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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2016/05/02に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の島村先生の講義は、楽しいものでもあり、学ぶことが多く非常に勉強になるものでした。私は、以前生のミラクルフルーツを体験したことはあったのですが、今回のようなタブレットは初めてでした。以前体験した際には、どのような仕組みで甘く感じるのか知らずにミラクルフルーツを体験したのですが、今回は、体験する前に、人間の舌の仕組みについて、味を感じる仕組みについてなどを説明していただいたので、ただミラクルフルーツを体験するのではなく、様々なことを学びながら行うことができました。その中でも私は、好き嫌いのメカニズムや、人が感じるおいしさには分類があるということに興味を持ちました。好き嫌いのメカニズムでは、食べることを強制させられて食べたものは嫌いになってしまうというのは、非常に興味深いものでした。この、好き嫌いのメカニズムについてさらに自分で理解を深めていくことで、これから保育現場で子どもに対しての食の教育をする際により良いものになると思いました。そして、人が感じるおいしさの分類の中の、情報に基づくおいしさというのを聞いて、頭の中にすぐ浮かんだのはキャビアやフォアグラ、フカヒレなどの世間の中で高級でおいしいと言われ、あまり頻繁に食べられないものも含まれるのかなと思いました。確かに、キャビアやフォアグラ、フカヒレなどはおいしいかもしれませんが、これらが高級でもなく、すぐ手に入るものでなかったらどうなるのかと興味を持ちました。
 この講義の中では、味覚修飾植物の中の酸っぱいものを食べているのに脳には「甘い」という信号を伝えるミラクルフルーツと、甘いものを食べても甘味を阻止するギムネマという植物を体験させていただきました。その中のミラクルフルーツは、肥満が問題となっている現在、新しい甘味剤として今後活用していけるかもしれないということを知りました。そして、ギムネマの効能について、調べたところ甘味を抑えるだけでなく糖分の吸収も抑えるため、血糖値の上昇を抑える効果もあるそうです。そのため、糖尿病の患者の方たちがギムネマを効率よく取り入れることができるようミラクルフルーツのようにタブレットにしていくとよいと考えました。
 味覚とは、五感の中のひとつであり、私たちが生きていく中で重要な役割を担っています。人から味覚が無くなれば、体に有害な物でも口にしてしまうでしょう。私たちにとって味覚とは無くてはならないものであるので、味覚にたいしての理解を深め、学んでいくことは重要だと考えます。
 今回の講義を受けるまでは、自分にとって味覚とは当たり前であって、どのようなものなのか考えたことはなかったけれど、味覚は重要な事だと感じることができました。しかし、最近は化学が発達してきて、偽装した食べ物が多くなり、味覚障害の人たちが増えてきているそうなので食べる物にも意識したいと思いました。

■参考文献 http://www.mit-japan.com/ndl/ndl/gymnema.htm



Bさん 

 味蕾という味を感じるセンサーがあるとわかりました。人間には味蕾が約6000~9000あると言われている。しかし、赤ちゃんには味蕾が1万2000個もある。なぜなら赤ちゃんは、どれが食べて良い物か悪い物かわからないから舌で自分の身を守っている。また、生まれつき、苦い物や酸味のある物が嫌いなのだ。そのため、リカちゃん人形の靴には、赤ちゃんが誤飲をしないように苦味成分が含まれているので、万が一赤ちゃんが口に入れても口から吐き出すようになっている。また、甘柿と渋柿成分が同じだが、甘柿は苦味がコーティングされているので甘く、渋柿は苦味がコーティングされておらず、水に溶けるため苦いのだ。味蕾で感じた物を脳に電気信号を送り、視床下部で食べるか食べないかを判断している。また、偏桃体は風評被害にあった物だから食べるのをやめようと判断するところで、人間にはこれが大切なのだと知った。た、ハエは手に味蕾があり、物に止まった時に手をこすっているのは、食べて良い物か悪い物かを区別している。蝶々には手と口に味蕾があり、毒のある葉に子どもを産み付けないように区別している。虫たちも味蕾で自分の身を守っているのだと分かった。他の動物などの味蕾がどこにあるのかにも興味がわきました。
 辛さは味覚ではなく、体性感覚だと知り驚きました。辛い物は、冷たくしたり、たんぱく質、カテキンを含む緑茶(冷たい)と一緒に口に含むと辛さが和らぐと知りました。また、好き嫌いには生まれて初めて食べた時の味などの第一印象や雰囲気、経験が関係していると知り、私が保育者になって子どもたちと食事をとる時、保育者も子どもの食べ物の好き嫌いに関係してしまわないよう怒ったりせず、楽しい雰囲気で食事を取りたいと感じました。
 味覚修飾植物は糖尿病患者の生活習慣の改善の手助けになっており、もう何年か経ったら研究が進み、味覚修飾植物は糖尿病患者に効く薬になる可能性が高くなる。そうなると、糖尿病患者が減り、糖尿病で苦しみ人も少なくなるので、とても期待しています。また、糖尿病だけでなく色々な病気にも効く薬が発見されると良いなと感じました。味覚というのは、動物も人間も生きていくためにとても大切なものだと感じました。その味覚という物をあまり知らなかったので、今回知る事ができてとても良かったです。今回学んだ事を家族や友人に伝えていきたいと思います。
 今回この講義を受講して、始めは試食して学ぶと思っていましたが、島村先生の説明を聞いていたら、初めて知る事が多く、驚く事や納得する事などとても多くの事を感じました。また、別腹は人間と猿にしかなく、脳の指令で食べた物が小腸に押し出される事によってできる胃の空間の事を言うと聞いてとても驚きました。このように、味覚だけでなく色々な話をして下さったので、学ぶ事が多くとても勉強になりました。味覚の事を知らない人の方がとても多いと思うので、多くの人に私たちが今回学んだ事を知ってもらいたいと感じました。これからも多くの方々に味覚の事を広めていってください。とても勉強になりました。私も学んだ事を周り伝えていきたいです。



Cさん 

 私は、一年次のゼミ活動の一環である修了レポートを通して、文献及び実践から子どもの好き嫌いについて研究をしました。その際に子どもの味覚、嗜好についても少し触れましたが理解が乏しい面が多々あったため、今回の島村先生の講義で味覚(味蕾)についてのお話を聞くことで理解を深めることができました。一年次の研究で、子どもの好き嫌いで最も多いものは野菜であり、その中でも最も子どもが苦手だとする野菜はピーマンであるということを文献に掲載されていた過去の調査グラフから知見しました。しかし、今更ながら、なぜ最も子どもの好き嫌いが多い野菜がピーマンであるのか、なぜ子どもの嗜好に合わないことが多いのかなど具体的な理由を把握していない状態で研究を進めてしまっていたことに気付きました。島村先生の講義で苦みは毒物のシグナルであり、酸味は腐敗物のシグナルであることから、味蕾の数が12000個ある赤ちゃんをはじめ大人よりも味蕾の数が多い子どもは特に苦みや酸味に反応して体が拒絶してしまうことを聞き、小さな点でしかなかった知識が一本の線になりました。私が昨年研究した子どもの好き嫌いについてはとても中途半端であったことに気付き、来年度から保育者として子どもとのかかわりをもつ者として、子どもの好き嫌いや子どもの食についてもっと理解を深めていきたいと思いました。
 味覚修飾植物であるギムネマやミラクルフルーツのタブレットでの味覚体験を通して、今後発展することで近年増加傾向のある生活習慣病若しくは生活習慣病予備軍の子どもの食に関する苦しみを少しでも軽減させることができるのではないかと考えました。生活習慣病の子どもたちは幼いころから食に制限を受けており、最近では自分の食べたいものを食べたいだけ食べることができない子どもが増えていると思います。そのような子どもたちが糖分及び塩分の摂取を控えることができる料理、スイーツ等をおいしいと感じながら食べられることにより子どもたちの食への不満を解消できるようになるのではないかと考えました。特に保育現場では、食事に制限を受けている子どもの多くが他の幼児と同じものを食べることができません。その結果、食事に制限を受ける子どもたちは孤独感や不満感を募らせ、ストレスにつながる恐れがあると考えます。味覚修飾植物が今後発展することで、食を楽しめない子どもが減少し、子どもたち全員が食を楽しむことができるようになってほしいと思いました。さらに、味覚について知ることで、保育者等が生活習慣病を抱える子どもが糖分や塩分の摂取を控えるために口にしている味の薄い食べもの等を食べているときの感覚を知ることで、そのような食事をしている子どもの気持ちを理解することができ、少しでも子どもの心情に寄り添った働きかけをすることができるのではないかと考えました。今回の体験を通して自分自身が自由においしいものを食べられるように生活習慣病にならないような食生活を心がけようと思ったと同時に、保育者となり子どもの育ちにかかわる際には子どもやその保護者に対して食育指導等ができるようになりたいと思いました。
 最後になりましたが、本日はゴールデンウイーク中にもかかわらず、名古屋短期大学にて講義を行ってくださり本当にありがとうございました。今回の講義で得た知識や体験して感じたことなどを忘れずに保育者となった際にも生かしていきたいと思います。さらに子どもの食への理解を深めていけるように小川雄二先生の子どもの食と栄養の講義をはじめ関連する文献などで自らの引き出しを増やしていきたいと思います。



Dさん 

 ギムネマとミラクルフルーツの味覚体験をしてあたりまえのようにチョコや砂糖は甘い、レモンはすっぱいと思い込んでいたのにそれが当り前じゃなくなりとても衝撃を受けました。いままで詳しく考えたことのなかった味覚を感じることの仕組みを学んで、おいしいものをおいしいと感じられてそれぞれの味を感じることができるのは貴重なことだと分かりました。
 わたし自身好き嫌いがとても多く、野菜はほとんど食べることができません。そんな中で唯一食べることができるのがトマトです。トマトが嫌いな子どもはよくいると思います。わたしは小さいころトマトも好きではありませんでした。しかし母がトマトのハウスで働いており、熟したとれたてのトマトを食べる機会がありました。そこで自分で収穫して食べたトマトがおいしくてそれからはトマトが大好きになりました。今回の講義で好き嫌いのメカニズムついて学んでわたしがトマトを好きになれたのはそのトマトがとてもおいしかったからというだけではなくお母さんと一緒にきれいなトマトを選んでその場でかじって食べたという楽しい経験を楽しい雰囲気の中でできたからなのだと感じました。いくらおいしいトマトでも怒られながらむりやり食べさせられるという状況であればよけい嫌な思い出がのこるだけだと思います。自分の経験と講義をつなげて雰囲気とよい経験がとても大切だと学びました。保育士になれば子どもたちの初めての一口に立ち会うことがあると思います。酸味は腐敗物のシグナル、苦味は毒物のシグナルとして子どもは初めに苦味や酸味を感じてとても苦手なものだと学びました。酸味や苦味を感じるかもしれないその一口をよい雰囲気で迎えることができて子どもにとってその食べ物が嫌なものにならないようにご飯の時間の楽しい雰囲気に心がけて、たくさん子どもたちに声をかけていきたいと思いました。先生がいやそうに食べているものを子どもたちは食べたいと思わないと思うのでわたしが食べているのを見て苦手な野菜も食べてみたいな、と思えるように子どもたちに食べることや味覚の大切さについて伝えられるように私自身の好き嫌いをなくすことから始めたいと思います。また、わたしがトマトを食べることができるようになったように、園で野菜を栽培して自分たちでお世話をしてみんなで楽しく収穫をしたり、ハウスや畑に行って収穫させてもらったりして、子どもたちが苦手な野菜を身近に感じられるような経験をすることがとても大切だとわかりました。
 わたしは今回の講義を通して味覚や食べ物に興味をもちました。苦手な食べ物を少し食べてみようかな、と思うにはそのものに興味を持つことが必要だと思います。ミラクルフルーツとギムネマの味覚体験では子どもたちがいろいろな食べ物に興味を持つために役立つすごくいい体験をしたな、と感じました。味蕾など味について学んだので子どもたちにどのように説明したらもっとわかりやいかなど自分なりにも考えていきたいし保育士になったら子どもに味覚や食べ物に興味をもってもらうために先生にまた講義をしてもらえたらいいなと思いました。



Eさん 

 今回の講義を受けるまで、味覚修飾植物の存在を知らずにいました。ミラクルフルーツの名前は聞いたことがあったけれど、ギムネマは初めて聞き、どのような味がしてどのように食べ物の味を変えるのかということの想像がつきませんでした。講義の最初にギムネマを試食してみて、苦くて体によさそうだけれど本当にこれで味覚が変わるのだろうかと不思議に思いました。ギムネマを舌全体にこすりつけた後にまず砂糖を舐めてみたところ、味が全く感じられず、口の中に誤って砂が入ってしまったのではないかと思うほどでした。次にチョコレートを口に入れてみると、甘さがなく無味の固形物を食べている気がしました。どちらの場合も甘さがなくなることで美味しいとは感じられなかったけれど、砂糖のザラザラしている部分やチョコレートのねっとりとした舌触りなど、触感を普段以上に感じることができたと思います。ミラクルフルーツは、タブレットで甘くて、ギムネマに比べるととても食べやすかったです。そして、レモンとヨーグルトを試食した時にミラクルフルーツを食べる前は、酸っぱくて味覚がしびれるような感覚でしたが、ミラクルフルーツを食べた後は、信じられないほど食べやすく、甘くなっていることに驚きました。砂糖を大量に加えたのではないかと疑ってしまうほどで、こんなにも効果が出るのだと知り不思議に思う気持ちが増しました。舌の味蕾はミラクルフルーツで変わったけれど鼻腔の味蕾は変わっていないから、レモン汁の香りをかぐと、やはり酸っぱくてとても食べられない、と感じたので本当に不思議でした。
 講義を聴いて、味蕾で味を判別しているということを知り、今まで舌のどの部分で食べるかによって味が変わると思っていたので驚くとともに、とても納得しました。動物によって味蕾の数や場所が異なったり、生きている環境に合わせた味覚になっていたりすると知って、生きていくうえで食べるということがどれだけ大切なのかということを学びました。また、人はナマズや草食動物より味蕾の数が少ないけれど、物を食べる時に五感をうまく活用することができるし、食べ物に接している中での危険も草食動物などに比べて少ないからだということを感じました。そして、この講義で人にとってのおいしさの考え方について学んだ時に、ステーキ屋での演出の例や、ファストフードのおいしさとしての魅力を知り、「美味しい!」と感じるために五感をフルに活用しているのだということを学ぶことができました。リカちゃん人形の靴に、誤飲防止のために苦味成分が塗ってあると初めて知り、味を生活の中でうまく利用することで、危険を防ぐことができるということを学びました。私はまだコーヒーやわさびなどが食べられなくて、小さいころから食べられないからずっと食べられないだろうと思っていましたが、本能的に安全と感じられれば苦味を受け入れることができるのだと知ったので、これから先一度は挑戦してみて、自分自身の美味しいと感じるメカニズムの変化を感じたいと思います。味覚修飾植物を応用して、糖分摂取を控える食材に用いることは、糖尿病の患者にとってとても良いことだと思いました。私の祖父は糖尿病を患っていたので、大好きなケーキやおまんじゅうを控える姿がとても悲しそうでした。そういった人たちが、我慢をせずとも見た目と味覚修飾植物を用いるという工夫によって、より食生活を楽しむことができるようもっと世の中に普及していくといいなと思います。そして味覚修飾植物が世の中に普及することによって、味覚についての理解や興味を持つ人が増えていけば、健康を意識した食生活にもつながるのではないかと感じました。また、味覚について知ることは自らの食生活を見直すことにもつながると思いました。味蕾で味を判別しているから、入れ歯をすると味が感じにくくなるということを知っていれば味付けが濃くなってしまう原因にはっきりと気づくことができるし、経験と学習が味覚に経験していると分かれば、子どもにピーマンを無理に食べさせてピーマンと嫌な思い出を結びつけるようなことにはならないよう、食事の場面や雰囲気を工夫して、いつか美味しく感じられるようになるよう将来を見据えた食生活が送れるのだと思います。私は将来保育者として子ども達とともに食事をする際、食事の楽しさはもちろんですが、好き嫌いのメカニズムについて理解したうえで美味しく食べられるものが増えるような援助・配慮を行いたいと思います。そして、味を感じる仕組みや食の大切さについてわかりやすく正確に伝えていくことのできる保育者になりたいと思いました。



Fさん 

 今回の特別講義では、ミラクルフルーツとギムネマの実験や人間にとってのおいしさの感じ方の仕組みの授業から、子どもたちにどのような食育をしていくべきかを考えることができました。
 まず、生き物が持つ味蕾の数は、それらの食べるものや、生活する環境によって数が異なっていることを知りました。草食動物のウサギやウシは、植物しか食べず、なまずなどに比べて視界もはっきりしている場所に住んでおり、嗅覚も鋭いイメージがあったので味蕾の数は少ないのかと予想していましたが、植物に毒があるかを判別するために味蕾が多いと知り、驚きました。また、チョウは卵を産む場所に危険がないかを確認するために足に味蕾が付いていたり、ハエには手に味蕾が付いていることを知り、生きていくために環境に適応しようとしているのだと感動しました。人間の赤ちゃんも同じで、味覚以外で判断ができないため、味蕾の数が多いのだと知りました。その影響で、子どもはピーマンなど苦いものが食べられないため、無理に食べさせようとしてはいけないのだと学びました。苦くてまずいものをイヤイヤ食べさせられたという経験が、成長してからの好き嫌いに繋がってしまうため、保育の現場では、子どもに苦手なものを強制しないよう、一口だけ食べたらごちそうさまにするなど心掛けようと思います。
 私がとても興味を持ったのは、好き嫌いのメカニズムです。食べたものを味覚だけでなく扁桃体でおいしいと感じるのは人間特有の機能であることを知りました。その条件が、第一印象、雰囲気、経験であると聞いた時、自分の子ども時代の記憶を思い出しました。私は、小学校2年生まで学校の給食がとても苦手で、クラスのみんなが食べ終わって遊びに行っても1人で最後まで食べさせられており、辛い思いをしていた記憶があります。2年生までの担任の先生の方針は、嫌いなものも絶対に残さず食べるというもので、いつも叱られながら食べていました。絶対に残してはいけないというプレッシャーと、毎日叱られる恐怖で、私は食べ物をおいしいとは全く感じられなかったと思います。しかし、3年生の担任の先生は、無理に全部食べさせようとせず、給食の時間が終わったら残しても良いという方針でした。少食で食べるのが遅かった私の側でいつも励ましてくれて、おにぎりを作って食べやすくしてくれたこともありました。その先生のおかげで私は給食に抵抗がなくなり、おかずの争奪ジャンケンにも参加できるほど成長することができました。この経験が今回の講義の内容に深く結びついていると知り、子どもにとって食事をする時の環境や雰囲気がどれだけ大切か、気付くことができました。また、食生活を身に付ける時期にある子ども達を見守る保育者の役割の重大さを知り、責任も感じました。
 保育現場では扁桃体の機能を生かし、食べ物に興味を持てるように自分で育てたものを料理して食べたり、食にまつわる紙芝居や絵本を読んだり、食べ物がおいしいと思えるような言葉掛けをしたりし、食べることが大好きな子どもに育てられる保育者を目指したいと思います。
 扁桃体の機能を生かした保育ができる一方、不安な点もあります。近年ウェブサイトやテレビなどが普及し、情報が増えているため、それらの情報に依存し、自分の力で感じることができなくなってしまう危険性もあるのではないかと考えます。周りの情報ばかりに頼らず、自分で判断することも時には大切だと感じました。
 ギムネマの実験では、甘さが消えたことで、普段あまり考えたことのなかった砂糖のジャリジャリした感触や、チョコレートのねっとりとした感触をはっきりと感じました。講義の後に、ギムネマを舌にこすりつけてお弁当を食べてみたのですが、玉子焼きやごはんの素材の味をしっかり感じ、美味しくはありませんでしたが、甘さを取り除くとこんな風になるのだと知りました。ギムネマの甘味を消す効果は、過食症や肥満などで甘いものを摂取し過ぎてはいけない人が、甘味を消すことで食欲を抑制することに生かせるのではないかと思いました。また、需要は少ないかもしれませんが、ダイエットのし過ぎで拒食症になった人が、甘い=太ると勘違いし、わざと魚の骨や石をしゃぶったりする症状があるとテレビ番組で見たことがあります。その人達が甘いものに慣れるためのステップとして、ギムネマを活用することができるのではないかと考えました。
 ミラクルフルーツは、タブレットになっており、甘くて食べやすかったです。そのままでは酸っぱ過ぎて飲めないポッカレモンが甘く感じ、とても飲みやすくて衝撃的でした。私は瀬戸内レモンイカ天というとても酸っぱいスナック菓子を持参したのですが、酸っぱい味覚が修飾され、ただのイカ天になりました。私はもずく酢が苦手なので、また機会があればもずく酢を甘くして克服できるか挑戦してみたいです。
 ミラクルフルーツは、好き嫌いの多い人が克服するための手段に活用できると思いますし、肥満の人が実際は甘くない低カロリーの食品を甘いと感じて食べることでストレスを感じずにダイエットができるため、これからミラクルフルーツが普及する未来が楽しみです。
 ギムネマとミラクルフルーツの存在は今回初めて知り、こんなに可能性を秘めているものがまだ世間に知らされていないことがもったいないと感じました。医療や保育を通じて味覚修飾物質が世の中に普及すれば、多くの人を助けることができるのだと思います。
 今回の講義で、これから保育者を目指す私が子ども達にできることは何かを考えることができました。人間の脳のメカニズムを理解し、子ども達が楽しんで食を育めるよう努めていきます。



Gさん 

 今回の講義を受けるまでこんなにも味覚について奥が深いのだということは感じませんでした。しかし、今回の講義を受けて、将来保育者になった際、どのように子どもたちに味覚のことを伝え、食べ物本来の味をおいしく食べれるようにするのかについて深く考えるきっかけになりました。その中で一番私が興味、関心を持ったのは、人にとっての味覚についてです。人間は、ジャングルの中でも育つように生まれてきている。だから、酸味や苦みは赤ちゃんや小さな子どもは嫌いである。それは人間にとって毒だと思うもの、嫌いでなければ自分の身は守れないということを学びました。それが成長するにつれて色んな知識が増え、経験と学習により知るため、苦いものも食べれるようになるということが分かりました。また、好き嫌いのメカニズムについて第一印象、雰囲気、経験が大きく関わっているということを学びました。今まで、保育を学ぶ上で、食事は楽しい雰囲気を作ることが大切だと理由も考えず過ごしてきました。しかし、今日の講義を受けて、食事の雰囲気作りは、子どもにとって楽しく食べた経験として残り、さらに保育者など周りの大人がおいしそうに食べることで、子どもが苦手な食べ物であっても食べようという気持ちになるのだと思いました。だから私が保育者になった時、苦手なもの少量でもよいから食べることができたなど小さなことでもほめてあげそれが子どもの自信につながっていけば良いと考えました。また保護者に対しても、食べ物の第一印象、雰囲気、経験が大切だということを伝えていきたいと思います。
 味覚修飾植物の展開について、現在糖尿病患者さんが増加しているため、社会的ニーズがあるというお話がありました。確かに、肥満傾向や痩せたいと思う人にとっては実際は酸っぱいけれど甘く感じるということはいいかもしれません。しかし違う角度から見れば、本来の味が分からなくなってしまうのではないかと不安に思います。また違う視点から考えれば、子どもに薬を飲むときにも応用できるのかなとも考えます。だからさらに容易に誰でも作れるようになればなと思いました。人のおいしさの分類で情報に基づくおいしさについて正直こんなにも支配されているとは思いませんでした。飲食店の料理、子どもにおまけ付きの料理にもお店の戦略が隠されていたのだと思うととても興味深い内容でした。正直、情報に基づく影響力は大きくてそれは曖昧な点もあるということを十分に理解することが大切でそれはなのだと思いました。
 ミラクルフルーツの実験では自分で実際に体験してみて不思議な感覚でした。酸っぱいものが酸っぱいと感じなくなって私はじっくりとミラクルフルーツの体験ができ貴重な体験となりました。正直、こんなにも簡単に味を変えられてしまうとはとても驚きでした。しかし、それは人間の本来の仕組みであり、脳が関係していたのだと思うとさらに興味深かったです。また、味覚の大切さについて再認識しました。
 今回学んだこと、必ず子どもたちをはじめ保護者や他の保育者の方に伝えていきます。
 今回は興味深い貴重なお話をありがとうございました。



Hさん 

 私は食育にもともと興味を持っていたため今回の講義がとても楽しく興味津々に島村先生の話を聞くことができました。今回は本当にありがとうございました。
 島村先生の講義の中でとても強く印象に残っていることがあります。舌にイタズラをして一時的に味覚を錯覚させるということです。講義を受ける前、小川雄二先生から説明を受けた際、「酸っぱいものを甘くする、甘いものを酸っぱくする」と聞きました。このようなことで本当に甘いものを酸っぱくし、酸っぱいものを甘く感じさせることができるのだろうかと純粋に疑問を感じていました。実際に実験を体験してみると甘いものを酸っぱく感じさせ、酸っぱくものを甘く感じさせるということ、つまり錯覚させることなのだと気がつき、島村先生の講義と一致しました。また、ギムネマ酸が味覚を変えるにあたり、甘みの鍵穴を塞ぎ、苦味が残るようにする、などという説明の仕方がとてもわかりやすく、このような表現を使って私も将来子どもたちに教えてあげたいなと考えました。
 また今回の学びから私は周りより自分の味覚が発達しているとは思いませんが、少なからず味覚が正常でよかった、と感じることができました。私は食べることが大好きです。甘いものも大好きですし、好きな食べ物はたくさんあります。でも私がそのような好きな食べ物を美味しいと思って食べることができるのも正常な味覚があるからだと考えますし、正常な味覚があるから周りにその食べ物の美味しさを伝えることができるのだと考えました。私が美味しいと感じられるのは当たり前ではありません。中には味覚障害の人達もいます。私が美味しく食べ物を食すことができることに感謝したいと考えました。
 私が今回の講義を聞いて少し自分なりに気がついたことがあります。チョコレートなどの甘いものを食べた後にみかんやイチゴなどの果物を食べるとみかんはいつもより酸っぱく感じ、イチゴはイチゴ本来の甘さが感じないという点です。今回の講義ではミラクルフルーツとギムネマを使用していますが、舌や味蕾を錯覚させるにはミラクルフルーツとギムネマじゃなければならないということではないと考えます。舌を錯覚させないために、正しい情報を味蕾から脳へ伝えられるように美味しく食べる順番を考えてみたいと思いました。
 今回はわざわざ名古屋短期大学まで出向いて講義していただきありがとうございました。マンガが使用されているなどとても興味も湧きやすく、好きなテーマだったためとても楽しく講義を聞くことができました。島村先生の説明の中には子どもにはこうやって伝えると分かりやすいよね、などという点まで私たちのために説明してもらい、どんなことにもなるほど、なるほど、と納得でき頭に入りやすい内容でした。また先生に会う機会があることを祈っています。



Iさん 

 今回、5月2日に行われた講義で初めてギムネマとミラクルフルーツについて知りました。ギムネマが日本で栽培をしていないこと、育てるのに7年かかるという事も知りました。また、味蕾という言葉も初めて聞きました。味を感じるためのセンサーの仕組みを分かりやすく教えていただき、自分がどのようになぜ味を感じるのか知ることが出来ました。子どもにどうして味を感じるのかと伝える時にも、鍵の話を物を使いながら話せば理解できるだろうと伝え方の勉強にもなりました。
 赤ちゃんにとって味蕾は命を守るためもので、私たちに比べて味蕾の数はとても多いという事を学びました。私たちとの味蕾の数の違いは何か、感じ取る味が違うのか、敏感なのか、赤ちゃんの12000という味蕾の数や感じている味についてとても興味がわきました。動物の味覚については今まで考えたことがありませんでしたが、動物にも味覚があるという事を知りました。それらが、肉食動物、草食動物によって異なるという事も知ることができました。また、若い人に味覚障害が増えているという事、味蕾は新しいものへと変わることを知りました。これらのことを知った上で保育することが出来ると、ただ栄養などについてだけを考えるのではなく、子どもにとっての味の感じ方や、好きな味、嫌いな味を考えることが出来たら、自分にとっても子どもにとっても、もっと充実した食育が出来るのではないかと感じました。味覚障害においても、今回の講義で聞いた味蕾の仕組みを知ることが出来たら減らしていけるものだと思います。これらを、保育所が率先して行う事が出来たらいいなと思いました。
 以上のことから、ギムネマを幼稚園や保育園で育てて、子どもや保護者に体験してもらうという事が出来るようになると面白いかなと思いました。そうすることで、ギムネマ、ミラクルフルーツという植物を知ってもらうためのきっかけ作りをすることが出来ると思います。また、私が保育者になる上で知っておきたいと思うように、子育てをする保護者の方、また、出産をする前に多くの人に知ってもらうことで味覚や食べ物の大切さを理解してもらえるようになるといいと思います。子どもの好き嫌いについて、味覚の仕組みについて知るのに、とても良い機会となりました。子どもがご飯を食べているときに叱らないなど、簡単に気を付けられることに気を付けたいと思います。私も、このような機会を作ったり、生かしたりできるようになりたいです。



Jさん 

 今回、島村先生の授業をうけて強く感じたのは、私たちにとって味覚がとても大切だということです。ギムネマの葉の実験を体験してみて、チョコレートが粘土のように感じられたり、砂糖が砂のように感じたりと、正直まずくて気持ち悪かったです。しかし、この体験によって、甘いものを甘いと感じられる今まで当たり前に感じていたことがとても幸せなことなのだと思いました。また、将来保育者になる身としてこの経験を子どもたちにもさせてあげたいと思ったし、味を感じられる幸せを伝えていかなければいけないと思いました。また、子どもに味を感じ、食べることが楽しいと伝えていくにはどうしたら良いのかを考える上で興味を持ったのは、「好き嫌いのメカニズム」という項目です。そこで、子どもの好き嫌いには雰囲気が大切だと学びました。子どもは、親や先生がおいしそうに食べているところを見て自分も食べてみようかなと思ったり、逆に食べている時に怒られたり、無理やり食べさせられたりすることによりその食べ物が嫌いになったりするのだと思いました。そして、保育者になったら、声かけなどにより楽しい雰囲気を作り出していくと同時に、自分自身が好き嫌い無くおいしそうに食べるところを行動で見せていこうと思いました。
 また、今回の講義で驚いたことは、味覚地図が否定されているということと、人にとってのおいしさとはで取り上げられた2、文化に合致したおいしさでのハッピーセットのエピソードです。味覚地図に関しては何かのテレビで見たのか、どこかで習ったのかは覚えていないのですが、舌の先では、甘味を感じるというのを聞き、家で実験してみて本当だ、と思った記憶があったので、味覚地図が否定されていることに驚いたし、この機会にきちんとした知識を得ることができでよかったです。また、味を感じるのは舌だけでなく、軟口蓋、上あご、喉頭蓋、のど、などでも感じると知り、入れ歯にすると味を感じにくくなるという話が納得できました。
 次に、文化に合致したおいしさについてでは、小さい頃から慣れ親しんだ味はおいしいということを学びました。ここで出されたハッピーセットのエピソードにはとても驚きましたが、そこまで考えられているということに少し感動もしました。正直、自分も戦略にはまっている一人なので同じような友達にこのエピソードを話してみたいなと思いました。
 講義の最後には、ミラクルフルーツによって酸っぱいものが甘く感じるという体験をしました。まさか、という感じでした。レモン汁をこんなににおいしく飲むことができるなら、毎日でも飲みたいと思いました。この体験もとても面白かったのですが、ミラクルフルーツは糖尿病患者への応用もされているということも学びました。糖分の摂取が制限される糖尿病患者がミラクルフルーツを食べた後見た目は普通のケーキだが本当は酸っぱいケーキを食べることで甘いケーキを食べている気分になれると知り、ミラクルフルーツがさらにミラクルに感じられ、さらに種類も増え、一般にも広まってほしいと思いました。
 今回の講義を通じて、私は味覚に関する知識がとても増えたと感じます。また具体的なエピソードもたくさんお話していただいたので、子どもたちに味覚のことについてわかりやすく伝えていければと思います。



Kさん 

 「驚きの味覚体験」の講義を通して、味覚についての理解が深まり、保育者として子どもたちに今回私が感じたように味覚の仕組みのおもしろさや、五感をつかって食事の大切さを伝えていきたいと感じました。毎日のように食べ物を口に運んでいるのに、今まで深く味覚について考えることはなく、また、味覚修飾植物の存在は今まで目にしたことも耳にしたこともありませんでした。ただ味覚修飾植物の説明を受けるだけでなく、ギムネマの葉やミラクルフルーツのタブレットを実際に食べて体験をしたことで、より理解も深まり、今後忘れることはない経験となりました。
 味覚と聴くと、どうしても料理人の方やソムリエの方など料理に携わる人たちが優れていると感じてしまいます。しかし、味を感じる味蕾は私も料理人の方も変わらず、脳への電気信号の処理能力の違いだけであることを聞き、驚きました。そして、料理人の方や私を含めた大人よりも赤ちゃんの味蕾のほうがはるかに多いことを知り、驚きを隠せませんでした。舌に存在する味蕾は、鍵穴となり、甘味や酸味などの成分が鍵となり、それぞれ鍵と鍵穴の関係のようにぴったりと差し込まれて5つの味を判別し、また、味蕾にはそれぞれ専用があり、甘味の場所で酸味は感じることができないし、酸味の場所で甘味は感じられません。そして味蕾は人間だけでなく、動物にもついており、それぞれの生活環境に適した、数と場所についているということを聞きました。「食べる」ということは生きることと直接関わることです。自分の身を守るために、人間をはじめ、動物には舌のセンサーがついているのだと理解をしました。そのため、まだ知識のない赤ちゃんが口の中に物を入れることと、味蕾の数が知識の多い大人よりも多く備わっていることも納得できました。赤ちゃんのこの味蕾を利用し、子どもの小さい玩具に苦み成分を塗り、乳児の誤飲防止に使われていることを聞き、味覚が食べ物を食べるだけでなく、子どもの安全を守るためにも最適なものであることに気付きました。
 保育者を目指す者として、この体験を通して得た知識や感動を伝えていきたいと考えています。ただ説明をするだけではなく、実際に食べたりするなどの体験が入ることで、理解が深まることを実感しました。そのため、まず、味覚の説明として、パズルのような模型を使って、舌に存在する味蕾が鍵穴となり、甘味や酸味などの成分が鍵となり、それぞれ鍵と鍵穴の関係のようにぴったりと差し込まれて5つの味を判別していることを伝えていきたいと考えました。そして、実際にギムネマの葉やミラクルフルーツのタブレットを使った実験を行うことで、味覚修飾植物の存在を知り、味覚のおもしろさを感じてもらいたいと思います。こういった素材を活用し、子どもの頃から「食」について学ぶことで、子どもたちの「食」に対する関心や興味、理解が深まるのだと考えます。
 最後に、この講義を受けて一番大切であると感じた「五感を使って食事をする」ということをしっかり頭に置き、毎日の昼食を子どもたちと食べる際、楽しい雰囲気作りや、見た目にもこだわり、給食の時間が楽しくて大好きになるように努めていきたいと思っています。
 「驚きの味覚体験」は初めての事ばかりでとても学ぶことの多い時間でした。ここでの学びを保育現場で活かしていきます。ありがとうございました。

■参考文献:島村先生レジュメ 驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜



Lさん 

 私は今回、島村先生の味覚の授業を受けるまでは、食べ物に味があるのは当たり前で、味覚について考えたことはありませんでした。しかし、授業を受けて、一つの食べ物にも甘さや酸っぱさ、苦さなどの様々な成分を持っていることや、味蕾を通じて味覚を脳へ伝えるメカニズムなどを学び、味を感じるというおもしろさを実感しました。今回学んだことを活かして、将来保育者となったときに、大切にしていきたいと考えたことが三つあります。
 まず一つ目は、食事の時間は楽しく、あたたかな雰囲気をつくっていくことです。食べているときに怒られたり、いい気分でなかったりすると、その食材もおいしいと感じることができないという、好き嫌いのメカニズムを学びました。したがって、毎日の食事の時間を少しでも楽しみになれるように、事前にその日の献立についてクイズを出したり、どんな作り方なのかという話をしたりしていきたいと思いました。また食事の時間には、ただ楽しくお話をして食べるだけではなく、時には、外でシートを引いて食べたり、違う年齢の子どもと食べたりと、環境を変えていくことも食事を楽しむのに大切なことだと考えました。子どもたちに、たくさんの食べ物を好きになってもらい、たくさんの食べ物から栄養をとり、心も体も大きく成長していってほしいです。
 そして二つ目は、子どもにとって苦手な食べ物も、一緒に克服していきたいということです。人にとってのおいしさは、四種類に分類され、その中に情報に基づくおいしさがあることを学びました。したがって、まずは保育者や友達がおいしく食べている姿を見せたり、その食材についての絵本や紙芝居を利用したりして、おいしさを伝えていきたいです。また、視覚もおいしさを感じる中で、重要ということを学びました。子どもに給食を盛りつけたり、お弁当を作るような機会があれば、ただのせたり詰めたりするのではなく、食べやすく盛ったり、かわいらしく盛ったりと、子どもが食べたいと感じるような盛りつけをしていきたいです。このように、こどもが苦手な食べ物を克服するときには、一人で勇気を出して努力するのではなく、保育者や周りの友達の関わり方や環境から、克服しやすいよう一緒に努力していきたいと考えます。
 そして三つめは、味覚のおもしろさを伝えたいということです。今回体験した、ギムネマやミラクルフルーツの実験を子どもたちにも体験させたいと思いました。この実験をすることで、実際に私が感じたように、食べ物の素材の味や味覚の感じ方について考えることができたり、食べることに興味をもったりすることができると思ったからです。また味蕾の味の判別方法などの説明も鍵と鍵穴の関係で伝えていて、子どもたちにも分かりやすく伝えていけると思いました。そしてなによりも、実験という形で自分自身が体験して学べることが、思い出にも残り、味覚の素晴らしさを実感できるので、学んだことも忘れないと思いました。
 このように、私たちが毎日何気なくしていることにも、メカニズムがしっかりとあり、知らずに機能が働いていることにとても驚きました。そして、味覚の不思議や食について興味を持つことができ、これからの食について見直していこうと思いました。また、私も島村先生のように、子どもたちが一つ一つの食材を味わって楽しくおいしく食べていけるような、手助けをしていきたいと考えました。



Mさん 

 私は、味覚のことについてこれまでこんなに深く学んだことはありませんでした。『味蕾』という言葉も初めて聞きました。この『味蕾』が味を感じているもので、一つの『味蕾』がいろいろな味を感じているのではなく、たくさんある『味蕾』の鍵穴にはまるものが甘味や苦味などを感じているということが島村先生の説明と分かりやすい図で理解することができました。そして、『味蕾』は舌だけでなく、上あご、のどにもあると知って驚きました。しかし私は歯の矯正をしていたころのことを思い出して納得しました。私は小学生の頃に取り外し可能の矯正をしていました。それは、上あごがすべて覆われてしまうもので、食事をとるときは外していましたが、飲み物を飲むときは面倒臭くて付けたまま飲んでいたのですが、味があまりよく分からなかったのを思い出しました。そのときはただ矯正を付けたまま飲むのはやめようと思っただけで、なぜ、味がしなくなるのか考えもしなかったので、今日の講義を聞いて「なるほど!」と思いました。そして、お父さんがよく「ビールは舌で味わうものじゃない!のどで味わうものだ!」と言っていたが、間違いではないなと思いました。私が一番興味を持ったのは、“苦い味が大人になるとおいしく感じるのはなぜ?”というお題です。大人になったら味覚が変わると良く聞きますが、なぜ、食べ物自体の味は変わっていないのに、大人になったら苦手だったものが食べられるようになるのか、とても不思議に思っていました。それは、人間にとってのおいしさには味覚だけでなく、さまざまな環境が影響しているからなんだと学びました。成長するにつれて、食べ物の情報をより多く取得し、「これは体に良いものだ」などと思うと自然と「食べてみようかな」と思い、その食べてみるという経験と学習を通して、人にとってのおいしさが変わっていくんだなと思いました。保育の現場でも、楽しい雰囲気の中で食事をすることはもちろんのこと、それプラス給食に出ている食べ物の効果などの話を交えながら会話を楽しむと、子どもたちももっと食べ物に興味・関心を抱くのではないかなと思います。そして、少し苦手なものでも食べてみよかなと思えるような言葉掛けができると良いなと思いました。また、子どもの好き嫌いの原因の1つである“雰囲気”での好き嫌いはなくしていきたいなと思いました。食事のときに怒られたなど、苦い思い出があると、食事をとることですら嫌いになりかねないので、その日1日どんなことがあっても食事の時間には、楽しい雰囲気で食べることが1番かなと思います。嘘でも「今日、晩御飯抜き!」というような言葉はかけてはいけないと思いました。
 食事をとるという行為は五感をすべて使う行為であり、日常生活の中で五感を一斉に使うとういのは食事ぐらいしかないと思うので、子どもたちが五感をすべて使って食事をとることができるよう、保育者・保護者が工夫して、言葉をかけてあげるべきだと思いました。



Nん 

 今回驚きの味覚体験の講義を受けて、様々な味覚の不思議と同時に、脳の不思議についても学ぶことができた。私はまず初めに味蕾について興味を持った。人間の味蕾は舌、上顎、喉にしか無いがハエなどは手にも味蕾があると学んだ。もし私たち人間も手にも味蕾があったらどうなるのだろうかと考えた。例えば手に味蕾があれば料理の味見も口に含まなくて良いため触るだけで済むしダイエットにも繋がるのではないかと思う。しかしそれでは口に入れて味を楽しむことができなくなってしまい食事という行為が単純化してしまうと思う。また、ヘビのように味蕾が2つ程しか無かったら、こちらも味を細かく楽しむことができず、食事はただの栄養補給のための行為となってしまっていたと思う。人間の味蕾の数も、ハエやヘビなどの動物の味蕾の数も、それぞれの生き物の生態にあった数であって、さらに生きていくための意味があって数が決まっており、ましてやそれらが自然に備わっているのだと思うととても感心した。次に味覚についてである。好き嫌いのメカニズムで、私自身の経験について思い出したことがあった。私は今でもシイタケが食べられない。それは私が小さい時に出会った先生の影響も関係しているのかもしれないということがわかった。そのとき私はシイタケを残すことができず怒られながら食べさせられ、とても気分が悪くなった記憶がある。そして今でもシイタケを食べる=気分が悪くなる、と心のどこかで思ってしまっている。子どもの頃の記憶や経験の重要性を身に染みて実感することができた。私たちが保育者になったとき、食事の場面でどうしても上手くいかずイライラしてしまうこともあるかもしれない。しかし長い目で子どものことを見て、子どもに最適な関わりをしたいと思った。また、扁桃体の働きについても興味深いものであった。人間の脳は扁桃体が発達しているが故に常に騙されているのだと知った。しかし、生き物の中で唯一人間の扁桃体が発達していてくれたおかげで、脳が騙されている状態であったとしても私たちは美味しく感じられるものがたくさんあって、食事という行為を楽しむことができている。扁桃体が発達していなかったらこれもまた味蕾の時に述べたように、食事を楽しめていなかったと思う。講義を受け、私が学んだり興味を持ったりしたことから、人間の身体は、ただ単に栄養補給のために食事をするのではなく、必要な栄養素を摂りつつも食事を楽しむことができるようにできているのだと感じた。
 最後に味覚修飾植物についてである。ギムネマやミラクルフルーツを実際に食べて味が180度変わる体験をすることができた。味覚修飾植物の今後の展開として、やはり私は糖尿病患者や何らかの理由で食事制限を強いられてしまった人たちへ向けて今後もっと展開されていけば良いと思う。私たちは何も考えず甘い物を食べたいときに食べ、甘いジュースを飲みたいときにゴクゴクと飲むことができるがそれらが簡単にできない人たちにとって制限されるということがどれだけ辛いものか想像もつかない。そのような人たちが酸っぱい物や水で少しでも甘味を感じたり、健康を重視した食品を食べつつも味覚は楽しむことができたりという経験がもっと増え、家族との楽しい食事の時間が増えれば良いなと思う。
 最後に、私は味覚や味蕾、味覚修飾植物についてもっと知識を深め、保育現場で子どもたちにも実際に経験してもらい味覚について興味を持ち、食事という行為がどれだけ楽しいもので重要なものかを気付いてもらいたいと思った。そして今回で、なにも考えずに物を食べ、何も考えずに味覚を感じられることがどれだけ幸せで恵まれているかということに改めて気が付くことができた。ファストフードが増えてきているが、それらに頼りすぎずに美味しいものをこれからもたくさん食べていきたいと思う。今回の講義で私が感じた驚きや学び、感動を他のだれかにも伝えていきたいと思う。
 このような貴重な体験ができ、様々なことに気付かせて頂けて本当に感謝します。今回の講義、ありがとうございました。



Oさん 

 講義をしていただきありがとうございました。
 私は島村先生の講義を受けるのは二回目でした。一回目は半田市にある雁宿小学校で私が小学5,6年生の時に島村先生の講義を受けて、ミラクルフルーツを食べたのを覚えています。そして味蕾の話を小学生にも理解できるように鍵と鍵穴の関係だというのを説明していただき、大学生になった今でも覚えていました。小学生の頃に受けた講義を今でも覚えているというのはそれほど自分の中でとても印象に残る経験だったのだと思います。
 味蕾の数で蝶とハエの味蕾が手にあるというのは驚きました。普段何気なく見る生き物の行動には理由があったのだということを知りました。4,5歳の子どもなら理解することができると思うので伝えていきたいと思いました。赤ちゃんはおもちゃなどなんでも口の中に入れてしまうのは危険かどうか確認をするため、味蕾の数が大人よりも多いというのは初めて知りました。子どものおもちゃに誤飲を防ぐために苦味を感じさせる物をつけるなど味蕾があるからできることだなと思いました。ライオンの食べる順番も初めて知りました。お肉を食べているのだと勘違いしたままでした。動物の味覚なんて考えたこともなかったので調べてみたいと思いました。将来、子どもと関わる職業につきたいと思っているので子どもと一緒に食事をするときは雰囲気を大事にしていきたいなと思いました。子どもが嫌いな食べ物を食べなかった時の保育者の言葉がけで今後、その嫌いな食べ物を克服できるか嫌いなままなのか変わってくると思うので気を付けていきたいと思います。小さい時からおもちゃがつくハンバーガー店が好きで今でもよく食べますがそこにはお店の意図があったなんて知りませんでした。島村先生の話を聞いて「なるほど」と思いました。人にとっておいしさとは味だけではないということを学べました。情報も人間のおいしさには重要な事なら子どもにもおいしさを伝えるなら味だけではなく目から入る、耳から入る情報も大切だと思いました。  
 ミラクルフルーツとギムネマを食べて人間の味覚は人間が生きていくのに大切だと実感しました。ギムネマを食べて甘いはずのチョコレートが粘土のようで砂糖が砂を食べているようで味覚障がいの人はこんな感覚なのかと思いました。ミラクルフルーツは酸っぱいはずのレモン汁が甘く感じられたので糖を控えなければいけない糖尿病の患者さんにはとてもいいなと思いました。ピーマンなどの苦味が甘味に変わる味覚修飾植物があるとピーマン嫌いの子どもは喜ぶなと思いました。
 小学生の時に学んだことが大学生になった今でも覚えていて小学生のとき味覚について学んだ後、味を感じられるのはすごい事だ思ったのを思い出しました。子どもの頃から味覚について学ぶのは自分が食べておいしいと思えること、幸せに感じられることは大切な事だと子どもながらに考えると自分の経験を通し思いました。子どもの時に味覚の話やミラクルフルーツなどの体験をしてほしいなと思いました。保育者になったら子ども達に味覚についての話や絵本などを通して伝えていきたいと強く思います。二度もミラクルフルーツの体験ができ、味蕾について学ぶことができよかったです。ありがとうございました。



Pさん 

 私は今回の島村先生の講義を受けるまで、ミラクルフルーツやギムネマといった味覚修飾植物の存在を知りませんでした。そのため、実際に味が変化する体験をし、非常に驚き、興味を持ちました。なかでも特に興味をもった二つのことについて書いていこうと思います。
 一つ目は、昆虫にも味蕾があるということです。私は今までハエが手をこすっていることにも、蝶が必ず幼虫が食べられる葉に卵を産んでいることにも特に疑問を抱くことがありませんでした。講義の中で、ハエが食べ物にとまった時手をこするのは、手にある味蕾でその食べ物の味を感じるための準備だと聞き、とても驚きました。ハエは腐った食べ物にしか興味がないのだと思っていましたが、そうして味蕾を使い安全な食べ物なのかを判断していたのかと思うと、とても意外でした。味覚があるのは、食事を楽しむだけではなく、生きていくうえで必要な栄養や回避すべきものを発見するために存在しているということが改めて理解できる話題でした。,br>  二つ目は、人間の味蕾は赤ちゃんが最も多く、そして一週間ほどでどんどん新しい細胞に生まれ変わっているということ、そしてだんだんと減っていき約六千〜九千で安定するということです。幼い子供が苦いものや酸っぱいものが苦手なのは敏感なだけではなく、何でも口にいれて確認するから敢えて敏感に感じ取れるようになっているということには深く納得しました。今まで苦みはただ幼い子供には刺激が強すぎるために苦手としている子供が多いのだと思っていました。ですが、そうではなく苦味は毒物のシグナルであるため経験も知識も乏しい子供には味覚でそれを判断するしか方法がないのだと聞き、人間の自己防衛機能の高さや動物としての本能を垣間見ることが出来たように思います。以前、大人になってそれまで嫌いだったものが好きになるのは味覚が衰えたからだと友人に言われたことがありました。しかしそれは誤解で、苦味をもつ全てのものが毒性を有しているわけではないということを経験と学習により知り、苦味以外の香りやコクを楽しむ余裕が生まれるからだということも学ぶことが出来ました。私自身、ここ数年で苦手だった食べ物を少しずつ克服しつつあるのですが、それは舌および味蕾の衰えではなく大人になったということと分かり、少々安心しました。
 講義では味覚修飾植物の有効な活用法についても話していただきました。ミラクリンやクルクリンを活用して糖分を控えなければならない糖尿病患者のための甘味材としてのニーズがあるとのことでした。自然由来のものなので安全性も高く、今後よりニーズは高まっていくと予想されるので、より研究が進み、そして認知度が上がっていくことに期待したいです。
 また、誤飲の可能性のある小さい玩具には甘味阻害成分を用いてコーティングを施すというのもとてもよい活用法であると考えます。近年ボタン電池の誤飲などが問題視されているので、そういった物にも活用していけるといいのかなと思いました。
 今回の講義を通して味覚を持つことの生物としての重要性、味を感じることによって食事を楽しめるありがたみを身をもって学ぶことが出来ました。幼児にたいしてなぜ生物は味覚を持つのか説明することは難しいかもしれませんが、食事を楽しむことをきちんと伝えたあとに少しずつ味覚の大切さについても伝えていけるといいのかなと考えます。多くの気づきと驚きに満ちた講義でした。連休中にも関わらず、私たちのために講義をしていただきありがとうございました。

■参考文献
・脳の世界 中部学院大学 三上章允
http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/index.html
・胞の寿命は短い
http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/29-2/index-29-2.html



Qさん 

 島村先生の、驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜植物を通じて味覚の仕組みを理解する、の授業を受けて、3つのことを学びました。
 1つ目は、動物にとって味蕾は味を感じるセンサーであること、そして、味蕾の数は動物によって異なるということです。動物の特性により、味蕾のある場所も異なることを知り、味蕾はその動物が生きていく上で必要な場所に必要な数だけ存在するということが分かりました。人間の場合では、大人よりも赤ちゃんの方が味蕾の数が多いと知り、赤ちゃんが苦味や酸味を嫌がり食べることを拒否する理由が分かりました。そしてこのことから、島村先生もおっしゃっていましたが、小さい物やおもちゃなど、乳幼児が誤飲しがちなものに苦味の成分を塗っておくことで子どもの誤飲を防ぐことができるだろうと考えました。このことより保育者になったら、乳幼児が誤飲してしまいそうなものには苦味成分を塗ってあるものを使用したり、可能であれば自分で塗ったりして、誤飲の事故を防ぎたいと思いました。
 2つ目は、好き嫌いは第一印象や雰囲気、経験によって決まることが多いということです。乳幼児が口にするものは初めてのものが多いです。その初めて口にする食べ物が、おいしいと思えるように、保育室や食卓の雰囲気や環境を整えることが保育者や保護者の役割だといっても過言ではないと考えます。食事する場が楽しい雰囲気だったり大人がおいしそうに食べたりする光景を乳幼児が見ることで、食事は楽しいものだと思うことができ、苦手意識を持っている食べ物でも、そのような楽しく明るい雰囲気の環境の中で食事をしていたら、少しだけでも食べてみよう、と挑戦する気持ちが出てくるのではないかと考えます。このことより、私が保育者になったら、まずは、食事の時間は曲を流したり自分が笑顔で食べたりすることで、子どもが食事の時間は楽しい、と思えるような環境構成を行おうと思いました。さらに、食のことに興味が持てるように食の内容の絵本や紙芝居なども読んでいきたいです。
 3つ目は、扁桃体の作用によって、人間の食欲に変化が現れるということです。これまでこのことを考えて過ごしてきませんでしたが、食べ物を青くしたら食欲がなくなったり、テレビやネットでこの食材は体にいいと言っていたらその食材を買ってみたりするなど、島村先生のお話を聴いて、共感することばかりでした。そしてこのことから、人間の本能はすごいと思う反面、見た目や環境などに流されやすいということも分かりました。見た目が良くなかったらきっと食欲も沸いてこないと思うので、保育者になったら調理員の方や保護者の方に、味はもちろん、食事は見た目も大事であるということをしっかりと伝えて、五感のうちの視覚から楽しめるような食事をしてもらえるようにしたいと思いました。



Rさん 

 今回の講義で、本来生き物が生きるとはどういうことなのかについて考えさせられた。講義にもあったように、野生の動物は本能的に栄養になるものを選び、必要なだけ食べる。しかし、現代の日本では、ほとんどの人が好きな時に好きなだけ好きなものを食べることができる環境に置かれている。また、嗜好が決まる年齢に和食ばかり食べる家庭は減り、外食が増えればそれを当然と思う大人へとなっていく。このサイクルが繰り返されれば、日本人は、生きるために食べるのではなくなる危険性がある。私が興味を持ったのは、これが他人事ではなく、自分もその時代にこの国で生きているということだ。
 はじめに、味覚についてである。私が保育職を選んだ理由の一つは、保育は人が生きることを支えることでもあると考えるためだ。どんな人でも、今を生きていることに変わりはなく、生きるためには食が必要なことも共通している。今回の講義で食べ物を味わうことが出来ることが当たり前のことではないと知り、味がわかることへの幸せを感じた。そして自分の味覚を大切にしたいと思うと同時に、より多くの人に味覚の大切さと魅力を知ってほしいと考えた。保育の中で味覚について正しい情報を子どもや保護者に伝えていくことで実現させていきたい。
 人は生きていくために食べ、食べるために食糧を得る。野菜を栽培したり、他の命を頂いたりすることで生きている。これらのことが簡単にできるようになってしまった現代でも、命のありがたみや食べられることの幸せさは忘れてはならないと考える。
 味覚に関する知識を持つことが、その人の生活習慣にも繋がり、将来的に生活習慣病の対策に繋がることが今回の講義から分かったため、味覚に興味を持てる子どもが増えるような保育をしていきたい。
 次に味覚修飾植物についてである。私は今まで味覚に変化をもたらす植物があることを知らなかった。植物について調べることでその土地の人々の知恵も知ることができる点にとても魅力を感じた。そして、その知恵を借りることで私たちの日常が豊かになる可能性があるということを知ることができ、良かった。
 日本の生活は、自然と関わる機会が減りつつあるように感じることが多い。今まで日本人は知らなかった味覚修飾植物が広まることで、文化によっては自然と密着した生活を送っている人々もいるということにも気がつける良いきっかけとなるように思うので、まずは知ることが何よりも大切だと感じた。知識を得れば、今後自分の生活にどう活かしていくのか考え、人に伝えていくことが可能になるので、正しい情報を得ようと努力する姿勢を忘れないようにしていきたい。



Sさん 

 今回、初めて島村先生の講義を聞き、人生で初めて味覚体験をしました。講義を受ける前は、本当に味覚は変わるのだろうか・・・と疑っていましたが、実際に体験してみてとても驚きました。テレビなどの実験の様子を見ていて、オーバーリアクションなのでは・・・と感じることがほとんどでしたが、自分のものの見方を変えていくには、自分で実際に体験していくとこが一番だと本当に感じました。
 ギムネマの味覚体験では、チョコレートと砂糖で実験しましたが、チョコレートは本当に粘土のようで、砂糖は砂を口に入れている感覚でした。チョコレートは、甘みだけがなくなったので、少し苦いような感覚がし、本来はこんな味なのかなと知ることが出来ました。ミラクルフルーツでは、酸味をかなり軽減してくれたことで、レモンが普通のオレンジのようでとても不思議でした。
 このように実際に味覚体験をすることで、味覚についてもっと知りたいと思うようになり、今回の島村先生の講義はとても意欲をもって参加することが出来ました。味蕾の話で、赤ちゃんは酸味と苦みに敏感で、口に入れると吐き出す習性があり、それにより人形の靴など、赤ちゃんが口に入れてしまいがちな小さなものには、苦み成分が塗ってあることにはとても驚き、そのような細かなおもちゃなどには、必要な配慮だなと感じました。また、味蕾は舌だけでなく、上あごや喉などにも存在することを知り、歯を大切にしなさいという言葉の意味がやっと分かりました。
 好き嫌いのメカニズムについては、保育にとても役立つものだと感じました。その食べ物を最初にどのような環境で食べるかが、子どもの好き嫌いに大きく影響してくるのだなと改めて感じ、保育現場に出た時に子どもたちにどのように食事をさせるのが良いのか考えていくべきところだと強く感じました。日本では、「出された食事はすべて完食しなさい。」「残さず食べなさい。」という教育がとても強いと感じます。確かに、食べ物を大切にし、感謝することは大事なことですが、深く考えずに教育している大人もたくさんいると思います。しかし、この教育が日本の子どもの好き嫌いを増やしているのではないかと私は思っています。オーストラリアでは、「食事は楽しむもの」と教育しています。保育の現場でも、この教育を取り入れていけば、子どもの好き嫌いを少なく出来るのではないかと感じました。ですが、大人の私たちだけでなく、子どもたちに体験させて、食への理解を深めることも子どもが食べ物に興味を持つきっかけになり好き嫌いもなくなっていくのではないかと思いました。また、人間の味覚と動物の味覚の違いについて知ることも、生き物に興味を持たせる良い機会になり、この味覚体験から大きく発展し、子どもの興味の幅を大きく展開していくことが出来るのではないかと感じました。
 今回の講義、とても勉強になりこれからの保育に生かしていきたいと思いました。



Tさん 

 私たちはおいしいと感じるものを当たり前のようにたくさん食べているけど、舌や上あごやのどにある味蕾というセンサーにより味を感じるというきちんとした仕組みがあることを知りました。私は味覚地図をどこかで教わった記憶があるので、違うと知って驚きました。他にも、動物によって味蕾の数も場所も全然違っていて、それぞれ意味があって決まっていることを学びました。ハエが手をこすっている時は食べてよいか確認しているという話を聞いて、気持ち悪いと思っていたけど、理由を知り面白いと感じました。ライオンは食べるものも獲物を食べる順番もフルコースのように決まっていて、お腹がいっぱいになると目の前に獲物がいても食べないというお話も大変ためになり、子どもが聞いても食への興味を広げられそうだと感じました。赤ちゃんは味蕾が多く、大人は経験や学習により味蕾が減っても大丈夫だと分かり、自分の身を守る仕組みになっているのだと気づきました。子どもがピーマン嫌いであったりするのにも苦みは毒物のシグナルであると頭に入っているからという理由があることを学びました。
 好き嫌いのメカニズムは第一印象、雰囲気、経験が影響しており、直すためには頭の中の考えを変えることと本人が直そうと思うことが必要であると知りました。子どもの好き嫌いを直そうと思ったら、無理に食べさせるのではなく、考えを変えられるように対応しなければならないと思いました。自分も昔は好き嫌いがたくさんあったのに今は食べることが大好きでなんでも食べられるので、とても興味を持ちました。
 みんながおいしいというものをまずいという人がいると冗談で味覚障害だといったりすることがありますが、おいしさは4種類に分けられ、条件があっておいしいと感じることもあるため、ひとそれぞれだと改めて感じました。そして、ギムネマを食べると苦いと感じることや、その後チョコレートが粘土のような味に感じるのは味覚が正常だからだと気づきました。また、とてもすっぱくて一口で十分だったレモンが、ミラクルフルーツを食べると甘く飲みやすくついおかわりしてしまい、こんなにかわるのだと感動しました。体験した味覚修飾植物以外に、クルクリゴとストロジンという水も甘く感じるというものも知りました。以前、介護の現場では水にとろみを付けて飲んでいるけど、とても不味いというお話を聞きました。これを使えば、とろみが付いていても甘くなり飲みやすくなるのではないかと考えました。
 今回の講義で、食育につながる知識や子どもに伝えたいという思いを感じることができました。そして、全く知らなかった味覚についてもっと知っておきたいと思いました。また、私は昔から代表で誰かがやるような時、目立つタイプでないため選ばれず、やってみたかったなと思うことがよくあったので、全員が体験できるという講義のやり方はとても楽しかったです。大人でも他の人がやっているのを見ているだけではつまらないので、自己主張も大事だけど、子どもの前で何かするときはみんなができるような環境にしたいと感じました。貴重な体験ができ、参加できてよかったです。



Uさん 

 私は小学生(名古屋市港区高木小学校)の頃にもミラクルフルーツやギムネマを使って味覚体験をしたことがあります。当時葉っぱで味が変わるなんて魔法の様だなととても感動したことを今でも覚えています。大学生になった今講義を受けて小学生の時に感じた不思議な気持ちだけでなく味蕾の働きや食の環境など今まで知らなかったことを知る事ができました。まず私は蝶々やハエは手の部分に味蕾を持っており、その役割として蝶々は卵を産む葉っぱに毒が無いかどうか判断しているということに驚きました。私は今まで味蕾は味を判断して区別するものなど食べ物に関するイメージを強く持っていました。生き物たちは暮らしている環境や生き物の性質や大きさにより味蕾の数や、味蕾がある場所が異なることから日常生活で見かける生き物や動物に対してこの生き物はどこに味蕾があるのだろうと考えてみようと思いました。
 また、保育の現場においても味覚や食は繋がっていることを感じました。私自身も保育実習の時に子どもと給食を食べることがありました。その時に一人の子は茄子が苦手で中々食べられなかった時に私が「oo君、とってもおいしいよ。ちょっとだけ食べてみる?」と言い、食べる姿を見せたらその子も一口だけ食べてくれました。この様に子どもが元々苦手意識を持っている食べ物に対して、子どもが大人に嫌々食べさせられるのではなく自分から食べたいと思えるように、保育者が食に対しての楽しい環境を作るのと同時に子どもの食に対しての興味を引き出すために保育者の楽しく食べる姿を子どもに見せることが大切であるということを改めて感じました。また子ども達に加工食品などを摂取しすぎるとなぜいけないのかを子どもが理解しやすいように絵などを使って、伝えていきたいと思いました。
 扁桃体の働きとして人が食べ物に持つイメージによって脳内の味覚処理が変わることに対して私も普段誰かからまずいと言われた食べ物があまり美味しく感じなかったり、TVなどで紹介されているお店のものは美味しく感じたりすることは扁桃体の働きであったことも今回の講義で知りました。今多くSNSが使われている中で実際に食べたことがなくてもTVやSNSで見た時のイメージだけで苦手かどうか判断してしまっていることが知らず知らずのうちに沢山あることを感じました。SNSによって食についての知識や情報が沢山知れるようになった反面、どの情報が正しいのかを判断できるようにし誤った情報に流されないようにするために実際に自分で確かめることや、基本となる知識を忘れてはいけないことを感じました。
 味覚修飾物質を使い酸っぱいものが甘くなることから糖尿病の人向けの低カロリースイーツがあることや、医療において使われていることを私は知りませんでした。食べたいけれど食べられないというストレスを減らすことができる反面、初めからその物質だけを頼りにしてしまうと、もしその物質が無くなってしまった場合とても不安な気持ちに陥るのではないかと思いました。依存しすぎない為にも使う人が味覚修飾物質のことを表面的だけでなく中身まで理解する必要性を感じました。



Vさん 

 私は昨年の、修了レポートという1年間のまとめのレポートで「偏食から見る食育」というテーマで好き嫌いが起こる仕組みなどについて調べたのですが、今回の先生の講義を受けて、「味」というものについてもっと知りたいと感じ、さらに食育に興味が湧きました。
 まず、ギムネマを試食してみて、一見普通の葉っぱで味も普通に苦いのに、甘味を阻害する物質を含んでいるという事に驚きました。舌によくこすりつけたら舌が痺れた様な感覚になって、砂糖やチョコレートが本当に別の物質になったかのように感じました。そして、普段私たちがどれだけ味覚に頼って食事をしているのかを実感しました。私は、味覚障害のような感覚を体験したことがなかったので、味が感じられないということでどれだけ日常生活に支障が出るのかを感じ、味を感じられることは有難い事なのだと知りました。またミラクルフルーツを試食して、酸味の刺激を甘味によってあまり感じなくなり、程よい酸っぱさになったのがとても不思議な感覚でした。
 また、味蕾が味を判別する仕組みについて、今までは、味蕾に味の成分が染み込んで味が感じられるのだと漠然としか捉えていなかったのですが、とてもわかりやすく鍵と鍵穴の関係に例えて教えてくださったので、頭の中でイメージしてはっきりと理解することができました。子どもに味を感じる仕組みについて説明するときも、パズルになっているという解釈で伝えることで理解しやすいと思いました。子どものころから、舌の場所によってで感じられる味ははっきり分かれていると教えられていたので、それが実は間違いだと知ってかなりショックを受けました。さらに喉や上顎にも味蕾があるのだと知って自分の体の仕組みについて本当に理解していなかったのだということを知り、義務教育のうちに島村先生の講座を受けたかったと思いました。
 また、様々な生物の味蕾について学び、全ての生き物がそれぞれの性質に合わせて味蕾の数や場所を変えているのだと知り、初めて聞くことがたくさんありました。それだけ、何を食べるかということが生物にとって重要なことなのだと再認識しました。そして、味覚が生物としての生き残りと密接に関わっているのだと知りました。現代に生きている私たちは食べ物を食べるときに生きるか死ぬかということはまず考えないので、味覚の原点はそこにあるのだと知ってとても興味深かったです。
 そして、島村先生が味覚修飾植物について研究をなさったことで、ギムネマやミラクルフルーツの作用が科学的に証明されて今日私たちが知ることになったわけですが、世界にはまだまだ科学的に解明されていない植物がたくさんあって、それはただ私たちが知らないだけでそこに住む人や生物にとっては知られていることだということを思うと自然って本当に奥深いなあと感じさせられました。そして、これから、この味覚修飾植物の性質を活用して病気で困っている人たちなどを救う技術が開発されていくことを知り、これまで様々な治療法を聞いたことがあるけれど、新しい切り口で治療が行われていくのはとても嬉しいことだなと感じました。
 子どもの好き嫌いを理解するにあたって、この味覚の仕組みについて理解することは大切だと感じました。子どもは苦いものや酸っぱいものなど刺激の強いものを嫌うことが多いと思いますが、それに対して保育者が全く理解しようとせずに無理矢理食べさせるということはするべきではないのだと思いました。そういう場面で、私たち大人の感じる味覚と子どもが感じる味覚は経験と学習の差によって違いがあるのだと認識していれば、一口だけでも食べさせる、などの子どもの心に寄り添った援助ができると思います。また、子どもに食育をする立場としても、私たち人間の味覚について知ることがまず大切だと感じました。その上で、子どもが楽しく食にかかわれるように分かりやすい伝え方を工夫することでより子どもに伝わりやすくなるのではないかと思います。
 今日の講義を受けて、食に対してさらに知りたいという興味が湧きました。卒業論文でも食育について研究する予定なので、今回学んだことを参考にして、子どもに寄り添った食育の方法について考えていきたいと思います。本日は、ゴールデンウィークの中日にもかかわらず、講義に来てくださって本当にありがとうございました。



Wさん 

 人には味を感じられるセンサー味蕾がある事を知った。またその中でも人間特に赤ちゃんに多いことを知った。それは危険なものを食べた時にすぐに反応できるようなど理由がありました。
 幼いころからの食べ物はとても重要だと感じ、大人が子どもの食べる物に意識して気をつけておくべきだと感ました。また、好き嫌いのメカニズムとして@第一印象A雰囲気B経験が関係していることを知りました。第一印象については、おいしく見えるように飾り付けをしたり、食べたくなるようキャラクターのお弁当をつくったりし、かわいらしくしてあげられる事。雰囲気に関しては、自分がおいしそうに食べたり、楽しい雰囲気をつくりだしたりしてあげるとよいと思いました。このように親や保育者の関わりは子どもの好き嫌いにとても影響しているし、関わり方によっては子どもの好き嫌いが変わってしまうかもしれないと感じ、大人の関わりは、重要だと思いました。
 味覚障害については、昔は高齢者に多かった病気であったが、近年若者に急増している事実を知って驚きました。味蕾をつくるのに必要な亜鉛を含む海藻、そば、貝類などを食べることが減り加工食品に頼った生活が増えてきていることが原因だと知りました。食生活を見直していく必要があるし、大人が心掛け食事をつくっていくべきだと思いました。
 味覚障害だけではなく、糖尿病患者が急増していることも知りました。患者には低カロリーの安全な甘味剤が必要とされるが、多くの甘味剤は副作用のため使用制限があり安全性が低いということも知りました。今回体験した、ギムネマ、ミラクルフルーツと身体に害なく味覚を変えることが出来るので、私自身とても良いと思いました。食べられなかったものが食べられるようになったり、食べすぎるものを抑えることが出来たり味覚を簡単に変えることで食を操れるのはとてもすごいと思いました。
 私自身、普段栄養素のこと・その食品の必要性など何も考えず食べていました。今回の講義を受け味覚、味蕾の重要性、動物、人間の味覚の違い、おいしさの考え方や分類、味覚障害について知り、食について改めて考えることが出来ました。特に食は五感を感じるためとても大切なものなので子どもの頃の食事は重要であると感じました。
 子どもの成長に合わせて食事のメニューを考える、加工食品の過剰摂取をしないなど大人の関わり方もとても重要だと感じました。保育者になる私としては食・味覚の重要性を“たのしい食の場をつくる”“食べることの楽しさ”を子どもたちに伝え保護者の方に子育てに少しでもプラスになるよう頑張りたいと思いました。



Xさん 

 私は、先生の講義を聞いて、味覚は面白いなと感じ、今回学んだことを次は自分が子どもたちに分かりやすく伝えていきたいなと思った。
 まず、私が驚いたのは、ギムネマの実験である。ギムネマを舌にこすりつけてから、チョコレートを食べてみると、甘くなく、少し苦く感じた。大好きな甘いチョコレートが美味しいと感じられず私は驚きと同時にその謎について知りたいと思った。その謎は、ギムネマを噛むと甘味の鍵穴に蓋をした状態になり、甘味だけ感じなくなるというものだった。味と味蕾は鍵と鍵穴のような関係であるということを知り、学んだことを子どもが理解しやすいように絵に書き、自分が保育者になったときは伝えたいと思った。また、味蕾は上あご、のどにもあるので、歯を大切にしないと、年寄りになってもし歯がなくなってしまい入れ歯にしたときは、味覚感じなくなってしまうということも分かりやすい例を加えながら、伝えたい。
 そして、味蕾は人間が一番多いと勝手に考えていたが、なまずや、草食動物のほうが多いということを知り驚いた。なまずは住んでいるところが濁った沼であり、視界が悪く味蕾が役に立つということだった。私の中では、なまずは電気を出すというイメージしかなかったが、味蕾によって生かされているということを知り興味を持った。
 また、動物にとっての味覚は人間とは違い、生きていくうえで役に立つものがおいしいということを学んだ。例えばコアラは行動が遅いが、コアラが食べるユーカリが他の動物には毒であり、今まで生き延びてきたことを知った。私もオーストラリアに行き、コアラを抱っこしたことはあったが、そのことについては知らず、コアラに興味をもちコアラがなぜユーカリを好むようになったか調べ、子どもに伝えようと思う。そうすることによって、子どもは動物に興味を持つと同時に味覚についても知りたいと思うのではないかと感じた。
 そして、子どもが食べ物を嫌いになる時には、第一印象、雰囲気、経験が大きく関わっているということを知った。中でも雰囲気は大切であり、子どもが食べ物を食べられないからといって、無理やり食べさせようとするのではなく、まずは私自身が美味しそうに食べ、子どもが食べたいと思えるような援助をし、毎回少しずつ食べさせながら、経験させ、味になれることが出来るようにしていきたいと思う。また、保護者の方にも、「○○ちゃん、今日ピーマンがんばって食べましたよ。」と伝え、子どもがもっと食べてみようかなと思えるように関わっていきたいと思う。子どもの好き嫌いが多いと悩む保護者の方には、調理法を変えてみることを提案するなどして、一緒に連携していくことが大事だと思った。また、酸、苦味は小さいころは苦手な子が多いということを学び、無理やり食べさせることはしないようにしていきたい。
 そして、人間には扁桃体があり、おいしいが情報によって左右されるということを学んだ。確かに私自身、テレビで紹介されたもの、期間限定のもの、行列のお店は、必ずメモしていつか行きたいと考えている。私はこのことは悪いことだとは思わないが、きちんと正しい情報なのかそうでないのか見分けられるようにしていきたいと思う。
 そして、講義の最後のミラクルフルーツの実験では、酸っぱいはずのレモンとヨーグルトが酸っぱくなく、ほんのり甘く驚き、信じられなかった。ミラクルフルーツは、育てるためには7年もかかり大変だが、この果物はきっとこれからの世界を変えてくれると思うので、未来に期待している。私が保育者になったら、この果物を使って、園でもこの実験ができたらいいなと思う。今回学んだことを、保護者の方に渡すお便りなどにも豆知識などとして書くことで、保護者の方にも興味をもってもらい、家族の会話の中で味覚や食についての話題が増えるようになってほしいと思った。私自身も学んだことを生かし、更に興味を持ったことは調べていきたいと思う。
 楽しくてためになる講義をありがとうございました。



Yさん 

 私は今回の講義を受けて、味覚の仕組みを理解することの大切さを学びました。
 まず、味を感じる仕組みとして、味蕾は舌だけにあるのでなく、喉と上顎にもあることを学びました。私は講義を受けるまで、味を感じるセンサーは舌にしかないと考えていました。だから、ギムネマの実験をした際に、口の中に含んだときは、甘い砂糖やチョコレートが砂のようなじゃりじゃりするだけの食べ物やバターの味しか感じることができない食べ物になりましたが、喉を通ったときは少しだけ甘い風味を感じたので味蕾が舌だけにあるわけでないことがよくわかりました。また、講義を受けて、炭酸を飲んだときのスカッとした瞬間を楽しむことができるのは喉に味蕾があるからであり、私が前に話を聞いたことのある、入れ歯をしたままご飯を食べると味が変わってしまうのは上顎に味蕾があるから、ということを学びました。
 次に、人にとっての味覚には、経験と学習が大きな役割を持っているということを学びました。私は、小さい頃からステーキが好きでした。だから、小さい頃にお腹がいっぱいになり一休みしていましたが、母がまだ残っているからとステーキを勧めてくれました。お腹がいっぱいでしたが、好きな食べ物であったし勧められたので食べました。しかし、その残りを食べたことで食べ過ぎで体調を崩してしまい、当分ステーキを見るのも嫌で、食べることができなくなりましたが、歳を重ね、自分がどれだけ食べられるのかを理解できるようになってからはステーキを再びおいしく食べられるようになりました。だから、人にとっての味覚について講義を聞き、経験と学習に大きな役割があることを学びました。これから子どもたちと関わっていく上で私と同じような経験をする子どもは出てくると考えられるし、楽しい食事の時間に怒られてしまったら、怒られたときのことを食材を見ただけで思い出すことも考えられるので、経験と学習が大きな役割があることを忘れないようにしたいです。また反対に、先生が美味しそうに食べていたらこれは美味しい食べ物なんだと子どもたちは捉えるので、子どもたちが楽しめるように経験や学習を生かしていきたいです。
 最後に、実際に体験することでみんなが平等に楽しく理解することができるということを学びました。講義を受けて学ぶ前に、ギムネマによって、甘い食べ物が甘味を感じることができない食べ物になって、様々な疑問を持ったまま講義を受けることで学びが深まりました。また、講義を受けてからミラクルフルーツを舐め、レモン入りのヨーグルトを食べることで、味蕾は喉や上顎にあることがわかったので舌だけでなく喉や上顎にもしっかりとつけることができ、みんなで楽しみながら学ぶという雰囲気でできたのでとても楽しく理解することができました。だから、これから子どもと関わるうえでみんなが平等に楽しくなれるような雰囲気で過ごすことで楽しく学ぶことができたり、そのことを経験することで学習が周りに広がっていったりすると思うので私たちが先生の講義で教わったことを生かしていきたいと思います。ありがとうございました。



Zさん 

 味のことから人間の考える思考についてマジックの種明かしを聞いているようでとてもわくわくする講義だった。島村先生の高校生の時から研究し続けていることを聞けて本当に貴重な体験で、研究って不思議であると感じた。島村先生の研究ももちろん中心となっているものは味覚についてであるが、最終的に人間ってどんな生き物なのか、ということが分かった気がする。大学の様々な教科の様々な講義も共通して人間はこういう生き物なのだということが最終的に学びとなる。最終的な学びは同じであるが、それぞれの角度から人間を視ることができるのでとても面白い。そんな様々な角度からの人間についての像も全体像としてはつながっているが、人間の特性のすべては知りえない。だからこそ研究が楽しいのだろう。正解のない問いを探し続けるようである。
 このような発見とともに講義の中にも味覚についてのいくつかの発見ができた。たくさんの発見と驚きがあったが、その中でも私が心に残ったものを2つ上げたいと思う。一つは、味蕾の必要性について。味蕾の数は動物によって数が変わっている。人間の味覚の数を視るとき、ほかの動物も併せて視るとどうしてその数なのか知ることができる。草食動物は、たくさんの草を食べる中で食べてもいいものか、食べてはだめなものなのか知ることができるように、味蕾の数もたくさんある。これに対して、人間は学習能力があるため食べてもよいものか悪いものか味蕾を使って確認することなく知ることができるため味蕾の数は草食動物に対しては少ない。なぜそれがわかるのかというと、赤ちゃんの味覚の数についても併せて知っているとよくわかる。赤ちゃんの時は味蕾がたくさんある。だんだん食べてよいもの悪いものを学習していき味蕾の数が減っていくということがわかる。この未来の数が減っていくことについて、安心した家に生まれて毎日おいしいご飯を食べて食べてはいけないものを親に教えてもらえて食べていいもの悪いものを知っていくということで成り立っていくとなると、ネグレクトなどで食べるものが出てこない、でもお腹すいたからあるものを食べる、それが食べてもよいものか悪いものかわからなく、毎回わからなかったら味蕾の数はどうなるだろう。また、今でもジャングルで生きている人々の味蕾の数はどうなっているのだろうと疑問を思った。味蕾の数を視るだけでもいろんなことを知ることができると感じた。もう一つは、味を感じるということについて。味を感じるときは、味覚だけを使うのではなく五感を使っている。なので、味を感じるときは基本的には甘味、塩味、酸味、苦味、うま味で感じるが、人間は偏桃体が発達しているため、味を感じるとき情報に影響されやすい。なので、商売をする側としては、このことを利用することができる。逆に、消費者にとっては正しい情報を持っていなければ騙されてしまうので注意しなければならない。この偏桃体の発達により、人間の味の感じ方が変わってくる。脳まで見ないとわからないことだ。偏桃体の発達により人間の独特な味の感じ方が生まれた。偏桃体は記憶の形成と貯蔵における主要な役割を担うようだ。このことは味蕾の数についてのこととつながる。人間の体は一つなのでわかったこともつながっていく。とても興味深い。もっと具体的に偏桃体についても調べていきたい。
 この講義の中で、たくさんの発見があり、自分で考えそのことが分かった楽しさを感じることができた。また、講義の中でどうしてこのようにしなければならないのかということについてわかりやすく解説があった。自分が当たり前に思っていることがあっても子どもたちにとっては不思議なこともたくさんある。その不思議を受け取めて、難しいことでもわかりやすく子どもたちに伝えたい。子どもたちの不思議と感じることを大切にしていきたい。
 とても楽しい講義ありがとうございました。いろいろ考えることができて、新たな不思議が増えました。



AAさん 

 始めにギムネマの味覚体験をしましたが、私は味覚地図をイメージしていたので舌の先や端に他よりも強くこすりつけていました。砂糖を食べた瞬間あの甘い感じはなく、舌の後ろの方で苦みがありざらざらしていたので、砂糖食べたのに……と気持ちが悪かったです。チョコレートは甘さが少し残っていましたがビターになり、カカオの味が出ていたので苦みしか感じなくなっていると驚きました。葉っぱ一枚でこんなにも味覚が変わるのかと不思議な気持ちになりました。またミラクルフルーツのタブレットを食べる前レモンがとても酸っぱく口内炎にも影響して少し不安でした。タブレットを食べた後はレモンの酸っぱさもなくなり甘さが残って食べやすかったです。口内炎にも痛さが響いてこなかったので勘違いかもしれないけれどミラクルフルーツは口内炎にも効くのかなと思いました。
 特に興味を持ったのは動物によって変わる味覚と味蕾の関係です。味蕾に数は全て同じだと思っていたので食べるものや住んでいる場所、体のつくりによって異なることに驚きました。そこで私は毎日同じものを食べる飼育動物よりも野生動物の方がグルメなのかなと思いました。味蕾の数は同じ動物で変わることはないけれどやはり、野生動物はいろいろな食べ物を食べるし、自分に合わない食べ物の判断を自分でするからです。調べてみると詳しく出てこなかったのですが講義で先生が「ソムリエやシェフは味蕾の数は私たちと変わらないが訓練をして脳を鍛えた。」とおっしゃったのを考えると野生動物も味蕾の数よりも脳が発達しているのかなと思いました。唾液を出すことは口内の細菌予防だけでなく、味を感じるためにも大事なことだと思いました。食べる前に少しイメージをしてみるとさらに食事が良いものになるのではないかなと思いました。周りの友達と好き嫌いが異なるのはただ味覚に違いがあるからだと思っていましたが、その他にも様々なメカニズムがあると知りなるほどと思いました。好き嫌いのメカニズムにはいくつか思い当たるものがありました。友達は食わず嫌いな食べ物が多く、その子の親は好き嫌いが多いです。親の様子を見て子どもはその食べ物がどういうものなのかを判断しているのだと大きく関係しているなと感じました。また私は小さな頃からピーマンもコーヒーも好きなのですが、よくよく考えてみると苦いものを食べられる自分がかっこいいと思って食べだしたのを思い出し、食べ物に関する感情というものは影響が強いなと思いました。
 子どもたちにはおいしく食事をしてほしい、食事が楽しいものであることを知ってほしいと思っています。そのことから毎日給食に出てくる食べ物の話をして多くの情報を伝えていきたいなと思います。そして食事の様子をみて好き嫌いが目立って多い子には家での様子についても保護者と情報を共有し、虐待がないかついてみていくのもひとつの手だと思いました。またおじいちゃんおばあちゃんになってもおいしく食事をしてほしいので雰囲気づくりや食べ物の話だけではなく、入れ歯を使わないようにするためにも歯を大切にする指導をしていきたいと思います。
 楽しく将来につながる多くの知識を得ることができました。ありがとうございました。



ABさん 

 私は島村先生の講義を聞くことで、食に対して抱いていたイメージが大きく変わりました。今までテレビやインターネット等で見ていた情報を基に抱いていたイメージや情報は全て正しいとは限らず、間違っている事も正しいことのように勘違いして覚えていると分かり、メディアが少し怖くなりました。しかし、島村先生の講義を受け、ギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物の実験をする中で、正しい知識を学ぶことが出来、とても勉強になりました。
 まず、ギムネマの実験では、ギムネマの葉の四分の一程度を舌にこすりつけるだけで先程まで甘くて美味しかったチョコレートが粘土の塊のように変わってしまい、とても同じ食べ物とは思えませんでした。ビスケットにチョコレートがコーティングされたお菓子も、砂を食べているような食感で気持ち悪くなり、普段何気なく美味しいと思い食べている食べ物には味覚が大きく影響しているのだと実感しました。
 ミラクルフルーツの実験では、初めてレモンを甘い!美味しい!と感じる事が出来、とても嬉しく、貴重な経験が出来ました。また、ミラクルフルーツの原産地である西アフリカの人々が酸っぱい物を平気で食べられるのは慣れだと思っていましたが、ミラクルフルーツの甘味誘導作用により、酸っぱい物を食べても「甘い」という電気信号が脳に伝えられていることで、おいしく食べる事が出来ていると知り、味覚って面白いなと感じました。
 他にも味蕾について勉強し、不思議なことや初めて知ることの数々にとても心動かされました。甘味、うま味などの味覚が脳に伝えられる仕組みは、鍵と鍵穴の関係のようなもので、一つの鍵穴には専用の鍵があり、それがぴったりはまることで初めて脳に電気信号で伝えられ、味覚を感じられると知り、食べ物が味として人間に判断されるには様々な工程があることを学ぶ事が出来ました。また、子どもが酸味や苦味のある食べ物を苦手とするのには理由があり、酸味は腐敗物、苦味は毒物のシグナルであるに加え、舌の感度が高い為、本能的に避けていると分かり、人間にとっての味覚はとても面白いものであると感じると共に、害のあるものを本能的に避けることの出来る動物に感動しました。生まれたその地で生きていくために、コアラは毒のあるユーカリを食べられる身体となり、他の動物は生きていくために毒物を避けて生活する。人間も酸っぱい物が多い地で生まれた人はミラクルフルーツのような味覚修飾植物を手に入れ、無理やり食べるのではなく、美味しい食生活を送っている。また、大人より赤ちゃんに味蕾が多いのは、何でも口に入れてしまう赤ちゃんが、本能的に食べてはいけない物を口から出す為であり、大人の倍近くの味蕾が存在することに関心を持ちました。更に、リカちゃん人形には赤ちゃんが誤って食べないように苦み成分が含まれていることを教えて頂き、物作りの中にもたくさんの命を守るための工夫が存在し、人々は生きていくためにそのような力を身につけているのだと思うと、人間を含め動物って素晴らしいなと感動しました。他にも、動物によって味蕾のある場所が異なり、それぞれの動物が生まれ育った場所でその身体で生きていくのに適する場所にあると知り、人間にとって味蕾とは生きていく上で必要不可欠なもので、とても重大な役割を担っていると気づきました。
 今回の講義を受け動物にとって味覚がどれほど大切なものか実感すると共に、生きていく上で必要な機能を私たちは生まれ持っているのだという感動を味わい、食べ物への興味・関心がより一層深まりました。人間にとって味覚とは経験と学習と習ったように、これから子どもたちの食と多く関わる機会を持つ立場の人間として、食べ物の美味しさを伝えられるような楽しい食事の空間や、食べ物についての正しい話を子どもたちにたくさん出来る保育者になりたいなと思いました。また、学習面でも、テレビやインターネットなどのメディアを100%信用し鵜呑みにするのではなく、島村先生のように疑問に思ったことは自分で正しい答えを導きだせるような大人になりたいと強く思いました。これからの日本で、味覚修飾植物の更なる展開により、糖尿病患者が減り、明るく楽しい食生活が広がっていくことを祈っています。



ACさん 

 今回、島村先生の講義を受講して、実際に体験することで、話を聞いているだけでは得られないものがあることに改めて気づくことができました。また、島村先生の講義は、体験する前に舌や味覚修飾植物の仕組みについて詳しく説明して下さったので、実際に体験した後に、なぜ味が変わるんだろうと疑問を持つだけでなく、さっき説明して下さったことが私の舌の上でも起こっているんだと感じることができました。私は、講義の中で印象に残ったことが3つあります。
 1つ目は、赤ちゃんには私たちの約2倍もの味蕾があるということです。だから赤ちゃんは、何でも口に入れて、それが食べられるのか、危険なものではないのか確かめていることが分かりました。これから保育者として働く上で、赤ちゃんが手に持ったものを口に入れてしまうことを前提として玩具を選んだり、環境を設定していきたいと思いました。
 2つ目は、好き嫌いのメカニズムには食事のときの雰囲気が大きく関わっているということです。怒られた日に給食で食べたものが嫌いになってしまったりすることは、子ども特有の性質だと考えます。また、私たち大人が食事を楽しく、おいしそうに食べることで子どもたちにもそれが伝わり、みんなで食べることの楽しさを感じることができると思いました。みんなで「これおいしいね」などといった会話を楽しみながら子どもたちと一緒に食事を摂ることを意識していきたいなと思いました。
 3つ目は、ミラクルフルーツが医療の現場でも利用されているということです。糖尿病の人がミラクルフルーツを食べた後に、酸っぱいものを食べることで、気分だけでも甘いものを食べているように感じられて、すごいなと思いました。また、見た目もケーキに似せて作ることでさらに効果があると思ったし、多くの人に試してみてもらいミラクルフルーツについて知ってもらいたいです。
 現在では、子どもの肥満や食事を一人で摂る孤食が増えてきています。今回、講義を受講してみて改めて子どもにとって食の重要さに気づくことができました。バランスの良い食事を家族や友達と楽しく食べることで、心も身体も大きく成長することができると考えました。
 これから保育者として多くの子どもと関わる身として、保育園、幼稚園で食べる給食やおやつを楽しく食べられるようにすることはもちろんですが、家庭での食事にも目を向けながら、保護者にアドバイスができる保育者を目指していきたいと思いました。

■参考文献
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2010/000182.php