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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/05/07に実施した岐阜市立女子短期大学 食物栄養学科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回、「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜」という講義を受けて人間の味覚について知識が増え、また試食があり実際に体験できとても貴重な体験ができた。以前から酸っぱいものを甘く変えるミラクルフルーツはテレビを見て知り、一度は体験してみたいと思っていたため今回の講義を受けることができ嬉しかった。ギムネマは初めて名前を聞き、どんなものなのだろうと思った。試食したら、美味しくはなかったが、糖の吸収を抑える効果があると聞き、良薬は口に苦しとはこのことかと思った。
 味蕾は成人でおよそ6,000〜9,000個も存在することに驚いた。また、味蕾は舌だけでなく軟口蓋、咽頭、喉頭などにもあり、味は舌だけでなく喉頭などでも判別されていることを初めて知った。炭酸飲料などの爽快感など、喉の奥まで感じることを振り返ってみると確かにそうだと思った。赤ちゃんには、さらに多い約12,000個の味蕾があり、酸っぱいものは腐っている、苦いものは毒があると判断している。成人は扁桃体が発達しており、蓄積された情報から危険なものかを判断をできるが、未発達の赤ちゃんは、舌で本能的に危険なものかを判断しているのだと分かった。だから赤ちゃんは五感で様々なものを察知し判断するために、なんでもすぐ口に物を入れたりするのだと納得がいった。赤ちゃんのうちから味覚形成は非常に大切で、食事の環境や家族が食事をする様子を見て、脳がこれは安全な食べ物、おいしい食べ物だと記憶していくことわかった。
 人間は扁桃体が発達し情報を得ることにより危険を回避できるが、その情報を過信し惑わされてはいけないと思った。例えば、「この食品多く摂れば健康になれる。炭水化物抜きダイエット」など一旦流行ると人間は本当に効果があるのかと疑わず、それに流されやすい。実際は必要な栄養素が偏り、結果的に良くない効果をもたらす。みんながやっているものだからと安心、信用せず、自分で正しい知識を得て判断することが大切であり、これから栄養学で学んだことをもとに少しでも誤解を解いていけるアプローチをしていきたいと思った。一方、野生動物は食に関わる外部情報をあまり持たず、味覚嗅覚を介して生命維持に重要な栄養素の選別を鋭く行う能力を研ぎ澄ませており、本能的に必要な栄養素をバランス良く食事をしている。(「人間は脳で食べている」伏木亨著)動物は感性が鋭く人間よりも優れているのではないかと思った。また、今回の講義で動物によって味蕾の数は異なり、環境に適応して味蕾の存在する場所が異なることを知った。ナマズは視界の悪い沼地に生息しているために味覚が発達していて、味蕾は200,000個もあり、ヒゲにも存在していることには驚いた。体内に取り込む前に触れるだけで味がわかるなんてとても便利だと思った。ハエは手に味蕾が存在し、ハエ特有の手をこする動作は味蕾を洗い、感覚を研ぎ澄ますためであり、意味のあることなのだと思った。チョウチョは手と口に味蕾があり、卵を産む際、茎に毒がなく安全であるかを判断するために手にも味蕾が存在する。
 味覚修飾植物を利用した糖尿病治療の取り組みはとても画期的だと思った。成分を変えず味覚のみに作用し、甘い物を食べたくても食べられないといったストレスを解消でき、患者の治療のやる気を高めることにもつながるのではないかと思う。今後、期待出来る治療食の一つだと思う。



Bさん 

 味覚地図が間違っているという事実が一番の衝撃だった。地図の場所でその味が感じられると思いこんでしまっていた。味蕾は喉に多いことにも驚いた。炭酸を飲んだ時、喉が痛くなる現象の謎が解けた。舌以外にも喉をはじめとする様々な場所に味蕾があることを知った。食べ物の成分と味蕾は鍵と鍵穴の関係だと聞いて、これほど精巧な仕組みを持つ体になった人間は「食べることの楽しみ」を大切にしている生き物なのだなと思った。対して動物は、生きていく上で役立つものがおいしいというような非常にシンプルな味覚だということを知り、自分が食べることに楽しみを求める人間で良かったと感じた。人間も多くの動物と同じような観念しかなければ、料理をしたり、食事の環境を整えたりもしないし、フードビジネスも成り立たない。なんとも味気のない世界になってしまう。
 情報においしさを左右させる扁桃体という場所は人間はよく発達していると分かったが、人間のなかでも、外国人より行列によく並ぶ傾向のある日本人はより発達しているのではないかと思った。長い行列にならんで疲れても、その苦労が普通より食べ物をおいしく感じさせていることもあるだろう。人の好き嫌いを左右する60%は第一印象からきている事を知り、料理を提供する際は見た目がとても重要だということが人の心理の面の事実が証明している。そのことを忘れないで食事を提供する側に立ちたい。
 ギムネマは、食べた人に珍しい感覚を体験させてくれるが、おいしい思いをする訳ではない。味覚障害の人はこの感覚がずっと続くのかと思うと、とても恐ろしい。加工食品ばかり食すようになり、味覚障害の危険が高まっている多くの若い人たちにこの恐怖を知ってほしい。味覚修飾植物は身を持って症状を体験できる貴重な材料になる。
 ミラクルフルーツの酸味があるものを甘く感じる原理を発見しただけでも衝撃的なのに、その原理を糖尿病患者への適用をすることに繋げたことは素晴らしいと思った。糖質制限をしている患者にとってミラクルフルーツは前向きな効果をもたらす。甘いもの好きな患者には嬉しい新発見だと思う。いつも治療に励んでいるご褒美として提供すればモチベーションも上げられると思う。それに、酸っぱいスイーツなんて斬新でとてもおもしろい。酸味が強いほど甘くなるのか、強さはあまり関係ないのか気になる。
 今回、人間の味覚の事実をたくさん知れた。説明ばかりではなくリカちゃん人形やポカリスエットなどのちょっとした小話もあって楽しく、集中力をもって聞けた。ある意味、大学生への食育のようでもあった。味覚修飾植物のおかげで味覚障害の感覚を体験でき、思ったことがある。人生の大きな楽しみである「食べる」行為を正常に機能させることができていることへの感謝だ。このような気付きをたくさんの人が体験できることを祈る。



Cさん 

 講義を受ける以前は、舌にある味蕾が味を感じ取ることで味を判別していると思っていたが、実際は、鍵と鍵穴の関係にあり、甘味や苦味などのそれぞれ味蕾があり、各味蕾に味の成分がはまることによって味を感じ取ると分かった。また、味蕾は、舌全体に7割、残りの3割は上顎や咽頭などに存在し、入れ歯をすると味が分かりにくくなるというのは、上顎の味蕾を入れ歯が塞いでしまうからだと分かった。高齢期になると味覚が落ちるが、入れ歯も味覚の低下の原因になっているとは知らなかった。
 味の認知の仕組みについては、私はソムリエや料理人は味蕾を多く保持し、味を感じる能力が長けていると思っていたがそうではなく、脳に味を伝える電気信号の伝達能力を鍛えていると分かった。
 味蕾の数については、人間は他の生き物よりも沢山の食材を調理し食べているため、味蕾の数が一番多いと思っていた。しかし人間が6000〜9000個に対し、ナマズは200000個と、人間より非常に多いと分かった。ナマズに味蕾が多いのは目が悪いから、蛇・鶏に味蕾が少ないのは、触覚で獲物を判断するからなど、生き物によって味蕾の数は違い、生きる環境によって味蕾の数も変化していると分かった。味蕾の数は、その動物の行動に合った形で存在しており、もっと様々な動物の味蕾の数を知りたいと思った。猫は甘味を感じることができないと聞いたことがあるが、これも猫の特性から由来しているものなのか興味がわいた。
 私が今回の講義の中で最も印象に残ったことは、子供の頃の味覚形成が非常に重要ということである。9〜12歳の間に味覚の基礎が出来上がるため、偏食にならない為にも、この時期は沢山の食材を食べ、味の経験を積むことが大切である。食育がいかに大切かということを改めて感じた。今回の不思議な味覚体験を子供たちにも体験してほしいと思った。味を感じる仕組みについて興味を持つことで、食自体にも興味を抱いて貰えると思うからである。また、亜鉛欠乏による味覚障害の話を聞いて、近年の若者の食生活の見直しが必要だと思った。ファストフードばかり食べていてはいけない、もっと日本食の大切さを伝えていくべきだと思った。
 今回、初めてミラクルフルーツとギムネマを食べて、味覚の変化を体験することが出来た。ミラクルフルーツは、酸っぱいものを甘く感じさせる効果があり、甘い物を食べたいという欲求を安全に満たすことが出来るため、糖尿病患者の治療に利用できると思った。また、ギムネマには、糖の吸収を抑制し血糖値の上昇を押える働きがある。味覚修飾植物は、近年増加中の肥満や糖尿病の予防に効果的だと思った。
 味覚体験を通して、味を感じる仕組みについて理解が出来た。食育の大切さを学び、味覚修飾植物の今後の展開についても考えさせられた。早く医療の現場で活用される日がきてほしいと思った。

■参考文献
・ギムネマの効果と効能
http://www.mit-japan.com/ndl/ndl/gymnema.htm



Dさん 

 今回の講義を聞いて、私は味覚の大切さを学ぶことができた。
 その理由は2つある。まず、1つ目にギムネマとミラクルフルーツの実験である。
 ギムネマについては植物であることも、名前を聞いたこともなく初めてで、どういった効果があるのか謎だった。スティックシュガーとチョコレートでの実験で、どちらも日常的によく食べたり、コーヒーに入れたりして口に入るものであり、甘い食品というのが私にとっては常識だった。
 ギムネマを口にしてから食べてみると、スティックシュガーは砂のよう、チョコレートは粘土のようで甘いとはまったく感じられなかった。
 今、自分が感じているこの違和感は味覚障害となった人と同じような状態であると聞かされて、私は一時的なものだがこんな状態がずっと続くというのは苦痛であり、食事をしたいとは思わなくなると思った。そんな中、味覚障害になっている人は24万人もいると知り、その多さに驚きと共にその原因がファーストフードや加工食品といった私達の食生活と密接に関係していることが分かり、食生活について改めて考え直すことが必要だと感じた。
 ミラクルフルーツについては名前を聞いたことはあったが詳しくはどういったものなのかは知らなかった。グレープフルーツジュースとヨーグルト+レモンでの実験で、ギムネマの時のスティックシュガーとチョコレートと同じようによく飲んだり食べたりするもので、どちらも苦い、すっぱい食品というのが私の常識だった。
 ミラクルフルーツのタブレットを口にしてから食べてみると、どちらも甘さを感じ、苦さやすっぱさは感じなかった。糖尿病患者への生活習慣改善のために、ギムネマと共に使われるようになっている事を知り、糖尿病になると甘いものは食べられなくなるため、ミラクルフルーツを食べることですっぱいものを甘く感じられるので、甘いものを食べたという満足感が得られていいと思った。
 2つ目に味蕾や味覚について知ったことである。人でも成人と赤ちゃんでは、成人がおよそ6000〜9000個であるのに対して、赤ちゃんは12000個と味蕾の数が多いことを初めて知った。その理由として、赤ちゃんは私達とは違い、自分の前にあるものが食べ物なのかそうではないのかを判断できないためだと知って納得した。小さい頃は私達が見ていて食べ物じゃないものでも口に入れてしまう、その時に味蕾が多い事で苦味などを感じて吐き出すといったことができるのだ。味の中でも苦味は毒物のシグナルとされており、酸味と同じように舌の感度は高いことが分かり、小さい頃にピーマンを食べたくないと思っていたのはそういった理由もあることが分かった。無理に食べさせるよりも、食べられる年齢になっておいしく食べることがいいと分かり、こういったことを知れてよかったと思う



Eさん 

 「驚きの味覚体験」の講義を受けて、数日前に学内授業にて「味覚」についての実験を行ったので、同じような内容になることを予想していたが、全く違う内容の話がほとんどであり、今までの自分の「味覚」に関する情報を覆され、とても興味深い内容が多かった。まず、味覚地図の完全否定。舌の部分によって、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5種類を感じると思っていたので、とても驚いた。また、「味蕾での味の判別方法は、鍵と鍵穴の関係に例えることができる」という説明がとても分かりやすく、すぐに納得した。そして、「鍵が鍵穴に埋まりスイッチが入り、電気信号で脳に伝えられる」という部分では脳で味を判断していることが分かった。味蕾は舌以外にも存在することにも驚いたが、ビールなどで「のどごしが良い」と言われていることは間違いではないのだと思った。味蕾は成人では6000~9000個、赤ちゃんはそれよりも多いとは思っていたが、「味の認知の仕組み」により、偏桃体(情報から判断を促す部分)で成長していくと味蕾が減少していくのかと思った。また、他の動物にも成人以上に味蕾を持ち、10000個以上持っているのに驚いたが、特にナマズは200000個も持っており、その理由として、環境が影響しているのだと分かった。さらに、動物にとっての味覚についての例で上がったコアラの話がとても興味深かった。コアラはユーカリを食べ、長時間眠っている動物として有名であるが、ユーカリは他の動物にとっては毒であり、素早く敵から逃げることのできないコアラはユーカリの森で生活することで生き延びており、ユーカリはカロリーが少ないため、エネルギーが足りず長時間睡眠となってしまっていることで、合点がいった。
 人間にとっての味覚では、私は「“辛さ”は味覚に含まれないのか?」とずっと疑問に思っていたので“辛さ”は「体性感覚」といい、味蕾刺激ではなく、神経の刺激をしており、皮膚に辛いものを付けるとヒリヒリしてくるのはこういった理由があることが分かった。また、生活の中で食事以外に味覚を利用されていることに驚いた。赤ちゃんが人形を食べてしまわないように、人形の足に苦味成分を塗ってある話はとても驚いた。また、数日前の実験でも苦味への反応は一番高かったので、危険を察知するためにちょっと食べてもすぐに反応できるよう生まれつき感度が高いことが分かった。
 私は好き嫌いがほとんどないのだが、その理由として雰囲気と直そうと思った事があげられると感じ、メカニズムと好き嫌いを直す条件に納得した。子供の頃から周りから「好き嫌いは良くない」と言われ続けていたので味覚形成の上で環境はとても大切だと感じた。「人間の舌の感覚は曖昧」と聞いたことがあったが、「人にとってのおいしさ」の「情報に基づくおいしさ」の部分であると思った。先生もおっしゃっていたが、某正月番組の食材の見極めを観ていて、見極めが難しいのはこういった事が理由なのだと分かった。
 「ギムネマ」と「ミラクルフルーツ」の味覚体験はとても面白く、興味深かった。ギムネマはあまり感じ無かったが、ミラクルフルーツでは最初に酸味のよく効いたヨーグルトとポッカレモンを食べ、その後、ミラクルフルーツを舌に浸透させてから再びヨーグルトとポッカレモンを食した際、非常に甘く感じた。ミラクルフルーツを食す前は再び食すことに抵抗を感じていたが、ミラクルフルーツを食した後は「もっと食べたい!」と思うほどであったので味覚の変化がとても面白いと感じた実験であった。
 現在、「好き嫌いによる奇食」や「味覚障害」などが問題となっていると感じている。味覚による今回の講義、実験を通して「味覚」への興味は深まり、自分でも調べてみたいと感じた。「食」と生活している人間にとって「味覚」はとても大切なものであると思うため、「味覚」について一人一人がもっと知っていくべきであると思う。



Fさん 

 大学の授業の中でも味覚について学ぶことはあったが、味蕾での味の判別方法が鍵と鍵穴の関係というとても分かりやすい表現で、図をイメージすることができ、納得できた。また、赤ちゃんや幼い子供は味蕾の数が12000個と成人よりも多く味に敏感な理由も理解できた。草食動物は草に毒があることに気づかなくてはいけないために味蕾の数が多いことや、暗いところで生活しているナマズでは体表に味蕾があることも初めて知ったので驚いた。動物にとっての味覚は生きていくうえでの必要不可欠な感覚であり、人間では幼いころは安全性を確かめるための手段であるが、年を取るにつれて味を楽しむというおいしさを求めるとともに生きていくうえで必要な栄養素を知るためのものなのだと感じた。
 ギムネマの試食では、甘みの鍵穴にロックをかけることで甘みを感じなくなると言葉ではわかっていても実際に試食してみると甘いはずの砂糖が無味で砂利が口の中に入った時のような感覚であり、ミルクチョコレートはカカオの度数が高いブラックチョコのような味になり、粘土を口の中に入れたような感覚に襲われた。甘みを感じていないだけで口の中の感覚まで違和感になると思っていなかったためどうして感覚まで変わったような気持ちになるのか興味を持った。甘みの味覚障害の方はこのような感覚になるのかと実際に体験でき、将来味覚障害の患者と関わることがあるかもしれないので参考にしようと思った。家でギムネマの葉を食べてから食事をしてみたが、ワサビの味はほとんど変わらなく食べやすかった。
 ミラクルフルーツの試食では、ミラクリンが酸味とぴったりくっつき甘みの鍵穴にはまることで酸味が甘みに感じられ、レモン果汁が不思議なくらい甘く感じられた。いつもならあまり好き好んで飲むことのないグレープフルーツジュースも甘みが強くなり、苦味もあまり感じなかった。オレンジジュースを飲んでいるような感覚であった。
 1週間ほど前に、自らの味覚地図を作成してみるという解剖生理学の実験があり味覚の場所というのが定まった場所で感じているのではないということを実感していたので今回の講義で試食をすることでさらに味は舌のどの部分で認識されているのか決まった場所ではないことが分かったのでよかった。
 ミラクルフルーツは酸味を甘みに変えるという作用があるので糖尿病患者などの低カロリーで安全な甘味剤を必要としている人に利用できるかもしれないということを知り、単に私たちが味覚の不思議として利用するだけでなく医療の現場でも利用できるのだと感心した。私たちが将来糖尿病患者などのカロリー制限などのある患者に栄養指導をする機会があった時に紹介できるようなミラクリンの今回食べたようなタブレットのようなもので商品化されれば甘いものを我慢する人が少しでも減ってもらえればと感じた。
 まだ甘みと苦味の味覚修飾植物しか見つかっていないということであったが、もしも塩味の味覚修飾植物が見つかれば減塩などに役立つのではないかと思った。
 味覚について理解を深めることで舌をだまして普通では食べられないものをおいしくたべられるということを知ることができるのでより多くの人が知るべきだと思った。
 味覚についても初めて知ることが多く驚きが多い講義となりとても興味を持って真剣に聴くことができたと思う。また、試食があったことで自分の身を持って体験でき、とても良い体験・経験になった。
 病院で栄養指導をすることや、介護食やエネルギーコントロール食などのメニュー作成、食品開発などに興味があるので今回の講義でミラクルフルーツをうまく利用することで患者の負担を少しでも減らすことができるのではないかと興味を持って聞くことができた。自分でもさらに味覚について調べたいと思った。

■参考文献
・配布資料



Gさん 

 今日は5時間目にも講義か、と重い足取りで教室に向かっていましたが、「ミラクルフルーツ」という言葉を聞いて一気に眠気も飛び、興味津々で講義を受けました。昔テレビで観て、ずっと気になっていたミラクルフルーツを実際に体験することができてとても嬉しかったです。また、味覚体験をしながら味覚の仕組みについて教えて頂けたのでより理解が深まりました。
 味を判別する味蕾のことについては、学校の講義でも少し学びましたが、鍵と鍵穴のような仕組みで味を判別していると知り面白いと思いました。小さな味蕾が、様々な食品の味を一つ一つ繊細に読み取っているからこそ、毎日おいしく食事ができているのだと改めて感じました。また、成人よりも赤ちゃんの方が味蕾の数が多いということを初めて知りました。リカちゃん人形など、子供のおもちゃにはわざと苦い成分が塗られていて、食べ物ではないということを認識させるのだと聞いて、なるほどと思いましました。味覚は食べ物のためだけでなく、経験や学習のために備わっているのだということがよく理解できました。また、ハエやチョウなどの虫にも手に味蕾があり、味を感じ取ることができると知って、味覚というのは人間だけでなく、生物が生きていくうえでとても重要なものだということを再認識しました。
 私は食べることが大好きで、毎日ご飯を食べるのが楽しいです。しかし、それは味覚があるからこそできることです。今回実際にギムネマの葉を食べ、甘味を感じなくなる体験をし、味を感じないということに怖さを感じました。味覚障害という病気が近年若者に増加している中で、その原因が加工食品やファストフードなどの頼りすぎ、日本食の衰退であると知り、意識をすれば簡単に改善できることなのだから、全国的に呼びかけるべきだと思いました。また、幼い頃の食習慣は大人になってからの食習慣の基礎ともなるので、小・中学生を対象とした食と味覚に関する栄養教育を積極的に行っていくべきだと思いました。
 今回の講義で体験したミラクルフルーツやギムネマ意外にもいくつか味覚修飾生物は存在しており、実際にミラクルフルーツやクルクリゴという植物において糖尿病患者たちのための甘味剤として研究が進められていますが、甘味以外の味覚修飾生物も発見されて欲しいと思いました。例えば、塩味を感じる味覚修飾植物が発見されれば、高血圧患者など塩分を制限しなければいけない人が、薄味の食事でも満足できる食事をすることができます。また、味覚修飾植物から塩や醤油に代わる新たな塩味調味料が発明されれば、高血圧患者に関わらず、様々な生活習慣病を防ぐことができるのではないかと思います。
 味覚について学ぶだけでも身の回りの食べ物や生物の見方が変わり、とても興味深く、楽しい講義でした。



Hさん 

 私は今回の講義で、ミラクルフルーツについて初めて知りました。名前はなんとなく知ってはいましたが、味覚が変わるということはまったく知りませんでした。講義で学んだことのなかで特に衝撃的でなるほどと思った内容があります。それは、味雷が舌だけにあるのではなくて、喉にも上あごにもあるということです。喉に味雷があるから、炭酸飲料を飲むとシュワシュワと感じるし、入れ歯をしている人は味雷が塞がってしまうから味を感じにくくなると知り、前におじいちゃんが、「入れ歯にしてから、ご飯がおいしくないわ」と言っていて同じ歯なのになぜおいしくなくなるのだろうと思っていたので、疑問に感じていたことが今回の講義で全て解決しました。このことをおじいちゃんに伝えてあげたいと思います。
 味覚修飾植物の今後の展開として、これから医療の現場でもっともっと役立っていってほしいと思います。島村先生が、糖尿病の患者さんが甘いものを食べることができないが酸っぱいものを甘く感じて食べることができるとおっしゃっていて、食べたくても食べることができなく、悩んで苦しんでいらっしゃる患者さんにとって味覚修飾植物が、希望の光となってほしいと思いました。この味覚修飾植物を通して、少しでも多くの患者さんが体も気持ちも楽になって、好きなものを食べることのできる楽しい日常を送ってもらいたいなと思います。医療の現場以外でも、ダイエットや子供たちに甘いお菓子ばかり食べさせないことにも役立つのかなと思いました。
 今回の味覚体験の講義は、将来、栄養士として社会に出るかもしれない私にとってとても貴重な講義となりました。私にとっては常に新しく新鮮な情報ばかりの講義で1時間30分はあっという間でした。実際に、ギムネマやミラクルフルーツを食べて味覚障害の方の体験ができて、食べても全く味がしないということがどれほど辛いのかということ、それと同時に私たちが今、ご飯やお菓子を食べて甘い、辛い、苦い、美味しいと感じることがどれだけ幸せなのかということを実感できました。味がなく、食感だけのチョコレートは吐き出してしまいたいほど気持ち悪かったです。私たちの世代の人はよくファーストフードや加工食品を食べます。こういったものを食べ続けると、今は良いかもしれないけれども将来味覚障害のような病気になってしまう可能性があり、辛い思いをするということを1人でも多くの患者さんに知ってもらい、悪い食生活を見直して改善してもらえるような説得力のある栄養指導ができるような栄養士になりたいと思います。栄養士として社会に出たときに、必ず今回学んだ味覚体験の講義は役立ってくれると思います。



Iさん 

 今回の味覚体験で初めて味覚修飾植物には多くの種類があると知った。元々、ミラクルフルーツはテレビなどで取り上げられて知っていたが、ミラクルフルーツ以外にもギムネマやクルクリゴ果実など多く存在していることに驚いた。ギムネマを口に含んで飲み込んでから、チョコレートを食べたとき、甘くないチョコレートは泥を食べているように感じたので、食事の中で甘味が与える影響は大きいと感じた。ミラクルフルーツのタブレットを実際に食べてみて、ポッカレモンとグレープフルーツジュースがとても甘くなったので、驚いたと同時に味覚がおかしくなってしまったような気がして、少し怖いと感じた。
 舌の「味を感じる」という仕組みについてもっと詳しく知りたくなった。味覚は、舌だけで感じるのもではなく「経験と学習」によって生み出されることから、脳が与える影響も大きいと、この講義を通して知った。大人になると味覚が衰えるため、幼いころに嫌いだったものが食べられるようになると聞いたことがあり、そうと思い込んでいたが、経験によっておいしいと感じているものがあると知り、食べ物の好き嫌いと味覚と脳の関係について深く知りたいと思った。
 味覚修飾植物や味覚について知ることは、医療現場などで役立つと知った。低カロリーの食事を必要とする糖尿病患者などは、砂糖を使用せずにミラクリンの作用によって甘味を感じることができ、糖尿病治療の食事においての苦痛を和らげてくれる効果がある。また、ネクリオンは低エネルギー甘味料として期待されており、多くの可能性を秘めている。そして体験で使用したギムネマは舌に存在する受容体だけではなく、腸管において糖の受容体として作用して糖の吸収を抑制しダイエット効果があると期待されている。このように、味覚修飾植物がもたらす影響や効用は大きく、今後の展開に期待がかけられている。
 現代では若い世代の味覚の衰えが問題になっており、濃すぎる味付けや油を多量に使った料理などが好んで食べられている。そんな中で、味覚について知ることは食生活の見直しになり、急増した生活習慣病の改善にもなると思った。

■参考文献
・飯山悟、都甲潔著 「食品・料理・味覚の科学」 講談社 2011年
・阿部啓子、山本隆ほか 「食と味覚」 建帛社 2008年



Jさん 

 講義を受けて特に興味深かったことは、2つあります。1つは、味蕾の数が動物によって異なるということです。それぞれの動物が生きていくのに適した数の味蕾があることが分かりました。また、赤ちゃんや子供が味に敏感なのは、大人に比べて味蕾が多いからだということが分かりました。苦みに敏感なのも、本能的に苦みが毒物のシグナルとして頭に入っているからだということになるほどと思いました。
 2つ目は、人間にとっておいしさは、情報に基づくものがあるということです。人は脳の偏桃体という部分で、情報からおいしい、おいしくないなど味を認知していることが分かりました。情報が味覚に影響していることは多いように感じます。例えば、食品表示のラベルを見て、添加物があまり記載されていなかったり、商品の保証がしっかりしていると安心しておいしく感じたりします。また、テレビの影響も大きいように感じます。最近、コマーシャルで宣伝していた、あるチョコレートのお菓子を購入しました。そのお菓子を食べてみて、やはりコマーシャルで宣伝しているものはおいしいと感じました。その時はそう感じましたが、後々になって考えてみると、コマーシャルで宣伝していたものだからおいしいに違いないという考えがあったから、おいしく感じたのかもしれません。コマーシャルで宣伝してないものでもおいしいと感じるものは沢山あります。コマーシャルという情報が、無意識のうちに味覚に影響していたように感じます。このように、情報によって味覚が左右されることが多々あります。情報に惑わされないこと、正しい情報かどうか見極めることが大切だということが分かりました。
 今回初めてギムネマとミラクルフルーツを試食しましたが、味覚の変化にとても驚きました。糖尿病など糖質を制限しなくてはならない病気の方の食事に味覚修飾植物を使えば、甘いものが食べられないというストレスを減らすことができるのではと思いました。医療の場で使えれば、食事制限をされている方が、よりおいしく、楽しく食事をすることができると思います。



Kさん 

 今回の講義の前の時間に、丁度味覚の実験をしていたのでとても参考になる話ばかりでした。その中でも、動物それぞれの性質によって味蕾の数や場所が異なるということはとても興味を持ちました。人の味蕾は6000〜9000個存在するのに対し、ナマズの味蕾は200,000個も存在するということに驚きましたが、生活環境や性質によって味覚を頼りにしなければいけないという理由に思わず納得してしまいました。また、人は情報に関与する扁桃体が最も発達しているという点もいくつか思い当り、中でも食に関する情報に惑わされていることが多いと感じました。普段、私たちはいかに固定概念に捉えられていて、明確な根拠をあまり知らずに物事を把握していたということを改めて実感し、自分で正しい情報かどうか判断することの大切さを思い知りました。
 実際に味覚の実験を行った際に、甘味やうま味の感知が上手くいかなかったので、人は酸味や苦味などの危機的シグナルには敏感であるためという根拠づけに理解することができました。
 島村先生の講義は、とても興味のある話題ばかりであっという間に時間が過ぎてしまいました。また、理論づけがとてもわかりやすかったので、納得することばかりでとても濃く学べる講義となりました。講義の主題であるミラクルフルーツですが、存在は知っていましたが、自分の味覚で体験できたのでとても説得力があり、味が変わるとわかってはいてもいざ実際に変化を味わうと感動しました。また、甘く感じさせるという味覚修飾物質というものは想像できますが、甘味を感じさせなくするという、ギムネマというものは知らなかったのでとても驚きました。
 味覚修飾物質は食べ物の味を変えるのではなく、一時的に味覚を変えるというのはとても遊び心があり、楽しいものだと身を持って感じました。しかし、それだけでなく、医療やその他の現場でも生かすことができるという話を聞き、ますます興味を持ちました。また、今では人工甘味料が主流とされている一方で、味覚修飾植物は知らないという人もまだたくさんいると思うので、そのような人にぜひ味覚修飾植物の良さをたくさん知ってもらいたいと思いました。そのためには、もっと身近なものであるべきだと考えています。私たちのような食物を学ぶ分野はもちろん、それ以外の分野を専攻している人や周りの人にも関心を持ってもらえるよう、私も講義で学んだことを伝えていけたら幸いです。

■参考文献
・島村光治のホームページ
http://www.taste-m.com/
2015年5月11日閲覧



Lさん 

  普段特別に意識をすることなく使っている味覚のしくみが、“鍵と鍵穴の関係”に例えられることでよく理解できた。鍵穴にあたる味蕾は人が味を感じ楽しむためのものだと思っていたが、動物にとって大切なものであるとわかった。例えば、人では成人よりも赤ちゃんの方が約3000〜6000個味蕾が多く存在する。これは身を守る力の弱い赤ちゃんが自分に有害なものかを敏感に判断するためである。また、蝶は卵を産む際にその場所に有害なものがないか手にある味蕾を使って確かめる。これらより味蕾は、有害なものから身を守るために発達してきたものなのだと思った。
  先日解剖生理学実験で味覚の実験を行ったため、その時の結果とも照らし合わせながら講義を受けた。舌を9区分にし、基本味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)と水(純水)の6つの刺激をランダムに舌に与え、正確に味を判断できるか(あるいは、味をどのくらい曖昧に判断しているのか)という内容で、味覚地図の考えは実際正しいのか正しくないのかを調べた。私は、甘味とうま味が9区分とも不正解であったが舌の感度自体が低いということが講義でわかった。また、被験者5人とも塩味と酸味を混同することが多かったが、塩味の感度がやや低いということもわかった。私はこの実験で味覚地図は正しいとは言えないという結論に至ったが、ギムネマとミラクルフルーツの試食で身をもって味覚地図は正しくないと思った。
 今回の講義を通してギムネマやミラクルフルーツのような味覚修飾植物を初めて知ったが、今後様々な現場で活用されていくのだろうという可能性の大きさを感じた。
 私は将来子どもの食育に関わる仕事がしたい。なぜなら、子どもが好きだということと、近年の医療費の問題や生活習慣の乱れなどは、幼い頃から食について興味を持ち、自然と良い食生活などの生活習慣を身に付けておけば改善されていくのではないかと思っているからだ。若者の味覚障害においては、年に24万人に味覚障害が発症しているということに驚いた。この原因は亜鉛不足であり、加工食品やファーストフードなどに頼りすぎると発生しやすい。島村先生も活動されているが、自分で食事を選択する機会が増えてくる小学校高学年頃にギムネマによる味覚障害の体験をすることは、味を感じる喜びやありがたみ、また味を失う苦しさを体で理解できる貴重な体験になると思う。このような活動がまだ広まっていない地域にも広がっていけば良いと思う。
 食育に限らず医療の現場でも味覚修飾植物の活用が期待されている。エネルギーや糖質の摂取制限がある肥満による病気や、糖尿病などは食事に制限がかかってくるため食事や生活に満足できない場合がある。酸味を甘く感じさせるミラクルフルーツを用いることで糖分を摂らずに甘いものを食べたようになるため、病状の改善やQOLの向上につながる。
 様々な状況の人々がより良い生活を送れるよう、また食や味覚に興味を持つきっかけとして味覚修飾植物の活用が増えることを期待する。食育においては自分も関わることができたらと思う。

■参考文献
・島村光治のホームページ
http://www.taste-m.com/
2015年5月11日閲覧