まず始めに、舌には味を感じるセンサーである味蕾や4種類の乳頭があることは知っていましたが、今回の講義を受けさせて頂いて他の講義とはまた違った新しい視点から学ぶことができました。舌の大部分は糸状乳頭であるため、糸状乳頭に一番味蕾が多いと思っていましたが、味蕾は存在しないことは大変意外だと感じました。
(参考文献:味覚器
https://sites.google.com/site/coffeetambe/coffeescience/physiology/taste/organs)
味蕾は人間だけでも成人と赤ちゃんとでは数が違い、しかも赤ちゃんの方が倍程多いこと。蛇には2,3回程しか味蕾はなく、味蕾の数が少ない動物ほど身体全体(触覚)で食べ物や周りの危険などを感じていること。そのような動物は、味蕾の数を少なくしたかわりに触覚などの方に神経を集中させて身の危険を守ることに長けている。そのことから、人は蛇のような動物よりも数が多いので、命の危険を感じることが少ない平和な動物であることが分かったことは面白かったです。また、蝶が卵から生れた幼虫のために卵を産む前葉に毒がないかどうか手にある味蕾で確認することには、自分の身を守ること以外に生きていく上で味蕾は大切な役割となっているのだなと思いました。このように味蕾の数や役割、存在する場所が動物の種類によって違ったのにはとても興味深かったです。
そして、「別腹」というのは人や猿にだけということや「辛味」とは味覚ではなく「体性感覚」という刺激障害であることは驚きと新しい発見でした。赤色はおいしく感じる色であるから、お店の大半の看板の色は赤だということも初めて気付き、こういった豆知識的なことも知れて楽しかったです。
次に、先生の子供の頃のミラクルフルーツへの興味から医療に携わる物質の発明へ発展したことに感動しました。ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物のタブレットの開発で、糖尿病や肥満症の方の生活習慣の改善に関わったり、病気の予防にも使用できたりすれば少しでも食生活を意識し個人で改善しやすくなり、病気に発症する患者さんの数も減少していくので、そう考えると早く知らない人にもっと広まればいいのに感じました。スタイルがきれいになりたくてダイエットをしている健康な女の人でも、無理な行き過ぎた方法より味覚修飾植物を利用した方法の方が、安全で健康なまま理想の状態になれるのではないかと思います。さらに、医療以外にレストランなどで食べ物としてミラクルフルーツを用いた料理の味の変化を楽しむ、味覚マジックのメニューもいつかできたらいいのにと思いました。
最後に、味蕾での味の判別方法を鍵と鍵穴に例えて頂いたのは、すぐに頭に入ってきて理解しやすかったです。将来、私が理学療法士になり、小さい子供やお年寄りの方を相手に伝えたいことを分かりやすく伝えるために、難しいことなどは何かに例えてみて先生のように分かりやすく説明できるようになりたいです。また、授業で全員に試食をさせることで学生全員が興味と信用性を持っていたと思います。他の先生の講義とは違い、全員が試食させて頂いたので仲間と一緒に共感したり意見を交換し合ったりすることができて、嬉しくそして楽しく授業を受けることができました。
健康に関係する職業につくので、きちんと学ばなければならないといった義務感のようなものがありましたが、苦に感じずに「食」や「味覚」について興味を持てるようになってきました。本当に有難うございました。