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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2010/11/16に実施した日本福祉大学 健康科学部1年 作業療法・理学療法専攻の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 1.講義で感じたこと、分かったこと、興味を持ったこと、疑問点。
 講義で特に興味を持ったのは、味蕾の数が人間と動物では全く違うということです。人間は生まれた時は12000個もあるのに、成人になると6000個〜9000個に減ることに驚きました。これは、赤ちゃんは何でも口に入れるために味蕾が多く、成人は見て判断ができるようになるために味蕾の数が減るとき聞きました。このことを聞いて、生まれた時から学習知能が低かった場合などでも味蕾は減るのか疑問になりました。成人になっても何らかの障害で何でも口に入れてしまう場合は味蕾の数が少ないのは危険なのではないかと思いました。また、一度減った味蕾は増える場合もあるのか疑問になりました。味蕾が減った後に何らかの原因で今まで学習してきたことを忘れてしまった場合も、味蕾が少ないのは危険ではないかと思いました。
 動物ではナマズに驚きました。目の代わりに体中にある20万個の味蕾でエサなどを感じていることを聞いてすごいと思いました。また、鶏では20個しか味蕾が無いのは頭を軽くするためと聞いて、住まいや生活状況によって味蕾の数や場所が変わってくることが分かりました。

 2.味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性。
 講義でギムネマは過食症の方に食べさせるといいと聞きました。また、腸でも糖分を吸収させない働きがあるので、ダイエットにいいと聞きました。ミラクルフルーツは糖尿病の方などに食べさせるといいと聞きました。甘いと感じていても実際に食べているのは、レモンなどの酸っぱい物なので、糖分ではなくビタミンCなどの栄養を摂取することができることが分かりました。
 味覚について事前に知っておくと、寄食に走る可能性を低くすることができます。子供の頃の味覚の形成が重要と知っていれば、母親は加工食品ではなく、栄養のバランスを考えたご飯を作ると思うので、味覚の基礎ができると思います。また、加工食品などを多く食べていると味覚障害に陥ると知ることができるので、味覚障害の原因となる亜鉛の不足を押さえることができると思います。

 3.感想
 小学校の時にこの講義を受けさせていただきましたが、ミラクルフルーツがタブレットになっていて驚きました。小学校の時よりも食べやすかったです。今回の講義で小学校の時とは違う考え方ができたので、講義を受けることができて良かったと思いました。これからは食生活に気をつけようと思います。また、疑問点を自分なりに調べてみようと思います。



Bさん 

 私は今回の講義を受けて味覚についてたくさんのことを知ることができた。
 まずは「味蕾」について。
 人間の中で味蕾の数が最も多いのは赤ちゃんであり、成人6000〜9000個に対して、12000個存在する。これは知識が無く何でも口に入れてしまう赤ちゃんが、危険から身を守るためである。他にもナマズに味蕾が20万個も存在するのは、目が悪くても味蕾によって敵やエサを見分けることができるためである。また、ヘビやニワトリに味蕾が少ないのは、味わって食べずエサを丸呑みにするためである。このように全ての生き物によって、味蕾の数も役割も違ってくることが分かった。味蕾は赤ちゃんやナマズの例のように、生き物にとってなくてはならない大切な物であると感じた。
 次に食べる順番(部位)など「人間と動物の違い」について。
 人間は肝臓などは滅多に食べないが、ライオンの場合は小腸→肝臓→すい臓→筋肉のように、生きていく上で役に立つ物を美味しく感じるため、このような順番で食べる。また人間とサルには「別腹」が存在し、お腹がいっぱいでも好きな物を見ると食べたくなり、胃を押し出して食べるが、その他の動物の場合は太って足が遅くなってしまうため、お腹がいっぱいのなったら食べない。このように、生きている環境によって、味覚や満腹になった後、食べるか食べないかなど、人間と動物の間に違いがあることが分かった。
 続いて、「好き嫌いのメカニズム」について。
 食事の際の「雰囲気」は、好き嫌いのメカニズムに大きく影響してくる。そのため、食事はただ黙々と食べるのではなく、家族や友人と一緒に楽しんで食べようと感じた。さらに好き嫌いを直すためには、頭の中の考え方を変えることや、本人(自分自身)が直そうと思うことが大切である。なので、私も嫌いなトマトを克服するため、私の大好きな「鍋料理」の具材としてトマトを使うなどして調理法を工夫し、トマトを美味しく食べてみようと思う。
 次に「味覚修飾植物のしくみ」について。
 ミラクルフルーツを食べると、ミラクリンが甘味の鍵穴につくが、鍵の形が合わない。→そこに酸味がくると、ミラクリンと酸味が結合し、甘味が出る。また、ミラクルフルーツは、熟す前の緑の実では味は変わらず、赤くなった時にミラクリンという成分が結合され、味が変わる。原産地では酸っぱいヤシの酒を飲む前に食べる習慣がある。ギムネマは、甘味受容サイトをギムネマが塞いでしまうことによって、甘味を感じなくさせる。また、ギムネマの葉を試食する時は、舌全体で味を感じるため、舌全体をこするようにする。
 このように、ミラクルフルーツやギムネマのしくみを知ると、知らずに実験を行っていた時はなぜ味が変わるのか不思議に感じていたものが「今舌でミラクリンと酸味が結合したから甘く感じているんだな」と考えることができ、とても面白く感じた。
 最後に「味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性」について。
 私は、ミラクルフルーツやギムネマを、糖尿病患者やダイエットを志す人々に適用することは、効果のあることだと考える。糖尿病患者にミラクルフルーツを適用すれば、酸っぱいものを甘く感じるようになるため、梅干しやレモン、アセロラなど、ビタミンが多く含まれ、体に栄養のある物を好んで食べることができるようになる。ダイエットをしている人にギムネマを適用すれば、甘味を感じなくなるため、ケーキなど脂肪分やコレステロールの高い食べ物を食べなくすることができるようになる。他にも野菜や薬が苦手な人のために、苦味を甘味に変える味覚修飾植物の発見や開発が進めば、医療分野にも活用できる可能性があると考える。しかし、好き嫌いは自分の努力で直していくことが第一に大切だと思う。また、味覚について知ることは、味覚障害の辛さやその予防について知ることの第一歩になるため、大変重要なことであると考える。
 講義全体の感想について。
 今回の講義全体を通して、私は今まで当たり前に色々な物を食べ、たくさんの味を感じてきたが、それは味蕾の働きのおかげである、とても素晴らしいことであると、改めて実感することができた。そして味覚修飾植物を服用することで、味の変化を体験し、そのしくみを知ることで、自分の舌で起きている反応などを感じながら味の変化を楽しむことができた。本当に勉強になる講義であり、参加して良かったと思う。



Cさん 

 今まで味覚について深く考えたことがありませんでした。食べて、美味しければそれで良いという様に考えていたので、今回の講義を聞いて、驚きの連続であり、とても勉強になりました。
 まず最初に驚いたのは今まで知識してあった「味覚地図」が間違いであったということです。舌の部分によって感じる味覚が違うから、苦いと感じる物は舌先で食べるというようなことをやっていたことがあるので、今までのことは全て思い込みであることがわかりました。また、味を感じるセンサーである味蕾は、水に溶けた味でないと感じ取ることができないということを初めて知りました。味を感じ取るために、唾液はとても重要な役割を果たしているということでした。そして、味蕾の位置ですが、舌にしかないと思っていましたが、上あごや喉にも存在していことに驚きました。また、味蕾の数も動物によって全然違うことを知りました。人間の味蕾の数と比べて、ナマズの味蕾の数に驚きました。ですが、ナマズが濁った水の中を、敵やエサを体中で察知するセンサーの役割をするという、生きていく上で重要な役割を果たしているということを聞いて納得しました。そして一番驚いたのはハエが手をこすっている姿についてです。ハエは手に味蕾があり、こする動作は掃除をしている、いわば歯磨きであるということでした。今度からはハエが手をこすっている姿を見たら、今までと違う見方で見ることになると思いました。また、今までは料理人やソムリエといった職業の人々と一般人とで、味の感じ方が違うというのは味蕾の数が根本的に違うと思っていましたが、どちらの味蕾の数にも差はほとんど無く、違うのは脳を鍛えていることによって、味の感じ方も変化するということでした。そして、人間の大人よりも赤ちゃんの方が味蕾の数が多いということに驚きました。大人は自分で判断できるが、赤ちゃんは元々味の情報を持って生まれていている反面、まだ知識が無いので口に入れてしまうため、味蕾を増やして、自分を守っているということを聞いて納得しました。
 コアラが他の動物にとって毒であるユーカリの葉を食べるということは、素早く敵から逃げることができないから毒のユーカリの森で生活することによって生き延びているということでした。そのことから、味覚はそれぞれの動物が厳しい自然の中で生きていくための重要な変化をしたということがわかりました。また、肉食獣が獲物を食べる順番がフルコースの様になっているということを知り、とても面白いと思いました。動物にとっての味覚は生きていく上で役に立つ物が美味しいというのがよくわかりました。そして、人間にとっての味覚として、日本人のうま味の発見の仕方が湯豆腐がなぜおいしいかということを調べていた時にわかったということが、とても日本人らしいと思いました。そして、うま味が海外ではそのまま英語になっていることを聞いて驚きました。
 また、好き嫌いのメカニズムを聞いて、とても参考になりました。食わず嫌いは第一印象と経験から引き起こされると聞き、なるほどと思いました。また、嫌いな物でも経験と学習、例えば嫌いな食べ物を育てて、美味しく調理する、または栄養学を勉強することによって克服できると聞き、私は嫌いな食べ物があるので、それらを少しでも好きな食べ物にしていきたいと思いました。また、いつか自分が母親という立場になった時、自分の子供が9〜12歳くらいになるまでに、味覚の形成として色々な物を食べさせて、食育をしていきたいと思いました。
 人間にとっての美味しさで、脂は味を感じなくても美味しいと感じるのは、元々人間がジャングルで生活していた時にいつも食料が手に入るわけではないため、脂肪分を貯めるような体になっていて、体がカロリーの高い物を欲しがるからであるということを聞いて、驚きました。あまり脂肪分の多い物ばかりを食べていると太ってしまうので、制御していきたいと思います。ですが、全ての人にとって美味しい物、まずい物というのは存在しないので、人それぞれパーフェクトではなく、曖昧な一面を持っているということを認識しておきたいです。
 また、味覚障害についてですが、亜鉛の不足が味覚障害を引き起こす原因であるとありました。最近考えてみれば亜鉛を含む食べ物(海藻、そば、貝類、丸ごと食べる魚など)を食べていませんでした。美味しい物をちゃんと美味しいと思える様に、亜鉛を含む食べ物を積極的に食べていきたいと思います。
 今回実験で食べたギムネマとミラクルフルーツをはじめ、味覚を変えてしまう植物があることを初めて知りました。まず最初に食べたギムネマの葉ですが、ただの葉っぱでしかなく、本当にこんな物で味覚が変わるのかという疑問を持ちながら、30秒間の舌全体に擦り付けるという少し苦痛な時間を過ごしました。しかし、その後食べた砂糖とチョコレートの味に大きな衝撃と感動がありました。元々甘い物が好きで、砂糖をそのまま食べるということをしたことがありましたが、ギムネマを食べた後の砂糖はまるで砂を食べているかのようなジャリジャリ感があり、ここまで変わってしまうのかととても驚きました。また、チョコレートも本来のカカオバターの味しかしなかったのでビックリしました。ですが、講義の最後のミラクルフルーツのタブレットを食べた後のグレープフルーツジュースとレモン汁をかけたヨーグルトはとてもおいしかったです。このように、植物を食べるという簡単な動作から、ここまで味が変わってしまうということに感動を覚えました。
 このような植物を活用することによって、糖尿病を患っている方でも甘い物を食べることができるように、酸っぱい物を甘く感じさせて美味しく食べること、または逆に、肥満対策として食べ過ぎ防止のために甘味を感じさせないようにすることができるということを、多くの方に知ってもらいたいと思いました。そして、味を感じることの大切さを実感しました。甘い物が苦く感じたのは、味覚が正常であるから、ギムネマ等がちゃんと作用したということを聞いて安心しました。今回実験に試食したことで、本当に味覚が変化して、そのことによって満足感を得ることができたり、甘味を苦味にしか感じることができななくなるというようなことを聞いて感動したので、まだまだ他にもある味覚を変化させる植物についてもっと知りたくなりました。
 今回は知識だけでなく実験を通して様々なことを学ぶことができました。お忙しい中貴重な経験をさせていただきありがとうございました。



Dさん 

 味覚のことに関する実験は、今まで経験したことが無かったので、今回の島村先生の講義は私にとってとても印象に残る講義となりました。味蕾が味を感じるセンサーということは知っていたけれど、1つの味蕾で感じられる味は1つだけということは知らなかったので、聞いた時は驚きました。島村先生がおっしゃっていた「鍵と鍵穴の関係」という説明はとてもわかりやすかったです。私は味蕾の数が多い人というのはシェフやソムリエなどの料理に関係する人だと思っていたので、赤ちゃんと聞いてからしばらくの間、信じられませんでした。赤ちゃんに味蕾が多く存在するのは自分を守るためであるという説明を聞いて納得し、さらに、シェフやソムリエなどの料理に関係する人は、味蕾の数が多く存在するのではなく、脳が鍛えられているということを聞いて驚きました。また、私は味蕾は舌にしか存在しないと思っていましたが、舌全体に7割、あご、喉に3割存在していることを知り、とても勉強になりました。ヘビやニワトリは味蕾の数が少ないのに、ナマズには20万個もの味蕾が存在していることを知りました。ナマズにはヒゲや皮膚にまで味蕾があるということを初めて知りました。他にもヒゲや皮膚に味蕾が存在している動物はいないのかなぁと疑問に思いました。全ての生き物において、味蕾の数、存在する場所が異なっていることを知りました。動物にとっての味覚についてのお話で、野生動物はお腹がいっぱいになったらそれ以上食べないということは知っていましたが、その理由が逃げ足が遅くなるからであるということを知り、野生動物ならではの特徴だと感じました。人間は襲われることがないために、お腹がいっぱいでもまだ食べることができます。野生動物と人間の食の違いが自分なりに理解できた気がします。人にとっての味覚は、私は甘味・塩味・酸味・苦味・辛味の5つだと思っていましたが、辛味ではなくうま味であるということを初めて知りました。さらに、うま味は全て日本人が発見したということを知り、とても驚きました。辛味は体性感覚で、味蕾を刺激しているのではなく神経を刺激しているということを知り、勉強になりました。また、リカちゃん人形の靴を小さい子が食べてしまわないように苦くなっているということを初めて知りました。リカちゃん人形だけでなく、もっと様々なことに応用できるのではないかと思いました。食べ物の好き嫌いのメカニズムと好き嫌いを直すための2つの条件を教えていただいたので、自分の苦手な食べ物を克服できるように挑戦してみようと思いました。また、コーヒーやビールなどの苦い味が大人になるとおいしく感じるようになるのは、苦味全てが毒ではないということを経験と学習により知ることができるからと聞きました。言葉では理解できましたが、実際に私が大人になった時に苦い味を美味しいと感じる日が来るのかなと思うと、とても不思議な気持ちになりました。味覚障害が発症する原因は亜鉛の不足によるということを初めて知りました。加工食品、ファストフードには亜鉛が含まれていないだけでなく、添加物が体内の亜鉛を追い出してしまうということを知り、これから加工食品やファストフードはあまり食べないように心掛けようと思いました。
 実際にギムネマとミラクルフルーツのタブレットを使って実験させていただけたことは、私にとって、とても貴重な経験となりました。ギムネマの葉は、先生の説明で苦いと聞いていたので覚悟して食べましたが、思っていた以上に苦かったです。ギムネマの葉を食べた後に、砂糖を食べたらまるで砂を食べているようで、大好きなチョコを食べたら全然美味しくなくて驚きました。先生が何度もギムネマの葉を舌全体に擦り付けるようにとおっしゃっていたので、一生懸命舌全体に擦り付けましたが、砂糖やチョコを食べたとき、ほんのわずかに甘さを感じたので、もしまたギムネマで実験する機会があれば、もっと気をつけて擦り付けなければいけないと思いました。ギムネマは舌だけでなく腸でも糖分を吸収させない働きがあることを知り、ダイエットに適しているなと感じました。実際に日本ではダイエット食品として販売されているそうです。熱に強く、乾燥することで常温保存が可能なので、たくさんのギムネマを保存しておくことができ、過食症の人に使うと良いということも知りました。ミラクルフルーツのタブレットは、梅干しのような味がしました。ミラクルフルーツのタブレットを食べた後に、グレープフルーツジュースとヨーグルトにレモン汁を合わせた物を食べましたが、とても甘く感じ、美味しかったです。ミラクルフルーツのタブレットを食べる前はとても酸っぱかったのに、タブレットを食べる前と後ではこんなに違うんだととても驚きました。ミラクルフルーツの赤い果実に含まれているミラクリンという成分が作用して酸っぱい物が甘く感じるようになることを知りました。ギムネマと違って熱に弱いため、ミラクルフルーツの実を採った後は冷凍するかタブレットにして保存するそうです。ミラクルフルーツは育つのに時間がかかると聞いた時に、3年ぐらいかなと思っていたけれど、7年かかると知って驚きました。7年もかけて育ったミラクルフルーツのタブレットを食べさせてもらえたことは、とても貴著だと思いました。ギムネマとミラクルフルーツを一緒に食べるとギムネマが勝つということも知りました。ギムネマやミラクルフルーツの効果、作用して見た目を楽しむ低カロリースイーツがあることを初めて知りました。見た目を満足させて、糖分の摂取を控えることができるように作られたということを聞いて、糖分を摂ることのできない病気の人も、病気でない人と同じようにスイーツを楽しむことができ、病気の人は喜んでいるのではないかと思いました。これから、ギムネマやミラクルフルーツを使った病気の人のための食べ物が増えていくと思います。今回の島村先生の講義を通して、味覚のことについてとても興味を持つようになりました。島村先生から教えていただいたことをもとに、自分でも味覚について調べてみたいと思います。



Eさん 

 私は4、5年前テレビで「舌で感じる味は部分(場所)によってわかれている」という説は間違っていて、「感じる主要な部分(場所)はあるが、舌全体で味を感じている」ということについて論じられた番組を見たことがあった。しかし、学校の授業ではテレビで間違っているといわれた方の説を習った。だから、どちらが正しいかは自分の中で疑問だった。しかし、今回の講義を通してテレビで正しいといわれた方の説が真実だったということがわかり、心がとてもスッキリし、そして少し得意気になった。しかし、「なぜそうなるか」ということは全く知らなかったので、とても勉強になった。
 具体的な内容としては「味の物質は乳頭で取り込み味蕾で識別される」、「乳頭により取り入れる味の種類は異なり、その違いにより味を識別する」ということだ。またそれだけでなく、味の情報は脳に伝わり処理され人間は味を感じることができる。味の情報は単に「食物の味」だけでなく、「食の行動」、「価値判断」、「食の認知」など様々な情報が統一され「1つの味」として処理される。味を認識するのは舌だけでなく「歯茎」「軟口蓋」「喉頭蓋」でもできるということだ。この中で特に驚いたのは「舌」だけでなく「歯茎」などでも味を認識できるということだ。人間は生きるためには食べ物を食べ栄養を補給しなければならないが、自分の意志で物事を判断する人間にとって、味を美味しいと感じることは何より大切だと思った。なぜなら、「美味しい」と感じることで進んで食べる(栄養を補給する)ことができるからだ。もし、「美味しい」と感じなくなったら「食べる喜び」を感じることができず、食べることが進まなくなり、栄養が十分に補給することができなくなる。「美味しい」と感じさせ進んで食事をさせるために、「美味しい」と味を感じる部分(場所)を様々なところに作るというように身体はあらゆる工夫をしていて本当に感動した。
 上記とはあまり関係ないが「味の濃さ」の違いはどのようにして処理され判断するのかに興味を持った。自分の見解としては物質の量により変わるのではないかと思う。また、動物により味蕾の数が異なり、味覚の役割が違うということがとても面白く興味を持ったのでこれから調べていきたい。
 味覚修飾植物は今後、とても重要な役割を担うと思う。なぜならこれから老若男女問わず糖尿病の患者が増える可能性があるからだ。その中で酸を甘く修飾させるミラクルフルーツはとても活躍すると思う。普段は酸っぱいだけで食べるのが辛い食べ物がミラクルフルーツを食べることで糖を摂らなくても甘く感じることができるので血糖値を抑えることができる。そうすることで自然に糖尿病も治るのではないか。そして、糖尿病の予防にもつながるのではないかと思う。
 また、今回の体験を通して味を感じないということはとても苦痛だと思った。ギムネマを食べて「甘い」という感覚を感じなかったのは初めてで一瞬の事だけだったので、ただの驚きと不思議であり得ない事として終わったが、実際に味をずっと感じない人がいる事を知ってゾッとした。味覚障害はただ味を感じないということ。そのただ味を感じないという事がどれだけ辛く悲しい事か身を持って体験してもっと気持ちをわかってあげればよかった。味を感じる事がどれだけ素敵な事だったかをもっと自覚していれば良かったと後悔した。それと同時にやはり、まずい食べ物を摂る事は苦痛で食べる事が進まず栄養が偏ってしまうのではないかと思った。そして、「甘い」「酸っぱい」「苦い」などといった味を知らない味覚障害の人に知らない味を知ってほしいと思った。
 味を感じる事がどれだけ大変で重要で素敵な事か知れてよかった。そして好き嫌いがどれだけ単純な事で決定されているかがわかって本当にビックリした。なので、自分の子供が生まれたら「明るい環境」で「美味しい物をたくさん食べさせ」「自分が嫌いな食べ物も子供の前ではおいしく食べているように見せ」「おいしい手料理をたくさん食べさせてあげたい」と思った。



Fさん 

 私は今まで「味覚」についてしっかりとした授業を受けた事がありませんでした。なので今回の講義では、実験を通しながら「味覚」について様々な事を学ぶ事ができて、とても貴重な時間を過ごせたと思います。
 味を感じるには、食べ物がまず唾液と混じり水溶液になる事が必要になり、それが乳頭に取り込まれ、そして、その乳頭の中にある味蕾で味が判別される事を知って、「味を感じる」という事だけでも、このように段階を踏んでいる事がわかりました。また、味蕾での味の判別方法を「鍵と鍵穴の関係」に例える事で、とても私の中でのイメージが湧き、理解を深める事ができました。
 「味覚」について習っていく中で、驚くことが本当にたくさんありました。まず「味覚地図」が間違っているということです。「味覚地図」は私も小学生の頃から知っていて、そういうものなんだと理解していたので、これが間違っているという情報はすごく衝撃的でした。正確には味蕾は軟口蓋や喉頭蓋にもあり、炭酸飲料を飲んだ時に爽快感が得られるのは、喉頭蓋にも味蕾があるためである。その情報もとても興味深かったです。
 また、味蕾の数や位置についても驚きました。私は人間は様々な食べ物を食べ、たくさんの味を感じているから、生物の中では一番味蕾の数が多いと思っていました。しかしそうではなく、実際にはウサギやウシの方が数は多く、ナマズともなると、20万個もの味蕾が存在すると知って驚きました。また、ナマズの味蕾は「皮膚」にあるというのが講義を受けて一番興味深い情報でした。それは、ナマズが目が悪く、外部の情報を得るためには皮膚に存在していなければならないからであるという理由を聞くと納得できました。また、ナマズだけでなく、ハエは手に味蕾を持っていたりと様々で、生物は生きていく上で最適な位置や数があり、そのように進化していくんだなと、生物の面白さを感じました。人間という個体で比較してみても、赤ちゃんの味蕾の数は12000個ほどあるのだが、成人になるとそれが6000〜9000個になるということで、人間は発達段階によっても味蕾の数が違うんだなと、理解を深めることができました。
 コアラは素早く外敵から逃げることができないため、他の動物にとって有毒なユーカリの葉を食べているということも知らなかったため驚いたのだが、ユーカリの葉は栄養が少なく、毒の分解にも時間がかかるため、1日のうち20時間も寝ているという、この関係性が非常に面白かったです。また、ライオンなどは、目の前に食べ物があっても、動きが鈍くならないように、食べ過ぎたりはしないということも興味深い話でした。このように動物は「生きていく上で役に立つものが美味しい」ということがわかりました。「別腹」というのは、人間は「食べたい」と脳が感じると胃に指令を送り、無理矢理胃の中のものを小腸に押し出し、胃にスペースを作ってできるもので、そのメカニズムはとても面白かったです。しかし誰でも別腹を作ることができるのか、また別腹の限界はどのくらいなのかと疑問に思いました。私はどちらも人によってそれぞれではないかと思っています。よくテレビに出演している大食いの人たちは胃袋が大きいだけなのか、はたまた別腹を作り続けているのかということも疑問に思いました。
 基本味の話で、私は「辛味」はなぜ基本味に入ってないのか最初は疑問でしたが、それは、辛味は味蕾を刺激しているのでなく、神経を刺激しているため「体性感覚」に属すると聞いて納得することができました。「渋味、えぐ味」が生理学的には1つの味としては存在しないこともわかりました。
 人間にとっての味覚は「経験と学習」であり、好き嫌いは第一印象、雰囲気、経験の3つの因子が関与していることがわかった。バーベキューで食べるものが美味しく感じることも、私の経験の中で実際にあったので非常に納得できました。苦味が大人になると美味しく感じるのも、「経験と学習」によるものだということもわかりました。
 実験はとても面白く、興味深いものでした。ミラクリンという物質によって酸っぱい物を甘く感じさせる「ミラクルフルーツ」と、甘さをとってしまう「ギムネマ」の2つのものを試すことができてよかったです。味覚障害の人の気分を味わう機会にもなりました。「亜鉛」をしっかり摂ろうと食事を見直さなければなと思いました。とても貴重な経験ができて本当に良かったです。