事することは、単に食べるという行為をするだけではないということもしっかりと理解してもらいたい。どれだけ幼稚園や保育所できちんとした食事が食べられたとしても、家庭でできていなければそれは意味がない。だからこそ保護者には、食に対する考え方や重要性について知識を深めてもらうことで、家庭での食事について改めて考えていけるような支援を保育者として提供していきたいと考えた。
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