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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2011/5/16に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 島村先生の講義を聞いて、多くのことを知り、学びました。
 味蕾は生き物によって数や場所が違うのには驚きました。特に人間は6000から9000個の味蕾があるのに対してヘビは2個、鶏は20個という味蕾の数の少なさには驚きました。触覚で判断する能力を持っているから少なくなっている事が分かりました。
 同じ動物なのになぜヘビや鶏は味蕾の数が少ないのにうさぎやナマズはこんなに味蕾の数の数が多いのかと疑問に思ったけれど、表面に味蕾がたくさんついていることで敵から自分の身を守っている事も分かりました。
 大人が6000、9000個の味蕾があるのに対して赤ちゃんは1万2000個もの味蕾があるから赤ちゃん用の食べ物は味が薄いという事はとても勉強になりました。また、私は甘柿も渋柿も大好きで、今までは成分が違うものだと思っていたけれど、そうではなくオブラートがすぐにとけるか、とけないかの違いだったという事には驚きました。キムチなどの辛い食べ物も好きなのですが、辛味は味蕾ではなく神経で感じていたという事にも驚きました。それと、リカちゃん人形の靴が苦い事に今までなんにも思わなかったけれど、赤ちゃんが飲み込まないようにわざと苦味成分が塗られているのを学び、きちんと考えられていてにすごいなと思いました。
 人にとってのおいしさは4種類に分類されていて、油はまた食べたいと脳に思わせるからポテトチップスは食べだしたら止まらないことや、汗をかいたときに飲むと美味しいというコンセプトでつくられたポカリスエットはとても興味が持てました。今まで何も考えずにそういうものだと思って食べ、飲んできたけれど、きちんと理屈がある事が分かりました。
 今日の講義で特に私が興味を持てたのはビタミンCのことについてです。美白効果、肌にいいと言われていることを知っていて、今までレモンのジュースとかを意識して飲んでいたけれど、レモンはビタミンCではなくてクエン酸がたくさん含まれているから体にいいというのを知り驚きました。だからレモンよりもアセロラのほうがビタミンCを多く含まれていると言われているのかなと考えました。聞いたことをそのまま信じるのではなく、きちんと自分で正しいことを知る事の大切さを学びました。
 味覚修飾植物は甘くて美味しいものをまずくして、ダイエット効果があるものとして今後応用し展開していけると思います。ですが、味覚障害の人は味を感じたくても感じられない、私たちは当たり前のように食べ物の味を感じているけれど、味を感じられるという事はとても幸せな事なんだと島村先生の講義を聞いて思いました。
 島村先生の講義は私にとってとてもためになるものであり、多くのことを学べました。



Bさん 

 私は今回の講義で初めて味覚を変化させる植物があるという事を初めて知りました。今回の講義で味を感じる味蕾が舌だけではなくのどや上あごにもあるというのは驚きました。味は舌だけで感じるものだと思っていたので驚きましたがビールを飲んでいる人がのどごしが良いなどといっているのを聞いた事があるので人はのどでも確かに美味しさを感じているのだなとどこか納得しました。また、酸味や苦味をなぜ幼い子どもが苦手なのかと疑問に感じていましたが講義を聴いてよく分かりました。酸味は腐ったもの苦味は毒などの体に害のあるものとして本能で排除をしているのですね。赤ちゃんの味蕾は大人の倍近くあり、味覚が鋭く、何でも口にしてしまう赤ちゃんに害のあるものを口に入れても苦味や酸味は味覚の中でもすぐに脳に伝達され口からすぐに出すようになっているとはじめて知り、人間というのは凄い生き物だなと思いました。そして、味蕾の数は生物によって違い身体中にある生き物もいれば手にある生き物もいてその生き物にとって必要な所に味蕾があり、味覚イコール口で感じるのではないということがよく分かりました。
 味覚変化の実験をして甘味の味覚を消した時に味気なくて甘みを感じなかっただけでとても苦痛に感じました。改めて味覚というものの大切さを理解しました。人間は食物を食べなければ生きていく事ができませんが味覚がなければ食べることが苦痛で仕方ないと思いました。食事は生きるために必要なので栄養さえ取れれば味覚がなくても生きていく上で困りはしませんが食事は人にとって楽しみの1つなので様々な味を感じ、食事をする事で食事が苦痛ではなくなり進んで食事を取るので人は栄養をしっかり補給できるのではないのかなと思いました。無味ならば食べることに何の楽しみも感じず、食べる事が苦痛になり必要量の栄養を補給しないのではないだろうかと思いました。私は食物を食べると甘いや酸っぱいなど当たり前のように感じていたので今回の実験は少し怖くなりました。味覚というものがあって本当によかったと思いました。
 今回の講義で味覚が人に与える影響というものに興味を持ちました。甘味、苦味、酸味、塩味、旨味のそれぞれの味がどのような影響を与えているのか、人にとってこれらの味はどのような効果があるのか、味があるかないかで人に与える影響はどのようなものなのか、とても興味が湧いたので自分で調べてみようと思います。
 味覚を変える植物は、これから様々なところで活躍すると思います。例えば、日本で増加傾向にある糖尿病患者さんの食事のときなどにとても良いと思います。糖尿病の患者さんは糖分を摂取できる量がとても少ないので、酸味を甘みに変える事ができるミラクルフルーツはとても便利だと思います。甘みは多くの人は好きだと思うのでそれが摂取制限されるとかなりのストレスを感じると思います。実験で一時甘みを感じられなかっただけでもかなりの苦痛になったのでこれが一生となるとその苦痛は計り知れないものだと思います。ですから、ミラクルフルーツで味覚を変えて、甘みを感じることで食事が楽しくなり、ストレスも軽減され治療にも積極的になれるのではないかと思います。しかし、ミラクルフルーツは日本で大量に作る事ができないということなのでどうなっていくかは分かりませんが大量生産がされ、必要に思っている人に1人でも多くの人に利用できるようになれば良いなと思います。
 味覚というものをしっかり理解することによって、子供が苦味や酸味が苦手なのは単に嫌いということではないことが理解できるのでその時の対応は全く違うものになると思います。子供と接することの多い保育者がこれらの事を十分に理解することは、とても重要なことだと思います。
 今回の講義では、知らなかった味覚のことについてたくさん学ぶ事ができ、とても楽しくためになりました。味覚がいかに大切で食事を楽しくしてくれているかという事がよくわかりました。また、味覚は食事を楽しくさせるためだけでなく幼い子供の誤食を防ぐ役目もあり本当に驚きました。味覚イコール食事だと思っていたので味覚の新たな一面を見られて勉強になりました。味覚の働きについて私が知らない事が山のようにあると思います。講義を受ける前まではあまりにも身近なこと過ぎて味を感じる以外にどんな働きがあるのか疑問にも思った事はありませんでしたが、とても興味が出てきました。いろいろと調べてみようと思います。とても勉強になりました。ありがとうございました。



Cさん 

 私はこの特別講義を受けるまで、味覚修飾植物のことを知りませんでした。最初に、甘いものが甘くなくなったり、すっぱいものが甘くなったりすると聞いた時は信じられませんでした。しかしギムネマの葉を食べた後に砂糖を舐めてみても、砂のような食感があるだけで、全く甘味を感じなくなり、チョコレートもカカオ100%のような感覚でした。人間の味覚は食べるものひとつで本当に変わってしまうのだと実感しました。
 講義の中で、食べ物の好き嫌いは単に味が嫌いというだけではなく、第一印象や雰囲気、経験までが関わってくると知りました。確かに、小さいころに嫌いだったものを成長してから食べてみると、意外とおいしいと感じることが多くなっています。なぜかを考えてみると、小さいころに嫌いだったものは母や父がやけに「体にいいから食べなさい」と言ってたくさん食べさせられた記憶がありました。成長し、自分から食べてみようと思って食べると、おいしいと感じられるようになったのだと納得しました。情報に基づいておいしいと感じるようになったということも教えていただきました。
 子どもに好き嫌いが無いように育てるためには、両親が好き嫌いなく食べることが大事なのではないかと考えました。雰囲気や経験で好き嫌いが決まるのならば、両親が目の前でまずそうな顔をして食べたり、わざとよけたりすれば、子どもはそれがまずいものなのだと認識してしまうのではないかと考えました。幼少期の食育の大切さを改めてかんじました。
 また、口の中には味を感じる鍵穴のようなものがあるということを学びました。その鍵穴と味の成分がぴったりと合った時に味がわかるということにとても驚きました。
 味覚障害について興味を持ち、もっと詳しく学びたいと思いました。ギムネマを食べた時の感覚がずっと続くなんて、物を食べることがだんだん嫌になってくると思います。亜鉛は、鉄分や食物繊維のように、普段から意識して摂取しようとしない成分だと思います。現代では加工食品を当たり前のように毎日食べている人もいます。私たちの慣れ親しんだ日本食で亜鉛不足が治るのなら、とても簡単なことだと思いました。味覚障害の疑似体験をいかし、自分の食生活も見直そうと思いました。
 味覚修飾植物を、肥満の人や糖尿病患者の治療にしようという考えにとても感動しました。辛い治療で嫌になってしまうよりも、ミラクルフルーツや、一時的に甘いものをおいしくないと感じられるギムネマを使えば、患者の精神的なストレスも溜まりにくいと思います。また、高い薬を使い、副作用を心配するよりも、元から食べ物である物を使ったほうが絶対的に安心だと思います。これからミラクルフルーツやギムネマの人体への安全性の保障と、特にミラクルフルーツの日本での大量生産にとても期待しています。
 味覚については、自分で感覚のある物ながら、実は良く解っていないものなのだと今回の講義で実感しました。物を食べると言うことは生きていくうえで無くてはならないことだと思います。人間の味覚は、ライオンのように、生きていくうえで役に立つものがおいしいという訳ではありません。味覚について知ることで、保育士になった際に、子どもたちに対して正しい食育ができると思います。また、自分の健康管理やバランスのよい栄養摂取にも、味覚についての知識が大切なのだと学びました。
 今回の講義では、今まで知っているようで知らなかった味覚についての知識を楽しく身につけることができました。味覚がいかに大切であるかを改めて感じることができました。このことを保育の勉強にもつなげてゆきたいと思います。



Dさん 

 今回島村先生の講義を聞いて、ミラクルフルーツやギムネマという植物があることを初めて知りました。それぞれの効果を知りこのようなものが存在していることにとても驚きました。この効果を知る過程で味を感じる舌の仕組みについて学びましたが、舌には味蕾があったり、味蕾は人間よりもなまずの方が多かったり、成人と比べると赤ちゃんの方が多いなど様々なことがわかりました。動物によって味蕾の数や味蕾のある場所が異なっていたのは、それぞれの生活環境に適するように進化してきたのだとわかりとても興味深かったです。私の家の食事は薄味な方で小さなころから薄味でした。母は体に良いからだと言っていましたが、赤ちゃんは味蕾が成人よりたくさんあることから薄味が好ましいということを学び薄味で育ててくれた母親に感謝したくなりました。9歳から12歳くらいまでに味覚は完成すると知り、親の責任はとても大きいなと感じました。また好き嫌いのメカニズムとして、第一印象、雰囲気、経験などがあり、幼稚園、保育園での給食も影響してくると思い園での食育はとても重要であることがわかりました。ミラクルフルーツはすっぱいものをすっぱいと感じさせなくする効果があり、糖尿病の人のおやつを変えていける、というような内容のことを島村先生はおっしゃっていらっしゃいましたが、私も同感です。甘いものを食べなくても甘いものを食べたような気持ちになれるのなら、それに越したことはないと思います。実際私もミラクルフルーツを食べてみて、そのあとヨーグルトやレモン汁を飲みましたが人でしばらくしても、喉の奥の方が甘くてとても得した気分になりました。またレモン汁にはクエン酸が豊富に含まれているし体に良いです。しかし毎日の生活の中で大量のクエン酸を摂取することは容易なことではないと思います。ここでミラクルフルーツを活用すればクエン酸を容易にたくさん摂取することができるようになると思います。また甘いものをたくさん摂取しないようになれば肥満に苦しむ人たちも救われ、メタボリックの人も減っていくのではないか、と思います。味覚について知ることで食育に対する興味が深まったり、現在の日本の食生活を見直すきっかけになると思います。私は今回の講義を受けて、味覚はその人の人生を変えたり、価値観を変えてしまいうなど、実は私たちの生活に、生き方に大きく影響を与えているのだと、食育に対する考え方が大きく変わりました。何気なく食べている毎日の食事はとても大切なものだし、私たちの体はとてもデリケートにできているのだと感じることができました。私が保育士、母親になった時には今回学んだことを生かして、子どもたちや、保護者の方たちにしっかりとした食育をしていきたいと思います。私は食べることが大好きで食育にはとても興味があります。だから今回島村先生のお話が聞けてとてもうれしかったです。ミラクルフルーツやギムネマの味の変化を体験してさらに興味が深まりました。一生忘れることもない体験だと思います。だからこうして自分の体を使って何かを経験するということはとても意味のあることなんだとわかりました。これからミラクルフルーツが様々なところで活躍し、たくさんの人の役に立つものになっていくといいな、と思います。また島村先生の講義を受けたいです。



Eさん 

 私は、食べることが大好きです。普段から食に対して関心があるほうだと思っていました。しかし、今回の講義を受けさせていただいて、私の食に対する意識は「関心」ではなく、ただの「執着」であったことに気がつきました。そして、この講義がきっかけで「執着」にさらに「関心」も加わっていきました。
 ギムネマを食べてみて、私は「こんなまずいもの食べた後だったら、なにを食べてもおいしいわけないだろう」と少しなめてかかっていました。しかし、驚きました。「まずい」ではないのです、「甘くない」ただそれだけなのです。今まで味わったことのない不思議な感覚になりました。味覚障害の方は「甘い」がわからないので、私の感じた「甘くない」という感覚はなく「味がしない」という感覚なのだろうなと思い、なんだか胸が痛くなりました。そして、当たり前のように味を感じてくれている私の味蕾に感謝のような気持ちがわいてきました。私は生牡蠣が大好物なので、あまり亜鉛不足とは縁がないなと思っていましたが、他の食材からも亜鉛を摂取してたくさんの味を感じられる舌、上あご、のどでいたいと思いました。
 味蕾は鍵穴と鍵が合うことで味を感じるという仕組みも初めて知りましたし、それより初めて知って驚いたのが他の動物の味蕾についてです。ナマズの味蕾の数とその役割は、人間には必要ないですが、確かにナマズが生きていくためには必要だと思いました。蝶も子どもが産まれてすぐ困らないように味蕾がついているなんて感動しました。
 ミラクルフルーツはテレビで見たことがあり、一度食べて見たいと思っていました。しかし、私はただそう思うだけで、若いころの島村先生のように行動に起こすといったことはなかったので、先生の探求心を見習わなければと思いました。私はレモンの輪切りをフルーツと同じ感覚で食べるので、初めからすっぱいというのがあまりなく、ミラクルフルーツの威力をみんなほど感じることができませんでした。しかし、みんなの様子を見ていて、糖尿病の方の心の助けになっていることが納得できました。ただ「味が変わっておもしろい」で終わるのでなく、人のためになっているミラクルフルーツは本当にすごいと思いましたし、そのような活用法を初めに思いついた人もすごいと思いました。
 私は、にんじんが嫌いです。きっかけは保育園のころに一番中仲のよかった友だちがにんじんが嫌いだったからです。それを知る前は食べていたらしいのですが「Nちゃんが嫌いなら私も嫌い!」と食べなくなったそうです。好き嫌いに環境や雰囲気が関係するということを学び、保育者の指導や保育環境作りで好き嫌いが左右されると思うと責任をとても感じます。この講義は、まずは自分の好き嫌いを克服したいと思えるきっかけとなりました。
 この講義で持つようになった食に対する関心を、保育にも普段の生活にも活かしていけたらと思います。



Fさん 

 ミラクルフルーツやギムネマという植物や先生のお名前は以前メディアで見て、味の感じ方が変わるという様子を見て不思議に思っていました。今回、実際に味覚体験をしたことで、甘くておいしいはずのチョコレートが甘くなくなったり、レモン汁の酸味が緩和されて甘くなったという結果にとても驚きました。味覚体験をしたとき、よく聞く「プリンに醤油をかけるとウニの味になる」とか、「キュウリにハチミツをかけるとメロンの味がする」という話を思い出しました。ミラクルフルーツやギムネマは味を判別する味蕾に働きかけて味の感じ方を変化させるけど、この話は食べ物のもっている甘味や酸味などの成分に足し算をして味を変える。感じる味が変わるという意味では似ているかもしれないけど、全く異なったものなのだなと思いました。
 また、赤ちゃんは大人より味蕾が多いということに驚きました。よく赤ちゃんは敏感だとか抵抗力がないということを聞くが、その理由の一つに味蕾があるのだとわかりました。赤ちゃんは危険から身を守る力があまりない代わりに、何でも口に含んでたくさんの味蕾で苦味=危険を察知している。リカちゃん人形のような子どもの玩具には、飲み込み防止に苦味成分が塗られているという、子どもの安全に配慮した工夫に感心しました。他の下等な動物にも味蕾が多く、例えば濁った水で生きる目の悪いナマズは体中にある味蕾でエサや敵の位置を察知すると知り、今まで味蕾というものはただ食べ物の味を感じるだけのものだと思っていたが、生きるために欠かせない大切な機能なのだと分かりました。どんな動物も、その種の生存条件に合った能力や機能をもっており、生き物の生命力の強さが感じられました。
 野生動物が満腹の状態では獲物を捕えないのは逃げ足が遅くなって死んでしまわないためだったり、反対にヒトやサルは他の動物から襲われる心配は特にないので満腹でも無理矢理胃に余裕、別腹をつくりだしてさらに食べるという話を聞いてユニークだなと思いました。生き物の上下関係によって体の機能に多くの違いがあり、でもヒトやサルの別腹という機能は必要な機能なのか疑問に思った。でも、一度満腹感を味わって、それからさらに別腹をつくり、また食べることで二度も満腹感を味わえるという意味ではヒトやサルにしか感じることのできない感覚なのだと言える。
 おいしさの経験と学習の、第一印象・雰囲気・経験についての話を聞いて、私自身には好き嫌いは特になく、食べ物に関して特定の嫌な思い出もないことから、私は小さいころから周りの人たちとたくさんコミュニケーションをとりながら楽しく食事をすることができていたのだなと親に感謝しました。また、たまに好き嫌いが激しい人がいるが、それはいい思い出がなかったり幼いころから偏食を繰り返していて好きな味が偏ってしまっていたり、偏食から、多くの種類の食べ物を食べたことがないという、いわゆる食わず嫌いからくるのかなと考えました。やはり好き嫌いなくいろいろな食べ物をおいしく食べることができるのは幸せなことだと思うし、子どもの発達でもいっぱい食べたうえで十分な運動や睡眠をとることが発達につながっていくと思うので、子どもたちと楽しく触れ合いながらたくさんの種類の食べ物のおいしさを伝えたいです。
 オーストラリアやアメリカなど、脂質や糖分の多い食生活を送っている子どもたちは、幼児期からのそういった偏った養分の摂取により肥満の子どもが多いです。幼いころからの食習慣は大人になっても変わらず、脂質や糖分の多い味を好むそうです。肥満は多くの問題を引き起こす病気だと思うので、このミラクルフルーツやギムネマを利用して肥満で健康を損なう子どもが少なくなるようになればいいなと思います。



Gさん 

ギムネマの葉の実験について

 ギムネマの葉には甘味を阻害する成分が含まれており、噛み潰して、その成分を舌はもちろん、上顎、喉などの口内全体に擦り込んでから、甘いものを食べると、その甘みを感じなくなる。口内全体に擦り込むのは、味を感じる味蕾というものが、舌全体に存在するからであるということも、今回の講義で初めて知ったことである。ギムネマの葉の成分を擦り込んだあとで食べた砂糖は無味の砂のようで、チョコレートはただの脂の塊だった。初めは、「まずい」と思いながらも、味の変化を面白がっていたのだが、90分間の講義を通してこの実験の意味を考えたとき、3点のことに気づかされた。

1.私たちは、味に騙されている
 甘さを取ったら何もない砂糖、ただの脂だったチョコレート…栄養が有る、無いに関わらず、甘くて美味しくて、ただそれだけで、普段、つい食べてしまっているのだということに気づかされた。中身をよく考えないで味のおいしさにまかせて過剰に摂取していたら恐ろしいことになってしまうと思った。

2.私たちには気づけない美味しさがある
 赤ちゃんが最も味蕾の数が多いと聞いた。視覚が未発達であるし、経験もないため、毒物の危険から身を守るために味覚を使っているからだという。私は、数種類の離乳食を食べたことがあるが、味付けは薄く、素材そのものの甘味や酸味が混ざって気持ち悪かったり、辛いと感じるようなピリピリした刺激を感じたりして、どれも美味しいとは思えなかった。大人に理解できないこのような味のものを赤ちゃんが食べられるのは、赤ちゃんが味蕾を多く持っているからなのだろう。調味料を使っていないような、素材そのものの味のおいしさに鈍感になってしまった大人は損をしている、と思った。

3.味を感じないということ
 実験をして、「味覚障害の人はつまり、いつもこうなのだ」ということに気づかされた。食事をしなければ、元気に生きていくことは出来ないが、味を感じなければ、食事への意欲を無くしてしまうだろう。味を感じないということがこんなに酷なことだとは思わなかった。亜鉛の不足により起こる病気で、若者に増えているということであるから他人事ではない。食生活を見直していきたい。

 以上のことから、私たちは、「味」に騙されてもいるし、助けられてもいるということが言えると思う。出来ることなら、赤ちゃんのように、素材の味がする、うすい味付けでもおいしさを感じたい。大人の中にも、うす味を好む人はいるが、幼いころから素材の味を噛みしめて食事をする経験を重ねてきているかどうかで差が生まれるということではないだろうか。幼児期の食育の重要性を改めて考えたいと思った。また、このような味覚のマジックに早くに気づくために、小学生からの、ギムネマの一人一鉢栽培は大きな役割を果たすであろう。簡単・便利を求める時代の中にあっても、今の子どもたちには、そのものの味が分かる大人になって欲しい。これから保育、教育にかかわっていこうとする立場として、今回学んだことを生かして、子どもたちやその保護者に味覚の大切さを伝えていきたいと思った。



Hさん 

 私が、島村先生の講義を受けるのは二回目でした。小学生の頃なので、10年近く前のことだと思います。けれど、今でもしっかりと記憶に残っています。
 小学生だったということもあり、食べる実験と聞いてとてもわくわくしましたし、味蕾についての説明、鍵穴で説明してもらったということも覚えています。
 そして、今回の講義で実験を楽しむだけではなく、味覚について改めてきちんと学ぶことができました。
 味蕾は、赤ちゃんの方が多いということに大変驚きました。赤ちゃんは。大人のように味の良し悪しを比べたりしないし、母乳やミルクなど決まったものを中心に食べているので、大人よりも少ない様な気がしていました。赤ちゃんに味蕾が多い理由が、何でも口に入れてしまう赤ちゃんが、体に良くないものを誤って飲み込んでしまわないように、吐き出すためだと知りとても納得できました。大人は知識や経験がある分、味蕾は味わうためのものであるが、赤ちゃんにとっては知識や、言葉が話せない分の自己防衛としての味蕾の役割もあるのだなと思いました。
 また、リカちゃん人形の靴には苦味成分が塗ってあるという話を聞き、事故防止のためにも味覚は役立っているのだなと思い、いろいろな面で赤ちゃんの事故防止へと今後繋がっていくのではないかと思いました。
 味蕾は、人間や動物が生きていく上でその生き物にあった進化を遂げているのだなと分かりとても勉強になりました。まる飲みするヘビには味蕾が2〜3個しかないのに、ナマズには約200000個もあるということでとても驚きました。
 今回、ギムネマやミラクルフルーツを自分自身で食べて改めて美味しいと感じる今が幸せだなと思いました。私は、食べることがストレス発散に繋がる人間なので、もし味を感じることができなくなったらという疑似体験をし、味覚障害の恐ろしさを痛感しました。 だからこそ、食生活はきちんとしなければならないということを、私が感じたようにギムネマなどの味覚修飾植物を利用し食生活の基礎を築く幼児期や学童期に体験するということはとてもいいことだと思いますし、事実私も幼少期、そして今回と2度にわたって体験することができ味わえるということの素晴らしさを学ぶことができました。
 乳幼児期は味覚・基本的な食習慣を身につける一番大切な時期なので、今回学んだことをいかした、食育活動ができるようにしていきたいです。



Iさん 

 私は食事が大好きです。好きなものはもちろんたくさん食べますし、嫌いなものも少しは我慢をして食べます。今までは味に対して無頓着で、「辛い」「甘い」「しょっぱい」「苦い」という分類しかできていませんでした。しかし、短大で、食育に関する講義を受け、「子どもたちと食事をする際にこのような言葉でしか子どもたちに味を伝えられない保育者ではダメだ!」と気付き、近頃は一つ一つの味をよく感じながら食べるように心掛けていました。
 今回の講義で詳しく味を感じる仕組み、人にとっての味覚について学び、さらに興味がでてきました。一番驚いたのは、味のセンサー・味蕾の存在です。『鍵と穴の関係』がとてもわかりやすく、すぐにイメージができました。ナマズや蝶、そして人間の赤ちゃんもその味蕾でもって自分自身を守っており、数多くの生物にとって味蕾はなくてはならない重要なものなのだと知りました。講義では、ナマズや蝶、人間の赤ちゃんが紹介されていましたが、私たち大人もこの味蕾に守られているのではないかと思いました。
 味の濃いものばかりを食べると、塩分や糖分の過剰摂取から起こる病気にかかりやすくなります。味蕾でしっかりと味を捉えることで、少なからず、事前に防ぐことができるのではないでしょうか。近年では、海外の食事の登場により、本来の味蕾が麻痺し、上手く機能されていないのではないかと感じました。海外の食事をとるのも悪いことではありませんが、人間はそれぞれの地域に合った機能しか備え持っていません。日本人も海外の食事ばかりではなく、本来の日本食・和食で味蕾を休ませてあげることも大切なのではないかと思いました。
 今回、味覚修飾植物で実験をして、小児がんなどの病気と闘う子どもたちが多くの苦い薬を飲む際に使えるのではないかと思いました。ギムネマのようなそのままの植物の状態ではいけませんが、ミラクルフルーツのタブレット、またそれよりももっと簡単に(果物ゼリーのように)開発ができたら、子どもたちは難なく薬を飲めるのではないかと思いました。
 その際にはやはり、周囲の大人の子どもたちを楽しませる雰囲気や、薬やタブレットを子どもが好きなキャラクターのデザインにするなどの第一印象、上手に薬が飲めた時に周囲の大人におもいっきり褒めてもらえたという嬉しい経験が重要となってくるのだと感じました。
 今回の講義で、私が食事が大好きなのは、ただ食べるのが好きだというだけではなく、食事のときにはそばに大好きな人(家族や友達)がいるからなのだと気付きました。
 そしていつも楽しい雰囲気の中で食事をしています。すこし前まで、日本では早飯が美徳とされていましたが、近頃はゆっくり時間をかけて味わいながら食事をするという文化に移行しつつあります。それは日本人が、本当のおいしさに気付いてきたからなのではないでしょうか。子どもたちにも大好きな人と一緒によく味わいながら食事をしていくことの大切さ多くの言葉でもって伝えていけたらいいなと思います。



Jさん 

 私とミラクルフルーツの出会いは、何年か前のテレビ番組がきっかけでした。残念ながら、番組内容についての記憶は残っていませんが、味覚が変わるフルーツがあると知ったときのあの感動は今でもはっきりと覚えています。それ以来、私は「人生一度でいいからミラクルフルーツの不思議体験を味わってみたい!」と思うようになり、そして味覚が変わるということに興味を持ち始めました。しかし、ミラクルフルーツが身近な果物ではないと知り、一度は諦めたのに、まさかこんな形で願いが叶うとは夢にも思いませんでした。私にとってこの一時間半は、大変充実した時間でした。
 私が、講義の中で最も驚いたことは、子どもが誤って飲み込まないように、リカちゃん人形の靴を舐めると苦く感じるようにつくられているということです。確かに、子どもは何でも口に入れて遊んでしまうので、大人が子どもを注意して見ていることと同時にこういった配慮も非常に重要だと思いました。
 また、好き嫌いのメカニズムについてのお話は、非常に勉強になりました。私は、好き嫌いがないので、正直好き嫌いする人の気持ちが理解出来ませんでしたが、好き嫌いのメカニズムを知り、考え方が変わりました。これから先、好き嫌いのある子どもに出会ったときは、どうして嫌いなのかという理由をまずはしっかりと受け止めてあげようと思いました。子どもたちの中には過去の嫌な経験がトラウマになっている可能性もあるので、むやみに「残さず食べなさい」と言わずに、例えば、子どもが好きな味付け、盛りつけにしたり、私自身が美味しそうに食べたりというように、子どもがもう一度食べてみたいと思う関わり方をしていきたいと思いました。
 次に、味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性についてですが、個人的には健康的なダイエットに展開されるといいと思います。私自身大の甘党で、中でもクッキーやケーキなどの高カロリーなものばかり好んで食べてしまうので、もしもミラクルフルーツを使って酸っぱい物でも甘いと感じられるなら、余分なカロリーを摂らなくても済みます。そうすれば、無理な食事制限をしたり、ダイエット食品に頼ったりするよりも遥かに健康的に痩せられると思います。また、味覚について知ることの重要性は、今回の講義を通して身をもって感じることが出来ました。味がするということは自分の体の中で何が起こっているのか、一番知りたかったことが知れて良かったです。私も保育者になったら、子どもたちに味覚についての話を分かりやすく楽しく話したいと思いました。
 最後になりましたが、今回は素敵な講演を本当にありがとうございました。



Kさん 

 私は、今回の講義で一番に驚いたことは、生き物によって味蕾の使い方、味蕾の場所はそれぞれ違うということです。味蕾はどんな生き物でも当たり前に口の中にあって、そして味を感じるのみの機能があるものだとばかり思っていました。蝶々やハエには手に味蕾があったり、なまずは目の機能が発達していないために味蕾を使って敵から逃げたり、それぞれ生き残っていくために必要な発達をしているのだと思いました。
 保育者になる身として今回の講義を受けて思ったことは、乳児期の食事の味付けは、より注意しなければならないことです。赤ちゃんは、なんでも、まず口に入れて試そうとします。その性質から自分を守るために、大人よりも味蕾が多くあります。この頃には、薄味の食事を心がけたり、刺激の強い食べ物は避けたりするとよいことを学びました。また、リカちゃん人形の靴には、赤ちゃんが飲み込まないように苦い味が付いていると聞き、感心しました。私の家でも、犬が噛んではいけないところに苦みのあるスプレーをして、噛むことを防いだことがありました。それは犬用のスプレーだったけれど、人間用にそのようなスプレーがあるのだとしたら、もともと苦みが付いていない赤ちゃんが食べたら危険な玩具などにも、スプレーをすれば誤飲を防ぐことができるのでは、と思いました。
 そして保育者は食育に対して重要な立場にあることも学びました。好き嫌いを直すためには、楽しくおいしく食べている友達や保育者、保護者をみることで直っていくと思います。子どもたちに、「あれ?あの時はまずかったけど、今はおいしく感じるかもしれない!」と思わせることで、嫌いな食べ物に対して興味がわいてくるかもしれません。無理やり食べさせたり、食べないからと言って怒ったりせずに、子どもが自ら食べたいと思うまで待つことが、好き嫌いを直すのに必要なのではないかと思いました。今回の講義のミラクルフルーツのようなことをしても好き嫌いについて興味をもってくれると思います。酸味にしかミラクリンは効かないみたいだけれど、「食べ物って不思議だなあ。」と思う気持ちから、好き嫌いに向き合うチャンスになるのではないかと思います。
 いま、ほとんどの参考書に食育の大切さが書かれています。地域では、子どもたちや保護者に食事の大切さを教えていくために、食事に関する劇や歌が考えられています。ミラクルフルーツ、ギムネマの不思議は、食事の大切さを教える以前に必要な、食べ物に興味をもたせることにつながると思います。私が、「なんでこんな!」と思ったような体験を子どもたちにも体験してほしいです。今回学んだ、「食べ物の謎」を子どもたちに伝えていけるよう、食べ物の本をたくさん読んで「食べ物博士」になって、子どもたちに人気のある保育者になりたいと思います。
 今回は、貴重な講義をしていただきありがとうございました。私が勤めることとなる保育所でお会い出来ることをお待ちしております。



Lさん 

 チョコレートや砂糖が甘くなくったり、レモン果汁を美味しく飲めるようになったりと、実際に自分の舌で不思議な体験をすることができて、とても楽しかったです。見たり聞いたりするだけではなく、実際に自分の体で体感することで、どうして?何で?とより興味を持てるし、何より分かりやすいし記憶に残りやすくなるのだと思いました。実際にやってみることの大切さも学びました。子どもたちに、ペープサートやパネルシアターを使ったり、野菜を育てて料理したりするのも同じことが言えるのでしょうね。
 『所さんの目がテン!』、言われてみれば気になる、といったテーマを題材にして、実験し追究してくれる、とても面白い番組だと思います。多数テレビに出演されているということもあり、さすが、話がとても分かりやすく楽しかったです。
 私がとても大好きな甘くてとろけるチョコレートが、あんなにも苦くて変なにおいのものに変わってしまったのには衝撃を受けた。普通の甘い砂糖も無味無臭の砂のようなものに、お気に入りのキャラメルも味のないガムのようなものに変わってしまった。食感や匂いは変わらないはずなのに、口どけも匂いも不思議と悪く感じてしまい、ギムネマを恐ろしいと感じたと共に、人の体はこんなに簡単に騙されてしまうのかと、印象がガラリとかわった。
 ただ受講するだけではなく、人間が一番味蕾が多い時期はいつか?レモンは何が体にいいか?など、いくつかクイズを出してもらったので、印象に残ったし、また、楽しんで話を聞くことができました。何故、赤ちゃんやなまずには味蕾が多いのか、何故コアラはユーカリを、ライオンは内臓を食べるのかなどの、その『何故』を説明してもらえて、なるほどなとしっかり理解することができた。生物の体のしくみは、生きるために本当にうまくできているなと感心した。同じ食べ物でも、体が必要としているものは、おいしく感じてしまうんですね。私が人一倍に甘いものを食べてしまうのは、体が欲しているからであるから仕方ないと思っておきます(笑)。何故子どもは苦いものや野菜が苦手なのだろうという、小さな疑問を解消することができました。私たちよりも味に敏感なのですね。『好き嫌いのメカニズム』では、そういえばそうだ!と自分の経験と重ねると辻褄がぴったりと合いました。保育園の先生に無理やり食べさせられたネギと、幼児期に飲んで吐いたマックシェイクが未だに苦手です。『みんなそれぞれ好き嫌いはあるが、その食べ物の味は変わらない。』『支持者が多いこの食べ物はおいしいものなのだ』と、自分に言い聞かせて昔食べたおかげで、イチゴも柿もマシュマロもシュークリームもフルーチェも今は大好きです。過去の私、賢い!ナイス!と褒めてあげたいです。
 私は一人暮らしをしていて、自分で料理をするため、購入する食材が決まってきたり、味が濃くなってきているように思います。味覚障害の予防のためにも、少し面倒でも日本食を作るよう、心がけたいです。さっそく今朝1カ月ぶりのお味噌汁(ワカメ入り)を作りました。やっぱりお味噌汁は落ち着きます。今晩はお蕎麦にしたいです。でも、継続させるためにも、頑張り過ぎないようにしないといけませんね(笑)。
 ミラクルフルーツのタブレットが手に入れば、クエン酸を豊富に含んだものをたくさん食べられるし、糖分が入ってなくても甘く感じるからダイエットにもよさそうだと思い早速ネットで調べたら、安くても1粒当たり100円以上するようです。実が生るまで7年もかかるものは、それなりの値段がするのは当たり前ですよね。さらに、講義で体験できたありがたみを感じました(笑)。
 私の人生の楽しみは、半分以上を食べることが占めています。その毎日の楽しみである食事をおいしく感じることができないと想像するとぞっとします。レジュメで紹介してもらった以外の亜鉛を多く含む食品は、牛肉、卵、生牡蠣、チーズ、ココア、ごま(参考URL:http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/zinc.html )などがあるそうです。忙しく働くサラリーマンやOLも、加工食品ばかりでなく、せめて休日は疲れた体にやさしい日本食を食べてもらいたいものですね。甘いものは特に女性の心も満たしてくれますが、とり過ぎは肥満や病気の元に。糖尿病患者や肥満で困っている人たちも、科学者や研究者のおかげで、摂取制限をされているときに甘いものを食べられる。甘いものを食べられるか否かの問題一つだが、辛い思いを軽減できることは、すごく大切ですばらしいことだと思いました。
 島村先生の講義、本当に楽しかったです。貴重な体験も、数々の豆知識も忘れません。お忙しい中、何百人ものレポートを読んでくださってありがとうございます。後輩たちもきっと喜ぶかと思います。来年も講義を宜しくお願いします。私も保育者になったら、味を感じる仕組みや味覚に関する豆知識など、分かりやすいように伝えて、子どもたちに興味を持ってもらいたいです。



Mさん 

 私は以前、テレビでミラクルフルーツについて取り上げた番組を見たことがあります。当時は味覚について何も興味が無かったため、テレビの中の芸能人がミラクルフルーツを食べ、レモンを「甘い!」と言っている姿を見て、ただ単に「私もミラクルフルーツを食べてみたい」と思っていました。ですから、今回の講義は前々からとても楽しみにしていました。
 今回はテレビで見るだけでなく、実際に講義を聞いたのでどれも興味深いことばかりでした。味のセンサーがあること、それが味蕾という名前であること、特に味蕾のある場所や味蕾の数にはとても驚きました。私は味を感じる場所は全ての生き物の舌に存在すると思っていたので、ハエの場合は腕に味蕾があることを知り、ハエが腕を擦る意味が分かりました。ナマズも目が見えない代わりに味蕾の数が多いことによって味の感覚が研ぎ澄まされていることも分かりました。私は、人間は視覚(料理の見た目)・聴覚(調理する音)・嗅覚(料理の匂い)・味覚(料理の味)・触覚(料理の食感)のすべてで味を感じることが出来ると思います。ですから人間は味蕾の数が他の生き物より少なくても、十分に美味しさが感じられるのだと思いました。これらを知ると同時に、それぞれの生き物によって味蕾の場所・数が違ってくるのは、それぞれが生活する環境にも違いがあり、その環境に適した味蕾が自然に作られているからだと思いました。
 次に興味を持ったのは、好き嫌いのメカニズムについてです。これから保育者になるにあたって、当然の如く今まで以上に多くの子どもと食事を共にする機会が増えます。それに伴い、子どもの「これ嫌い」という声を聞くことが多くなると思います。第一印象と経験は子どもがもとから持っているので、取り除いてあげることは出来ません。しかし、雰囲気は保育者の努力次第で良いものになると思うので、子どもが「これ嫌い」と言っても、無理に「食べなさい」と言うのではなく、食事の大切さや楽しさを上手く伝えることで少しでも改善することが出来ると思います。また、好き嫌いを克服するには子どもの意志が必要になります。「嫌い」の根本を直すには、ただ言葉で伝えるだけでは直すことが出来ないと思うので、子どもと一緒に野菜を育てて調理をすることで、その野菜が存在する意味・食べる大切さなどを子どもが自分で理解し、「好き嫌いを減らそう」とする意志が生まれるようになると思います。今回の講義で食や味覚について以前より知識を得ることが出来たので、今後の保育実習や来年から保育者として保育現場に立った時にこの知識が活かせるようにしたいです。
 最後にミラクルフルーツとギムネマの感想です。念願のミラクルフルーツを口にすることが出来てとても嬉しく思いました。レモンが甘くなることに期待して食べてみると、テレビで見た芸能人と同じように「甘い!」と思わず叫んでしまいました。きちんと成功し、自分の舌が味覚障害でないことに安心しました。ギムネマは半信半疑で噛んで砂糖を口にしたのですが、しっかりと砂利の味でした。「美味しい」とは言えない実験でしたが、とても貴重な体験が出来て良かったです。お忙しいところ、わざわざ来てくださって本当にありがとうございました。



Nさん 

 普段は何気なく美味しいとか不味いとか好き嫌いを感じていたけれど、味覚はとても奥が深いものだと思いました。ギムネマやミラクルフルーツのように、食べたあとに甘いものや酸っぱいものを食べると甘味や酸味がなくなってしまうものがあることに驚きました。さらに動物によって味覚のしくみは様々であり、生息している場所に対し適応できるようになっていることも知りませんでした。人間以外の味覚については考えたこともなかったので、興味を持ち面白そうだと思いました。
 よく大人になるとブラックのコーヒーを美味しいと言いながら飲んでいたり、ピーマンを食べられるようになったりと、味覚が変わっていくのだと思っていました。しかし今日の講義を聞いて、変化しているのではなく、経験を通して苦みが毒ではないことを認識し美味しさに変っていくのだと知りました。また、赤ちゃんのときに食べるご飯や家庭の食習慣はその後に大きく影響していて、偏った食習慣は将来にも関わっているのだと学びました。赤ちゃんにとって口にするものの多くが初めての味であり、1つ1つ疑いながら食べていると思うと親は食べさせるときの表情や声かけに気をつけなければいけないし、安心して食べられる環境が大切だと感じました。
 それぞれが初めから持っている味覚はそれほど変わらなくても、その後の経験や学習によって変化するということにとても納得させられました。自分が幼児のころに給食で無理やり食べさせられたものは嫌いだし、のどに詰まったりした経験から嫌いになったものもいくつかあります。今はもう食べられるかもしれない食べ物も、先入観や経験によって嫌いだと思い込んでるものが多くあり、それを取っ払ってしまえば意外と簡単に好き嫌いは減るのだと知りました。
 保育者として子どもの好き嫌いを少しでも少なくできるように、自分たちで野菜を育てたり料理したりして、実際に触れられる機会を設け、身近に感じてほしいです。育てることを楽しいと思えたらその子にとってそれはいい経験になり、育てた食べ物にもいいイメージがつくのではないかと考えます。それに自分が育てたことで、自信が持てるようになると思います。
 味覚修飾植物を利用して、肥満を抑えることや糖尿病を防ぐ手助けになると思います。ギムネマには糖分を吸収する働きを利用し、糖分を含む食品を摂取する前に食べることで、体内に糖分は入っていかないし、甘味を感じなくなるため人も食べたいとは思わなくなると考えます。またミラクルフルーツの酸味を甘味に変えてしまう働きによって、実際に糖分の含まれていない食べ物でも甘いと感じることができ、肥満防止になるのではないでしょうか。また自然なものなので添加物などの心配もなく摂取できるのではないかと思います。しかし味覚修飾植物に頼りすぎてしまい味が分からなくなってしまうことは避けるべきだと思います。副作用について分からないけれど、研究し明確にしたうえで、使用量や回数を決め利用する必要があると思います。
 スポーツドリンクは求めているときに飲むからこそ美味しいと感じるのは、それは生理的欲求に基づく美味しさだということを初めて知りました。また、小さい頃家庭であまり出されなかったものは今も食べることに抵抗があったり、美味しいと感じるにもいくつかの原因があると知り、味覚は奥が深いと思いました。
 食についてよく理解し、保育者自身が食に興味を持ち食べることの楽しさや重要性を子どもに伝えていくことで子どもの食に関する知識を広げ、保育者として声かけなどで美味しさを教えていきたいです。



Oさん 

 ミラクルフルーツやギムネマを初めて体験して、砂糖は砂のように、チョコレートはバターのように、酸っぱいレモンはおいしい酸味に変わり、味の変化にとても驚きました。しかし、私はそれ以上に島村先生のミラクルフルーツの研究を始めたきっかけに衝撃を受けました。ミラクルフルーツに興味を持ち、植物園にかたっぱしから電話を掛けるという行動力にも驚いたし、「そんな植物知りませんよ。」という植物園の方の反応に対し、そこで諦めるのではなくて、みんなが知らないからこそ自分が研究するんだという考えがとても印象的でした。島村先生がその時、ミラクルフルーツの研究を続けてくれたからこそ、今日こうして味覚について学んだり、不思議な体験が出来たのだと思うとすごいことだと実感しました。
 私たちは、毎日なにかしら食べて、味わっているのに今日ほど味覚について真剣に考えたことはありませんでした。何気なく食べていたけれど、人によって好きな物や嫌いなもの、好きな味や苦手な味が違うのはよく考えてみるととても不思議です。私はしいたけを焼いて醤油をつけて食べるのが大好きだけれど、友達はしいたけが大嫌いです。同じものを食べても感じ方が違うというのは不思議だけれど、島村先生の講義を聞いて今まで19年ほども人生の中で一日約三食ご飯を食べてきていて、自分とまったく同じ食事をしている人は誰もいないと思うと味覚も性格や趣味などと同じように個性なのだと感じるようになりました。
 だから、保育者として嫌いなものをどうしても食べられない子どもと出会ったとき、決して「なんで食べないの?おいしいよ。」と自分の味覚を押しつけてしまうのではなくて自分にとってはおいしくて、食べられないのが不思議でもその子どもはきっと、その食べ物を今まで食べる経験がなかったのかな。もしかしたらなにかその食べ物の嫌な経験があるのかもしれないな。と今日のことを思い出し、子どもの立場に立って考えられる保育者になりたいです。
 食べるという経験一回一回が食べ物の好き嫌いに繋がっていくのだと思うと子どもの頃の食生活はとても大切だと実感しました。しかし、食育のためだからといって食べさせることばかりに目がいって、食べる時間が苦しい嫌な時間になるのはもっとダメなことだというのも強く思いました。
 これからは、私が子どもに食について伝える立場になるわけで、子どもたちと一緒に食べる時間をコミュニケーションも含め楽しい時間になるように環境を作って、大切な時間にしていきたいと思います。
 そのためには、今日のように味覚について知ることは保育者として、また生きていく上でとても大事なことだと感じました。貴重な体験をありがとうございました。



Pさん 

 私はミラクルフルーツの存在をテレビで知ってはいましたが、ただ、酸っぱい物が甘くなる面白い実くらいにしか思っていませんでした。しかし実際に食べて、感じ方の変化を体験し、島村先生の講義を聞いて初めて「味覚」に興味を持ちました。
 普段おいしいと思って食べている物が、では何故おいしいと思うのかという考え方は特に興味深いものでした。扁桃体が情報に弱いために、味は変わらないにも関わらず嫌な経験や風評被害からある食べ物を敬遠してしまったり、反対に、経験という情報があるからこそ学習し、子どもの頃はおいしく感じなかった苦味がおいしく感じたりするのだと知り、感動に似た驚きがありました。苦い物は毒かもしれないと脳が判断していたのだと思うと、すごいと思いました。舌(味蕾)だけでなく、舌と脳によっておいしさを感じているのだと分かると不思議で、でも面白かったです。
 ただ面白い実だとしか思っていなかったミラクルフルーツも、味覚について知るにつれて考え方が変わりました。何故?と疑問に思い、研究することで糖尿病の方の役に立ったり、今回の講義で私たちが体験したように味覚について考えるきっかけとなったりするとても興味深い実なのだと思いました。
 私は食べることが好きで、おいしい物を食べている時に幸せを感じます。こうして幸せを感じることができるのは舌が健康だからなのだと、学びました。ギムネマで一種の味覚障害も体験したことで、より一層、味が分かることの喜びを感じることができたのかもしれません。現在一人暮らしをしているのですが、たまに実家に帰り、母の手料理を食べると、おいしいと思うと同時にあたたかい気持ちになることを思い出しました。これは、母が私の小さな頃から料理を作り、「母の味」を教えてくれていたから、また、家庭で楽しく食事をする環境があったからだと今回の講義で分かり、改めて感謝することができました。私も将来は「自分の味」を子どもに残してあげたいと思いました。
 味覚障害の若者が増えているということは悲しいことです。これから保育者を目指す私たちも知っておかなければならない事実だと思いました。食べることは生きる上で大切なことの一つだと思います。だからその時間もやはり大切なのだと思います。食育というと漠然としたイメージがあったのですが、友達や家族と楽しく食事をすること、様々な食体験を通じて味の分かる子どもを育てることが食育の一環なのだと思いました。
 保育者として子どもたちと関われる貴重な時においしい、と幸せを感じ、毎日を活き活きと過ごす子どもたちを増やしたいです。



Qさん 

 私は今回の「驚きの味覚体験」の講義を受けて、味覚の大切さを学ぶことが出来ました。
 ギムネマやミラクルフルーツを用いた味覚障害の疑似体験を通して、味を感じないことはとても辛いことであり、もし自分が味覚障害になってしまったら、摂取しなくてはならないだけになってしまい食事も楽しくなくなってしまうだろうと思いました。今、自分が味覚を感じられていることに感謝することか出来た貴重な体験となりました。また、この体験を通して、味覚についての鍵と鍵穴の仕組みの関係についてより実感することが出来ました。体験して納得することが出来、とても嬉しく思いました。
 味覚障害は加工食品に頼りすぎることによる亜鉛不足が原因になることを学び、正しい食生活を送ろうと改めて思いました。いつもカロリーだけに目がいってしまうので、見た目や値段で決めるのではなく、家族や自分自身のためにも、成分表示や添加物についてもっと意識していきたいです。また、毎日同じ食べ物ばかり食べるような偏った食事は味蕾をどんどん退化させていってしまうと説明を受け、とても怖くなってしまいました。わずかな味の判別が出来ることは、食事をして味を感じ取ったあとに電気信号として脳に伝えられた時の伝達の機能が鍛えられるからだと知り、味覚を普段からよく感じることが大切だと思いました。
 普段何気なく食べている食事ですが、私は自分が感じている五つの味覚をあまり意識して食べたことがありませんでした。講義の中に食べ物を美味しい・不味いと感じる理由のひとつに、他人とのコミュニケーションがありました。それは友人であったり、家族であったり。確かに友人と外食をしたとき、特別に美味しく感じていたのは、楽しく世間話をしながら食べる食事や自分の家とはまた違ったお店の雰囲気がそうさせていたと分かりました。家での食事も、親の作ってくれたご飯を一人で食べるのと、家族みんなでひとつの食卓を囲んで食べるのとでは、感じることも違います。このとき私は、小学生の頃、毎週日曜日には家族みんなで鍋やすき焼きをしていたのを思い出しました。父にビールをついだり、母が自分の分をとよそってくれたり、兄弟とお肉の取り合いになったりしていたことは、私だけの特別な食体験であり、本当に楽しかったと思いました。今ではみんな大きくなり、前よりかは家族みんなで食卓を囲うことは少なくなってしまいましたが、一人一人にこのような食体験があるべきであり、栄養面だけが満たされた食事ではなく、心も満たす食事が大切だと学びました。
 知らなかったことばかりで、あっという間の90分間でした。自分の食生活や好き嫌い、人とのコミュニケーションについて改めて考え直す機会となったとともに、食育についての知識を深めることが出来ました。保育者になる者として、子どもたち一人一人が食べ物を美味しく感じられるよう、園での食事の雰囲気作り、酸味や苦味が苦手な子どものことを考えた声かけに心がけていきたいです。また、家庭における食生活の大切さや今回学んだ知識や情報を、保護者をふくめ、たくさんの人に進んで伝えていきたいと思いました。