ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/10/28に実施した日本福祉大学健康科学部 作業療法専攻1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私が一番今回の講義で驚いたことは、ギムネマとミラクルフルーツの実験です。まず、ギムネマの実験ではギムネマを舌全体にこすりつけることで甘い食べ物が甘く感じなくなるということでした。最初は信じることができませんでした。でも実際にやってみて、チョコレートがバターみたいになり、全く甘くなくなり驚きました。その時とても不思議でしたが講義を通して味の味蕾にギムネマ酸がフタをしたため、甘味だけ感じなくなったということを知りました。ミラクルフルーツの実験ではすっぱい食べ物が甘く感じるという体験ができ貴重な体験ができました。特にミラクルフルーツは、ミラクルフルーツを使った食品が開発されたらとてもダイエットにも効果的だと思いました。また医療現場で糖分の食事制限されている入院患者さんに甘味を感じられる商品がさらに開発が進んだら入院のストレスが少し解消されたり、毎日の楽しみにもなったりと病棟が明るくなると思いました。味覚修飾植物がさらに発展してほしいです。
 講義中に一番興味をもったことは「動物にとっての味覚」です。ライオンは、肉食獣なので、主に動物の肉を食べていると思っていましたがそれは間違いで、消化できない食物繊維をとるために小腸を最初に食べて肝臓、膵臓を次に食べビタミンなどを摂取して最後に肉を食べていることを知りました。また、コアラが毒であるユーカリの森にずっといるのは、他の動物から身を守るためにいることをこの講義で初めて知りました。私はただコアラの大好物がユーカリであるから近くにいると思っていたのですが、そうではなく他の動物がユーカリには毒があるため近寄れないから身を守るためにユーカリを食べる習慣をつけてそばで生活しているのだなと知ることができました。そして何よりもなるほどと思ったことは。人間の味覚です。よく子供のうちは好き嫌いが激しいが大人になるにつれて幼少期に嫌いだった食べ物が食べられるようになると聞いたことがあります。今までその理由は分かりませんでしたが、ついに知ることができました。例えばコーヒーよりもコーヒー牛乳が好きな子供が、大人になると苦いコーヒーを好んで飲むようになることがあるという話はよく聞きますし私もそうでした。これは赤ちゃんが味蕾だけで判断していて、苦味はそれ自体が毒のシグナルとして判断してしまうため苦く無い方のコーヒーを選ぶのですが、大人になるにつれて苦味は全てが毒ではないと味蕾だけで判断せず学ぶことでコーヒーが飲めるようになります。味蕾だけで判断していた時期から経験、学習することによって嫌いな食べ物が食べられるようになっていくことを知ることができました。また、そのことによって、味蕾の数も大人の方が少ないことも分かりました。
 今回の講義で、日常で当たり前になっている味覚はとても深いということを知ることができました。驚きの話ばかりで、90分が短く感じました。貴重な体験でした。ありがとうございました。



Bさん 

 人間の味蕾は6000〜9000個ある。中でも、赤ちゃんの味蕾が一番多く、約12000個もあることは知らなかったです。そして、1つの味蕾で全部を支配しているわけではなく、それぞれの味蕾に担当があることがわかりました。味蕾は舌だけではなく、のどや上あごにもあり、入れ歯をすると上あごの味蕾を塞いでしまうために、一部の味覚が感じづらくなってしまう事もわかりました。
 実際にギムネマやミラクルフルーツで味覚障害の類似体験をして、いつもなら甘くて美味しいチョコレートや砂糖も、ギムネマの葉を口の中で転がすだけで甘さが感じられなくなり、チョコは油のような味がして、砂糖は砂を食べているような感覚でした。
 私は甘いものが大好きなので、味覚障害になったりして甘さを感じられなくなるのは嫌だなと思いました。
 味覚修飾植物はもっともっと注目されていくと思います。島村先生が講義でおっしゃっていたように、糖尿病を患っている患者さんなどの糖分をとりたくても制限されてしまうような人たちに、ミラクルフルーツを使ってすっぱいものを甘く感じさせることで、実際には甘いものを食べていなくても、甘さを感じることは出来ます。ミラクルフルーツの効果を医療に活用できると思いました。
 私は、現代の若い人たちにこそ、味覚障害の類似体験をした方が良いと思います。なぜなら、現代の若者は、食生活の変化や亜鉛不足などで味覚障害の危険が高まっているからです。食品添加物の多く含まれている食品を多く食べている今の若者には、味覚がわからなくなる怖さを実感してほしいと思いました。実際に私も今回このような類似体験をしたことで、味覚を感じられなくなることがこんなにも怖いのかと思いました。今まで味覚について学んだことはなかったし、甘さや酸味などをはじめとする多くの味覚を感じられることが当たり前だと思って生きてきました。世の中には味覚障害の人が多くいることを知り、今回私たちが体験したことが、毎日続いているのかと思うと、つらくなりました。
 今回、このような体験をできたことは、今後の私にとってとても影響してくると思います。講義で習ったことを将来役立てたいと思いました。とても楽しい90分間でした。ありがとうございました。

■参考文献
・島村光治のホームページ http://www.taste-m.com



Cさん 

 近年、食育の重要性が問われている中、若者の間に味を感じることができない味覚障害という病気が急増している。このことは、加工食品、ファーストフードなどに頼り過ぎ、亜鉛不足が原因と言われており、昨今、海藻、そば、貝類などに亜鉛が多く含まれている日本食が見直されてきている。今回の講義を聞いて、私達は、情報による美味しさのみで判断しており、食に関する味覚について正しく理解していない事がよくわかった。講義内容の中で、特に味を感じる仕組みに関する講義、さらに味覚修飾植物を用いた味覚の変化には驚かされた。
 生物は、食物を生体外から口を介して体内に取り込み、代謝・吸収することで生命を維持している。そして、有毒・無毒の判定をする主要な器官が舌であり、その舌には、味蕾細胞があり、味が判別されている。今回、味の判別方法について、「鍵と鍵穴の関係」を用いて、非常にわかりやすく解説して頂き理解しやすかった。また実際に、味覚修飾植物の甘味消失物質であるギムネマの葉を用いると味蕾にフタをされてしまうことが原因で甘味を呈する食品が甘くなくなるという味覚障害の疑似体験を行なう事ができ、味を感じないということが如何に辛いことかを実感した。また、ミラクルフルーツを用いて、ヨーグルトやレモンが甘くなる甘味誘導体験も行った。同時に味覚教育の基礎となる味を感じる仕組み、動物や人間にとっての味覚の項目である基本五味や味覚の重要性、味覚障害に関する原因、舌や喉頭蓋等に存在する味蕾細胞再生には亜鉛が必須であり、亜鉛の重要性について学んだ。つまり、舌の持つ高度な味覚センサーを正常に維持することが必要であり、健康維持と適切な食生活が大切であることが再認識できた。
 今後の展開として、講義の中で、好き嫌いのメガニズムは、1)第1印象2)雰囲気3)経験であり、好き嫌いを直す条件は、1)頭の中の考え方を変える事2)本人が直そうと思うことであると学び、味覚の重要性について再認識させられた。今後は、寄食に走らずきちんとした味覚が形成できる環境作りが大切であると思う。また、アルコール依存症、禁煙対策ならびに少し考えた方が違うが、近年では、糖尿病患者が増加していることから、糖分を摂らずに酸味が甘くなることを利用し、糖尿病などの糖分の制限が必要な方にはQOLを低下させずに、満足感を得られることができ、医療現場での活用にも広がるのではないかと言われている。また、アレルギー対策にも応用できれば教育分野、医療分野を始め今後の社会に十分貢献できるのではないかと思われる。今後、この分野におけるさらなる研究開発が進んでいくことを期待している。
 最後に食への意識を深め、バランスよく栄養摂取する事が重要であり、また食育を推進する上で、味覚障害にならないための食生活を啓蒙することや味覚障害から併発する疾病の可能性など味覚教育を利用して食生活の改善を推進する手法は非常に効果的な方法である。つまり、味覚教育が食生活の改善につながる有効な手段であることが示唆された。
 今回の講義は、生理学の極一部かと思いますが、生理学の根深いことが理解でき、今後の研究開発に非常に興味が沸いてきました。

■参考文献
・島村 光治
2010年度の講演の紹介と小学生への味覚教育アンケート結果-味覚修飾植物を用いた味覚教育-
日本福祉大学健康科学論集15巻:17-25(2012).

・津村 哲司、島村 光治
食生活改善に向けた新手法の開発-味覚教育からのアプローチ-
日本食育学会誌4巻2号:83-89(2010).

・ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト-島村光治のホームページ-
http://www.taste-m.com/miracle.htm



Dさん 

 今回、島村先生による味覚についての講義を受けた。冒頭の自己紹介で、高校時代から研究されていたり、テレビ番組にも出演なさっていてすごい方の講義を受けられるのだと感動したと同時に、日本福祉大学の研究者であることを嬉しく思った。
 最初の実験ではまず、チョコレートと砂糖を試食した。そのあとに「ギムネマ」という海外でしか採取できない珍しい葉っぱを食べた。そしてもう一度チョコレートと砂糖を食べると、驚いたことにいつものような甘い味はなくチョコレートは粘土のように砂糖は砂を食べているような、なんともいえない感覚になった。この実験は不思議かつおもしろく感じられ、“味覚”についてとても興味をもった。
 なぜあんなに甘い食べ物が1枚の葉っぱによって甘さを感じなくなったのだろうか。それは舌にある味蕾というものが原因だった。味蕾は4つの乳頭の中にそれぞれあって花のつぼみのような形をしている。味蕾での味の判別方法は、鍵と鍵穴の関係に例える事ができるという。食べ物の成分が鍵で味蕾が鍵穴である。味にはそれぞれ専用の鍵があり、その鍵穴が埋まるとスイッチが入り電気信号として脳に伝えられるのである。味蕾は成人でおよそ6000〜9000個存在しており、赤ちゃんには12000個存在する。動物にいたっては、ウサギ17000個、牛は24000個、さらにナマズは200000個も存在する。また、味蕾は舌だけにあるだけでなく軟口蓋や喉頭蓋にも存在しているので、炭酸を飲んだときに甘いと感じられるわけである。
 先ほど紹介したギムネマのほかに、ミラクルフルーツというものもある。これは、酸っぱいものが甘く感じられるものである。近年では、加工食品やファーストフードが多くなり、最近の若者は和食を口にする機会が減ってきていると考える。医療的なことで使われるのはもちろんだが、肥満の方たちにも効果があるのではないかと私は考える。
 今回初めて講義を受けさせていただきましたが、実際自分で体験してみて“味覚”というもの、自分自身で味が分かるというのはとても幸せなことで、大事な存在だと改めて気付きました。今後臨床の現場で遭遇したときには、今回の講義で学んだことを生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

■参考文献
・配布資料



Eさん 

 今回の講義で驚いたことは幾つかあってその一つが味蕾の数と場所です。人はいろいろな物を食べているから、どんな動物よりも味蕾の数は多いと思っていました。しかしウサギやナマズの方が多いと知り衝撃的でした。また、味蕾のある場所はそれぞれの生き物によって異なる事を知りました。でもそれぞれ味蕾の数やある場所には理由があると知り納得できました。味蕾が全身にあるナマズも手にあるハエや蝶もそれぞれの環境に対応するために進化してきた事が分かりました。
 味蕾とは味を楽しむのもとしか考えていなかったけど、生き物にとって安全を確認する手段としてとても重要な役割を果たしている感覚だと言うことが分かりました。そのため私たち人間も幼いころは苦いものや酸っぱいものが苦手なことが多いが、この事と関係があることが分かり、動物の本能的な事だから仕方のないことだと思いました。私はどんな生き物も口の中でしか味は感じられないと思っていたので、はじめに生き物によって味蕾のある場所が異なる事を発見した人はすごいと思いました。
 また味を感じるのは味覚だけでなく情報も関与している事に驚きました。味覚とは関係がない感じがするが、テレビで紹介された物などはおいしく感じてしまうのはこのためだと気がつきました。情報に惑わされるのは悪くない事だと思うけど、それにつけ込んでくる人もいるので正しい情報なのか見極められるようになれば、本当においしいものを見つけられると思いました。
 私が今回の講義で最も驚いたことはやはりギムネマとミラクルフルーツの体験です。初めて聞いた時は、味が変わることが想像も出来なかったけど体験してとても驚きました。今までは食べ物を食べたら味がすることは当たり前だと思っていたし、味覚障害について深く考えたこともありませんでした。しかし今回の講義を通して『味が分かる』ことは当たり前にできることではない事を知れました。また、今回のギムネマの体験では甘味だけが阻害されたが、それでも効果が残っているときは何も食べる気が起こらなかったので味覚障害がある人はとても大変なことだと思いました。ミラクルフルーツに関しては、はじめは酸っぱすぎて食べられなかったレモンとヨーグルトもとても甘く感じました。私の親戚が糖尿病で甘いものを控えた生活をしているので、甘いものを食べることを控えなくてはいけない人たちにとってはとてもいいと思いました。また、その様な人たちだけでなくダイエットなどでも活用できると思いました。この様な講義を通じて味について考えるきっかけにもなるし、味が分からない辛さも分かるのでとても貴重な体験が出来ました。



Fさん 

 今回の講義で最も強く感じたことは味を正常に感じられないことの怖さです。私はあまり好き嫌いがなく、おいしいものをおいしいと感じられる充実した食生活を送ってきました。このことにあれほどの幸せを感じたのは人生で初めてでした。一目見ただけではわからない障害は数多くあり、味覚障害もその一つです。今回の実験でギムネマを食べたことで甘かった砂糖やチョコレートを食べても甘みを感じずに、ぞわぞわする慣れない触感を感じました。味覚障害の原因のひとつ高齢の場合、最悪この感覚により食事意欲の低下により心身ともに不健康な状態になり、免疫の低下から他の病気も引き起こすとも考えられます。味覚障害と一言で言われてもあまり感覚のイメージが浮かびませんでしたが、実際に体験してみて障害の辛さを少しでも理解できたと思います。今回の経験はこれから医療・福祉・介護にかかわる職に就き、多くの人とかかわるときに役に立つだろうと思いました。
 動物によって味蕾の数が違うことは生き物の面白さだと思いました。肉食動物が少なく、草食動物が多く、ナマズがけた違いに多いことはそれぞれの生活環境や生き方に合わせて進化してきたのだと思うと大変興味深いです。また同じヒトでも赤ちゃんと大人で赤ちゃんの方が多いのは、味覚がまだ知識の足りない期間の身を守る手段であるからです。味蕾が多い赤ちゃんは味に敏感なので、離乳食の味付けは薄くなっています。大人になるにつれて経験と学習から判断能力が培われると味蕾の危機回避の役割は減ります。この経験と学習は好き嫌いのメカニズムにも関わっています。好き嫌いのメカニズムは三つの要因が考えられます。一つ目は第一印象です。最初に食べた料理がおいしくなかった、見た目が悪かったなどがあります。二つ目は雰囲気です。楽しい雰囲気の食事はおいしいと感じます。例えばバーベキューは普段より手抜きですが、自然の中でみんなとにぎやかに過ごす楽しい雰囲気がおいしさを際立てます。逆に、怒られながらなどのおもしろくない負のイメージがある食事はおいしいと感じにくく、苦手意識を助長させます。三つ目は経験です。食中毒などの被害にあい、実際に辛い思いをして負のイメージが残り積極的に食べなくなります。これらのことから好き嫌いのメカニズムは味以外の要因も強くあると言えます。私が子どもを育てるときは味や食材の衛生管理はもちろんのこと、食事の雰囲気にも配慮したいと思いました。
 リポタンパク質は人工的につくされた苦味を減らす物質です。薬といえば苦いイメージがあります。しかし、リポタンパク質により苦味が軽減され多くの人が薬を飲みやすくなります。苦味を抑えるカプセルは高齢者にとっては飲みにくい場合が多いが、リポタンパク質の苦み抑制効果を活用すれば飲みやすくなります。ミラクルフルーツは酸っぱいものを甘く感じさせます。これを応用して血糖値の高い人など、甘いものを食べられない人に甘いと感じてもらえるようにするなど生活習慣の改善が可能な開発が進んでいます。このように味覚修飾植物の活用がさらに進歩して非薬物療法による治療が発展していけば患者の負担や副作用による被害も抑えられます。なので、いまよりも多くの味覚修飾物質が発見され、研究が進むことを期待します。
■参考文献(URL)
・島村光治のホームページ:http://www.taste-m.com/



Gさん 

 島村先生の講義は味覚についての説明や、実際に味覚修飾植物を使った味覚体験など、貴重な体験ができ、非常に興味深い講義であった。
 講義を通しては、やはりギムネマとミラクルフルーツを使った味覚体験が最も大きく印象に残っている。ギムネマやミラクルフルーツといった味覚修飾植物の成分を、舌にある味蕾に付着させることにより、味を感じなくすることや、全くの別の味に変化させることが可能になるという内容だ。事前にある程度の説明は受けていたが、実際に体験をしてみると味の変化は明らかであり、味覚修飾植物のすごさを感じた。ここで興味を持った私は、講義中に貰ったミラクルフルーツタブレットを使って、自宅に帰ってから冷蔵庫にあった様々なもので味覚を試してみた。その結果、酸味の強いみかんや酢は甘くなり、全く味が異なった。食べ物自体は同じで、それに含まれる栄養分なども全く同じであるのにも関わらず、ここまで味が変化するという現象はすごいことだと改めて感心した。
 今後ファストフードや加工食品の人気、日本食離れなどによる栄養の偏りが原因で、味覚障害を持つ人は今より増えてくると考えられる。今回の講義を通して味覚障害に興味を持った私は、インターネットを使い味覚障害について調べてみた。味覚障害は若い世代に多く、東京医科歯科大学の調査では、子供の約30%が味覚に何らかの障害を抱えているという驚きの事実もある。また、貧血や脳梗塞、脳出血などによっても味覚障害になる恐れがあり、決して他人ごとではない怖い障害であることが分かった。人間の三大欲求と言われるものには食欲が含まれている。食事を食べることは人間が生きていく上で必須であり、日々の楽しみでもある。私は「食事をおいしく食べられる」という状態はとても大事なことだと考える。それが味覚障害や糖尿病による食事制限などにより、満足な食事ができない状況となると、非常に辛い思いをするだろう。しかし、このような問題をすべて解決できる可能性を味覚修飾植物は持っている。さらに薬物ではないために副作用の心配や、治療する上でのリスクが掛からない。そう考えると、味覚修飾植物は今後大きな可能性を秘めているのではないだろうか。またこうした医療分野以外にも、新たな食品の開発や、調味料としても使われるようになると面白いなと感じた。
 最後に上記で書いた内容以外にも、「人にとってのおいしさとは」と言った講義では、人が特定の食べ物を好きになるのは、その食べ物の情報や、体内で欠乏した栄養素はおいしく感じるという生理的欲求が理由であること。また、「動物にとっての味覚」では動物はそれぞれの異なる生活に合わせて、食事や味蕾の数が異なるといった内容など、様々なことを学ぶことができた。講義を通して多くの知識を得ることができ、充実した時間となった。

■参考文献
・タケダ健康サイト:http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=mikakushogai
・味覚障害について:http://www.mizuho-s.com/annnahanasi/ak20.html



Hさん 

 今回、ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚体験をして今までなんでだろうと思っていたことが解決したり、新しいことがわかったりした。私たちがものを食べて、味を感じるとき、同じ成分であっても、水に溶けるか溶けないかによっても違うことがわかった。そして味を判別するとき、先生がおっしゃっていた〈鍵と鍵穴の関係〉というイメージが非常にわかりやすく、印象にのこった。
 赤ちゃんの味蕾は1万2000個と多い(赤ちゃんは初めて口にするものが多く、食べ物に関する知識が疎いから)ということや、肉食動物は味蕾が少ない(獲得した獲物は、食べれるということがわかっているものだから)ということ、蛇、鳥は味蕾が少ない(食べ物を飲み込むから)ということなどがわかった。生き物によっても、味蕾の数は異なるのだ。うまくできているのだなと感じた。私がとくに驚いたのは、喉や上顎にも味蕾があるということだ。たしかにいわれてみれば喉や上顎でも味を感知できているなと感じた。
 味覚以外にも、嗅覚、触覚、視覚、嗅覚と、色々な感覚があるが、例えば食事をするという動作だけでも、これらの感覚をすべて感じることになる。形や色など見た目で食欲がかわったり、ステーキの「ジュワー」という音でよだれがでたりと、味覚は色々な他の感覚と密接に関わっている。それを知り、他にどのような場面のときに味覚とその他の感覚が関わっているのかということに興味をもった。
 今回はミラクルフルーツやギムネマについて学んだが、味覚修飾植物は他にもあるだろうし、今後も新しく発見されたりすると思う。糖分をとりすぎてはいけない患者さんが甘いものと思いこめるなど、医学の分野でも役にたつので、さらに新しい作用を発見して、世界の医療が少しでも進歩できたらいいなと感じた。
 味覚について知るということは、自分について知ることであり、これからの日常生活にいかせることができる。なので味覚を学ぶことは非常に重要だ。とくに私たちが目指す、作業療法士は、毎日の日常生活のリハビリや指導を行う仕事なので、味覚とも密接に関わっている。味覚について深く学び、その知識を将来の仕事にいかしていきたいなと思った。味覚に興味を持つことができたので、今回のこの講義は非常にいい体験だった。

■参考文献:http://www.mit-japan.com/ndi/ndi/gymnema



Iさん 

 講義で味を感じるしくみの説明をうけて、昔テレビなどで説明されていた味覚地図は間違っていたのだとわかった。味を感じるのは舌だけでなく、軟骨蓋や喉頭蓋などの口の上部分と喉でも感じているのだということも初めてわかった。そういえば昔目薬をさして喉がまずく感じることもあったなと思いだしました。
 わたしは動物の味覚についてもっとも興味をもった。講義で島村先生が説明していたコアラがすばやく動けないので、他の動物が避けているユーカリ森で生活し、毒であるユーカリの葉をわざわざ食べて今まで生き残ってきたという話を聞いて、とても理にかなっていると思った。他にも肉食獣のライオンが草食獣を食べるときは自分が草を消化できないから草食獣が消化した後の草がはいっている小腸をまっさきに食べ、そして小腸を食べたあとも、草食獣を食べることからしかとれないビタミンやミネラルが含まれている肝臓やすい臓を食べるときいて肉食獣の食生活もとても理にかなっているとおもった。島村先生は動物にとっては、生きていく上で役に立つものがおいしいと言われていたが、動物は自らに足りないものを舌がおいしく感じるような舌の機能があるのかと気になった。
 また肉食獣がビタミンやミネラルを得るために肝臓やすい臓を食べるのは、アラスカ北部以東で生活しているイヌイットの人々が、植物が育たない環境でビタミンを得るためにアザラシやクジラの生肉を食べる習慣と似ている物があると感じた。
 人にとっての味覚では、基本の味の甘味、酸味、塩味、苦味、うま味がある。基本の味は、それぞれの味で舌の感度がちがい、腐敗物、熟していない果実のシグナルの酸味や、毒物のシグナルの苦味は高い。自身の体を守るためにこんなしくみがあり、奥が深いなと思った。味覚修飾物質のギムネマの実食で少し舌の奥のほうに塗りこんでいなかったので、砂糖を食べたとき少し甘味を感じたが、舌の先のほうではなにも感じず、ただざらざらした感じがのこるだけだった。甘味に関してだけだが、味覚障害の方の感覚を味わうことができた。砂糖少しだけでもうんざりであるのに、毎日たくさんとらなくてはならないので、とてもうんざりして、食べることが嫌になるだろうという予想はできた。食感を工夫すれば少しは食べられるかなとおもった。実食したもう一つのミラクルフルーツは、酸っぱいものが、甘く感じるというもので、実際にグレープフルーツジュースがとても甘く感じた。
 デザートを食べるなら、体に必要な酸っぱいものよりもやはり甘いものが食べたいので、いつも甘いものを食べてしまうので、ミラクルフルーツがもっと広まり、栽培を始める人が現れ、甘いものが食べられない人を中心にもっと広まっていくといいと思った。

■参考文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A2%E3%83%BC



Jさん 

 「味蕾が多いのはどんな人だと思いますか?」という質問を聞いて、私は、グルメな人かなあと思いました。ソムリエという意見も出ていました。しかし答えは「赤ちゃん」でした。それよりも驚いたのは、ナマズの味蕾の多さと場所です。約20万個で、成人の20倍以上でした。目が悪い中、エサの味を区別するために体表やひげにも味蕾があるそうです。
 味覚修飾植物はミラクルフルーツをはじめ、ギムネマ、クルクリゴ、ストロジン、なつめ、ケンポナシの6種類が紹介されました。大きく、甘く感じさせるものと甘みを感じさせなくするものに分かれているなあと思いました。今後、新たな効果のあるものがでてきそうで楽しみです。
 今回の講義の試食で、まずチョコレートと砂糖とギムネマがありました。甘かったはずのチョコレートと砂糖から、見事に甘みが消えました。私はチョコレートが大好きでよく食べますが、ギムネマを食べた後には苦くてべっとりとしていてあまりおいしくなかったので食べたくないです。
 その次にグレープフルーツジュースとレモン汁がかかったヨーグルトとミラクルフルーツのタブレットが配られました。ギムネマの時は葉っぱだったので、タブレットに驚きました。ミラクルフルーツタブレットを舐めた後にグレープフルーツジュースを飲んだら、ガムシロップを入れたかのように甘く感じました。ヨーグルトの方は、変化がよく分からなかったので、島村先生に頂いたもう1つのタブレットを使って近いうちに実験したいと思います。そして、中でも1番興味を持ったのは、味覚修飾植物の応用法です。例えば、ミラクルフルーツは酸っぱいものを甘く感じさせる効果があるので、糖尿病患者など糖分を控えなくてはいけない人に、甘く感じさせることができるお菓子を提供できるわけです。ギムネマの効果は甘みを感じさせなくすることですが、どんなふうに応用するのか、あまりイメージが沸きませんでした。ただ、甘いものを食べる前にギムネマを食べてしまえば、甘いものは食べたくなくなるかもしれません。とても勉強になる、楽しい講義をありがとうございました。



Kさん 

 私はこれまでにも食べると味の感じ方が変わる植物の存在について聞いたことがありました。しかし、名前やどのような植物であるかはほとんど知らなかったため、今回の講義のお話や試食はとても驚きました。
 小学校の時の担任の先生に「大人になると苦いものがおいしくなるのは味を感じるところが死んでいくからだ」という話を聞いてずっとそうなのだと信じていましたが、今回の講義でこれが経験と学習によるものだと聞いてこれまでの考え方は間違っていたのだと分かりました。幼いころと違い最近では食べ物の含む栄養についても考え食事を取るようになり、昔は苦手だったゴーヤやピーマンのような苦い野菜も普通に食べられるようになりました。そう考えると、好き嫌いやおいしさというものは考え方によって簡単に変わってしまうものなのだということがよりよく理解できました。
 また、ギムネマやミラクルフルーツの試食をして味覚地図というものが間違った考え方であるということも実感により理解できました。他の教科の授業で舌についてやった時にも味覚地図と言うのは昔の考えであり、間違いだと教えられました。その時はなんとなくの理解でしかありませんでしたが、ギムネマやミラクルフルーツの試食の時しっかり舌全体にこすりつけていなかったら舌の所々で甘さや酸っぱさを感じ、やはり味は舌全体で感じているのだと実感しよりしっかりとした理解に繋がりました。
 味覚障害についても今まではどこか軽いもののように考えていましたが、今回の講義を通して何か一つでも味が感じられないというのはとても辛いものなのだと感じました。私が作業療法士として実際に働くようになった時そういった患者さんと出会ったら、今回の体験を思い出してより患者さんの気持ちに寄り添ったケアをしたいと思います。また、人の味覚を変える植物をもっと利用していけば糖尿病の方のように食べるものに制限がある方でもおいしいものを食べる幸せを制限しなくていいようになるのではないかと思いました。そのため、そういった植物がもっと身近なものになって欲しいと思います。
 私は母に「甘いものを食べてからミカンを食べるとミカンが酸っぱくなる」と言われたことがあります。それについてどうしてなのかしっかりと考えたことはありませんでしたが、今回の講義を通じてとても気になりだしました。そのため、今回の講義のお話や生理学の学習から自分なりの答えが出せるように考えていきたいと思いました。
 今まで味というものは当たり前の存在であり、なんとなく食事を取ってきましたが今回の講義で味覚というものの奥深さを感じました。さまざまな味を感じられることを幸せなことなのだと考え、これからの食事はより味わいながら一食ずつを大切に食べていきたいと思います。



Lさん 

 今回、私がこの講義に参加して感じたことは、人間をはじめ他の生物にとって、いかに味覚が大切な機能かということである。味覚の基本的な機能として、これから口にする食物が自らにとって毒物であるか否かを判断することができる。それは味蕾と呼ばれる、舌が持っている器官によるものだ。ヒトは、成人で約6,000〜9,000個の味蕾を持っている。牛は、生えている草をまず口に運び、食べられる草か判断するため、味蕾が24,000個備わっている。さらに、物が見えにくい環境により視力が低下しているナマズは200,000個もの味蕾を持っている。つまり、生きる術を味覚に頼る生物ほど味蕾を多く持っている。逆に、ヘビなどは味覚に頼らずに食べ物を探し、丸呑みにするため味蕾が少ない。生物は自分の生き方によって味覚の機能に差があるのだ。
 人間は甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味覚があるといわれている。だが、その中の甘味を阻害したり、味を変えてしまう味覚修飾植物が存在することを知った。今回の講義では、ギムネマとミラクルフルーツの錠剤による味覚体験をした。特に、ミラクルフルーツによる、酸味を甘く感じる味覚体験に関心を持った。糖質をとらずに、甘味を感じることができれば、甘いものを食べることができずにいた、糖尿病患者などの不満を抑えることができる。それだけでも患者の援助になっているが、人間が最も敏感に反応する苦味を、完全に抑えたり、別の味に変える味覚修飾植物が存在すれば、さらに患者の援助になると考える。なぜなら、嚥下する力の弱いまたは弱まり、錠剤を飲めない児童や高齢者は粉薬を飲まなければならないが、どうしても薬特有の苦みがあり、特に児童は粉薬を飲むことを嫌がる。しかし、苦味を感じなくすることができれば、粉薬をより苦痛なく飲むことができるからだ。もしそのような味覚修飾植物が存在するなら、良薬が口に苦いこともなくなるだろう。
 今回の講義で、人には美味しいと感じる要因は4つに分類されるということを知った。その中でも、情報化社会に生きる我々にとって、情報に基づくおいしさは切っても切り離せない関係にあるだろう。情報に基づくおいしさは、食品の安全性や価格、イメージなどによって左右される。東日本大震災によって放射能汚染された、周辺地域の生産物が数値的に安全な物であっても敬遠されていたのも、風評被害という情報に基づくおいしさが原因である。情報に基づくおいしさは、現代社会ではどんな食べ物にも必ず付いているため、人は本来の味のみを感じ取ることはできないのかもしれない。他にも、脂の含量によっておいしさが変化するということを聞き、あるCMで「美味しいものは脂肪と糖でできている」といっていたのを思い出した。まさにあれこそが薬学的なおいしさだと思った。
 味を感じるということは、生物にとって生きる上で非常に重要であり、なおかつ高等な機能だということが分かった。しかし人の味覚は様々な要因で変化する。文化や情報によっての味覚の変化は微々たるものだが、植物によって味覚が遮断されたり、別の味に変化することを知り、人の感覚は騙されやすいと思った。それらを医療の場に活用することができることに感動するのと同時に、物は使いようだと思った。



Mさん 

 私は今回初めてミラクルフルーツ、味覚修飾物質という物の名前を聞きました。また味を感じる仕組みについてもなんとなくでしか知りませんでしたが今回の講義を通して初めて学びました。とても興味深く新鮮な授業でした。
 私は小学生だったころ苦手な食べ物が多く、よく給食を鼻をつまんで匂いをあまり感じないようにし食べていたのですが、それでも完璧に味を感じなくすることはできませんでした。しかし、このミラクルフルーツをはじめとする味覚修飾植物は完全に感じる味覚をかえてしまえるので感動しました。味蕾を通して味を感じる人間の体の仕組みに働きかけて、味覚機能を変えてしまうというのは少し怖いなとも思いましたがすごいことだと思いました。なぜこんな簡単に感じる味が変わってしまうのか、最初は難しそうだと思いましたが、鍵と鍵穴という表現はわかりやすく、ミラクルフルーツの仕組みがよくわかりました。
 人間の感じるおいしいの分類の話も興味深かったです。まずおいしいという感覚に種類があるという考えを持っていなかったので、おいしいという感覚について新しい面を発見できたなと思います。4つの分類の中で生理的欲求に基づいた美味しさが一番身に覚えがありしっくりきました。夏場や運動した後は、なぜか塩分がほしくなりやすく塩分チャージという飴をもち歩いている事や勉強した後や疲れているとき無性に甘いものが食べたくなることが当てはまるなと思いました。また、食べる前に賞味期限を見てしまうとおいしくないなとたまに思ってしまいますが、逆においしかったなと思って食べ終わってから賞味期限を見てびっくりしたことがあります。これは情報に基づくおいしさの話で当てはまるなと思いました。
 味覚修飾植物がダイエットに使われることやお医者さんと協力して医療現場に使われている事が今回の講義で一番興味を持った話でした。人間の作った化学製品より体に害がないと思うし、患者さんへの負担も減ると思うのでとても有用な使い方だと思いました。
 味覚修飾植物はいろいろな植物によって異なる効果がある事や熱帯産植物はまだこれから発見されていくものが多いと思います。これからどんどん活用されて行ってほしいです。私は自閉症の弟がいるのですが、激しい偏食で食べれないものが多いです。甘いものはなんでも食べれるのですが、苦み辛みのあるものはいっさいだめです。行動も障害の影響で赤ちゃんのようなので味覚も赤ちゃんのままなのかなと講義を聞いて考えました。言葉が通じないので好き嫌いを治すのはとても難しいし、もし災害などで食べるものが限られた時のことを考えると心配になります。このような病気や障害で治すのが難しい偏食による大変さを、味覚修飾植物で味を変えて食べられるようにするなどの方法をさらに応用して助けられる技術がいつかできないかな と思いました。多くの新鮮なことを学べた講義でした。