ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2015/04/27に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 子どもの食と栄養の講義の一環として味覚に関する特別講義を受講させていただき、保育について学んでいるものとして味覚について知ることが食育につながるということを学ぶことが出来ました。
 舌全体に味蕾という味を感じる部分があり、赤ちゃんの時の方が味蕾が多いということを知り、小さいころから食事に気を付けてあげることの大切さを知りました。保育者として好き嫌いが多い子どもに嫌いなものを好きになってもらうためには、楽しい雰囲気を作り出したり、自分でその食材を栽培したり、完熟のものや出来たて、旬なものを食べる機会を作ったりして食の楽しさを感じてもらうようにしなければならないと思いました。
 今回講義で取り上げられた、甘味阻害物質のひとつであるギムネマの葉を実際に体験してみて、そのまま食べたら甘いグラニュー糖が舌にギムネマの葉をすり込み食べてみると砂のように味を全く感じず不思議な体験をすることが出来ました。またチョコレートは油粘土のようで気味が悪く、美味しくありませんでした。私自身、ストレスが溜まるとチョコレート菓子を食べ過ぎてしまうことがある為、とても興味深い結果でした。ダイエット効果が期待できるのではないかと思ったからです。しかし、ギムネマの葉の効果を完璧に感じるためには舌全体だけではなく喉や上あごなど味覚を受け取る部分に、すり込まなくてはならない手間を軽減しなければ普及することが難しいと思いました。
 苦味や酸味は少しの量でも子どもは敏感である理由が、腐敗物や毒のある食べ物を瞬時に判断するためだということがわかり、大人の好む苦いものや酸っぱいものを子どもに無理に食べさせてはいけないということを学ぶことが出来ました。また味を判断するのは口だけではなく五感全部が関係しているという点もとても勉強になりました。食事をするときに盛り付けがきれいであることやいい香りがすることは料理を美味しく感じさせる要因であることがわかりました。
 味覚修飾植物のミラクルフルーツの体験ではレモン飲料が甘くて飲みやすいジュースに変わり、トマトがフルーツのように甘くて面白かったです。ミラクルフルーツが酸味と結合して甘く感じさせるという仕組みを理解し、今後糖尿病患者に低カロリーの糖分を抑えた食事を提供するための手助けになるということを知り感動しました。糖尿病になってしまったら甘いものを控える治療で辛い思いをしていた人に甘いものを食べてもらえることは人を幸せにするのですごいと思いました。
 今回の講義を通して味覚は様々なことに影響されるということが分かりました。味蕾に味覚修飾物質や甘味阻害物質などが作用することで味を変化させるだけではなく、楽しく食事をすることや見た目をきれいにすること、自分で料理を作ったりするだけでも美味しくなるので、食べることの大好きな子ども達を育て、健康で毎日元気に過ごす基礎を作りたいと思いました。



Bさん 

 今回、島村光治先生の驚きの味覚体験という講義を受けて、普段気にも留めていなかった味覚のしくみや重要性を知ることが出来ました。人にとって味を感じることはとても大切なことだと学び、食の大切さを子どもたちに伝えていくことが必要だと強く感じました。
 味を感じるとき、食べ物の味を直接感じているのではなく食べ物が唾液と混じり合って水溶液になることで味を感じることが出来るとわかり、味を感じるには唾液の存在も重要になってくるのだと知りました。味蕾という味を判別する部分があり、舌だけではなく上あごやのどにも存在しておりさまざまなところで味を感じています。蝶々には、卵を産む植物には毒があるかを調べるために手に味蕾があります。蛇や鳥は触感で食べ物かどうかを判断することが出来るために味蕾が少なく、ライオンなどは食べ物だと分かって食べているので味蕾が2千個くらいあります。ウサギや牛などは食べる草に毒があるかを見極めるために約2万個の味蕾を持っています。乳児には変なものを食べないために味蕾が約1万2千個あるので、離乳食は味が薄くなっているのだと知りました。食事は生きていく上で欠かせないものであり、その食事に強く関わっている味蕾は重要な部分だと学ぶことが出来ました。また、最近の日本人は加工食品に頼りすぎでおり、味蕾を新しく作っていくのに必要な亜鉛を含まれていない食品や亜鉛を追い出してしまう添加物を多く含む食品を食べているため、若者の間で味覚障害が急増していると知りました。亜鉛が多く含まれているそばや貝類、お茶など日本食を見直していくことが必要だと学びました。
 味覚は、人間にとって経験を繰り返して学習していくものであり、五感を使うことでおいしいと感じることが出来ます。出てきた料理の色や光沢を目で見て、匂いを嗅ぎ、口に入れた噛んだ時の硬さや温度を感じ、咀嚼する時の音を聞き、食べ物を味わうことでおいしいと感じると共に食事をすることは楽しいものであると感じるのだと学びました。食事をする時の楽しい雰囲気は食べ物の好き嫌いにも繋がるポイントの1つで、他に、食べ物の第一印象、さまざまなものを食べる体験というポイントで食べ物の好き嫌いが決まってきて、調理法を変えることや食べ物の知識を増やすことなどで好き嫌いをなくすことが出来るのだとわかりました。また、ピーマンなどの苦味は毒のシグナルとして頭の中に入っているので子どもたちには嫌いな食べ物になるが、食べていく経験を繰り返し学習することで苦味をおいしいと感じるようになるとわかり、最近自分がピーマンを食べられるようになったのは経験を繰り返して学習していったからだと理解しました。嫌いだからと言って嫌いなものを食べさせないと経験を繰り返すこと学習することが出来ず、大人になっても嫌いな食べ物が克服できず食わず嫌いになってしまうのだと考えました。楽しい雰囲気を作りつつ、嫌いな食べ物を少しでも食べてもらうように工夫していくことが保育者に求められることだと考えました。
 今回の講義で、味覚修飾植物を使った実験を通して味を感じるしくみや味蕾のことなどを学ぶことで改めて食の大切さについて考えることが出来ました。いろんなものを食べること、日本食について、食べ物をおいしいと感じることなどを子どもたちに楽しく学んでもらうために、食について知る機会を保育に取り入れていきたいと強く感じました。



Cさん 

 私は今回初めて味覚についての講義を聞き、知識として学ぶこと、実際に自分の体で体験し学ぶことの両方の学びが約90分の講義の中で体験することができ、とても内容の濃い時間となりました。
 今回の島村光治先生の講義は、「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜植物を通じて味覚の仕組みを理解する」という内容で、今まで知識としてなかった味を感じる仕組みから動物にとっての味覚、さらには味覚に影響を及ぼす植物についての紹介など、多くの発見が得られました。その中でも私が特に興味を持ったことは、味を感じるセンサーである味蕾の数が、人間と他の動物とでは全く異なるということです。ウサギや牛は人間の味蕾の数よりも多く、鯰はさらにはるかに多い味蕾をもっているということが分かり、その数の多さにも適切な理由がある事が分かりました。ウサギや牛は草食動物のため、草を食料とします。そのため草の中に毒が含まれていることも稀にあるためその毒を見極めるために味蕾が多いことや、鯰は水の中で生活しているため、体全体に味蕾をつけておくことで餌となる生物がやってきたことが瞬時に感知できたり、外敵から身を守る役割も担っていることが分かりました。また、人間の成長過程でも乳児の頃の味蕾が一番発達していて数が多いことが分かり、乳児の食べ物にどうして味の薄い物ばかりが選択されてきたのか、その理由の根本がよく分かりとても良い勉強になりました。
 さらに、味蕾というものは口の中だけにあるわけではなく、各動物、昆虫によっても味蕾のある場所が様々だということ、味を感じる、美味しく食べ物を食べるということには五感が深く関係しているということも学べました。
 ミラクルフルーツとギムネマの味覚に影響を与える仕組みについては、実際に自らの舌で感じ、どのように味が変化するのか体験することができました。甘いものが酸っぱくなったり、逆に酸っぱい物が甘くなったり味覚修飾植物には一時的に味覚機能を変える要素が含まれていることが分かりました。このような味覚修飾植物は、これからの医療現場などでもとても役に立つ極めて貴重な植物だと思います。日本国内で育てることが難しいということや、育つのに何年もかかるという点が難点だと思われますが、もし未来にこのような味覚修飾植物の医療現場での使用が認められ一般家庭でも使用できるようになれば、今まで治療に難しかった糖尿病などの病気も治るかもしれないということを強く感じ、これから様々な研究によってより良い方向へ味覚修飾植物が影響を与えてくれることが期待できると思いました。
 今まで当たり前に食べ物を食べていたことが、本当はとても繊細な体の機能によって成り立っていたことを今回の講義内容から感じ、人間の体、動物の体がどれほど複雑且つ単純な構造で成り立っているか、味覚という動物の体の一部分から生き物が生きるためにその生息する場所や地域、環境に適応した体の工夫や術を上手く身につけているということがよく分りました。味覚について知る事は、自分の体や食について見直すことのできる良い機会になると思います。この機会で学んだことを保育現場で活かし、子どもたちにも食べることの素晴らしさ楽しさを教えることができる保育者になりたいと思います。



Dさん 

 島村先生の講義を受けるまで味覚について深く考えたことはありませんでした。ですが、今回講義を受けギムネマやミラクルフルーツといったとても不思議な植物たちとの出会いで味覚のしくみについての理解や、現代の食生活について考えるきっかけとなりました。
 最初のギムネマの味覚体験では、甘かったはずのチョコや砂糖が、甘味がなくなり、粘土や砂のように感じられとても不思議でした。ですが、鍵(味)と鍵穴(舌)の関係を知り納得です。甘味、酸味などの味の成分はそれぞれ形が違う鍵のようなもので、味を感じるには専用の鍵穴にぴったりの鍵が差し込まれスイッチが入る必要があるのです。ギムネマは、甘味の鍵穴にふたをした状態になるので甘味だけを感じなくなり、粘土や砂のように感じられたのです。ミラクルフルーツもこの原理です。
 ギムネマの味覚体験で普段感じていた味覚が感じられなくなり、疑似ではありますが、味覚障害の体験をしました。味覚障害とは、食べ物の味が感じなくなる病気で体内の亜鉛の量の不足により新しい味蕾がつくられなくなるのが原因です。加工食品に頼りすぎた食生活で亜鉛を含む食品、海藻やそば、魚をあまり食べなくなったため近年若者に急増しているのです。食事の楽しさや、甘いものを食べて幸せと感じることができるためにも食生活の見直しをはかる必要があると感じました。
 将来保育士を志す身として、子どもたちへの食育は重要なポイントです。島村先生の講義をうけ、子どもの頃の味覚形成が非常に重要だということを改めて理解しました。子どもは味覚センサーが大人の三倍で大人より味覚に敏感であるといえます。また本能的に好む(甘味・塩味・うま味)と経験で好きになる(苦味・酸味)があるということからも子どもの頃の食経験を大切にした保育をしていかなくてはと思いました。初体験の食材はネオフォビアに注意し、調理法や声掛けなどの工夫が必要です。ある保育園では、薄味で素材の味を生かした調理であったり、和食中心、おやつも手作りを心掛けているそうです。こうした活動から、子どもたちの味覚の発達を守っていくためには、周りの大人たちが味覚に対してや子どもの頃の食生活の大切さなどを理解しておく必要があるということが言えます。
 今回、島村先生の味覚体験の講義を受けたことで、味覚の重要性、そこからみえてくる現代の食生活の問題点を理解し子どもたちへの食育について、より深く考えることができました。この講義をこれからの学びにつなげていきたいと思います。
 楽しい講義をありがとうございました。



Eさん 

 私が講義で興味を持ったのは、味蕾の数についてだ。人間や動物の味蕾の数の違いを学んだ。例えば、なまずには約200,000もの味蕾があると知った。その理由として、濁った川や沼で暮らすなまずにとって目が見えない代わりに味蕾で感じると聞き、環境に応じて味蕾の数が違うことを初めて知った。また、一番驚いたのは、人間の赤ちゃんと大人では味蕾の数が大きく異なるということだ。舌のセンサーが敏感で味蕾の数が多いのは、味を感じやすいソムリエやシェフなどと思ったが、そういった類の人たちは、脳での処理反応で味を感じていて、実際は、赤ちゃんの味蕾の数が多いと学んだ。したがって、乳児が食べる離乳食の味が薄いと知り、感心した。今回の講義で初めて知ることがたくさんあり、動物の環境と食の関わりや味蕾の仕組み、小学校で習った味を感じる場所の味覚地図の間違いへの気づきなど私たちがいきていくうえで必要不可欠な食について学ぶことができた。
 ギムネマとミラクルフルーツの味覚体験で感じたことは、なかなか普段このような体験をすることができないが、なぜこのような結果になったのか興味を持つことができた。また、話を聞くだけでは感じられない、実際に体験してみて、味や食感、においを感じることができた。このように身近な食を大切にするために実際に体験することも重要だと思った。そして、子どももげんきで健康な生活を送るために食に興味を持つことが大切だと考える。しかし、子どもに食の話を一方的にするだけでは伝わらない。そこで、今回の講義のように実際に体験して、疑問や感想をそれぞれが持ち、食に関心が持てるような支援も必要だと思う。他にも、エプロンシアターや絵本などで楽しく食育に触れることもできる。
 そして、味覚について知ることも重要だ。その重要性として、普段何気なく食べているものを味覚で感じることでおいしいと感じたり、疲れが取れるから酸っぱいものを食べたり、食べることは生きることで、食を大切にし、健康に生きるために必要なことだと考える。また、味覚について知り、食を楽しむこともできる。しかし、近年、若者の味覚障害が問題になっているが、そうなると食を存分に楽しめない。したがって、幼少期から食に興味を持ち、食事の時間を楽しい時間にすることも重要だ。そして、味覚をフルに使って、いろんな味を感じて、バランスの良い食事をとることも大切にしていきたい。
 今回の講義は、食に興味を持つきっかけとなった。今まで食べることは好きでも、味覚を意識したり、味蕾についての知識も中学校で少しだけしか習っていなかったり、食についてあまり関心を持ったことがなかったけれど、初めて知ることばかりで、実際に体験してみて感じたことや分かったことがたくさんあった。そして、保育者になったら、子どもたちが健康な保育生活を送るために、興味を持てるような食育をしたいと思う。



Fさん 

 今回、島村先生の講義での味覚体験のお話を小川雄二先生から聞いたときにとてもわくわくしていました。人間の味覚を左右するものが存在すると知らなかった私は、信じることも出来ず体験しても効果は少ないものだと思っていました。しかし、ギムネマを食べた後に食べたチョコレートはビターチョコレート、もしくはチョコの味さえ感じられず油っぽい塊でした。また、グラニュー糖は砂のように舌の上での感触しかなく味は一切感じられませんでした。ただ不思議でしょうがなく、脳では“甘い物”と味を知っているにも関わらず味が感じ取れない、という矛盾が体内で起こっていたため少し混乱さえ覚えました。
 一方、ミラクルフルーツではレモン汁とヨーグルトを混ぜた物での実験でしたが、そのまま食べると唾液腺が刺激されるような酸味で今でも思い出すだけで唾液が出てきます。しかし、ミラクルフルーツを食べると甘酸っぱいデザートのようなおいしさでお代わりをしてしまいました。講義の後に食べたプチトマトや梅干しも甘く感じられました。ただ、ミラクルフルーツのタブレット自体が苦手な味でした。
 講義では、ギムネマやミラクルフルーツの仕組みについてだけではなく、舌全体の構造や人間を含めた動物との比較を学びました。人間は味に敏感だと思っていましたが、その考えを覆されると共に人間はこの味蕾の数でたくさんの種類のものを味わっていて贅沢であるとも思いました。人間の中でも差はあって味音痴という単語は味蕾の数も関係しているのかと疑問に思いました。また、赤ちゃんの離乳食が薄く味付けされている理由や舌の部分で5種類の味を感じるのではなく、それぞれの味に適合した味蕾があることなど、初めて知ることばかりでした。家庭で違う味付けの濃い薄いで味蕾の鋭さ・鈍さは変わってくるのかも調べてみようと思います。
 人間が苦手な物、嫌いな物の根源や理由などのお話で保育の現場でトラウマになるようなことがないようご飯の時間は楽しく、将来子どもたちの嫌いな物が極力少なくなるよう工夫して栄養バランスのよい食事を子どもたちにさせていきたいです。
 また、コアラやライオンのお話では、野生ならではの動物のかしこさや生き延びる知恵がついていて、なぜ毒かもしれないものを食べようと思ったのか、どうやって食べる手順が自分の体に効率がいいかを知ったのか、それも生きてきた中での経験なのか人間もそれは同じですが不思議です。
 島村先生の講義うけることができて光栄です。貴重な体験をすることができ、味覚につての知識をつけるだけでなく、保育の現場に立った時や自らの子どもと食に関する状況や口に入れやすいおもちゃで遊ぶときなど幅広く考えさせられました。今回の講義で学んだことを活かして子どもたちの健康や子どもたちとの上手なコミュニケーションがとれるようになっていきたいです。ありがとうございました。

■参考文献
http://www.hpda.or.jp/syokuiku/05grow/01.html



Gさん 

 今回味覚に関する講義を受講し、私たちが毎日当たり前のように行っている“食べる”という行為において、味覚がどれだけ重要な意味を持っているかということがよくわかりました。
 私たち人間は普段、味覚によって美味しいと感じるかそうでないかで、食べたものが好きか嫌いかの判断を無意識にしていると思います。しかしライオンやナマズ、コアラなどの話を聞いて、動物たちにとって味覚はまさに“生”に直結しているのだと感じました。好きか嫌いかではなく、生きる上で役に立つかどうかで食べるものを選び、そして食べている。コアラが大好きなユーカリの話はそれをよく表していると思いました。生きる為に他の動物にとっては毒となるユーカリばかりを食べるように進化したなんて、なんて壮大な話かと衝撃を受けました。また、味覚には味を判別する味蕾があることも初めて知りました。この味蕾が、人間には舌全体と上顎、喉にあり5種類の味覚を判別するということですが、ウサギなどの草食動物は“毒=苦味”を察知しすぐ吐き出す為に味蕾の数が人間の約2倍あり、反対にライオンのような肉食動物は餌かどうかを判別してから食べるので味蕾の数が少ないということでした。このことは、動物にとって食事がまさに生きることであると言えるのではないでしょうか。
 そして人間は、生きるために食事をするという点では他の動物たちと一緒ですが、味蕾により味を判別しさらにそれを“楽しむ”ということが出来ると思います。ここが他の動物たちとは大きく異なる点だと思いました。食事を楽しむ為には、食べたものを“美味しい”と感じる必要があります。人間の味覚は先に述べたように5種類(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)ありますが、単純に“苦味=不味い”などと直結する訳ではありません。その食べ物を取り巻く様々な情報によって、本来の食べ物の持つ味以上に美味しく感じることが出来るからです。そしてこのことは、保育の現場に出たとき、食事の場面において非常に重要になってくると考えます。栄養を摂取するという目的だけではなく、その後の長い人生における食事スタイルを確立していく重要な時期でもある幼児期に、様々な食べ物を楽しく・美味しく食べることは非常に重要だと思うからです。味覚の嗜好は9歳〜12歳頃に決まるとのことでしたが、それ以前のこの時期に、大好きな友だちや先生と楽しく食べた体験、美味しそうな色合いの料理、といった経験を積み重ねることが、好きか嫌いかという嗜好に繋がるのではないかと思いました。実際に保育者になったとき子ども達が食べるということを心から楽しいと感じられるように、どのような援助や声掛け、雰囲気づくり、環境構成が必要かということをしっかりと考えておきたいと強く思うことが出来ました。
 そして実際に味覚が変化するのを体験したミラクルフルーツ・ギムネマといった味覚修飾植物は、人間の味覚を変化させるという、まさにミラクルを引き起こすものでした。大好きなチョコレートが甘くなくなったりレモン汁をごくごく飲めたりと、貴重な体験をすることが出来ました。調理の過程における下拵えや味付けという方法以外で、ここまで味の変化した食べ物を口にした経験は初めてだったと思います。これを機にこれまで何気なく食べていた食べ物の“味”に関心を持つようになり、より食事を楽しむことが出来るようになっています。今後も味覚修飾植物の研究が進み普及することで、糖尿病や肥満の防止・改善に用いられるなどの医療面に加え、味覚修飾植物を通して人々がより食事に関心を持ち、食文化の発展に繋がっていくことが期待出来ると思いました。



Hさん 

 今回島村先生の講義を受講させて頂き、私が最も強く感じたことは、生きることと食べることは不可分な関係にあるということです。単に、必要最低限のカロリーや栄養を摂取しなければ、体力が持たなかったり病気になったりするから、食べ物を欲するという生理的な欲求における、生きることと食べることの関係だけではありません。様々な生物は、自分が食べても安全な物、危険な物、必要な物などの判別をするために味蕾が存在しているということから、生きることと食べることの、この不可分な関係を感じました。さらに凄いと圧倒されたことは、人形の靴などの小さな玩具を、万が一、子どもが誤って口に含んでしまってもすぐに吐き出すことが出来るよう、表面に苦味成分を塗布してあるということです。それは、子どもが「苦くて美味しくない」と感じる心理的なことではなく、人間の味覚において「苦味は毒物のシグナル」と認知されているため、本能的に吐き出すという、人間の中でも特に味蕾の数が豊富な子どもの性質を上手く利用した、安全策であると感じました。人間だけに限らず、味蕾が多く存在する生物は「毒物か毒物でないか」という点を正しく判断することが「生きるか死ぬか」に繋がってくるため、生きることと食べることは不可分な関係にあると感じました。
 そして、「苦味は毒物のシグナル」とこれほど述べてられているにも関わらず、子どもの頃は苦くて嫌いであった食べ物が、大人になると美味しく感じるようになるという事実は、私をさらに驚かせ、味覚というものを興味深いものにしました。「そんなこと本当にあるだろうか?」と疑問が浮かびましたが、言われてみれば小学校3年生の頃はスティックシュガーを3本入れて美味しいと感じていたコーヒーが、いつからかブラックコーヒーの方が美味しいと感じるようになっていました。ゴーヤチャンプルーも同様です。このように、自分の具体的なエピソードを挙げてみると、味覚における経験と学習の必要性を感じます。子どもが様々なものを美味しく食べるためには、まず多様な「味」を感じることが大切であると思います。自分にとって好きな味も苦手な味も、楽しく味を感じられることが出来れば、例え嫌いな物があろうとも、その子どもにとって食事が楽しい時間になるのではないかと考えました。そこで、私が保育者になったら、今回体験させて頂いたミラクルフルーツやギムネマによる味覚の変化を、保育や教育に取り入れていきたいと思いました。甘くて美味しかったはずの物が何も味のしない物体になることや、酸っぱくてむせてしまうようなレモン汁が甘く飲みやすくなることの味の変化自体を楽しむことも、重要な経験と学習になると思いますが、そのような変化を仲の良い友達や、幼稚園や保育園の先生と一緒に体験することで「食べることは楽しいこと」という気持ちを子どもたちは感じると思います。さらに、子どもが家に帰り、家族にその話をすることで、楽しさの共有、重ねて家庭での食生活の見直しにも繋がることもあるのではないかと考えました。



Iさん 

 講義で学んだ、感じたことは、物理的な考えと食べ物を使うと人の味覚は変わっていくことや簡単に人の味覚をだませてしまうことだ。今まで味覚が変わるという不思議な体験をしたことがなかったため、具体的な味覚修飾物質や味覚修飾植物を使って何がどんなふうに変わるのか自分自身で体験できる貴重な機会だった。
 実際にギムネマを使用し自身で体験した。始めに砂糖の味を確かめるように少量口に含む。そして、ギムネマを舌全体で噛み、さきほど食べた砂糖を食べる。砂糖は甘くてじゃりじゃりしているが、ギムネマが舌の鍵穴をふさいでしまうため、甘みがなくなり触感だけが残る。触感だけだったため味覚障がいの体験ができた。普段普通に味がある食べ物を食べられることのありがたみや当たり前のことではないと改めて考えることができた。また、生のギムネマを食べられることはめったにない体験だったため砂糖だけではなく違う食べ物でもやってみたいと興味を持った。味覚修飾植物は食べ物の味を変えずに、舌にイタズラをして一時的に味覚を変える物質である。
 近年、糖尿病患者が増加しているため、糖尿病患者には糖分をとりすぎないように食事をとらないといけないが、今まで甘い食べ物を過剰摂取してきた人にいきなり甘い食べ物を禁止といってもやめられなかったり、ストレスで今まで以上に糖分をとってしまうことがあったりする。そういう患者には、酸っぱいものを甘くさせる働きのあるミラクルフルーツを使い少しずつ治療していくと良い。また、患者も食べているものは違うけど味覚が一時的に甘いと認識するため、無理なく糖分を抑えることができる。しかし、その味覚修飾物質や味覚修飾植物について研究する人が少ないため、まだまだ世間に多く知れ渡ることは難しいことや、栽培するのにものすごく時間がかかってしまうため一般の方に、なかなか簡単には手に入らないことが現実である。今後の日本のためにももっと先にいく研究者やみんなが知ることができるような場所を作っていくことが必要だと考える。
 食事については保育者でも関係があり、子どもにバランス良くとって欲しい、好き嫌いをなくして欲しいといった願いがあるので関係性あると認識していたが、ただ単にバランスよく献立を考えて子どもに出すだけでは二つの願いも届かない場合が多い。特に好き嫌いは子どもの頃の思い出や印象で大人になってもなかなか克服できない人が多いため、子どもの食事はとても重要である。保育所でも必ず給食もしくはお弁当の時間がある。みんなで食事をすることは楽しい。お昼の時間が大好きと思ってもらえるようにするためには、まず自分自身が食事をすることの重要性をよく理解していないといけない。また、食べ物についての知識や食事の際に楽しい雰囲気を作っていくことが必要だ。食事の際に保育者に怒られると子どもは食べ物をまずく感じたりしてしまいそこから好き嫌いが生まれることがあるので食事の際の声掛けは注意していきたい。



Jさん 

 普段の食事において、おいしいと思うことは当たり前のようにあります。しかし、何故おいしく感じるのかなど考えもせず、一日三食摂っていました。今回の講義を受けて、味覚の大切さを学びました。赤ちゃんは知識がないため口に入れて安全なものか確かめて、吐き出したりして身を守る、ウサギやウシは毒草かどうか判断するために食べる、など味覚は命を守るためにあるということが分かりました。実際に酸っぱい食べ物が甘くなる、甘い食べ物が甘くなくなるという体験をしてみて、最初は驚きましたが味覚がなくなってしまうと、安全なものか危険なものか判断できない、おいしいかどうかも分からない、生きるために必要な食事ができない、幸福感を感じなくなってしまうのではないかと感じました。味覚について知ることの重要性について私は、魚や昆虫は口以外でも味を感じる、大人より子どもの方が味蕾の数が多いということから、味覚は命を守るためにあると考えましたがどういう観点から判断するのか不思議に思っていました。例えば、犬がよく感じる味は、甘味で果物なども好物です。これは、残飯やお菓子、なんでも食べる事によって培われてきたとされていますが、犬は味覚よりも嗅覚が発達しているため、味を感じる前に匂いで好みを判断してしまうようです。猫は、人間と同様に苦味、酸味、甘味などの味は感じており、良く感じる味は酸味で、腐敗した肉を食べないようにという判断から発達しました。一般的に動物は苦味を避け、食べてもすぐに吐き出す傾向があります。5つの基本味の中で人間が感じる事ができる濃度が最も低いとされている苦味は、経験を積むことで、好きになっていく味とされています。人間、動物、魚、住んでいる環境、主に食べるものによって味覚の発達が変わると分かりました。
 また、最近では若い者の亜鉛欠乏による味覚障害が多いそうです。舌の味細胞はサイクルが非常に速く、亜鉛をたくさん必要としていますが、少食、偏食、朝食抜き、ダイエット、加工食品・清涼飲料水の摂りすぎなど食生活に原因があり亜鉛不足になっているのが現状です。亜鉛欠乏は嗅覚の機能障害も引き起こします。味覚は遅くとも12〜13歳くらいまでにはほぼ完成してしまいます。もし、味覚が十分に発達しないまま大人になったら、味わうことを知らない、食べる事の幸福感を経験出来なくなってしまい、大人が子どもへ、連鎖していくと思います。若者の味覚障害が深刻化にならないためにも味覚についての重要性を広めていく必要があると考えます。
 最後に、食事は五感で味わうものだと学びましたが、その中でも好き嫌いは経験や思い出から決まっていたり、食卓の雰囲気作りがおいしさを導いてくれたり、まわりの環境も大切だと感じました。味覚が発達する時期においては、旬の食材を積極的に取り入れたり、ギムネマやミラクルフルーツを通して味覚が変わることの驚きと恐さを教え、食に対する意欲を高めるように働きかけをしていけたりできる保育者でありたいと思いました。また、私自身、食生活が偏っていると感じていたので、味覚障害にならないように食生活を見直して改善していきます。味覚修飾植物がもっと広がり、現代社会の食問題の改善、生活習慣病の予防など良い方向に繋がっていけばいいなと思いました。この講義を通して味覚・食の重要性を学ぶことができて良かったです。

■参考文献
・「今、子どもの『食』を考える」 上瀬 英彦 2003年
・「とことんやさしい 味の本」 中村 弘 2007年
・「心と身体を強くする 食育力」 服部 幸應 2014年



Kさん 

 講義を通して、甘味、苦味、酸味、塩味、うま味のそれぞれの味がどのように判別されているのかという仕組みを学んだ。そして、その味の判別の際には味蕾が大きく関係していることを知った。
 味蕾とは舌に多量に存在し、食べ物の味を感じる小さな器官であることや、味蕾で味を感じ取り、神経細胞を通して「甘い」、「酸っぱい」などと知覚することを初めて知った。また、味蕾が味を判別する際には鍵と鍵穴の関係が成り立っており、同じ型の味蕾と味の成分が重なることでその味を感じられるのだと分かり、興味深く感じた。これらのことを考えると、味蕾はとても重要な働きをしていることが分かった。
 私が最も興味を持ったのは、動物の種類で味蕾の数が違うということだ。例えば、ナマズとヘビで考えてみると、ナマズは目が悪く、獲物とそうでないものを区別できずに食べてしまう。そのため、口に入れた瞬間で味を正確に感じ取れるように味蕾が約200000個と多くある。それに対して、ヘビは触覚が優れていることから、獲物とそうでないものとの区別がつく。また、噛まずに丸飲みしているため味を感知する必要がなく、味蕾の数は2個ほどと大変少ない。このことから、味蕾の数には意味があり、動物の特性に合わせて異なっていることが分かった。
 乳児について考えてみても、大人と比べて味蕾の数は多いのだと知った。これは、薄味でも舌全体で正確に味を感じるためである。薄味で食べることで、素材本来の持つおいしさを脳で覚えることができるではないかと考えた。その後、成長しても素材の持つ味を楽しむことができれば、食への興味関心も高まると思う。それが生活の豊かさに繋がる。しかし、乳児期から味付けの濃い食事を与えられると味覚が育たない上に、食への関心が少なく、その結果、食べることに対しての満足感や幸福感が薄くなると考える。私自身、乳児期から薄味の食事を取っていたためか、食への関心が高く、おいしいものを食べているときには人一倍幸福感を感じている。乳児期の食事に関して、さらに詳しく調べてみると、出汁を使用することで調味料の量を控えることができ、薄味で素材の味を感じることができると分かった。
 これまで私は、味覚の仕組みについて全く考えたことがなく、当たり前のように食べ物を食べていたが、講義を聴いたり実際にギムネマやミラクルフルーツを用いた実験をしたことで五感を使って食べることがどれほど大切なのかということを学び、自分の食生活を見直すきっかけとなった。今回の学びを生かして、子どもたちに五感を使って食べることの楽しさを伝えていきたい。同時に、保護者にも食に対しての関心を持ってもらえるよう、学んだ情報を発信していけたらと思う。

■参考文献
・「食育アドバイスQ&A」 服部幸応 (2008)
・「子どもの「おいしい!」を育てる」 浜美枝 (2007)
・「子どもの栄養と食育がわかる事典」 足立己幸 (2008)



Lさん 

 今回、初めて参加した島村先生の講義では、とにかく驚きの連続がありました。今まで自分が持っていた味覚についての考えを大きくひっくり返されたようでした。その中で最も注目したのが、味覚の変化に関する体験です。
 ギムネマを噛んだ後のチョコレートは、甘い味が消えて、無味。まるでスライムか何かを食べているような感覚で、舌が気持ち悪く感じました。これが味覚障害を持つ人の感覚だと聞き、このような状態で毎日の食事をとるとなると、私にはとても耐えられないなと思いました。最近は味覚障害の若者も増えてきているというし、やはり日々の食事の味付けや栄養などの面においても充分気を付けようと考えさせられました。また、ミラクルフルーツでは、あんなに強い酸味のあるレモンの味が甘くなり、どうしてなのかと首を傾げるばかりでした。このミラクルフルーツの方法は医療的な場面でも使用されていて、甘いものがなかなか食べられない人や患者さんに提供されているようです。個人としては、食べたいものを我慢するのは辛いですし、ストレスも溜まって逆に悪影響を及ぼす可能性があるので、良い方法だなと感心しました。
 味覚や食育のことについて、今回は私たちが講義を受ける側でしたが、伝える側に立った時、とある園での出来事を聞いて、先生のとられた方法はとても効果的だったなと思います。ただ伝えようとするだけでなく、どのようにしたら興味を持ってもらえるかという考えから入るのはとても重要だなと感じました。今の時点では、まだ多くの人には知られていないようですが、味覚修飾植物は、日本の食生活や、人間の味覚を守る事に繋がる重要な存在になるのではないでしょうか。これから、様々な場所で、講義やイベントを通して、関心や興味を持ってもらえたら嬉しいです。味覚修飾植物以外の方法の一つとしては、多くの園で「お味見当番」というものが増えてきています。子ども達がその日の給食を味見して、みんなに報告するというもので、どんな食感、味、匂いだったのかなどを、子ども自身の表現で表すのです。そうすることによって、子ども達の脳や表現の発達などに大きな好影響が見られることも分かっています。
 食べ物と関わる際に、食事を楽しいと感じること。これが一番大切なことです。今回の講義を受けたことで、それが実感できましたし、私の中の味覚と食に関する知識や興味が一層大きくなったようです。実際に、自分自身が保育者になった時、子ども達が楽しく食を味わえるようになるように、様々な方法を試してみたいです。また先生に出会える機会があれば、お話が聞きたいなと思いました。

■参考文献
・まこと保育園〜子どもたち可愛いてどんならん〜
http://makotopapa.exblog.jp/20781048/
・食育ずかん
http://shokuiku-zukan.com/news/speciality/mikaku/



Mさん 

 今回この体験を通して学んだことは、人がいかに舌で味を感じているか、ということです。私はそもそもどうして甘い、苦いという感覚があるのかも詳しく知りませんでした。それぞれが鍵と鍵穴のような関係になっていてそれが組み合わさることで味覚を感じるという事を初めて知りました。舌に味蕾がなければ人間は口に食べ物を入れても味を感じることができません。今回この講義を受ける前に、なぜ酸っぱいものが甘くなるのか、と疑問に思っていましたが、ミラクルフルーツによって舌にイタズラをすることで味が変わるということを知り、納得をすることができました。しかし、最近は味覚障害だったり、好き嫌いが多い故に、5種類の味覚を正しく味わえなかったりという問題も多いのではないかと感じました。私の友人は、味が薄いといって辛いものを食べ物にたくさんかけることがあります。味覚障害にも味蕾が関わっていうということを知り、いかに舌が味を感じるうえで重要なものなのかということを知ることができました。
 また今回使われたギムネマやミラクルフルーツが今後どのように展開されていくのか。保育的な観点から見ていくと、私はやはり食育なのではないかと考えます。最近は、ファストフードや加工食品、冷凍食品などを利用することが増えてきました。また、好きなものだけを食べてしまう子どもも多いのではないでしょうか。この味覚体験を子どもたちにも経験させることで、子どもたちも楽しく食に興味を持ってくれると考えます。また、動物についてのお話もあったので、なぜ草ばかりを食べる動物がいるのかといった動物を通して、食への興味も持てるのでとてもいい体験だと思います。
 また私もですが、甘いものばかりを食べてしまうような人にもこのギムネマやミラクルフルーツは有効だと思いました。甘いものを、甘くなくすることで、食べ過ぎを防ぐことができるのではないかと考えます。
 私はあまり食に関しての興味もなかったのですが、今回の経験を通して、食に関しての興味を持つことができました。なぜ人がおいしい、まずいと感じるのか。味蕾で味を感じる以外にも、見た目や思い出なども味を感じるうえで大切なことなのだと知ることができました。私は好き嫌いが多いのですが、確かに見た目があまり好きではなかったり、島村先生と同じように、青いままのトマトを食べてしまって、トマトが苦手だったり、経験によって苦手だというものもあります。自分が嫌いなものと向き合わなければ治すのは難しいと思います。子どもの頃から食に興味を持ち、いろんな味覚を経験して、好き嫌いなくいろいろなものを食べていくことが大切だと思うし、保育者として、子どもに楽しく食に興味を持ってもらえるように、島村先生のような分かりやすい講義を子どもたちにもしていくことが重要だと思いました。とても良い経験をさせていただくことができました。ありがとうございました。



Nさん 

 今回の講義を受けていつも自然と感じている味がどういった仕組みで成り立っているのかを学ぶことができました。味蕾が味を判別していると知り、初めて聞く言葉だったが講義を終えた今でも印象強く頭に残っています。それぞれの形の部分に苦味や甘みの形が合致することで味を感じることができるという説明はとてもわかりやすく、図があることでよりイメージが湧きました。なまずの味蕾の多さには驚きました。想像はできないけれどとても敏感に反応すると思うので、私たちには感じることのできない薄い味のものまで感じとっているのだろうと思います。私たちは食を楽しむために味覚が存在するが、動物によっては自分の身を守るために活用しているのだと知り、様々な役割があるのだと学びました。そうやって生きている環境に応じて敏感になる部分が変化していき、自分たちがより快適に過ごせるように工夫が施されることで生き物はどんどん進化していくのだなと思いました。
 ミラクルフルーツの実験ではポッカレモンとヨーグルトとが本当に甘くなり、驚きました。子どもが酸っぱいものが苦手な時に克服できるきっかけになる可能性があると思いました。本来の味を知っていることにより驚きが増すし、みんなで楽しんで食のことを知ることができると思います。また、ミラクルフルーツを食べることによって十分に甘みを感じることができるので糖分の摂取を控えることにも繋がると思います。レモン等を甘く感じるようになればデザート代わりにもなり、低カロリーで済ませることができダイエットにも活用することができると知り、考え方によって様々な場面で活躍できるものだなと思いました。実際に自分で体験したことで味覚についてより興味が湧きました。ギムネマの実験ではチョコレートの甘みがなくなってカカオの風味だけが残り違和感がありました。いつもの味をイメージして食べたので違う食べ物に感じました。もし目をつぶって食べたらチョコレートだとは分からないと思うし、それくらいの味の違いを感じることができました。この実験で味の変化が感じられなかったら味覚障害の可能性もあったので、やる前まで心配な部分があったがしっかりと変化を感じることができたので安心しました。実験を通して味覚障害かもしれないと気づくきっかけになった人もいるかもしれません。そのように病気に気づくきっかけにも役立つのだと知りました。味覚修飾植物はただ味の変化を楽しむだけじゃなく人間の健康面で役に立つというのを知り、これが世の中に浸透していけば病気が治る人、食生活が変わる人が出てきて人々の生活に良い影響を与えるものになっていくと思います。
 今回の講義を受け、味を感じることができるのは幸せだと思いました。また、味覚修飾植物というものは様々な場面で役に立つものなのだと学ぶことができました。



Oさん 

 私は、食育指導士の資格やアレルギー大学ベーシックプログラムを修了した事もあり、卒業論文も食育について綴ろうと考えています。今回、島村先生の講義を受け、これまでは食べ物の栄養面のみを重要視していた私は、本当に大切な事は保育者となる私たちが子どもたちに食の楽しさを伝えていく事だと強く感じました。
 私は高校時代に、定期考査に備え苦手な日本史を勉強していた際、蛤を食べお腹を下してしまいました。それ以来、蛤に対し拒否反応が出てしまい、それどころが当時、日本史を勉強しようとするだけでも腹痛、吐き気に襲われる程になってしまいました。この私の経験は、ひどくトラウマとなってしまい、今でも蛤は控えています。
 子どもは勿論、私たち大人でも苦手な食べ物は進んで口にしようとは思いません。ですが、嫌いな物でも楽しく食べる事を経験する事で、苦手というバイアスが無くなり好物にもなり得ます。そもそも苦手意識を持たないような食事を取り巻く環境作りが大切ですが、驚きの味覚体験のように、食べ物に対し抱いている苦手意識を、いかに楽しく無くす事が出来る環境を設けるかという事がより求められるように思います。
 また、どうしても食事制限等により糖分摂取を許されない場合においても、ミラクルフルーツを食べる事で多くの味覚を味わう事が出来ます。これはまるでプラシーボ効果の一種のようにも考えられます。
 驚きの味覚体験を行う事で、勿論味覚は変化し普段飲まないであろうレモン汁までも何杯も飲み、お弁当の中のトマトの甘さには感激しました。梅昆布に関しては私たちが望むような旨さにはならず、味覚を変える事で良くなる物もあれば、その逆もあるという事が分かりました。このように味覚を変えて食を楽しむ事も時には必要かもしれませんが、本来の食べ物の味をしっかりと知った上で行う事がこの実験のおいては必要となってくると思います。本来の味を知らないと実験の効果が分からないという面もありますが、やはり食べ物が持つ本来の味を楽しめる事が一番だと感じました。今回の実験はこの結果に繋げる為には欠かせない貴重な経験となりました。
 また、日本人が発見した「うま味」と、それを含む5つの味覚は、外国人より日本人の方が味覚を感じる力が強いという事も分かっているそうで、それは国の食文化が関わっているようにも思えます。昆布や緑茶、鰹節などのうま味に慣れ親しんでいる日本人だからこそ、かつ、海外に比べたら薄味を好む私たちは、味蕾によりちょっとした味の変化でさえも味わう事が出来るからこそ、このような結果が出たのだと思います。
 そこで外国人にとってうま味とは何かという事が気になった為、四人の外国人に尋ねてみました。オーストラリア人、アメリカ人2人、シンガポール人に尋ねたところ、シンガポール人以外の3人は「うま味って何?食べ物?」と言う一方、シンガポール人は、日本のTV番組等からその言葉を知り「ざっと美味しい物を意味する」と言っていました。各個人に緑茶等を含む物であるという旨を伝えると、「それは美味しい、好き」等の返事が返ってきました。外国人にとって「うま味」がどのような物なのかは正確には分かってはいないものの、日本人が発見した「うま味」となる食材が美味しい物であると感じている事を知り嬉しく思いました。外国人には見つけられなかったうま味を美味しいと感じているからこそ、日本食の人気は衰えないのだと思います。
 人によって食材に持つ美味しいか否かという印象は異なります。ですが、そこにちょっとした一工夫を加えるだけでその印象は変えられます。料理のベースであるダシを和風、洋風または中華風にする等のアレンジ。今回のようにギムネマやミラクルフルーツを用いた味の変化。そのような工夫が、5つの味覚を上手に引き出し、食事により興味を持つ事が可能になるように思えます。私は将来、日本だけでなく海外で保育を行う事も考えているので、今回の経験を活かし日本食や「うま味」を含む5つの味覚、楽しく食事をする事の重要さを、国を越えた子どもたちや保護者の方々にも伝えていけたらと思います。

■参考文献
・「食育」 NPO法人日本食育協会
・「うま味のことなら、ここにおまかせ!日本うま味調味料協会」
https://www.umamikyo.gr.jp/



Pさん 

 私は今回の講義で、「ギムネマ」や「ミラクルフルーツ」などの植物を使用して味蕾を騙すというものを実際に体験する事により、人の舌の仕組み及び人にとっての味覚の大切さを学び、五感を使って味わう大切さを改めて感じる事ができた。更に、今まで赤ちゃんの離乳食が薄味である理由はただ単に栄養の面で問題があるからだと思っていたが、舌のセンサーである味蕾の数が多いから、という事を知り、また一つ知識を増やす事ができた。
 そして、人にとっての「おいしい」は、舌で感じるだけではなく周囲の大人からの影響や過去のトラウマなどといったような経験と学習によって変化する事を知り、家族と一緒に食べることの重要さを改めて感じる事ができた。この事から、赤ちゃんにご飯を食べさせてあげる際には、無言で食べ物を口に運ぶのではなく、「これは○○だよ、美味しいねぇ」などと言葉がけをする事によって、例え言葉が通じなくとも赤ちゃんにとって「食事は楽しいもの」と感じさせてあげる事ができるのではないだろうか、と感じた。
 さて、先生が講義でもおっしゃられていたように、近年、若者の間に「味覚障害」という病気を訴える人が増加しているという。何故、このような事が起こっているのか疑問に思ったので調べてみた。まず初めに、味覚障害の原因は、血液中の亜鉛不足、薬剤の副作用、ストレス、全身の病気、耳の病気、舌の病気、中枢神経の障害によるもの、と言われている。これらの中で「亜鉛不足」に着目してみる。現代の食文化といえば、仕事で忙しく時間があまりないという事から家事が出来ず、亜鉛が含まれていない加工食品、ファーストフードといったお店に頼りきってしまう人が多い。亜鉛を多く含む食品を食べ、亜鉛不足を防ぐ為に、忙しい時間の中でも少しずつ取り入れていくことが必要である。
 また、ギムネマやミラクルフルーツの他に酸っぱいものや水を甘く感じさせるクルクロゴやストロジンというような味覚修飾植物は、低カロリーで安全な甘味剤が必要とされている糖尿病患者にとって期待できるものであると同時に、新しい調味料として使うこともできるのではないか、と思う。安全性や大量生産の確立がまだ出来ていない事で、調味料として認められる事は出来ないかもしれないが、調味料として存在すれば、もっと食について興味が湧き、色々な味を試す楽しさも生まれるのではないかと感じた。
 最後に、今回の講義は実際に体験してみるということで、本当に楽しく、分かりやすく、味覚について学ぶことが出来ました。私が保育所で働く事となった際には、説明だけで終わるのではなく、私達が実際にさせて頂いたように、子ども達にも様々な経験をしてもらって、「楽しい!」と感じてもらうのと同時に、問題を分かりやすく理解してもらえるような工夫をする事や、子ども達が苦手な食べ物を「美味しい!」と笑顔に変えて食べる事ができるように援助ができたら良いなと考えています。
 最後となってしまいましたが、本日は貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

■参考文献
・「ようこそ、味覚外来へ」
http://www.dent.niigata-u.ac.jp/dysphagia/mikaku.html
http://hontonano.jp/aen/04.html
・Spica 子どものこころ・からだ・栄養のビジュアル百貨 金谷 光男



Qさん 

 私は毎日3食ご飯を食べます。恐らく大抵の人もそうだと思います。ですが3食を毎日食べているのにも関わらず、食に対して深く考えることはありませんでした。ですが、今回の講義で食に対して深く考えるきっかけを得ることが出来ました。
 島村先生の講義では味覚が変化するメカニズムなど、味覚について深く教えて頂きました。そのなかでも私が注目した点は、好き嫌いのメカニズムについてと味覚障害についてです。好き嫌いのメカニズムでは、第一印象と雰囲気、経験の3つが大切になることが分かりました。私は以前、わさびが苦手でした。ですが昔、家族旅行で長野県の大王わさび農場という場所でわさびの育成方法を知ったり実際にわさびの加工品を食べたりしました。それ以降、私はわさびが大好きになりました。その理由としては楽しかった、という経験が深く残っているのではないか、と考えました。好き嫌いを直すための条件には野菜などを自分で育てたり調理したりすることが大切だと知りました。
 「いわさき保育園」ではクッキング保育が行われています。クッキング保育とは料理を園庭で仲間と共に食べる、というものです。また、「マーマしのはら保育園」では、味覚とその強さを識別したり、包丁による調理や揚げ物の調理を行ったりしたそうです。このような保育園の取り組みによって子どもの食に対する興味が湧き、子どものその後の食生活に大きな変化をもたらすと思います。
 味覚障害については体内の亜鉛の量の不足により新しい味蕾が作られなくなることが原因だと知りました。亜鉛不足になる理由としては、加工食品に亜鉛が含まれていないだけではなく、加工食品に含まれる添加物が体内の亜鉛を追い出してしまうからだそうです。私は味に敏感だと母親から言われたことがあります。同じ食材でも品種が異なるとそのことに気づくことが出来ます。それは恐らく、母がなるべく手作りのものを食べられるよう、気を遣ってくれたからだと思います。それは間食のときでも同じでした。現代は本当に便利な世の中となり、至る所にコンビニエンスストアやスーパーマーケットがあります。即席料理は手間を掛けず、すぐに食べられるという利点がありますが、亜鉛不足になるという最大の欠点があります。したがって、特に幼児期は手作りの物を食べられるよう工夫する必要があると思います。
 ミラクルフルーツやギムネマの味覚の変化によって食は本当に奥が深いことが分かったのでとても興味が湧きました。私が保育者として働くようになったら、食の大切さを教えながらも、野菜などの食材を育てる楽しさと自分たちで作った食材を皆で一緒に食べる嬉しさを子ども達が実感出来るような保育を行いたいです。また、今回の講義で味わった感動を忘れず、私のやり方で子ども達を感動出来るような工夫をしていきたいと思います。
 今回の講義で新たな考えを持つことが出来、本当に感謝しています。今回のことを参考にしながら保育を行っていきたいです。有り難うございました。

■参考文献
・『食育保育園 この子らに食の未来を託して』pp.43,pp.63 松本紘宇 (2012)



Rさん 

 「驚きの味覚体験」の特別講義は、私にとってとても衝撃的でした。題名にあるようにたくさんの驚きを体験し、味覚について知ることができました。その中でも、私が特に印象的だった内容は3つあります。
 1つ目は、動物によって味蕾の数が異なるということです。また、味蕾は舌にだけではなく、チョウやハエは、卵を産む場所に毒がないかの判断する必要があるため、手に味蕾があることを知ることができました。そのことから。味蕾の数や場所が異なることは、生活をしていく中でそれぞれの身を守るために重要なことなのだと感じました。そのことに関連して、人間の赤ちゃんと大人の人間では味蕾の数が違い、赤ちゃんは1万2000個もの味蕾があるため離乳食が薄味にできていることも学ぶことができました。私は日ごろから濃い味を好んで食している傾向があるため、子どもと食事をする際には注意して食事を作ることが大切だと学びました。
 2つ目は、人間にとっての味覚とは『経験と学習』であることです。私は、今まで、なぜ子どもはピーマン嫌いが多いのだろうかと疑問でした。それは、生まれつき舌の感度が味覚のよって異なるからだと知ることができました。そして、1番苦味が高いことを学び、その疑問を解決することができました。この学びから、たとえ体に良い食べ物であるからといっても無理矢理食べさせようとする行為は、逆効果に繋がるのだと感じました。嫌いな食べ物を子どもに自然と楽しみながら好きになってもらうためには、保育者や保護者が食事を楽しみ、それを子どもと共有できる雰囲気作りが大切なのだと学びました。最近では、孤食化が進み、家族団らんするということが減ってきているように感じます。また、同じ空間にいたとしても、親はスマホに夢中で子どもが話しかけても反応がないといった場面を実際に目撃したことがあります。このような時代になるにつれて、子どもの好き嫌いが増えていってしまうのではないかと思いました。そのようなことが無いように保育者という立場になった際には、家族で食事をする大切さを伝えていくことも重要になると感じました。
 3つ目は、ミラクルフルーツとギムネマです。甘い砂糖が味のなく砂のようになり、酸っぱいレモンが甘くなり、チョコレートがあれほど不味く感じたのは初めてで、とても衝撃的でした。現代の日本では、食の欧米化が進み糖尿病の人が増えていると以前授業で学びました。私の父も糖尿病です。そんな中で味覚修飾植物を活かした低カロリースイーツには、とても魅力を感じました。しかし、私が今までギムネマやミラクルフルーツといった味覚修飾植物を知らなかったのと同様に世間では、あまり知られていないのが現実ではないかと考えました。知ることで味覚や食に関する意識も高まり、健康な体になると思いました。そして、もっと味覚修飾植物を身近で手に入れることができるようになれば、今後、さらに味覚修飾植物を発展させていくことができると感じました。
 今回の体験をきっかけに甘味と酸味に注目して少し調べてみました。調べてみると味わいは、温度と深い関係があることを知りました。甘味は、温度が体温から離れると徐々に感じ方が鈍くなることや酸味を含んだ果物は、冷すと酸味を強く感じ、暖かいと甘く感じることを学びました。このことから、同じ食べ物をいかに美味しく、一人一人にあった味わいで提供するかが重要になると感じました。
 最後に、今回の体験を通して、味覚に対しての興味か高まりました。テレビを見ていて味覚についてやっていると、今まで以上に反応している自分がいて、こんなにも講義を聞くことで意識が変わることを実際に感じることができました。今回の講義の内容を、今後の生活や保育現場で活かしていきたいと思います。

■参考文献
・『保育者のための食育サポートブック』(2010年5月)
著者 高橋美保 ひかりのくに株式会社



Sさん 

 今回の講義を通して、味覚の仕組みを理解できただけでなく、味覚の重要性を感じることができた。動物にとっての味覚は、生きていく上で役に立つものがおいしいとし、おいしく感じられるためには、食材そのものであるだけでなく、その動物の置かれている環境や体の作りが関わっているのだと会得した。逆に言えば、環境を変えれば今まで苦手だと捉えていた物でも、少しは違って感じるのかもしれない。味覚というのは味覚だけで成り立っているものではなく、心があってこそ成り立つものであると感じられた。
 ミラクルフルーツなどの味覚修飾植物などを使えば、嫌いな苦手な物を食べやすくすることができる。もちろん医療の現場で、低カロリーで安全な甘味剤として期待されているが、例えば、保育の現場で考えるのならば、好き嫌いが激しい子どもたちに、ミラクルフルーツを用いてみる。ミラクルフルーツを用いることで、かつては苦味を感じることだけで終わってしまっていたのが、苦味だけでなくその食感や香り、咀嚼音などを味わう余裕が持てるようになるのではないだろうか。このような些細なきっかけからも食に関する興味・関心をより持ちやすく広げやすくなるだけでなく、子どもが“食べてみれば食べられるのかもしれない”と感じることで苦手だと思い込みをしていた脳内の味覚処理を変えることができるかもしれないと考えた。段々と食べることに慣れてきたら、ミラクルフルーツに頼るのではなく、自分の力で食べていく。まずは少しの量で、苦手だというイメージを変えることから始めていき、子どもが“食べることが出来た”と感じられる経験を味わえる環境を作っていきたい。
 味覚体験をして普段誰もが忘れてしまっていることに気づくことできた。味を感じられるというのは、あたりまえではなく健康の証であるということだった。私たちは何気なく食事を行ってきたが、もっと食を味わえられることのありがたみを感じるべきだと印象を受けた。食の素晴らしさに気づけたからこそ、自分が母親の立場になった時、子どもにも伝えていくだけでなく、様々な食体験をさせていきたい。人は第一印象で嫌いになりやすいため、見た目や香りに気を配ることはもちろんであるが、それ以上に食事をする際の雰囲気を大事にしていこうと思う。雰囲気を大事にすることで、ただおいしく食べられるのではなく、相手とのコミュニケーションを培うこともできる。親がおいしそうに食べれば子もおいしいものだろうと感じることからも、食を通しても人は繋がっているのだと学ぶことができた。また今回を通して、味覚だけにとらわれず、五感をいかに豊かに活用することが重要であると体感でき、食習慣を見直すきっかけとなった。
 そして、自分が日本人であることに誇りに思う。日本食は「美味しくて、健康的で、見た目も美しい」として今世界のなかでも評判になっている。そういった恵まれた環境にもあるにもかかわらず、日本人は食の欧米化に伴い、本来ある食のあり方が問われている。食べておいしいと感じることの幸せさを失わないためにも、味覚障害の憂いさを伝えるとともに、日本食の卓越性を私が感じたように、次の世代にも伝えていくことができたらいいと考える。健康であるためには、必要不可欠である食事。どのような食習慣を身につけることで、自分の将来を大きく左右することになる。食に対して疎かにしてしまわず、関心を持ち、健康でいられる体を守り続けたいと思った。



Tさん 

 わたしが一番印象に残った話は、赤ちゃんには1万2000個もの味蕾があるということです。この話を聞いて「わたしは今までなんてもったいないことをしてきてしまったのだろう」と思いました。
 その理由はわたし自身、食べ物本来の美味しさが分かるような子どもに育ってほしいという両親の願いにより、小さい頃から薄めに味付けをされた料理や、自宅の畑で収穫された無農薬の野菜やくだものなどを食べて育ってきました。それによって、今では当たり前に口にしているコンビニ弁当やカップラーメンなどのいわゆるジャンクフードと呼ばれるものは味が濃すぎてあまり好きではありませんでした。けれど、時間に追われる忙しい日々を過ごしていく中で、次第に食べ物の質にこだわらず食事の時間をたっぷりと使う余裕が減っていきました。よって、手軽にササッと食べられるような食べ物に手を出すようになりました。そして、だんだん成長していくにつれて、味蕾の数は減少していくという話も聞きました。赤ちゃんの頃に比べると、もちろん食べられるようになるものは増えたけれど、食べ物の味を感じることのできる度合いや「美味しい」という印象の強さは赤ちゃんの頃が一番大きいのだと気付くと、今までの食生活はもったいなかったと言わざるを得ませんでした。それならば、わたしが感じた「もったいない」という思い、そしてミラクルフルーツとギムネマの体験は今後の保育の現場でどのように生かしていけるかを考えてみました。わたしが理想としている保育の一つとして、食事が楽しいと感じられるようにすることがあります。食事が楽しいと感じる雰囲気づくりはもちろん大切なことですが、わたしは自分たちで実際に食のルーツを知り「美味しそう」「食べてみたい」と思えるようなことが必要だと考えます。例えば、私が子どものころに実際体験したように自分たちの手で野菜や果物を育てたり、牧場に足を運んでみたりすることです。そのような経験が「美味しそう」「食べてみたい」につながると思います。
 それでも、苦手な食べ物は誰にでもあります。その苦手は割と頭の中に根強く残っているので、頭の中の考え方を変えて克服するのは簡単なことではありません。そういう時に、ミラクルフルーツとギムネマのような、マジックのようで楽しいという体験が重要となってくるのではないかと思います。実際のところ、講義というのも忘れて楽しみながら味覚体験をさせていただきました。これが糖尿病患者の方や減量をしたい方などに使用されているのだということを知り、どのような人でも食事が楽しい、美味しいと感じることができるのは一番の幸せであると気が付きました。そのような素敵な研究によりさらにいろいろな人がこのような幸せを感じてもらいたいと強く思いました。今後、子どもたちに食の大切さや楽しさを教えることのできる保育者になりたいという思いが、今回の講義を聞いてさらに一層増しました。本当に感謝しています。
 講義で頂いたレジュメを参考文献とさせていただきました。



Uさん 

 島村先生の講義を受講し、味覚に対する考え方が大きく変わりました。味覚という新しい視点で見ることでより一層食に対する考えを深められました。単に食事をとるだけでなく、味の感じ方の知識を身につけることでさらに食事を楽しむことができると思いました。また、島村先生の話を聞くにつれ今までなんとなく疑問に思っていたことがだんだん解決していきました。まず人間だけでなく、コアラが他の動物にとって毒であるユーカリを食べて生き抜いていることやライオンは内臓から食べて栄養をつけていることがわかり、食と命は密接に関わっていると知ることができました。子どもがカロリーの高いものを好むのは成長にエネルギーが必要だということも知り、食べることには理由があるのだと感心しました。
 テレビや雑誌で紹介されると一気に需要が高くなるように人は情報によってそのものに対するイメージが変わってしまうのだとわかりました。私自身、自分が嫌いな食べ物を「ぷるぷるした触感がおいしい」とか「なめらかでおいしい」というのを聞くとそのような考え方もあるのかと発見し、今まで気持ち悪いと思っていた食べ物が食べられるようになった経験が多いと振り返ってみて気づきました。考え方を変えることで好き嫌いはなくせるのだと聞いてとても納得しました。情報も大切だけどそれに振り回されないよう日頃からしっかり食の管理をしたいと感じました。
 ミラクルフルーツを実際に食べてすっぱさが想像以上に甘くなりとても驚きました。すっぱいものでも甘く感じるため、甘いものを控えられてとても魅力的な植物だと感じました。ダイエットや糖尿病の予防にもつながると思います。私自身甘いものが好きで食べ過ぎてしまう傾向があるためミラクルフルーツのタブレットなどがもっと身近で手軽なものになってほしいと思いました。ギムネマを舌にこすりつけてチョコレートを食べたら全然甘くなくて甘みを無くしたらこんなにおいしくないのかと驚きました。味が変化する植物があると知ることができ、面白いなと思いました。この不思議な体験を子どもにしてもらい味覚や食への関心を高めてほしいなと思いました。
 人と一緒で食べ物にも第一印象があることはとても興味がありました。味だけでなく、見た目やその場の雰囲気も感じ取って食べているのだと知りました。これから保育者になる立場として子どもが初めて食べる食材に出会う場に居合わせることもあるのかなと思いました。私たちがおいしそうに食べているのを子どもは見ているのだと知ることができました。反対に怒られたときに食べたものは嫌いのなる傾向もあり、雰囲気は大事だなと感じました。一緒に食べる時子どもがおいしいと笑顔で食事を楽しめるような場を作れるようになりたいと思いました。そのためにも私たち自身が食の知識を身につけ、食事を楽しむことが大切だと思いました。



Vさん 

 今回の講義において、乳幼児期における食の重要性を再認識することができた。はじめは、島村先生がテレビでミラクルフルーツの実験をしているのを知っていたということもあり、味覚が変わる体験をできることだけを楽しみにこの講義に臨んだが、味覚について学ぶことで、これまでには無かった食に対する見方をすることができた。まず、生き物が生きていくために、味蕾は大変大きな役割を果たしていることが分かった。例えば、ちょうちょうの手には味蕾が存在するという。それは、ちょうちょうが葉っぱに卵を産みつけるときに、その葉っぱに毒がないかを確かめるためだという。なまずの味蕾が約200000個もあるのは、にごった水の中でも味蕾を頼りに生きていくためである。ハエが手をこすりあわせているのは、ハエの手に味蕾があり、手をこすり合わせてきれいにしているのだという。生き物は、生まれたときから自分が生きていくために必要な味蕾を、自然と持って生まれてくるのだと学んだ。また、私が保育者となってからも、子どもたちにわかりやすく、ちょうちょうやハエのお話をしてあげることができたら、とてもおもしろいだろうと思う。
 また、味覚による様々な工夫も学ぶことができた。リカちゃん人形の靴に苦味を感じられるものが塗ってあり、誤飲を防いでいたり、ギムネマをダイエットとして取り入れたり、人間にとっての味覚の重要性を知ることができた。
 学校の講義や、これまでの小学校から高校までの家庭科の授業でも、食について学ぶときは、ビタミンや鉄分といった難しい話ばかりで、欠乏症などを学んでも、自分で食べてすぐ実感することのない内容で、食についての重要性をあまり感じられなかった。しかし、味蕾という舌のセンサーの話は、とても分かりやすく、すぐに頭に入ってきた。赤ちゃんんの味蕾の数は、大人の味蕾の数が約6000〜9000に対し、約1万以上もあるという話では、赤ちゃんはどうしていつもあんなに薄い味の離乳食を食べているのかという理由を、保育者を目指している人間だというのに、初めて知ることができた。確かに、母方の祖母はとても健康志向で、祖母の家に行くといつも薄味のご飯が並ぶ。また、母も子どものころから薄味の料理になれているため、母が作る料理も、薄味である。一方で、父は若いころからファーストフードを好んで食べており、母の作る料理にいつも味が薄いと文句をつけている。しかし、二人の体系を見比べてみれば、母は痩せ型で健康的な体系をしており、父は肥満型で不健康な体系であることからも、子どものころからファーストフードばかりを食べず、薄味になれて育ったほうが良いのだろう。私が保育者となった後にも、今回の講義の話を覚えていて、栄養素などといった難しい話ばかりではなく、保護者の方に、直感的に分かりやすい味蕾についての話をして、どのように、味覚と子どもとの健康がつながっているのかを伝えて生きたいと思う。



Wさん 

 私は島村先生の講義を受け、『味』の大切さを改めて知った。普段生活をする中で当たり前に存在する味がこれほど私の生活に強く関係していることに改めて気づき驚いた。よく、小さいころに嫌いな食べ物は鼻をつまんで食べたりしていたけど、なぜ味を感じなくなるのかずっと不思議に思っていた。また、プリンにしょうゆをかけるとウニの味になるという噂を聞き試したことがありますが、ウニに近い味になり驚いたことがある。このように、私は味覚について不思議に思っていたことがたくさんあったので、今回の講義はとても興味深いものであった。
 初めに『ギムネマ』を体験し、甘みを感じないことに対して強い不快感のようなものを感じた。ギムネマを食べる前に食べたチョコレートや砂糖は甘く、おいしかった。しかしギムネマを食べた後のチョコレートは苦味がある、油っぽい粘土のように感じ、砂糖は砂利のように感じた。ギムネマの葉が効いている30分程度でも強く不快に感じた。しかし味覚障害の方はこの不快な思いを常に感じ生活している。それはとても辛く、そして理解されにくいものなのだと感じた。私自身この講義を受けなければ、味覚障害の患者さんの辛さをわからず過ごしていたと思う。甘さを感じることのできないことがこれほど辛いとは思っていなかった。
 もう一つの味覚修飾植物のミラクルフルーツも体験することができた。ギムネマが甘さを感じさせなくなることと違い、ミラクルフルーツは酸っぱいものが甘く感じられた。ミラクルフルーツを食べる前は酸っぱくておいしく感じることのなかったレモンの中に入っているヨーグルトがミラクルフルーツを食べた後は甘く感じ、おいしかった。このミラクルフルーツは糖尿病の患者さんが甘いものを食べることができないことで感じるストレスをとても軽減できるはずある。
 一時間半という短い時間でしたが、「ミラクルフルーツ」によって味覚が変化する面白さを体験したり、動物によって味蕾の数が異なる理由について学習したりと、楽しく学ぶことが出来たので良かった。味覚について知ることで、味を感じる仕組みや、味覚障害は亜鉛の不足が原因であるということが分かり、身体に良い食べ物を食べるように心掛けていきたいと思った。また、味覚はとても大切な五感の一つであるということを改めて感じた。そして、「食べる」ということは、「生きる」ということだと改めて感じた。私たちが生きていく上で必要不可欠な食事と深く関わり合っているのが味覚であり、そのことについて知ることは、とても大切だと改めて思った。味覚について学ぶ機会は今回が初めてで、今まで知らなかったさまざまな新しいことを知ることができた。この経験を活かして、保育者として子どもに食べることの大切を教えていきたいと思う。



Xさん 

 私は今回の「驚きの味覚体験」の講義を大変楽しみにしていたからです。なぜなら私はご飯を食べることが大好きだからです。
 中でも一番興味を持ったことは、好き嫌いのメカニズムについてです。子どもはなぜピーマンやコーヒー、レモンなどの苦い、すっぱい食べ物が嫌いなのか、またなぜ大人になったらそれらが好きになるのかずっと疑問に思っていました。赤ちゃんと大人の味蕾の数の違いを学び、赤ちゃんがすっぱいものや苦いものが嫌いなのは、危ないものを食べないようにするための人間の本能で元から備わっている機能だと知り、人間の構造はおもしろいと改めて思いました。また大人になるとコーヒーやビールが好きになるのは、「味覚が大人になったから」と思っていました。大人になると味蕾が少なくなるのはこれまでの「経験」から知識が増えて味蕾に頼らなくても、身体が食べていいものといけないものを理解しているからだと学び、これまでの疑問が解消されました。
 また、子どもとご飯を食べるときは「雰囲気」が大切であることも学びました。私の通っていた保育園では給食を絶対に残してはいけないというルールがあり、嫌いなものが入っている日の給食は憂鬱で、前日から保育園に行きたくないと思うほど苦痛に思っていた経験を思い出しました。私がこの先保育者の立場で子どもと給食を食べることになれば、この私の経験と今回この講義で学んだことを活かしたいと思います。
 まずは給食を楽しい時間にすることが重要だと考えます。保育者が毎日子どもと同じ場所、同じ目線でおいしそうに給食を食べたり、どんな食材を使っているか、どんな調理法なのかを子どもたちと会話しながら楽しい時間を過ごすことで子どもが食べることを「好き」「楽しい」と思えるきっかけ作りができると思います。特に赤ちゃんは親や保育者などの信頼している大人がおいしそうに食べる姿を見て食べるものが増えるので、身近な大人の食への関心が子どもにそのまま反映されるのではないかと考えました。
 また、私が保育園や幼稚園でやってみたいことは野菜の栽培です。私は子どもの頃トマトが大嫌いでしたが、それ見かねた両親が家でトマトの栽培をしました。私もその水やりを協力し大切に育て、トマトの成長過程を見ていると、実がなった日にはうれしくて食べることが楽しみになっていました。それ以来トマトは大好きな野菜になり、このことから子どもが野菜などを栽培することでその野菜に親しみ、興味関心が増すことがわかりました。たくさんの野菜を栽培し成長過程を見ることで、食への関心が高まり食べ物を大切にできるようになります。
 今後、実習などの保育現場で子どもが食に親しみ、好き嫌いを減らせるような給食の環境づくりを試行錯誤していきたいです。



Yさん 

 今回の講義で初めてミラクルフルーツとギムネマについて知ることができました。特にギムネマの実験は衝撃的でした。大好きなチョコレートが甘くなくなり、砂糖は砂のような食感のみでした。このような体験ははじめてで、今も鮮明に覚えています。もし、私が保育者になり、子どもと共にこの体験をすることになったら、きっと子どもの反応はたくさんあり、おもしろそうだと思いました。 また、子どもは「なんで?」「どうして?」などと質問もすると思います。そのときは子どもが理解しやすいように、わかりやすい言葉で説明できたらいいなと思いました。好き嫌いのある子どもでも、この経験をすることで、自分の意識が変わり、好き嫌いを直すことも可能だと思いました。
 そして、ギムネマの実験で味覚障害の辛さを知りました。美味しいものを美味しいと感じることができないのは、辛いことだと思います。食べることは生きていくうえで大切な行為であり、それが辛いものになると食べることの意欲を失うことにつながると思いました。味覚障害の人の気持ちを心にとめておきたいです。また、私たちは味を感じることができるのだから、好き嫌いをせず、いろいろな食べ物を食べるべきだと思います。
 味を感じる場所は甘味、酸味、苦味など場所は決まっているものだと思い込んでいました。今回、それは間違いだと教えていただき、知識を変えることができました。この講義がなければ、ずっと場所は決まっているものだと思い込んでいたと思います。子どもに指導していくために、正しい知識で覚えなおせてよかったです。
 動物の味覚は、自分たちの生活で役に立つものがおいしいが、人の味覚は美味しいだけではなく、周りの環境、文化によって左右されるのだと知りました。保育をしていくうえで、好き嫌いのないような子どもに育てていくには、この時期に食についての指導をきちんとしていかなければならないと思いました。私にできるのは環境を整えることと食についての指導をすることだと思います。楽しい雰囲気の中で食事できれば、子どもにその思い出が残り、その食べ物を好きになってくれるのではないかと思います。食べ物を食べるためには、ミルクを飲むことからはじまり、次に離乳食になり、普通の食事を食べます。その過程で大事なのは、噛むという行為です。噛むことで神経が刺激されたり、あごの力が発達したりします。そのため、噛むことも子どもたちに指導していけたらいいなと思いました。
 ミラクルフルーツの実験は、ポッカレモン入りのヨーグルトが甘くなって驚きました。最初食べた時は、あんなに酸っぱかったのにどうしてだろうと思いました。レジュメを見返すと、興味深いことが、たくさんあり、勉強になりました。ミラクルフルーツのタブレットは梅干しに似たような味がしました。タブレットを舌にこすりつけるだけで変わるなんて思っていなくて、子どもたちもこのような実験をしたら、食に興味を持ち、ごはんを食べるのが楽しみになる子どもも多くなるのではないかと思います。保育現場にでて、働き始めたとき、食育の指導をするときの参考にし、子どもに食の大切さを教えていけたらいいなと思いました。



Zさん 

 今回味覚についての講義を受け、先生のお話を聞いたり、実験に参加したりすることで、味覚についてとても興味を持つことができました。今まで味覚について真剣に意識したことや関心を持ったことはなかったけれど、今回の講義を受けたことで、味覚についての知識が増え、そしてもっと味覚や食について学びたいと思いました。
 私は今まで舌全体にそれぞれの味を感じる部分が分かれていて、その部分ごとに味を察知しているのだと思っていました。しかし、今回それぞれの味覚を感じる味蕾というものが舌全体や上顎、喉など広範囲に存在していることを知り、とても驚きました。しかも、味蕾の数が人間の大人で約6000〜9000個もあることを学び、人間はその多くの味蕾から色々な味を感じているのだと知ることができました。そして、人間の赤ちゃんだと大人よりも多くて約2000個もあり、まだ知能が発達途上で、食べられるものと食べられないものを知恵では見分けることができないので、それを補うために味蕾の数を多くし、食べられるもの、食べられないものを察知していることを学びました。今までなぜ赤ちゃんには薄味の食事がいいのかをなんとなくしか理解していない状態だったけれど、今回の講義で赤ちゃんは味蕾が多く、味覚に敏感なので、最初に濃い味を食べると濃い味のものしかおいしいと感じなくなってしまうことを学び、濃い味付けの食事より薄味の食事のほうが良いのだと理解することができました。
 また、ミラクルフルーツやギムネマの実験はとても面白く、不思議であり、家に帰った後思わず家族に実験の内容を夢中で話してしまいました。ギムネマの実験では甘い食べ物が全く甘くなく感じてとても驚きました。そして、ミラクルフルーツは酸っぱい食べ物が甘く感じてとても不思議に思いました。このような実験を経験するまでは味蕾に影響する果物や植物が存在するということを知らなかったので、新しいことを学べてとてもいい経験となりました。そして、この講義を受けて、味覚の基礎は9〜12歳で決まるため、幼児期に色々な味覚を感じる経験をすることが大切だということが分かりました。なので、今回私が経験した不思議でわくわくする実験のように、子どもたちが興味や関心を持つことができる活動を保育の中で取り入れていって、活動を通し、食べることは楽しい、食が好きと思えるようにしたいです。そのような思いから色々なものを食べてみようと思えるし、今回私が家族に実験の内容をついつい夢中で話したように「すごい!」と思える感動体験や学びをすることで、家族や友達との間にも食の話題が増え、会話が広がっていくと思います。このように子どもたちが食に興味を持ち楽しむことができれば偏食も防いでいけるのではないかと思います。
 子どもたちに食の大切さや面白さ、世の中には様々な食べ物があるということを伝えるためにこれからも食についてしっかり学び、今後の保育に繋げていきたいです。今回の講義で学んだこと、大切だと思ったことを保育者になった時に形にし、「たのしい食」を実現させていきたいと思います。



AAさん 

 私は、この講義を通して、味覚をのしくみを理解することができた。具体的には、味を感じる仕組みに、味蕾という舌のセンサーがあり、その味蕾の数で味の感じ方が違うことである。生き物によって味蕾が存在する場所や役割は異なるが、動物にとっての味覚は、生きていくうえで役に立つものがおいしいということだと知った。人の味蕾は舌全体に7割、残りの3割が上あご、のどに存在し、味蕾が味を判別するのは鍵(味)と鍵穴(舌)の関係であり、味を感じるには専用の鍵穴(舌)にピッタリの鍵(味)が差し込まれスイッチが入る必要があると学んだ。人間の味蕾の数は、約6000〜9000個存在すると言われていて、舌全体で味を感じている。また、赤ちゃんについては、約12000個の味蕾が存在している。同じ人間であるのに、味蕾の数に差が生じている理由としては、大人には多くの知識があり、食べていいもの悪いものの区別がつけられる為、味蕾が少なくても良い。反対に、赤ちゃんにはその知識がないため、味蕾が多く存在し、何でも口に入れるため、自分にとって危険であるか、害はないかということを舌全体で察知していくために味蕾が多いということを学んだ。そのため、赤ちゃんの離乳食は薄味でなければいけないということにもつながっていると理解した。また、味覚の基礎は9歳までに形成されると言われている。
 味蕾は亜鉛から作られていて、1週間程度で生まれ変わるといわれているが、加工食品に頼りすぎた食生活が原因で、添加物が体内の亜鉛を追い出してしまい、新しい味蕾が作られなくなり、近年若者に味覚障害が急増しているということも学んだ。
 味覚には、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5種類あり、辛味、渋味えぐ味は1つの味として存在しない。人にとっての味覚は、経験と学習からできていることがわかった。体内で欠乏した栄養素や、保護者や保育者がおいしそうに楽しそうに食べている姿をみて味を覚えていき、おいしいと感じる。また、食事環境も関係していて、BBQなど楽しい雰囲気であるとおいしいと感じることができ、ガミガミと怒りながら食事をするとそのときに食べていた物が嫌な思い出になり、好き嫌いが出てくるということも学んだ。やはり、食事は楽しい場であるということをわかってもらえるような取り組みが大切であると感じた。
 ギムネマを使った味覚実験では、砂糖やチョコレートから甘味が消え、砂や消しゴムのかすを食べているような感覚になり、食べてはいけない物を食べてしまったという不思議な感覚に陥りました。ミラクルフルーツは、酸味が消え、甘味に変わり、その味覚の変化にとても驚きました。味覚の仕組みを知ることによって、味覚の変化に納得はできたが、頭ではわかっていてもやっぱり不思議な感覚になってしまった。
 このような味覚修飾植物が、医療で使用されていることを初めて知ったが、糖尿病患者や肥満傾向にある現状にさらに活躍していくのではないかと感じた。また、食育推進の教材として使われているギムネマは、小学生でも一人1鉢栽培もできる。楽しい実験であることもあり、小学生から興味を持つことができるし、自ら栽培することで研究に熱心になる子どもも増加するのではないかと感じた。
 今回の講義から、毎日食事を取っているのにもかかわらず、味覚の仕組みについて無知であったことを恥ずかしく思った。保育者になる身として、理解しておかなければいけないと実感した講義になった。理解していないと、子どもにも伝えていけないし、きちんと伝わらないと感じた。
 これからも、人間に必要で、大切な食について、しっかり学んでいきたい。