ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2013/05/21に実施した上越教育大学教育学部3年 ABクラスの皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

『味覚の仕組みと好き嫌い』
 自分は子どもの時、カキフライやアサリの味噌汁など貝のエキスを含む味のするものがとても嫌いで残していた。ある日、自分の家の夕食でカキフライが出たときに、とてもおいしそうに見えたのだが、自分は残すつもりだった。だが親に「おいしいのに」という嫌いなものを強制しない一言にそそられて、一つ食べてみたら自分の思っていた以上においしいものだった。自分はなんてもったいないことをしていたのかと思ってとても後悔した。今日の講義で味覚は自分の口だけで感じるものではなく、視覚や嗅覚など五感の多くを使って感じている感覚なのだということを知った。自分がカキフライを好きになったのも、揚げたての茶色いおいしそうな衣に、揚げたてでお皿に乗せられてジュージューと音を立てているのがとてもおいしそうに見えたので、実際に食べたときもおいしいと感じることができたのだろう。このような味覚の仕組みを知ることができた。
 私は小学校教員志望である。教師は教科の指導だけでなく、生活習慣のことも気をつけて指導する必要がある。その際、自分が心配していたのは学校における生活習慣のなかの、特に、給食指導である。子どもたちの中には絶対に食べられない(と思っている)という食材が出てくる。ピーマン、ニンジン、牛乳などなど。緑黄色野菜だったり、カルシウムだったりと、人間にとってとても良い栄養素が入っているにも関わらず、食べたくないと言って残しがちである。今日の講義でもあったように、無理やり食べさせるのは子どもにとってあまりよくないし、かえってさらに嫌いになる可能性がある。教師はその子どもの気持ちを知ったうえで、どのように指導するのかを考えていく必要がある。先述した自分の親のように、強制しない言い方や、他にも初期段階は鼻を押さえて食べてみるなどの対処法を教えてあげるのが必要だと思う。また、給食は栄養バランスを練りに練って考えられているものなので、これを食べることによって、将来奇食になりにくいというメリットを教えることも効果があると思う。自分が小学校の教員になってからやりたいことは、自分たちの育てた野菜を、給食調理員さんに頼んで給食に出してもらって、全校生徒で味わってもらうことである。自分で育てたものは愛着がわいているし、自分の学年以外の人達が食べているのに、自分だけその野菜が嫌いだから食べられないというのは恥ずかしいという気持ちになって食べてみることがあるかもしれない。今日の味覚の仕組みについての講義で学んだことを活かして、給食指導を行っていきたいと思う。
 自分は甘い食べ物が好きであるが、今日ギムネマを食べてからチョコを食べて、人生で初めてチョコがまずく思えた。自分にとっては感動的だった。こういった味覚修飾植物の利用が医療の現場で使われるようになっているということに希望が持てた。自分は子どものこととても炭酸飲料が好きで、たくさん飲んでいると、周りから「糖尿病になるよ」などと、脅されるようなことがあった。今日のギムネマのような味覚修飾植物に子どものころに出会っていたら、炭酸飲料もお菓子もケーキも嫌いになっていたかもしれない。だが甘みが無い世界を考えたときに、結構悲しい世界だなぁと感じた。大学生になった今でも課題をやった後は、甘いものが食べたくなってコンビニに行ったりしてしまう。そのような甘いものという幸福が待っているからこそ、自分は頑張れることもある。したがって、甘さを感じさせなくするような味覚修飾植物は普段の生活で多用するのではなく、ある一時期の治療として使うことの方が効果的なのではないかと感じた。それと同様にミラクルフルーツも糖尿病傾向にある患者などに対して使われるべきものであるのではないかと考える。ミラクルフルーツを取った後のレモン汁はとても甘く感じたし、同様に炭酸飲料もより甘く感じた。自分が頭で食べる前に考えていた以上の甘みが得られて、いつも以上の幸福感が得られた。だがしかしそれは、本当の同じ甘さのものを食べたときと、脳内では同じ幸福感が得られているのだろうか。そのような脳内と味覚の関係も興味を持った。
 あまり自分の中で認識しようとしてはいなかった分野だったので、体験を通して学べて、とても新鮮な理解が得られた。今日学んだことは自分の生活だけではなくて、教育の現場でも活かしていきたいと思う。私も子どもたちの食育を日々考えて、良い食習慣の子どもたちを育むような教育をしていきますので、飽食の時代で高脂肪高カロリーの日本の食生活で増えている糖尿病、メタボリック患者の健康のために、医学の世界と協力して頑張ってください。



Bさん 

正しい知識・正しい教育
 私は今まで食事をしてきても「味覚」というもののについて考えたことはなかった。親から小さいころに味は舌で感じると教えられたことがある。また、歯磨きのときに舌も磨いていて、舌にあるブツブツが取れないと親に言ったことがあるのも覚えている。そのとき親からは、そのブツブツで味を感じているのだと教えられた。しかし、それ以外のことは特に何も知らなかった。今回の島村先生の講義を受けて、味というものはどのように感じているのか、おいしさとはなにかといったことを学習することができた。
 その講義の中で特に印象に残ったことは、「味ということに関して私たちは意外と勘違いをしている」ということである。私は、味覚地図というものはこの講義で初めてみたので、甘味は舌の先で感じ苦味は奥の方で感じるといったことが間違っているということも知らなかったが、多くの人はこのように間違った情報を得て生きていると教えていただいた。また、私にとって衝撃的だったのは、ビタミンCについての話である。今までは、ビタミンCといえばレモンだとずっと思っていた。それは、売られている飲み物などに記載されているビタミンCの多さを表す基準といえば、レモン〇個分と書かれたものであるからである。そういった感覚により、レモンやグレープフルーツといった黄色い果物にはビタミンCは豊富に含まれていると思っていた。実際には、アセロラやオレンジやイチゴのほうが圧倒的に数が多いと知ったときは本当に驚きだった。
 こういったことからも味・味覚ということについての正しい知識が必要だと思った。私がいずれ教師になったときには、子どもたちに給食指導もするわけである。そのときに、間違ったことを教えたりすれば、私が親から聞いて覚えていたことと同じように、次にそのことに関する情報が入ってくるまでは、間違ったことを覚えていることになるかもしれない。正しいことを教えなければならない教師がそれではいけない。正直、最初は、こんな味の講義を受けて家庭科の何の役に立つのか、教師になるのにこんな知識いるのかと思った。しかし、講義を終えてこのレポート作成にあたり、よく考えてみると、もしかしたら教員採用試験には出ないかもしれない、舌の構造まで知らなくてもいいかもしれないが、子どもたちに教えるという職業の教師にとっては必要不可欠なことだらけだと思った。
 また、味覚障害についても少し考えてみた。講義では加工食品や、ファストフードが原因であると学習した。特に加工食品については、もはや今の私たちには加工商品なしでの生活は不可能に近いものとなっている。しかし、不可能ならば不可能なりに正しい知識をもって使っていく必要があるのである。加工食品に含まれているのは、食品添加物である。コンビニのおにぎりやお弁当にも最近はなるべく使わないようにする風潮があり、単に私たちは食生活に関して何も考えていないわけではない。しかし、着色料や風味出しのようなものが使われているものは多く、そういったものが味覚障害の引き金となっているのは事実である。食品添加物によって舌が壊れてしまうまえに、私たちは食生活を変えたり、添加物の入っていないものをなるべく選んだり、添加物の正しい知識のもとで生活していく必要がある。

参考
ほんものの味を知る|創健社から7つの提案(http://www.sokensha.co.jp/think/Proposal04_Honmono.html)



Cさん 

講義を通じて考えたこと
 私は、今回の講義で一番感じたことは、味覚の持つ意味です。私は、味覚は生きるためには大して重要ではない、食べ物を楽しむためのいわば娯楽のための感覚だという認識を持っていました。しかし、その考えは改善の余地があるのではないかと感じるようになりました。特にヒト以外の動物にとって、味覚は非常に大切な感覚であることが分かりました。
 動物は、自分で食べ物を見つけなくてはいけないので、そのためには味覚も使います。特に味覚によって食べてはいけないもの(毒性のもの)を判別したりもします。そして、味覚を感じる味蕾は、舌以外の部位にある動物もいます。例えばナマズは体表に味蕾があり、ハエは前脚に味蕾があり、そこで味見をして食べ物かどうか判別します。しかし、味蕾が極端に少ない動物もいます。ヘビは、頭が重いと都合が悪いので、えものを丸呑みします。そのため、味蕾が少ないのです。鳥類も、同じ理由で味蕾が少ないのです。
 この「味覚」ですが、甘い、苦いなどの味覚は舌の部位によって感じる場所が分けられている「味覚地図」というものがありますが、これは間違いということを今回の講義のミラクルフルーツとギムネマの体験で身をもって知り、大変驚きました。私は高校生の時生物Tを履修しており、その時の先生にこの味覚地図のことも丁寧に教わったことを覚えているので、ショックでした。教科書にも載っていたので、そっちの方はもう改訂されているのでしょうか、気になります。これまでの学説が覆されるということは珍しいことではないと思います。将来先生になっても、常に勉強していかなければいけないと、感じました。自分が一度知り得た知識を絶対のものとして、教え続けるのは間違いで、先生も子どもたちと一緒に学んでいくことが本当の教育なのではないか、と感じました。
 では、人間にとって味覚の持つ意味は何でしょうか。もともとは、「苦さ」は毒素のサイン、「酸味」は腐敗のサインなど、体に害のあるものはいい味に感じないようになっているが、現代ではあまり意味がありません。むしろ、食料調達の厳しかった時代に体に脂肪を蓄えるために脂分がおいしいと感じるようになったことが、飽食の現代において肥満という形であだになっています。しかし、体に不足している栄養素はおいしく感じるという機能もあります。例えば、運動してたくさん汗をかいた後は、スポーツドリンクがおいしく感じます。これは私も何度も経験があるので、なるほどと思いました。また、味覚を利用することもできます。リカちゃん人形の靴には、小さい子どもが誤飲しないように苦味成分が塗られているそうです。小さい子どもは、かつての本能により、みんな苦い味は嫌いです。だから、この工夫は効果的です。
 このことから、子どもに食べ物の好き嫌いがあることは、多少は仕方のないことだと思いました。それを無理やりに食べさせるのではなく、いかに工夫して味の面でも気持ちの面でも食べやすくするかが、大切だと思います。私は、このことに、味覚について知ることの意義があると思いました。



Dさん 

食育に関する味覚教育の観点
 この度、島村先生のご講義をお聞きすることができ普段経験することのできない貴重な体験ができたと感じております。近年核家族化、共働き化などの社会的要因から子どもの食生活が不安定になり偏食の子どもが増えているのは周知のことですが、そうした社会だからこそ学校教育における食育の重要性が問いただされている現状であります。食育というと広い話ですが、今回のような味覚に関する講義は我々教師を目指すものとして学んでおかねば話にならないなという気持ちで講義に臨みました。結果、想像以上の収穫が得られたわけでありますから、私としては勉強になったと言う他ありません。そもそも味覚の知識としては、人並みもない私なわけで、すべてが新しく学ぶことができ様々なことに興味を持ちました。1つ目は、この度試食したミラクルフルーツの錠剤やギムネマの葉の成分の解明である。授業ではそれほど詳しくはお話されていませんでしたが、葉の成分とその植生地との関係性に興味がわきました。また、2つ目は植生地ではそれらの葉は利用されているのか、現地の人々にとってどういう存在なのか興味があります。できる限りで調べてはみましたが分かりませんでした。
 さて、講義内容から学んだこと分かったことを次にまとめておきます。味を感じる仕組みに関しては詳しく知ることができ、また味を感じ取る味蕾が舌以外にも存在するのは初耳でした。その話を聞いたとき私が思ったのは、ビールです。ビールはのどごしを心地よく感じることで楽しみお酒だと思っていたので、喉にも味蕾があるのはうなずけました。そして、味蕾に関して数が子どもと大人で違う理由は人間の体がよくできていて驚いたとともに、ここでもまたビールのことが頭をよぎりました。子どもの頃ばれないようにこっそり親のビールを飲んだときの絶望感と、今好きで飲むビールの違いは味覚が経験と学習によって成り立っている証拠といえると思います。慣れればあの苦かった飲み物も飲めるようになるし、やみつきになっていくとなんとなく感じていた私にとって納得のいく回答が得られた気分でした。自分にとって役に立つものか、必要なものか、食べたり飲んだりして大丈夫かなど、生きていく上でそれは至極大切な情報になるわけですから、味覚とは必要不可欠な感覚だと再認識したしだいであります。
 味覚修飾植物は今後、医療面において多大な効果を発揮し、進化発展することと思います。味覚の弱い人、狂ってしまった人にとって食事がどういうものに変わってしまうのか私には知ることはできませんが、今回の講義でその世界を少なからず垣間見た気がします。変な感じがする程度のものなら我慢の一言でどうにでもなるかもしれません。しかし、1日3食すべてが変な感覚のままただの栄養補給のように行う食事では人生の半分以上を損してしまうのではないでしょうか。味覚障害やその他味覚に悩む人々にとってこうした味覚修飾植物はなくてはならない存在となることでしょう。そして私たち教師を目指す者はそうした味覚に関わる障害をもつ子どもが出ないように様々な視点からの食育の推進が必須であると理解しました。使命感と断固なる意志を持って子どもに教え育てたいと感じました。
 島村先生のご講義は、分かりやすくなれていらっしゃることが感じ取れました。私が教師となり、教育現場で指導する立場となったあかつきには、先生をお呼びしご公演をお願いするかもしれません。そのときはどうぞよろしくお願い致します。ありがとうございました。

参考ウェブサイト
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト:http://www.taste-m.com/
検索日/5月24日



Eさん 

味覚教育の講義を受けて
 味覚教育の講義を受講し、自分はまず味を感じる仕組みについて学習することができました。自分は高校の時に生物を習っていたので舌には4つの乳頭があるということは知っていた。だが、実際に味を感じている時には乳頭の中にある味蕾という物質が働いているということを知り、とても驚いた。そしてこの味蕾の数というのは動物によって違い、ナマズにはなんと体中に味蕾があり、200000個もあるという。この理由としてナマズは暗闇の中で育ったので目が退化してしまい、その分敵を感知する際に味蕾が役立っているのだ。自分たち人間からしてみれば味覚は味を感じるためのものとして認識されるのが一般であるが、ナマズにとっては味覚が命を守るものとして存在しており、動物による味覚の違いは小学生も非常に興味を持ちそうな内容なので自分が先生になったら是非生徒に話してあげたい内容であると感じた。
 ところで、近年の子供たちの食生活を考えてみると、共働きの家庭が多く、家族一緒で食事をする機会が失われたり、食事を親が作る時間がないなどの理由でファストフードに頼ったり、おふくろの味を感じられずに栄養素が偏ってしまう子が多い。今日の講義ではそういったファストフードや加工食品に頼りすぎてしまうと亜鉛が失われ味覚障害に陥りやすいということを学習した。そこで家庭科の5,6年生の教科書を見るとバランスよくそして家族一緒の食事は大切であるということは書いてあるのだが、バランスの良い食事を怠るとどうなるかというところまでは明記されていない。なので、そういう教科書ではまかないきれていないところまでしっかりこの講義で習ったことを子供たちに伝えていきたい。そして、この講義では酸っぱいものを甘く感じさせるミラクルフルーツや甘いものを苦く感じさせるギムネマの存在を実際に体験し、これらの物質は甘いものが食べたくても食べられない糖尿病の患者さんなどに役立つということを知ることができた。今後、自分が先生になったとき、自分のクラスにそういう糖尿病などの病気で苦しんでしまう子がでるかもしれない。その際に、まだまだ教育機関との連携はなかなか今の段階では難しいと思うが、近い将来これらの物質が近くの医療機関にも普及しはじめたら、その機関としっかりと連携し1人でもそういう子供の苦しみを和らげてあげられるように努めて行きたい。今日の講義を通じてそんな未来への期待を持った。
 最後に、ミラクルフルーツの原産は西アフリカでギムネマの原産はインドであるということがわかった。小学校5,6年生の社会は5年生で世界地図の学習へと広がっていく。味覚については主に家庭科でやるとは思うが、こういう原産地の地理などは社会の学習と関連付けさせることができる。このように家庭科の時間でも家庭科だけにとどまらずにいろいろな科目へと連携させていくことも忘れないようにしたい。そうやって科目と科目を関連付けさせていくことによって、子供たちの学びをどんどん深めさせていくことも先生の役割であるということを常に念頭においてやっていきたい。

参考文献:『私たちの家庭科』小学校5・6年生用 P94〜P100まで



Fさん 

講義を通じて
 この講義を通じて、自分がいかに多くの事を知らないか感じました。世の中で、知らないことの方が多いのは当たり前だと思います。けれど、普段は教育に対する内容を学ぶことが多く、自分の視野が狭くなっていたのは確かです。しかし、今回ご教授してくださった島村先生は味覚、特にミラクルフルーツの専門家であり、私が学んでいる教育とは領域が違う先生だと思います。だからこそ、自分がいかに、多くの事に知らずにいたか実感する機会になりました。
 講義では、味覚、ミラクルフルーツ、ギムネマの3点を中心にお話ししてくださいました。どれも、私の今までの知識を改め直すきっかけや、より深い理解につながることになりました。特に味覚では、初めて知ることが多くありました。特に印象に強く残っていることを2つ上げたいと思いまいます。1つ目は、味は唾液に溶けて、水溶液とならなければ感じることができないということです。その仕組みを今まで聞いたことがなかったので、驚きでした。その具体例として挙げてくださった、渋柿、甘柿の例はとてもわかり易かったです。渋柿や甘柿はもともと違うものだと思っていましたが、水に溶ける成分か否かで決まるとは思いもよりませんでした。これは、生活で身近な出来事なので、絵を使って表すことで、小学校の高学年に説明し、理解させることは可能ではないかと思います。身近なもので説明することによって、より理解が深まるということを感じました。2つ目は、味蕾は味を感じるセンサーであり、それはのどや上顎などにもあるということです。味を感じる場所は、舌という意識が強かったのですが、実際は多くの場所にあることを知りました。確かに、舌だけで感じていたのならば、ビールを飲んだ際の喉越しのおいしさを感じることは出来ていないかもしれません。以上の2つは特に強い印象を受けました。
 そしてこの授業では、ミラクルフルーツ、ギムネマについて、学びました。この2つにつきましては、自分の体で実験することができた、驚きが多かったです。もともと、ミラクルフルーツ、ギムネマは聞いたことがありました。始めに行ったギムネマは、薬局のサプリメントでみたことがあります。確か、効果としては糖の吸収を抑えると表示されてあった気がします。ダイエット目的のような商品としておいてありました。その時は、本当にそんなことができるのか信じることは出来ませんでした。けれど、この講義でもギムネマには糖の吸収を妨げるということが説明されたので、本当だったと再認識しました。それも、天然の葉っぱが素だったとは思いませんでした。実験では、ギムネマを食べた後に、甘いものを食べると、味がしなくなることで体でも理解することができました。また、ミラクルフルーツは、テレビで酸っぱいものが甘く感じるようになるということを知っていました。けれどやはり実際に体で体感することで、より記憶に残ると思います。この2つの内容の講義で一番驚きだったことは、活用方法です。私は2つの存在は前から知っていたものの、実生活で役に立つ方法は見出すことは出来ませんでした。しかし、糖尿病患者のストレス軽減につなげることができるとしり、理解することができました。
 私には、まだまだ知らないことが多くあり、学び続ける必要があると思います。そして今回の様に学んだことは、まだ私より多くのことを知らないであろう子どもたちに伝えることで、様々な世界に興味・関心をもつことができる次世代を作ることにつなげていければ素敵だと思いました。



Gさん 

「‘味覚’に対する驚き」
1.講義について
 私は、この講義を受講するまで、五感の中でも味覚については印象が薄く、あまり考えたことがなかった。しかし今回この講義によって、人間の味覚機能の精密さ・敏感さを知った。「味蕾」というワードは今まで何度か聞いたことはあったが、詳しくは知らなかったのでためになった。特に、「赤ちゃんは‘経験と学習’がないため、誤飲防止などのために味蕾が約12000もある」という事実にはとても納得させられた。また、動物によって味蕾の数にも違いがあり、「ナマズ…視界が悪い分、味蕾は多い(約20万)」「鳥・蛇…丸呑みにするため、味蕾は少ない(その分、他の機能が発達)」など、それぞれに理由があることに驚いた。ちなみに、味蕾地図は正しいと思っていた。

2.味覚修飾植物の今後の展開
 味覚修飾植物が医療の現場で利用されている(されようとしている)というのには驚いた。糖分を摂取できない患者が、甘いものを食べることができないというストレスを解消するために「ミラクルフルーツ」を用いるというアイデアは、この話を聞くまで思いつかなかった。糖分を摂取するわけではないので、体に害はない。これらの植物をいかに生活の中で役立てるのかを考えるのも、味覚教育においては大事なことだと思う。

味覚について知ることの重要性
 将来、もしかしたら味覚障害を持った児童を担任するかもしれない。「亜鉛不足により、本来は1週間程度で生まれ変わる味細胞が生まれ変わることができず、一部の味を感じなくなる」のが味覚障害である。講義中にギムネマの試食実験をしたとき、持参したチョコの苦みしか感じなかった。本当に辛かった。だが、この講義を受ける機会がないまま教師になっていたら、味覚障害の子どもの辛い立場に立ってあげることはできなかっただろう。そう考えると、このような経験ができたことは本当に良かった。

3.自分の意見・感想
 今回の講義を聞いている中で、ふと気になったことが2つあった。
 1つ目は、弟が理科の自由研究で「舌」について調べた時のことだ。弟はその作成資料の中に、「味蕾地図」を書いて提出した。弟の担任はそれに対して何も言わなかった。これは、「せっかくやってきた課題だから誤りも見逃しておこう」という担任の心遣いなのか、ただ単に「味蕾地図が誤りである」ということを知らなかったからなのか。真相がどちらかは今となってはわからないが、私は自身の「味蕾地図は正しい」という誤りに、今のうちに気付くことができてよかったと改めて感じた。
 2つ目は「ギムネマ」についてである。「2.味覚修飾植物の今後の展開」のところで、「ミラクルフルーツ」は医療の現場に活かせるというのには納得した。しかし、「ギムネマ」の方は、何に活かせるのだろうか。人間に、「甘さが必要ないタイミング」などあるのか。ネットで調べてみて、ギムネマ酸には「血糖値上昇抑制作用」があることを知った。
 今回の講義で、私は「味覚」についてさまざまな知識をつけることができた。これは、将来教師になるうえでとても役に立つだろう。

4.参考文献・ウェブサイト
代替療法食品研究会:http://www.daitai.info/gymnema_1.html



Hさん 

「食育につなげる・インパクトのある体験授業」
 味覚教育というものがあるのを今回の講義ではじめて知りました。また知らないことがたくさんありました。「味を感じるしくみ」に関しては自分の身のことであり、知ってそうで知りませんでした。味を感じるには食べ物が唾液と混じり水溶液になることが必要なこと。味を識別するのは花のつぼみのような形をした味蕾であること。味の識別は鍵と鍵穴の関係のようなしくみで行われること。とても興味深く、話をきくことができました。私の頭の中に思い描いていた(おそらくテレビでみたことがあって)味覚地図が間違いであったことには大変驚いた。人間の味蕾は約6000個から9000個あり、赤ちゃんのときが1番多く1200個ある。だから小さいころピーマンが苦手で大人になるにつれて食べることができるようになったことに結びついてとても納得した。
 味覚について知ることは自分の食生活を見直すきっかけになると私は考える。「食べる」という行為は生命活動にとって不可欠な行動である。味覚は食べ物を美味しく感じさせ、味わって食べるためにも重要な役割を担っている。また私たちの生命活動に必要な物質や危険な物質を認知し,摂取を避ける大切な役割もある。私がもし子どもに味覚についての授業を展開するならば、まず子どもにギムネマを噛んでもらい甘味のない世界を感じてもらいます。一種の味覚障害を体験してもらいます。とてもインパクトがあり、子どもはとても驚くと思います。そこから味覚障害や糖尿病の若者が増えていることを紹介します。味覚障害の原因は偏食、朝食抜き、ファストフードやコンビニの弁当で食事を済ますという食生活の習慣による亜鉛欠乏症にあります。大切なことはバランスのよい食事をとることです。このような切り口から授業をすすめれば、子どもたちにとってインパクトの強い授業をすることができます。やはり体験学習はインパクトが強いのです。子供をはじめとして、朝食を食べない、偏食や食べ残しをするなど食生活の乱れが子ども体に悪影響を及ぼしているということで問題となっています。「食育」の重要性は高まっており、小学校・中学校などの学校で「食育教育」に力を入れている学校がたくさんあります。食に関する正しい情報を身につけないといけないのです。今回の講義のように体験学習としてミラクルフルーツをなめたあとにレモン汁を飲む実験は大変インパクトがありすごくおもしろかったです。私も将来教師になるならぜひ取り入れたい教材だと思いました。
 島村先生のホームページに連載されている「味な話」がとてもおもしろいです。味の対比作用の話、歯磨きをした後、食べ物の味が変わったように感じる理由、カレーは1晩寝かせた方がおいしい理由など興味をそそられるネタが大変豊富にあります。これから教育実習があるので、子どもの前で話す話のネタにさせてもらおうと思います。きっと興味津々できいてもらえると思います。

[参考文献、ウェブサイト]
・「味わって食べることの意義―うま味を知る」二宮 くみ子著
・「県民のための健康増進情報」―耳鼻咽喉科領域:http://www.iwate.med.or.jp/kenkouzoushin/38/mikakushougai.html
・島村先生のホームページ:http://www.taste-m.com/



Iさん 

植物を通じた味覚体験からの味覚教育を受けて
 今回の講義を受けて、私は味覚に関しての知識があまりないのだということに気づかされた。唾液は食べ物を消化するためだけでなく、口の中で食べ物を溶かして味も感じさせるのにも必要だということを学んだ。また、味の感じ方も味覚地図ではなくて物質のシグナルによって味を感じているのだということも学んだ。これを「鍵と鍵穴の関係」と例えてあったのはとてもわかりやすくていいと思った。私は味を感じるのは舌だけだと思っていたが、上あごや喉にも味蕾が存在して味を感じていると知り、私たちの身体はたくさんのところで味を感じているのだと思った。味蕾は生き物によって数が違うが、ナマズは目の代わりに周りを探るため体中に、ハエはまず食べる前に味を確認するために手に、チョウは卵を産む植物に毒がないかを確かめるために手に存在し、それぞれが生き抜くために味蕾は必要だと知った。味覚に関して、野生の動物は自分たちが生きるために必要な栄養素を摂取するためだけに食べ、食べるものでさえもコアラなどは他の動物にとって有害なユーカリを選んだりと逃げて生き延びることを前提としてきたのだと知った。生きていく上で役に立つものをおいしいと動物は感じるのである。この考え方より、人間に飼われている犬や猫が太ってしまうのは、人間や猿のように生きるために逃げたりと素早く動く必要がないと学んだからなのかと思った。私は動物を飼ったことがないので、もし動物を飼ったら必要な栄養だけでなく人間のように甘味や苦味などを感じて好き嫌いが出るのかを見てみたいと思った。人間の味覚に辛味がなく、神経への刺激で感じているということにとても驚いた。さらに渋味やえぐ味も1つの味覚ではなく苦味と口の感覚が合わさったものだと聞いてそれにも驚いた。舌はどの味も平等に感知するのではなく、苦味や酸味などの身体に害があるかもしれないものにより反応すると聞いて、すごく感心した。赤ちゃんが大人よりも味蕾が多い理由も、何でも口に入れてしまうため、それらの危険なものを飲み込んだりしないためだと聞いて納得しました。子どもに危険がないよう苦味成分をわざと塗ってあるということには、私たちが安全に生きるために様々な工夫がされているのだと感じられた。子どもの頃は危険だと感じているものも、大人になるにつれて害はないという経験と学習を積み平気になると聞いて、ブラックコーヒーが大人の飲み物だと思っていたのにはそういう理由があったのだと思った。好き嫌いの話では、私は好き嫌いが多いのでより身近な話だと思って聞いていた。私はおそらく第一印象と経験で嫌いなものが多いので、これから頑張っておいしいと思う経験をたくさんして、好き嫌いを直していきたいと思った。人間の中で情報というものはとても大きな部分を占めているのではないかと感じた。レモンの酸味の理由を聞かれたとき、私もビタミンCだと思ってしまった。私たちの中では「酸っぱい=ビタミンC」という公式がいつの間にか出来上がってしまっていて、このように本当かどうかわからないままそれを信じてしまっていることが多いと感じた。情報化社会の今、あいまいな面を鵜呑みにせずに自分の経験や正しい情報を選択していくことが大切だと感じた。また、私たちが味を感じるためには亜鉛が必要ということを初めて知った。現代多く流通している加工食品やファストフードなどを多く摂取していると、亜鉛を体内に摂取できず味覚障害を起こしてしまう可能性が高いので、特に現代の若者は注意が必要だと感じた。国際化してきている食品や食事からもう一度昔ながらの日本食を見直す必要があるという考えには賛成である。
 味覚実験をしてみて、味覚とは人間が楽しく食事をしていくためには必要なものであると実感することができた。ギムネマの実験ではチョコレートの甘さが一切感じられなくなってしまい驚いたとともに少し切なくなった。甘味は毒がなく小さい頃から好きなものであり、幸せを感じさせてくれる味覚だと思うので、今回の実験で甘味の大切さがわかった気がした。ミラクルフルーツでは、酸っぱいが少し甘く感じられて、これがもし日本でたくさんとれたらカロリー減のお菓子が作れたりして健康に良いのではないかと思った。糖尿病患者に使用していると聞いて、医療にも役立つのだと知った。ただ聞いて学ぶよりもこのように体験する方が楽しいし実感して学べてとてもいいと思った。
 今回の講義では、自分が味覚について今まで知らなかったことを目で、耳で、そして体で体験してたくさん学ぶことができた。楽しくてためになる講義だった。自分も、楽しく体験しながらも様々なことを学ぶことのできる授業を行いたいと思う。ありがとうございました。



Jさん 

1、講義における感想
 私は以前ミラクルフルーツを食べたことがあった。それなので最初この講義は知っていることばかりやるのかなと思っていた。しかし、講義が始まった途端、舌の構造や味蕾についてなど知らないことばかりの講義内容ばかりだった。まずコアラとユーカリの話がとても興味深かった。他の動物でも、食べている食物が日ごろの様子に影響しているかもしれない。そういう視点で動物を見ていきたい。このような例は理科の授業でも活かせると思うのでそのようなときにも活かしていきたい。また、これを人間に特化すると、家庭科の栄養学とも関係してくるのでそういった関連からも活用していきたい。ここからも先生の話は多岐の分野にわたる話だということが分かる。先生の最初の紹介の時様々な分野の方面で講義や講座をしている時は違和感を感じたが、その意味もこのように考えたらとても納得がいった。
 他にも人間が生きている中で赤ちゃんが、一番味蕾が多いという話は最初聞いたとき意外に感じた。私のイメージでは、人はだんだん成長していくものであり、味覚もだんだん鋭くなっていくというイメージだった。だが、自分の生活に置き換えると、成長するにつれて食べられるものが増えたり、母親が、年が経つにつれて味が濃いものを好むようになったりと、言われてみると味覚が鈍くなっている気がする。この内容からも普段何気ない変化がこのような体の変化に関係しているのはとてもすごいと感じた。味蕾が増えることと減ることはどちらが人間にとっていいのか微妙な問題だと思う。今まで苦手を克服したと考えていたことが味蕾のおかげということは、少し複雑な気持ちに感じた。

2、味覚を感じるありがたさ
 味覚修飾植物は、医療的な面や教育的な面においてさらに展開していくと私は考える。例えば、普段教育現場で食べることのありがたさについて扱うとき、食べるものに対するありがたさについては触れるが味を感じることを触れないことが多い。しかし、世の中には味覚障害によって正常に味を感じられない人もいる。そのような人がいることや、自分がなぜ味を感じられることが出来るのかを知ることで、食を楽しめるありがたさについてより多くの視点から学べることで考えも深まっていくと感じた。このような点から味覚について学ぶことは重要だと考えられる。また、味覚障害の人の擬似体験としてギムネマの体験をしてみると、味覚に障がいがないことに感謝し、また味覚障害にならないためにどうするかというような学習にもつながっていく。また、先生が講義で触れたミラクルフルーツにおける糖尿病患者に対する活用を紹介し、体験することで他に何か活かせることはないか子どもたち同士で考えていくきっかけになる。
 医療面では、ダイエット時に甘いものの代わりにミラクルフルーツを食べてから糖分の低いものを食べて糖分過多のものを控えるために活用したり、他の植物でもこのような植物がないか調べたりといったような展開がなされるのではないかと考えた。甘いものの食べ過ぎや食べ物の食べ過ぎに効果が期待できるのではないかと私は思う。他に、医療患者にこのようなものがあることを知ってもらうことで患者視点での活用があるかもしれない。このような味覚修飾植物について広げていくことが、展開を広げていくことにつながると感じた。そのため、私が教員になったときにこのような内容と結び付けられて家庭科や保健、理科などの教科を教えていきたい。

3、参考文献
島村光治のホームページ 味覚修飾植物について:http://www.taste-m.com/curculigo.htm



Kさん 

味覚の重要性について
 講義で感じたことは、食育の重要性である。現代は当たり前に食事という行為が行われ、時には味わいもせずに食べてしまったり、栄養の偏った食事をしたりしている。その中で今回、甘いという味を感じさせなかったり、酸味を感じず甘味に変わってしまったりという実験を経験した。ここで私自身、自分で味を感じられることがどれだけ幸せなことか、毎日の食事を大切にしてきたかなどを感じた。観察実習で、子どもたちは噛まずに飲み込むように食べている子や、おいしくないといって多く残している子がいた。そのような光景を見てなお、味わって食べることの大切さを学んだと思う。
 また、ギムネマやミラクルフルーツの登場によって、多くの人が喜ぶだろうと思った。特にミラクルフルーツは、実際糖尿病患者の役に立っている。今後はさらに購入しやすく商品展開が進んでいくのだろうと予想している。
 ただ、この講義で、私は知らなかったことが予想外に多くあり、味覚は鍵と鍵穴のような関係だったということも、辛いと渋いは味覚の中には入らないということもこの講義の中で初めて知った。大学生としても先生になる身としても知らなかったことはとても恥ずかしいと感じたが、逆に今の時点で知ることができて本当に良かったと思う。味覚を感じるというのは舌だけでなく、上あごや喉でも感じているというのが大変興味深かった。ビールや炭酸飲料を飲むときによく使う「のどごし」とは単なる慣用的な表現だと思ったが、そうではなく、きちんと根拠があって成り立っている表現だったんだなと感じた。また、今回味の実験をしたときに味が感じられないというのは非常に悲しいことだと感じたので、これから一つ一つの食材を味わって、あごやのどでも味を感じていきたいと感じた。
 自分でも味について普段考えるというようなことはなく、当たり前に食事をし、当たり前のように「おいしい」という言葉を使ったりしていた。しかしその「おいしい」は、心もこもっていないし、多少義務的な言葉のように扱ってきた。しかし、そうではなく、味覚を感じられること、おいしいと心から思えるようになること、これが今の私たちにとって必要なことだと思う。 この講義を受けて、大切な部分に気づくことができたので、今度は、私からたくさんの児童たちに伝えていく必要性があると思う。此のことを忘れずに日々の食事をいろんな人と楽しんでいきたい。



Lさん 

「島村先生の講義を受けて 〜味覚についての教育の考察〜」
 講義の前半部分において、味を感じる仕組みについての話があった。味蕾については、以前から存在を知っていたし、味覚地図についても知識があった。しかし、味覚地図とは間違いであり、味蕾は舌だけでなく、その3割を舌以外の場所にもつことに驚いた。炭酸ののどごし等は特に喉で味わうものだと言われるとその事実が納得しやすかった。また、味覚は場所ではなく、鍵穴のように種類別に分かれているという理論も初めて知った。後記するギムネマやミラクルフルーツの味覚への影響の説明も、その理論によって分かりやすく理解することが出来た。また、余談ではあるが、別腹が本当に存在するという話にも驚いた。味覚や食に対する研究は、かなり科学的な分析が進んでいるのだと感心した。
 動物にとって味覚やおいしさは、どんな存在であるか、それは生きていくために非常に重要なものだということを理解できた。生きてく上で役に立つものがおいしいというのが、動物にとっての味覚である。コアラがユーカリを好んで食べるのも、ライオンが臓器から最初に食べるのも、全ては自分たちに有益だからである。ハエが手をこする動作をするのは、味蕾を掃除して食べ物が有毒なものでないかを調べる準備をしているという話も印象的で面白いなと感じた。
 では、人にとってのおいしさとは、どんなものであるか。幼少期に苦みや酸味がおいしくないと感じるのは、動物的な本能で毒や腐りを見極め、身を守るためと考えられる。しかし、動物とおいしさが異なる部分が多くある。特に、ファストフードの油が薬理学的なおいしさに基づき、脳が報酬効果と感じさせているのは、恐いと感じた。当たり前だが、食べ過ぎに気を付けたい。
 ギムネマの実験では、味覚障害を疑似体験できた。とても楽しく、興味を持ってみんなが参加していた。子どもたちを相手にしたら、もっと盛り上がるだろうと感じた。私はチョコレートを食べたが、味のないマーガリンのようで、油っぽくて不快だった。味覚障害の恐さを感じた。一方で、ギムネマの効能は糖尿病患者への薬となることも知り、驚いた。ミラクルフルーツの実験では、ただすっぱかったレモン果汁が甘く変化することを味わえた。しかし、思っていたよりも変化が少なかったのが率直な感想である。この現象も、糖尿病患者へ満足感を与えるのに繋がったり、低カロリースイーツを作れたりと社会貢献が大きいことについて理解でき驚いた。タブレット化に成功したのも、感心した。研究がすぐに形になって、社会貢献に繋げられるのは、先生の努力の賜物だと感じた。
 教育の現場においても、食育の一環としてギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物の実験は有効に活用することが出来る。味覚障害の恐ろしさを伝え、そこから栄養の大切さや食生活の大切さ、食が担う文化的価値など様々に広げられるのではないかと考えた。味覚はとても身近で、毎日感じることができるので、科学的側面や食の文化的側面をはじめとして様々な学びのアプローチができる。その教育のためには、教える立場が味覚の仕組みについて正しい知識を持つ必要があるので、講義でさまざまな基礎知識の理解を深めることができて良かった。今回の講義はとても有意義で私の視野が大きく広がった。