ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/10/28に実施した日本福祉大学健康科学部 介護学専攻1年・福祉工学専攻1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の講義で私が興味を持ったことは、ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物が食品の添加物など人間により作り出された人工物などとは違い、自然の中に存在する天然のものであるということだ。また、その効能も酸っぱいものを甘く感じさせたり、甘みを全く感じさせたくなったりと様々である。問題は安定した生産などが難しいことであると感じるが、研究が進み、これらに人間の技術が加われば胡椒や砂糖など調味料のような感覚で人間の食卓に登場することも可能になるのではないかと感じた。しかも、摂取制限や副作用などによる健康被害も心配する必要がないため安心して使用できるため、現代人の食生活において大きな変化を与えるのではないかと感じた。
 また、小さいころは好き嫌いをしていたのに大人になってから嫌いなものを食べることができるようになるかは、子どもから大人へのものに対する情報量の変化が関係していたり、なぜ私たちは甘みやうまみなどを好み、苦みなどを嫌う傾向にあるのかということもちゃんと味蕾で毒を判別するための生物としての生存本能が関係しているものだということが分かった。
 味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることは現代の人間の健康問題についてとても重要になってくるのではないかと感じる。講義では完治の難しい病である糖尿病の患者が糖分を摂取することなく甘さを感じることができるという話を伺ったが、それだけでなく、無理のないダイエットにも味覚修飾植物を応用できるのではないだろうかという考えが浮かんだ。よく通販番組などで耳にするような怪しいサプリメントなどとは違い、安全に痩せることで生活習慣病を予防できるのではないかと感じた。現在では味覚修飾植物についてあまり世間的には知られていないことも多いかもしれないが、多くの人が味覚修飾植物について知識を持つことは、味覚についての研究をする人の増加へとつながり、味覚修飾植物を利用して更なる医療の発展へとつなげることができるのではないかと感じた。
 今回の講義ではミラクルフルーツとギムネマを体験することで、今まで自分の知らなかった世界を知ることができたように感じる。特にギムネマは貴重であるため、生の葉を体験できたことを日本福祉大学の学生として何か福祉に活かすことができれば良いと感じた。また、この二つ以外の味覚修飾植物についても講義で折角教えていただいたので機会があれば体験しておきたいと感じた。

■参考文献
「ミラクルフルーツの楽しみ方」
http://miraclefruitdiet.web.fc2.com



Bさん 

 今まで味を感じることができるのは舌だけだと思っていたが、のどや上あごにも味蕾があり、この2つで3割もの味を感じることができることができ、味蕾の数も動物によって異なっており、特に赤ちゃんの味蕾の数が約12,000個、ナマズには200,000個もあることには驚いた。味蕾が多い理由として、ナマズは沼に生息しており目が悪いからであり、赤ちゃんは物を口に入れ食べられるものかそうでないものかを判断しているからであることを知った。
 子供のころに味覚を形成させることが非常に重要であり、この時期にしっかりとした味覚が形成されていないと、奇食にはしる可能性もあるので、今味覚について知っておくことは、将来自分の子供ができたときに正しい知識を使って子供の味覚を形成させていくために重要だと思った。また近年若者の間で増えつつある味覚障害を防ぐためにも活用していけるのではないかと思った。
 辛みは人にとって味覚ではなく、「体性感覚」であり、43度以上になると辛さが増える。動物にとって味覚とは生きていくうえで役に立つものがおいしいけれど、人間にとっての味覚とは経験と学習であり、うまみの相乗効果を利用するとおいしさは増やすことができ、人間と動物では、味覚の感じ方が違うことが分かった。
 糖尿病患者が増加してきており、肥満が社会問題となっている中で、糖分を摂取することなく、甘いお菓子を食べたという満足感を得られることは、これから糖尿病患者を減らしていく中でとても重要であり、どんどん活用していってほしいと思った。
 しかし、糖尿病患者本人が病気を治そうと思う気持ちや、ミラクルフルーツを食べるとなぜ甘く感じるか、またどういった植物かなど、そのことに関する正しい知識や強い意志が必要だと思うので、食や科学に興味を持ち植物について知っていくことは常用だと思った。うま味が日本人に発見されたように他の味覚もこれから科学が進歩していく中で発見され増えていくので、ミラクルフルーツやギムネマなどのほかにも発見はされているが現地の人しか知らない植物やまだ誰にも発見されていない植物が世の中にはあるので、たくさん研究していき、これから他の病気にも役立てることができるようになればさらに科学の進歩にもつながっていくのではないかと思った。
 実際の体験なしで口頭だけで説明をされていても講義中は理解していたとしても、あまり記憶に残らなく興味を持つことあまりなかったと思うが、今回の講義は、実際にグレープフルーツジュースやプレーンヨーグルトにレモンを入れたものなど使って、ミラクルフルーツやギムネマの体験学習があったのでとても分かりやすく興味を持つことができ、味覚のしくみを理解することができたのでよかったです。
 若者の間で味覚障害が増えてきているが、その原因となっているのが、加工食品やファストフードの頼りすぎによる亜鉛不足なので、この講義をきっかけに、亜鉛を多く含む日本食も口にしていき、味覚障害にならないように気を付けていきたいと思った。



Cさん 

 10月28日に、島村光治先生からギムネマとミラクルフルーツの味覚に関する面白い講義を受けました。
 講義が始まってすぐに、実際に、ギムネマを食べてみようとのことだったので、実際に食べてみました。1度噛んでみると思ったよりも苦くなく、何度も噛んでいました。すると、徐々に苦味が出てきて、これが今回学ぶ甘味がなくなる成分なのかな、と思い、できるだけたくさん出るように、本来は6分の1ぐらいでよかったギムネマの葉を半分以上食べて苦味を味わっていました。そして、いざ、砂糖を舐めてみると、舌の前の方は甘味が感じられなかったのですが、舌の奥の方で、かすかに甘味を感じ取ることができてしまいました。   
 その後、講義が始まり、味を感じ取る仕組みを学びました。そこで私は、甘味を感じてしまった理由について知りました。まず、味を判別しているのは、長さ0.08mmほどの味蕾という場所だそうです。その味蕾は、舌だけではなく、のどの奥や上あごにもあり、味を感じるためにはその成分が唾液と混ざり、味蕾に入る必要があるということを知りました。これを聞き、私はギムネマの成分が舌の奥やのどの方にまでしっかりと行き届いていなくて味蕾が判断することができなかったのだと理解しました。ほかにも、赤ちゃんには大人の約二倍である一万二千個の味蕾を持っているということや、味蕾を人間よりも多くもっている生物に、ウサギや牛がおり、特にナマズには、表面上に約二十万個もの味蕾を持っているということも学び、驚いていました。
 次に、肉食動物はどうやって植物の栄養を取っているのか、また、どうしてコアラは小さくて動きがゆっくりしているのにも関わらず、これまで生き延びてきたのかという一見味覚と関係ないような内容についても学びました。ほかにも、人の味覚には優先度があり、最初は苦味、次に酸味というように、人体に危険な順に反応速度が速いことも学びました。また、味覚の種類に辛味というものはなく、それは味蕾で感じるのではなく、普通の刺激によって感じているということもその時に学びました。唐辛子を皮膚にこすると舌で感じたようにヒリヒリすることを思い出し、なるほど、そういえばそうだったなと納得しました。
 講義の最後には、好き嫌いのメカニズムについて学びました。好き嫌いのメカニズムには、第一印象、雰囲気、経験の三つがあります。私は、ほとんど好き嫌いはないのですが、どうしてもトマトだけは苦手で、これは、メカニズムの中の第一印象が悪かったのかなと思いました。そして、その好き嫌いを直す二つの条件についても学びました。トマトのドロッとした部分を嫌がる限り直すことは難しいと思いました。それでも二十歳までには直そうと思うので頭の考え方を変えて努力しようと思います。
 最後に、タブレット状のミラクルフルーツを試食させて頂きました。しっかりとタブレットを唾液と混ぜ合わせ、舌だけではなく喉の方にも意識して舐めてみると、酸味が強くしてあるヨーグルトがとても甘く感じるようになりました。最後においしいものを食べることで幸せな思いになると先生は仰っていたのは、とても共感を覚えました。
 今回のギムネマとミラクルフルーツは効果が短いので、早めにいろいろな食べ物を食べてみたいなと思いました。ギムネマの方は、栽培することは難しくないとのことだったので、もし苗木を手に入れることができれば、栽培して、家族にもふるまってみたいと思います。



Dさん 

 人間の五感の中の1つの味覚だが、味覚についてほとんど知らなかった。味を感じる仕組みもただ舌に物が触れてその触れた表面で感じると思っていた。なので食べ物が唾液と混ざって水溶液になる事によって味蕾という部分で味を感じているという事は初めて知った。そしてその味蕾がある部分が舌だけではないという事にも驚いた。
 味蕾の数が動物によって違うという事も初めて知った。人間の成人の味蕾の多さにも驚いたがナマズの味蕾の多さにも驚いた。ナマズは全身に味蕾がありそれで敵が来たことや餌があることが分かるのは便利な機能だなと感じた。
 人の味覚でそれぞれ味覚にシグナルがあってその中でなんで苦味が毒のシグナルと感じ取るのにコーヒーなど苦味が美味しいと感じるようになるのだろうかと思っていたが経験や学習により苦味がすべて毒ではないと分かってそれが美味しく感じるんだなという事がこの講義を通して知れてよかった。ある程度成長して自分で判断出来るようになれば苦味を感じたら拒絶できるが赤ちゃんは分からずに飲み込んでしまうのではないかと思った。しかし味蕾の数が赤ちゃんが12000個もあると聞いて納得した。酸味や苦味は他の味覚に比べて早く伝わるのですぐに吐き出せる。味覚というのは凄いなと感じた。
 普段あまり特別美味しいなと感じない物がある条件によってとても美味しく感じる時があるのは何でだろうと思った事があった。運動した後のスポーツドリンクは美味しいと感じるがただ単に喉が渇いてるから美味しいと感じるんだなと思っていた。喉が渇いただけが理由ではなかったというのは初めて知った。体に足りていない栄養素が美味しく感じるという事だった。何も食べていない時に苦手な食べ物でも美味しく感じるのはこれなのかなと思った。嫌いなものを克服するのにこれを一々やっていたらきりがないのでこの講義で教えてもらった好き嫌いを直すための2つの条件を実践してみようと思った。無理矢理食べさせられても余計嫌いになっていったのは自分自身が直そうと意識していなかったからなんだなと思った。
 そしてこの講義でとても珍しい体験が出来たのが良かった。ミラクルフルーツというのはテレビで何度か観ていて一度やってみたいなと思っていた。テレビだから少し大袈裟な反応してるんだろうなと思っていたがミラクルフルーツやギムネマを使った後の味覚の変わり方にはとても驚いた。ギムネマでは擦り込んだ部分は全く甘味が感じなかった。チョコがバターのような感じで全く美味しくなかった。ミラクルフルーツでは最初使用前に飲んだグレープフルーツジュースはそのままだと一口飲んだだけで酸っぱくてこれ以上口の中に入れることは無理だった。レモン汁とヨーグルトも同じだった。このままではとても食べきるのは難しいなと感じた。使用後の味の変わりようには驚いた。若干の酸味は残るものの甘味が感じるようになったのでどちらも美味しく感じた。
 これからこの味覚を変える植物を使えば例えば食べられない程の酸味や苦味があるが栄養がとてもある。ようなものが見つかった場合この味覚を変える植物を使えばその栄養を取り入れる事が出来るのではないかと思った。それに病気で甘いものなどを取れない人はこういったもので味覚を変えて甘く感じるようにすれば糖分を摂取する事なく甘いものが食べられる。味覚を変える植物がこれから簡単に手に入るようになれば色々利用できると思う。
 味覚というのは美味しく物を食べることや毒物や腐敗物を感知できるので味覚について知識を得るのは得しかない事だと思う。今回たった90分の講義でも初めて知った事が多くてとてもためになる話も多く聞けたので良かった。味覚についての知識を広める事もいいなと思った。



Eさん 

 味蕾の数が動物によって異なることに驚きました。赤ちゃんが持っている味蕾の数が成人よりも多いということに驚きました。赤ちゃんが、食べ物を舌に入れて食べられるかどうかの判断をする事とナマズが泥水の中で敵から身を守るために体表に味蕾があり、敵のことが体表の味蕾から伝わってくる事を聞いて、その数の違いに納得できました。味蕾が、舌全体に7割、上あごと喉に3割あり、そのため入れ歯をしているお年寄りが上あごを塞がれて味覚を感じにくくなってしまうと聞いた時、単に加齢から起こっているものではないのだと思いました。
 加齢による味覚機能の低下について調べたところ、参考文献によると、味覚に対する閾値は若者に比べ高齢者の方が高く、味覚障害のピークが60代でその内およそ30%で亜鉛が欠乏しているそうです。味蕾の生成には亜鉛が使われるため、亜鉛をしっかり摂取しなければならないと思いました。この機会に、食生活を見直して積極的に亜鉛を取っていきたいと思いました。そして、自分の下でしっかり味覚を感じれるように維持していきたい思いました。
 脳の扁桃体では、風評被害や偽装表示などの情報が味覚に影響すると聞きました。味はほとんど変化しないにもかかわらず、おいしさが変わるのは不思議に感じました。辛味が、味覚では無く体性感覚という事には驚きでした。辛い物を皮膚に置くと、ヒリヒリする例を聞いて、確かに舌ではなく体で感じるものだと思いました。
 味覚修飾植物は、今後大きな役割を果たしていくと思います。資料にも書いてある様に、医療現場で役立つだけでなく、ダイエットにも役立てられるでしょう。例えば、酢の物がミラクルフルーツを摂取することで、甘く感じられます。これにより、野菜が取れて且つ甘味を感じられるので、一石二鳥だと思います。酢の物に海藻を入れれば、亜鉛も摂取できます。
 今回、島村先生の試食を交えた味覚の実験をさせて頂き率直に楽しかったです。最初に、ギムネマの作用を聞いた時は正直、「そんなはずないだろ!」と思っていました。ですが、本当に甘味が無くなりびっくりしました。それからは、先生の講義を夢中で聞いていました。先生が学生時代にミラクルフルーツに興味を持ち、全国の植物園がそれを知らなかった事から、独学で勉強を始めてこの道の第一人者となられた先生の探究心や好奇心はすごいと思いました。自分もそういった心を持ち今後の授業を行っていこうと思いました。全員に試食をさせる講義形式も素晴らしいものだと思います。ミラクルフルーツのタブレットが早く市場に出回る事を期待しています。
 最後に先生の講義は、忘れられないものとなりました。先日は、本当にありがとうございました。

■参考文献
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0421/sgk_120421_1078825627.html



Fさん 

 今回の講義では、味覚のしくみを植物を通じて理解することを行った。味覚というのは人間や動物に本来備わっている五感の一つである。では、どのようにして私たちは味覚を感じているのだろうか。また、味覚と植物はどのようにして関係しているのだろうか。
 味を感じるしくみとしては、食べ物が唾液と混じって水溶液になることが必要であるため、水溶液となった物質は口の中にある乳頭に取り込まれ、その中にある花のつぼみのような形をした味蕾で味が判別される。判別方法は食べ物の成分を鍵、味蕾を鍵穴の関係として例えることができる。味にはそれぞれ専用の鍵穴があり、その鍵穴が埋まるとスイッチが入って電気信号として脳に伝えられる。この過程を経て、人間や動物は味覚を感じることができる。
 次に味覚と植物の関係だが、味覚修飾植物というのは、味覚修飾物質を含んだ植物で、味物質の構造を変えるのではなく味受容体にはたらいて一時的に味覚機能を変える物質である。簡単に言うと、食べ物の味を変えるのではなく、舌にイタズラをして、一時的に味覚を変化させる物質のことである。その種類として、現在認識されているのはミラクルフルーツ、クルクリゴ、ストロジン、ギムネマ、なつめ、ケンポナシの6種類がある。今回はその中のミラクルフルーツに注目しようと思う。ミラクルフルーツは、西アフリカ原産の1〜2センチの木の実。この実自体に味はないが、口の中で転がした後、レモンや酢など酸味のある物を食べると強い甘さを感じる。成分の「ミラクリン」が酸味と反応して、舌先の甘みを感じる器官を刺激するためという。安全性に問題ないとして、国の添加物認可を96年に受けている(現在は、対象製品がないとして削除された)。このミラクルフルーツをタブレット(錠剤)化し、薬ではないが、このタブレットを摂取することによって酸味のある食べ物を食べると甘く感じることができるので、糖尿病患者などでも体が欲する甘みを我慢しなくて済み、無理せずに糖分摂取が減らせるようになる。甘みを感じさせる味覚修飾植物には、ミラクルフルーツ以外にもクルクリゴという植物があり、こちらの成分はクルクリンという名前だ。また、逆に甘みを感じさせなくする物質としては、ギムネマなどが知られているようだ。これらの植物がヒトの味覚をこのようにだますのは偶然なのか、それとも何らかの環境適応の結果なのか興味のあるところである。
 今回の講義で私が興味を持ったことは味覚障害のことについてである。近年、若者の間に味を感じることができないという味覚障害が広がっている。日本でも毎年24万人もの若者が発症している。味細胞は一週間程度で生まれ変わるが、その際に亜鉛が使われる。この亜鉛の不足が味覚異常の原因であり、加工食品やファストフードなどには亜鉛が含まれていないため、これらの食品に頼りすぎると発生しやすいことが分かった。私もインスタンドフードなどの加工食品を好んで食べる人間なので、適度にとって食べ過ぎないように気を付けていきたい。

■参考文献
http://tftf-sawaki.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_9a43.html



Gさん 

 今回の講義で、ミラクルフルーツというものがあることを初めて知りました。まず、味覚を騙す食べ物があることに驚きました。実際に体験したときは、半信半疑で、本当に味覚の変化を感じることができるのか疑っていましたが、味が変わるのを自分の味覚で体験することができました。味覚は簡単に騙せてしまうことに少し恐怖を感じました。
 小学生の頃、味覚は舌の位置によって強く感じる味が違う(味覚地図)というのをテレビで見て、砂糖水や酢などを用意して自分の舌で実験したことがありました。あまり違いを感じることができなかったのですが、今回の講義でそれは間違っていると分かり、謎が解けた気分でした。味を感じる部分を味蕾と呼び、それぞれの味蕾に合った味が取り込まれ一致すると、電気信号として脳に伝えられることを知りました。味蕾の数は人や動物によって異なり、視界の悪い幼児やナマズは数が多いと知りました。ソムリエや料理人などの食通は、味が電気信号として脳に伝えられた際の処理能力が高いだけで味蕾の数は一般的な人と同じというのは、自分の中で小さな驚きでした。また、味蕾のある場所は舌だけにとどまらず、鼻腔や咽頭など様々な箇所に位置するというのを知りました。風邪をひいて鼻が詰まったときや高齢者が入れ歯を装着しているときに味を感じにくくなるのはそのせいだと分かりました。
 現在私は介護学を勉強しています。今回の講義で、味には甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の五種類があり、コクや香りを楽しむ嗅覚、粘度や温度を感じる触覚、色や光沢・形状を楽しむ視覚、音を楽しむ聴覚、おいしさをより感じることのできる要素である雰囲気や食習慣・食文化など、様々な要素を総動員していると学びました。ある施設で実習をさせていただいた際に、視覚障害を持っている利用者さんがいらっしゃったのですが、その方は色や光沢・形状を自分の目で楽しむことができません。五感を総動員しておいしさを感じることができないので、それを伝えるのも介護職としての重要な役割だと感じました。人間にとっての味覚は「経験と学習」であると教わりましたが、その「経験と学習」を重ねてきたのに、流動食などによってそれを十分に発揮できないのはとても悲しいことだと感じました。どうしても摂取しなければならない栄養素が入った食事なのに、味のせいで摂取できないという利用者さんや患者さん、子供に味覚修飾植物は利用できると思います。
 今回の講義で、味覚という新しい視点から介護を連携して考えることのできる良い機会だったと思います。



Hさん 

 「驚きの味覚体験」の講義は驚きの連続でした。この講義で味覚修飾植物や味蕾という単語を初めて聞きました。また、ミラクルフルーツという名前は聞いたことがありましたが、それがどのようなものなのかは全く知りませんでした。講義で間違っていると知りましたが、味を感じる仕組みも味覚地図のようなものだと思っていました。講義を聴き、私は食べることが大好きなのに味覚のことを全く知らないということに気づかされました。この講義で、自分が感じたこと、考えたことが大きく分けて3つありました。
 まず、講義のメインの一つだったミラクルフルーツは、すっぱい物を甘く感じさせる効果があり、それを糖尿病患者や肥満の改善に役立てることができるということについてです。糖尿病患者は世界で約3億9000万人、日本では約1100万人いると考えられています(※1)。また、日本人の肥満の割合は男性が28.6%で女性が20.3%です(※2)。ミラクルフルーツが世間に知られてきたのは最近のことだと思います。ですが、今後ミラクルフルーツがさらに普及すれば、糖尿病患者や肥満を減らすことができるのではないかと考えました。また、ミラクルフルーツだけでなく他の味覚修飾植物もこのように普及すれば役立つことがあるのではないかと思いました。
 次に、一見全く味覚に関係なさそうな物に味覚が関わっているということについてです。例えば、講義で紹介されていたものの中にリカちゃん人形の靴には誤飲防止のために苦味が塗ってあるというものがありました。苦味は毒のシグナルであるため、もし幼い子供が靴を口にいれたとしても毒物と判断し口から出すということだと思います。まさか誤飲防止に苦味を使用しているとは思いませんでした。このことを知り、私が知らないだけで実は身の回りにある物も意外と味覚と関連しているのではないかと考えました。
 最後に、ファストフードや加工食品のものばかりを食べることで亜鉛が不足し、傷ついた味蕾が生まれ変われず最終的に味覚障害になるということについてです。これを知り、私は自分の食生活を見直さなければならないと強く思いました。最近は昼食に大学の生協で売っているインスタントフードを食べることが増えていたからです。ファストフードもインスタントフードも大好きですが、美味しいものを食べることが人生の楽しみの一つでもあるので、その楽しみを失わないように多少の我慢は必要だと感じました。
 最初に書きましたが、今回の講義は驚きの連続でした。味覚について知ることで、食に対して今まで以上に興味が沸き、今自分が美味しく物を食べることができることがとてもすごいことなのだと感じました。

■参考文献
・糖尿病ネットワーク
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2014/022710.php

・公益財団法人 生命保険文化センター
http://www.jili.or.jp/lifeplan/rich/health/2.html



Iさん 

 私達人間は生きていくためには栄養を摂ることは必要不可欠である。その方法の多くは、口から食物を食べる所謂「食事」と呼ばれる行為だ。食事をすると必ずと言っていい程、付きまとうものがある。「味覚」だ。今回の講義で学んだことは、味覚の仕組みについてである。
 私は、味覚は舌にのみ存在し、舌の場所によってそれぞれ感じる味が異なるものだと考えていたが、実際は口内にも味を感じる部分があり、さらに喉付近にも存在することを知って驚いた。それを知って、食物を飲み込む最中にもその味を楽しむ人間の仕組みは、素晴らしいものであると感じた。ただその食物が苦いものであった場合は苦痛なのではないかと考える。
 好き嫌いは人それぞれであり、嫌いな理由もそれぞれである。食物を第一印象や経験から嫌いになることは理解していたが、それだけでは無くその食物を食した時の「雰囲気」も好き嫌いと大いに関係していることを聴いた時に合点がいった。講義中でも説明されたが、焼肉店で食べるよりもどう考えても効率が悪く、費用も高く、手間がかかり、肉の種類や味も劣っているバーベキューが何故か焼肉店で食べるよりも何倍、何十倍も美味しく感じるのは「雰囲気」の効果が働いていると。つまり、嫌いな食物であっても雰囲気が良ければ、もしかしたら食べることが出来るのではないかと考える。また、逆にどれだけ好きな食物であっても雰囲気が悪ければ、美味しく感じないどころか嫌いになってしまうのではないかと考える。子供の好き嫌いに悩む親は、是非この方法を知ってもらいたい。そうすれば子供が奇食に走る可能性も低くなり、しっかりとした味覚が形成され、大人となった時にも苦労しないであろうと考える。
 亜鉛が不足していると味覚障害になりやすいとあるが、これは日本が発展したことにより巻き起こってしまったと言っても過言ではない。亜鉛を多く含む食物は海草、そば、貝類など一昔前の日本では常日頃から口にされてきた物だが、テクノロジーの発展により加工食品の大量生産が可能になり、他国の食文化の到来により食卓にあまり並ぶこともなくなってしまった。今では成分を濃縮した「サプリメント」と呼ばれる錠剤で、亜鉛のみならず、ビタミンやミネラルなどの生きるためには無くてはならない成分を摂取することはできるが、やはり食を楽しむことや、自身の味覚の向上、日本食にふれあい日本食の衰退を防ぐためにも食物からそういったものは摂取して欲しいと思う。
 人にとっての美味しさというものを講義で学んだが、確かにスポーツをしたあとや激しく動きまわったあとに飲むスポーツ飲料は普段飲むよりも美味しく感じる。自分でもよく分からずそのような体験を何度も重ねてきたが、実は無意識のうちに身体が塩分などを求めていたということを知って長年の疑問が晴れた気がした。長年慣れ親しんだ食物として私は母親が作るカレーライスを例にあげようと思う。一度親戚の家でカレーライスを食べたことがあるが一口食べて思ったことは、その親戚には申し訳がないが「これはカレーライスではない。」と思ってしまった。それは何故か?理由は簡単だ。例え同じ食材を使っていたとしても作る手順、切り方が変わればそれだけで味は劇的に変化してしまうからだ。だから母親のカレーライスを長年食べ続けた私はそのように思ってしまったのであると考える。
 今回の講義では「ギムネマ」と「ミラクルフルーツ」が実験で使用されていたが、その他にも味覚を騙すような葉っぱや木の実があり、全てを体験してみたいと感じた。その多くは熱帯産植物であるが、日本国内でも手に入れられるものもあるようなので、今度売っている店を探し、講義で実験したチョコレート以外の食物でも実験してみたい。この味覚を騙す食物たちを使うことで糖分の過剰摂取を防ぐことが出来ると気付いた方は素晴らしい発想力を持っている方であると感じた。だが知名度はまだあまり高くないと思うので、甘いものを控えなければならない糖尿病の方だけに提供するのではなく、ダイエット中の方にもこの方法を勧めてみて提供することが出来れば、もう少し知名度も上がり、もっと豊富な種類の低カロリーの甘いものが生まれるのではないのかと考える。そうすれば利用者ももっと満足するのではないかと考える。
 今回の講義では今までの自分の間違った知識が改められ、正しい知識を身につけることが出来、自分の知らなかった知識も身につけることが出来た。そして知識を身につけることが出来ただけではなく、そのまま生活していたら体験することも出来なかったようなことも体験することが出来て嬉しく思う。そしてこの講義のおかげで好き嫌いのメカニズムを知ることができたので、自分も楽しい雰囲気の中であれば嫌いな食物でも食べることが出来るのではないかと感じた。



Jさん 

 はじめに、私は、この講義を受講して、3つのことを考えた。
 1つ目は、味覚障害の感覚である。実際にギムネマを舌全体にこすりつけてから、チョコレートや砂糖を食べた。チョコレートは甘くなく、砂糖は砂にしか感じなかった。美味しいものを美味しいと感じられなかった。
 私たちは、普段、何も考えず、当たり前のように美味しいものを美味しいと感じながら、食べ物を食べている。しかし、それは当たり前ではない。味覚障害のある人は、このような思いをして食べている。そう思うと、味覚の大切さについて改めて考えることができた。
 2つ目は、ミラクルフルーツとギムネマを使って、健康的なダイエットができることについて考える。まず、ギムネマの葉を食事の前に舌全体にこすりつけてから、普段通りに食べ物を食べてみる。ギムネマは糖分の吸収を抑制してくれる。だから、糖質である炭水化物を気にせず食べることができるというのがダイエットをする上で嬉しいことだ。どうしても甘いものが食べたくなれば、ミラクルフルーツを舌全体にこすりつけてから、ヨーグルトなどを食べれば甘さをより感じることができる。甘いものを我慢して、ストレスになることもないので、続けることもできるはずだ。よって、ダイエットにもつながるのではないかと考える。
 3つ目は、好き嫌いのメカニズムである。講義で、好き嫌いは第一印象、雰囲気、経験からと知り、特に印象に残ったのが、雰囲気である。雰囲気で好き嫌いが決まるのだろうかとはじめは思っていた。しかし、確かに、一人で食べる昼食よりも友達と食べる昼食の方が楽しいし、美味しく感じる気はする。その点では、雰囲気もやはり大切なのである。
 私は、幼い頃から親が食べ物の好き嫌いや食べ残しには厳しかったので、好き嫌いや食べ残しは少ない方である。今考えると、それも雰囲気によるものだったのか、と考える。もしそうなのであれば、私は将来、自分の子どもにもそういう雰囲気を作ってあげたい、とこの講義を聞いて考えることができた。
 最後に、この講義で実際に味覚体験をして、いろいろなことを感じたり、考えたりすることができた。これからは、味覚について意識しながら過ごしていきたい。

■参考文献
・講義で配られた資料 「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ」



Kさん 

 今回の講義では味覚体験ということでギムネマとミラクルフルーツを使って実験をした。中学三年生の時に高校の授業体験で、ミラクルフルーツを使って実験したことがあったので、ミラクルフルーツが味覚を変えるフルーツであるものということは知っていた。しかしギムネマのようにミラクルフルーツのほかにも味覚を変えるものが存在することを知った。高校の授業体験の時は、なぜ味覚が変わるのかというところは学ぶことができなかったが、今回の講義でその仕組みが「味蕾」によるものであるということを学ぶことができた。そしてその味蕾にも甘味用の味蕾、酸味用の味蕾、塩味用の味蕾、苦味用の味蕾というように味によって関係する味蕾が変わる。味と味蕾は鍵と鍵穴のような関係という説明がとても分かりやすく理解できた。そしてギムネマを噛むと甘味の鍵穴に蓋をした状態になり甘味を感じることができなくなることや、ミラクルフルーツを含むと鍵穴の形が変わり違う形の酸がはまり、甘いものが酸っぱく感じるようになるということが分かった。
 好き嫌いのメカニズムとして、第一印象・雰囲気・経験が関係するということを知った。その中で私は経験が大切ではないかと考える。基本味には甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つがある。その中で甘味・塩味・うま味はエネルギー・ミネラル・タンパク質を見抜くシグナルとなっており人間が好む味である。逆に苦味・酸味は毒物や腐敗物などを見抜くシグナルであり好みづらいという。そして、苦味・酸味は食事で多くの経験を積むことで好んでいくようになる。さらにもう一つ経験が大切だと考える理由として、味蕾の数が最も多い時期といわれる幼い時期に食べた時に、苦手だ、嫌いだと感じた経験がそのままその食べ物を避ける原因となってしまっていると考えるからである。私自身その一人であるが、今となっては食わず嫌いとなってしまっている食べ物がある。それは、幼い時期の苦手だと感じた経験を覚えているからだと考える。このことからその食べ物については経験不足となってしまい、好む機会を逃しているのだと思う。味覚について知ることは、私たちが親になり子供ができたときに、毎日の食事としてどのような経験をさせるか、今の私たちが苦手な食べ物を好きになるための経験をどのように積むべきかを考えさせることになる。そして味覚修飾植物は今回の講義での私たちのように味覚や味蕾について興味を持つきっかけとなるのではないかと思う。
 今回、自分自身の好き嫌いについて考えてみたところ、嫌いだから食べないということが多いと思った。つまり、その食べ物について私は経験不足であり好きになるきっかけを逃してしまっているのだと思った。毎日母親が作ってくれているお弁当や食事は嫌いな食べ物であってもすべて食べるべきであると思った。そして、私が母親になったときは自分の食べ物の経験不足という経験を生かして子供に食べ物の経験をたくさんさせてあげたいと感じた。さらに、体内生理状態に応じて味や食べ物に対する嗜好性が変化することも分かった。長時間のコンピュータ作業による精神的ストレスを経験した後は、苦味・酸味甘味、とくに苦味の感受性を低下させることなどが実験でわかっていることから、経験をするタイミングなども好き嫌いを減らすポイントの一つになるのではないかと思った。

■参考URL
http://www.hoiku-shigoto.com/report/trouble-at-work/sense-of-taste/

■参考文献
・脳と味覚 おいしく味わう脳のしくみ 山本 隆 共立出版