私は、今回の島村先生の講義を受けて味覚って面白いなと感じました。今まで毎日ご飯を食べてきたけれど、甘いと感じることや美味しいと感じることなどが当たり前だと思っていました。しかし実は、舌には味を感じる味蕾というものがあって、味の成分によって形が違い、そこに同じ形の成分が当てはまって味を感じることができていると知りました。味はただ舌の表面で感じていると思っていたから、このような仕組みが小さな舌の中にあるなんてすごいなあと思いました。またその味蕾はそれぞれ動物によって数が違い、人間が約6,000〜9,000個なのに対して、なまずは約200,000もあり、体の表面にもあると聞いて驚きました。他にもハエや蝶は手にも味蕾があることを知りました。しかしこれらにはきちんと理由があり、目が発達していないから味蕾で敵を感じ取ったり、卵を産む場所を見つけるために役立っていたりとそれぞれの生物が生きていく上で必要だからこうなっているとわかり感心しました。それは人間にも同じで、昔人間が狩りをしていた時代の影響が味覚にはあると知りました。例えば、酸っぱいものは腐ったもののシグナルで苦いものは毒のあるもののシグナルだったから、人間は今も酸味と苦味があまり好きではないということです。他には、ファーストフードなど油分の多いものを美味しいと感じるのは、昔は今のように食べ物が豊富に手に入る時代ではなかったから、飢え死にしないように体に油分を蓄えておくためだと知りました。このように味覚は、私たち人間が生きていく上でも大切な役割を果たしているのだと感じました。
人の好き嫌いは、ただそれぞれの味の好みで決まるだけではなく、半分以上の理由は第一印象で、他にも食事中に怒られるなどの雰囲気や、経験が関係していることがわかりました。一度嫌いになってしまったものを、好きになったり食べたりすることは難しいことです。でも、それをできるだけ食べられるように近づけることができる方法もあると教えてもらいました。嫌いな食材の中でも新鮮で美味しいものを食べること、料理のアレンジを変えてみること、野菜などならば自分で頑張って育ててみることです。また自分が克服したいと思う気持ちも重要であると知りました。確かに、私も昔生魚のお寿司が食べられませんでした。周りの人たちには美味しいというので、自分もいつか食べてみたいという気持ちはありました。そのような中、小学5年生の夏に親戚の田舎に行ったとき、おじさんに少し高めのお寿司屋さんに連れて行ってもらうことがありました。そこで出してもらったお寿司を不安ながらに食べてみると、美味しいと感じることができました。それをきっかけに私はお寿司が食べられるようになりました。このような自分の経験もあったので、克服の方法を身近に感じることができました。やはり様々な食べ物を食べることは、人間にとって基礎であるし、健康に生活するためには必要なことです。私は保育者という目線から考えて、人間の基礎が育つ時期である幼児期にしっかりとした食育をすることが大切だと改めて考えさせられました。様々な食べ物を美味しいと感じてほしいし、そうすれば食べることも楽しいと感じることができると思います。保育所などでも、昼食を楽しい環境にすることを心がけることや、子どもたちに自分たちで育てた野菜を食べさせることができればいいなと考えています。
ミラクルフルーツは話には聞いていたけれど詳しくは知らず、ギムネマは初めて知りました。このような味覚を一時的に変えることができる植物があることを知って、すごいな、面白いなとは思ったけど、何に役立つのかはわかりませんでした。しかし講義を聞いていると、例えばミラクルフルーツは糖尿病の人に役立つと話されていました。甘いものを食べてはいけないけど食べたいというとき、ミラクルフルーツを使って酸っぱいものを甘く感じることができます。それを聞いて「は〜なるほど!」と感心していました。食事の制限がある人も植物の力を借りて、食べることを楽しめるようになることはとても素晴らしいことだと思います。
講義ではこのように沢山のことを教えてもらいました。その中には保育に役立てられることもありました。食や味覚に対する私の考えも少し変えられました。これからの生活の中でもこの講義で知ったことを生かし、家族や周りの人に教えてあげられたらいいなと思います。