私は以前「ミラクルフルーツ」という言葉を聞いたことがあったので、この講義が始まる時からワクワクしていました。講義中は話もとても勉強になり、体験して自分で実感するという今までにない講義の形でした。なので講義は今でもとても印象に残っています。
講義を受けてわかったことはたくさんあります。まず味を感じるという仕組みです。これは解剖学の講義で既に習ったところでしたが、正直その時間内ではわかりませんでした。しかし、小学生でもわかるようにまず食べ物の成分と味蕾をカギとカギ穴の関係に例えたのがとてもよかったです。今まで味蕾は"味を感じ取る"というイメージしかなかったのでこの例えでよくわかりました。私は人間の中で一番味蕾が多いのは「ソムリエ」だと思いました。しかし答えは全く違って赤ちゃんでした。ソムリエは脳の電気信号が優れているだけで、味蕾の数は関係していませんでした。赤ちゃんが多いのは何でも口に入れてしまうからと聞いて納得しました。逆に一番味蕾が少ないのはヘビなのには予想と当たっていました。ナマズは体全体に味蕾がついているのは味で"相手を確認するため"と知った時は、もし自分がナマズの前に現れたらどんな味をしているのだろうと思いました。私はライオンのような肉食動物たちがとても頭がいいと思いました。私は"肉を食べる動物"と書くので肉しか食べないと思っていました。しかし、最初に食べるのは最も栄養が高い小腸で、次に肝臓、すい臓、そして最後に筋肉という順番でした。動物たちは生きていく上で役に立つものをまずはじめに食べて、私たちがいつもおいしく食べている肉は動物たちにとっておまけなのです。動物が肉を食べ過ぎないのは体が重くなって狩の時に失敗するのを防ぐためなのです。人間はこれの全く逆だと思いました。食欲だけ満たして、今、自分に必要な栄養を摂っていないのです。こんな人たちや私も、動物たちを見習わなければならないと思いました。人にとっての味覚では生物的意義の酸味が腐廃物・熟していない果実のシグナル、苦味が毒物のシグナルというのは昔テレビで見た事があったので、これは2度目でした。あと私の中では味というのは甘味・塩味・酸味・苦味・辛味だったので、うま味だと聞いたときは驚きました。辛さは味ではなく痛みというのも驚きました。
好き嫌いのメカニズムの時は私は関心を持ちました。なぜかというと妹がとても好き嫌いが多く、私はラーメン屋のバイトをしているのですが、お客さんが食べ終わった皿を片付ける時、とても食べ残しが多いからです。妹にも、食べ残しをするお客さんたちにも共通点がありました。それは、食事中が楽しくなさそうなのです。これは講義中に習った「雰囲気」が関わってくると思います。お客さんに克服してもらう事はできないので、せめて妹には島村先生から教えてもらった克服法で好き嫌いをなくさせたいです。私にも嫌いなものがあります。それはコーヒーです。あの苦さがどうしても舌が受け入れません。ずっとコーヒーは飲めないと思っていましたが、二十歳くらいから苦さの美味しさを感じるようになると聞いて安心しました。人にとっての美味しさでは、体内の欠乏した栄養素は美味しいと感じるのは、今まで部活をやって汗をかいたりしたときにそう思っていました。小さい頃から慣れ親しんだ味が美味しいのはその通りだと思います。私の家は基本、味が濃いのでそれが美味しさになってしまいました。外食などでも美味しい基準が濃い味なのです。体には薄い味のほうがいいと聞くのですが、9〜10歳で好みが決まってしまうのでもう手遅れだと思いました。
味覚障害という病気はあまりならないというイメージでしたが、毎年24万人もなってしまうと聞いてとても深刻な問題というのに気付かされました。味を感じることができないなんてとてもかわいそうだと思います。
私がこの講義で一番興味を持ったのはミラクルフルーツとギムネマです。私はよく砂糖をそのまま食べる癖があるので、スティックシュガーも普通に美味しかったです。しかし、ギムネマの葉をかじって、舌全体になじませてから食べると砂のようでした。全く美味しくなかったのです。これを感じたとき、砂糖もチョコも食べたくなくなりました。ミラクルフルーツの方では生きてて久々に感動しました。私は酸味がとても苦手でグレープフルーツジュースなんかは飲む度にゾッとしていました。しかしミラクルフルーツを、これも舌全体になじませてグレープフルーツジュースを飲んだら、砂糖がたくさん入った果汁30%くらいのオレンジジュースのようでした。とてもおいしかったです。ミラクルフルーツは低カロリーで安全に甘い味を楽しむ事ができるけど、ギムネマは使い道があるのか考えてみたら、食欲を抑えられると思う、もし糖尿病や肥満の人たちが「甘い物がどうしても食べたい」という時に、このギムネマを食べれば甘い物を口に入れた瞬間美味しさがないのでそこで食欲がなくなると思います。
私はこの講義でいろんなことを知って、体験して、とても楽しかったです。この講義で学んだ知識をこれから自分の子供ができて、好き嫌いがでてきてしまった時に役立てたらいいと思います。本当に楽しい講義をありがとうございました。