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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2014/04/17に実施した岐阜市立女子短期大学 食物栄養学科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の講義では、味覚体験ということで、実際にギムネマやミラクルフルーツのタブレットを用いて味覚の変化を体験させていただきました。講義を受けるまで、ギムネマやミラクルフルーツとはどのようなものなのか知らなかったですし、名前すら聞いたことがありませんでした。味覚機能を変えてしまう食べ物がこの世に存在するのかと半信半疑でしたが、体験することで、身を以ってそれらの特性を知ることができました。
 味覚体験を行うとともに、講義では味覚について非常に興味深いお話をお聴きしました。味は味蕾で判別されることは知っていましたが、味の判別方法についてはよく知りませんでした。そこで、味の判別方法は、鍵と鍵穴の関係に例えられると知り、味を感じる仕組みについて理解を深めることができました。また、味蕾はヒトよりウサギや牛、ナマズの方が多く、より味を感じることできると知り驚きました。さらに、ヒトは舌だけでなく、上あごや喉にも味蕾を持っていると知り、味は舌だけで感じているのではないことが分かりました。
 近年、若者の間で加工食品やファストフードの摂り過ぎによる味覚障害が見られるようになったというお話をお聴きしました。味覚障害を起こしたときの味覚は、ギムネマの糖分の吸収を妨げる効果に類似している部分があると考えられます。実際にギムネマの効果を体験し、甘い食べ物の甘さが感じられないことはショックでした。この体験から、味を感じることができなくなることで食事をしてもおいしいと感じられなくなり、ストレスとなってしまうと考えます。味覚障害によって糖尿病や脳梗塞、脳出血といった病気を引き起こすこともあり、健康への影響が大きいとされています。これらのことから、味覚は私たちの健康に大きく関わり、味を感じることができることがどれほど大切であるかを学びました。
 講義の中で、ギムネマやミラクルフルーツのような味覚修飾植物、特に甘味誘導物質を持つものが糖尿病患者に対し、低カロリーで安全な甘味料となるのではないかと考えられていることを知りました。糖尿病患者は、食事療法において糖質を控える必要があります。糖質を摂り過ぎることで血糖値や血液中の中性脂肪が高くなりやすくなってしまいます。しかし、糖尿病患者の中にも甘いものが食べたいという人はいると考えられます。この研究が進むことで、多くの糖尿病患者の食事制限によるストレスが軽減され、食事に楽しみができるのではないかと考えます。また、肥満の人にとっても、健康的で安全な甘味の摂取方法となるのではないかと考えます。味覚修飾植物には医療の現場への応用が期待できると考えます。
 講義を受けて、味覚修飾植物について知ることができ、非常に勉強になりました。自分が将来栄養士となったとき、今回学んだ味覚について生かせることは生かして、多くの人の食生活を豊かで楽しいものにしたいと考えます。

参考ウェブサイト
・武田薬品工業株式会社 タケダ健康サイト
http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=mikakushogai

・東京都病院経営本部
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/tounyoubyou.html



Bさん 

 最初にギムネマの試食をし、砂糖を食べたときは味が全くなく、不思議な感覚でした。味覚障害の方がどれだけ大変な思いをしているのかを感じることができました。
 味を感じる仕組みは今までに聞いたことがあり、なんとなくは知っていたけど、今回の講義で初めて知ることがたくさんありました。まず、味覚地図の考えが現在では否定されている点に驚きました。味蕾を鍵と鍵穴の関係に例えた説明はとても分かりやすかったです。また、草食動物は食べられる草を判断するために味蕾の数が多く、肉食動物は判断する必要がないため味蕾が少ないなど、味蕾の数や場所は生き物によって異なり、役割も違うという話もとても興味深い内容でした。
 好き嫌いやおいしさについての話は共感できる点がいくつかありました。私は先生と同じく、トマトが嫌いです。私の頭の中には「トマト=食べられない」という考えが小さい頃からずっとあるため、まずはこの考えを直さないと一生トマトが食べられないと思いました。だから、考えを改めて、トマトを食べる努力をしてみようと思いました。また、薬理学的なおいしさの「脂」についてはまさに先生のおっしゃる通りだと思いました。ポテトチップスなどのスナック菓子は食べだしたら止まりません。体に悪いと分かっていてもやめられません。これからはしっかりと理性を持って、食べる分量だけ器に移すなどの工夫をして、自分の食生活を改めようと思いました。
 ミラクルフルーツの試食はとにかく驚きました。最初にレモンを飲んだ時は思わず声を出してしまうほど酸っぱかったのに、タブレットをなめてからはとてもおいしく食べることができました。このような食品を使うことにより、糖尿病などの糖質を抑える必要のある方々が、低カロリーで甘みを感じる食事を摂ることができ、疾患のある方にも食事を楽しんでもらえるので、とても良い事だと思いました。ミラクルフルーツは日本で栽培するのが難しい植物だけど、先生がタブレットを開発なさったことにより、多くの医療現場で使用することも可能になるので、とても素晴らしい開発だと思いました。このような研究が進み、より多くの人が食の楽しみを味わえるようになるといいと思いました。
 本日は貴重な体験をすることができ、とても楽しい講義でした。ありがとうございました。



Cさん 

 以前にテレビでミラクルフルーツというものを知りました。そこから、私も体験してみたいというふうに興味をもっていました。しかしながら、一生体験することはできないだろうと諦めていました。ですが、今回特別講義として、味覚について知り、またミラクルフルーツやギムネマの味覚修飾植物を実際に体験することができて本当よかったなと思っています。貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
 高校生の時、生物の授業で味覚について簡単に習いました。そのときは、味覚地図を習ったのを今でも覚えています。その時から、舌は味を感じる場所がそれぞれ違うと思い込んでいました。しかしながら、今回の講義でそれは間違いであると知り、驚きましたし、島村先生のなぜ間違いであるのかという理由を聞いて納得することができました。
 栄養士を目指す私にとって、今回の講義で実際に味覚体験をしたということは、大きな学びになりました。味を感じるということの重要性も考えることができたのではないかと思っています。ギムネマを体験して思ったことは、甘みを感じなくなるというのは辛いということです。脳ではこの食べ物は甘いものだと認知しているのに、食べても甘みを感じず、おいしいとも思いませんでした。頭で考えていることと実際に体験していることにギャップがありすぎて戸惑いました。最初は、半信半疑でしたがミラクルフルーツを体験してみて思ったことは、これはすごい!酸っぱいものが甘く感じるのは本当だったんだ!と驚きました。酸っぱいものが甘く感じることで、普段は食べようと思わない、酸っぱいフルーツを食べることができる。それによって、ビタミンCを容易にとることができる。それは健康にとってとても良いものだと思います。
 味覚修飾植物は、健康な人にとっても、病気を患っている人にとっても希望を与えてくれるものだと思います。
 講義全体を通して感じたことは、味を感じることができるということは幸せなことだと思いました。人間にとって食事は楽しみのひとつです。心身ともに豊かにしてくれるものです。それがもし、感じることができなくなった時、人間はどうなってしまうのでしょうか。食事をするという行為をやめてしまうかもしれません。ある意味、味覚は人間が生きていくために、健康であるために、必要不可欠な感覚だということです。ただし、味覚だけがあればいいということではありません。視覚や嗅覚なども、とても重要な感覚なのだと感じました。五感すべてを使ってこそ、おいしいものをおいしいと思えるのだと味覚体験を通して、改めて感じることができました。



Dさん 

 食物栄養学科で、「栄養」をどう喫食者に食事としてとってもらうかを考え、学んできたが、今回、食事を楽しむ、おいしさを感じる原点である「味覚」を改めて知ることができた。
 「味覚」については、食品学などで味覚地図を学んだり、実際に、苦味、酸味、塩味、甘味、うま味を体感して判定する官能検査などを行ったりしてきた。しかし、その「味覚地図」は間違いであることに、今回初めて知ることができた。その間違いを証明できるのが、味覚修飾植物だということにも驚いた。ミラクルフルーツの成分を、味覚地図で甘味を感じるとされているところにこすると甘くなるというわけではなく、舌全体に成分をこすると初めて甘さを感じるということの証明も納得できた。
 わたしも、この味覚修飾動物・植物の持つ成分が、医療に活かされていくことを願う。わたしにも糖尿病で人工透析を行い苦しむ親戚がいる。病気で苦しむかたにも、食事は楽しんで食べてもらいたいというのが、栄養士を目指すわたしが切に思うことだ。また、今までは、食事の工夫を、調理方法や食材の選択のみの方向からで考えていたが、この味覚修飾植物という新しい方向から、食事へのアプローチを考えることができるかもしれないという希望を持つことができた。栄養士が、味覚について十分に理解する、またその分野の最新の情報を知るということが、病気などで食事をおいしく食べられないかたへの提供食に繋がることが分かった。また、熱帯植物は、未発見の植物が多いということから、ミラクルフルーツのように、食べることにより、塩味が増す鍵の成分を持つ植物が発見されることを期待したい。病気で少量しか塩分をとれないかたのために、そんな発見も願う。
 そして、味覚と食育の関係も、初めて知ることができた。地元の食材について学習したり野菜を育てたりといったような食育に、是非この味覚という学習も取り入れてもらえたらと思う。好き嫌いといったようなマイナスのメカニズムを、ミラクルフルーツという不思議なフルーツから、味への関心といったようなプラスのメカニズムを生み出すことも可能かもしれない。また、子供の食育だけではなく、近年多い「味覚障害」についても、ミラクルフルーツなどから、味覚についての関心へ繋げ、さらに「うまみ」を感じる食事、日本食などへの関心へ繋げられるかもしれない。味覚修飾動物・植物は、「食」に関する様々な分野の媒体であり、1つのミラクルフルーツから、多くの奇跡を生み出すことも、わたしたちの考え方、使い方次第だと思った。



Eさん 

 講義を通してまず驚いたのは味覚地図が実は誤りだったということです。おそらく小学生のころに味覚地図の存在を知りましたが、今回講義を聞いてなんとなく記憶の奥底に残っていた知識が覆されるようでした。また、ミラクルフルーツとギムネマの存在は小学校の時に自由参加での課外授業で一度ありましたが、その時は参加しなかったので、今回のこの講義はとてもいい経験になりました。
 また講義の中で動物の味蕾の数の比較で丸のみする蛇は少なく、視界の悪い沼に生息するナマズは体表にまであるという話や、人間とサルだけにある別腹の話、ライオンの食事のルールなどとても興味をそそられるものがあり、同時によい学びの場になりました。
 すっぱいものが甘くなるミラクルフルーツについて講義でも紹介がありましたが、わざとミラクルフルーツを介して甘くなるように酸っぱいケーキを作り、糖類をカットしたスイーツを作ることによってカロリー制限を受けている人や、糖尿病で糖類摂取を控えてなければならない人にも美味しく食べられる商品を作っているという話について、強く発展を望みました。
 人間はただ舌の上の味だけでなく視覚や香りや触感なども総合して美味しさを味わっっています。そのため、普通のケーキから糖類をカットすれば見た目はきれいでもちろんカロリーも下がるので糖尿病の人も食べられるかもしれませんが満足感は得られないでしょう。
 甘さを感じないようにするギムネマを食べた状態の甘いものから美味しさを見いだせないし、そんなものを逆に無理して食べる必要もないからです。逆に甘さをかんじるレモン汁だけではだめなのでしょうか、砂糖水を好んで飲むひとは少ないように、クエン酸だけでは視覚、触覚の点で美味しさに欠けるためやはり本当においしいとは言えません。そういう点において今後ミラクルフルーツで味も美味しく見た目にも美味しいスイーツ開発をどんどん進めていってほしいと思いました。そうすればつらい闘病、減量生活の人に少しの楽しみを与えられるかもしれないし、献立作成の内容がもっと華々しくできる可能性もあるからです。
 人に満足、食べてもらえる献立作成を私は目指しているので、将来この分野の発達を心から望むとともに、今回栄養価でなく味覚を変えるという逆転の発想を教えてくれたこの講義に感謝しています。

・参考文献
ミラクルフルーツとヘルスウィーツ
http://miravice.exblog.jp/i5/



Fさん 

 島村先生の講義を通して私が強く感じたことは、味を感じることができる喜ばしさです。私は毎日の食事で当たり前のように味を感じ、食事を楽しんでいますが、それがとても幸せなことであるということに気づかされました。実際にギムネマを噛み、チョコレートや砂糖を食べた時の驚きは忘れません。特に砂糖を食べた時のことは今でも鮮明に覚えています。砂糖は甘くておいしいものであるのに、ギムネマを噛んだ後に食べると全く味を感じませんでした。ざらざらとした口当たりが気持ち悪く本当に砂を食べているようでした。それと同時に、「砂糖の味を知っている私ですら、美味しくない、気持ち悪いと感じたのだから、砂糖やそれ以外のものの味を知らないで育った人はどれほど苦しいのだろう」と思いました。味覚障害に苦しむ人々の気持ちを知ることができたように思います。普段の生活では味覚や味覚障害について考えることがないため、今回の体験は私の中でとても貴重なものとなりました。
 また、講義の中に苦い味が大人になるとおいしく感じるのはなぜかという話がありましたが、この話はとても興味深かったです。なぜなら、私自身が最近になってコーヒーを飲めるようになったからです。小さい頃は飲みたいと思わなかったコーヒーをなぜ飲みたいと思うのか不思議に思ったことがありましたが、ちゃんとした理由があることを初めて知りました。
 味覚修飾植物の今後の展開については、私の希望としては味を2倍に感じられる植物などがあったら良いなと思います。外食やファーストフードの濃い味に慣れると薄味では満足できなくなることや濃い味付けは塩分を過剰に摂取してしまうことを聞いたことがあります。外食を続けてばかりいて、濃い味付けの食事に慣れた人たちに、味を2倍に感じられる植物を食前に使ってもらい、薄味の食事でも満足してもらえたら良いなと思います。より多くの味覚修飾植物が発見され、実用されることを望みます。
 最後に、貴重な講義をありがとうございました。味覚について多くのことを知り、ためになりました。