高校の生物の授業で実際にミラクルフルーツの実を使って実験しました。が、数が足りなくて私は食べれなかったので今回試食できてよかったです。その時はミラクリンなどの成分の説明は受けましたが、味を感じるしくみや味覚の詳しい説明は受けていませんでした。私は元々栄養とか味覚に興味があったので、講義の最初から最後まで、ためになる話が聞けてよかったです。
味蕾は味を感じるところなので、全ての生物の舌にあるものだと思っていました。だけど、人間は舌だけでなく上あごや喉、ナマズには体の表面に、チョウは手にも味蕾があると聞いて驚きました。同じ人間でも赤ちゃんと大人というだけで味蕾の数が違うというのも初めて知りました。それらの味蕾の存在の理由が、自分たちの生活環境に対応するため、生き延びるためである事を知って生き物はすごいなって思いました。そういうものの存在理由に無駄なものは1つもなくて、自分たちが生きていくのに役立つものを身につけて、進化していくのだと思いました。
味覚障害について、私は偏った食生活を送っているが故に、よく食べるものの味しかわからなくなる障害だと思っていて、特定のものに限らず味を感じる事ができないという深刻な問題だとは思っていませんでした。また亜鉛という特定の物質の不足が味覚異常の原因という事も知りませんでした。加工食品やファストフードに頼りすぎた食生活は、亜鉛が含まれていないだけでなく、添加物が体内の亜鉛を追い出してしまうという2つの悪影響を及ぼすので、食生活に気をつけようと思いました。
味覚について知る事は私たちの生活をより良いものにしてくれます。まず第一に味覚障害のような偏った食生活の悪影響を知る事で、自らの食生活を改善し、そのような症状を未然に防ぐことができます。そして第二にうま味の相乗効果や人間は五感をフルに使って味わう事を知れば、普段の食事にひと手間加えるだけで食事を美味しくとる事ができます。例えば、普段の料理に香りのあるものを上にのせる、料理の完成時の色を考えて食材を選ぶ、など小さな事でより美味しく感じる事ができると思います。
ミラクルフルーツなどの味覚修飾植物の今後の展開として、糖尿病患者への適用されたと今回の講義で知りましたが、とてもいい事だと思います。好きなもの(甘いもの)を食べられないという事は、患者のストレスにもなり得る事だと思うのでメンタル的にもいい効果を表すのではないかと思いました。また、これらは糖尿病患者だけでなく、ダイエットをしているなどの若者にも適用できると思います。しかし反対にミラクルフルーツなどの味覚修飾植物が流通して簡単に手に入れる事ができるようになれば、苦いものや酸っぱいものそのものの味を楽しむ人が減ってしまう可能性があるのではないのでしょうか。子供のは苦いものや酸っぱいものを好まないので、甘いものばかり食べて大人になると、そのような人になってしまう可能性もあると思います。そのままいくと5つの基本味が減ってしまう事も考えられ、そう思うと少し怖いなぁと思いました。