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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2016/09/27に実施した中部学院大学看護学科 1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私が今回の講義で興味深いと思ったのは、甘味を消してしまう「ギムネマ」という葉だ。今まで私は、味覚は舌全体で感じるものだと思っていた。それだけに、「甘味だけを消す」という効果にとても惹かれた。講義を受けて舌には、甘味なら甘味、酸味なら酸味、それ専用の味蕾があることが分かったが、それをまだ知らなかった私にとって、ギムネマは未知の体験であった。今まで味覚に異常が出たことがないだけに、「味が消えて食感のみが残る」というのは想像もつかないものであったのだ。実際、ギムネマを試した後に食べた砂糖は今までに食べたものの中で群を抜いておいしくないと感じた。砂糖特有の、舌に残る強い甘味がすべて消え、ジャリジャリとした砂のような食感だけが残るというのは耐え難いものであった。どれだけ「味」というものが大切なものなのか、食事するうえで私たちを助けてくれていたのかが身をもって分かった。
 私は、漫画などで「ショックやストレスで味を感じなくなってしまう」というシチュエーションを見たことがある。漫画の描写では、食べ物を口に含んだ瞬間にむせてしまったり、嘔吐してしまったり、かなり酷い状態が描かれていた。私はそのような漫画を見たとき「味が消えただけならば、我慢すれば普通に食事が摂れるだろう。むせたり、嘔吐したりするのは過剰反応ではないか」と思っていた。しかし、今回の味覚体験を通して、いかに私が浅はかな考えを持っていたかを思い知った。甘くておいしいはずの砂糖やチョコレートが、味もなくただ砂や粘土を食べているように感じてしまい、とても困惑した。チョコレートに関しては少し苦いと感じただけで食べきることはできたが、砂糖は少しなめただけでも嫌悪感で、吐いてしまいそうになったほどだ。しかし、今回私たちが体験したギムネマは「甘味を感じさせなくなる」葉である。つまり、ギムネマの葉を試したとき私たちが失っていたのは「甘味」だけなのだ。もしこれがすべての味覚であったら、いったいどうなってしまうのだろうか。そう考えたらとても恐ろしくなった。甘味だけならば、ほかの味覚で補えばよいが全てを感じなくなってしまったら、きっと私なら食事を摂るのが嫌になってしまう。だから、私は味を感じることができてよかった、などと言っている場合ではないのだ。亜鉛不足で味覚障害になり得るのならば、誰だってその可能性は持っている。そしてすでに味覚障害の人もいる。今回の体験を通して、私は味覚障害の人たちの気持ちを理解しなければいけないと感じた。今回のことがなければ、きっと一生わからない問題だったかもしれない。
 味覚を変えるといっても、悪い方向ばかりでもない。酸味を甘味に変える「ミラクルフルーツ」のタブレットの試食をしてとても驚いた。あんなに酸っぱかったヨーグルトが甘すぎるぐらいに味が変わってしまったのだ。これは甘いものを食べることができない人たちにとっては革命ではないだろうか。実際は甘いものを食べているわけではないのに、甘いものを食べたと感じられるのだ。講義でも説明されていたが糖尿病患者にとっては効果てき面である。即効性ではないが、これにより少しでも甘いものを食べることを抑えられるのならばこれほど良いことはないように思う。ミラクルフルーツを食べるだけなら、痛いことも苦しいこともない。辛いことをせず、満足感を得ることができる。夢のような話だが、それが実現できるのだから、味覚修飾植物をもっと世に広めていくべきだと思った。
 今回の体験では身になることばかりで、自分でも知識が深まったと思う。今回学んだことを忘れてしまわないようにこれからも学習に努めていきたいと思う。

■参考文献:講義内容の概略(プリント)



Bさん 

 今回の講義を受けて、味覚障害はとてもつらいものだと感じました。ギムネマを食べてみると、甘いものを全く感じることができず、ただ砂状のものであったり、苦いものを食べているだけで本当なら甘くておいしいと感じるはずのものなのに感じることができないのはつらいと思いました。味覚障害のある人はものを食べているだけで味覚で食事を楽しむことができないことを知りました。今回味覚について知ったことで、私が看護師になったとき味覚障害の人に出会ったとき完璧ではないにしても少しは寄り添ってあげることができるのではないかと思いました。
 私はミラクルフルーツはある意味神様のような存在だと思いました。講義の中で出てきたようにミラクルフルーツは糖尿病の人に有効だと感じました。私の家族に糖尿病で薬を飲んでいる人がいます。将来、糖などに制限が出たとき甘いものを食べることができるのであれば明るく生活できると思いました。また、臨床現場にいる人がギムネマの体験をするべきだと思います。医師も看護師もギムネマで味覚障害の体験をすることによって知識として味覚障害について知っているだけでなく、患者の気持ちが少しでも理解できるようになると思います。体験することで治療やケアに活かせるのではないかと考えます。患者に寄り添うことができるのではないのでしょうか。味覚障害だけでなく、味覚について知ることで、いろいろな病気を抱えた人の食事に活かせるのではないかと考えました。
 現在、酸っぱいものを甘くすることはできるけれど、苦いものをおいしいと思えるような植物がでてくるといいと思います。薬だけでなく世の中に苦いものはたくさんあるけれどおいしくなればよりよい生活が送れるようになればたくさんの人が幸せに過ごせるようになれると思います。糖尿病の人にとってよいミラクルフルーツがあるのであれば、多くの人が悩んでいる苦い薬がオブラートで包むより、飲みやすいものが出てきてくれることを祈っています。
 私は今回、ギムネマとミラクルフルーツを体験してみて、味覚が正しいということ、食事制限などなしで食べられるということはとても幸せなことだと身をもって感じました。味覚障害の人は人によって、甘さだけではなく苦みや辛味もわからない人もいると思います。ただ、物を咀嚼して飲み込むだけという食事はつらいだろうと思いました。実際に甘いはずのチョコレートが苦かったとき、驚きとともにどうして甘さがわからないのか少し不安になりました。味覚が戻ってきて再びチョコを口に入れたとき、甘くてこの世にこんなにおいしいものがあるのだろうかと思いました。ミルクチョコレートは甘くて当然なのに甘いと感じられることがあの時はとても幸せでした。それと同時に味覚がおかしくなるということはつらくて、大変なことだと感じました。だからこそ、これから味覚障害の人や糖尿病などで糖分に制限が出てしまう人に寄り添うことができるようになりたいと思いました。そのためにも今回の体験で感じたことをずっと忘れないようにしたいです。機会がなければ分からなかったことなので、ギムネマとミラクルフルーツの体験が出来て、本当に良かったです。



Cさん 

 今回、島村先生の味覚のしくみについて受講して初めて知ることが多くありました。
 味蕾で味を判別していること、赤ちゃんは味蕾の数が一番多いということ、舌全体に7割、残りの3割は上顎、喉に味蕾があるということ、ハエや蝶は手に味蕾があるということなど自分が知らなかったことがたくさんあり面白いなと思いました。
 味について驚いたことは、渋味やえぐ味は一つの味として存在しないということです。
 よく食材の味の表現として使われているので驚きました。
 そして、今回ミラクルフルーツとギムネマを使って味覚の実験をさせていただきました。ギムネマを食べてからチョコレートや砂糖を食べても甘味は感じませんでした。しかし、ミラクルフルーツを食べてから酸っぱいものを食べると甘く感じました。この実験で改めて味覚の面白さを感じると同時にミラクルフルーツやギムネマはいろいろなことに使っていける植物ではないかと思いました。たとえば、ミラクルフルーツを食べてから酸っぱいものを食べてビタミンを摂取しやすくするなど、あまり多く取りにくい栄養素を取りやすくしたりできるのではないかと思いました。今回味覚実験で使用しなかったクルクリゴやストロジンも糖分を控えなければいけない方に使用できるのではないかと思いました。葉っぱをかじってから水を飲んでもらって甘い感覚を持ってもらえたら、無理して控えるストレスもなくなるのではないかなと思いました。
 味覚は栄養バランスをとるのには大切なものだと思います。そして人間の五感の一つでもある大切なものとして味覚が存在するので、やはり味覚について知ることは重要であると思います。
 食わず嫌いな食べ物を克服せずにそのままでいたり、子供のころに食べたときに苦手と感じた食べ物を克服せずにいると偏った食生活になってしまう可能性があります。味覚障害や偏った食生活にならないようにしなければいけないと改めて思いました。
 味覚について普段気にしないことのほうが多いので、今回の講義や実験を通して味覚について知ることができてよかったです。
 今回はミラクルフルーツ、ギムネマを使った実験でしたが、クルクリゴやストロジンの味覚実験もしてみたいなと思いました。
 味覚について興味を持ち調べ、ギムネマを育てたりしている島村先生はすごいなと思いました。先生の研究がなかったら、私はずっとギムネマやミラクルフルーツの存在を知らなかったし味蕾のことや味の判別方法のしくみにも興味を持たなかったと思います。ミラクルフルーツやギムネマを使った味覚実験も体験できていなかったと思います。
 味覚についての講義を受けることができ本当によかったです。



Dさん 

 私は今回の体験をするまでミラクルフルーツの存在もギムネマの存在も全く知らなかった。名前も知らなかったし、写真でも見たことがなかった。しかし、今回の体験を通してミラクルフルーツやギムネマという味覚を変化させる植物に大変興味をもった。
 体験をしてみて、素直な感想として味覚の変化が起こったことには驚いた。冒頭の話で味覚の変化が起きると言われたが、実際に体験しないとわからないものだ。本当にこんな葉っぱで味覚が変わるのかと半信半疑だったがチョコレートの味が感じられないことにはショックを受けた。甘味が感じられなくなるだけでまるで綿のような砂を食べているような感覚には衝撃を受けた。看護師を目指しているので、味覚障害のことは聞いたことがあるし、興味はある。しかし、味覚障害とはこんな感じだと説明されたところで想像のしようがない。だから、今回の体験は味覚障害というものを少しだが体験し、患者さんの気持ちを理解する一介になると考える。
 また、舌にある味蕾の数が生物によって異なることは初めて知る知識であった。それ以前に舌には味蕾という味覚を感じるセンサーがあることを大学に入って初めて知った。今までは味覚に関しては漠然とした知識しか無かった。だから、さらに個数まで差異があることには驚いた。ナマズの味蕾の個数が多いことには疑問だったが、ナマズの生態や生活環境を知ることで生き抜くためにたどり着いた最終形態と考え、納得した。他の草食動物や肉食動物に関しても生活環境や食生活に対応して味蕾の数が変化することを知り、ひとつひとつ意味があるのだと考えた。
 成人より赤ちゃんの方が味蕾の数が多い理由には大変納得した。小さい頃はあんなにも嫌いだったピーマンが今は好きというような味覚の変化の謎も解決した。小さな赤ちゃんは自分自身では危険なものを判断することができない。だから、赤ちゃんは母乳を飲むことでお母さんから免疫をもらうことで体を守っていることは知っていたが、味蕾の数が生体防御に関係していることを知りそんな小さなところまで人間の体は考えられているとわかり感動した。
 今回の経験は私が将来、看護師になるにあたってよい体験になったと考える。患者さんと関わるにあたって、自分の経験が多いことに越したことはない。私たちの理解のためはもちろん、患者さんのためになることを一番に、この植物がもっと一般に広がり研究が進み、医療に役立つことを願う。



Eさん 

 今回の講義で、前期で学んだ味覚のことに関して、さらに深く知ることができ、とてもいい機会となった。特に感じたことがいくつかある。
 一つ目は、味蕾の数や位置のことである。まず、人間の中で赤ちゃんが一番多いということに驚いた。その理由が、口内で、食べていいものか、食べてはいけないものかを判断できるようにするためであることを知り、大人にとっての味蕾の存在よりも、はるかに赤ちゃんにとっては命を守るための大切な存在なのだと思った。また、ハエや蝶の味蕾が手にあるということ、葉の安全確認のためであり、またハエが手をこすっているように見えるのが味蕾の掃除をしているということ、細かいことではあるが、とても関心を持つことができた。
 二つ目は、「食わず嫌い=第一印象+経験」であることである。親があまり食卓に出さない、最初に食べた料理の味が口に合わなかったなど、最初の印象に加えてそれまでの経験をも関係していることにも驚いた。また、好き嫌いにおいて、雰囲気も関係していることを知り、食事を家族で明るく行うということの大切さを改めて学んだのと同時に、一人暮らしで、毎日ご飯を一人きりで食べるときに、いかに雰囲気を良くして、おいしく楽しくご飯を頂くかを考えてみようと思った。
 三つ目は、私たちが今回の講義において、ギムネマで甘味を感じなくなる体験をし、ミラクルフルーツで酸味を甘味に変化させる体験をしたことを、これからどのように生かしていけるのかを考えてみた。世の中には、望まずとも味覚障害になってしまった人や、糖尿病をはじめとする病に悩まされ食事を思うように楽しめない人がいる。私たち看護学生は、将来そのような人たちを相手に仕事をしていくのであって、私はその障害や病を経験したことがないから患者の気持ちはわかるわけない、で済ましてしまってはいけない。そういったときに、今回の体験を思い出して、一歩でも患者に寄り添えるように心がけることが大切なのだと思う。また、今回体験したギムネマやミラクルフルーツ以外にも、そういった人たちのために活用することができるものがないのかも調べてみて、実際に体験してみたいと思った。
 今回の講義で、改めて考えさせられ、学ぶことはたくさんあったが、何よりも心に響いたのは、「味を感じられるのはありがたいこと」ということである。甘いもの、苦いもの、自分が好きと感じるものから、苦手と感じるものまで、感じられるということに感謝の気持ちを忘れてはいいけないということを学んだ。
 学んだこと、感じたこと、考えさせられたこと、たくさんのことを胸に刻み、またこれからの勉強を、より一層励みたいと思う。
 先日は貴重な講義をしていただき、本当にありがとうございました。



Fさん 

 私は、ミラクルフルーツという食べ物を初めて知りました。名前だけではとてもフルーティでおいしそう!!と思い、実際に食べてみたらどんな味がするのか、わくわく期待していましたが、実際はあまりおいしくなくてよくわからない味でした。しかし、驚きの味覚体験では酸っぱいものを甘く感じさせる体験をし、レモンの酸っぱさや苦みを感じることなく、レモンを甘くておいしいと感じた自分にびっくりしました。レモンとヨーグルトの方では丁度いい甘さを感じることができ、おいしいと思いましたが、私はグレープフルーツが好きなのでミラクルフルーツを食べてからのグレープフルーツジュースは甘すぎてそのままの方がよかったと思いました。しかし、これがミラクルフルーツの効果なのか、と自分の味覚で感じることができ、おもしろかったです。そして人間にとって味覚はとても重要なものだと改めて感じました。
 私は、しいたけとにんじんとグリンピースと銀杏が小さい頃から嫌いな食べ物です。しかし嫌いなものを無くしたいとずっと思っていました。講義の中で「好き嫌いのメカニズム」と「好き嫌いを直すための条件」を学ぶことができ、子供のころ頃の味覚の形成は重要だと知りましたが、頑張って好き嫌いを直す努力をしたいと思うことができました。ありがとうございます。
 島村先生は、このようなおもしろい体験やおもしろい味覚になれるミラクルフルーツのことを高校生の頃から知っておられて、今もミラクルフルーツについてお仕事を続けられていてすごいと思いました。
 また、私は糖尿病の治療法としてミラクルフルーツが取り入れられていることを初めて知りました。糖尿病は甘いものが食べてはいけないなどとして食事制限されるため、患者さんは自分の食べたいものが食べられないというストレスを感じてしまうことがありますが、講義で体験したミラクルフルーツを使った食事法をとれば、食事における患者さんへの負担とストレスがとても軽減されると思いました。私は、糖尿病の治療はインスリンを打つことなどの医療的なものばかりだと思っていました。しかし、講義とミラクルフルーツの体験を通して、患者さんの負担やストレスを軽減する、内面的からも治療ができると知って、そのようなケアの仕方もあることを知りました。また、内面的な治療は患者さんに寄り添う看護の仕事で大切なことなので、自分自身ももっと勉強していかないとな、と思いました。
 そして、私のようにミラクルフルーツのことを知らない人はいると思うので、そのような人にはおもしろいフルーツがあることをぜひ教えたいと思いました。



Gさん 

 今回、“驚きの味覚体験”ということで講義を受けて、私は初めてミラクルフルーツやギムネマなど、味を本来と異なるように感じさせる食べ物があることを知った。また、以前生理学の講義で学んだことに関連して改めて味を感じるしくみ、味蕾について学ぶことができた。その中で先生の話された、食べ物の成分と味蕾は鍵と鍵穴の関係であるという例えを聞いて、今までは単純に味蕾が味を感知するとだけ理解していたが、味蕾が味を感知するまでの過程をより明確に理解することができた。そして、味蕾の数に関する話の中で、赤ちゃんが約12000個と、とても多い数の味蕾を持つことやその理由として、赤ちゃんはまだ口に入れて良いものと悪いものとの区別がつかないからだということに驚いた。また、そのような人間の味覚に関するしくみが他の分野に活かされ、おもちゃの人形の細かい部品を赤ちゃんが飲み込んでしまわないように、あえて苦みを感じる成分を塗っているということを知り、味覚という分野が他の分野に大きく影響していることにとても興味を持った。
 先生のお話の中でもあったように、味覚修飾植物が様々な分野に活かされることはとても重要であり、特に医療の分野に関しては、糖尿病の人に甘いものを食べさせずに甘いものを食べているように感じさせるなど、人の命をも救うことができる可能性を秘めていると思う。一人の医療職者を目指す者として味覚修飾植物を活かした看護ケアがもっと世界に広まり、より多くの人の命や未来を救うための一つの手段になればいいと思う。また、より多くの人が味覚を知るということの重要性や可能性に気づき、人の好き嫌いの改善、克服など身近な生活の一部にも味覚修飾植物を取り入れて活かしていったり、それが、健康な身体を持った人の多い世の中をつくっていくための糧になればいいと思う。
 私は今回の講義の中でとても貴重な体験できたと感じている。また、それと同時にこれからもっと世界に広まり、医療の分野においてきっとより多くの人を救うための一つの手段となるであろう、味覚修飾植物の無限の可能性を感じた。最近では、チーム医療、一人の患者に対して医療専門職者が連携して治療やケアを行うこと、が重要とされている。もっと広く見れば、今回でいう味覚など医療の分野とは異なる分野とも、一人の患者を救うために一つのチームになることが大切であると思う。その分野の研究者としても、自分が興味を持って進めてきた研究が人の命や未来を救ったことに貢献したのだとすれば、どれだけ誇らしいことだろう。味覚のしくみや味覚修飾植物の存在を知ることを通して、これだけのことを考え、感じさせられた90分間の講義を受けられたことにとても感謝している。



Hさん 

 ミラクルフルーツ、ギムネマ、この言葉を聞いたのは初めてでした。そして、このギムネマという葉によって甘さがなくなる、ミラクルフルーツで酸っぱいものが甘くなるという貴重な体験ができました。
 最初に私が興味を持ったのは、味蕾というものについてです。味を認識するところは舌しかないものだという風に思っていましたが、味を認識する味蕾は舌だけではなく鼻腔・軟口蓋・咽頭・喉頭蓋・喉頭・気道・食道、こんなにもあるのだということを知りました。また、味蕾の数が多いほど年輩の方ではないのかと思いましたが、赤ちゃんの味蕾が1番多いという事実に驚きました。赤ちゃんの頃に12000あった味蕾が大人になると6000まで減少します。この味蕾はどうやって減少するのか、なぜ減少する必要があるのか、減少するのは人間だけなのか、疑問だったのでこれから調べていきたいと思いました。
 また授業の最初の方に、ギムネマの葉を舌にこすりつけてから砂糖とチョコレートを食べる実験をしました。味蕾をふさいでしまうので砂糖をなめても砂を食べているようなざらざらした感覚、チョコレートは甘くないカカオ100%のチョコレートを食べている感覚でした。どちらも、ギムネマの効果により味がなくなってしまうという現象に本当に驚きました。最後にタブレットを舌にこすりつけた後に、ヨーグルトの中にポッカレモン100%をいれたものとグレープフルーツジュース100%を飲む実験しました。これは授業の最初に行った物とは違い、ミラクルフルーツにより酸っぱい物が甘くなるという実験でした。ポッカレモンが沢山入っていたのでとても酸っぱいはずなのにもかかわらず、いつも食べているヨーグルトに砂糖を入れたくらい甘く感じました。グレープフルーツジュースは甘いグレープフルーツジュースでちょっと違和感がありましたが味の変化を味わうことができました。ミラクルフルーツを使用するといいものとよくないものがあると思いますが、糖尿病患者さんにはとても嬉しいことだと思います。甘い物が食べたくても食べることができないというのは辛いことだと思うので、タブレットを使って本当に甘くはなくても、糖尿病患者さんからしたら、それでも満足だと思います。この研究は、本当に素晴らしい研究だと思ったので、もっと日本の糖尿病患者さんに知っていただけたらいいなと思いました。
 今回の講義を通して、味覚について詳しく知ることができました。4年後、看護師になり病院に勤めれば、糖尿病患者は必ずしもみえると思うので、糖尿病だから甘い物を我慢するのではなくこういった方法で甘さを感じ満足感をえることができる時代になっていればいいなと思いました。また、わたしも今回の講義を通し味覚に対して興味がわいたので自分自身で調べ味覚についての知識を深めていきたいです。また、これから看護師を目指す上でも看護師になってからでも生かしていければいいと思いました。今回はとても興味深いお話と貴重な体験をさせていただきありがとうございました。



Iさん 

 今回の講義を聴いて初めて知ったことは、ミラクルフルーツやギムネマのように味覚を変えてしまうという食べ物があり、驚いたことが多々あった。私は、今までの人生でこのような体験をしたことがなかったので、体験ができて良かった。また、味蕾が軟口蓋や喉頭蓋にあるということは知っていたが、動物によって味蕾の数が異なるということは知らなかったので興味を持った。例えば、味蕾は、情報を脳に送り届けるための細胞の働きが必要である。味覚を感じる細胞は、赤ちゃんの頃が最も多く、一万二千の味蕾を持っている。他にも、ナマズは体内に二〇万の味蕾が存在している。ナマズは、目が悪く視野が狭い。しかし、ナマズは体内中に味蕾がついているために、異なる生き物はナマズが食べ物ではないと感じられているため、他の魚から身が守られているということを知れた。他にも、人にとってのおいしさとは、スポーツをするとスポーツドリンクが飲みたくなる、食文化、飲み比べ、調味料によってのおいしさである。食文化では、自分の家や日本で食べなれたものは、おいしく感じるのに対し、他国だと食べなれていないためにおいしく感じないので、ミラクルフルーツで試してみるとおいしく食べられると感じた。飲み比べのワインで見てみると、味が濃いもの、薄いものでは、味が濃いものは高級品であり偏桃体で感じる。ワインなど、そういう条件で、価値観などが異なっているということは知らなかったので興味が持てて良かった。
 ギムネマを、少しかじり舌になじませてみると、グラニュー糖やチョコの味がなく味覚がない人は味がわからないまま食べていることは知っていた。しかし、本当なのかどうかが分からなかった。また、味覚障害の体験をして、味覚障害の人は、味蕾はあるが、脳の大脳皮質味覚野に送れないために、味が感じなかった。今現在私たちは、味覚障害もないので味が感じるので、おいしく食べることができる。もし、私たちが、味覚障害になったならば、味がないままに口にするということは、目だけで楽しんで口に入れるのであろうと考えると、味覚障害の予防方法を少しでも確実に守っていこうと思えた。
 味覚障害の予防方法とは、亜鉛の不足や加工食品、ファーストフードに頼っていくとなりやすいことだ。また亜鉛を含む食材とは、そば、魚介類、お茶などを指している。
 酸味のあるヨーグルトやグレープフルーツのジュースは、ミラクルフルーツの錠剤を舐めてみると、その後ヨーグルトやグレープフルーツのジュースは、甘くなった。ミラクルフルーツやギムネマのように味受容体に働く。一時的に味覚機能を変える物質は、食べ物の味を変えるのではなく、舌を騙すことによって、味覚を変えるという体験をして、苦手なものは、講義で習ったように舌を騙したら食べられるのではないかと感じた。
 人にとっての味覚とは、五種類ある。甘味・塩味・酸味・苦味・うま味である。また、辛みは味覚だと感じていた。辛みは、体性感覚で味蕾を刺激しているのではない。辛みは、渋みやえぐ味は、苦味と口の中の感覚が合わさったものだと考えられる。
 私は、今回の講義を受けて、ミラクルフルーツやギムネマのように、味の変化があり味覚が全然違う体験ができて良かった。今回このような講義に出会ってなければ、味覚障害のことが何も理解せず看護師になっていたかもしれない。しかし、この講義に出会ったことで、看護師になっても患者さんのことが少しでも理解できる立場になれたと感じた。動物には、味蕾が異なる数で驚いたが、動物には動物なりの必要な味蕾の数があると知れてよかった。また、赤ちゃんは、目で見てもわからないため、成人の味蕾より多いことを知った。味覚には、辛みが含まれず生理学的には、一つの味としては存在しないことも初めてお聴きして一つでも知識が増えて良かった。



Jさん 

 今回島村先生の講義を受けて、味覚についてすごく興味を持った。最初はミラクルフルーツやギムネマという言葉すらも聞いたことがなかった。また味覚も五感の1つに過ぎないと思っていた。しかし、実験や講義を受けて味覚のしくみや重要性がみえてきて、これを機に味覚に対しての考え方が自分の中で少し変化した。ミラクルフルーツやギムネマに対してもそんな植物があるのかと正直疑っていたが、自分の舌で確かめてみてより味覚について不思議と思う反面、味覚についてもっと知りたいと関心を持ち始めた。たった0.08mmの味蕾が鍵と鍵穴のような環形で味の判別をしていると知り驚いた。ただそれだけでなく、ウサギや牛など人間よりはるかに多いことにも驚いた。
 私はこれからの味覚植物の今後の展開が気になると同時に、もっと多くの人に島村先生の講義を聴いていただき味覚の重要性について知ってほしいと思った。そう思った理由は率直に大学生にもなるのに、ここまで味覚の知識がないことに対して恥ずかしいと思うとともに、どうしてもこれほどにすごいことを知らなったのだろうと思ったからだ。ミラクルフルーツの栽培には7年も要し、さらにタブレットにまでする技術はほんとに素晴らしいと思った。この技術をうまく応用していけば、味覚に対する人の感じ方や考え方が大きく変わるきっかけになるのではないかと思う。私は実際にヨーグルトを使用しての実験で衝撃を受け、その衝撃をもっと多くの人にも知ってほしいと思った。それはただの衝撃ではなく、現にそれ糖尿病患者への適用など医療現場でも使われていると知り、医療従事者を目指す立場としては医療現場にとっても大きな進歩であり感動したのだ。またミラクルフルーツをきっかけに味覚についても考え始めるため、食育の面でも子供たちや若い世代にとって大きな役割を果たすと思った。人は赤ちゃんの時の味蕾が一番多いように、子供の時の味覚や食に対する感じ方は大切だと改めて思ったからだ。また若者に多い味覚障害の話も聞いて、小さいころの味覚形成や近年の食について考え直し、私自身も気を付けるとともに周囲にも広めていきたいと思った。将来このような味覚修飾植物がどのように使われていくかすごく楽しみであり、期待が大きい。
 また味覚についての感動以上に島村先生の功績に感動した。ある分野に興味をもち諦めることなく研究を進め、それがまた人の役に立つというのはそう簡単にできることではないと思う。私は今、大学で看護師を目指して勉強している。進む道が先生と違うとはいっても、自分の興味ある分野について努力し続けるということに関しては同じだと思う。先生のように大きなことは成し遂げれなくとも、少しでも多くの人の役に立てればと思う。



Kさん 

 私は今回島村先生の講義を受けて、初めて味覚を変えることが出来る食べ物があるということを知り、仕組みが分かるまで講義中ずっと不思議に思っていた。ミラクルフルーツという言葉は聞いたことがあったがどんなものかは知らなかったしギムネマという植物があるということを初めて知った。ミラクルフルーツは酸っぱいものを甘く感じさせ、ギムネマはは甘いものの甘さを無くす働きを持つことを学習した。講義では、味覚を感じる仕組みのところから解説があり、看護師を目指している私にとってとてもためになったし、分かりやすかったため講義のキーワードであった味蕾の位置や役割をすぐ理解することができてその後の内容が頭に入ってきやすかった。人間以外の味覚のしくみを知り、生きる環境によって様々な感じ方があることを知った。普段気にせす過ごしていたことがそうなっている理由を知ることでなるほど、と納得できて講義をきくのが楽しかった。講義の始めにギムネマを食べたあと砂糖やチョコレートを食べた。砂糖は甘さが無くなりただの砂のように感じ、チョコレートはココアパウダーのような味がした。ココアパウダーのようなチョコレートは私は美味しく感じた。ギムネマは小学校で栽培されるなどしているそうなので私も機会があったらぜひ栽培してみたいと思った。好き嫌いのメカニズムの説明をきいていてきっかけの一つに経験があるが、私はそれについて思い出したことがあった。友達がケーキを食べたがもどしてしまいそれ以来生クリームが嫌いということである。私はどうしてもどしただけで嫌いになるのか本当にわからなかったが今回の講義をきいてその食べ物の印象、思い出が好き嫌いに大きく影響することを理解し納得した。食べ物をおいしく食べるためには、場の雰囲気やにおいや見た目が大切だということが分かり、一人暮らしの自炊に役立て食事を充実させたいと思ったしいつか家庭を持った時には参考にしたいと思った。講義の最後にはミラクルフルーツのタブレットを試した。ポッカレモンがおいしいレモンジュースに変わりたくさん飲んでしまった。健康によくても食べられる味でないものが簡単に食べられるようになる作用はたくさん応用出来ると思う。講義で紹介されていたようにこのタブレットを医療の場で活用すれば食事制限があっても食事を楽しむことができるようになる。そうすれば患者さんも希望を持って治療に望めるようになると考える。私は医療従事者になるにあたってこのような活用法を広めていきたいと思った。味覚を感じる味蕾について新しく知ることが多かった。人間と動物の味蕾の数を比べていたが、毒を察知するために味蕾が多い草食動物、味わう必要がないためや頭を軽くするため味蕾が少ないへびや鳥、目が退化したため全身に味蕾があるなまずなどがあった。味覚について様々な動物を調べることで味蕾の数を基準にどうしてそうなっているか知ることができて、動物の自然環境への適応能力の根拠を証明できるものであると感じた。今回の講義で味覚についての科学的や解剖学的根拠を詳しく解説していただいたおかげで理解できてとてもためになった。



Lさん 

 講義を受け私が最も納得できたことは好き嫌いのメカニズムである。私は非常に好き嫌いが激しく食わず嫌いだ。自分でもなぜ嫌いなのかと思うこともあったが、今回説明を受けた第一印象、雰囲気、経験、という三つのことから理解をすることができた。一度食べて自分の口に合わなければ嫌いになるということばかりだと当初は思っていた。しかし、食べるという味覚の行いだけでなく、その食べ物に対する記憶というものも好き嫌いの原因になるのだと知り衝撃的であった。また、好き嫌いのメカニズムだけでなく直し方の「説明も聞くことができた。好き嫌いは奇食に走り、体の栄養バランスも崩れがちになるため私自身、克服していく術を得ることができたと感じた。
 わたしは、私たちの味覚についての知識は狭く浅すぎるものだと感じた。このままの知識では、今も未来も食品を作る企業に騙され続けて、ただの味覚音痴というだけでなく無知なるものになってしまうと危機感を覚えた。私たちが普段口にしているもので、本当に美味しいものはどれだけ少ないのだろうかと考えた。私たちが美味しいと思って食べているものは、ほとんどが味覚の科学を利用したものであると知った。また、食品に使用されている原料の味そのものがあまり好ましくないものでも現在では食品添加物を大量に使用することで私たちが美味しいと感じてしまうものになってしまう。これは食品の栄養などは完全に無視されており、食べ物本来の味ではなく食品添加物による薬理学的なおいしさである。とても人体に影響がないとは考え難い。しかし、私たちは自ら積極的に好んでこれらの食品を口にしているのかというと一概にそういうわけではない。現在のスーパーマーケットに売られているものの大半がそのような商品であるという理由でもあるが、私が考える一番の原因は私たちが味覚についての教育をほとんど受けていないことである。子供のころ、野菜は栄養があるから食べなさいと言われ、お昼の間食にはお菓子が渡される。家族に料理をする時間がないときは、だいたい買ってこられたハンバーガーを食べる。このような食習慣をしていれば味覚についての教育が無いだけでなく、生活としても根づいてしまっている。このことが日本全体で永く続いてしまっては、次世代の子供も食品添加物による薬理学的なおいしさしか感じなくなってしまう。味覚は科学者や研究者だけの用語ではなく、私たちの身体の話である。幼い子供でも自分のこととなれば十分理解可能なことであるから、今回のような講義の場をより多く設け、知識を持つことが求められると考える。
 私は現在看護学科に所属しているが、将来は養護教諭の職に就こうと考えている。そのため子供との関わる機会が多くなり、子供に健康のことや、食事について教える場面が必要となってくる。そのとき今回の講義で体験したこと、学んだことを活用することができるのならば、子供相手にも理解が得られるのではないかと期待する。このことを考えた上でも、今回の講義は非常に有益なものであったと考える。