先日は味覚情報処理とミラクルフルーツについての講義をしていただきありがとうございました。
私は高校時代に授業でミラクルフルーツについて少しだけ学んだことがありましたが、実際に試食できたのはクラスの中でもごくわずかな人たちだけで残念な思いをしておりましたので、島村先生が全員に試食する機会を与えてくださり、より興味深く聞くことができました。
先生のお話のなかで印象に残っているのは、赤ちゃんやナマズに味蕾が多いということと動物にとっての味覚についてのことです。よく「赤ちゃんのご飯は薄味にする」と聞きますが、理由を知らずに鵜呑みにしていました。しかしお話を聞き、味蕾が大人よりも多いために敏感であるということがわかりました。またナマズについては、味蕾があることも知らなかったので、人間のように味わうために存在するのではなく視界の悪い水の中で退化してしまった目の代わりに全身の味蕾で感じて餌か敵か判断するという生きる知恵のようなものであるということが印象的でした。
動物にとっての味覚についてはコアラがユーカリの森で住むことで敵から身を守るというお話に興味をもちました。小さい頃に動物園でコアラを見ましたが、「おいでー」と呼んでも一切こちらを見ず、木の上でずっと寝ていて微動だにしなかったので両親に「コアラが木の上で死んでいる」と泣きついたことを思い出しました。死んでいたわけでも無愛想なだけだったのでもなく、コアラ本来の生活だったことがわかったので、将来自分がこどもをもった時に説明をしてあげたいです。
ミラクルフルーツとギムネマについてですが、ミラクルフルーツは糖尿病の患者さんにはとてもうれしいものだと思いましたが、ギムネマについてはあえて甘味を感じさせなくすることに意味があるのかと疑問に感じました。そこで自分なりに考えたのは、甘味依存症のような、甘いものが手放せなくなっている人にギムネマを与えることで美味しいと思わなくさせ依存を断ち切る効果があるのかなということです。ギムネマを体験することで味覚障害を疑似体験できましたが、今何不自由なく美味しい・美味しくないの判断をできる舌をもっていることがどれだけ幸せかということを感じさせられました。
今後はこの効果を逆手にとって、味覚障害の人も味の判断ができるような植物・食べ物ができればいいと思います。
今回は味覚についての講義をしていただき、とても充実した時間を過ごすことができました。このような機会を与えてくださった島村先生に深く感謝いたします。