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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2013/05/09に実施した畿央大学 健康科学部 理学療法学科1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 人間にとって食生活は非常に身近な話題である。これまでは健康管理や栄養化学についての話を耳にしたことはあったが、今回の授業のような「味」について詳しく話を聞いたことはありませんでした。そのため私の知らない領域を見ることができ非常に興味深い授業になりました。
 私が興味深かったのは、ミラクルフルーツとギムネマについてでした。医療現場において食べ物をおいしく食べることについて考えたこともない私にとって、これらの存在には衝撃を受けました。糖尿病の患者にミラクルフルーツを用いて甘いものを食べさせることが可能になれば、患者のストレス軽減になりうる。
 このような発想は我々医療を志す者にとってノンテクニカルスキルの分野で今後大事になると考えています。
 また人にとってのおいしさとは4つの分類に分けられることも印象に残りました。これらの4つの分類ついて、普段から経験していることが多いにも関わらず知覚していないことが今回の授業で気づき、改めて人はおいしさを五感で感じているということを認識できました。
 味覚障害についても考える良い機会になりました。私も加工食品やファストフードを多く食べる若者の一人なので反省しています。このような食品はよく栄養面についての問題などで取り上げられることが多いという印象ですが、今回のような味覚障害については、特に若者にはあまり認知されていない情報であると思うので、一度食について考え直す必要があるべきだと考えています。
 「食べることは生きること」と言われるくらいに食生活は私たちにとって重要です。今回紹介された味覚修飾物質や受容体の研究が進むことによって、新たな甘味剤のデザインの開発が可能になるかもしれない。豊かな人間生活のためにもこのような化学感覚にも興味を持つことは大切であるということを今回の授業で学ばせていただきました。

参考
・「生命科学への化学的アプローチ 味覚・嗅覚」栗原堅三 著
・「味覚情報処理とミラクルフルーツ授業用レポート」 島村光治



Bさん 

 私は今回の講義で初めて味覚というものに興味を持った。まず、味覚の種類が五種類しかないことに驚かされた。辛味が味覚ではなく、痛覚を刺激して脳に伝わっていると、今回の講義で知ることができた。私は辛いものが好きだ。つまり、舌で感じる痛みが好きであるということである。自分自身の身体を痛めつけて喜んでいることを私は悲しくなった。私にとって、今回の講義はすごくためになり面白かったが、これから辛味とどう接していくか考えさせられる時間にもなった。
 もうひとつ、私が興味を持ったのは、人間以外の動物の味覚についてだ。
 私は小学生のとき、犬は味覚をもってないから、どのドッグフードをあげても食べるという話を聞いた。小さい頃の話なので何処で誰に聞いたかは覚えていないが、それを聞いてなぜか「人以外の動物は食べ物を味わっていないんだ」という感想を子どもながらに抱いたことは覚えている。なぜそういう結論に至ったかは分からないが、今回の講義を聞くまでそれを信じていた。
 しかし、今回の講義を聞いて、味覚は味を楽しむためだけの器管ではなく、むしろ嗅覚、視覚、触覚、聴覚とともに安全と危険を察知するセンサーであることを知ることができた。
 動物は味わうことを目的としているのではなく、自分の身体にとって有益か無益かで食べたり食べなかったりしているということがわかった。動物には“味覚“がないのではなく、“おいしい”がないということがわかった。私は人間にしかない“おいしい”を最大限楽しむために嫌いなものをなくそうと思った。
 最後に味覚修飾物質についてだが、これはこれから医療の現場だけでなく、もっと社会に知られ、流行るべきだと思った。何より、私には今回の講義のギムネマ、ミラクルフルーツの実験が楽しかった。確かに味が変わり、チョコレートは吐き出しそうになった。騙された敗北感と脳を騙してやったという優越感を感じた。食べ物で遊ぶのはいけないことだが、食を新たな感覚で楽しむというのは、いいことだと私は思う。いろいろな人にこのおもしろさを知ってほしい。
 また、世間に知れ渡ることで医療の世界での活躍もしやすくなるだろう。今回の講義で知ったことだが、本当に糖尿病の患者はこの技術に救われただろうと思う。
 私は今回の講義を通じて味覚というものについてたくさん考えさせられた。また、食ということについても考えさせられた。食べることを楽しめることに感謝し、自分の味の感覚を大事にしていこうと思う。
 これから味覚という分野の研究がよりいっそう発展していくことを望み、ささやかながら私も今回の講義で知ることのできた知識を話の種として色々な人に広めていこうと思う。



Cさん 

1.講義を受けて理解したこと
 この講義を受けて理解したことは2つある。一つは、味は、舌全体で感じているのではないということだ。初め、私は味を舌全体で感じていてそれが脳に伝わっていると考えていた。が、それは全く違っていた。舌には幾つかの特定の鍵しか通さない鍵穴のようなものがあり、その鍵穴に合った鍵がはまることにより、それが電気信号として脳に伝えられていたのだった。そうして初めて味が分かっていたのだった。これを理解したことでギムネマの謎がすぐに解けた。ギムネマは甘味の鍵穴をふさぐ作用がある。それにより、甘味が感じられなくなったのだ。二つ目は、生物によって味蕾の場所や数は違ってくるということだ。人は舌に存在するが、ハエやチョウなどは手に存在する。数は、人は成人で約6000〜9000個、ナマズでは200000個も存在する。さらに数に関しては、人の赤ちゃんでは12000個、と同じ生物でも違いがあるのだ。これらの違いは個々の生物の生活スタイルなどによって異なるのだ。たとえば、チョウは子孫を残すための花が有毒でないかを調べるために手に存在していることや、ナマズは濁った水の中で生活しているため視覚よりも味覚が発達していることなどからも理解できる。普段の生活において、こんなにも身近で知らなかったことがあることに気づき、驚いた。また同時に、考える楽しさにも気づくことができた。

2.味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性
 味覚修飾植物の今後の展開には大いに期待できると思った。これを知ることで医療と関連づけ、患者さんの不満を和らげたり、回復を少しでも早くすることができるのではないかと考えたからだ。例えば糖尿病の患者さんであれば、病気のために駄目だと分かっていても、甘味のある糖分の多く含まれたものを食べたくなるかもしれない。その気持ちを抑えさせることは患者さんにストレスを与えることになる。しかし、この味覚修飾植物を利用するとこのストレスを減らすことができると思う。具体的には、この植物の特性を利用することで、糖分の少ない、甘味よりもむしろ酸味のある食べ物を食べさせても患者さん自身には甘味のあるものを食べているという錯覚を起こさせることができるのだ。実際にも、見た目はケーキなのに糖分の少ない酸味のあるケーキなどの商品が開発されている。こうしたことは、患者さんの不満を減らすと同時に、回復も早くさせることができるであろう。味覚、味覚修飾植物について知ることは重要なことであると私は考えた。

3.自分の意見や感想
 この講義を受けて最も共感ができたことは、嫌いな食べ物が自分の頭の中の考え方を変えることで治せるということを聞いた時である。自分が同じ経験をしたことがあったからだ。高校2年生の秋、十二指腸潰瘍で入院した時の話である。5日間の絶食をし、ようやく食べることが許されてご飯を口にした時、食べられることのありがたみを知った。その日以来、野菜嫌いだったが、その日の気持ちを忘れず、また、もっと自分の身体を大切にしようという気持ちが芽生え、野菜に対する考え方が変わり、今では多くの野菜を好んで食べているのだ。これが私の経験である。だから、島村先生がおっしゃった「味覚を感じることはありがたいことだ」という言葉はとても共感できたし、胸に響いた。講義を受けて、“味覚を感じる”ということに対する考え方を、当たり前から感謝に私は変えることができた。また、私は90分という短時間で島村さんは尊敬できる人だと思った。疑問に思ったことをそのままにせず、すぐに行動をし、研究をするという姿は見習うべきことであると思ったからだ。自分も理学療法士として、患者さんの病気や怪我などの原因(疑問)に対して執着し追求し続ける者になろうと思えたのだ。多くの知識を学ばせて頂きありがとうございました。

参考文献 島村光治「味覚情報処理とミラクルフルーツ」講義資料



Dさん 

 私は、以前から「何かと何かを同時に食べると、○○の味がする」というようなことが紹介されているテレビ番組に興味がありました。しかしそれについて深く考えたことはなく偶然にそうなるものだと思っていました。でも今回の授業を通して、自分の考えが違っていたことに気がつきました。例えば今回の実験の味覚修飾植物であるギムネマの様に、甘味に蓋をした状態になり、甘味を感じなくなるという様な作用が、食べ物の間でも似たように働いて異なる食べ物の味になるんだということに気がつきました。
 様々な味覚修飾植物があると思いますが、今回使用したギムネマは、あまり私たちにとってメリットがない植物だと思いました。自分的には苦味や酸味を感じなくするようなミラクルフルーツのような味覚修飾植物を食べてみたいです。もし身近に、様々な種類があり、それをうまく使い分ければ、自分の目の前に、ひとつの食べ物があれば今味わいたい味(苦味、酸味、甘味など)を味わうことができ、便利なものになると思いました。身近な味覚修飾植物を探して、食べてみたいです。
 そして今回の授業の中で最も驚いたのは、ミラクルフルーツを舐めた後のグレープフルーツジュースの味でした。今まで私が飲んだグレープフルーツジュースで甘いと感じたことはなかったのですが、今回始めてそう感じました。錠剤ひとつでこんなにも味覚が変わるなんて本当に‘ミラクル(奇跡の)フルーツ’という名前があっているなぁと感じました。味覚修飾植物を食べるからにはおいしく感じないもの→おいしく感じるものに変化させたいと思うので、もっともっと味覚の鍵と鍵穴の関係について調べて知った上で食べたいと思いました。
 味覚の関係を利用すると糖尿病患者を予防できるという話も興味深い話のひとつです。特にミラクルフルーツはめったに収穫できないと聞いたので、貴重なので糖尿病患者の予防に利用したり、ビタミン補給もできるので、栄養が十分に取れない地域などで消費したらよいと思いました。
 実際に自分自身で体感し、考えることで、興味がわきましたし、自発的に受ける授業はこんなにも楽しいものなんだと思いました。次回からは受け身で授業を聞くのではなく今回のように、自分自身で考えながら授業を受けて、様々なことに興味を持ちたいです。
 そしてそのほかに私は味覚障害について興味を持ったので調べてみると、原因は舌だけでなく全身の病気が味覚障害につながることがわかりました。例えば溶血性貧血・糖尿病・胃切除・肝不全・その他の肝疾患・ネフローゼ・透析・腫瘍・膠原病・内分泌機能低下などの全身の病気で味覚障害がおこります。また、妊娠や火傷も味覚障害をおこすといわれています。
(参考文献:http://www.iwate.med.or.jp/kenkouzoushin/38/mikakushougai.html

 このようなことにならず、おいしく食事ができるように健康には十分に気をつけようと思いました。



Eさん 

 島村先生の講義を受けさせていただいて、大きく分けて3つのことに対しての興味がわきました。まず1つ目に、味は味蕾によって感知することができるということです。私は今日まで毎日かかすことなく食事を取り続けてきましたが、「ごはんには味があるのが当たりまえ」だと思い込み、口腔内の基本的なメカニズムを理解しようという機会が全く得られず、18年間過ごしてきました。ですので、今回の講義で甘味、塩味などの5つの味に対するそれぞれの味蕾があって、そのすべてが鍵と鍵穴の関係でつながり、そこではじめて脳に電気信号が送られる。という一連の流れが、私が口に食べ物を含み、味を感じるまでに、私の口の中で行われているのだと思ったら「味蕾」という口のなかにある構造にとても興味がわきました。味蕾が舌以外の軟口蓋、喉頭蓋にもあるということを知ってからは「口の中全体で味わう」という表現も、口腔内の構造にきちんと基づいているのだと関連づけることもできました。  続いて2つ目に好き嫌いのメカニズムです。私たちは味蕾を持ち味蕾によって味を感知しますが、人それぞれ食に対する好き嫌いには個人差があります。それは幼少期にどのような食べ物を食べて育ったか、また嫌いな食べ物を初めて食べたときのシチュエーションによっても大きく変わることを知りました。私は幼い頃に納豆を食べ「まずい、くさい、色が悪い」と感じて以来その第一印象を今も変えることができず、私は今でも納豆を食べることを拒みます。このことは島村先生の講義内容と完全に一致しています。また、食べ物をおいしいと感じる背景には、その場の雰囲気も大きく関係しているということもバーベキューなどで私はすでに経験していました。今まで好物として食べていたものも、食中毒などの負の背景を経験してしまえば、嫌いな食べ物へと転換してしまうことも、人の味覚と経験には切り離せない関連性があることがわかったと同時に、味覚というものは意外と曖昧なものだと感じました。実際にギムネマの葉を食べさせていただき、甘味を受容する味蕾をギムネマ酸が塞ぎ、甘味だけが感じられなくなり、見事なまでにチョコレートがただのブロックへと変わっていたこと、ミラクルフルーツのタブレットを食べると、酸味のあるレモン入りプレーンヨーグルトや果汁100パーセントのグレープフルーツジュースが甘みを含んだ食べやすいものに変わったことは、私の生まれて初めての経験で、驚きを隠せませんでした。
 3つ目に「ギムネマの葉やミラクルフルーツが薬ではない」ということに大きな魅力を感じました。患者さんの中には薬を摂取することに対して嫌悪感を抱く患者さんもおられるので、ギムネマやミラクルフルーツが医療現場で糖尿病患者や肥満に悩みを抱える人たちに生活習慣の改善の一環として使用されることは今後の日本の医療スタイルを大きく変えることになるとおもいます。
 現在日本ではなつめ、ケンポナシがギムネマと同様の効果が得られる植物として栽培されていますが、それだけではなく、日本でも温室でのミラクルフルーツの栽培を推奨し、医療現場での活躍を私は期待しています。
 最後に島村先生、貴重なお時間をいただき講義をしてくださったこと本当にありがとうございました。将来臨床の現場でこの「味覚情報処理とミラクルフルーツ」の講義内容を知識として活かしていけたらと考えています。



Fさん 

 今まで食べ物を食べて、「おいしい」とか「不味い」と思うことはあったけど、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味などの味覚を意識したことはありませんでした。食べることは生きていくために必要なことの一つですが、私はどうやって舌が味を感じているにかについて何も知識を持っていませんでした。味覚は五種類しかなく、辛味には痛みが関係し、たけのこを食べたときなどのえぐみは様々な味覚が混ざり合って生まれた味だということを知りました。ほかにもこの講義を聞いて新しく知ったことがたくさんありました。
 まず初めに、食べ物が唾液と混ざり合わなければ乳頭に取り込まれることが出来ず、乳頭の中にある味蕾で味を感じることが出来ないということです。また味を感じるために必要な味蕾は舌だけでなく、上あごや喉の奥にまであるということに驚きました。動物の味覚は生きていく上で役に立つものがおいしいとありましたが、それが人間には4つの『おいしさ』が存在しているということもこの講義を受けなければ知ることが出来なかったと思います。
 味覚修飾植物の体験ではチョコレート、砂糖、レモン、グレープフルーツという単純な味のものばかりでしたが、また機会があれば複雑な味のものも試してみたいです。ギムネマを食べてから抹茶アイスを食べたら苦味だけが残るのか、果汁100%のジュースを飲んだらどんな味がするのかとか、試してみたいと思うことがたくさん浮かびました。チョコレートや砂糖を食べても甘味が感じられないだけで、あんなに不味くなるなんて知らなくて味の重要さを感じました。また、味がわからなければ口に入れたものが何なのかを判断することができないということを改めて知りました
 現在の日本では生活習慣病の方が増加してきていますが、味覚修飾植物を糖尿病などの病気の治療に使うことができるということにとても興味を惹かれました。ミラクルフルーツは糖尿病患者者の甘いものを取りたいという欲求は満たされながらも、糖分は摂取しなくてすむという夢のような食べ物です。しかし、ミラクルフルーツに頼ってばかりでは、再発まで防ぐ完全な回復にはならず根本的な糖尿病の治療は難しいのではないかと思います。今後、ミラクルフルーツを治療に使うためには、ミラクルフルーツは『お守り』であるということを患者もしっかりと理解していく必要があると思います。
 味覚や味覚修飾植物について多くのことを教えて下さりありがとうございました。とても楽しい講義でした。

参考
味覚情報処理とミラクルフルーツ(植物を通じて味覚の仕組みを理解する)
ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ):http://www.taste-m.com/index.html



Gさん 

 まず初めに、この度はお忙しい中、私たち畿央大学健康科学部理学療法学科に来て、講義していただきありがとうございました。すごく貴重で新鮮な体験ができ、興味が沢山湧きました。
 その興味の湧いたことの一つが、味の判断は『味蕾』で行われているということでした。私は、味を舌全体、つまり舌の全てで感じていると思っていましたが、それは全く違っていて、鍵と鍵穴の関係と説明して頂いたときに、すごく分かりやすくて「どうゆうことなのだろう。」と話に引き込まれました。
 実際に味を感じる構造は、食べ物の成分が『鍵』、味蕾が『鍵穴』として、幾つかある味蕾の鍵穴に食べ物の成分である鍵が埋まることによって、電気信号として脳に味を伝えることができる。ということでした。酸いも甘いも、辛いも、すべて味蕾である鍵穴に食べ物の成分がマッチした時感じているのだと思うと、人間の身体は、舌や口周辺に限定しても、すごく緻密で、繊細な作りになっていて、本当にすごいなと思いました。また、赤ちゃんの味蕾の数と、成人の味蕾の数にこんなにも違いは、大人になるにつれて、知識や情報で判断するようになり、「食べてもいいものかどうか」を舌で判断する必要がなくなるからだと知り、身体や心の成長だけでなく、成長するにつれて経験したことで、脳で判断していくようになり、自分たちは成長の過程で、知らず知らずのうちに沢山の情報を自分のものとしているんだな、とまたここで人間の脳や成長、発展の素晴しさを改めて感じることができました。
 そして、講義で使用されたミラクルフルーツもギムネマも今まで全く存在を知りませんでした。正直効力も信じていませんでした。ですが、ギムネマを口にしてから、甘いものを口にしたら、ギムネマの効力により、甘味を感じる味蕾が塞がれてしまい、チョコレートや砂糖を食べたとき、本当に甘さを感じませんでした。砂糖はなんだか砂が口に入ってきたような感じで、どうしてその辺に生えていそうな草(実際はインドで伝統的に使われている、日本では大変希少なもの)が、こんな効力を持っているのだと、不思議で仕方ありませんでした。ミラクルフルーツも写真で見たら、木の実のようなものでしたが、あれだけ酸っぱかったレモン+ヨーグルト、100%のピンクグレープフルーツが、すごく食べやすく、また飲みやすくなり、むしろおいしくなりました。このミラクルフルーツがギムネマが、医療現場、特に糖尿病の人などの食事に利用されていることを知り、素晴らしい活用法だなと思いました。今後、もう少しミラクルフルーツが主流になれば、糖尿病まではいかなくても、肥満に悩む人や、ダイエットしたい人などのサポート品として使えたら、もっと多くの人にミラクルフルーツの素晴しさが伝わり、糖を摂取しすぎない、健康的な身体作りのすごく大きな助けになるだろうと思いました。また、私たちが気軽に口にさして頂いたタブレットの技術にすごく驚きました。あの小さなタブレットにミラクルフルーツ4個分が使用されていて、ミラクルフルーツの効力を最大限に生かすために添加物は極限まで使っていない、そんな島村先生のこだわり、技術にすごく感動しました。医療現場でも使われているようなとても貴重なタブレットを自分が口にし、実際に体験できた。本当にこの貴重な体験は一生忘れません。また、理学療法士として、病院で働くようになったとき、この素晴らしい貴重な体験を活かし、少しでも糖尿病だけでなく、色々な疾患を抱えている患者さんと向かい合って行きたいと思いました。
 医療の現場では、そこにいる医療スタッフだけでなく、薬や装具、ワクチンやサポート品の発明、開発に日夜、力を注いでくださっている方のお力があることも、これからも忘れずに生きていきたいと思います。
 最後に、この度は本当に貴重な経験をさせて頂けたこと、島村先生にしていただいた講義の90分はすごく濃い内容でした。普段、当たり前に何気なく食べ物を口にし、モノを飲み生活していましたが、私たちの身体にある、味を感じる仕組みの素晴らしさに感動しました。また、糖尿病患者の方の食生活にも少しですが触れることができ、島村先生がおっしゃった『味覚を感じることはありがたいことだ』の言葉の意味の深さが胸に響き、今、味を感じることができている幸せをすごく噛み締めることができました。90分という時間では足りないほど、全てが今の自分にとって新しい知識、発見であり、また島村先生の探究心に心動かされました。これから、様々な疑問、新しい情報、発見と出会う中で、私自身も島村先生の様に探究心を忘れることなく、疑問を疑問のままにせず、分からないことはとことん突き詰めて研究していこう。その中で、今不自由されている方の力になれるようなことがあれば、もっともっと突き詰めて研究し、世に送り出せるものならば、送り出していきたいと思いました。
 この度は体験型の授業で、今までにない新たな発見をすることができました。貴重な資料であるタブレットやギムネマを実際に体験させていただき、ありがとうございました。90分という限られた時間だけではまだまだ知り得ることができない、味覚についてのこともこれから自分なりに調べていきたいと思います。お忙しい中ありがとうございました。



Hさん 

 まず始めに、舌には味を感じるセンサーである味蕾や4種類の乳頭があることは知っていましたが、今回の講義を受けさせて頂いて他の講義とはまた違った新しい視点から学ぶことができました。舌の大部分は糸状乳頭であるため、糸状乳頭に一番味蕾が多いと思っていましたが、味蕾は存在しないことは大変意外だと感じました。
(参考文献:味覚器
https://sites.google.com/site/coffeetambe/coffeescience/physiology/taste/organs)

 味蕾は人間だけでも成人と赤ちゃんとでは数が違い、しかも赤ちゃんの方が倍程多いこと。蛇には2,3回程しか味蕾はなく、味蕾の数が少ない動物ほど身体全体(触覚)で食べ物や周りの危険などを感じていること。そのような動物は、味蕾の数を少なくしたかわりに触覚などの方に神経を集中させて身の危険を守ることに長けている。そのことから、人は蛇のような動物よりも数が多いので、命の危険を感じることが少ない平和な動物であることが分かったことは面白かったです。また、蝶が卵から生れた幼虫のために卵を産む前葉に毒がないかどうか手にある味蕾で確認することには、自分の身を守ること以外に生きていく上で味蕾は大切な役割となっているのだなと思いました。このように味蕾の数や役割、存在する場所が動物の種類によって違ったのにはとても興味深かったです。
 そして、「別腹」というのは人や猿にだけということや「辛味」とは味覚ではなく「体性感覚」という刺激障害であることは驚きと新しい発見でした。赤色はおいしく感じる色であるから、お店の大半の看板の色は赤だということも初めて気付き、こういった豆知識的なことも知れて楽しかったです。
 次に、先生の子供の頃のミラクルフルーツへの興味から医療に携わる物質の発明へ発展したことに感動しました。ミラクルフルーツやギムネマなどの味覚修飾植物のタブレットの開発で、糖尿病や肥満症の方の生活習慣の改善に関わったり、病気の予防にも使用できたりすれば少しでも食生活を意識し個人で改善しやすくなり、病気に発症する患者さんの数も減少していくので、そう考えると早く知らない人にもっと広まればいいのに感じました。スタイルがきれいになりたくてダイエットをしている健康な女の人でも、無理な行き過ぎた方法より味覚修飾植物を利用した方法の方が、安全で健康なまま理想の状態になれるのではないかと思います。さらに、医療以外にレストランなどで食べ物としてミラクルフルーツを用いた料理の味の変化を楽しむ、味覚マジックのメニューもいつかできたらいいのにと思いました。
 最後に、味蕾での味の判別方法を鍵と鍵穴に例えて頂いたのは、すぐに頭に入ってきて理解しやすかったです。将来、私が理学療法士になり、小さい子供やお年寄りの方を相手に伝えたいことを分かりやすく伝えるために、難しいことなどは何かに例えてみて先生のように分かりやすく説明できるようになりたいです。また、授業で全員に試食をさせることで学生全員が興味と信用性を持っていたと思います。他の先生の講義とは違い、全員が試食させて頂いたので仲間と一緒に共感したり意見を交換し合ったりすることができて、嬉しくそして楽しく授業を受けることができました。
 健康に関係する職業につくので、きちんと学ばなければならないといった義務感のようなものがありましたが、苦に感じずに「食」や「味覚」について興味を持てるようになってきました。本当に有難うございました。