ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2014/10/22に実施した日本福祉大学健康科学部 作業療法専攻1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私は島村先生の講義を受け、『味』の大切さを改めて知った。普段生活をする中で当たり前に存在する味がこれほど私の生活に強く関係していることに改めて気づき驚いた。
 初めに『ギムネマ』を体験し、甘みを感じないことに対して強い不快感のようなものを感じた。ギムネマを食べる前に食べたチョコレートや砂糖は甘く、おいしかった。しかしギムネマを食べた後のチョコレートは苦味がある、油っぽい粘土のように感じ、砂糖は砂利のように感じた。ギムネマの葉が効いている30分程度でも強く不快に感じた。しかし味覚障害の方はこの不快感を常に感じ生活している。それはとても辛く、そして理解されにくいものなのだと感じた。私自身この講義を受けなければ、味覚障害の患者さんの辛さをわからず過ごしていたと思う。甘さを感じることのできないことがこれほど辛いとは思っていなかった。
 もう一つの味覚修飾植物のミラクルフルーツも体験することができた。ギムネマが甘さを感じさせなくなることと違い、ミラクルフルーツは酸っぱいものが甘く感じられた。ミラクルフルーツを食べる前は酸っぱくておいしく感じることのなかった100%のグレープフルーツジュースやレモンジュースの中に入っているヨーグルトがミラクルフルーツを食べた後は甘く感じ、おいしかった。おかわりをしている人さえいた。このミラクルフルーツは糖尿病の患者さんが甘いものを食べることができないことで感じるストレスをとても軽減できるはずある。島村先生が見せてくださった写真の中には患者さんに食べてもらうために作られたケーキもあった。見た目は本物のケーキとほとんど変わることなく、味のみ酸っぱく作られているのである。そのケーキを食べた時の患者さんの喜びはすごく大きいと思う。
 この講義を受け、私は患者さんの辛さのひとかけらではあるが理解できたような気がする。これからたくさんの患者さんを見ていくなかで、私は患者さんに真剣に向き合える作業療法士になりたいとおもっているため、とてもいい学習になった。この講義を生かせるよう努力していきたいと感じる。



Bさん 

 私が今回の講義で一番印象に残っている内容は、大人になると味蕾が減るという事です。以前テレビ番組で、「大人になると好き嫌いが減る。それは味覚が鈍感になるからだ。」という内容を耳にしたことがあります。その時はどうして大人になると味覚が鈍感になるのかという事に対しては特に疑問を持ちませんでした。しかし、今日の講義が始まった時にそのことを思い出し講義の内容に深く興味を持ちました。
 赤ちゃんの味蕾の数が1万2千個に対して、大人は6千〜9千個と聞いたとき、大人のほうが赤ちゃんより体も舌も大きいから味蕾も多く存在しそうなのにどうしてこんなに数が違うのかと思いました。講義の内容を聞いて分かったことは、大人はそれまで生きた経験上で食べても安全なものとそうでないものの区別がつくからです。反対に赤ちゃんは、食べていいものとそうでないものの区別がつきません。なんでも口に含んでしまうため、味蕾が多くあるということが分かりました。離乳食が薄味な理由と、おもちゃなどに苦い薬が塗ってある理由も理解できました。大人になると子供のころ嫌いだったものが食べられるようになるのは、味蕾が減るという事も一つの理由でもあるが、それまで生きてきた中で食べ物のイメージが変わったりして食べられるようになることが分かり驚きました。
 実際に、ギムネマとミラクルフルーツを食べてみてとても驚きました。ギムネマを食べてから砂糖をなめたとき、全然甘味がなく、ただザラザラした感覚が舌に残りました。チョコレートも何かよくわからない塊を口に含んだだけで、正直気持ち悪かったです。そして、ミラクルフルーツのタブレットを口に含んでから、グレープフルーツジュースとレモン汁入りのヨーグルトを食べたとき、驚きすぎて言葉を失いました。流石に酸っぱい感覚が減るくらいだろうと思い騙されたと思って食べてみたら、想像以上に甘くて本当に驚きました。今年に入ってから一番の驚きでした。
 ミラクルフルーツが今後どのように生かせるか考えたとき、一番効果がありそうだと思ったのが糖尿病患者の血糖値を下げることに効果が発揮できると思いました。酸味があるものがとても甘く感じることができたため、甘いものが食べたいけれど糖分の摂取を控えないといけない糖尿病患者には効果的だと思います。また、ギムネマの葉はダイエットに効果があるのではないでしょうか。ついつい甘いものが食べたくなってしまうとき、ギムネマの葉を噛んで舌に塗ることによって甘いものを食べてしまってもおいしく感じなくなり、甘いものの食べる量が減るのではないかと考えました。
 今日の講義で楽しく味覚について学べたので、持ち帰ったギムネマの葉やミラクルフルーツのタブレットを友達に食べてもらって、この驚きを実感してほしいです。



Cさん 

 私は今回の講義を受けるまで、味覚について、正直それほど興味がなかった。「味覚は5種類ある」、「味は味覚地図のように舌の部分によって分けられていて、その部分でそれぞれの味を感じている」といった、一般的によく知られている程度の知識しか知らなかったし、後者に関しては、そもそも間違った知識だった。そんな私にとって、今回の講義は大変有意義で、驚きと発見の連続だった。
 まず、味蕾の数が動物によって大きく異なることを知った。さらに、その動物の体の大きさで数が決まるのではなく、その動物の食事の仕方によってさまざまであることを知ったときは、大変驚いたとともに、納得もさせられた。草食動物は毒の草を見分けるために多くの味蕾が、蝶は卵を産みつけられる安全な葉を探すことができるように手にも味蕾がある、など一見すると意味の無いように思えた味蕾の数や場所が、理由を知ると非常に理にかなっているということがよくわかった。ナマズに関しては、視覚が機能しない泥や沼の中で生きるために体表にも味蕾が分布していて、全身で味を感じているという、もはや執念にも近い生き方をしていることがわかった。それならもっと視界のきく水の綺麗な場所で生活すればいいのに、とも思ったが、敵に見つかりやすくなってしまうリスクを考えるとやはり視覚を味覚に代償する方法が一番生きていくのに適しているのだろう、とやはり納得させられた。味覚は、ただ単に味を感じるということに機能しているのではなく、その動物の生活の方法をも変えることができるのだな、と思った。
 そして、人間の味覚に関する情報を大きく左右しているのは扁桃体であるということも知った。昔からよく言われた「楽しく食事をしよう」という言葉には、気分的な問題だけでなく味覚も大きく関係しているということは、今回の講義で聞くまで気づかなかった。その点において考えてみると、孤食や偏食などが多いと言われる現代の子どもは、本当においしい食事ができていないように思う。それによって好き嫌いも増え、最悪の場合味覚障害になってしまうことを考えると、昔に比べて食が豊かになり、「味」を楽しむことができる現代に逆行してしまっていると思う。自分が将来家族を持ち、子どもを育てるようなことがあれば、本当の意味での「家族のだんらん」を、食事の観点からも真剣に考えたいと思う。
 そんな入り組んだ味の仕組みを短時間ではあるが、大きくがらりと変えてくれる味覚修飾植物の今後の展開としては、肥満傾向にある人たちの食事の調節が挙げられると思う。ミラクルフルーツで糖分を過剰に摂取するのを防ぐことや、ギムネマで体内の糖分吸収を抑えるなど、それぞれの植物のさまざまな効果を利用すれば、肥満傾向にある人たちにも無理なく食事をとりやすい環境を用意することができると考えたからだ。そういった場面で味覚修飾植物を活用することで、つらいイメージのある食事制限もぐっと楽になるのではないかと思われる。
 その作用の面白さ・不思議さで有名になっている味覚修飾植物には、まだまだ多くの可能性があるのではないかと今回の講義を通じて感じた。そして、多くの人が味覚についての正しい理解をする必要があると思った。



Dさん 

 今回の講義を受けて味覚は完璧ではないなという印象を受けた。乳頭の中にある味蕾というところが鍵と鍵穴の関係で判断している。味蕾は舌だけでなく軟口蓋や咽頭蓋にも存在している。今まで、舌の場所で味覚は判断されていると思っていたので、これらは驚いたと同時に面白いなと思った。
 動物にとって味覚の話も興味深かった。コアラは他の動物にとって毒であるユーカリの森で生活し、ライオンは小腸、肝臓、膵臓、筋肉と食べていく。生きていく上で役立つものはおいしいというのを動物も知っているのは感心した。
 味覚障害という病気は聞いたことがある。とても苦痛で、食事も楽しめない。加工食品やファーストフードに頼りすぎると発生しやすくなる。亜鉛を多く含んだ食材を使っている日本食は注目されている。日本人はとても恵まれているなと感じる。日本だけでなく世界でもっと日本食が浸透すればいいなと思う。
 味覚修飾植物の実験では、とても不思議だった。味覚修飾植物という言葉は聞いたことがなく、どういったものなのかも想像できなかった。ギムネマの実験は甘味が消え、ミラクルフルーツの実験では酸味が甘味に変化した。こういったもので味覚が変わってしまうのはすこし怖いと感じた。しかし、味覚修飾植物で糖尿病の患者さんの役に立つ期待がある。これは私も感じた。私の祖母は糖尿病を患っていて食事制限やご飯を単位化して計算している。こういった人はほかにもたくさんいる。そういった人の負担が減ればいいなと思う。自然のものは人工的に作ったものより安全だと思うので、今後研究が進み安心して治療に用いることができるようになればいいなと思う。そして、糖尿病の患者さんの不安が少しでもなくなればなと思う。
 今回の講義は作業療法士を目指している私たちにとてもいい勉強になったと思う。私たちは今健康で、味覚障害や糖尿病になったことがない。そのため、そういった患者さんの気持ちを理解することが難しい。しかし、今回の講義ですこし理解できたのではないかと思う。少しでも多く患者さんの苦しさや辛さを理解したい。そういった作業療法士になりたいと思う。今回学んだことを生かしていきたい。そして、もっといろんなことを知りたいと思った。

参考資料:授業の配布プリント



Eさん 

 大人になると苦みを感じにくくなり、子どもの時苦手だった食べ物でもおいしく食べられる人が多くなるのはなぜかと思ったことがある。その時は、成長していくうちに味覚が変わり苦い物が美味しいと感じるようになるからだと思っていた。しかし、今回の講義を受け、味蕾の数が関係していると言うことが分かった。赤ちゃんの頃は12,000個くらいある味蕾は、成人になると6000〜9000個になる。それは、歳を重ねるにつれ、食べて良い物か悪い物かを口の中に入れて確認する必要がなくなり、毒ではないことが経験と学習により知るからだと分かった。大人になると多くの味を感じられるようになると思っていたのでとても驚き、人間にとっての味覚とは「経験と学習」であるという言葉がとても印象に残った。また、ひとつの味蕾ですべての味を感じるわけではないことや、味蕾は舌全体に7割、残りの3割は上あご(軟口蓋)、のど(喉頭蓋)にあるということも初めて知り、人間の体には味を感じる仕掛けが沢山あるのだと感じた。好き嫌いのメカニズムもすごく興味深く感じた。講義を受けるまでは、単純に美味しくないと感じた食べ物を嫌いになると思っていたが、初めて食べたときの第一印象、食事をしている時の雰囲気、食中毒にかかったなどの経験が関係していることを知り、周りの人の食べ方や、食べ物に関する経験などが好き嫌いに関係しているなんて考えたこともなかったので驚いた。今後、自分が親になった時や、食事をするのが嫌になってしまった患者さまと関わる中で味やイメージはもちろん、雰囲気や経験も大切だということを頭に入れながら、なるべく好き嫌いが少なくなるよう、また食事をする楽しさをもう一度思い出していただく工夫が出来ると思った。
 味覚修飾物質、味覚修飾植物は初体験だった。「ギムネマ」も「ミラクルフルーツ」も初めて名前を聞く植物だった。ギムネマはただの葉だと思ったが、ギムネマの葉を噛んでから砂糖やミルクチョコレートを食べると私の好きな甘くて美味しいというイメージからかけ離れ、砂糖はザラザラした砂のようなものになり、ミルクチョコレートは脂っぽい塊になった。それとは対称にミラクルフルーツは、酸っぱい物を甘く感じさせると聞いて魔法のような植物だと思った。残念ながら私ははっきり甘くなったことを感じることが出来なかったが、それでもレモン汁入りのヨーグルトが食べやすくなったのは実感することが出来た。この体験でギムネマは食事制限のある方々の役に立つのではないかと思う反面、食べ物に対するイメージが悪くなることが課題だと考える。ミラクルフルーツは、糖尿病など事情があり甘いものが食べられない方々の味方になると思い、より多くの人の手元に早く届いてほしいと強く願う。
 味覚障害について、私は味の濃い物ばかり食べている人がなると思っていた。しかし、味覚障害には亜鉛が深く関係していたのだ。加工食品やファストフードなどに頼りすぎると亜鉛が含まれていないだけでなく、味細胞の再生時に必要な亜鉛を体内から追い出してしまい、体内の亜鉛量が不足し新しい味蕾が作れなくなってしまう。それに対し、日本食でよく用いられる海草、そば、日本茶などの食品には多くの亜鉛が含まれている。この話を聞いて味覚障害の方が増えている今、確かに日本食ではなく、パスタやハンバーグなどの洋食の方が多く食べられ、また好きな人が多いかもしれなと感じた。しかし、味を感じられなくなるのは楽しみがひとつ減ることになるのではないかと思う。せっかく日本食には亜鉛を多く含む食品が沢山使われているのだから、見直し、味覚障害になる人が1人でも少なくなるとよいと感じた。
 今回の講義を受け、味蕾は人間を含め動物にとってとても大切だと感じた。味覚をだまし困っている人の役に立つギムネマやミラクルフルーツを私のように聞いたことがない人はまだ沢山いると思う。「驚きの味覚体験〜ミラクルフルーツとギムネマ〜」の講義を受ける機会に巡り合えたことに感謝しながら、今後多くの人が味覚について正しい知識・関心を持つこと、ギムネマやミラクルフルーツが広がり多くの人の役に立つことに期待したいと思う。



Fさん 

 講義の題としてもあったミラクルフルーツやギムネマという初めて聞く言葉に、講義が始まる前から興味を持った。講義の内容に入る前の実験では、早速ギムネマの凄さを感じることができた。砂糖やチョコレートの甘味がなくなっていた時は驚きを隠せなかった。いつどんなものを食べても、その食べ物の味は変わらないとばかり考えていたから、そうでなかった時のギムネマへの興味は一層強くなった。ギムネマは食べると、苦みが感じられる食べ物で、その後に甘いものを食べると、ギムネマに含まれるギムネマ酸によって、糖分を吸収させない働きが起こるとこが実験結果も通して知るとこができた。
 甘味受容サイトをギムネマ酸で塞ぐという機能を知ることで、ギムネマが糖尿病に関わりを持つことがわかった。糖尿病は一般的に糖分の取り過ぎで血糖値が異常に高いことをいうため、糖分をいかに取り過ぎないようにするかを考えた時、甘味を失くすギムネマを活用することができると気付いた。糖尿病はよく知られる病気だから、ギムネマはその治療としてとても役立つものだとわかった。糖尿病患者の中では、甘い食べ物を我慢することは難しいという人がほとんどだと考えられるから、その多くの人達への対応策となると思った。糖尿病患者により、肥満が社会問題になっている今、社会の人々にギムネマの糖尿病患者への適用を知ってもらい、その効果を実感できる人がより多くいるといいと思った。また、ギムネマと同じように、社会問題への手助けとなるミラクルフルーツも、その効果や働きを知る必要があると考える。
 講義の最後にしたミラクルフルーツの実験では、始めの実験に続き、ギムネマの時と同じくらいの驚きを味わえたが、ギムネマとは逆の働きを持っていることに気付けた。ミラクルフルーツはどんぐり程度の赤い実に含まれる糖タンパク質が、酸っぱいものを甘く感じさせるという働きを持っていると知った。小さい実だけで、その効果持続時間が約30分もあることにも驚きを感じた。それを食べた時は、梅のような味を感じることができたが、少し苦味も感じた。しかし、多少の苦味を少し味わっただけなのに、その後に食べたヨーグルトやグレープフルーツジュースが甘くて食べやすいものになることは大きな利点だと思った。
 講義内で何度も聞かれた「味蕾」の話は、味についての特に生理学的な内容で、作業療法士を目指している私にとっては関心が持てる内容だった。五感の一つである味を感じるための味覚のしくみに、単に舌が関わっているだけではなく、味蕾で味が判別できたり、扁桃体で価値判断が行われたりすることがわかった。また、味蕾の数が子供と大人で違ったり、生物によって味蕾の数や場所が異なったりすることは、知識や情報量の差、生活環境の違い、産卵時の状況などで変わってくるからだと理解できた。
 子供に好き嫌いが激しいのは、知識不足を味覚で補おうというところから、味での判断力が高まり、舌が敏感になることで味蕾の数が多く存在すると考えた。大人は、周りからの情報や身に染み付いてしまった知識に囚われ過ぎているのかもしれないと思った。



Gさん 

 今回、「驚きの味覚体験」の講義を聞いて味覚についてのとても興味が湧きました。食事をとる度に味蕾の仕組みや味の伝わり方を考えて、理解を深めていきたいと思います。
 特に興味が湧いた点は、味の感じ方です。普段無意識に感じている味がこういうカタチで脳に伝達されているという自分の舌に驚きました。また、味を感じる場所、味蕾のある場所について舌や喉に分布していることは経験としてなんとなくわかっていましたが、喉頭蓋や軟口蓋、食道に分布しているとは思いませんでした。さらに味蕾の分布している割合が舌に7割、軟口蓋や喉に3割と思った以上に舌以外の場所に多くあることに驚きました。
 今回の講義内に体験できたミラクルフルーツとギムネマについて、資料の最初のほうに書いてある、「味蕾での味の判別方法は、鍵と鍵穴の関係にある」という例え方があったことにより、ミラクルフルーツとギムネマの作用する仕組みがよくわかりました。
 もしミラクルフルーツとギムネマの開発が進み、効果の即効性を上がれば、健康食品などとして肥満に対する効果。また糖尿病患者の治療として病院等で活躍すると思います。ミラクルフルーツで考えると、酸っぱいものを食べると甘く感じるので、糖分摂取の抑制になるし、菓子類や飲料などの糖の量を減らせることができるのではないかと思います。ギムネマも甘いものを摂り過ぎたと感じた時などに使用すれば、甘味を感じなくなるので糖分の過剰摂取を抑えることができるのではないかと思います。
 味覚について知ることによって、自分の好き嫌いがなくなったり、味覚が形成されていない子供に対して食べ物の好き嫌いのない子に育てることができるようになると思います。もっと言ったら、好き嫌いのある方が昔どのような食生活を送ってきたかわかることができます。食生活を知ればその方の生活、生活環境、幼少期の家庭環境ですらわかってくるのではないでしょうか。このことによりカウンセリングもできるし病院での治療やリハビリテーションにも役立つと思います。
 今回の講義を聞いて、味覚を知るにはまず脳のことをもっと知っていないといけないと感じました。ですが知っていて損はないと思うし、将来私が作業療法士として患者さんにリハビリテーションの一環で活用するかもしれません。そのための味覚とリハビリテーションの関係性を探していきたいと思います。関係性を探る一歩として、この講義は大変有意義なものでした。



Hさん 

 今回の講義を通して、動物の身体は、機能や構造などを踏まえた上で、とても効率良く構成されているということを改めて感じました。
 人間の乳幼児と成人では、味蕾の数が異なるということにとても驚きました。乳幼児は、食べていいものと食べてはいけないものの区別がまだ困難であるため、目の前にあるものを飲み込もうと、何でも口に入れる習性があり、それを防ぐために、乳幼児には、12000個の味蕾があるということが分かりました。また、動物のウサギや牛は、草を食べるときに危険を察知し、危険から自分の命を守るために、多くの味蕾があることが分かりました。
 今回の講義では、私が以前から疑問を抱いていた、「子どもの頃は美味しいと感じなかった食べ物が、大人になって食べてみると、とても美味しいと感じる」理由について知ることが出来たので、とても嬉しかったです。この考え方や「好き嫌いのメカニズム」を参考にしながら、私が子どもの頃から今日まで抱えている、メロンの好き嫌いを改善していきたいと思います。また、「人間にとっての美味しさ」は4つの種類に分類することが出来るということが分かりました。私は、その中でも特に、「文化に合致した美味しさ」はとても重要であると思います。なぜなら、親は子どもにとって一番身近な存在であると同時に、信頼できる存在であるため、親が美味しそうに食べている所を見て、子どもも食べてみようと思うことが、講義を通して分かり、親が美味しそうに食事をしている姿は、子どもがその料理や食材に対して興味を持ち、食を楽しむきっかけになるのではないかと考えたからです。これらの考え方から、親の食事をしている場面や食べ物に対する姿勢は、子どもの食生活にとても密接に関わっており、大切であると思いました。
 私は今回、「ミラクルフルーツ」という言葉を初めて聞き、とても興味深く感じました。「ミラクルフルーツ」は、酸味を甘く感じたり、糖分を摂取せずに甘いと感じたりすることが出来るため、糖尿病の方々や糖分の摂取を抑えたい方々にとって、とても喜ばしく利便性のある食べ物だと思いました。味覚修飾植物は、酸味を甘く感じさせる「ミラクルフルーツ」に加えて、甘みを感じさせなくする「ナツメ」や「ケンポナシ」など、多様性があり、それぞれの目的に応じて使用できる点が、魅力だと思います。今後の展開としては、甘いものが食べられない糖尿病の方々や甘いものを過食してしまう傾向にある非定型うつ病の方々の治療に、より多く用いられて、一人でも多くの方々の力となることを期待しています。また、更に多くの味覚修飾植物が見出され、子どもたちがそれらに興味を持ち、学習意欲を高める一つの手段として、ますます活用されることを楽しみにしています。
 一時間半という短い時間でしたが、「ミラクルフルーツ」によって味覚が変化する面白さを体験したり、動物によって味蕾の数が異なる理由について学習したりと、楽しく学ぶことが出来たので良かったです。味覚について知ることで、味を感じる仕組みや、味覚障害は亜鉛の不足が原因であるということが分かり、身体に良い食べ物を食べるように心掛けていきたいと思いました。また、味覚はとても大切な五感の一つであるということを改めて感じました。今回学んだ、味覚や味覚を感じる仕組みについての知識を活かして、今後の生理学、解剖学の授業をはじめ、私生活の中にも役立てていきたいと思います。

参考文献
■島村光治のホームページ
http://www.taste-m.com/
■医療法人和楽会 「非定型うつ病」が増えている
http://www.fuanclinic.com/byouki/balance.htm