今回の島村先生の講義を受けて、味覚の秘密をいろいろと知ることが出来ました。まず、人にとっての味覚が5つあって、その中の一つが、うま味ということがびっくりしました。それを発見したのが日本人であり、味の素にはグルタミン酸ナトリウムが含まれているということで、日本人もなかなかやるではないかと思いました。
また、味覚の説明について、味蕾には甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を感じるための鍵穴のようなものがあり、それぞれがその鍵穴にはまったときに、その味を感じるという説明がとても自分の知識の鍵穴にはまりました。今まで、あまり自分で考えたことはありませんでしたが、味を感じるメカニズムは、味覚地図のようなものをなんとなくイメージしていたので、自分の固定概念を崩せて良かったです。
味蕾と関連して、その存在する場所が舌だけでなく、喉や鼻にまであると言うことがびっくりしました。鼻をつまむと味がわかりづらくなるのはそのせいでしょうか。のどごしという言葉も、何となくの感覚ではなく、喉でちゃんと感じているからこそ生まれた言葉なのですね。
味蕾が、人間にとっては味を感じるためのものであるのに対し、他の動物に関して言うと外敵から身を守ったりするためのものであるということにも驚きました。なまずの味蕾が人間の2〜30倍もあるのはそのせいであり、味蕾が目の退化した彼らの外敵を察知するための役目を果たしていると言うことを知り、逆に食べ物のおいしさのために味蕾を使えている人間は、なんて幸せな動物なのだろうと思いました。
講義ももちろんおもしろかったのですが、なんと言ってもギムネマとミラクルフルーツの実験はとてもおもしろかったです。ただ、それが単なる不思議でおもしろい実験であるだけでなく、現在の医療現場などでたくさんの人に貢献しているということがとても興味深かったです。おやつなどを食べる前にギムネマを食べることにより、過食症の人を徐々に治療していったり、見た目は普通なのにカロリーが少なく、ミラクルフルーツを食べることによりちゃんとした甘さを感じられるお菓子など、食に関する悩みを抱える人のために無理せずその悩みを解決する手段として、ギムネマもミラクルフルーツも、非常に将来性のある植物だなぁと思いました。また、嫌いなものを食べれるように支援して行くにはどのようにしたら良いか、教育者を目指す私たちにとってとても有用なお話もしていただき、とても有意義な講義でした。
私は飲食店でアルバイトをさせてもらっているのですが、おいしさは味覚だけでなく、食感や香り、見た目など、さまざまな要因が重なってつくられるのだということを、最近感じました。そして、おいしさは幸せをもたらします。なにかを治そうとしたとき、そこには必ずといっていいほど苦痛や苦難が伴うと思います。しかし、おいしさを感じながら、体も治療していけたらとてもいいなぁと思いました。島村先生がこれからもたくさんの人を救っていくのだと思うと、自分も島村先生のように、自分がなぜだろう、知りたい、やりたい、とおもって始めたことが、結果的に人のために役立てられるような何かを見つけられるように、自分の身の回りにある様々なものへの興味関心を忘れることなく、日々努力していきたいと思いました。