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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2009/05/08に実施した中京大学 心理学部1年の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2



Aさん 

 講義の内容について触れる前に、1つ印象に残っていることについて述べる。講義が聞きやすかったという事だ。試食を最初と最後に行い、間に講義を挟むことで、聞き手の興味をひきつけたまま逃す事がなかった。講義自体も、わかりやすくまとめられたプリントに沿って進められたため、内容を整理しやすく、聞き逃して置いていかれるということもなかった。要所要所に余談や冗談を入れて飽きさせないようにすると共に、後でレポートを書いてもらうということで、注意を向けさせた。このような1つ1つのことは、多くの講義を様々な人を対象に行っている場数の多さを表していた。私も業を盗みたいと思った。
 次に講義の内容についてであるが、味覚障害ついて改めて考えさせられた。それまでにも、若者の味覚障害者が増加している事や、それに伴い亜鉛が注目されている事は知っていた。話題になっていたこともあり、我が家にも亜鉛のサプリメントが食卓に置かれたりしていた。しかし、なぜ亜鉛が重要なのかや、実際にどのように味覚障害が起こるかということを真剣に考えた事はなかった。今回、ギムネマの味覚修飾によって、甘味を感じない状態を体験して、これほどまでに気分の悪いものなのかと思った。そこで、味覚障害が深刻なのだとやっと理解できた。
 人間の好き嫌いは、生理的欲求、慣れ親しみ、メディアの情報、薬理学的なおいしさの4つが複雑に絡み合って形成されるのだと、今回の講義で知った。私自身は、好き嫌いがほとんどない。高校まではどうしてもリンゴが食べられなかったのだが、、大学に入り、気持ちを切り替える思いでたべてみたら意外とおいしいと思うことができ、克服する事ができた。思い返せば、幼い時にリンゴジュースばかり飲んでいて、親に怒られたことがある。加えて、皮を剥いてから放っておいて茶色くなったリンゴを食べて嫌な思いをし、それで私はリンゴ嫌いとなってしまった。どちらも講義でやった好き嫌いのメカニズムに当てはまる。さらに、一度嫌いと思うと他人に言うようになりリンゴが嫌いなのがアイデンティティと化してしまっていた面もあった。だから、やはり自分が思い切って直そうと思うことが大事なのだと思う。もう1つ気が付いたことがある。私には3歳年下の弟がいるのだが、かなりの偏食家である。私は、中学に入るまで親が食生活に厳しく、インスタントラーメンやポテトチップスは禁止されていた。しかし、私が中学生になることで自然と規則が弱まりそれと同時に弟もそういった食品を摂取するようになった。思えばその時弟は9歳であったので、味覚の形成がきちんと行われなかったのではないかと考えられる。実際9歳の弟はインスタントラーメンに興味津々でたくさん摂取してした。その時に、味覚の形成は9歳から12歳までに済むという事を知っていればと思うと悔しい。ただ私が興味を持ったのは好き嫌いの直し方だ。偏食家の人は確かに、子供の頃に形成されたものなので、本人にとってはそれが当たり前の感覚だと思う。しかし、講義にあったように、上記の4つのおいしさを考慮すれば、4つも要因があるのだから、直るのではないかと考えられる。好き嫌いがない方が人生と楽しめるのは明らかであろう。だから多くの偏食者に考えを改めてほしいと思う。
 糖尿病や肥満、摂食障害の人にとっても希望を与える味覚修飾植物であるが、今回は味覚障害に焦点を置いてレポートを書かせていただいた。先に述べたように私はギムネマの葉を食べる事で、味覚について真剣に考えようのと思った。だから味覚の形成が成される前の子供たちにも、ぜひギムネマを食べてほしい。もっと一般的になったらもちろん消化のためにも利用したいが、子供たちに味覚障害の怖さを知ってもらうためにも使いたい。そのためには大人も伝統の手料理を大切にするなどの努力が必要であろう。



Bさん 

 私は高校の生物の授業で味覚の実験を行ったことがありました。高校で行った実験の内容は、舌は各部分ごとに感じることができる味が決まっているというのではなく、舌全体で味を感じるという説が正しいということを証明するものでした。その実験以来、舌や味蕾を含む感覚器に興味を持った私にとって、今回の味覚の知識、実験はとても充実したものとなりました。
 味覚というものは「食事をとる際に感じる美味しさ」としか考えた事がなく、赤ちゃんの味蕾の数からわかるように、自分にとって危険なものを察知する為だということを知り、驚き、感心しました。その味蕾も場所・役割が動物の目的ごとに異なっており、毒性の判断だけでなく、敵索にも利用される事にも、生物の進化の多様性を感じました。一般に言われている、大人になったら好き嫌いがなくなるという事例も、味蕾の数の減少によるものだったり、美味しい物はカロリーが高いというのも、生きるために必要であるからという理由があるからであったり、私たちの身の回りのことが話を聞いているだけで、解明されていく事がとても面白く感じられました。味と味蕾の関係を鍵と鍵穴に例える事で、私たちに理解しやすく伝えて下さり、実際に味覚修飾植物を体験させて下さるなど、私たちの興味を引く授業形体もとても勉強になりました。
 自分の実験結果を報告しますと、ギムネマの実験では、砂糖は砂を、チョコレートはバターを食べている感覚でした。ミラクルフルーツでは、はじめはとても酸っぱく、飲めるものでなかったレモン果汁入りヨーグルト、グレープフルーツジュースがとても甘く感じられました。しかし、ギムネマのように味蕾(鍵穴)を封じてしまうわけではないので、微かに酸味も感じられました。こういった味覚修飾植物は、現在糖尿病患者に利用され、今後医療の現場だけではなく、日常生活にも利用されるようになる事を期待しています。
 味覚修飾植物の実験は、単純に面白いと感じましたが、同時に恐怖も感じました。甘いものが甘く感じられなくなる。この症状は味覚障害として実際にあるのもで、若者を中心にここ数年、増加の傾向にあるようです。1人暮らしの私は、味に異常を感じる人が周りにいないので不安を覚えました。亜鉛の摂取を心がけたいと思います。
 身近な事であるが、考える事があまりなかった味覚。座学と実験を通し、味を感じるメカニズム、味覚障害の恐ろしさを学びました。味覚は五感全てを使って感じるということを利用した、例えばステーキ屋の演出など、私たちが気が付かないうちに恩恵を受けている工夫に、これから目を向けた生活を送りたいと考えます。日常生活、生命活動と密接に関わりあっている味覚。その味覚について考える良い機会であり、その場を提供してくださった島村光治先生に、感謝と御礼を申し上げます。
 酸っぱい和菓子の開発とまではいきませんが、グルタミン酸とイノシン酸を使った、うま味の相乗効果はこれからの生活に活用していきたいと思います。



Cさん 

 今回の講義を聞いて、最初と最後に行ったアンケートの結果が全然変わった。元々食べ物に対して興味がなかったわけではないが、更に関心を持った。
 はじめミラクルフルーツを使っての味覚実験をなぜ行うのか良くわからなかった。ただ単に、ミラクルフルーツの作用や構造を学ぶのかと思ったが、実は味覚や食の大切さをミラクルフルーツやギムネマを使う事によって、仮味覚障害を体験する事で実感する意図があるとわかった。
 いつものような受け身で終わってしまう授業と違い、自分たちも全て体験できたのが、すごく新鮮で楽しかった。
 ギムネマも食べる前やあまり効果は期待してなかったが、砂糖がただの砂のような、粘土のようになったし、驚いたのが、効果が何十分も続く事だった。勝手な考えで一回他の物を食べたり、唾液によって直ぐ効果は消えるものだと思っていた。ミラクルフルーツに関しては、その作用を利用して、生活に取り入れている国(民族)があったり、日本でも、糖尿病患者の生活習慣改善に取り入れられたりと、体に害があるわけでもないので、とても賢い使用法だと思った。
 講義の内容で9〜12歳の間に味覚が形成され、形成された味覚が変わることはほとんど無いと聞き、小さい頃の食生活の大切さを学んだ。現代人はファストフードなどを好んでよく食べているし、幼少期からこれら中心の生活をしている子供たちも増えてるのではないかと思う。親がそれを当たり前だと思っていたら、これからどんどん味覚障害やそれに近い子供が増えていくのではないかと思う。もっと1人1人、味覚について知識を持ち、場合によっては食生活の改善をしていくべきだと強く思った。



Dさん 

 今まで、味覚というものが人間にとって何のために必要であるか、ということさえ考えたことがなかった。食べ物を食べれば、当たり前に感じる「味」。その味を感じる仕組みについて今回の講義を聞いて理解することができ、そして味覚と体の関わりについても学ぶことができた。
まず、私が興味を持ったことは、味蕾について。私は味の判別方法は今回の資料にも載っていたように、味覚地図のようなものがあって、その場所でしか特定の味を判別できないと今まで間違って覚えていた。しかしそうではなく、人間には味蕾が舌や喉、また上顎などにあり、鍵と鍵穴の関係で味を脳に伝えていることを初めて知った。またその味蕾は、動物によって数、役割は様々である。ナマズに至っては人間の2倍以上も味蕾があり、場所も人間のように、体の中だけでなく、皮膚にも存在していることに驚きであった。これはナマズの生活している環境に大きく関わっていて、暗い場所で生活しているナマズにとって味蕾は視覚の役割も果たしているのである。これに似ているのが人間の赤ちゃん。赤ちゃんは私たちと違って、見て、食べていいものかいけないものかを判断することができない。そのため味蕾が成人よりも多く、変な物を飲み込んだりしないようになっているのである。
そして今回の講義のメインである味覚修飾植物を使った味覚体験。はじめにギムネマを使った体験では、ギムネマに含まれるギムネマ酸が甘味用の味蕾に蓋をしてしまう形になり、甘味を全く感じないチョコレートは、私にとっては衝撃的な味であった。同じようにミラクルフルーツの体験も、今回はタブレットを使用したのだが、本当に驚かされっぱなしであった。
このような味覚修飾植物を使った体験をすることで、改めて味覚について考えさせられた気がする。最近色々な場面で取り上げられている、味覚障害。しかし、私もそうであったように、実際のところ味覚障害の恐ろしさについてほとんどの人があまり重く捉えていないのであると思う。そのために、このような疑似体験をすることで食生活の改善も考えられるようになり、そして私より小さい小学生の子たちも、このような体験をしているということなので、将来の食生活の問題についても大きな効果が期待できるのではないかと思う。また、味覚修飾植物は医学の場面でも使われ始めていると聞いたが、その活躍には大いに期待したい。またそれだけでなく、私の周りでもよく「ダイエットしたい」という声を聞く。無理なダイエットをして、逆効果になってしまったり、体を壊してしまった人を私も見てきた。だからそういう人に対しても、この味覚修飾植物をうまく生活の中に取り入れていくことで、健康的なダイエットを行えるようになるために使われてほしいとも私は思う。
改めて感じる味覚。今回の講義で味覚の奥深さ、そして体の神秘的な部分にも触れることができたように感じる。今回のことをきっかけに、これからの生活にどんどん活かしていけたらいいと思った。



Eさん 

 私たちは普段、自分たちの味覚について考えることなしに、食べ物を口にすることがほとんどだろう。私もそうだ。だから今までの人生で口に関する知識では、「口には味蕾がある」以外のことは何も知らない状態で今回、島村先生の味覚に関する授業を受講することとなった。
島村先生が「12,000個の味蕾を持つ人はどんな人か?」と質問をしたときに私も味覚に関して才能がある人と思った。赤ちゃんだと聞いたときは本当に驚いた。幼い頃、私もおもちゃの人形を噛んでいた記憶が微かに残っているが、なんとなく苦いイメージがあったのも覚えている。
人間以外の動物にも味蕾の数が多い動物や極端に少ないニワトリやヘビがいることも知った。だが驚いたのは、味蕾が舌以外のところにある動物だ。ハエの手を擦る行動は見慣れた光景だが、まさか手に味蕾があるとは思わなかった。
私が一番興味を持ったのはうまみの相乗効果である。今まで食べ合わせが悪い食品について勉強したことはあったが、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果で6.5〜9倍ものおいしさアップが得られることにとても感心した。私は最近料理を多くやるようになったので、相乗効果を利用してみたいと思った。
私には嫌いな食べ物がある。例を挙げるとたくさんあるのだが、一番に挙げられるのは、「キウイ」だ。何かトラウマがあるわけでもなく、嫌なイメージがあるときに食べたわけでもない。理由はわからないが、とりあえず、食感と酸味と甘味の組み合わせが私は苦手なのだ。好き嫌いのメカニズムの1つとして、雰囲気などが挙げられたが、食べ物以外にも、悲しいときに聴いた曲を聴くと悲しくなったり、記憶に残るくらい嬉しい事があった日に来ていた服を好んだりすることが私にはある。それらのように、雰囲気とその場における状態の印象は強いと考えている。無理に嫌いな食品を食べることは個人的にはいいことではないと思うが、嫌い意識をなくそうと思って食べることが必要だと思う。
また私は、ミラクルフルーツやギムネマなど、味覚を変化させる(島村先生の説明では、鍵と鍵穴の関係を変化させる)食べ物を今まで食べたことがなく、初めての経験だったので、非常に新鮮な経験をしたと思う。そして、味を変化させることにとどまらず、それらの変化を活かして、何かを得られたら(カロリーオフのデザートのように)もっと世界は広がるだろう。
正直、はじめは知識も関心もなかったが、今回受講して、味覚に関する今後の未来の変化に自分も関心を持って知りたいと思った。