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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2009/11/24に実施した日本福祉大学 健康科学部1年 作業療法・理学療法専攻の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 今回の講義を聞いて私は味の感じ方について面白いと感じました。味を味蕾で感じるという事は聞いたことがあったけど、味蕾についての細かい話葉聞いた事がなかったのでとても興味深かったです。その中でもプリントに載っていた味覚地図が間違いというのは初めて聞きました。今までこの図を信じていたので、驚いたけど先生が言っていたようによく考えてみれば、甘い、苦いなどの味覚は舌全体で感じていると思いました。また、味蕾は1つ1つがそれぞれ1つの味しか感じないという事も初めて知りました。味蕾は舌と喉にかけて何千個もあるけど、1つ1つにしっかり役割が決まっていて人間の体は不思議だなと思いました。
 もう1つはやはりミラクルフルーツについてです。今までにミラクルフルーツで酸っぱいものが甘くなるという話は聞いた事があったけど、自分で食べてみたのは初めてでした。確かに甘くなってすごいと思いました。また、スクリーンに出されていた絵での説明はとてもわかりやすくてしっかり覚える事ができました。これからミラクルフルーツを食べる事はないと思うのでとてもいい経験ができました。
 最後に印象に残ったものは好き嫌いのメカニズムについてです。人の好き嫌いはなぜあるのだとうと思っていました。だけど、メカニズムがしっかりある事を初めて知りました。メカニズムをしっかり聞いたけど、それでも人の味覚がそれぞれ違うのはよくわからなかったので、奥が深いんだなと思いました。私はまだあまり味覚の変化がないのでこれからどんな風に変わっていくかが楽しみです。
 今回の味覚についての講義では、本当にいろいろな「初めて知る事」がありました。これから味覚の事をどこまで勉強するかはわからないけど、今回覚えた知識はしっかり記憶しておきたいです。また、どこで使えばイイかはわからないけれど、この智識を活かせる場があったら活かしていけたらいいと思います。
 味覚修飾植物は今後さらに研究が進められていって、今わかっている以上にいろいろな味覚を変化させるものがでてくると思います。そうすれば今まで以上に味覚というものがわかっていくと思います。そうなっていってくれるともっと面白くなっていくと思うので、発展していってくれればイイと思っています。
 講義ありがとうございました。



Bさん 

 今回島村先生の講義を受講して、ヒトはうまくできているなぁと感じました。
 まず始めに食べたギムネマの葉の味覚体験は初めての体験で新鮮なものでした。砂糖を食べても甘みを感じず、本当に砂を食べているようなジャリジャリした感覚しかありませんでした。味覚障害になるとこんな風になるんだなぁと思うと、絶対になりたくない病気だと思いました。味細胞は生まれ変わるのに亜鉛を必要とするので、亜鉛が多く含まれる食品を摂らなければいけないと思いました。それと同時に大学生になってより多く利用するようになったコンビニエンスストアやファーストフード、インスタント食品を控えるように心がけようと思いました。
 次に、味を感じるメカニズムについて、味蕾の存在を知りました。味蕾は有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭にあり、糸状乳頭にはありません。しかも、舌にあるだけでなく、口内の上部や、喉の奥の方まであり、そんなところでも味を感じていて意外な事実でした。また、生物によって味蕾の数、付いている場所、役割が違う事を知りました。それぞれの生物が環境に適応するために進化していて現在の形まで変わってきたんだなぁと思いました。ナマズは皮膚などに、チョウチョに手に味蕾があると聞き、なぜヒトは口内や喉にしか味蕾がないのかなぁと思いました。進化の過程で口に入れるまでに安全なものかどうかを判断できるようになったのだろうと考えました。
 私は大学生になった今もピーマンが苦手です。先生は講義の中で苦味は毒のシグナルであり、酸味は腐ったもののシグナルとおっしゃってみえました。私がピーマンを食べられないのは、第一印象と経験が関与しているのかなぁと思いました。小さい頃に怒られながらピーマンを食べた思い出があります。少し前までは、ピーマンを食べると涙が出てくる事もありました。最近、克服しようと思い、なるべく小さいものでも食べるようにしています。食事のときに怒ったりする事は、食事がおいしい、おいしくないに関わらず、”怒っていた”という印象を与えてしまい、より好き嫌いを増やしてしまうので、よくないと思いました。子どもが苦手な食べ物を、身の回りの人がおいしそうに食べていたら、食べても大丈夫なものだとわかるし、食べてみようと思えるので大切な事だと思いました。
 講義を受講して、食育がどれほど大切であるかを考えさせられました。自分で体験した疑似体験は、より味覚について興味を持つきっかけになりました。味覚障害を体験する事は、メディアで叫ばれているのを何度聞くよりもリアルに感じられ、貴重な体験をさせていただけました。ありがとうございました。



Cさん 

 今回島村先生がしてくださった講義によって、ギムネマやミラクルフルーツなどの味覚修飾物質に興味を持った事はもちろん、日常、私たちが口にしている食べ物への見方が大きく変わりました。大学生になってから私はカップラーメンを食べたり、外食やコンビニで食べたりする事が多くなりました。しかしそのような生活は亜鉛不足になるため味覚障害になりやすいという事を今回の講義で初めて知りました。やはり家でしっかり栄養のとれた食事を食べる事が必要だなと思いました。また近年若い女性が味覚障害になりやすいという事を知って調べてみたところ、ダイエットが原因でした。もともと女性が好むパンや淡色野菜のサラダ、乳製品、果物、アイスクリームやケーキには亜鉛や鉄が少ないのに、その上無理なダイエットで少量しか食べない、という事が女性に多い理由だそうです。自分も味覚障害に陥りやすい立場だとわかって、よりいっそう食生活に気をつけようと思いました。また、島村先生の話を聞いていて特に印象に残ったのが、ビールの話でした。子供はピーマンやコーヒーなど苦いものが苦手で好きではないが、大人になるとビールやコーヒーなど苦いものがおいしく飲めるようになるという事に疑問を抱きながら生活を送ってきました。特に大学に入ってからはブラックのコーヒーをおいしく飲む友達がいたり、ビールをおいしいといって飲む先輩がいたりして、私にはビールやコーヒーの良さが全然わかりませんでした。きっと私にはまだ苦いものでも安全であるという知識や経験が少ないのだと思います。いつかはスタバで苦くておいしいコーヒーを友達とおしゃべりしながら飲んでみたいです。伏木亭さんの「味覚と嗜好のサイエンス」という本で興味深い事が書いてありました。ビールのつまみはなぜ枝豆やポテトなのかという事です。確かに何でビールのつまみには塩辛いものが多いのか不思議です。答えは今回講義で習った生理的欲求に基づくおいしさでした。ビールにはカリウムが多量に含まれていて、カリウムを多量に摂取すると、血液中のナトリウムが薄まってしまいます。だからビールを飲むと体にとって大事な働きをするナトリウム、つまり塩分が摂りたくなるのです。話は変わりますが、私はパフェやソフトクリームを食べると無性にフライドポテトや唐揚げなどの油っぽいものが食べたくなって、いつもポテトにソフトクリームをつけながら食べます。これも生理的欲求に基づくおいしさなのでしょうか…。
今回、実際に食べさせてもらった味覚修飾植物は味が変わって面白いというだけではなく、糖尿病患者の治療にも使われるようになると知って、将来への期待が広がりました。しかし日本での栽培は月日がかかり難しいそうなので、今後研究を頑張ってもらいたいです。今回は貴重な体験をさせていただいてありがとうございました。



Dさん 

 私は島村先生の講義を受けるまで、味覚について深く考えた事もなく、おいしいと思うものは好んで食べ、自分自身がまずいと感じたものは食べずに食事を楽しんできました。そんな私が最初に興味を持ったのは、味蕾の数についてのお話でした。成人では、およそ6000〜9000個存在している味蕾が、赤ちゃんでは、約12000個あると聞き、その意外性に驚きました。赤ちゃんはミルクやおかゆなどの比較的、刺激が少なく味もまろやかなものを食べているイメージがあったので、味蕾というのは大人になるにつれて、体の成長とともに、増加していくのであろうと考えていたからです。今思い返してみると、私も保育園の頃は、ピーマン、ホウレンソウ、セロリなどの苦味のあるものが嫌いで、食べる事ができませんでしたが、高校に入った頃には、不思議と自然に食べる事ができるようになり、今では何の抵抗もなく食べています。これも、それらの植物が体にとって安全で、よいものだと理解できたからだと納得しました。そして、赤ちゃんの味蕾の数が多いのは、危険なものを食べてしまうのを防止するためだと知り、人間の体は、うまくできているなと改めて感じました。味覚について知る事で、赤ちゃんがおもちゃを誤って食べてしまわないようにおもちゃに苦味成分を塗ったり、子供に爪噛みをやめさせるように、爪にも同じように苦味成分を塗るなどの工夫次第でどんどん応用していく事ができる事にも気がつきました。
 次にミラクルフルーツでは、酸っぱいものを甘く感じ、ギムネマでは甘みを感じなくなるという体験をした時のことです。今までにこのような体験をする機会がなかったので、味覚障害体験が、こんなにも簡単にできてしまい、始めは信用してませんでしたが、自分が体験してみると、甘味の感じない砂糖は本当の砂のように、レモン果汁入りヨーグルトや、グレープフルーツジュースは、甘くおいしく感じ驚きの連続でした。私は、食事が毎日の楽しみで、もし、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を正確に感じることができなくなってしまったら、楽しみが減ってしまうので、普段から加工食品やファーストフードに頼り過ぎず、昔から日本で親しまれている海草そばなどの亜鉛を多く含む食品を取り入れていきたいと思います。
 近年、メタボが話題になり、5人に1人は糖尿病と言われていますが、ミラクルフルーツなどの甘味誘導物質を使用することによって、甘いものを制限されている糖尿病患者様が、実際は甘みを抑えてあるケーキなどのデザートをおいしく楽しく食べることができ、そして満足感も得られるので、我慢するストレスの改善にもつながって、病気を治そうとする意欲も出るだろうなと思いました。将来新しい甘味剤の開発が進み「食べて」生活習慣を改善していくことができたらいいなと思います。
 これからは、味を感じることのありがたさを忘れず、味覚障害を引き起こさないためにも、自分自身の食生活を改善していくことが大切だと感じました。



Eさん 

 今回の講義を受ける前に、私は一度、島村先生の講義を受けたことがある。その時はただ単に、ギムネマによって甘みがなくなった、ミラクルフルーツによってレモンが甘くなったという、それだけの感想しか持てなかった。だが、今回は、この講義の前に少し味覚のことなどについて触れていたために、とても興味深い内容だった。そして味覚について、私は無知であったと感じた。まず、”食べ物が唾液と混じる”ことが味覚において重要だということを初めて知った。また、味蕾が乳頭の中にあるということも恥ずかしながら初めて知った。ここで1つ疑問に思ったことが、解剖学の授業では、味蕾は有郭乳頭と葉状乳頭にあると教えてもらったが、今回の講義では糸状乳頭だけに味蕾がないと教えてもらったということである。私の聞き間違いなのか、それとも認識の違いなのか、興味深いことであるので、教えていただけると嬉しいです。
 私たちの味蕾は、乳頭が舌部にあるので、すべて舌部にあると思っていたが、実際には舌全体に7割、残り3割は上あご、喉に存在するとわかった。また、赤ちゃんの味蕾が成人より多い理由はとても納得できた。動物にとっての味覚は島村先生がおっしゃったコアラの例で、”生きていく上で役に立つものがおいしい”ということが納得できた。
 人にとっての味覚については、資料の表を見たときに、甘味、塩味、うま味に対する舌の感度が”低い”となっていたので、不思議に感じた。だが、それらの味は、人にとって重要なもの(栄養となるものなど)であるために、少量では感じないようになっているという私たちの身体の構造の素晴らしさを感じた。また”辛み”は体性感覚として、神経を刺激して起こるということも初めて知った。よく考えてみると、わさびや唐辛子などは、口の中に入るだけでなく、目の周りや口の周りについてしまうだけでヒリヒリした感覚を覚える。
 動物にとっての味覚に対して、人にとっての味覚は”経験と学習”であることも納得できた。好き嫌いのメカニズムについても納得できた。なぜなら私自身ネギが嫌いだが、その理由はネギを食べた時の経験であるからだ。
 油脂によって脳で快感物質が出るとわかり、そのためにポテトチップスなどが食べたくなるわけもわかった。
 私たちにとってのおいしさは人それぞれであるが、文化に合致したおいしさというのはすべて共通するのではないかと思う。それは、小さな頃からずっと食べてきた”味”であるし、その味が私たちの味覚の原点であると考えるからである。
 また、近年の味覚障害については恐怖を覚える。味を感じられなくなったら、食欲はなくなり、食に対する興味が薄れ、それによって二次的な障害を起こしてしまうのではないかと考えたからである。やはり、亜鉛を多く含む食品を多く使う日本食を食べることは、私たちの健康を保つ上で重要であると感じた。
 まだ発見されていない味覚修飾植物が多数存在するとのことで、これから発見されていくに従い、近年増加している糖尿病患者や、肥満に対して効率的に使用されていくといいと思う。また、味覚修飾植物に対応できる食品をいろいろと紹介してもらったが、全て見た目がよかった。そのような食品を作るのは難しいということだが、これから増えていくことを願いたい。そして糖尿病患者などのQOLの向上につながるといいと思った。