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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/05/08に実施した中京大学 心理学部1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 島村先生の「驚き味覚体験」の講義を聞き、まず驚いたことは人間が味覚を感じる味蕾はソムリエでもシェフでも私たちも変わらないということでした。私はやはり、そういった職業の人たちは私たちが感じることが出来ない味まで分かると思っていたので感じている味自体は私たちと変わりがないことには驚きました。さらに、その味蕾の数もウサギや牛の方が人よりも多く、ハエやチョウなどは舌ではなく手に味蕾がついていると知りびっくりしました。
 また、味覚はどの場所でどの味が感じやすいかの味覚地図で判断するのではなく、味蕾に甘味や苦味などの専用の鍵穴のようなものがあり、そこに水溶液となった物質の中にある対応した鍵である甘味や苦味が入ってはまることで脳に電気信号として伝わるというのも感心しました。
 何かを食べるという行為は動物においては生きていくために必要なことであり、その上で草食動物は毒である草などを食べられるようになって他の動物から身を守っているということは何となく知っていましたが、肉食動物は別に肉がメインで食べているわけではなく動物の小腸を食べ消化しにくい野菜を摂り入れ次に内臓などのビタミン、ミネラルを摂ってお肉である筋肉を食べるという流れがあることが面白いと思いました。こうして動物たちは生きていく上で役に立つものをおいしいという風に味覚を感じていることはすごいと思いました。けれども、私も同じように人は好き嫌いをもっているためにあまり食べないものもあるのは不思議だと思っていました。この講義で人がおいしいと思えるのは動物たちと同じような生理的欲求に基づくものだけでなく、小さいころから慣れ親しんだ文化的なおいしさだったり、安全や健康などの情報が味覚に影響を与えていたり、『脂』や『香辛料』などの薬理学的なおいしさがあり良くも悪くも人間が多種多様なものを食べるようになった経緯が分かり面白かったです。
 私は初めてなすを食べたときに色が黒くて食感がドロドロというか水っぽくて味がしなかったので今も嫌いで食べたくないと思っていましたが、食べてみて克服していこうかなと思いました。
 そして実習ではギムネマの実験から始まりました。ギムネマは小さな葉で味は少し苦く、味蕾の甘味を感じるところをふさいで甘味が感じなくなるというものでしたが、本当に甘味を感じませんでした。砂糖はただの砂のようになり、チョコレートに至ってはネチョネチョとしていて甘味だけが感じないのでただただ苦い物体となり軽く吐き出しそうになるくらいまずく二度と口にしたくありません。ミラクルフルーツはタブレットになっていて、少し変な酸味があり酸味と結びついて甘味を感じるようになるというものでした。こちらはヨーグルトにポッカレモンをかけたものとグレープフルーツジュースで実験しましたがびっくりするくらい甘かったです。グレープフルーツジュースの方は少し苦味を感じて少し変な味に感じましたが、ポッカレモンが普通のジュースのように甘く、ゴクゴク飲めてしまいました。ギムネマの実験のときは正直こんな驚きは体験しなくてもいいなと思っていましたが、ミラクルフルーツではこんなに素晴らしいものがあるのかと感動しました。
 現在、多くの国で糖尿病の患者が増加していて、病気ではなくても果物を食べない人がいる中で味自体は本来のお菓子や果物とは違っても、そのもの自体を食べるということができるという応用を期待したい。また、亜鉛不足による味覚障害の問題もあり、きちんとした食事をするという問題にも目を向けていきたい。



Bさん 

 味を感じるというメカニズムを殆ど知らなかったが、味蕾での味の判別方法の説明が非常に分かりやすく理解が深まった。味覚に関係する職業に就いている方は「舌が繊細」といった表現をされる事があるが、実際には舌ではなく脳への電気信号の処理能力を鍛える事で味に対して繊細な感覚が持てるという話が興味深く、何をするにもトレーニングが重要なのだな、と変な所で納得する事が出来た。また各生物の生活環境により必要な数だけ味蕾があり、人間は成長の中での経験と学習により味蕾が進化ではなく退化していくという事が興味深かった。味の認知の仕組みの中では人間は扁桃体が発達している為に物の価値に左右されるという話を聞き、そんな風にはなりたくないと一瞬思った。しかし扁桃体の働きによって美味しく感じる事があるという事を知り、雰囲気に流されて美味しいと感じられるならその方が絶対に幸せだなと考えが変わった。
 ギムネマの実験では甘さが無くなったらこんなにつまらないものなのかと感じた。味覚障害をあまり深く考えた事が無かったが、障害を持つ方の辛さを一瞬でも垣間みる事が出来た気がした。ミラクルフルーツの実験では「こんな植物があるなら一生食べていきたい」と本当に感動した。無理せずにダイエットができ、欲求も満たされるなんて本当に夢みたいなフルーツだと思う。私の周りに糖尿病の人が多数おり、甘い物が食べたい時はフードコントロールショップ・ゼロという血糖値が上がらない甘味料などを使って料理をされているお店にわざわざ食べに行っている。だがミラクルフルーツのタブレットがあれば、自宅でプレーンヨーグルトとポッカレモンだけであんな幸せが味わえる。医療現場で使われているとの事なので、早速周囲に話をしてみようと思う。
 味覚について知る事で味覚に亜鉛が関わっている事を初めて知り、摂取する食べ物の重要性を知った。東京医科歯科大学の研究グループによる調査では子供の約30%が味覚認知出来なかったという。偏った食生活は大人の責任が大きいが、自分自身が子供の頃を振り返るとやはり野菜が嫌いで、野菜を食べさせたい母と毎日の様に格闘したような気がする。今回の様な実験がより多くの小学校や幼稚園といった低年齢の子供達に経験してもらう事が出来れば、味という刺激に触れ合い、味わう事の幸せを知る事や、苦い物でも食べようという気持ちを持つきっかけになるのではないかと思う。味覚修飾物質の存在を一人でも多くの人に知ってもらえる様に周囲の人々に話を広めようと思う。
 あまりにも難しすぎて混乱していた神経科学の授業だが、今回の講義のように体験しながら話を聞けた事で電気信号の意味がよく分かり、頭の中がずいぶん整理出来たように思う。とても楽しい講義、ありがとうございました。

■参考文献
・NHK「かぶん」ブログ
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/201265.html



Cさん 

 私は、島村先生の授業を受けて、高校の生物の授業で舌の構造については習っていましたが、味を感じる仕組みについては知らなかったので、色々な発見があり、興味深かったです。まず、舌には味蕾がいくつも存在し、それらによって味が判別されていることは知っていましたが、その味蕾それぞれに甘いと感じるものや、苦いと感じるものなど、異なる役割があるということは知らず、感心しました。また、人間や草食動物、肉食動物、昆虫などそれぞれが生きる環境によって味覚の必要性が異なり、味蕾の数も全く異なるということも初めて知りました。例えば草食動物の味蕾が比較的多いのは、草を食べるときに、その草に毒がないかを見分けるためであるというように、味蕾が多い生き物にも、少ない生き物にも、味蕾の数の大小に理由があり、それらの理由を調べるのもおもしろそうだと思いました。
 島村先生の授業において、ギムネマを食べた後に甘味を感じなくなるという体験をしたことを通して、今まで味覚障害についてあまり関心もなく、深刻には考えてきませんでしたが、味覚がどれほど重要であり、味覚障害がどれほど恐ろしいことであるかが分かりました。甘くておいしいチョコレートが油の味をした泥のように感じ、とても甘い砂糖が砂のように感じるからです。味覚を失ってしまった場合、健康上食べ物を一切食べないわけにはいかないので、これらの泥や砂のように感じる物を食べなければいけないというのは本当に苦痛だろうと思いました。しかし、近年味覚障害は若者の間で増えています。また、多くの若者がこのことを深刻にとらえていません。若者だけではなく、大人もです。大人が子どもの食生活を支配することが多いため、この事態を大人が深刻にとらえ、加工食品やファストフードに頼りすぎず、日本食を意識し、食習慣を改善していくことが求められます。
 普段味覚があることを当たり前として生きている私たちには、味覚を失うことの重大さや、味覚障害への恐怖感などは感じにくいです。また、味覚障害に関しては、幼いころからの食生活も関係してくるので、島村先生の授業のように、味覚がどれだけ重要な役割を担っているのかを知る機会を子どもたち、あるいは大人たちにも、設けることが大事だと思いました。
 近年、糖尿病患者は増加しており、男性の約3割、女性の約2割が肥満とされており、誰にとっても他人事ではなくなっている状況です。そんな中、この味覚修飾植物によって新たな治療が発見されました。ミラクルフルーツやギムネマの適用によって、実際には糖分をとらずに甘いものを食べたと感じられ、糖尿病患者の生活習慣の改善につながるのです。しかしここにはまだ問題点もあり、ミラクルリンやクルクルリンの安定性や大量生産系の確立が必要とされています。これらの問題点が改善されれば、多くの人がストレスなく生活習慣を改善できると思うので、一刻も早く研究成果が上がることが期待されます。



Dさん 

 初めに「ミラクルフルーツの体験」と三上先生に聞いたときに、金曜日の4.5限目という一番心身ともにピークを迎えるときに、フルーツを食べられると思って一週間前から楽しみにしていた講義だった。いざ島村先生がいらっしゃって配布資料に目を通すと全く想像と違ってフルーツを食べられるわけではなかった。しかし味覚という文字と舌の図をみて心が躍った。なぜなら中学のころから味覚に興味があり、化学の授業で好きなテーマで調べてまとめなさいという宿題が出たとき、真っ先に味覚について調べようと思ったほどだからだ。資料を読むと知らない言葉が多くて驚いたが、島村先生はやはりテレビに出られているだけあって非常に分かりやすく、眠い時間にも関わらず周りのみんなもいつもより机から乗り出して真剣に聞いている様子が感じられた。
 今回の抗議で私が一番なるほど、と思ったことは味蕾の数は赤ちゃんのときが一番多いということだ。大人になっていくにつれ舌で判断する必要がなくなるとはやはり人間はよくできているなと思った。味蕾の三割は上顎や喉に存在すると知り、そんな部位でも味わっているんだと驚嘆した。また、中学の時に調べたのは味覚地図だったがそれは間違いで、味と味蕾は鍵と鍵穴の関係であることを知り講義を受けてよかったと思った。そんな関係だったのかと改めて舌はすごい作りになっているのだなと感じた。あと、ギムネマやミラクルフルーツがどのようにして味覚に影響を及ぼすかという説明が図で見られて、非常にわかりやすかった。そしてナマズの味蕾が一番多く、理由を知ったときすごい特技をもっているナマズが少し羨ましかったが、『家出のじかん』を読んで確かにプールで何かを感じたりしたら嫌だなと思った。
 私は生活の中で一番幸せな時はごはんを食べている時なので今回体験したように味覚がなくなったら生きている気がしないだろうと想像しただけで辛くなった。ただ、酸っぱいものを甘くするミラクルフルーツは糖尿病患者に今後とても効果的という話を聞いてなるほどこれはすごい発見なのだなと感嘆した。甘いものを食べたくても食べられない人がこれを利用したら非常に幸せな気分に浸れるだろう。それから友人や家族にミラクルフルーツを知っているかと聞いたら知らないばかりで、こんなに素晴らしい効果を発揮するのにと勿体ない気になった。しかし私も今回の講義で初めて知ったわけであり、あまり知られていないが効果的なものがまだまだあるのだろうなとそういったことについてこれからはもっと積極的に本を読み、講義をしっかり聞いて学んでいきたいと改めて思った。また、今回体験したギムネマ、ミラクルフルーツのほかにも味覚修飾植物はあるようで一覧を拝見したとき魔法みたいだなと胸が高鳴った。



Eさん 

 私は今回の講義で、辛味の話がとても印象に残っている。私は辛い食べ物が好きで、辛味が一つの味としては存在していないことにとても驚いた。ピリっとするからこそ、美味しく感じる料理もあるのに、なぜ味として存在していないのだろうと疑問だったが、チョコを体に塗っても、甘くはないが、唐辛子を体に塗ると、ヒリヒリすることから、味蕾ではなく、神経を刺激していることが分かるという話を聞いて、納得した。辛い料理を食べているときは、辛さは、舌の味蕾ではなく、神経によって感じ、他の食材のうま味は、舌の味蕾で感じている、と考えると、すごく不思議である。「味」がするものであることは同じなのに、感じる場所が違って、しかし、ちゃんと合わさって「美味しい」と感じていることが、とてもおもしろいと思った。
 味蕾はついている場所や動物によって、役割が違うのだということから、私たち人間も、もし、手や足に味蕾が付いていた場合を予想すると、歩くだけで、歩いている道の味を感じたり、スーパーで商品を手に取るだけで、味が分かるということになる。手についている味蕾は、便利な場面もあるのではないかとおもった。
 講義の初めに行った、ギムネマによる実験は、葉っぱを噛んだだけで、砂糖が砂のようになって、チョコレートがただの塊みたいになって、甘味を感じられる幸せを実感した。味を感じられずに、食感だけで食べ物を食べる経験をして、気持ち悪さを感じ、味を感じる大切さが分かった。
 ミラクルフルーツのタブレットは、魔法のような感覚だった。ダイエットにも、役に立つだろうと思った。30秒なめただけで起きた、味の錯覚がとてもおもしろくて、すっぱいものがおいしく感じられるのが、とても楽しかった。
 好き嫌いの話も、とても興味深かった。私は好き嫌いが多く、経験や、知識や気持ち次第で、大人になるにつれて好きになるという話を聞いて、母もそうだったと思いだした。母は、私がおなかの中にいるときに、栄養がたくさんあるものを、ときらいな食べ物を食べていたことがきっかけで、嫌いなものが克服できた。今となっては、大好きな食べ物になっていて、経験によって、好き嫌いが克服できたということではないだろうか。母のように、転機も好き嫌いの克服につながるのだと思った。
 今回の講義をうけて、感じたことは、当たり前に正しい味を感じながら食事をすることは幸せだ、ということだ。毎日当たり前に使っている感覚のことを何も知らなくて、1から学べて良かったとおもった。実験ができるのも、好きな食べ物があるのも、すべて味覚のおかげである。味をどのように感じているかとか、考えたこともなかったが、改めて当たり前のことを、学ぶことができ、とても良い経験になり、良い知識も増え、嬉しく感じています。味覚に興味がわいた講義だったので、深く学ぶいいきっかけになりました。



Fさん 

 この講義で最も印象に残ったのは、なんといってもギムネマを食べた後のチョコレートの味だった。講義を受ける前までは「ミラクルフルーツ」という名の通り、何かおいしい果物でも食べるのかと想像していたので、あの味は本当に衝撃的だった。その後しばらくはチョコレートを食べるのを躊躇したほどで、体験学習のインパクトの強さも同時に認識した。
 講義についても、味蕾で味を判別するということは知っていたが、味蕾が乳頭と呼ばれるものの中にあることや乳頭が4種類あること、食べ物が水溶液にならないと味の判別ができないということは知らなかったので、講義のはじめからとても興味をそそられる内容だった。
 味蕾の数が動物によって、年齢によって違う理由を聞いて、ヘビが味蕾をほとんど持たないことと丸呑みすることとの関連性を知り、「ヘビは食べ物を丸呑みしてしまうのに、どのように味わっているのだろう」という昔からの疑問も解決した。そして、味覚地図が間違いであるということも、味蕾は軟口蓋や喉頭蓋にも存在するためだと聞き、納得した。小学生の頃、本を見て実験したことがあったので、この事実には驚いた。同時に、正しいと思っていたものが数年で覆されてしまう研究の進歩の早さにも驚いた。
 上記以外にも、別腹という概念がサルにも存在することを聞き、食についてもサルとヒトは似ているのだと感じた。そして、うま味を発見したのは全て日本人ということから、日本人の味覚は繊細なものだということを感じ、うま味を感じられる舌と日本食との関係に興味を持った。うま味と甘味のみ舌の感度が低いことから、外国のお菓子などが日本と比べてとても甘いことは、うま味を感じられる舌と関係があるのかもしれないと感じた。
 こういった講義を通して味覚の無い世界を体験することで、味覚を失うことの恐怖を知ることができ、味覚があることで食を楽しめているということ、人間がここまで繁栄する過程で味覚が失われなかった理由など味覚の重要性について考える良い機会になると感じた。そして、便利さ、速さを求めた結果の現在の食が味覚に与える影響についても考える人が増えるのではないかと思う。こうした考えをすることで、未来の糖尿病患者や味覚障がい者は確実に減っていくだろう。
 熱帯植物は不思議な作用を持っていることが多いというのはよく耳にする話で、現代病を少しでも減らしていくためには熱帯林への研究がもっと盛んに行われることが重要であり、こうした研究が行われるためにはより多くの人が食や味覚に関心を持ち、知っていかなければならない。
 今回の講義を通して、自分の体に味覚がきちんと備わっていることの安心感や加工食品ばかりでなく栄養のあるものを食べさせてくれた両親に改めて感謝した。自分に子どもが生まれたときは島村先生の言葉を思い出し、食の大切さをよく教えてあげたいと感じた。