私は今まで味覚について学んだことがなかったので、知っていることといえば味覚地図ぐらいでした。(しかし今回の講義で間違っていたことを知りました。)食べ物が美味しいか不味いかにしか興味がなかったので、味を感じるしくみは気にしたことがありませんでした。しかし、今回島村先生の講義を受けて以前とは比べものにはならないくらい味覚に興味を持ちました。
私が一番印象に残っているのは味を判別する味蕾の数についての話です。成人ではおよそ6000個〜9000個の味蕾があるが、赤ちゃんでは成人より多い12000個の味蕾があることを知りました。大人になるにつれて数が増えそうな気がしていましたが、赤ちゃんは何でも口に入れてしまうため、自分の身を自分で守るために多くの味蕾があるということを知って納得しました。また、ナマズは水中で敵や餌を探すためにヒゲや皮膚に味蕾が200,000個もあることや、チョウは卵を葉に産むときに葉に毒がないかを確認するために手に味蕾があること、ヘビやトリは餌を丸呑みするため味蕾が少ないことなども聞いてとても驚きました。生き物が生きていくために最適な形に進化してきたということは改めてすごいことだなと思いました。そして、ナマズより多くの味蕾を持つ生き物はいるのかということがひとつ気になりました。味を感じる場所は舌だけだと思っていましたが、人間の味蕾は舌全体には70%で残りの30%は咽頭や上あごにあるということも知りました。炭酸飲料を飲んだときに喉で“しゅわしゅわ”と感じるのはそのためであることを知って納得しました。
また、好き嫌いの話はとても面白かったです。私は昔の島村先生と一緒でトマトが嫌いです。トマトの第一印象は覚えてないですが、好き嫌いのできる理由の60%が第一印象であることがわかりました。またその他の理由として雰囲気と経験がありました。いつか私にトマトを食べられるようになる日がくるのかわかりませんが、食べ方や雰囲気を工夫してトマトを食べられるようにしていきたいです。
味覚修飾植物の今後の展望についてのお話はとても興味深いものでした。あまり多くの糖分を取ることができない糖尿病患者や肥満患者のために甘味誘導物質が役に立ち、医療と関わることができるなんて素晴らしい発明だと思いました。このことによって患者さんが感じるストレスを減らすことに繋がるので一石二鳥だと思いました。
これからも島村先生には味覚修飾植物についての研究を続けてもらいたいです。今回はたいへんためになるお話が聞けて、さらに楽しい実験ができたのでとてもいい経験をすることができました。ありがとうございました。