ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

  ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
島村光治のホームページ ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト ご質問・ご意見・ご感想・講演依頼
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/11/12に実施した半田高校1年 5組の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回、島村先生の味覚講演会に参加するまで、味覚についてそれほどじっくり考えたことがなかった。もちろん、美味しい、美味しくない、甘い、苦い、酸っぱいなどは感じるがどのような仕組みでどんな風に味が生じるのかはほとんど知らなかった。また、ミラクルフルーツという植物の存在は知っていたが、それとは正反対のギムネマは初めて知った。味蕾での味の判別方法は鍵と鍵穴の関係に例えられ、赤ちゃんが味蕾の数が多い理由もなるほどと思った。
 実際にギムネマやミラクルフルーツを食べて、味覚を変えるというめったにできない貴重な体験ができて本当に良かった。ギムネマやミラクルフルーツの味覚変化の度合いをある程度想像していたが、どちらもその想像をはるかに超えており、とてもびっくりしました。
 ギムネマは甘味の鍵穴にフタをすることで甘味を感じさせない味覚障害に近い状態になる。今回の体験でいかに味覚障害の人が辛い思いをしているか、また、普通に味を感じ、たくさんの食べ物を美味しく感じられる喜びを改めて感じることができた。
 ミラクルフルーツは酸っぱい物を甘く感じさせる。その名の通りミラクルフルーツ。糖分を摂りすぎずに甘く感じられるものを食べられるという事で、医療やダイエットの手助けになるし、存在を知らないのはもったいない。甘くなくて酸っぱい大福やケーキが完成したらきっと世界中で注目される偉大な開発となり、「味」というものへの興味を与えるきっかけになると思う。
 島村先生は16歳の時からミラクルフルーツの研究を始め、当時の日本ではミラクルフルーツに詳しい人が少なく、失敗を乗り越えて研究され、タブレット化などを成功させすごいと思った。僕ももうすぐ16歳になるが、島村先生のように何か興味があるものや自力ででも知りたいと思うことがあるか考えてみても特に思い当たらない。だが、僕も何か1つ熱心になれるものを見つけ、それについての未知の世界の開拓者になりたい。
 今回の講演会で味覚についてたくさん新しいことを知ったが、味覚についてまだまだ知らないことの方が多いと思うので、生活の一部である食に重要な役割となる「味覚」についてもっともっと知る努力をしたい。



Bさん 

 僕は人間以外の動物も口に味蕾があり、口に食べ物を入れることによって味を感じていると思っていました。でも実際には動物の種類によって味蕾の分布している場所や数が全然違うことに興味を持ちました。ナマズなどの視界のよくない場所に住んでいる動物は、目を頼りに食べ物を探すことができないので、体全体に味蕾が分布していることを聞いて、生物は住む環境に合わせて進化を遂げていることが分かりました。ナマズなどの目よりも味覚が発達した生き物を効率よく保護するには、色や形に気を使う餌ではなく、においが強い物などを使用すればよいと思った。こういった生物の特徴を把握すれば、狙った魚だけを捕獲できるのではないかと思いました。
 人には好きな食べ物、嫌いな食べ物があるのが当たり前だと思います。でも、今回の講演を聞いて、人の好き嫌いには意外にも味だけではなく、見た目や経験といった味とは全然関係ないものによって左右されていることを知り驚きました。そのため、好き嫌いを克服するのは自分次第という事が分かったので、その食べ物に対する考え方を変えていけば、直せると思うし、まず見た目から変えて食べてみるというのは理にかなっていると思いました。大人になっても好き嫌いがあると、健康面でもよくないと思うので、小さい頃の味覚の形成がとても重要になってくるという事も分かりました。自分は野菜の好き嫌いが多いので、まずは食べ方を工夫するなどして克服したいです。
 僕は農学部に進学したいと思っています。今回の味覚についての講演は生産にも関わってくると思いました。もっと研究が進めば食に対する常識も変わってくるのではないかと思い、とてもわくわくしました。また、病気で甘い物を食べられない人たちのためにも、ミラクルフルーツなどの味覚をコントロールできる食べ物を簡単に生産できるようになるといいなと思いました。



Cさん 

 味を感じる仕組みについてはあまり知らなかったので、食べ物自体が舌に当たって味を感じると講演を聴くまでは思っていたけれど、唾液と混ざって水溶液になった味が味蕾で感じられると分かった。味蕾には甘味、酸味など決められた1種類しか感じられないそれぞれの味蕾があって、味蕾の数は動物によって大きく異なり、ナマズには体表面に味蕾がある。人間の味蕾の数は成人より赤ちゃんの方が多く、動物は肉食動物より草食動物の方が多い。味蕾の多い赤ちゃんが食べている離乳食の味が薄いことも納得できたし、草を食べる草食動物は毒のある草を判断するために、味蕾が多いことも理解できた。
 草食動物は生きていくために、消化しにくい植物に合わせて体を変化させ、中でもコアラは他の動物にとって毒であるユーカリを餌とできるように体の仕組みを変化させ、ユーカリの森で生き延びてきたことが分かった。肉食動物は獲物のそれぞれの部分で食べる順番が決まっていて、私は一番外側にある筋肉から食べると思っていたが、逆で内臓から食べていくことも分かった。また、別腹は人間とサルにしかないと聞いてとても驚いた。動物にとっての味覚の基準は、生きていく上で役に立つものがおいしいと感じると分かった。
 人にとっての味覚は甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類であり、辛味は味蕾で感じているわけではなく、神経で感じているため、味覚ではないことが分かった。また、辛さは温度によって辛いか辛くないかが違うというのは知らなかった。食べ物の好き嫌いは味だけではなく、食事の際の雰囲気なども関係していて、楽しく食事をすることが大切だと感じた。
 味覚修飾物質、味覚修飾植物については、この講演を聴くまでは全く知らなくて、本当に味が変わるのか少し疑問に思った。今回の講演ではギムネマとミラクルフルーツを実際に体験できて、自分で味が変わることを実感できた。甘い物が甘く感じられなかったり、酸っぱい物が甘く感じられた。貴重な経験だった。この味の感じ方を変える植物が医療で使われる可能性があり、食事がもっと楽しめそうと思った。



Dさん 

 ミラクルフルーツとギムネマ。私は最初この言葉を聞いて、何のことなのかさっぱり分からず想像もつきませんでした。ミラクルフルーツ?何かミラクルなことが起きるフルーツなのか?ギムネマ?まず、何それ?考えれば考えるほど謎は深まるばかりでした。
 今回の講義を聞いて、初めて知ったことがたくさんあって驚きの連続でした。まず、今までそれが普通だと思っていた味覚地図が間違いであったこと。でも確かに舌で感じる味が部分ごとに分けられていたら、そこでしか味が感じられないはずなのに、実際には舌全体で感じています。この味覚地図は1990年ころから否定されてきましたが、誰が味覚地図を作ったのかは調べても分かりませんでした。また、味蕾という言葉を初めて聞いたので、舌にこんなものがあったことにまず驚きました。しかも、舌だけではなく上あごや喉にも味蕾があるなんて人の体はすごいと思いました。そして、一番多いのが大人ではなく赤ちゃんであることにより驚きました。赤ちゃんは大人より食べられる食べ物の種類が圧倒的に少ないのに、どうして味蕾が多いのだろうと思ったけれど、酸味のあるもの(腐敗物が多い)、苦味のもの(毒がある場合が多い)を誤って食べないようにするための味蕾の数という説明で納得しました。ナマズに至っては20万個も味蕾があることが衝撃的でした。
 うま味は日本人が発見したことも驚きました。うま味の代表的な物質であるグルタミン酸ナトリウムはアミノ酸の一種で、野菜や海草などに多く含まれています。「和食」という素材の味を生かす日本ならではの食文化があったから、日本人がうま味を発見できたのではないかと思いました。
 最初は存在すらわからなかったミラクルフルーツとギムネマも試食を通して理解することができました。研究の進展によっては、糖尿病患者への手助けなどに使えると思います。
 今回の講義で私は今まで以上に味覚について知ることができ、とてもよい経験をすることができました。この経験を周りの人にも伝えていきたいです。

島村のコメント
 味覚地図は1902年にドイツのヘニングという学者が提唱したもので、舌の部分部分で感じやすいといった論文が最初だったのですが、検証もされないままそこでしか味が感じられないと拡大解釈されたのが、味覚地図が普及した原因です。
 うま味発見を助けたのが日本の水です。軟水といってカルシウム分やマグネシウム分が少ないため、素材の味を生かした料理が普及していたため、うま味という他の味よりは弱い味の存在に気付いたという事になります。



Eさん 

 私が今回の講演を聞いて一番心に残ったのは、「赤ちゃんには味蕾が多い」というお話です。私の弟がまだ小さい頃に、母が弟にピーマンを食べさせたとき、弟が泣きながら吐き出すのを見ていました。でも、それは苦味のシグナルであることを本能的に感じていたからなんだと聞いて、納得がいきました。また、酸味は腐敗物のシグナルというのも、腐ったもののにおいを嗅いだ時に、酸っぱいにおいがすることからすごいと思いました。ポテトチップスのギザギザの理由も油が多く含むことができるからと聞いて、コンビニでポテトチップスを見かけると、成分表示をよく見るようになりました。
 人にとってのおいしさの話では、スポーツの後のスポーツドリンクはおいしく感じるという身近な例が紹介され、分かりやすかったです。確かに運動前と運動後ではスポーツドリンクの味は異なっているように思います。
 味覚障害に関しては、味を認識できなくなるのはとても辛いと思いました。原因は亜鉛不足ということですが、日本食には亜鉛が多く含まれているという事で、毎日日本茶を飲む、のりを食べるなど少しずつ亜鉛の事に気を配りながら、食について考えていけたらいいと思いました。
 味覚修飾物質、味覚修飾植物については、実際に体験してみて最初はとても不思議に思いましたが、舌にイタズラをして味覚を変えるという話を聞いて、なるほどと思いました。甘味に対して働く物は多いようで、他の味覚を変化させるものは何かあるのかなと思いました。
 これからも食事のときは五感をフル活用して脳を活性化させ、勉学に励みたいと思います。



Fさん 

 今回の講演を聞いて、今まで知らなかったことを多く知ることができました。
 講演の始めにギムネマを食べて、砂糖やチョコレートの甘味を感じなくなったとき、始めはギムネマの葉の苦味成分が舌の味覚の神経を麻痺させて甘味がしないと想像していましたが、その後のお話で舌に味蕾という器官があることと、ギムネマ酸が甘味を感じる味蕾にフタをして甘味が感じられないと聞いて、すごく納得できたし、すごいなと思いました。普段とてもおいしいチョコレートが、ギムネマを食べてからだとドロドロしてよく分からない感じでした。味覚障害になってしまったら、他の食べ物もこのような味がしない状態なんだと思い、味覚障害にならないためにも食生活をもう一度見直していきたいと思いました。また、味がしなくて食感だけでの食べ物がこんなにおいしくないとは思っていなくて、味ってとても大切なものだと改めて感じることができました。
 小さい子は好き嫌いが多いですが、その原因もこの講演を聞いて分かったような気がします。赤ちゃんの方に味蕾が多いことにも驚きました。他にもそれぞれの動物によって味蕾のある場所は異なっていて、それもその動物の生活に関係しているのかと思うと、やはり動物の体ってすごいし奥深いと思います。
 ミラクルフルーツは今回初めて知りました。レモン入りヨーグルトの実験では、本当に甘くなっていて驚きました。糖尿病の患者さんや肥満の方にお守りとして使ってもらえたら、まだあまり社会に普及していないので、様々な可能性を感じました。
 今回の講演を聞いて、一番に私ができることは食生活の見直しです。今まではファストフードや好きな物ばかり食べていたけれど、これからは少し気を付けて、和食も食べるようにしたいです。