ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2010/04/26に実施した名古屋短期大学 保育科2年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 この講義を聞くまで、ミラクルフルーツもギムネマも聞いたことがなかったので、講義はマジックの種明かしを聞いているようで、とても楽しかったです。1番驚いたのは、味覚地図が間違いだということです。あと、赤ちゃんの味蕾の数が多いということです。大人になれば、食べていいかいけないかわかるが、赤ちゃんは何でも食べてしまいます。だから毒とか危ないものが体に入らないように、赤ちゃんには味蕾が多いのだとわかりました。それを応用して、りかちゃん人形の足が苦くなっていることも初めて知り、とても感動しました。大人になったらコーヒーやビールなど、苦いものが美味しいと思うようになる、とよく聞いたことがあったけれど、なぜなのか全くわからなかったので、それは舌でなく苦くても毒じゃないということを、経験や情報により判断することができるようになったからだとわかり、謎が解けました。また、舌が肥えた人というのは、美味しいものばかり食べているから、味だけでなく、見た目や値段などの経験からもきているのではないかと思いました。生物によって、味蕾の数が違ったり、人間は成長につれて数が変わったり、生物の体は本当に素晴らしいと思いました。
 また、好き嫌いは第一印象、雰囲気、経験が関係していると分かりました。保育士になってクラスのみんなと昼ごはんやおやつを食べるとき、怒ったり無理やり食べさせたりすると、子どもは好き嫌いが出てくるのだと分かりました。幼児期は“食事は楽しんで食べることが大事”と聞いていたが、それはただ友だちなどと一緒に食べる喜びを感じるためだけでなく、好き嫌いにも関係してくるため、味覚について知ることは保育士にとっても大切なことだと思いました。
 失礼ですが私はただ、甘くないものが甘くなるというだけの話かと思っていたので、糖尿病患者の手助けになるという応用法には、なるほどと思いました。近年、糖尿病患者や肥満の増加が社会問題になっています。しかし、誰もが甘さをとりたいと思うものです。低カロリーで安全な人工甘味剤がありますが、それは副作用が強いため使用制限がされています。そこでこれから期待するのが、味覚修飾物質の甘味誘導物質です。例えば、見た目は甘そうなスイーツだけど、本当は酸っぱい。けれどミラクルフルーツを食べると、舌でも目でも甘く感じられる低カロリースイーツがあります。糖分を摂らずに甘い思いができるこの低カロリースイーツは、糖尿病患者や肥満の人にとってとても嬉しいことです。しかし、ミラクリンやクルクリンという成分の安定性や、人工合成による大量生産がまだ可能でないという問題点があります。私の祖母も糖尿病で甘い物を我慢していますが、食べてしまうこともあるし、我慢することはストレスだと思うので、この問題が解決できて、糖尿病患者の支えになって欲しいと思いました。
 初めて知ることばかりでためになったし、とても分かりやすくて楽しかったです。しかし、メモをとることに必死だったので、1コマではなくもっと長い時間をかけてじっくり話を聞きたかったです。多くの人にこのミラクルフルーツの素晴らしさを知ってもらいたいと思いました。新しい甘味剤として広がることを期待しています。本当にありがとうございました。



Bさん 

 ギムネマの存在は今まで知りませんでしたが、ミラクルフルーツの存在は、少し前にテレビで初めて知りました。酸っぱいものが甘く感じるなんてどうしても信じられなくて、どうせテレビの人が大げさに表現しているだけだろうと思っていました。しかし、授業の冒頭でのギムネマの試食で、そんな私の思いは一気に吹き飛びました。チョコレートと砂糖の甘さを本当に感じなくなることに驚き、それと同時に、味をしっかりと感じ取れることは私にとって当たり前のことでしたが、とても幸せで、ありがたいことなのだと思いました。ミラクルフルーツの試食は、私の想像を遥かに超えるものでした。自分の舌を疑ってしまうほど、レモン汁がおいしいレモンジュースに変化しました。
 私は、甘いものが大好きです。甘いものを見るとついつい食べ過ぎてしまいます。もし、ミラクルフルーツを簡単に手に入れることができれば、甘い思いだけを楽しむことができるので、魅力的だと思いました。ミラクルフルーツを手軽に入手できる日が来るのを楽しみにしています。また、糖尿病にかかる人が増えています。糖分を制限されてストレスが溜まることだろうと思います。糖分を摂取せずに甘い思いができれば、苦しまずに治療することができるので、ミラクルフルーツは医療における救世主であると思いました。今後、容易に栽培できる方法が確立され、ミラクルフルーツが多くの人を助けることを願っています。
 高校の生物の授業で味蕾と味覚地図の話を聞き、甘味を感じる味蕾が集まっている箇所や酸味を感じる味蕾が集まっている箇所など、舌の上でエリアが決まっているのだと思っていました。しかし、エリアは関係なく、甘味・酸味・苦味・塩味・うま味の5つの味を舌全体で感じていることを初めて知りました。また、喉にも味蕾があることに大変驚きました。ビールなどで、のどごしを大切にしている理由は、ここにあるのだと思いました。
 味覚障害についてテレビで放送されていたのを少しだけ見たことがあります。牛丼や味噌汁など、ありとあらゆる料理に普通では考えられない量の七味をかけている人がたくさんいてショックを受けましたが、味覚障害の人が日本に24万人もいることに更に驚きました。自覚が無いまま味を感じなくなるなんて恐ろしいことだと思いました。自分の食生活を振り返ってみると、亜鉛の摂取量が少ないと感じるので、改善しなければと思います。
 好き嫌いが未だに多い私にとって、好き嫌いのメカニズムについてのお話は大変興味深いものでした。思い返してみると、嫌いになった理由は第一印象、雰囲気、経験のいずれかに必ず当てはまっています。叱られながら食べたり、急かされながら食べたりしたものは、次に食べるときに良い雰囲気だったとしても、その食べ物を口に入れると、その時の嫌だった気持ちを思い出します。克服するまでにかなり時間が掛かり、今克服中の食べ物もあります。子どもと関わる職業に就くので、今回の講義と自分の経験を踏まえ、子どもが食べることを楽しく感じられるように、幸せに感じられるように働きかけたいです。また、自分自身も、食べることを今以上に楽しみ、おいしく食べられることに感謝したいと思います。
 今回の講義・体験は、大変面白く興味深いもので、今後保育者として、人として生きていくために絶対にプラスとなるものだと感じています。本当にありがとうございました。



Cさん 

 今回の講義を受講して、私は初めてミラクルフルーツとギムネマを知りました。そして、今まで舌で食べ物の味を感じることに、とくに疑問も抱くこともなく、当たり前だと思っていましが、舌には自分たちでは見られない仕組みがあることを理解できました。
 私は、講義が開始されてからすぐに人間の身体の不思議さに興味関心を抱きました。今まで『味覚障害』という言葉はあまり聞いたことがありませんでした。『聴覚障害』や『視覚障害』などの障害は学校の講義や、自分自身が去年の冬に研究レポートを書くなどをして知っていましたが、味覚障害はどのようなものなのかが理解できませんでした。しかし、近年若者に増加している障害と講義で学び驚きました。自分たちの周りにも味覚障害の人がいてもおかしくないと考えました。そして、味覚障害や糖尿病の人たちなど健康的に甘みを感じることができるという研究の素晴らしさに感動しました。聴覚障害なら補聴器、視覚障害なら点字といった、人びとを支える物があります。味覚障害は、ミラクルフルーツやギムネマにより、多くの人々が救われると考えられます。実際に食べるとヨーグルトにかけたレモン汁が甘くなり、食べやすくなりました。本当に信じられないなと思い、次に、お菓子の『シゲキックス(レモン味)』を食べてみました。すると、いつも『スッパイ』と感じていましたが口の中に甘さが広がりました。島村先生の研究は本当に素晴らしいなと自らの身体で感じることが出来ました。見た目は小さな葉っぱやミラクルフルーツのタブレット1つで、味が甘くなくなったり、甘くなったりと舌の中で変化が起きることに驚きと同時に楽しいという感覚が生まれました。
 味覚障害は、時代と共に、日本人の食生活の変化で多くの人々に進行すると考えられます。そのために講義中でも紹介された低カロリースイーツなどの必要性が求められます。バリエーションや消費者のニーズに基づいて様々な種類の開発が期待されます。また、『味覚障害』という言葉や味覚障害についての知識を知らない人は多いと考えられます。多くの人々に『味覚障害』や『物を味わう』ことに興味関心を持つことが必要なのだと考えました。
 私は、将来は保育者になりたいと考えています。そして保育者になるにあたり、身体の不思議さや物を食べるなどの仕組み、食育などを子どもたちに伝えていきたいです。そのなかで、子どもたちが実際に味わうということで経験することで感じられる、楽しさや不思議さを大切にしていきたいです。ミラクルフルーツやギムネマなどで今まで食べていた物の味の変化や舌の仕組みなどを実際に感じることで『味覚障害』を考えてほしいです。そして、様々な障害についても興味関心を持ってほしいと考えています。また、子どもたちだけではなく保護者にも、味覚障害や食べ物の不思議さについて理解を深めてもらいたいと考えました。



Dさん 

 今回、島村先生の講義を受けて、私は人間の持つ味覚の不思議やそのおもしろさを実感することができました。正直なところ、この講義を受けるまでは味覚という分野にはあまり興味がなく、普段あまりに身近すぎて当たり前のことだと思っていました。しかし今回の講義では、ギムネマやミラクルフルーツを使った実験で、自分の味覚を実際に使うことによって、味覚の分野がとてもおもしろく、興味深く感じられました。それだけでなく、資料やパワーポイントの内容の中にもいろいろと新しい発見があり、とても参考になりました。
 味を感じる仕組みの1つに「味蕾」というものがあるということは以前から知っていましたが、動物によって、もしくは人間でも一生の中で味覚の数が変わる、ということは今回初めて知りました。赤ちゃんには約1万2千個の味蕾があると聞き、小さな頃の食べ物の好き嫌いとの関係が分かりました。また、子どもの頃に嫌いだった食べ物が大人になると食べられるようになる、ということについても、今までその感覚がよく分かりませんでした。しかし、経験と学習を積むことによってそれまで嫌いだった味がおいしく感じられると知り、その疑問を解消することができました。その他にも、味蕾が上あごやのどにもあることや、以前は正しいとされていた味覚地図が現在では否定されていることなど、驚かされた点もいくつかありました。炭酸飲料を飲んだときなどのあののどごしに味蕾が関係しているなんて思いもしませんでした。
 また、今日聞かされるまで味覚地図が現在では否定されていると知らなかったので、改めてこの講義を受けてよかったと感じました。
 そして、これらギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物の今後の展望についてですが、糖尿病患者の食事療法のために使い始められていると知り、なるほどと思いました。糖尿病は放っておくと脳梗塞や脳卒中、心筋梗塞などの恐ろしい合併症を引き起こす可能性のあるたいへん怖い病気で、治療のためには、食事や運動などの日常生活を見直す必要があります。しかし、普段慣れ親しんだ食事スタイルを矯正するのは簡単なことではないと思います。無理に我慢をしてストレスを溜めてしまうと、患者自身が治療に対する気力をなくしてしまったり、諦めてしまったりすることも考えられそうです。そのようなときに、この味覚修飾植物を使った糖分やカロリーを抑えた食品を摂取するというのはとても画期的なアイディアだと思います。「好きなものを食べたい」という患者の気持ちをくみ取って、より治療に専念しやすい環境作りに一役買ってくれるのではないかと感じました。資料中にもあったように、患者の生活習慣の改善の手助けでしかないので、すぐに効果は出ないかもしれません。しかし、先にも書いたように患者のつらい気持ちを理解してくみ取ってやることは、病気の治療の上で非常に重要なことだと思います。そういった面から考えても、この味覚修飾植物は私たち人間の新しい可能性を引き出す力を持っているのではないかと感じました。これからもっと研究が進んでよりさまざまな活用法が生まれるといいと思います。



Eさん 

 講義を受ける前までは、ミラクルフルーツやギムネマと味覚体験の繋がりがよくわからず、ただの食べ合わせの実験だと思っていました。しかし実際に講義を受けて、ミラクルフルーツやギムネマの味蕾に作用する構造をよく理解することができました。
 この講義を受けて、味蕾や味が人間にとってどれだけ重要なのかを学ぶことができました。味蕾のおかげで、私たちは味を感じることができ、食べ物を味わうことができます。味覚障害になって食べ物の味が感じられなくなったら、何を食べても味が感じられず「食べる」ということがつまらなくなってしまいます。人間が生きていく上で大切な「食」が苦痛になってしまうのはとても悲しいことだと思いました。味覚障害の人が日本には24万人もいて、その原因が日本人の亜鉛が不足している食生活だと知り、自分の食生活は亜鉛が不足していないかととても怖くなりました。味覚障害は決して他人ごとではないと思います。バランスの良い正しい食生活がいかに体にいいのかを改めて感じました。
 講義中にもあったように、糖尿病で甘いものが食べられない人にとって、ミラクルフルーツはとても素晴らしい植物だと思いました。本当は甘いものが食べられないのに、ミラクルフルーツで「甘いものを食べている」と感じられることはすごいことだと思います。試食でレモンの汁とヨーグルトを混ぜたものが、そのまま舐めると酸っぱくてとても飲めなかったのに甘いレモンジュースのような味になってとても驚きました。ミラクルフルーツを食べる前は、もっと甘くなると思っていたのですが予想より少し酸っぱかったです。ミラクリンが味覚を変える仕組みを理解して、多少の酸っぱさは仕方ないのかなと思いました。
 先生の、「QОL(quality of life)も大切」という言葉もとても印象に残りました。人間は、同じおいしくないものを食べるにしても、いくら体のためだからといって見た目もおいしくないものを食べるより、せめて見た目だけでもおいしそうなものを食べたいと思うはずです。人間は五感をフルに使って食べ物を「おいしい」と感じるのだなと思いました。普段何気なく自分が「おいしそう、食べたいな」と思うのはただ食べ物がそこにあるからだけではないのだと思いました。いい臭いがする、熱々の湯気が立っている、盛りつけ方、光の当たり方、色取りの良さ、一緒に食べる人との関係、食卓の雰囲気などが合わさって食べ物がおいしく感じられるのです。普段はこのようなことを気にもせずに生活していましたが、人間が五感をフルに使っておいしさを感じるとはこういうことなのだなと思うことができました。
 味覚修飾植物はもちろん、味覚に関して知らないことばかりだったので、この講義を受けて初めて知ることがたくさんありました。味覚は、私たちの生活と切っても切れない関係があるのだと思いました。当たり前だと思っていることが当たり前ではなくて、実際に自分が体験して初めていろんなことがわかったり理解できたりするのだと思いました。人間の味覚の構造はすごいものだと思います。ただ味蕾があって味を感じるだけでなく、経験から「おいしい」と感じられるようになることをしっかりと心に留めておきたいと思います。来年、保育の現場に出てからきっとこのことは役に立つと思います。貴重な体験ができて本当に良かったです。



Fさん 

 今回、ギムネマとミラクルフルーツを使った味覚体験の講義を受けて、人間の舌(味覚)の発達の深さと不思議さを感じました。また、ギムネマによって甘さの感じない世界を体験し、“味覚障害”について、強い関心を持ちました。私たちは生きるために食べ物を口にし、おいしいと思ったり、まずいと感じたりしています。しかし、それが当たり前として捉えてしまいがちなのではないかと考えました。味覚障害について知ることは、「もし、一生味を感じることのできない舌になってしまったら」ということを考えるきっかけとなりました。
 私たちが普段口にしている物には、それぞれ甘味や苦味、酸味などの味が感じられます。これらの味を感じることができるのは、舌に味蕾があるからです。そして、この味覚に大きく関わりがある味蕾に異常が生じることにより、味覚障害になってしまうと知りました。味蕾に異常が生じる要因として亜鉛不足が挙げられると学び、亜鉛の働きと、亜鉛不足の原因について、詳しく調べ、次のようなことが分かりました。
 亜鉛は、細胞の新陳代謝を促し、免疫力を高める働きがあります。また、鉛、水銀の毒性を弱める作用や、ホルモンの分泌を促す作用などがあります。こうした働きのある亜鉛が不足すると、発育が遅れたり、肌が荒れたり、集中力・記憶力の低下を招いてしまいます。昨今問題となっている子どもがキレる原因にもなっていると言われています。
 亜鉛不足による味覚障害は、新陳代謝が落ちてくる50歳代以上の人に多く見られていましたが、近年、若者にも増えています。若者やさらに子どもにも亜鉛不足が指摘されている原因として、食生活の乱れが挙げられています。若い世代がよく食している、ファーストフードやコンビニ食品、清涼飲料水などに含まれているフィチン酸やポリリン酸などの食品添加物には、亜鉛の吸収を妨げる作用があります。また、過激なダイエットなども、栄養が偏りがちで亜鉛不足の原因になりやすいと言われています。
 味覚障害に関わる亜鉛について知り、自分自身の食生活を見直さなければならないと感じました。亜鉛を多く含む食品には、海草、そば、貝類などがあり、日本の食を見直すことが亜鉛の摂取につながるのだと、講義で学んだこともあり、味覚障害にならないためにも実行しようと思いました。
 また、自分の周りの人たちが味覚障害にならないような働きかけも必要だと考えました。私は将来保育者として子どもを保育していきたいと思っています。そこで、幼い子どものうちから味覚障害になってしまわぬよう、味覚や食についての知識を深め、指導していきたいと思います。講義で体験したような、実際に味覚修飾植物を使用しての味覚体験は、子どもたちが味覚について興味を持つことのできる一番の取り組みだと感じます。子どもたち自身が自分の舌で味覚を経験することで、甘さを感じないことの悲しさや、味を感じて食べることの楽しさを、自ら学んでいけるのではないかと考えます。そして、子どもが体験したことが親に伝わり、親が食生活の重要さに気が付いて、家庭での食生活を見直していくかもしれません。味覚修飾植物による味覚体験は、保育の現場でも是非生かされるべきだと思います。
 私は、味覚体験の講義を通して、味を感じて食を楽しむ大切さも実感しました。ギムネマによって甘さをなくした、チョコレートや砂糖を食べて、なんの味わいもありませんでした。そして、ミラクルフルーツの体験をして、甘味だけでなく酸味も味覚で感じたいと思いました。世の中には、甘いものが食べたくても、病気により糖分を控えなければならない人や、味わいたくても味を感じることができない人たちがいます。味覚修飾植物はこうした人たちを助けたり、味覚障害を持つ人たちがいることを、他の人に理解してもらうことのできる植物だと思います。
 島村先生の講義は、楽しかったとともに、味覚について、多くのことを学ぶことができました。ありがとうございました。



Gさん 

 私が初めて「ミラクルフルーツ」という言葉を聞いたのは確か中学生の頃だったと思います。そのときはミラクルフルーツを食べた後にすっぱいものを食べるとそれが甘くなるといった、まさにその名の通りミラクルで魔法のような食べ物という単純な認識でしかありませんでした。その後もその認識は変わることなく、講義を受けるまで私の中でミラクルフルーツは不思議な食べ物であり、また、ミラクルフルーツに対してファンタジーの世界に近い感覚を持っていました。
 しかし、講義を受けて、まず、今まで抱いてきたミラクルフルーツの不思議が科学的に解明されるものである事を知り、空想の世界から現実の世界へとその認識が移り変わりました。また、ミラクルフルーツは「味覚修飾植物」といった植物の一種であり、ミラクルフルーツ以外にもギムネマ、クルクリゴ、ストロジンといった味覚を変える働きを持つ植物が数種あることを初めて知り、地球上にそういった種類の植物がいくつか存在しているという事に驚きを覚えました。また同時になぜそのような働きを持った植物が生まれたのか、そこに人間を含めた動物と植物の関係性があるのかどうかに対して、不思議さと興味を抱き、動植物の生態の奥深さというものを感じました。
 そして、何よりも味覚というものが、外部の力によって意図的に操作できるという事を知り、味覚障害を代表とするその怖さや、逆に効果的に活用する事で開かれる未来への可能性というものを感じました。飽食の社会となり、様々な種類の食べ物が出回っている現代において、何を口にするかの選択は全て個人に任されています。そんな中、講義で先生がおっしゃっていたように、生活習慣病の増加や味覚障害といった問題が現実問題として起こってしまっている現代社会において、味覚修飾植物が持つ働きに対する期待と可能性は非常に大きいと思いました。味覚修飾植物を通して、味を正確に感じられる事のありがたさや、生きることと味覚の関係性の深さを、実際に体験を持って知る事で、真に自らの健康、そして他者の健康に目を向けさせるといった役割が味覚修飾植物には期待されます。糖尿病や高血圧のように一生の付き合いとなる病に対しては、生活と共に病と向き合っていくという前提があるため、生活の中での食事との折り合いもつけていかなければなりません。そうなると日々の食生活が苦では病気とはうまく付き合って行けないため、そこでこの味覚修飾植物の存在はより長く健康を維持していく上で大きな助け舟となると思います。しかし、重要なのは味覚修飾植物が依存の対象としてではなくて、自らの生活を見直す手助けとなるものとして存在していることだと思います。やはり人間は弱い生き物であるため、救いを前にするとどうしても依存してしまう性質があると思います。味覚修飾植物は、それを口にする事で病気の人を苦から解放するだけでなく、本当の目的は、味覚修飾植物を通して、健康の人も、病気の人も、自らの健康を見直し、口にする食べ物の選択と体とのつながりに対して、もっと慎重になるきっかけを作ることではないかと思います。私自身今後保育者になる者として、味覚の重要性を心に留め、子どもたちにもそれを伝えていきたいと思いました。



Hさん 

 私は今回、島村先生の講義を受けて、味を感じられることはとてもありがたいことだと思いました。ミラクルフルーツとギムネマを使った実験は自分が健康でなければ、できない実験だからです。例えば、入れ歯の人は自分の歯の人より味を感じにくくなると学びました。これは、上あごにも味蕾があるため、そこを隠してしまうからだと分かりました。また、加工食品ばかり食べていると亜鉛が不足し、新しい味蕾が作られなくなることも学びました。最近は、ファーストフードに頼りすぎた食生活をしている人が増えています。手軽ですぐ食べられて、おいしい、とても便利な食事なので、私もときどき利用します。しかし、加工食品中心の食生活は味覚障害を引き起こす可能性が高いと知りました。このように、食べ物の味を感じにくくなる要因はさまざまなところにあると感じたので、健康であることの重要性を再確認することができました。
 次に、幼児期の食事の重要性についてです。私は、好き嫌いは全くないといっていいほど、なんでも食べるし、食べることが大好きです。人にとっての味覚は経験と学習だと学びましたが、これは私の小さい頃の経験と結び付けて考えると、さらに理解が深まりました。私の親も、食べることが大好きで、食事の時は必ず、「おいしいね。」と言いながら食べていました。また、「これはビタミンがたっぷり入っているからとっても体に良いんだよ。」などと、食べ物の知識も食事中にたくさん教えてもらった覚えがあります。最近は家族そろって食事することが前より少なくなってしまいましたが、私が中学を卒業するくらいまでは必ず、家族そろって食事していました。このように、幼児期に良い食環境の中で楽しく食事できるよう大人が工夫することで、食事が大好きで、食事の大切さが分かる子どもが育つのではないかと感じます。私は将来、保育者になりたいと考えているので、幼稚園や保育所で、子どもに無理矢理食べさせたり、食事中に叱ったりすることのないようにしたいです。
 最後に、私はミラクルフルーツにとても興味を持ちました。それは、糖分をとらずに甘さを感じることができ、栄養も摂ることができるというとても優れたものだからです。近年、痩せすぎの人も増えていますが、逆に肥満の人も増えています。食事制限が必要な人たちにとってミラクルフルーツはとても効果的であると思います。また、私は今までカロリーを減らすためには、砂糖の量を減らしたり、味を薄くしたりするなどの方法しかないと思っていました。しかし、見方を少し変えてみると食べ物の味を変えるのではなく、舌での味の感じ方を変えるという考え方もあることを学びました。このような考え方は、今回の講義を受けなければ気付くことはできなかったと思います。
 味覚についてここまで深く勉強したのは今回が初めてでしたが、とても興味深い内容で90分あっという間に終わってしまいました。ありがとうございました。



Iさん 

 私は前回の講義で、味蕾という言葉を知りました。私達が食べ物の味を感じとる過程で、味蕾はとても重要な味を感じるセンサーであり、一つの味蕾で全ての味を感じているわけではなく、それぞれに役割分担があるということも知り、私達の味蕾の味の判別方法にとても驚きました。
 私は講義を受講するまでは、味を感じる部分は人間、生き物、動物も同じ場所にあると思っていましたが、蚊や蝶には手に味蕾が存在すると知りました。また、それぞれ味蕾の数も異なり、同じ人間でも赤ちゃんの時には、味蕾の数が1万2000個と多いことにも驚き、成長していく過程で味蕾の数も減っていくということも分かりました。それぞれの味蕾の場所、数が異なるということには意味があり、人間は舌で感じ、蛇や鶏は触覚で感じたり、ナマズは濁った水に生息することから目が悪いので味蕾は体中に存在したりと、同じ命があるものでも、それぞれ生きていく為に最適に変化しているんだということが分かりました。
 中でも、ライオンの味覚にはとても興味を持ち、獲物を食べる順番がフルコースのように決まっているなんてとても面白いと思いました。動物にとっての味覚は生きていく上で役に立つものが美味しいんだと良く分かりました。また獲物がいても、動きが鈍るという理由から食べないなど、生き抜く為に考えているのだと思いました。動物と人間の味覚は違うもので生きていく為には、それぞれの手段も違ってくるのだと思いました。
 人にとっての味覚で、経験と学習が関わってくるということに、とても実感させられました。私は、小さい頃チーズが大嫌いでした。その理由は、給食時にチーズを食べて吐いてしまったことが原因でチーズを食べることが出来なくなってしまいました。好き嫌いのメカニズムにあった「経験」だと真っ先に思いました。そのことから、経験というものは好き嫌いに影響を強く与えるものだと感じました。しかし、今は調理法を工夫したり、友達との食事の中で楽しく食べることによってチーズを美味しいと感じて食べることが出来るようになりました。こういったことから、私も保育士を目指す者として、子ども達に食べ物の美味しさを伝えていきたいと思っています。幼児期に食べ物の美味しさを伝えることは保育士にとって欠かせないことだと思います。食事の時には、「美味しいね。」など子ども達に語りかけ楽しい雰囲気を作り出し、好き嫌いがあっても無理矢理食べさせないことがとても大切だと私は思いますし、考えていきたいと思っています。経験と学習により知ることで、美味しく感じることが出来るのだと知ることが出来ました。
 この講義を受講し味覚について知るまでは、食べ物を食べて味を感じ、美味しいとか美味しくないとか、ただそういった感情しかなかったけど、この講義を受講して私達が味を感じとれて言葉で表現することが出来るということが、どれだけ大切で重要な役割を果たしているのだと感じました。味を感じないとう味覚障害などもあることから、私が食べ物を食べて味を感じ、その食べ物の良さや、味の識別が出来ることは生きていく中で大切なことであるし、幸せなことなのだと思えることが出来ました。
 味覚修飾植物の今後の展開について、もっと多くの人が味覚修飾植物を知り、身近に育てられ身近な存在になっていくことが出来たらいいと思います。 これからは、食生活を見直し、味覚にもっと興味を持っていきたいと思います。



Jさん 

 私は今回の講義の中で、『生きていく上で役に立つものがおいしい』ということが、とても印象に残っています。よく『空腹は最高の調味料』というような言葉を耳にします。私も、何時間もアルバイトをした後にご飯を食べて、この言葉を実感したことがあります。また、空腹だと普段あまり好んで食べないものを食べて、おいしく感じたという経験もあります。これは、身体が食べ物をすごく望んでいて、おいしいと感じることで、もっと食べるように仕向けているのではないかと思いました。食べるものが不自由なくある生活の中で、私たちは、おいしいと感じるものだけを選択して摂取しているため、おいしさのハードルが上がりっぱなしで、おいしさに飢えていると思うのですが、今回の講義のように、どうしておいしいと感じるのかといった根本を考えることで、正しい食生活を考えることにつながるなと思いました。今回の講義で、多く摂取しなければならないものは、舌の感度が低いことなどを知ったときは、食べるということは、人が生活していく上でとても重要だと、改めて感じました。
 今まで私も、食生活を栄養素などから考えたことはあったけれど、味覚というところから考えたことはありませんでした。しかし、味覚は自分で実際に感じることができるし、正直に言ってしまって栄養素なんて難しいものより、興味が持ちやすく、今までと違った視点で『食』を感じられて、おもしろかったです。
 もう1つ、今回の講義の中で印象に残っているのは、『好き嫌いのメカニズム』のところです。私は、保育者になろうとしている人として、嫌いなものは、別に一生食べなくていいだろうという考えをしていました。子ども達に対してだけでなく、自分も嫌いなものを食べたくないからという理由もありますが、その嫌いな食品からしか摂れない栄養がある訳ではないし、他のものでも補えるのだから、という理由でした。だから、子どもに「食べなさい!」なんて言って無理に食べさせようとしていたり、にんじんを細かくして隠してケーキにして食べさせてみたりするアニメやなんかを見ると、どうしてそこまでするのか、かわいそうに、と思っていました。嫌いなものは嫌い。それは一生変わらないと思っていました。しかし、好き嫌いのメカニズムを知って、とても難しそうだなと感じるけれど、好き嫌いを直す2つの条件があって、とりあえず、好き嫌いが直る可能性が0ではないと知りました。好き嫌いを無理に直すことはないと思いますが、好き嫌いの多い友達と回転寿司屋に行って、コーン巻きしか食べられない友達をかわいそうと思いました。やはり、色んなものをおいしく食べられたら、幸せだと思うから、子どもたちにも好き嫌いが減って欲しいと考えが少し変わりました。子ども達にそう願うなら、自分も治さなくてはいけないと思ったので、私の大嫌いなわかめを食べられるように、この2つの条件を使って、やってみようかなと思いました。食事の雰囲気も大切ということなので、わかめのスープをお気に入りのマグカップで挑戦したいです。
 試食させていただいたギムネマの葉やミラクルフルーツは、初めての体験で驚きました。以前にテレビで、精神的にまいってしまって何を食べても砂の味しかしないという人の話を聞いたことがありました。ギムネマの葉の後のチョコレートのまずさを体感してみて、これよりも、もっとひどいまずさだと思うと、食べること自体にきっと恐怖を感じてしまうと思います。味覚障害なんて、他人から理解しにくいし、まったく知らなかったけれど、この体験を通して、味覚障害ということが、身近に感じられました。



Kさん 

講義で感じたこと、分かったこと、興味を持ったこと
 ギムネマを食べても、効果はすぐ切れると思っていたのに30分から1時間もの効果があると聞きギムネマは強力だ!と思いました。実際口にしてみても違和感が残るしチョコレートをたべても甘さを感じませんでした。味覚障害とは、こういうことか!と身をもって体験でき味覚障害の大変さや、つらさがわかりました。子どもたちに食べさせたらきっと、大好きなおやつが嫌いになってしまうだろうな、と感じました。興味をもったのが、動物によって違う味蕾の数についてです。島村先生の漫画の資料がにもありましたが、人間が目の悪いなまずのように身体全体に味蕾があったら不便すぎるし、自分にも都合が悪いだろうなと感じました。その分人間にはたくさんの身体の部位があるのに、口の中や、あごといった狭い空間のなかに味蕾がたくさん集中しているのは、ほかに味を感じる必要がないからだと思いました。動物にはそれぞれ適応した機能がついていてすごいなと感じました。にわとりの20個には、さすがに驚きました。そして、味覚の種類についてです。子どもが酸味や苦味を嫌がる理由として、これらは、「腐ったもの、毒物」と生まれつき認識されているということを聞き、これを大人が嫌がって食べなかったらいつまでも子どもの中に「腐ったもの、毒物」という考えから抜け出せなくてずっと食べられなくなってしまうだろうなと感じ、やはり大人が良い第一印象を与え、良い雰囲気をつくり、良い経験をさせてあげる重要性がわかりました。
 私が講義を聴いて感動したのが、人にとってのおいしさのところで、甘いものが急に食べたくなったり運動後のスポーツ飲料がとてもおいしくなるということで、味蕾の鍵の考え方と同じだ!と思いました。ほんと日常にあることでいつも体験しているからよくわかりました。ポカリスウェットの性質には、特に感動しました!!

味覚修飾植物の今後の展開や、味覚について知ることの重要性
 ミラクルフルーツは、15度以下で成長がとまり、7度以下で枯れてしまい実がつくのに7年!ということで、とっても育てるのは難しい植物で自分たちで・・・とは無理だなと思うけれどタブレットが安くたくさんできるのであれば、どんどん医療現場に役立てていけるととってもいいと思います!私もこの講義を聴いて、ギムネマやミラクルフルーツのことを知ったので知らない人はたくさんいるとおもいます。私は、ミラクルフルーツと医療現場での関係を先生から聞き、ピン!ときたのが「ダイエット」でした。甘くないものが甘く感じ、しかも元の食材そのものの成分は失われないってまさにミラクル!ギムネマについては、一般的には浸透はしなくても味覚傷害の研究をしている方だったりに広まり、味覚障害の方の助けになるギムネマになるといいなと思いました。味覚を知ることにおいて、私は特に子どもの時の味覚の話について知ることの重要性を学びました。子どものころの苦味や酸味の捉え方や、味蕾の数を知ることで、大人の子どもへの食育の指導の仕方なども変わってくるのではないかと思いました。

そのほか、自分の感想や意見
 私は、この講義を聴いて新しいことをたくさん学ぶことができました。聴くこと全てが新しくて、楽しくてしかたなかったです!もともと食事のことや、食育のことにとても関心があったので子どもの味覚の特徴などは本当に勉強になりました。どうしても、保育者になった時の目線でみてしまうのですが、試食体験は本当に驚いて、食育に力を入れている幼稚園に勤めて是非子どもたちにも島村先生のミラクルフルーツの体験や、ギムネマの体験をさせてあげたい!と思いました。この講義で学んだことについて、これからの小児栄養の勉強や、保育者になったときに生かしていきたいと思います。



Lさん 

 私は、今回初めて、「ミラクルフルーツ」と「ギムネマ」というものがあるのを知りました。そして、味が変わる仕組みを知る前に、まず、人がどうやって味を感じているのかを知ることが必要であり、それは、今まで考えた事もないことだったので、とても勉強になりました。
 舌の構造は、思っていたよりも複雑で、いくつかの乳頭があり最終的に味蕾で味を感じているという事が分かりました。そして、味を判別するのは、それぞれが、鍵と鍵穴の関係になっており、それが一致することで、甘味や苦味などを感じているという事も分かりました。私は、舌はそれぞれの味を感じる場所が区切られていて、決まっていると教わっていたので、舌全体で感じるのだということを知り、驚きました。そして、誤った情報を教えてしまった事があったので、きちんとした事を知ることが出来て、本当に良かったと思いました。また、味蕾のある場所は生き物によって違っていて、ヒトは舌だけではなくて、鼻や喉の細かい部分にもあり、蛇や鳥は歯がないので皮膚にあり、蝶は卵を産む時に葉に毒がないか知る為に手にあるという事などが分かりました。そして、ハエも手にあり、手をこすっているのは味蕾を洗っているからだと知り、見た事はあったけれど、なぜだかは分からなかったので、とても驚きました。
 何が美味しいか、何が不味いかというのは、人によっても違うけれど、その他の動物によっても違っていて、それぞれ、生きてきた環境に合ったものを食べてきているのだという事が分かりました。食べる物により、様々な味があるけれど、人の味覚は、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5種類しかない事が分かり、人が味を感じるためには一つ一つが大切なのかもしれないけれど、意外に単純なのだと思いました。また、人が美味しいと感じるのは、味覚だけではなくて、味覚・嗅覚・触覚・視覚・聴覚の五感や雰囲気や食文化やその時の感情などによるという事が分かり、誰かに料理を食べてもらう時、ただ味が良いだけでなく、盛り付けや色遣いなどにも気を配る事が必要であり、気分良く食べてもらえるような環境を作る事も大切な事なのだと思いました。
 味蕾は訓練することで、細かい味の差が分かるようになる事、人間の味蕾の数は約6000〜9000個だけれど、赤ちゃんは12000個と多い事から、赤ちゃんの頃から様々な味を知り、それを美味しいと認識したなら、好き嫌いをあまりしなくなるのではないかと思いました。
 ギムネマは甘さを感じなくなる植物で、それは、甘味を感じる部分を塞いでしまう働きがあるからだと分かりました。試してみたけれど、舌全体に付ける事が出来ていなかったのか、全く変わりませんでした。実際に感じる事は出来なかったけれど、変わったという人の感想を聞いただけでも、変わるのだという事が分かり、良かったと思いました。ミラクルフルーツは酸っぱいものを食べると甘さを感じる植物で、酸味がくっつき、甘味を感じる部分に入る事で甘く感じるのだと分かりました。これも試してみたけれど、変わる事がなくて、とても残念に思いました。その他にも、味覚修飾植物はたくさんあり、それは、味覚修飾物質によるもので、今あるものの他にこれからも様々な植物が見つかる事もあるのだと思いました。味覚修飾植物により、糖尿病や肥満の対策として使用する事もなされていて、科学としてだけでなく医療の面でも活躍できるものだという事を知り、とても興味深く感じました。
 人が味を感じる仕組みを知っているのと、そうでないのは、とても大きな違いがあると思いました。どうやって味を感じ、判別しているのかを理解していた方が、「美味しい」と思えるものが増え、食事をする事が楽しくなると思います。なので、今回の講義は、とても有意義なものであり、為になる事ばかりでした。今後、この知識を十分に活かしていきたいと思います。



Mさん 

 ちょうど1年前先輩たちと関わる機会があり、「これ食べてみて?」と1枚の葉っぱを渡されました。とても苦くて、これ何だろうとずっと思っていました。その後、チョコレートを食べたのですが全く甘くなく、おいしくなかったです。来年やるよと言われ、しばらく口の中が苦かったのを覚えています。この講義を受け、何の知識もなく食べるのと講義を受けた上で食べるのでは感じ方が全く違いました。何かを食べてただ美味しいと感じたり美味しくないと感じているのではなく、そう感じるまでにはきちんと過程があり、味を感じるセンサー(味蕾)が人間の舌と上あごにあるということ考えると不思議な気持ちでいっぱいでした。また、人間だけでなく虫や動物にも付いている場所は様々だが、同様に味蕾があり、生きていくために重要な器官であることに驚きました。
 現在では食べ物が豊なため、栄養が偏り、大人だけでなく子どもにも糖尿病が増えてきています。講義であったように低カロリースイーツはとても良いと思いました。治療する際、“薬”と聞くと何か嫌な気持ちや、いやいや飲んでいるという感じがするが、ミラクルフルーツのように面白くドキドキしながらなら糖分を控えることが出来るのなら私は本当に一石二鳥だと思います。より多く味覚修飾植物がいろんな人の耳に知れ渡りどんどん普及していって欲しいと思います。日本だけでなくアメリカのようにファーストフードなどを大量に摂取している国にも広まって欲しいと思います。
 以前味覚障害になってしまった人の番組を見ました。何を食べても砂の味しかしないと言っていました。まさにギムネマを舌にこすり付けて砂糖を舐めた後です。今まで何の不自由もなく美味しくご飯を食べることが出来て、嫌いな物は食べずに残している自分に腹が立ちました。しかしこの歳になっても食べられないものがあります。先生がおっしゃっていたように生まれて初めて食べたものや怒られた経験が非常に大きな影響を与えているのだと思いました。私の嫌いな食べ物のほとんどが母親の嫌いな食べ物です。きっとこれは「おいしくないんだ」「別に食べなくて良いんだ」と小さい時に思ったのだと思います。この事を考えると子どものうちから好き嫌いなく、何でも食べて欲しいと思いました。そのために親や周りの声掛けや野菜を栽培し、一緒に料理を作る機会をもうけるなど子どもにとって興味を持つような雰囲気作りや食べ物の大切さを知ってもらうことが重要なことだと思います。保育の現場に就くにあたって好き嫌いの問題は必ず直面すると思います。もしかしたらある一言でこの先に好き嫌いが影響するかもしれません。様々な工夫をし、保育出来たら良いと思います。この講義、体験を通して普段全く気にしなかった味覚について考えることが出来て良かったです。食べ物に対する意識を変え、好き嫌いをなくしていきたいと思いました。最後に舌にいたずらすると感じ方が変わってしまう自分の舌がとても面白かったです。



Nさん 

 私は、今回、島村先生の講義を受けるまでギムネマやミラクルフルーツにどんな作用があるのか、また、人間が味をどうやって判別していくのかなど、味覚についての知識を全く持っておらず、普段の食事の中でも特に味覚を意識することも無かったので、今回の講義はとても貴重な体験をさせて頂くことができ、そこから学ぶことも数多くありました。
 私は、その島村先生の講義の中で特に印象に残ったのが、“人にとっての味覚とは経験と学習であり、何回か繰り返し経験を積むことで嫌いな食べ物も大人になると食べる事が出来るようになることもある”という内容です。また、“好き嫌いを直すために自分で嫌いな食べ物を育ててみることも一つの方法”と講義の中で先生がおっしゃっていて、私自身、食べ物の好き嫌いがはっきりしているし、保育者の立場から考えてみても、偏食をする子どもたちが必ずいると思うので、自分たちで育てたものを食べて、喜びと同時にその食べ物の美味しさを感じてもらいたいと思いました。これからは子どもたちに、食べることの楽しさや美味しさを伝えていかなければならない側なので、是非保育の現場に立ったら、子どもたちと一緒に食べ物を育てて、美味しさや楽しさを共感していきたいと感じました。
 また、今回の講義では、食べることの重要性や味覚を感じることがどんなに大切な事なのか実感することも出来ました。先生が講義の中で、味覚障害について詳しくお話してくださり、始めは食べ物の味を感じられなくなるという感覚がよく理解出来なかったのですが、ギムネマやミラクルフルーツの体験で、話を聞くだけでなく、実際に経験することができました。ギムネマやミラクルフルーツのような味覚修飾植物は、ダイエットには効果があるのかもしれないと思いました。しかし、このような感覚が味覚障害だと思うと、私にはすごく辛く感じ、もしも毎日このような感覚だとしたら耐えられないと思いました。
 今まで味覚について考える機会が無く、味覚障害という病気があることも知らず、味を感じる事は私の中では当たり前のようになっていました。しかし、味を感じることはとても幸せなことで、味覚について知ることは、自分の日々の食生活を見直すきっかけになることでもあるのかなと感じました。私自身、今回の味覚体験を通して味覚障害という怖い病気の存在を知り、自分の食生活を見直すきっかけをつくることが出来たので、味覚修飾植物の存在をよりたくさんの人に知ってもらいたいし、たくさんの人に体験してもらって、味覚を知ることの重要性を感じて正しい食生活を送ってもらいたいと感じました。また、近年では”食育“という言葉をよく耳にしますが、この味覚修飾植物による味覚体験も食育のうちの一つだと思うので、保育者として子どもたちに実際に体験してもらいながら味覚の大切さを学ばせる機会をつくることも、現代の子どもに多い乱れた食習慣を改めるきっかけになるのではないかと感じました。今回のこの味覚体験の講義を通して、私は最初、味覚について全く知識が無かったと述べましたが、そんな私でも楽しみながら味覚について学ぶことができ、自分の食生活を見直すきっかけをつくることができました。貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。



Oさん 

 今回の講義で味を感じる仕組みを知り、味覚に対する興味が深まりました。私は今回の講義で初めて味覚修飾植物を食べました。食べ物の味を変えるのでなく、舌の鍵穴に鍵として入ることで味を変えていると知り、驚きました。この仕組みを生かし、味覚修飾植物をダイエットに役立てていくと良いと感じました。最近は肥満の子どもも増えていると聞くので、味覚修飾植物を活用していくのもいいのではないかと思いました。また、私がそうであったように、味覚修飾植物を食べることで味覚や食に対する興味が深まると思うので、たくさんの人に食べてもらい、味覚の不思議を体験してもらうことが大切だと感じました。味覚について知ることは、食生活を正すキッカケになると思います。正しい味覚を身につけることで、味覚障害を防ぎ、健康な体を作れると思います。
 また、今回の講義でとても心に残ったのは、「人にとっての味覚は経験と学習」という話でした。好き嫌いのメカニズムは第一印象、雰囲気、経験が関係していると知り、納得しました。私は小さい頃、ピーマンが嫌いだったのですが、今は食べることができます。今回の話を聞いて、ピーマン嫌いも経験と学習が関係していたのだとわかりました。子どもの頃は苦味を毒のシグナルとして頭に入れていたけれど、実際に食べ続け、それが毒ではないことを実際に経験し、知ることで苦味がおいしく感じるようになると聞き、味と脳は繋がりがあるのだと感じました。大人になるとコーヒーやビールがおいしく感じるようになると、よく聞きますがこのことが関係していたのだとわかりました。
 一番初めに食べた時まずかったという「第一印象」や、無理矢理食べさせられた、怒られながら食べたなどの「雰囲気」、その食べ物を食べたら吐いてしまったなどの「経験」が好き嫌いを分けると知り、この3つのことの大切さを知りました。保育者を目指す者として、子どもの好き嫌いをなくす工夫をしなくてはいけません。コミュニケーションを大切にし、楽しい雰囲気のなかで食事ができるようにしたり、嫌いな野菜を自分たちで育てたり、料理したりして、食べることを楽しみにさせる工夫をしていきたいと感じました。また、無理矢理食べさせようとするのでなく子どもが楽しんで、自ら食べようと思うような環境をつくることも大切だと思いました。そのためにも保育者が楽しそうに、おいしそうに食べるなどの工夫をすることも大切だと感じました。
 子どもたちに食育していく保育者として、食に関する正しい知識、情報を持ち、食べ物本来の味を感じる正しい味覚、感性を持たなければならないのだと実感しました。
 この講義で、味覚の大切さ、不思議、仕組みなどたくさんのことを学ぶことができました。味を感じること、味覚修飾植物を食べることで味が違って感じることの不思議さを楽しく学ぶことができました。今回学んだことをしっかり頭に入れ、子どもたちに食育する時に生かしていきたいです。



Pさん 

 私は今回の講義を受け驚きの連続でした。以前テレビでミラクルフルーツを取り上げている番組を見たことがありました。その時私は、レモン=酸っぱいものと思っていたので、番組のやらせではないかとすら思っていました。しかし今回実際に自分で体験してみて、ミラクルフルーツ自体に特別な味はしなかったのに、本当に甘く感じたのでとても驚きました。ギムネマの存在は初めて知ったのですが口にしてみると葉っぱ自体はキュウリみたいな味で特別不快感はないのに、チョコレートが粘土みたいになり、砂糖は本当に砂みたいに感じたのでビックリしました。この体験を通して今までの20年間ご飯やお菓子をおいしく食べることができたのは本当に幸せなことだと改めて思いました。今まで味は舌でのみ感じていると思っていたけれど、実際は舌以外にも上あごや咽頭蓋などにある味蕾で感じとっていると言うことを初めて知りました。味蕾の数は成長すれば増えていくと思ったけれど、赤ちゃんの方が多いことにも驚かされました。赤ちゃんの反射で何でも口に持っていってしまうので、危険なものを飲み込んでしまわないために多くなっていることを学び人間ってすごいなと思いました。また、人間以外にもちゃんと味蕾があることを知りました。例えば、蝶は手に味蕾あり、それは卵を産む前にその葉に毒が無いかをチェックしていたり、ハエが手や足を擦っているのは手の掃除をしているなど人間だけでなく全ての生き物にとっての味蕾の大切さを感じました。
 また、ミラクルフルーツが糖尿病患者のために使われていることを知りとても良いと思いました。私は甘いものが好きでダイエットしていたときに甘いものを食べられずイライラした経験が何度もあります。私の場合は自分の思い次第で食べたい時に食べられるけれど、しかし糖尿病患者の場合甘いものが禁止されてしまうのでストレスがとても溜まってしまうと思います。もし、本当は甘くないものでも甘さを感じることが出来たら、ストレスも緩和され、闘病生活の中で幸せを感じることができるのではないかと思いました。現段階ではテレビでは見たことがあっても実際に味覚修飾植物を手にして体験したことがある人は少ないと思います。そこで、もっと世界に普及し味覚修飾植物が全ての人にとって身近なものになって欲しいと強く思いました。
 また、好き嫌いのメカニズムとして、@第一印象 A雰囲気 B経験 が関係していることが分かりました。特に生まれて初めて食べた時の影響が約60%も関わっていることにも驚きました。きっと子ども達にとって初めて幼稚園や保育園の給食で食べると言うものも多くあると思います。そこで少しでも子どもたちが“嫌い”という思いをしないで、楽しく、美味しく食べられるように保育者が環境設定をしていくことが大切だと思いました。さらに9〜12歳までに味の基礎が決まってしまうことも知ったので、私が親になったらそれまでにたくさんの食経験をさせてあげたいと思います。今は食育が注目されているので、大人の自己満足で終わってしまわないよう、子ども達自身が食に興味を持ち、“食べることが楽しい・美味しくご飯が食べられることは幸せなことだ”と感じられるような指導が出来たらいいなと思います。
 今回の講義は私の知らない世界を体験したり、知ることができたのでとてもためになりました。今後の生活や職場に出た時に少しでも役立てていきたいと思います。本当にありがとうございました。



Qさん 

 今回の講義を通して、味を感じることの重要性や現代の食の変化について考えさせられました。
 まず味覚には、味蕾というものが関係していることを初めて知りました。味蕾は一つ一つがそれぞれ一つの味しか感じず、味蕾が味を判別するのは鍵(味)と鍵穴(舌)が関係してあることを図で説明してくださったのでとても分かりやすかったです。そしてこの味蕾は動物によって数や場所が違うということに驚きました。動物によってそれぞれ機能が違い、生きていく上で必要な数や場所にあることが分かりました。人間は約6000〜9000と他の動物に比べると多い方で、いろんな味を感じられる幸せな動物であり、また感じなければいけない動物であると思います。しかし、現代の食習慣を見てみると、ファーストフードや菓子類など人間の口によく合うおいしいものを多く取っており、偏った味しか感じなくなってきていることを反省しなければいけないと思いました。せっかくたくさんの味を感じられる優れた舌をもっているのに、それを無駄にしているのだと感じました。そしてそれが、日本に24万人いるといわれている味覚障害を引き起こしている理由であると思います。味覚障害については、私は日本にこんなにたくさんの人がいることに驚き、また味覚障害には亜鉛が関係していることを知りました。今回の講義でせっかく味覚について詳しく教えていただき、現代の食習慣について学ぶことができたので、私自身も自分の食生活を反省し、見直していかなければいけないなと思いました。
 次に、ミラクルフルーツとギムネマを実際に食べて味覚の変化を体験しました。講義の初めは、植物を少し食べただけで、味が変化したりするなんてあり得ないと思っていました。しかし実際に食べてみて、人間の舌がこうも簡単に変わっていくなんてびっくりしました。甘いものが甘く感じなかったり、すっぱいものが甘く感じたりと自分がこれまで認識していた味と違う体験ができて、初めは面白いなあと思いました。しかし、もし本当に味を一生感じられない舌になってしまったらと考えるととっても怖いことであると思いました。これまで口にいれたら当たり前に味を感じていたので、味覚の大切さなんて感じたことはなかったけれど今回のこの経験を通して、味を感じられることの幸せを感じました。これから医療の現場で、ミラクルフルーツが活用されるかもしれないということを聞きましたが、これが本当に実現したらすごいことだと思います。やっぱり人間は甘いものが大好きです。糖尿病患者でも甘いものが食べられたら、本当に幸せであると思います。ぜひこれが実現できるように、医療関係者と手を結んで頑張っていってほしいと思います。私自身は将来子どもたちに食べることの大切さや楽しさを教える重要な役割を担うと思います。子ども時代の食習慣は一生影響されると思います。私は、子どもたちが少しでも食に興味を持ち、たくさんの味を経験できるような取り組みを園のなかで考えていきたいと思いました。
 最後に貴重な体験ができたことに島村先生に感謝申し上げます。この体験が無駄にならないようにもう一度自分自身の食生活を振り返り、これから自分になにができるか考えていきたいと思います。



Rさん 

 今回の講義では、味覚について先生にお話いただき、今まで知らなかったことをたくさん知ることができました。講義の初めに食べたギムネマは、高校の時にも食べたことがありましたが、その時は錠剤のようなものだったので、本当のギムネマが葉っぱであることは知りませんでした。私たちは、何か食べ物を口にしたとき、必ず甘いとか辛いとか味を感じるけれど、それは味蕾という味を感じるセンサーが舌にあるからだと分かりました。味蕾はそれぞれの動物によって数が異なり、住みにくい環境で暮らす動物たちにはたくさんあることを知りました。生きていくために、味蕾はとても大切な役割を果たしていることが分かりました。
 また、好き嫌いは頭の中の考え方を変えれば直るということを知って、とても驚きました。わたしはアサリがとても苦手なのですが、それは小さい頃にアサリを食べたとき、中の砂が洗いきれていなかったらしく、口の中で「ジャリッ」となったからでした。その感覚がとても気持ち悪くて、それ以来アサリが食べられないままです。私の中で、アサリはジャリジャリする食べ物だという考えが頭の中にあるからだと思います。しかし全てのアサリの中に砂が入っているわけではないはずです。先生の講義を受けて、自分の頭の中の考え方を変えて、自ら直そうと意識すれば好き嫌いが直るということが分かったので、これから少しずつ直していけたらいいなと思いました。自分が保育者になったとき、必ず子どもたちにも好き嫌いがあり、どうしたら食べられるようになるのかが課題になってくると思うので、子どもたちの好き嫌いが少しでも減るように、そして食事が楽しいと思ってもらえるような工夫を考えていきたいと思います。
 今回食べたギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾植物は、それを食べることによって、甘い食べ物が甘く感じられなかったり、いつもなら酸っぱくて食べられないものが甘く感じられたりする不思議な植物です。これらは、例えば入院中の患者さんや、肥満気味の子どもたちにはとても役に立つと思います。入院中で甘いものが食べたくても制限されている人や、甘いものが大好きで肥満気味になってしまい、控えなくてはならない子どもたちに、ミラクルフルーツを食べてもらい、そのあとに酸っぱい食べ物を食べれば甘く感じられるので、元々甘くてカロリーの高い物を食べなくても満足できるはずです。そうすれば、カロリーも抑えられるし、栄養にも気をつけられると思います。
 このように、味覚修飾植物は、今後医療や保育の現場でとても役に立つことが考えられます。無理矢理甘い食べ物や好きな食べ物を禁止してしまうのではなく、今回のようにギムネマやミラクルフルーツなどで工夫してみることによって、満足感が得られるし、何より楽しめると思います。これから、もっともっと味覚修飾植物がたくさんの人に知られ、役に立っていってほしいと思います。
 私たちは、毎日朝も、昼も、夜も、ご飯を食べていて、それは何気ないことかもしれません。しかし、この講義を受けて、生きていくことと食べることはとても深いつながりがあるのだと改めて実感しました。これから私が保育者になったとき、子どもたちに食事の大切さや食事の楽しさが分かってもらえるように、今回自分が得たことをたくさん伝えていけたらいいなと思いました。貴重なお話を聞くことができて本当に良かったです。ありがとうございました。



Sさん 

 今回の講義を受けて、ミラクルフルーツやギムネマといった味覚修飾植物があることを初めて知りました。味を感じるのは味蕾で、水溶液でないと味を感じないことや、たくさんの味蕾が役割分担をして味を判別しているのだとわかりました。また、味蕾は上あごや喉にもあるのだとわかりました。味蕾は舌にしか存在していないと思っていたので、意外でした。味覚というのは、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味があり、甘味と塩味は人にとって必要なものなので、舌の感度は低く、ある程度食べないとしたが反応しないのだとわかりました。また、酸味と苦味は食べたらすぐに反応し、あまり食べないように舌の感度が高くなっているのだとわかりました。人の体はとてもよくできていて、自分が必要なものだけを取り入れるようになっているのだとわかりました。さらに、人は五感を使い、味を感じているのだとわかり、お店の雰囲気や料理の出し方など様々な工夫をしているのはそのためなのだとわかり、このような研究が日常生活に生かされているのだと感じました。他にも日常生活で生かされていることはないかを調べてみたいと思いました。また、情報によって人はおいしさを勘違いしたり、思い込みをしているのだと思いました。赤ちゃんは親が作ったものだから、親がおいしそうに食べているから安心して初めてのものを食べているのだとわかりました。そして、9歳〜12歳までの子どもに様々な食体験をさせてあげることが重要なのだとわかりました。どのような食体験をさせるとよいのかも、調べて、実践したいと思いました。ギムネマとミラクルフルーツを一緒に食べるとギムネマが勝つというのも、なるほどなあと思いました。
 味覚修飾植物については、初めて知るものばかりで、このような植物を研究して、医療などの現場で生かそうとしているのも初めて知りました。もっとたくさんの方に活用してもらえたらとてもいいと思いました。味覚というのは、人間や動物にはなくてはならないもので、自分の身を守ったり、栄養をとったりするために必要なことだと思います。その味覚が感じられないと、様々な影響が出てくると思うので、味覚は大切なものなのだと改めてわかりました。普段、何気なく当たり前のような食事でも、本当は素晴らしいことなのだと気づくことができました。試食をして、味覚がなくなるというのが身をもって体験できて、とてもわかりやすかったです。たった少しの量なのに、味覚がなくなったりするのは、とても不思議でした。実際にギムネマを体験して、砂糖が砂のように感じたので、普段の生活の中で甘味が感じられなかったらと思うと、とても怖いなと思いました。また、ミラクルフルーツではレモンが甘く感じ、何杯でも飲めるようになるのは、とても驚きました。ただ話を聞いて、ただそうなのだと思うのではなく、自分の舌で確かめることができたので、ずっと記憶に残っています。
 この講義、体験を通して、味覚の大切さや子どもに対して食体験をさせることの大切さ、味覚の仕組みなどを詳しく知ることができました。普段何気ない食事が大切だということ、子どもたちに対して、保育の現場で食や味覚について今回学んだことで生かせていけたらいいなと思いました。そして、もっと医療などの現場で生かしてもらいたいです。



Tさん 

 私は小学生の頃、自由研究で舌について研究しました。しかし、今回の講義で学んだことは自分で研究したものとは異なり、舌の面白さ、奥深さを学ぶことができました。
 私は舌には味覚地図があるとこれまで学んできたのですが、現在では否定されていると聴き、大変驚きました。ギムネマを実際に食べてみて、舌のしっかりとこすり付けた部分ではチョコレートは苦くて粘土を食べているように感じましたが、こすり付けがあまかった部分ではチョコレート本来の甘みを感じることができました。その甘みを感じることができた部分は私が知っていた味覚地図とは別の場所にあり、味覚地図が存在しないことを体感することができました。
 私たちが五感をフルに使って味を感じている、人にとってのおいしさとは考え方であるという言葉に共感しました。見た目、音、香り、触覚、味のどれかが欠けてしまっても、おいしいと感じることはできないと思います。人間の食欲を失くしてしまう色は青だと聞いたことがあります。その青を利用し、ご飯にかけることで食欲を失くし、食べ過ぎないようにするふりかけが作られ、ダイエットに役立つとしてニュースで取り上げられていました。青色のご飯を見た人たちは、味は普段のご飯と変わらないのに、見た目だけで判断してなかなかご飯に箸をつけることができませんでした。箸をつけたとしても、一口二口食べただけで食べるのをやめてしまう人もいました。これはまさに五感を使った味覚であり、味にとってどれだけ考え方が大切なのかを改めて実感することができました。
 人にとってのおいしさの分類の中で興味深かったのが、薬理学的なおいしさです。ファストフードやポテトチップスを「おいしい」と感じるのは脳内の物質が出ていて、脂分がでると「おいしい」と感じるように脳ができていることに驚くとともに妙に納得してしまいました。現代の子どもたちは、安くておいしいファストフードを食べる機会が大いに増えていると思います。小さい頃からファストフードばかり食べていては、それが慣れ親しんだ味になってしまい、文化に合致したおいしさになってしまうかもしれません。それは大変恐ろしいことに感じます。
 糖尿病患者の方にミラクルフルーツを食べさせて、すっぱいものを甘いものにして、疑似体験で甘いものを食べられるようにするというのは、とても画期的な方法のように感じました。甘いものを食べられないことで、イライラしてしまうこともあると思います。そういった意味でこの方法は糖尿病患者の方のストレスを軽減させるとともに、甘いものを食べていることがそのときだけでも自分は病気だということを忘れさせてくれるのではないかと感じたからです。
 味を感じるということは、単に舌の上で「おいしい」とか「まずい」ということではなく、体全体で感じているということが分かりました。味わうことで味を知り、触覚を知り、その食材をイメージし、想像力や感性を豊かにしていってくれるものだと感じました。人それぞれに違う感じ方があって、それぞれの経験、思い出が積み重なってその味を感じているように思い、味の奥深さと大切さを学ぶことができたように感じる講義でした。



Uさん 

 今回、島村光治先生の講義を受けて、感じたことがいくつかある。まず、味を感じるセンサーの役割を果たす「味蕾」という言葉が印象的だった。初めて耳にした言葉だからというだけでなく、生き物によって味蕾のある場所が異なるという点が驚きだった。例えば、蝶の場合、蜜を吸うのには口の味蕾だけで十分なのに手にも味蕾がある理由は卵を産むときに、その葉に毒がないかを確認するためであったり、ハエの場合、味蕾の掃除のために手に味蕾があったり、濁った川などに生息する鯰は目が悪いので敵がいるかいないかを察知出来るために皮膚に味蕾があったりなど、生き物の味蕾は環境や性質にきちんと適応している。また、一つの味蕾で全ての味を感じているのではなく、味蕾一つひとつに役割があるという点から、味蕾の数が多い乳児はそれだけ味を感じられるセンサーが多いということも分かった。
 味覚修飾植物は今後、どんどん身近なものになっていくのではないかと思う。育てるのが困難ではあるけれど、「食べ物の味を変えずに、舌にいたずらをして一時的に味覚を変える」ことが出来る植物があるというのはやはりこれから必要になってくると感じる。例えば、今回の講義でも試食させていただいた「ミラクルフルーツ」の場合、糖分を摂らずに甘いものを食べている、ということになる。「肥満」が社会的問題になりつつある今だからこそ、こういった異なる方向から、脳をコントロールすることから始めていくのも効果的なのではないかと思う。「甘いけれど糖分が含まれないもの」を食べることでダイエットになるが、逆に、甘みを感じさせなくしてしまうギムネマもダイエット効果があるのではないかと感じる。なぜなら、おいしいと思うものを食べるとついつい食べ過ぎてしまったりするけれど、「苦い」と思うものを苦い思いをしてまでも食べないと思うからだ。しかし、いずれにしても一時的に味覚を変えることが出来るのは、味覚が健康だからというのを覚えておきたいと思う。
 味覚について知るということは、特に将来子どもに携わる保育者を目指す者にとってはとても重要なことなのだと思う。なぜなら、今回の講義で「好き嫌いのメカニズム」は第一印象、雰囲気、経験の三つが関係すると学んだ。保育者はこれを知った上で子ども達が食事の好き嫌いをしないような環境を構成することが必要だと思うからである。給食を可愛く盛りつけたり、楽しい雰囲気の中で食事をするよう心掛けたり、食事の場面での苦い経験をさせないよう気を配ったり、些細なことでも子どもの食事の好き嫌いを防ぐ方法は少なからずあると思う。また、好き嫌いがある子どもに対して周りがいくら張り切っても一番重要なのは本人の気持ち、ということを忘れてはならない。無理に食べさせようとするのではなく、子どもがいかに「食べてみようかな」と思える環境構成、働きかけが保育者には必要なのではないかと思う。
 私の嫌いなものは小豆と数の子です。今回の講義をきっかけに何故私はこの二つが食べられないのか考えてみたところ共通するのは、第一印象だと分かった。生まれて初めてこれらを口にしたとき、どちらとも舌触りが苦手でまずいと感じたのがきっかけなのだと思う。しかし保育者になるにあたって好き嫌いがあってはいけないと思うので、小豆と数の子に対する考え方を見直そう、と思った。普段何気なく食事をしているが、今回の講義を通して、「味を感じられる幸せ」「食べることが出来る幸せ」「味覚について知ることの大切さ」を感じた。



Vさん 

 島村先生の講義で実際にギムネマやミラクルフルーツのタブレットをなめたりしてみることで、楽しみながら味覚の仕組みをより詳しく知ることができました。
 まず、食事をして味を感じているのは「味蕾」という場所だということを始めて知りました。普段何気なく食事をしていて、おいしいと感じたり、まずいと感じたりするのも、舌いっぱいにある味蕾が働いているからなのです。島村先生が言われたように、そうしたおいしい、まずいはそれぞれの鍵の形があって、味蕾にもそれぞれの鍵穴があるため、それぞれが組み合わさったときに、その食べ物の味がするということです。舌にそのような複雑な構造があるとは驚きでした。また他の動物にも味蕾があることにも驚きました。なまずには約二十万もの味蕾があり、味蕾は、なまずの体表面全体にあるのです。なまずは味にとても敏感なのだ、と思いました。生きていくために味蕾も進化してきたのだと感じました。
 また、動物それぞれの主食によっても、味覚が異なるということも初めて知りました。島村先生が例えでライオンとコアラの話をされたときには感動してしまいました。ライオンは動物の肉が好物で食べているのかと思いきや、自分に足りない栄養を摂るために、しっかりと食べる順番を決め、まさしくフルコースのように食べているのです。コアラもあまり動かない動物で木の上でしか行動をしません。それに見合った食べ物がユーカリの葉だったのです。動物と人の味覚は、同じだと思っていましたが、全く違うのだと気づきました。
 動物と人の味覚の大きな違いは、人は今までの経験と学習によって味覚が作られていくことです。動物は生きていく上で必要なものがおいしいと感じます。よって、動物には食べ物に関して好き嫌いがないが、人は生まれてきてからの経験と学習によって、人それぞれ食べ物で好き嫌いがあるのです。好き嫌いのメカニズムを聞いて、第一印象が悪いと嫌いになるというのには、本当にそうだと思います。わたしは牡蠣などの貝類が嫌いなのですが、やはり見た感じの印象が苦手だからだと実感しました。しかし、貝類などに含まれている亜鉛は、新しい味蕾を作っていく働きがあります。今は嫌いだといっているものでも、体には必要なものであるので、しっかりと摂っていくことが大切だと思いました。
 最初に実験をしたギムネマやミラクルフルーツのように、一時的に本来の味覚を変える働きをする植物を味覚修飾植物といいます。これらは私が思っていたよりもとても多く、酸っぱいものを甘くするだけでなく、水を甘くしてしまうものまであるということに驚きました。こうした味覚修飾植物をうまく活用していくことが求められていると思います。ミラクルフルーツは西アフリカが原産地ですが、その土地の人々はミラクルフルーツを活用して、酸っぱいヤシのお酒を飲んだり、食べたりする際に用いています。また、ギムネマも原産地のインドでは糖分を吸収させないための薬としても使われています。このように、それぞれの味覚修飾植物の特徴や成分を理解し、それが何に有効なのか考えていくと、私たちが健康に生きて、食べ物をおいしく食べることができるために上手に使われていくことが進められていくと良いな、と思います。



Wさん 

 私は、今回の島村先生の講義を受けて味覚って面白いなと感じました。今まで毎日ご飯を食べてきたけれど、甘いと感じることや美味しいと感じることなどが当たり前だと思っていました。しかし実は、舌には味を感じる味蕾というものがあって、味の成分によって形が違い、そこに同じ形の成分が当てはまって味を感じることができていると知りました。味はただ舌の表面で感じていると思っていたから、このような仕組みが小さな舌の中にあるなんてすごいなあと思いました。またその味蕾はそれぞれ動物によって数が違い、人間が約6,000〜9,000個なのに対して、なまずは約200,000もあり、体の表面にもあると聞いて驚きました。他にもハエや蝶は手にも味蕾があることを知りました。しかしこれらにはきちんと理由があり、目が発達していないから味蕾で敵を感じ取ったり、卵を産む場所を見つけるために役立っていたりとそれぞれの生物が生きていく上で必要だからこうなっているとわかり感心しました。それは人間にも同じで、昔人間が狩りをしていた時代の影響が味覚にはあると知りました。例えば、酸っぱいものは腐ったもののシグナルで苦いものは毒のあるもののシグナルだったから、人間は今も酸味と苦味があまり好きではないということです。他には、ファーストフードなど油分の多いものを美味しいと感じるのは、昔は今のように食べ物が豊富に手に入る時代ではなかったから、飢え死にしないように体に油分を蓄えておくためだと知りました。このように味覚は、私たち人間が生きていく上でも大切な役割を果たしているのだと感じました。
 人の好き嫌いは、ただそれぞれの味の好みで決まるだけではなく、半分以上の理由は第一印象で、他にも食事中に怒られるなどの雰囲気や、経験が関係していることがわかりました。一度嫌いになってしまったものを、好きになったり食べたりすることは難しいことです。でも、それをできるだけ食べられるように近づけることができる方法もあると教えてもらいました。嫌いな食材の中でも新鮮で美味しいものを食べること、料理のアレンジを変えてみること、野菜などならば自分で頑張って育ててみることです。また自分が克服したいと思う気持ちも重要であると知りました。確かに、私も昔生魚のお寿司が食べられませんでした。周りの人たちには美味しいというので、自分もいつか食べてみたいという気持ちはありました。そのような中、小学5年生の夏に親戚の田舎に行ったとき、おじさんに少し高めのお寿司屋さんに連れて行ってもらうことがありました。そこで出してもらったお寿司を不安ながらに食べてみると、美味しいと感じることができました。それをきっかけに私はお寿司が食べられるようになりました。このような自分の経験もあったので、克服の方法を身近に感じることができました。やはり様々な食べ物を食べることは、人間にとって基礎であるし、健康に生活するためには必要なことです。私は保育者という目線から考えて、人間の基礎が育つ時期である幼児期にしっかりとした食育をすることが大切だと改めて考えさせられました。様々な食べ物を美味しいと感じてほしいし、そうすれば食べることも楽しいと感じることができると思います。保育所などでも、昼食を楽しい環境にすることを心がけることや、子どもたちに自分たちで育てた野菜を食べさせることができればいいなと考えています。
 ミラクルフルーツは話には聞いていたけれど詳しくは知らず、ギムネマは初めて知りました。このような味覚を一時的に変えることができる植物があることを知って、すごいな、面白いなとは思ったけど、何に役立つのかはわかりませんでした。しかし講義を聞いていると、例えばミラクルフルーツは糖尿病の人に役立つと話されていました。甘いものを食べてはいけないけど食べたいというとき、ミラクルフルーツを使って酸っぱいものを甘く感じることができます。それを聞いて「は〜なるほど!」と感心していました。食事の制限がある人も植物の力を借りて、食べることを楽しめるようになることはとても素晴らしいことだと思います。
 講義ではこのように沢山のことを教えてもらいました。その中には保育に役立てられることもありました。食や味覚に対する私の考えも少し変えられました。これからの生活の中でもこの講義で知ったことを生かし、家族や周りの人に教えてあげられたらいいなと思います。