今回の講演は非常に興味深かった。最初の実験でギムネマによって甘味を奪うことについて最初は疑っていたが、実験後は本当に驚いた。ミラクルフルーツについても同様に感じた。しかし、1つ疑問を抱いた。ギムネマとミラクルフルーツを一緒に食べるとどちらの効果が勝つのだろうと思った。答えは甘味を感じる味蕾をふさいでしまうギムネマが勝つと講演の中でお話され、なるほどと思った。
また、講演の中で親しみがあった内容が2つあった。1つ目は好き嫌いについてである。メカニズムは資料に記載の通りで合点がいく。自分はさらにそれは幼い頃に形成されたものではないかと思った。また、好き嫌いの克服は中学のころから形成されていくと思う。理由は幼稚園、小学校と違い、中学校は活動時間が一段と長くなり空腹になりやすい。また、成長期でもあるため、様々な器官が成長し、五感も変わるのではないかと思ったからである。
2つ目は人にとってのおいしさである。生理的欲求に基づくおいしさは、普段、日常茶飯事のことなので、とてもイメージしやすかった。文化に合致したおいしさについては、長年の事として、五感が覚えているのが理由なのではないかと思った。情報に基づくおいしさについては、以前経験したことがあるので、なるほどと思った。薬理学的なおいしさについては、ファストフードなどを指していて分かりやすかった。
味覚障害が近年、しかも若者に多いという事について考えてみた。主な原因は2つ挙げられる。1つ目は明治時代の頃から活発になった西洋化である。それまでの日本人は、魚や海藻類といった日本食が中心だったが、西洋の文化を取り入れたことにより、亜鉛を摂取する機会が少なくなったのだと思う。2つ目は機械化である。日本は食品加工技術があるため、加工食品が多く出回るようになり、こちらも亜鉛が少ないため、味覚障害に陥ってしまうのだと思う。また、忙しい若者にとっては手間がかからないため、加工食品は必要不可欠なものになってしまったことが考えられる。今一度、食習慣を見直すべきだと思う。
講演でもあったが、味覚修飾植物がダイエットや医療の補助に使えると思う。最新の技術を用いて普及し、有用なものとして使えることになることを願っている。