ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

  ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
島村光治のホームページ ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト ご質問・ご意見・ご感想・講演依頼
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト
■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/10/20に実施した一宮興道高校 家庭科部の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回、味覚教育講座を受けてみて今まで気づくことができなかったことや新しく興味を持つことがたくさんありました。私は「味を変える方法」について何らかの薬品などを使用するのかと思いましたが、教えていただいたのは「ギムネマ」と「ミラクルフルーツ」でした。
 実際に実験をしてみて最初に疑問に思ったことはギムネマとチョコレートや砂糖を直接混ぜ合わせたりした訳ではないのに味が変わったということです。ですが、味が変わっているように感じる仕組みは味覚修飾物質や食べ物自体にある訳ではなく味蕾の仕組みによることでした。私は中学生の頃に味覚地図を習っていたのもあって味蕾の仕組みによる変化ということに気づくことができませんでした。確かに味覚地図では甘さは舌先で感じると表記されていましたが、私達は実際に舌先以外にも甘さを感じています。それは舌中に沢山の味蕾があるからだという事を知ることを知ることができました。また、味蕾での味の判別方法の鍵と鍵穴の関係というのは酵素と触媒の関係に似ていると感じました。
 味を感じる意味について、生きることと深く関わりがあると考えたことがなかったのですが、草食動物や肉食動物、赤ちゃんにとっての味覚の意味を知ることによって味を感じることの大切さに気づくことができました。今まで、赤ちゃんの食べ物はうす味が良いということについてなんとなくそういうものなのだと理解していたのですが、成人の約二倍の味蕾があると知ってきちんと意味を理解することができました。またその味蕾の数が多い理由も、赤ちゃんはまだ自分では「これは食べられない」ということをきちんと判断できないので味覚によって判断するというのはとても面白いなと思いました。
 人にとっての味覚の基本味にうま味が入っていることは初めて知ったので結構驚きました。また辛味について他の味は舌が痛いなどの感覚が付かないのに幸いものを食べた時は舌や唇がとリヒリしているのは辛味は味覚ではなく体性感覚ということはとても納得がいきました。
 そして好き嫌いのメカニズムについては非常に興味深いものだと感じました。私はどちらかと言えば好き嫌いが多い方なのですが、嫌いになった理由などが大抵第一印象または雰囲気による食わず嫌いだったのでほとんどメカニズムと同じでした。そして好き嫌いを直すための条件を知ることができたので早速試してみました。私は「しそ」が小学生の頃から嫌いだったのですが、一度考え直してみると嫌いな理由は明確ではありませんでした。おそらく家族で「しそ」が嫌いな人がいたので雰囲気で自分も美味しくないと感じていたのかなと思います。そのため、「美味しくない」と考えてたものを「美味しい」と考え直し、他の人が美味しいと言っているしそごほんを食べてみました。すると、好きになるという程ではありませんでしたがいつもの量より、より多く食べることができました。自分の中での味覚の思い込みは嫌いなものを増やしてしまう原因だと改めて理解することができました。
 また、最後の実験でミラクルフルーツの「すっぱいもの」を甘く感じさせる作用について疑問に思うことがありました。それは少しすっぱいものとすごくすっぱいものではどのように味が変化するかということです。家で一度実験したところ、少しすっぱいものは普通に甘く感じましたが、すごくすっぱいものは甘酸っぱいように感じました。その原因はミラクルフルーツの酸っぱい要素と結合できる物質の数には限りがあるので、結合しきれなかった部分が普通に酸っぱい味として感じたのかなと思いました。
 今回の講義では今まで知らなかったこと、勘違いしていたことなどをきちんと知り、理解することができました。今まで味覚について深く考えたことはありませんでしたが、私達が生きる上で重要な役割も果たしていることを知ることができてとても面白かったです。
 今後、食と関わる上で気になることがあったら今回学んだことを生かし、自分で調べたりしたいと思いました。



Bさん 

 私が今回の講座を受けて最も印象に残ったのは味蕾の数が成人で約6000個〜9000個存在するのに比べ、赤ちゃんは約12000個も存在するということです。私の感覚では、成長の過程で増えていくのではないかという考えだったので、この事実には驚きました。ですが、講義を聞き、よくよく考えてみると赤ちゃんは成人に比べ遥かに弱い生き物ですし、体の各器官も発達していません。だから赤ちゃんは自分のロで食べ物などが危険か危険ではないか判断するために、味蕾が多く存在している必要があった、と理解できました。赤ちゃんがおもちゃなどを誤って口に入れてしまうことも、これに関連しているのではないかと思いました。
 次に興味を持ったのは、人間と動物で味覚に対する感じ方が大きく異なっているということです。人間にとって食事とはただ単におなかを満たすだけでなく、人と会話をしながら食事を楽しんだり、見た目に感動したりと、心までも満たすための行為だと私は思います。一方、動物にとって食事とは生きていくためだけの行為であり、そこに感動などの感情があるかは定かではありません。もちろん、おいしいものに越したことはありませんが、野生の中で生きていくためには、おいしいものよりも栄養が多くふくまれるものの方が必要とされます。そしていっしかそんな食べ物が動物たちにとっておいしいと感じるようになっていく。改めて味覚はとても奥が深いと感じました。
 そして一番身近に感じたことは味覚障害についてです。私の母親からも昔なったことがあると教えてもらいました。原因は亜鉛の不足だったそうです。今は自分には関係のない話のように思います。ですが、手軽なファストフードが普及している今、例えば一人暮らしをし、バランスのとれた理想的な食事を摂取できている人がいる一方で、そうでない人も多く存在しているのが現状だと思います。
 実際、私も自分一人となると、手を抜いてしまうかもしれません。ですが、いつも当たり前においしく食べていた食事を楽しめなくなることはとてももったいないことだと思います。何より、偏った栄養バランスで、味覚にとどまらず糖尿病など体の様々な器官にも悪影響を及ぼすことになるのは怖いと思いました。
 なかなか普段の生活の中で味覚についてここまで深く考えることはないと思います。講義を受けたことによって、私たちに欠かすことの出来ない大切な体の一部である味蕾に関する知識を増やせたこと、ミラクルフルーツやギムネマを実際に自分の口で食べてみることによって得られた感覚は私にとって貴重な財産となりました。



Cさん 

 私は先生の講義を受けて、感じたことがたくさんありました。
 講義を受ける前は「フルーツを食べるだけで味覚が変わるなんてありえないだろう」と思っていました。これまでに味の感じ方を変えるなんて聞いたことが無かったので、変わったとしてもあまり分からないだろうとも思っていました。
 でも、講義の始めにギムネマの葉をかじって砂糖とチョコレートを食べたとき、それまで自分が考えていたことがうそのように思えました。ギムネマを食べる前には確かに甘みを感じられていたのに、ギムネマを食べた後甘みを全く感じられなかったことの衝撃がとてもすごかったです。特にチョコレートは「これは本当にさっき食べたチョコレートと同じものなのかな」とまで思ったほどでした。ミラクルフルーツの実験のときも、食べる前には酸っぱすぎてとても食べられるものではないと思っていたのに、食べた後はもっと食べたくなるくらい甘く感じました。二つの体験をしてみて、私は、他の味覚を変える植物も試してみたくなりました。
 また、ギムネマで甘みを感じなくなったことの応用で、味覚障害になってしまったらこうなってしまうんだなと味覚障害の怖さが身に染みてわかりました。食べ物のおいしさを感じられないことは不幸なことだという言葉を聞いたことがあったのですが、まさにその通りだと思いました。もしもなってしまったら、食事をすることが楽しくなくなってしまう気がしました。
 味蕾のお話も、驚くことがいろいろありました。味覚地図が正しくないという事を聞いたときは「嘘だ」と思いました。昔読んだ本に味覚地図が載っていて、今までずっとそうだと信じていたので、なおさら衝撃が大きかったです。味蕾が多いのはどんな人かという問題も、理由を聞いてなるほどと納得しました。赤ちゃんには口しか情報を得る手段がなく、それがどんなものなのかを判別するために味蕾がたくさんあるということから、私は「人間ってよくできている生物なんだなあ」と考えました。
 味が人間の脳に与える意識のことでは、小さい子どもがなぜピーマンなどの苦い食べ物が嫌いなのかということが印象に残りました。私も小さかったころ抹茶のアイスを食べてこんな苦い物の何がおいしいんだと言っていたけれど、今こうして成長して食べてみるととてもおいしく感じていて、この講義の中でその理由がわかり、とても面白かったです。
 最後に、この体験から、私はここまで読んだり聞いたりしてきたことが全て正しいとは限らないとわかりました。この世界にはまだまだ私の知らないことがたくさんあり、それらはもっと自分から学ぼうとしなければ知ることは出来ないと思いました。今はまだはっきりとは決まっていませんが、いろいろな事に目を向けてみたいという気持ちが高まりました。この先もこの講義から学んだことを生かしていきたいです。



Dさん 

 これまで味覚について深く考えたことがなかったけれど、島村先生の講義を受け、味を感じることの大切さを改めて感じました。
 味を判別するための味蕾の数が生物によって違うのには意味があることにまず驚きました。ウサギや牛などの草食動物はライオンなどの肉食動物より味蕾が多いのは、食べられる草を判別するためであったり、ナマズの味蕾がとても多いのは目が悪いから身を守るために味覚が発達していたりと、生物の味覚は身を守るために発達してきたことを知りました。また、小さいころは食べるのが苦手だった物も食べられるようになってきたことにも、味蕾の数が関係していることを知ることができて良かったです。
 講義で体験したギムネマは、島村先生の講義で初めて知りました。ギムネマを食べた後に食べたチョコレートには甘味が感じられなくて、ビターチョコレートを食べているようで驚きました。ミラクルフルーツの実験では、始めはこんなに酸っぱいジュースをこんなに飲めないと少し疑っていましたが、酸っぱかったはずのジュースには甘味と元からの苦味しか感じられなくて、おいしかったです。この性質をダイエットや糖尿病の患者などの生活習慣改善にうまく活用されていってほしいです。
 近年増えていると知った味覚障害は亜鉛の不足が原因である場合が多いと聞いて、これからも食べ物の味をしっかり感じておいしく楽しく食事をしたいので、食べるものを見直そうと思いました。ギムネマの体験をした時、甘味を感じられなくて少し残念で楽しい気持ちではなかったので、感じる味は感情にも影響するのかなと思い、味覚はとても大切なものだと感じました。
 島村先生の講義を受けて、味を感じることの意味や大切さを知ることができました。食べるという行動はこれからも毎日していくことなので、食生活に注意して、味覚を大切にしてこれからもずっと楽しく食事ができるようにしたいです。



Eさん 

 先日の味覚教育講座では、普段あまり知ることのできない味覚の仕組みについて多くの事を知ることができました。味覚について深く考えたことがなく、講義を受ける前は全くの無知でした。そのため、この講義は非常に勉強になりました。
 まず、私は「味覚」というものは感覚的なもので、直感や抽象的なものだと思っていました。でも、本当はそうではなく、「味蕾」という味を判別する器官によって脳に電気信号として送られていることが分かりました。しかも、この味蕾は人よりも動物の方が多いことにも驚きました。動物にとっての味覚は「生きていく上で役に立つものがおいしい」というのは、何となく納得ができました。肉食獣の獲物を食べる順番が決まっているというのは、少し人間と似ていて共通している部分なのかと思いました。
 動物にとっての味覚が生存に直結するのに対し、人間の味覚は「経験と学習」であるという点で、人間はやはり動物より進化した存在なのだと思いました。しかし酸味が腐敗物、熟していない果物のシグナルであり、苦味が毒物のシグナルであるという点から、やっぱり人間も生きていく上で危険なものや取り入れたほうがいいものを識別するために味覚があるのだと思いました。特に酸味、苦味に対する舌の感度が高いという点で味覚というものはよくできていると感じました。
 日本人が発見した「うま味」が基本味として加えられたというのは、以前の家庭科の授業で学習しました。しかし、うま味にも生物学的意義があり、たんぱく質のシグナルであることを知りませんでした。また、うま味は相乗効果を利用するとおいしさが6.5〜9倍になるというのは驚きでした。
 人間にとっての好き嫌いやおいしさは、周りの状況から受ける影響によるものが多いことはとても勉強になりました。好き嫌いは子供の頃の味覚形成が非常に重要であると知りました。私はあまり好き嫌いがないのですが、それがもし子供の頃の味覚形成がちゃんとされていたからであるなら、両親に感謝したいと思いました。
 日本人特有の流されやすさが味覚に影響していることや、ワインの良さを感じるには知識が必要であることなど、知らないことがとても多く、大変勉強になりました。
 先日の講義では、ただお話を聴講するだけではなく、全員が実際に味覚体験ができ、よい経験になりました。ギムネマによって、甘いチョコレートがとても苦く感じました。また、ミラクルフルーツによって、苦いグレープフルーツジュースが、甘いジュースのように感じられたことから、味覚というのは電気信号であるということの意味が分かりました。ミラクルフルーツを育てるのに7年かかるということに驚きましたが、このミラクルフルーツを利用して甘いものが食べられない糖尿病の方などが、生活習慣の改善に使用できることを知り、味覚の研究により、人々を助けられていると思い、感動しました。機会を見つけて、甘くないけど見た目はスイーツのようなレシピが作れないか、私も考えてみたいと思います。
 味覚教育講座は学校の普段の授業では学べない多くの事を知れる大変興味深いものでした。お忙しいところ日本福祉大学から来て下さった島村先生、講義を企画してくれた脇田先生に感謝しています。本当にありがとうございました。



Fさん 

 私は島村先生の講義を受けるまで、味覚にはあまり興味がありませんでした。しかし、講義の中で味を感じる仕組みや舌の構造などを教えていただいて、味がどのように脳まで伝えられているのか理解することができました。味蕾が多い人ほどグルメであると思っていたけれど、実際には間違いで、赤ちゃんの時が一番多いということには特に驚きました。
 ギムネマの実験では、食べる前まで半信半疑だったけど、砂糖の甘味が感じられず、砂を食べている感覚がしたり、チョコレートも全く甘くなくて、大変衝撃を受けました。また、同時に味が感じられないとはこういうことなんだなと、味覚障害の人が受ける感覚を少しでも理解することができたのではないかと思いました。
 ミラクルフルーツの実験では、私が普段は酸っぱいからと避けていたグレープフルーツジュースの酸味がほとんど感じられなくなり、これなら平気な顔をして飲むことができると思いました。また、ポッカ100レモンが入ったヨーグルトも甘い甘いと言ってペロリと完食してしまう自分が信じられませんでした。私の周りには酸っぱいものが苦手な人が多いけど、このミラクルフルーツを使えば、食べられるようになるのではと思いました。もう1粒もらったタブレットがあるので、今度は何を食べる時に使おうかなと考えるのが楽しいです。
 これらの実験で味を正しく感じられることに感謝しなければならないと改めて思いました。食べることは誰にとっても楽しみの1つであると思うので、いつまでも楽しく食事ができるように、健康に気を付けたいと思いました。
 貴重で楽しい講義をありがとうございました。