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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2016/10/19に実施した日本福祉大学健康科学部介護学専攻 1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私が今回の講義で一番興味を持ったのは、すっぱいスイーツが開発されているということです。聞いたときは、すっぱいスイーツなんて誰が食べるのだろう、需要あるのかなと疑問に思いました。それは、今までミラクルフルーツもギムネマも知らなかったからだと思います。しかし、講義の中でミラクルフルーツの話を聞いたときでさえ、「ほんとに甘くなるの?」と半信半疑でした。でも実際食べてみてレモンの入ったヨーグルトが本当においしく感じたときはとてもびっくりしました。この効果があるからすっぱいスイーツも役に立ち、開発されているのだなとわかりました。
 甘いものを控えるのは、人によってはとてもつらいことなので、少しでも甘いものが食べられないことによるストレスがなくせるといいなと考えます。そのために、ミラクルフルーツがもっと多くの人たちに認知され少しでも手軽に買うことができるようになればいいなと思います。最初はなかなか身近にはなく食べることができないようなものであったミラクルフルーツは、今ではタブレットとなり少し身近なものとなりました。たくさんの努力により、多くの人に知ってもらうためにたくさんの開発がされています。今後はもっと広く普及し、人々の健康のために役立ってほしいと思います。
 近年、味覚障害が増えていると聞いて自分の食生活を思い返してみました。一人暮らしになり、栄養はあまり考えず好きなものばかりを食べてしまっていたと思います。しょっぱいものや甘いお菓子などが多くサラダや亜鉛もほとんど取れていませんでした。味覚障害体験者の体験記を見ると、食べ物の味がおかしかったり、しなかったりととてもつらそうです。そうなってしまうと食べる楽しみがなくなり、食事がいやになってしまいます。味覚障害を防ぐ対策のひとつとして味覚について知ることがあると思います。味覚障害の怖さや予防方法を事前に知っておくことで普段の食事などで味覚について考えることが多くなるはずです。
 私の中にあった味の知識は間違った味覚地図の記憶で止まっていました。今回の講義で上あごや喉でも味を感じることができることや、一時的に味を変えることができる物質があるということ、味蕾の数など新しく知ることができました。それを知ることでミラクルフルーツのすごさがもっともっと全国に広まってほしいと強く思うようになりました。糖尿病などの生活習慣病で困っている人々に少しでもストレスのない食事を楽しんでもらえたらなと思いました。私も今後は食生活を見直して、バランスのよい食事をし、大人になっても死ぬまで食事がおいしいと思えるようにしたいです。これからの食事は、五感すべてを使って楽しみたいと思います。



Bさん 

 味覚のことがどういう風に介護に関係するのかわからなかった。おいしい、まずいならば調理を工夫する、味付けをその人の好みにするなどの工夫をするほうがいいのではないかと感じた。しかし、講義を聴くうちに味覚があることで生活が豊かになっていると感じた。
 今までは、味蕾は舌にしかないと思っていたので、咽頭や、気道、食道、咽頭蓋のほうまであると聞いて驚いた。そのため、入れ歯を入れている方が味覚を感じにくいと聞いて、お年寄りの方が濃い味付けのものを好んだりするのは味覚の認知機能が低下しているだけではなく、味蕾をふさいでしまっていることも関係しているということが分かった。
 動物が生き延びていくために、体の仕組みを変化させ食べる順番を工夫しているのに対し、人間はひとりひとり自分の好き嫌いなど個人の価値判断で食しているということが分かった。野生動物は、おなかがいっぱいになったら、それ以上食べないと聞いて驚いた。人間は、おなかがいっぱいといってもデザートは別腹とつい食べてしまう。特にライオンやコアラの食べ方は、自分が生き延びていくために役立つものを好んで食べるというのは、とても理に適っていると感じた。逆に、ヘビやニワトリが持っている味蕾の数がほかの動物に比べ、極端に少ないのは触角という別の感覚器官を持ち合わせているため必要最低限の味蕾の数で生きていけるためだと感じた。
 5種類の味のうちのうまみは日本食に多く使われる、シイタケや昆布、鰹節のため日本食がもっと海外に広がっていくといいなと感じた。しかし中華では、白菜、長ネギ、洋食では玉ねぎや仔牛など昔の人たちは、うまみが発見される前からうまみという味に気づき調理を工夫してきたのではないかと感じた。
 小さいころはコーヒーが苦くて飲むことができず、嫌いだったが今ではおいしいと感じるようになった。しかし、ピーマンだけはいまだに食べることができない。小さいとき食事中に怒られたという記憶が頭にあるのではないかと思う。好き嫌いをなくすため講義でもあったように頭の中の考えを変え、直そうという意識をもってピーマンが食べられるようになりたい。
 ギムネマは、ピンポイントで甘みを感じなくさせるためチョコレートがおいしくないと感じた。しかし、チョコレートは甘くておいしいというのが経験上わかっているのですごく変な感じがした。逆に、ミラクルフルーツタブレットは、見ただけで唾液が出そうなレモン果汁や、グレープフルーツがすごく甘く感じられ、すごく得した気分だった。この体験を通して、味覚障害の人の気持ちが少し理解できた気がした。見た目、においなど食事の際にはいろいろな感覚を駆使して食事を楽しんでいるということを学んだ。特に糖尿病の患者さんにとっては、希望の星だと感じた。介護を志すものとして、甘いはずのものが甘くない、おいしくないと感じている方や、糖尿病で食事制限がある方のような貴重な体験をすることができたので、この経験を今後に生かしていきたいと感じた。



Cさん 

 味覚体験の講義を受けてみて、講義内で自分が知らなかったことが多くあったので自分の世界が広がったように感じました。私は、講義を受けるまで味覚にそれほど興味はありませんでした。さらに、私は今まで味覚は舌と喉で感じているものだと考えていました。しかし、今回の講義を受けてみて多くのことを知ることができ、私は、人間は舌や喉以外にも上顎でも味覚を感じているということに特に興味を持ちました。人間の舌には、乳頭というものの中に花のつぼみのような形をした味蕾があり、味覚を判別しているということを知ってみて、どのように味覚を感じているか今まで私は知らなかったので、とても興味深い、面白いと感じました。さらに人間は、ライオンよりやトラ、ニワトリやヘビよりも味蕾が多いため、たくさんの味を感じることができ、食べ物をおいしいと感じることができるので幸せだと思いました。
 私は、甘味をなくすギムネマと酸っぱいものを甘味に変えるミラクルフルーツの存在を島村先生の講義で初めて知りました。始めに先生がギムネマを食べるとチョコレートが甘くなくなるとおっしゃった時、私は、本当なのだろうか?ただの葉っぱのようにしか思えないと思っていました。実際に食べてみると、砂糖は味がなくなり、チョコレートはカカオの味が強くなり、あまりおいしく感じられませんでした。でも、甘いものが苦手な方には向いていると思いました。同時にギムネマを食べたことにより、味覚障害を類似体験できたので、味覚に障害を持っている方は甘くておいしいチョコレートも苦くなってしまうのだなあと感じることが出来ました。そして、講義の最後でミラクルフルーツを食べてみて私は酸っぱいものが少し苦手だったので、レモン汁入りのヨーグルトが甘酸っぱく感じたときはとても驚きました。100%果汁のグレープフルーツジュースもちょうど良い甘さでとてもおいしく感じました。“甘味を感じることができる”ということは、おいしいということを感じるために重要だと知ることができました。
 今後、ギムネマやミラクルフルーツといった味覚修飾植物は、味覚を感じることのありがたさを改めて感じさせてくれたり、糖尿病などで糖分摂取に制限のある方への治療だったり、まだまだ私たちの生活に役立っていくと思います。私たちもただなんとなく生活していくのではなく、味覚の大切さをしっかりと頭に入れること、このように医療現場で今後活躍していくであろう植物の存在を知ることにより、これから先の人生にいつか役に立つときがあるかもしれないので、私は重要だと考えます。
 最後に、講義を受けてみて、私は死ぬまできちんと甘味・酸味・塩味・苦味・うま味の5種類を感じたいので、食べるのに最適な味蕾の数を少しでも保つために歯を大切にしていこうと感じました。今回の講義は、とても面白く興味深い内容であり、島村先生のお話を聴くことで様々なことを考えるきっかけにもなりました。この講義が、今後の自分に役立てられるように覚えていたいです。



Dさん 

 今回の講義では、自分の知らなかった事、考えた事のなかった内容であったので興味があり、驚いた事ばかりでした。
 舌のみで味を感じていると今まで思っていましたが、味蕾という味を感じるセンサーがあり、味蕾はのどや上あごにもある事に驚きました。高齢者が味を薄いと感じる理由も義歯により、味覚が制限されていると聞き、納得しました。赤ちゃんの頃に形成された味覚等は変わらないと思っていました。自分の中では生まれ変わっているという感覚が全くないため、とても不思議だなと思いました。また、生物により味蕾の数が違い、その生物が生きていく上で必要な量しか存在せず、その量にもそれぞれ根拠があり面白いなと思いました。
 一番興味深かった内容は、ライオンは獲物の筋肉をメインに食していると今まで考えていましたが、小腸(植物のエッセンス)から食し、そこで野菜を摂取している事が衝撃でした。また、人間と猿にのみ別腹があるのは驚きで、他の動物から逃げたり危険を感じることなく、満腹になるまで食べられる事は当たり前ではないと感じました。
 幼い頃「食べられない」と判断し、今でも食べていない食材、料理が多くあります。好き嫌いのメカニズムを聞いた時に、自分の好き嫌いをしている理由すべてが当てはまりました。私の好き嫌いもそういう点が関係しているのだなと思いました。今回の講義を受けて、自分の考え方の問題だと気づくことができ、食べてみようと思うきっかけになりました。大人になるにあたって、食べられないからと言うのは恥ずかしいし、我慢してでも口の中に入れる勇気、何度か食べてみる慣れが必要だなと思いました。
 日本は食の欧米化が進んだため、近年の若者は味覚障害が増えています。外国の方は日本人以上にファストフード等の味の濃いものを摂取しているイメージですが、味覚障害の方は多いのだろうかと疑問に思いました。日本食は、健康を維持するためにも、亜鉛を摂取でき味覚障害にならないようにするためにも、良い文化であると思いました。日本茶は手軽に摂取できるので意識して飲もうと思いました。理性を持って接することの必要性を感じました。味覚障害になると、美味しいものを美味しいと共有できない事があり、その危険性が私にもある事を知りました。日々の食生活を見直すことによって、美味しいものが美味しいと感じられる喜びを持ち続けたいと思いました。
 小さいころから慣れ親しんだ味、その土地の文化に合ったしょうゆや味噌などが美味しいと感じる事などから、人によって美味しさの感じ方が違うことがある事を改めて考え、興味深いと思いました。
 味覚修飾物質について聞いたときは、そんな物質が存在するのかと驚きました。糖尿病患者が日本は増加傾向にあるため、糖尿病にならないためにこういった食品が、世間一般に広まり、低価格で手軽に買えるようなれば、改善していくのではないかと考えました。

■参考文献
糖尿病ネットワーク:http://www.dm-net.co.jp/calendar/chousa/population.php



Eさん 

 今回の授業ではとても貴重な体験をすることができた。
 私が今まで生きてきた中で味覚のことについて考えるときは風邪をひいて鼻が詰まってしまい食べ物の味がよく分からなくなってしまう時だったくらい。まさか味を変える食べ物があるとか、味がなくなる植物があるなんて考えもしなかった。
 ギムネマを食べてからチョコレートを食べたときの衝撃は今でも忘れられない。私はチョコレートが大好物でその中でもアルファベットチョコは私の好きなチョコレートだったため、ギムネマを食べた後に食べたアルファベットチョコはびっくりするほどまずく感じた。またそれと同時に甘さを感じられる幸せも感じることができた。
 ミラクルフルーツのタブレットをなめたときは酸っぱいものが甘くなるという感覚が全然想像できなかったがレモン汁入りのヨーグルトを食べてみると本当に甘くなっていた。将来介護の仕事をする際に糖尿病で甘いものが食べられないという利用者さんと出会うことがあると思う。そのとき甘いもののおいしさを知っている私が、甘いものを食べることができずに苦しんでいる人を見るのはとてもつらいことである。しかし、このタブレットがあることを知っていれば甘いものが食べられない利用者にも甘いと感じてもらうことができると考えると、とてもいいことだと思った。またこのタブレットをもっともっと変化させれば、ただのカカオをチョコレート味にできたり、卵の白身で作ったメレンゲを生クリームの味にできたりしたら面白いなと思った。
 舌には味蕾というものがあるというのは知っていたが赤ちゃんのほうが成人より味蕾が多いというのは驚いた。これを聞いておばあちゃんたちが作る料理の味が濃くなってしまう理由がわかった。味蕾の話で面白いと思った話はまだあり、蛇は獲物を丸呑みしてしまうから味蕾は2~3個しかなく、蝶は手に味蕾がついていてその理由は子供が食べる葉に毒がないか確かめるためなど、その生き物に最適な量だけ味蕾がついているというのは面白いと感じた。
 味覚は人間を含めた生き物が生きていくうえで重要な役割を果たしていることが分かった。苦いもの→毒、酸味があるもの→腐っているものの味であり、赤ちゃんや子供が酸っぱいものや苦いものが苦手な理由も納得することができた。もし自分に子供ができたとき、ピーマンやグレープフルーツが苦手といった時には怒ることはせず、この授業を思い出して大きくなってから再びトライさせるようにしたい。
 今日の授業は味についてたくさん考えることができ、甘いものが食べられなくなる怖さや甘さあってのおいしさがあることを学べた。
 介護の仕事にも生かしていきたい。



Fさん 

 島村先生、お忙しい中私たちの為に講義をしてくださりありがとうございました。ギムネマやミラクルフルーツのお話は、今まで何度かテレビで話を聞き、存在は知っていたのですが、実際に食べて体験したことは初めてであったため、今回の講義を聴くことができたことはとても興味深く貴重な経験となりました。
 私がこの講義の中で最も印象に残ったものは、動物の味蕾の数です。人間の味蕾の数が、他の動物に比べて決して多くないことに単純に驚きました。人間は雑食であり、また調理をすることによってさまざまな味を創り出し食べているので、人間の味蕾は多く、発達しているのだと思っていました。しかし、それは味蕾ではなく人間の脳が発達しているからであることを知りました。また、味蕾が口の中だけに存在するわけでは無いことを知り、驚きました。味蕾が二十万も存在するナマズは体の表面に味蕾が存在すると聞いて、人間のよりも発達しているのかな…と思っていましたが、それは目が見えないから仕方のないことで、漫画にもあったように、人間の体の表面に味蕾がなくて良かったなと思いました。
 また、味覚が経験と学習によって形成されるということに興味を持ちました。大人になり知識ができることによっておいしさを感じることができるというのは、言い方を変えれば脳が騙されているということなのかな、と思いました。苦味や酸は体にとって害があるものと判断されているはずなので、思い込みというのは恐ろしいものであると感じました。
 今回の講義でギムネマやミラクルフルーツを試食して、テレビで見ていた出演者の反応は嘘ではなかったのだのと思いました。特に、ミラクルフルーツを食べた後のグレープフルーツジュースは自然な甘さなのにとても濃い甘さがあり、感動しました。また、この現象を利用して糖尿病の患者へ生かそうとしたのは、とても素晴らしい考えだと思いました。病気のために、甘いものが食べたくても食べられないというのは、人間にとってとてもつらいことであると思います。しかし、このミラクルフルーツによって、実際には甘いものを摂取していなくても擬似的な体験をできるため、糖尿病の方にとっては希望であるのではないかと思いました。けれども、現在の段階では、柑橘系のフルーツを使った食べ物がほとんどで、幅広い種類の食べ物に応用されているとは言えないと思います。糖尿病の患者は高齢になるほど増えていくので、高齢の方が好むような食べ物で応用されていくようになると、今後ミラクルフルーツについての認知度が上がっていくのではないかと思います。
 今回、この分野はあまり研究者がいないとお聞きしました。しかし、今後さまざまな可能性がある分野なので、さまざまな人に知っていただきたいと思いました。



Gさん 

 人間にとっての味覚とは、「経験と学習」である。このことについてとても興味を持ちました。小さいころピーマンが大嫌いだったのに、今はそこまで抵抗なく食べることができるのは、食べると親に褒めてもらえるという「経験」や食べても毒じゃないという「学習」からきているなんて驚くべき発見でした。また、食わず嫌いの食べ物が加工されて出てきた時、見た目が違ったので気づかずに食べていて、そこから食べることができるようになったこともあります。一度食べることができると次からは普通に食べることができます。人間の味覚は、脳と密接にかかわっているのだと思いました。頭の中で「この食べ物はこの味!」と思って食べているので、少しの違いなら許容できますが、大幅に違ったりなにか予想できないような味がすると吐き出したくなるのも経験と学習からなのではないかと思いました。
 味覚修飾植物の今後の展開についてですが、ミラクルフルーツが糖尿病の方などに役立つというのは間違いないと思いました。私の父も糖尿病なので、あまり我慢せずに甘いものが食べられるように研究や開発が発展してほしいと思います。ミラクルフルーツの役立ち方は十二分あるので、ギムネマやほかの味覚修飾植物も役立ってほしいです。例えば、ギムネマのエキスをケーキなどの甘いものに少しかけて、食べたときにあまりおいしくなくさせます。何度かそのケーキを食べることによって脳が学習して、自ら糖分摂取を控える効果があるかもしれません。さらに、甘味以外の味覚は感じるのでケーキに含まれるバターの多さに驚き抵抗感を感じ、ケーキに対する見方が変わるかもしれません。(チョコレートを食べる実験で、私はチョコレートに対する見方が変わりました。)病院の糖尿病患者のセミナーや、小学校の食育の授業などで甘いものに対する意識を少しでも変えていけることができれば、糖尿病だけでなく生活習慣病の改善、予防にもつながるのではないかと考えました。 
 ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物は、人間が作り出した科学物質ではないので安全で安心して食べたり使用できるからこそ、生の状態ではお目にかかることが難しいと思いました。タブレット化やシート化がもっと発達して薬局でも買えるような時代になってほしいと思います。せっかく味覚のしくみを理解する機会をもらえたので、普段の食事を意識して味わってみようと思いました。味蕾は本当に舌だけでなく、上顎やのどにもありました。知っている知識がすべて正しいわけではないことも同時に教えていただきました。
 味蕾の判別方法である「鍵と鍵穴の関係」。味蕾の鍵穴もですが、脳の情報の鍵穴も自分の思い込みや価値観でふさがないように大切にしていきたいです。



Hさん 

 今回、島村先生の講義を聞くまで味覚について深く考えたことはなかったし、ミラクルフルーツが糖尿病患者へのお守りとして有効であるとういうことにとても興味を持ちました。私の父も糖尿病の予備軍であるので今回紹介された糖分は少ないのに、ミラクルフルーツを使う事で甘く感じるお菓子は糖尿病の方にとってとても喜ばしいことだろうと考えました。まだまだお菓子の種類が少ないとのことだったので、家で料理をする際には今回のことを頭に入れておきながら作ってみたいです。また介護の現場でも役立つことであると思うので味覚も意識しながら取り組んでいきたいです。
 その他にも味蕾について関心を持ちました。味蕾という言葉は聞いたことはあったけれど詳しく話を聞くのは初めてでした。中でも味蕾はそれぞれ数が異なりナマズは20万個もあるのに対し蛇は2,3個しかないという極端な味蕾の数に驚きが隠せませんでした。またナマズには舌だけでなく髭にも味蕾があってえさを探していたりとそれぞれの生態に合わして変化しているのだと知り、奥が深いなと思いました。また小さい子が好き嫌いをする理由は味蕾の数が成人では6千から9千個であるのに対し、赤ちゃんは1万2千個も存在し、味覚を感じやすいことや基本的な知識不足のため苦い=毒と思いこんでしまっていることがあげられることがわかりました。またよく母親が子どもの苦手な食材を細かくしても子どもは気づく要因はこの味蕾の数の多さによるものなのかなと自分なりに考えました。そして成人になると苦い=毒という概念がなくなるし、味蕾の数も減るため好き嫌いをする人が減少するという結論にいたると考えました。
 これら以外にもうま味は日本人が発見したという事実にとてもうれしさを覚えました。日本食はとても繊細な味付けであるので納得しました。グルタミン酸とイノシン酸を上手に組み合わせてうま味の相乗効果を作り出したいです。
 島村先生の研究は知らないことばかりでとても興味深いものばかりでした。今回の講義はこれから介護福祉士という職業にもつながるものがあると思います。なんでも気になったら調べて研究をするという気持ちを忘れずにこれから生活していきたいです。とてもためになる話ばかりで心惹かれ、食べることが好きな私にとっては終始、島村先生の話に釘付けでした。味覚障害が若者に増えているということを知ったので加工食品等を食べ過ぎず亜鉛を含む食品を意識的に取り入れていきたいです。



Iさん 

 島村先生の講義を聴いて、ギムネマやミラクルフルーツによって味が変わることが自分でも実際に実験してみてとても驚きました。最初はあまり信じていなかったけど、初めにギムネマの実験をしたとき、舌の感覚がいつもと違う感覚になり実際に味がなくなって不思議な感覚になりました。そして、味が変わることがとてもおもしろいと感じました。
 私が一番印象に残った内容は、人間の味蕾が実は赤ちゃんに一番多いという内容です。理由は、自分も子どもの時に食べても美味しくないと思っていたものがこの年になって美味しいと感じるようになった経験があるからです。わさびや大根おろしなど、味に癖があるものは、小さいときは永遠に食べたくないと思っていました。でも、最近になり美味しくて大好物になるくらいになりました。そのことを今回の講義で思い出し、味蕾の面白さを感じることができました。また、人間以外の動物にも味蕾があり、特にナマズには身体の表面に味蕾があることが分かりとても驚きました。蝶には手に味蕾があり、卵を産むために毒が無いかを味で判断すると分かって、動物の機能は不思議だなと感じました。
 ミラクルフルーツの実験では、私はグレープフルーツの100%のジュースもレモンヨーグルトもどちらも甘くなることを感じました。私は、酸っぱいものが苦手でグレープフルーツの100%のジュースを飲むのには抵抗があったけど、実際に飲んでみると全然酸っぱく感じなくてむしろ甘くて美味しいと感じて、実験した甲斐があったとうれしく思いました。
 このように苦手なものでも、健康に良くてその人にとって必要となる栄養分がある場合は、味覚を操作することができると、このような問題で悩んでいる方の解決策の幅が広がり、とても効果的だと考えました。それと同時に、使いすぎると効果は減少していくのか、やカロリーはどのくらいなのか興味を持ちました。
 脳の扁桃体という部分に味の価値判断をするとても重要な部分があることが分かりました。また、舌の上に苦味、酸味、甘味、塩味などの感覚が地図のように分布されているのではないことや、味蕾のある部分が舌だけではなく、鼻やのどの辺りにもあることが分かり、驚きました。
 味覚障害の原因である亜鉛の不足の原因は、加工食品やファストフードなどに頼りすぎた食生活であることを知り、私もそれに近い食生活をしていると気付いたので気をつけなければいけないと感じさせられました。海藻やそば、お茶には亜鉛が含まれており、私も好きな食べ物・飲み物なので、積極的に摂ろうと考えさせられました。日本食は、亜鉛を補う成分がある食材が多いことから、日本食を食べる重要性にも気付きました。
 ギムネマで実験して、砂糖が本当に味のない砂みたいに食感だけが残る感覚になったし、チョコレートがビターチョコのようになったりして、変な気分になりました。味を感じることは当たり前で、味覚障害がどのようなものか想像がつかなかったけど、味覚障害の人たちはこのような気分になるのか、ということが分かりました。そしてすごく辛いことだから、自分が味覚障害に近づく食生活をしていることにも気付いたので、自分の食生活を見直していく必要があると考えました。



Jさん 

 今回の講義では実際に自分たちで体験する事でより印象的かつわかりやすく授業の内容を頭に入れる事ができたと思います。ミラクルフルーツの存在は以前から知っていましたが、実際に体験できたのは貴重なものだと思いますし、純粋に面白いものだと感じました。また、自分は味覚地図の情報を幼い頃に目にしてそのまま信じていた事だったので、間違いだと聞いてすこしショックでした。別腹の話でも、本来生物が生きていくために必要なシステムではない事を聞き、猿や人に備わったその知性は面白い方向に発達していると感じました。それと同時に、そういった発達をしている脳を完全に信じて本能的に行動する事の危険性を感じましたので、これからはせっかく人類が得た能力を使い、理性によるコントロールを意識して生活していくべきだと考えています。
 今回の授業で扱われた味覚修飾植物によって糖尿病患者のための糖分の少ない甘味を作り出す、といったような技術の研究にはとても興味を持ちました。こういった味覚を操作できるものが存在するという事は、将来的には理想の栄養バランスを保ちながら味自体は本人が食べたいと感じるものに調整する事ができる、といったような技術の可能性を示していると考えています。理想としては、味覚を操作することで塩味を作り出したり苦味を軽減する事ができれば、高血圧になる事を予防したり、子どもに野菜を食べさせたりと生活に即した便利なものとして広がることです。栄養バランスを意識しない人や、偏食しがちな人たちの病気のリスクを低下させる事ができれば、そもそも病気になる苦しみから人々を解放しつつ、食事を楽しむ余裕が生まれるかもしれません。
 自分自身、料理する事が好きなので今回の味覚に関する講義で学べた事は非常に興味深いものでした。感じる味によって舌の感度が違うという話も、聞いてみれば確かに納得できる話でしたし、単純にこれから自分が作る料理にどのように利用できるか考えるのも楽しいものでした。こういった人間の感覚を変えるものが自然に存在する事そのものが考えれば当たり前かもしれませんがとても不思議な事のように感じます。直接は関係ありませんが、人間の感覚を変えてしまうものとして薬物の事も頭に浮かびました。極端な考えかもしれませんが、薬物も人間の感じ方を変え、支配してしまうものだと思います。そういった薬物や味覚修飾植物のような成分を持ったものが自然に存在する理由もとても興味を引かれます。おそらく偶然の産物だとは思いますが、薬物などとは違ってミラクルフルーツやギムネマといったものには人類に大きく利する可能性を秘めたものだと考えられます。人類は自然にある他を模倣して技術を得て発展してきた種族なので、こういった素晴らしいものはより賢く使ってこその人類だと思います。特に味覚は「食べる」という生きる事に直結するものと強くむすびついているものなので、より人らしく生きるためにこういったものの存在について体験できた事は大きなアドバンテージだと思います。



Kさん 

 以前、テレビで味蕾を知る機会がありました。その時に、味覚に関する知識はある程度は理解しているつもりでしたが、今回の講義を聞いてたくさんの発見をすることができました。味蕾の存在はテレビを見た時に知りましたが、その一つごとに決められた味覚しか判別できないことはとても驚きました。また、味蕾は人間だけが持つものではなく、他の生物にもあることを知りました。蝶の味蕾は、卵を植える時その葉にうえても大丈夫か判断するためだとか、蛇等は、食事を丸呑みするため、味蕾はほとんどないなど知ることができました。味蕾は舌だけでなく上顎や喉にもあることも知りました。喉には二酸化炭素に反応する味蕾があると聞いて、炭酸などが喉で感じられるのはそのためだと理解しました。
 様々なことを勉強した上で、ミラクルフルーツ、ギムネマを体験することができました。ミラクルフルーツのような性質を利用することができれば、治療にも役立つと思いました。講義でも取り上げられていましたが、糖尿病などの患者に甘いものが食べたいという要望にも応えられるようになると思います。直接的な治療にはならないかもしれませんが、その人のストレス面での負担を減らすことが可能になると考えます。
 味覚の中にうま味というのが含まれていることは知りませんでした。また、味とは舌で感じる味だけでなく、その他にも嗅覚、触覚、視覚、聴覚、五感すべてが関係していることを知り驚きました。私は、飲食店でアルバイトをしているため、少しでもお客さんに美味しいと感じてもらうためにそれらのことを意識して、盛り付け等行いたいと思いました。
 今回の講義で味覚の感じ方を変えることができる食べ物に出会ってとても興味が湧きました。ミラクルフルーツやギムネマなどを研究するのは難しいかもしれませんが、福祉大の学生として、その使い方について考え続けたいと思いました。これから様々な病気や福祉用具の知識を身につけていく中で、新しい考え方を発見できるよう努力していきたいです。