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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2012/05/11に実施した中京大学 心理学部1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 私は「ミラクルフルーツを使った味覚実習をする」と言われて虹色の果物を想像しました。味覚修飾植物のことを全く知らなかったので、今回の講義は驚くことばかりでした。私は味覚に関して興味はありましたが、特に自分で調べるという事はなく、テレビで「味覚地図」なるものを見た事がある程度でした。しかし、今回これが間違いだとハッキリ言われて少しショックでしたが、聞けてよかったです。
 ハエが手をこするのを前までは「何あの動き!気持ち悪い!」と思っていましたが、手についている味蕾のお掃除をしているんだと聞いてからはなんだか少しかわいく思えてきました。不思議です。もし私にも手に味蕾がついていたら便利かなぁ…と考えましたが、(そもそも安全な食べ物がほとんどの社会なのに)食べ物をペタペタ触るのは行儀が良くないし、生ゴミの処理やトイレ掃除なんかをしたら「うぇっ」となるので大変です。やはり口にあるのが一番です。でも味蕾を20万個持つナマズの生活も少し体験してみたい気もします。(頂いた資料に載っていた漫画のナマズのところは面白かったです。)
 味覚の種類の話で驚いた事は、「辛さ」は体性感覚であって、味覚ではないという事です。確かに言われてみれば口の中がヒリヒリするのは「痛い」という感覚です。普段は全くそんなん事は考えずに食べているけれど、勉強してみると面白いなぁと感じました。
 好き嫌いの話はちょうど悩んでいたところだったので一生懸命聞きました。私は好き嫌いが多くて、特に生魚が苦手です。回転寿しでも火を通してある穴子や茶碗蒸しやかっぱ巻きくらいしか食べられません。どうしても美味しいと思えなくて、社会に出てからや、旅行で海の方に行ったらどうしようと今からヒヤヒヤしています。今回講義を聞いて、今までは避けてきたけれど、本当に美味しいものを食べて苦手意識を減らしていこうと決めました。また、私はわさびやショウガ、ゆず、からしも苦手なので、いつか大人の味覚にシフトする事を願っています。
 さて、みかくじっしゅうの感想に移ります。まずギムネマの実験はとても衝撃的でした…。実験した日から、チョコレートを食べようとする度にあのバターのような変な味と食感を思い出して「これはちゃんと甘いよね…!?」とドキドキします。1回食べただけでそうなるのだから、何回か続けてればダイエットにもいいかもしれません。逆にミラクルフルーツの実験は魅力的でした。魔法に掛かったみたいでした。(ギムネマは呪いに掛かったみたいでした。)あんなにひどい味のポッカレモン+ヨーグルトが美味しくなって、さらにポッカレモンをおかわりしてしまうとは思いませんでした。これなら病院で糖尿病の患者さんに使ってもらう事ができるのも納得です。酸っぱいが甘いになるのは「おいしい」「喜び」が増えることなので、もっと広まってほしいです。ミラクルフルーツは果物の形ででてきてくれると勝手に思っていたので少し残念でしたが、タブレットは持ち運びやすく、長持ちするので便利で良いです。冬に親戚から貰ってみかん1箱がどうしようもなく酸っぱかった時などにぜひ欲しいです。
 昔の人は食べる事ができるかできないかを舌で判断していたのに、私たちが毎日のように食べている物は、食品添加物などが入っていたり、もう安全だとわかっているものばかりです。人工的に作られた味の中で何とも思わずに生きていたのに、自然の植物が味覚のありがたみを教えてくれるなんてなんだか感動します。食べ物を口に入れれば味がするのは当たり前だと思っていたので「味覚がない」という感覚は今まで想像できませんでした。しかし今回こうして味覚自習をして、多分生まれて初めて味覚があることに感謝しました。私たちが「美味しい」と感じて「幸せ」だと思うなら、味覚がなかったら「幸せ」もたくさん減ってしまいます。味覚はとても大切なものだと思いました。
 講義のあった日、家に帰って早速家族に学んだ事を話したり、ミラクルフルーツの実験をした事を自慢したり、ギムネマの葉っぱを食べさせようとしました。(最後のは未遂に終わった)鍵穴の話は納得してもらえました。良かったです。
 私の妹は今、中学生なのですが、妹にもぜひ先生の授業を受けてもらいたいなぁと思いました。そのくらい楽しかったし勉強になりました。ありがとうございました。

参考ウェブサイト
「島村光治のホームページ」 http://www.taste-m.com/



Bさん 

 島村先生の講義に参加し、初めて学んだ事はいくつもあった。
 まず、味覚地図は間違いという事である。私は小学生の頃、学校の図書室にあった本から味覚地図を知った。その本には味覚地図が肯定的に書かれていて、幼い私は興味深く思い、自分で試してみた。砂糖を用意し、指で味覚地図に従って舌に乗せてみた。しかし、どの領域においても甘味が感じられ、自分がおかしいのかと疑問であった。知識が増えるにつれ、味覚地図は嘘ではないかと思っていたが、今回の事を聞きはっきりした。
 次に人間の味覚の仕組みに関する話も興味深かった。味蕾という部分が水溶液となった食物の味を認識している事は初めて知った事実である。歯で噛み砕いたりすり潰したりし唾液と混ぜ合わせるとはいえ、視認できるほどに細かくなった固形物からそのまま味を認識していると私は思っていたからである。また、鍵穴の話は内分泌ホルモンと受容器の関係と似ていたので、そちらも理解しやすくなった。
 味蕾の数は動物によって異なるが、口の中以外にあったり極端に少なかったりするものがいる事には驚いた。味蕾の数が多いのはナマズやチョウであり、少ないのはヘビや鳥類である。ナマズは泥水中という生活環に適応するために、チョウは幼虫の餌を区別するために、ヘビや鳥類は俊敏な動きを保持するために味蕾の数や箇所が変化していった。生物の適応能力が味覚の発達・衰退を調節している事に感心させられた。
 最後にハンバーガーを「文化に合致した美味しさ」として、小さい頃から慣れさせるために安価で売っているという戦術に衝撃を受けた。私は幼い頃、健康志向の祖母のおかげでファーストフードを食べる機会がなかったので、ハンバーガーを食べる事は今でもあまりないが、よくハンバーガーを買いに列ができているのを目にする。世の中には人の味覚を利用した罠が多くあるのかもしれないと感じて少し嫌な気分になった。また、親や祖母の言う事を聞いた食生活を送っていてよかったとも思った。

実習
 ギムネマの葉を噛んでチョコや砂糖を食べると、チョコや油成分を含んだ泥団子のように、砂糖は砂のような食感だけになった。チョコはカカオの割合の高い市販のチョコと食べた時と似た感じであった。(私が食べたものはカカオ97%)。チョコは多少の苦味を感じ、砂糖は何の味もなかった、ミラクルフルーツはレモン果汁と無糖ヨーグルトを混ぜたもの(以下ヨーグルト)とグレープフルーツジュースを使い、実験した。ミラクルフルーツを食べる前はヨーグルトは酸味が前面に出て、僅かな苦味(渋み)が感じられ、グレープフルーツジュースは果実そのものの味であった。食べたあとでは、ヨーグルトは酸味と甘味のバランスがちょうどよく、はちみつレモンのような味に変化し、グレープフルーツジュースは甘味と苦味が混ざった何とも言えない味に変化していた。私はヨーグルトの味の方が好みだった。マビンロウに関しては確かにほんのりと水が甘くなったように感じたが、その効果はそう長くは続かなかったように思う。約10分ほどで効果が薄まり、元の水に戻っていた。使い道としてはブラックコーヒーや紅茶を無糖のまま飲む時や健康的なダイエットに利用できるかと思う。しかし、舐めている時の味に好き嫌いがはっきりと表れそうなので改良が必要かもしれない。
 この講義で一時的な味覚障害を体験したが、食べる事や味を正確に認識できる事のありがたさがよくわかった。ギムネマの場合はたった1つの味覚が抑えられるだけで甘味が感じられなくなり、食欲が減ったように感じた。ミラクルフルーツの場合は酸味を人間が栄養と認識する甘味として強く感じさせる事で食欲を増進させているように感じた。このように変化を感じられる事も私の味覚が正常だからという事実に、味覚障害にならないようきちんとした食生活をしていきたいと思った。



Cさん 

 講義を受けて、味に関する見解が深まっただけでなく、疑問もいくつか解決されました。まず、私は小さい頃は料理に使われた隠し味を見抜く事もあったほど味に鋭かったのですが、高校生くらいから食べ物の味がよくわからなくなってきてしまい、どうしてだろうと不思議に思っていたのですが、思い返すと最近は加工食品やファストフード中心の食生活をしていたように思われ、講義で若者に味覚障害の人が増えているという話を聞いて、もしかしたら自分も亜鉛が不足していたのかもしれないと思いました。これからは海草などもしっかり食べ亜鉛を摂取したいと思います。他に、小学校の頃にキャンプで食べたカレーライスがとてもおいしくて、今でも時々食べたくなるのですが、それに匹敵するようなカレーライスに出会う事は今までありませんでした。思い出が美化されたという部分もあるのでしょうが、あれはキャンプの楽しい雰囲気がカレーライスを美味しくしていたのですね。長年の謎がわかった気がして、とてもスッキリしました。そして個人的に講義の中での一番の発見は、辛さを和らげるには口の中を冷やすか、牛乳を飲む事が有効なので、両方の条件を兼ね備えたバニラアイスは辛さを和らげるのにとても適している、という事です。私は辛いものがとても苦手なので、今度家で辛い調理が出てきたらぜひ実践してみたいと思います。
 味覚修飾植物の試食では、ギムネマは高校の生物の授業でも実験をしたので少し懐かしかったです。ただその時に使ったのは確かお茶になっていて、ギムネマの葉を噛んで舌に擦り付けるのは新鮮でした。シュガーは砂のような不思議な味がしましたが、チョコレートはカカオ99%のチョコみたいで、個人的には意外と美味しいと思いました。ミラクルフルーツの試食はフレープフルーツもレモンヨーグルトも臭いが、結構あるからなのか食べてすぐには効果がよくわからなかったのですが、飲み込んだあとに後味がとても甘ったるくてビックリしました。でも甘い味はするけど、グレープフルーツジュースを飲む時に舌がヒリヒリする感覚はいつも通り残っていて、本当に味覚だけが変わっているのだと実感して、とても不思議に感じました。講義で、コーラなどの炭酸飲料も酸なので甘く感じると言っていたので、学校の帰りにコーラを買ったらいつものコーラより断然甘くて、しかも炭酸の爽快感も残っており、かなり美味しかったので驚きました。炭酸飲料の新商品開発にミラクリンが活かせればいいのにと思います。講義でグレープフルーツジュースを飲んだ時はあまりわかりませんでしたが、家に帰ってからグレープフルーツジュースを改めて飲んだら、後味だけでなく飲んだ瞬間の味まできちんと甘くなっていた事がわかりました。私は酸っぱいものが苦手で、柑橘類があまり好きではなかったのですが、ミラクルフルーツを使えば美味しく食べられそうな気がします。子供向けに活用したり新しい調味料として開発できたら役に立つのでは、と思います。
 マビンロウタブレットは、本当にただの水が甘くなって思わず笑ってしまいました。ただ、あまり大量の水を飲み過ぎると気持ち悪くなるようです。自分の唾液まで甘く感じるのがすごく面白かったです。水の他にも色々飲んでみました。家にあったグレープジュースやグレープフルーツジュースは若干甘くなった気もしましたがわかりにくかったです。目についた醤油も口に含んでみましたが、あまりのまずさに吐き出しました。あまりオススメはできません。水に次いで効果がわかりやすかったのがお茶で、家の烏龍茶が甘茶みたいな味になりました。水が甘くなるのを体験するだけでなく、”ねるねるねるね”のような子供向けの知育菓子(サイバー菓子とも言うらしいですが)として活用しても面白いかもしれません。
 人にとっての食事とは、ただ生きるために必要なものというだけではないと思います。なぜなら、そこには食べるという楽しみや一緒に食事するという人との交流、そして、地域の伝統などが詰まっていると思うからです。そして、それは自分達にとって身近でとても大切なものです。だから、食について様々な角度から興味を持つという事は大切な事で、従って味覚について知るという事はとても重要な事である、と私は考えます。

参考文献:講義のプリント



Dさん 

 私はこれまで「味覚」について深く考えた事がなかったが、今回の講義を受講し、実際に味覚体験をしてみて、以前よりも「味覚」というものに興味がわいた。まず、味を感じる仕組みついてであるが、味を感じるためには食べ物が唾液と混じり水溶液になる必要があるという事、また味の判別は味蕾という部分でされるという事を知った。小学生の時に、体の仕組みを調べて発表するような授業があり、その中で、舌の位置によって感じる味が違うと習いずっとその事を信じていたので、実際は間違っているという事を知り驚いた。人間は舌に味蕾があるけれど、ナマズのようにヒゲと体の表面に味蕾がある生き物もいれば、チョウのように手にあるもの、味蕾がほとんどないものがいて、さらにそれが、その生き物の生活に合うように形成されているとわかり面白いなと思った。
 人間は赤ちゃんの時が一番味蕾の数が多く、味を感じる事で、どんなものか確かめるという事を聞いて、赤ちゃんが何でも口の中に入れようとする理由がわかった。また赤ちゃんの離乳食が薄味である事も、この事に関係しているのかなと思う。幼い時から、食事の時は良く噛んで食べるように言われ、それはただ単に体内での消化を良くするためだと思っていたが、良く噛む事によって食べ物と唾液が混ぜ合わされ、その味をしっかり感じられるから、より美味しく感じるのではないかと思った。
 動物にとっての味覚の話は、個人的にとても興味深かった。よくテレビ番組で、野生のライオンが、野生のシカに襲いかかっているシーンを見て、「ライオンは肉を食べる」というイメージが強かったが、実際は小腸から食べ始めて、最後にやっと肉と食べると知り、とても驚いたし、イメージが変わった。動物たちは生きていくために役立つものを効率よく食べているのだなと思った。その一方で、人間にとっての味覚とは「経験と学習」であると、講義で先生が述べられていたが、私もその通りだと思う。私は幼い時から、両親に色々なものを食べさせてもらったおかげか、ほとんど好き嫌いが無い。しかし、最近は好き嫌いが多い子供や「おから」や「ひじき」を知らず、学校の給食で初めて食べた当子供が大勢いると聞く。加工食品やファーストフードに慣れてしまって、日本の伝統的な料理を知らない事は良くない事だと思うし、小さい頃から味覚についてきちんとした教育を受ける事が大切ではないかと思う。そうする事で子供たちの好き嫌いが減り、最近若者に多いという味覚障害も減っていくのではないだろうか。
 食べ物の味を変化させてしまう植物として、ミラクルフルーツというものがあるという事は以前テレビて見て知っていたが、ギムネマやクルクリゴなど、他にもたくさんの植物があるとは知らなかった。また、そのような植物は、食べ物の味を変えてしまうのだと思い込んでいたが、実際には舌の味蕾を塞ぐ事によって味が変わったように感じさせているだけだという事がわかった。実際にギムネマやミラクルフルーツのタブレットを試してみて、明らかに味が変わっており、本当に自分の舌がおかしくなってしまったようだった。他では、なかなか体験できないような事だと思うので、今回は貴重な体験ができてよかったと思う。また、糖尿病患者にギムネマやミラクルフルーツを適用するというのは、とても良い考えだなと思う。お菓子を食べたくても食べられない人たちからしてみれば、糖分が無いものでも甘く感じられるミラクルフルーツは、かなり重宝されるだろうと思う。しかし、ミラクルフルーツを使う事によって糖分が抑えられるため、糖尿病患者の状態は改善されるかもしれないが、甘いものを食べるという習慣はあまり改善できないのではと思う。ミラクルフルーツの使用を辞めてしまって、元の状態に戻ってしまうようでは意味が無いと思うので、そこは注意すべき点では無いだろうか。
 マビンロウタブレットを食べてみて、最初は少し苦味を感じたような気がする。食べ終わってから、水を飲んでみたところ、予想していたよりも甘く驚いた。かき氷のシロップをかなり薄めて飲んでいるような感じがした。水道水とミネラルウォーターで試してみたが、あまり違いは無かったような気がした。今回は試せなかったが、炭酸水だとサイダーのような味になるのではないかと思う。使い道をしてはギムネマやミラクルフルーツのように医療の現場で重宝されるのではないかと思う。薬を飲む前にマビンロウタブレットを食べておけば、薬の苦味をあまり感じないのではないだろうか。また、コーヒーや紅茶を飲む前に食べておけば、砂糖を入れずに済むかもしれないなと思った。
 「味覚」については多少は知っているつもりだったが、今回の講義を受講して、知らない事ばかりだった事に気づかされた。また、食の大切さに改めて気づく事ができてよかったと思う。もっと日本でも、食の教育を推進していけば、生活習慣病などが改善されていくのではないかと思ったし、自分の食生活も見直さなければいけないなと感じた。



Eさん 

 味覚に関する話は今ままで聞いた事が無く、今回の講義を通して初めて知る事が多かったです。
 まず、味を感じるための味蕾の数が、生物の種類によって大きく異なる事に驚きました。人間でいうと成人よりも赤ちゃんの方が味蕾の数が多いのは、赤ちゃんが自分の身を守るためであったり、ナマズに味蕾の数が多いのは、住んでいる環境では視界が悪いため、味で状況を把握するためであるなど、数にもしっかりとした意味があることがわかりました。
 人にとっての味覚は、甘味や塩味、うま味と言った安全なものは舌の感度は低いが、酸味、苦味といった、腐敗物や毒物のシグナルとなるものは、舌の感度が高い事がわかりました。味蕾の数も舌の感度も危険を察知する上で重要な役割を果たしている事を感じました。味覚は命を守る上で無くてはならないものだと思いました。
 また、人が「おいしい」と感じる要因も様々である事がわかりました。お腹のすいている時に食べるものが普段より美味しく感じたり、テレビや雑誌で紹介された食べ物が特別おいしく感じたりと、生活を振り返ってみて、味覚は体調や情報に大きく左右されている事を改めて感じました。
 味覚修飾植物にはミラクルフルーツやギムネマ等があり、この講義で存在を初めて知りました。ミラクルフルーツは酸っぱいものを甘く感じさせ、ギムネマは甘いものを甘く感じさせない効果があり、これらは糖尿病や肥満で苦しむ人たちの生活習慣改善に役立っています。実際は甘味の無い食べ物を甘く感じさせる事で糖の摂取量を抑えたり、甘味のあるものを甘く感じさせない事で、甘味のあるものへの食欲を減少させ、結果的に糖分のとり過ぎを防げたりするなど、味覚修飾植物は健康に大きく関わっていると思います。今後、このような味覚修飾物質が新たに発見されたり、多くの人が手に入りやすいように改良され普及する事を期待したいです。
 今回の講義を受けるまで、味覚について深く考える事はありませんでしたが、味覚がこんなにも健康と関わっている事や、味覚修飾植物の重要性を知ることができ、講義を受けてよかったと思いました。実際にギムネマやミラクルフルーツを体験し、体で感じる事ができたのでより理解が深まったと思います。ギムネマの葉を舐めたあとに砂糖を舐めても甘く感じられず、とても不思議な感覚でした。このように甘味が阻害されれば確かに食欲はなくなるだろうと強く感じました。ミラクルフルーツに関しては、タブレットを舐める前には確かに酸っぱかったレモンやグレープフルーツジュースがタブレットを舐めたあとは本当に甘くなったので驚きました。普通にレモンを食べる事はできなくてもミラクルフルーツの力によってレモンが食べられるようになり、クエン酸等の栄養を摂取できてよいと思いました。
 また、マビンロウタブレットを舐めたあとに水を飲んでみると、水が砂糖水のように甘く感じられました。マビンロウのこの性質を利用すれば、かき氷にシロップをかけなくても美味しく食べられ、糖分を控える事ができると思います。糖尿病患者やダイエットを望む人への適用など、実用化を期待したいです。



Fさん 

 まず最初に私は、クラシックバレエを幼い頃から習っていて、この先将来もずっと続けて、バレエダンサーの職業に就きたいと考えているので、毎日欠かさずレッスンを受けています。ですから日々の体重管理、すなわち食事制限に悩まされる毎日なので、今回のこの講義の「食べたものが甘くなるミラクルフルーツの実験をする」と初めて聞いた時はとてもその話に食いつくように興味がわきました。なぜなら、ケーキやお菓子など甘いものはあまり食べてはいけないという辛い食事制限の中、その話は私にとって希望の光のようなものだったからです。
 しかし、講義を受けてミラクルフルーツは食べたものが全て甘くなるわけではないと学びました。そして食べたものそのものが甘い味に変化したわけではないという事も知りました。味を感じる仕組みとして舌にある数多くの味蕾というものによって味を感じている事、そしてその味蕾は舌だけでなく、上顎や喉にも存在する事も初めて知って、食事制限をしなければならないのに実は美味しいものが大好きで、食べる事も大好きな私にとって、”味”という概念の詳細はとても興味深く面白いものでした。
 さらに、私はダイエット食品やダイエットサプリなど、色々なものを試した事があるので、「ギムネマ」をいう植物の存在は講義を受ける前から知っていました。特に、ダイエットサプリの中にギムネマは糖分の吸収を抑える働きを持つ成分として含まれているので、ギムネマの葉を舌全体に擦り付ける事によって甘いものが甘いと感じなくなるという事は、「糖分の吸収を抑えるからなんだ!」と、勝手に思い込んでいましたが実はギムネマが甘味を感じる味蕾を塞いでしまうから甘いものが甘いと感じなくなるというのを学んで納得しました。
 また、先ほども述べたように美味しい食べ物や食事に関して、執着がある私は、講義でのうま味であったり、人間と猿にしかない別腹であったり、人にとっての美味しさの話について聞く事ができて、とても良かったと思っています。要するに「なぜ太ってしまうのか」という事を深く考えてみた時に「美味しいからたくさん食べてしまう」というのが、栄養やカロリーの過剰摂取となってしまって肥満につながってしまうんだと思った事があって、しかし、それならば「なぜ美味しいと感じてしまいのか」という理由も先生の講義でわかったので、悩んでしまう自分にとって、本当にためになるお話でした。
 私の希望としては、味覚修飾植物の今後の展開として、ダイエットしている人や、糖尿病の患者さんにとって、糖分を摂らずに甘いものが食べれるという幸せで夢のような事は、とても助けになり役立つと思うので、ぜひもっと世の中に普及してくれるといいなぁと思います。それにしても本当にこの研究を日本で初めてなさったという島村先生を尊敬します。そして、貴重な味覚体験や講義を受ける事ができて、本当にためになり、経験できてよかったです。
 最後にお土産として頂いたマビンロウタブレットの実験の感想を述べます。まず私の場合は水道水と、何も入っていない炭酸水で実験してみました。マビンロウタブレットの味としては歯磨き粉やブレスケアのミントタブレットを食べているような感覚でした。個人的にはミラクルフルーツのタブレットの味の方が好きでした。そして食べた後しばらく舌がスーッとするよう感覚でした。結果は水道水はかなり甘く感じて驚きましたが、炭酸水の方はシュワシュワとしてほのかに甘かったです。マビンロウタブレットの使い道として、こちらもダイエッターや糖尿病の患者さんに役立ち、ためになると思うので、ただの水でも甘くなるという素晴らしいメリットを生かして、これから普及してほしいと思います。