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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2013/05/08に実施した中部学院大学 リハビリテーション学部2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の講義を聞いて味覚がこんなにも深い物だったと知らなかった。生理学の授業や小・中・高でも軽く味覚の話はあったが、こんなにもたくさんの話を聞いたことは初めてだった。味覚の実験では、ギムネマという葉を食べ、その後チョコを食べてもまずいというよりは全く味がしなかった。どちらかというと原材料であるカカオの味に近いものを感じた。ギムネマは甘さを感じなくさせる、または甘さをとる作用がある。私たちが味を感じるのは”味蕾”という味を感じるセンサーのようなものがいくつも舌についているため味が分かる。そして味蕾から脳に電気信号が流れ脳が”甘い”や”苦い”を判断する。また、味蕾は多ければ多いほど”舌が肥えている人”や”ソムリエ”のようになるわけではなく、味蕾からの電気信号の処理能力が鍛えられているためである。つまり人間にある味蕾はほぼ同じ数であるということだ。だが赤ん坊の時では味蕾の数は成人の時よりも多い。なぜなら、赤ん坊はいろんなものを口に入れるためである。それこそ食べ物ではないものも口に入れようとする。味蕾が成人よりも多いのはこのためである。つまり疑わしいものには苦味があるため、毒のシグナルとして脳へ伝わりおいしくないと判断され、赤ん坊は口に入れていたものを吐き出すのである。そのため、小さい子供の時はピーマンなどの苦い食べ物やレモンのような酸味の食べ物を食べられなかったのである。成人に近づくにつれ”経験と学習”により毒ではないということを理解し、ピーマンやレモンなどの苦味や酸味の食べ物を食べられるようになる。ではもう少ししたらコーヒーも飲めるようになるだろうか。
 今回本題であったミラクルフルーツを食べてグレープフルーツジュースを飲んだが、始めは中にハチミツが少し入っているかなと思う甘さだったが、飲み込んだ後の後味はグレープフルーツの味がした。おそらく上顎にも味蕾は存在するためミラクルフルーツが上顎まで届いておらず、カギ穴が塞がらなかったのだろうと思った。
 今回の講義お疲れ様でした。わざわざ遠くからありがとうございました。今後このようなことを学び理解できたことを活かしたいと思います。



Bさん 

 今回の講座で、味というのは水に溶けた物質を味蕾で感知し、感知した刺激を脳へと伝達することで理解するということが分かった。味覚のセンサーである味蕾は生物によって数や種類は異なり、それぞれにとって最も適したものになることも分かった。
 動物にとっての味覚とは「生きていく上で役に立つものがおいしい」という言葉が表すように、自分たちがいかにして生き延びていくかを最優先したものだと感じた。しかし人間は食べ物の印象だったり雰囲気で好き嫌いを言ったり、自分の文化に合うかどうか、よい情報を聞くのか悪い情報を聞くのかで、食べるかどうかを決めることがある。このことから人は必ずしも「生きること」だけを目的として味覚が存在するのではなく、娯楽的な一面もあり、食べることが人生を楽しむ1つの要因になると感じた。しかし、自分の楽しむことだけで自分がおいしいと思うものだけを食べていては味覚障害になる原因にもなり、食べる楽しみがなくなってしまうこともある。おいしいものだけでなく、苦手なものでも料理に工夫をするなどして栄養のことも考えることも必要だと思う。自分自身おいしいものだけを好む傾向があるので気をつけたいと思った。
 またミラクルフルーツやギムネマを用いた実験を行った。なぜミラクルフルーツやギムネマを食べることで味が変化するのかということの理論を簡単に学び、実際に体験したりなど貴重な体験をすることが出来た。この技術を医療の現場でも利用しているので、味に関して苦しんでいる人たちの助けになってほしいと思う。



Cさん 

味蕾とは味を感じるセンサーで人には6000〜9000個、赤ちゃんには12000個、ナマズには200000個ある。同じ人でもなぜ赤ちゃんには味蕾があるのかというと、まだ赤ちゃんには判断力がないため口に何でも入れてしまう危険がある。そのため体に害があるものが分かるようにするため味蕾がたくさんあるのだ。逆にヘビや鳥などには味蕾が2個や20個と、とても少ない。それはその生体にあった仕組みとなっており、歯などをつけると動きが遅くなり危険が増すため。私の今までの考えで味蕾とは舌にしかないと思っていたが、人間の場合だと舌以外でも上顎、喉で3割の味蕾があり、ハエやチョウには手にもあり、それはやはり生きていくための人体の工夫であることが分かった。
 動物の味覚として、人と動物の味覚は違う。コアラは動きが遅くそのまま生きていたら周りは敵ばかりで生きていけない。しかし、毒であるユーカリを食べているため生きていくことが出来ている。ユーカリの葉はカロリーが少なく、体内で毒を分解しないといけないことからコアラは1日の20時間を寝て過ごしている。逆に肉食動物であるライオンは、獲物を捕まえて何も考えず食べているのではなく野菜の代わりをなる小腸を食べ、ビタミンなどといった肝・すい臓を食べ、最後に肉を食べるのだ。人は食べるものや食べる順番など多少は考えるかもしれないが動物のように本能的なことではないし、自分の好きなように食べる。これが人間と動物の味覚が違うと言える。好き嫌いのメカニズムではただただ何も考えずに嫌いではなく、色々な理由から食べ物の苦手が生まれる。私の場合、幼い頃から兄が椎茸嫌いで、その影響で私も椎茸が苦手になった。これは第一印象に当てはまるのではないかと考えた。他社の意見が自分の意見となっていたため、扁桃体で脳内の味覚の処理に影響を及ぼしたのかと考えた。
 そして今回初めてミラクルフルーツとギムネマの体験をした。ギムネマは色々な味覚の穴がある中で甘味の穴だけを塞ぐことで、本来甘い物の味が変わってしまう。とてもビックリした。ミラクルフルーツは酸っぱいものを食べた時にだけ甘くなるため、糖尿病の人や過食症の人のためにとてもいい植物だと考えた。これからはもっとこの植物を使った食品を増やして、たくさんの人に食べてもらいたいと感じたし、もっと私たちにとって身近な物になるといいと思った。講義ありがとうございました。



Dさん 

 普段何気なく食べ物を口にしているが、あまり味を舌で感じていることについて深く考えたことはなかった。今回の講義では、私の知らないことを多く知る事ができたと思う。まず舌には味蕾という味を感じるセンサーがあり、その味蕾を分かりやすくカギ穴と例えると、苦味を感じるカギ穴や、甘味を感じるカギ穴などにそれぞれ分かれていて、それに合ったカギが当てはまるとその味(苦いや甘いなどの)を感じることが出来る。初めに実験をしたギムネマを食べると、チョコは粘土のように、砂糖は砂のようになり、甘味が感じられなくなる。これはギムネマが甘味を感じる味蕾のみを防ぎ、その後に砂糖やチョコを食べることにより、甘味は感じずチョコの苦味などしか感じることが出来なかった。このように味蕾が防がれて味が変化する場合もあれば、渋柿や甘柿のように柿の成分は同じだが、甘柿は苦味の成分がコーティングされているため、渋味を感じないが、渋柿は苦味成分がコーティングされておらず、唾液に溶けるため苦く感じるということが分かった。また、この苦味というのは毒物のシグナルであるため、赤ちゃんは大人の約2倍ほどの味蕾を持っており、舌で食べて良いものかを判断している。大人になると知識が入ってくるため、舌だけで判断する必要はなくなるので、子供より少ない。人にとっての味覚とは舌だけでなく、五感を全て使っている。匂いや音、目で見ることによってよりおいしく感じるのである。ステーキを鉄板で持ってくるのがよい例である。それから個人によって好き嫌いがあるが、これは1第一印象、2雰囲気。3経験が関係あるという。バーベキューが手間がかからないのにおいしいのは、みんなでワイワイやっているからであり、これは2の雰囲気にあたる。食中毒や吐いたりして嫌いになるのは3の経験である。これらの好き嫌いを無くすために調理法を工夫したり、治そうと思うことが大切である。
 最後にミラクルフルーツを食べると、食べる前に酸味を感じたレモンヨーグルト、グレープフルーツが、ミラクルフルーツを食べることで、甘く感じた。これには驚いたし、ミラクルフルーツを糖尿病の人に使うことで、甘くないものも甘く感じさせることが出来ることは、糖尿病患者のストレスと軽減させることが出来るため、すごいと思った。