味覚教育の講義を受けて
味覚教育の講義を受講し、自分はまず味を感じる仕組みについて学習することができました。自分は高校の時に生物を習っていたので舌には4つの乳頭があるということは知っていた。だが、実際に味を感じている時には乳頭の中にある味蕾という物質が働いているということを知り、とても驚いた。そしてこの味蕾の数というのは動物によって違い、ナマズにはなんと体中に味蕾があり、200000個もあるという。この理由としてナマズは暗闇の中で育ったので目が退化してしまい、その分敵を感知する際に味蕾が役立っているのだ。自分たち人間からしてみれば味覚は味を感じるためのものとして認識されるのが一般であるが、ナマズにとっては味覚が命を守るものとして存在しており、動物による味覚の違いは小学生も非常に興味を持ちそうな内容なので自分が先生になったら是非生徒に話してあげたい内容であると感じた。
ところで、近年の子供たちの食生活を考えてみると、共働きの家庭が多く、家族一緒で食事をする機会が失われたり、食事を親が作る時間がないなどの理由でファストフードに頼ったり、おふくろの味を感じられずに栄養素が偏ってしまう子が多い。今日の講義ではそういったファストフードや加工食品に頼りすぎてしまうと亜鉛が失われ味覚障害に陥りやすいということを学習した。そこで家庭科の5,6年生の教科書を見るとバランスよくそして家族一緒の食事は大切であるということは書いてあるのだが、バランスの良い食事を怠るとどうなるかというところまでは明記されていない。なので、そういう教科書ではまかないきれていないところまでしっかりこの講義で習ったことを子供たちに伝えていきたい。そして、この講義では酸っぱいものを甘く感じさせるミラクルフルーツや甘いものを苦く感じさせるギムネマの存在を実際に体験し、これらの物質は甘いものが食べたくても食べられない糖尿病の患者さんなどに役立つということを知ることができた。今後、自分が先生になったとき、自分のクラスにそういう糖尿病などの病気で苦しんでしまう子がでるかもしれない。その際に、まだまだ教育機関との連携はなかなか今の段階では難しいと思うが、近い将来これらの物質が近くの医療機関にも普及しはじめたら、その機関としっかりと連携し1人でもそういう子供の苦しみを和らげてあげられるように努めて行きたい。今日の講義を通じてそんな未来への期待を持った。
最後に、ミラクルフルーツの原産は西アフリカでギムネマの原産はインドであるということがわかった。小学校5,6年生の社会は5年生で世界地図の学習へと広がっていく。味覚については主に家庭科でやるとは思うが、こういう原産地の地理などは社会の学習と関連付けさせることができる。このように家庭科の時間でも家庭科だけにとどまらずにいろいろな科目へと連携させていくことも忘れないようにしたい。そうやって科目と科目を関連付けさせていくことによって、子供たちの学びをどんどん深めさせていくことも先生の役割であるということを常に念頭においてやっていきたい。
参考文献:『私たちの家庭科』小学校5・6年生用 P94〜P100まで