ミラクルフルーツ味覚修飾研究サイト(ミラクルフルーツ・味覚・ギムネマ・ミラクリン・食育・ミラクルフルーツ)

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■ 参加者の御感想


参加者の御感想

2008/5/13に実施した上越教育大学3年・大学院の皆さんのレポートです。

講演風景1 講演風景2


A・BクラスC・Dクラス大学院


■A・Bクラス

Aさん 

 今回の講義では、まず「ミラクルフルーツ」について学ぶ事ができた。私はいつだったか覚えていないが、ミラクルフルーツというものを聞いた事があった。でも、それがどんなものかわからず、「珍しい果物なんだな」とずっと思っていた。今回、ミラクルフルーツが甘味誘導物質(酸っぱいものを甘くする作用)であること、そしてこのような味覚修飾植物が、糖尿病や肥満などに対するものとして研究されている事がわかった。もしこれらが、近年増加している糖尿病患者や肥満の人を助ける存在になるならば、その価値は非常に大きいものだと思う。講義では身をもってその効果を体感する事ができたし、うまくすれば本当に世の中に出回るのではないかと思う。
 また、味覚地図が間違い(大まかにはあっているかもという事だが)ということに驚いた。恥ずかしながら、私は子供の頃知った味覚地図を信じきっていた。もし子供に教える立場になったときに、間違った事を教えることにならずにすんで本当によかったと思う。
 私は講義でも述べられていた通り、やはり味覚障害のことにちて考えなくてはならないと思う。近年の加工食品の増加と、そればかりに頼る食生活の広がりは大きな問題だと思う。その事を伝えるのに、例えば今回の講義でやったような味覚修飾植物を使った授業など、子供の記憶に残すのに効果的だと思う。私の場合ではあるが、何かを食べる事はとても身近な事だし、舌も自分にあるものだからとても面白かったし、興味が湧いた。味覚の仕組みを知る事によって、その大切さを知り、それが食育にもつながるかもしれない。いきなり「食を見直せ」などと言うのではなく、まずは自分の味覚について知り、そこから自ら考えていくべきだと思う。
 最後に感想だが、味覚修飾植物の体感をしたり、新しい発見(私にとってのだが…)をしたりして、とても楽しい講義だった。味覚の事で、今まで考えた事の無いような点を学べた。私は、味覚について専門的な事はほとんど知らないが、それでも大切だという事は心に留めていきたいし、自分の子供にも伝えたいと思う。
 ありがとうございました。



Bさん 

 授業に参加して、1番感動した事は、体験しながらの講義であったということだ。教室に入ると、机にレモンや飴玉が入った袋が用意されていた。これを使って何をするのだろうかと、とてもわくわくした。何をするのかという事はそのときはわからなかったが、この授業は話を聞くだけでなく、何かを体験する事ができるのだろうと思った。聞くだけの講義となると、なかなか集中して90分間を過ごすことは難しい。だから、自分も授業をする立場となったら、何か授業う受ける側が体験できたり、実験できたりするようなものにしたいと感じた。今回の授業は、味覚教育という事で、実際に口を使う事で、より一層授業で伝えたい事が伝わるのではないかと思う。最初に、ギムネマの葉っぱを食べ、飴玉をなめたときに、甘くないと感じたところで、この授業にすっかり入り込んでしまった。授業の導入の部分で、そのような体験的な活動をする事も重要だと感じた。
 授業の中で、自分が知らなかった事や、驚いたことがたくさんあった。まず、味を感じる仕組みについてであるが、私はこの講義を受けるまで、舌には味を感じる部分が分かれていると思っていた。それは、小学校3,4年生くらいのときに、同じクラスの誰かが夏休みの自由研究で、味覚について調べていてその中で、模造紙に味覚地図のようなものが書いてあった記憶があったからだ。味蕾で味が判別され、その味蕾にはそれぞれ感じる味が決まっているというのにも驚いた。味を感じる仕組みは、私にとって約10年ぶりの新しい知識の出会いだった。次に、様々な動物の味の感じ方についてである。ナマズには人よりもずいぶん多く味蕾があり、それは、濁った水の中で生活しているからだという話やコアラがなぜユーカリの葉を食べるのか、という話には驚いた。その動物の暮らし方、生活に食べること、味を感じることが大きく関係しているという事がわかった。味覚教室をする事で、その動物の特徴や、暮らしぶりまで考えられる事ができ、環境教育や理科の教育へもつなげることができると思った。味覚教育の可能性を感じた。また、好き嫌いのメカニズムなどは、将来小学校の教員を目指しているので、給食を食べるときにいろんなものを食べる事の大切さなどを伝えたいと感じた。
 この講義全体を通して、自分が教師になったら問い支店でいろいろなことを考える事ができ、とても有意義な授業だったと感じる。この授業で感じた、こうしたいと思う事を大切にしたい。また、島村先生は16歳の頃から、ミラクルフルーツ、味覚についての研究をされているという事で、味覚に関わるスペシャリストだと感じた。私も、自分の専門分野である教育に関して、様々なことを考えたり、調べたりしていきたいと思った。



Cさん 

1.講義で感じたこと、学んだこと、興味を持ったこと
 私が一番驚きを持ったのは、人間の持つ「味の感覚(味覚)」が変化することであった。
 舌でギムネマの葉っぱをすり潰しただけ…ミラクルフルーツのタブレットを舐めるだけで、感じる味が一変してしまった事は、もの凄い衝撃だった。それと同時に、生まれてこの方考えたことの無かった「味を感じる仕組み」について知りたいと強く思った。
 味蕾には味を感知し、判別する仕組みがある。それには甘味・塩味・酸味・苦味・うま味に対応する、味を感知する鍵穴のようなものがあること。その鍵穴をふさぐ形を持ったものがギムネマ酸、ミラクリンであるため、甘味が消えたり、酸味が消えたりするという事。また、人は、舌でのみ味を楽しんでいるのではなく、五感をフル活用して、目と鼻と耳と食感、すべてで味わっているのだと思うと、人の脳の不思議さを感じた。
 また、島村教授の講義の仕方は、みんなの気を惹きつけることが出来るとおもった。講義の中にも、しっかりと目で、口で感じながら、実感しながら学べる事は、どんな長い講義を聴くより、頭に残るものであった。

2.味覚について知ることの重要性
 味覚について個人個人が知ることは、私たちの食生活を見直す事につながる。味を味わうことをもう一度見直すことは、日本本来の食生活に近づく第一歩になるだろう。
 さらには、肥満患者のストレスの軽減や、乳幼児のしつけにも使えるであろう。素材そのものの味を隠してしまうという問題はあるものの、目先が明るいことが多いと思われる。

3.自分の意見、感想
 今回の講義を受けて、私自身もっと味覚について勉強したいと思った。今だから言える話であるが、私は高校時代から大学に入り、1人暮らしをする様になる今までずっと過食嘔吐に悩まされている。私にとっての食事は、ただただ体の中に食べ物をつめることに精一杯で、味どころか食感まで分からない状況が毎日繰り返されているように思う。
 その経験もあり、学校の中でわたしのように悩む子どもたちを支えたいと思い、この大学の心理コースに入ったが、いまだにどのように治したらよいのか分からない。
 もしも、味にもっと興味を持ち食べ物を「美味しい」と感じる仕組みを学べば自分自身のためにもこの病気で悩んでる人のためにもなるのではないかと感じた。
 もともとはダイエットから始まった摂食障害であるが、どんどん食物に依存するようになり今に至っている。きっと何か変わるに違いないと思う。



Dさん 

 味覚”という言葉をわたしたいが普段の生活の中で意識しているかというと、ほとんどの人があまり意識していないだろうと思う。わたしたちは食べ物や飲み物の味を感じ、おいしい、あるいはまずいといった表現をする。その味を感じるということを当然のように思っているわけだが、今回の島村先生の講義を聞いて、改めて“味覚”について見つめることができた。
 私たちが味を感じるのは、舌があるおかげだということを体のしくみを学ぶ上で学んでいるが、その舌には細かい構造があったことを私は初めて知った。よくよく考えれば、人間の体内の構造はわたしたちが思っている以上に複雑なものであるわけだが、その構造を深く学習することは、興味関心引くものだなと感じた。舌の構造について一番興味を持てたのは味蕾についてだ。
 @ 教科書などにある味覚地図は実際には間違いであって、甘味・塩味・酸味などの味覚を感じる場所は舌全体ではなく、味蕾がそれぞれ役割を分けて味を判別していること。
 A 生き物によって味蕾の数や場所は異なり、人間においては赤ちゃんと成人の味蕾の数が異なっていること。
など、なるほどと思うことがあった。赤ちゃんのときは味蕾の数がたくさんあるのに、大人になると6000〜9000に落ち着くというのを聞いて、ならば赤ちゃんのときにたくさん味の判別が出来るのであれば、それを用いてその子の将来に好き嫌いを少なくすること出来るのではないかと思った。また、ハエの手をこする行為が実は味を判断していたということも知れたので、講義には出てこなかった生き物はどのようにして味を判別しているのかという疑問を抱いた。機会があったら身近な生き物のしぐさに注目してみたいと思う。
 先に述べた好き嫌いについて。好き嫌いのメカニズムの話が講義中で出てきたが、自分の経験などを頭に浮かべながら考えるとなるほどなと思えた。第一印象で多くが決まってしまうのであればやはり、子供の頃に、極端には赤ちゃんの頃が重要だということを再認識するともに、自分の子どもに好き嫌いを持たせないようにするためにも、何か良い方法はないものかと考えさせられた。
 動物と人の味覚について。全ての生き物の味蕾の場所・数が違うことに関連して、動物と人の味覚が違うことも改めて本講義で理解できた。ユーカリに毒性があったことや、それを食べるコアラは1日に20時間以上も寝ていること。肉食獣が他の生き物の肉を食らっているのは実は内臓を食べたいからだということ。など、なるほど、動物の食するという行為・行動は生きていくことと直結し、それが動物の味覚であることを理解できた。一方の人の味覚は、現在は特にうま味であろうと思う。私たちは“おいしいもの”を食べられれば何か幸せな気分になれる。玉ねぎやにんじんなどを調理しておいしい料理を作り(おいしさを高める)、うま味を感じることが人間の味覚なのであろう。だが、日本がそのうま味の発見者であったということには驚いた。しかも、それが国際認知され、今があるというのも何か変な気がしてならない。また、人の味覚において、辛味が味覚ではなく、感覚(体性感覚)であることであることにも驚いた。確かに何か食べたときに「辛い!」と思うのは一種の反射だと言われればその通りだなと思う。これはかなり私の中で新鮮な事実だった。
 おいしさの4つの分類について。ポテトチップスとハンバーガーの話はとてもおもしろかった。というのも、ポテトチップスはなぜ多くの人が好むのかが理解できたからだ。脂肪になりやすいのが薬学的にわかっているからというのが、現在のメタボ社会においてなんとも皮肉な話だなと思った。
 最後に、ギムネマなどの味覚修飾植物について。本講義において、ギムネマ・あめ・レモン・ミラクルフルーツ(タブレット)を用いて試食体験をしてみたが、人の味をある意味で変えてしまう植物などがあったことにはすごく驚いた。パワーポイントの図を用いた説明では正直なところちょっと理解が難しかったが、先生の言葉と文章で頭の中を整理して考えると、そのしくみが見えてきた。そのしくみを理解した上で、この味覚修飾植物の今後を考えると、利用法はやはりわたしたちの生活の役に立つ方向に向けられるべきであろうと思う。資料にもあるように、味覚障害や糖尿病をかかえる人へ使用すれば、その人たちの生活の質の向上に一役かうことができる。今後も糖尿病などへの良薬を作ったり、薬品の投与による治療と平行して味覚修飾植物などをうまく利用できれば良いのではないかと思った。

<試食に関する感想>
 試食体験では、苦すぎてギムネマを舌全体に広げることが出来ず、飴の味がしたりしなかったりとあまり良い実験ができなかった。ミラクルフルーツはその経験をいかしてなめながら舌全体に広げたつもりだったのだが、レモンのすっぱさを若干感じた。ミラクルフルーツ(タブレット)は干しぶどうのような味で個人的においしかった。
 授業の冒頭にいきなり試食体験から入り、味覚修飾植物についての驚きを感じたことで、その後の講義にすっと入っていくことが出来た。これは今後の実習などで活かしていけるなと思った。



Eさん 

 今回講義していただいた内容はとても興味深いものだった。
 味を感じる仕組みについては、実際私も今まで味覚地図というものに基づいて味を感じていると思っていたので、舌全体で味を感じていること、味蕾が味を判断するのは鍵と鍵穴の関係があるからだというお話を聞いて驚いた。のどにも味蕾が、また、なまずは皮膚などの体の表面に、ハエや蝶は手にも味蕾が存在するということにも大変驚いた。
 赤ちゃんのときが最も味蕾が多いと初め聞いたときは、なぜだろうととても不思議に思っていたが、赤ちゃんは知識が大人より少ない分、苦いものや酸っぱいものをいち早く舌で感じ取って危険を感じると聞いて、なるほどと思い、とても納得した。だから子供は苦いピーマンが嫌いなのだ。実は私は20歳になった今でもピーマンは苦くて食べられない。先生は20代から30代にかけて苦味をおいしく感じる時期が来るとおっしゃっていたが、私には自分にそんな時期が来るとは思えない。ピーマンは苦い。しかし実際に苦味をおいしく感じる時期がやがて訪れるとしても、私はその時期が来る前にピーマン嫌いのみならず、食べ物の好き嫌いをどうしても直したいと思った。9月に実習が待ち受けているからだ。給食の時間、今の自分のままでは子供たちに「好き嫌いなく食べなさい」などという偉そうなことは言えない。好き嫌いのメカニズムによれば、私が嫌いな食べ物の多くはほとんどが@の第一印象にあてはまる。最初に口にしたのがあまりおいしくなかったために、それ以来食わず嫌いとなっているものがほとんどだ。だから私は今日の講義を受けて、頭の中の情報をがんばって書き換えて好き嫌いを直そうと思った。自分でさまざまな調理法をためしてみたり、その食物の栄養素などを詳しく知ったりすれば、克服できるかもしれない。
 また、今日は実際にギムネマとミラクルフルーツを試食してみた。ギムネマに関する情報は何も知らなかったので、葉を噛んだ後にどのような味になるのかとても楽しみだった。ミラクルフルーツは、小学校2年生のときから本を読んで知っていて、まさか小学校のときに夢にまでみた体験ができるなんてと思った。しかし、ミラクルフルーツを食べるとレモンなどすっぱいものが甘くなると、本当のことだとは知ってはいても、やはり実際に食べてみるまでは半信半疑だった。本当に貴重な体験ができたと思う。話のみで得た知識と、自分が身をもって体感した知識とでは、認識の深さがまったく違うと思った。実際に目で見たり、触ったり、体験したりすることは、子供たちにはもちろんのこと、大人にとってもすごく大事なことだと思った。自分が教壇に立つときも、このような経験を通した知識をこどもたちに与えてあげることができたらいいと思った。
 ミラクルフルーツを舐めた後、学校の売店に行って、レモンを丸ごと買って友達と一緒に食べてみた。とても甘くてあっという間にたいらげてしまった。事情を何も知らない周りの人から見てみたら、とても異様な光景だったと思う。
 また、家に帰ったあと、ギムネマの葉をもう一度かんで、砂糖をなめてみた。噛み方が足りなかったのか、ところどころで甘さを感じた。しかし、やはり普通の状態でなめる砂糖の味とは違って、口に入れた瞬間は砂をなめているようで気持ち悪かった。おいしいとはまったく感じなかった。ダイエットで甘いものを食べるのを我慢するときには最適だと思った。
 今回の講義は、あまりにもくいついてお話を聞いていたため、90分という時間が信じられないくらいあっという間に過ぎた。
 貴重なお話を聞かせていただいてありがとうございました。      




■C・Dクラス

Aさん 

 私は生活・健康系コースの「家庭」分野に所属しているので、舌にある味蕾で人は味を感知していることや、甘味・苦味・酸味・塩味・旨みの五味があるという事など大まかな事は知っていました。しかし、水に溶けないと味がしない事や、ナマズが約20万個もの味蕾を持っている事、赤ちゃんのほうが大人より味蕾の数が多い事などは知らなかったのでとても驚きました。ミラクルフルーツはお昼にやっている「笑っていいとも!」でも以前紹介されていて存在は知っていたのですが、簡単に手に入るものではないと話していたので、今回の授業で実際にミラクルフルーツのタブレットを食べてみる事ができ、大変感動しました。タブレットは干しぶどうのような味でした。また、授業ではギムネマも食す事ができ、貴重な体験をさせていただきました。
 さて、私が興味を持った事は「人にとっての美味しさ」についてです。近年「食育」という言葉がよく使われるようになりました。私も興味があり、調べている分野でもあります。先生のお話の中で「親が美味しい顔をして食べる事が大切」というお話がありました。子供の味覚の形成にはやはり親の存在が大きく関わっているのだと感じました。私の身の回りで考えてみても、先生のおっしゃっていた事が当てはまると感じる事例があります。私のいとこのおうちでは、おじさん、おばさんがタマネギ嫌いなのですが、その娘さんであり、私のいとこである小学校5年生の女の子はタマネギをほとんど食べた事が無いのに「タマネギ嫌い」になってしまいました。つまり、自分の両親があまり美味しそうにタマネギを食べなかった事や、料理に入っていても箸で避けて食べる様子を小さい頃から見てきたからではないかと思いました。
 次に、味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知る事の重要性について述べたいと思います。これらの植物は栽培が難しいものが多いという事なので、今回の授業で試食したミラクルフルーツのタブレットのように、加工技術が進んで医療の現場でもっと使われるようになればよいと思いました。また、今回の授業のように味覚について体験する授業の教材・教具としてもっと使われるようになればよいと感じました。しかし、簡単にお菓子感覚で手に入れられるようになってしまったら、誤った使用方法などで問題が生じる可能性もあると感じたので、フルーツやお菓子の一種ではなく、薬の一種のような方向性で発展してほしいです。また味覚について知る事は、私たちにとってあたりまえの事柄である「口に入れたら味がする」という事象をとても特別でありがたいものに感じる事ができるので、とても重要であると思いました。また食育に絡めて「亜鉛」という少量でも大切なものについて知る事で自分の食生活を見直すきっかけにもなり、様々な可能性を持っていると感じました。
 授業を受けてから、「おいしい」と感じられる事がとてもありがたいと思うようになりました。また、いつまでもおいしく食べていきたいと思い、食生活も見直すことができました。興味深い授業をありがとうございました。



Bさん 

 外部講師を招いての講義は新たな考え方を学べるので私はとても好きである。今回の島村先生を招いての講義もやはり興味深く、とても楽しい講義だった。
 ミラクルフルーツ。私はこの言葉を聞いたことが無かった。どれだけすごいフルーツなのだろう。と思っていたら、配られたのは奇妙な葉っぱと錠剤である。これを食べてから甘いものを食べると味が変わるようだ。始めはまったく信じていなかったが、いざ試してみると衝撃を受けた。飴の味が変だ。というかまずい。不謹慎ながらもその時、「きのこの山」というお菓子を持っていたので、講義中にも関わらず我慢できなくて食べてしまった。すいません。…まずい。あれほど大好きだった「きのこの山」が信じがたい味になっている。甘くない。なんて不思議なミラクルフルーツ。もっとよく知りたいと思った。
 そのときは、味を変える植物全てをミラクルフルーツと呼ぶと思っていたが、講義をよくきいていると、それは違う事がわかった。それらのことは「味覚修飾植物」という。さきほどの甘みを感じさせないようにさせるあれは、ギムネマといわれる植物である。それにしても不思議な植物である。
 講義の中で一番印象的だったのは味覚修飾植物の応用法のところである。糖尿病・肥満・高血圧などの病気を持っている人には、甘いものが食べたいのに食べることの出来ない人がたくさんいるに違いない。そういう人たちの為に、ミラクルフルーツを使ってお菓子を食べた満足感を与える事が出来れば、それはすばらしい事である。
 甘く感じるだけじゃなく、しょっぱく感じさせる味覚修飾植物ができれば、塩分控えめな食事しか取れない患者さんでも、おいしく料理を食べる事が出来るんじゃないだろうか。今後の研究が楽しみだ。
 先生は好き嫌いのメカニズムについて先生は雰囲気も大切だと言っていた。確かに浜辺で太陽の下でするバーベキューはとても美味しい。一人で食べるよりみんなでワイワイ食べたほうが断然美味しい。好き嫌いの多い子供というのは、家族全員で食事をしていないのではないだろうか。家族みんなで食べる事ができれば、きっと苦手な食べ物も美味しく食べる事ができるはずである。給食のときも、教師が楽しい雰囲気をつくることができれば、子供たちも美味しく給食を食べる事ができるんじゃないかと感じた。実習では楽しい給食ができるようにがんばってみよう。
 とても楽しい講義だった。味覚の重要性もわかったし、ミラクルフルーツを知ることができてとても有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。



Cさん 

 今回の講義はとても興味深いものあった。特にギムネマやミラクルフルーツを食べたときには本当に驚いた。ミラクルフルーツは名前を聞いたことはあったが、まさか本当に味覚が変わるとは思わなかったからだ。島村先生はこういった味覚体験は舌が正常だからできることだとおっしゃっていて、確かにそのとおりだと思った。味覚異常の人だったら、味を感じないのだから味が変わっても気づかないし、こういった体験をする意味がなくなってしまう。ギムネマによって甘味が消されて、すっぱくなったあめに対しても何も感じないし、むしろすっぱささえ感じることができない人もいると思う。わたしはすっぱいだけのあめをなめたときおいしくないと思ったが、まったく味を感じることが出来ない人はおいしさどころかまずさすら感じることが出来ず、本当につらいだろうと思った。そして先生がおっしゃっていたことは、「おなかが痛くなるのは、そこに胃や腸があるからだ。」という話に似ていると思った。胃などはふだんそこにあることが当たり前であるけれども、痛くなってそこで胃があること、そして正常に機能していることの大切さに気づくというものである。そのように、自分の下が正常なおかげで毎日おいしい料理をおいしく食べることができるのではないかとだと思った。ふだん気づかなかった舌や、正常な味覚の大切さ、ありがたさを知る良い機会になった。
 現代の糖尿病による肥満が社会問題となっている。糖尿行患者は甘味の接収が制限さえれているが、まったく食べないというのは患者にとってストレスとなってしまう。そういった人たちにとってミラクルフルーツは画期的な植物であると思う。甘味を実際には摂取していなくても、甘味を感じることができれば、以前より我慢することがなくなり、治療もスムーズに行えるようになるのではないか。今回はミラクルフルーツのタブレットをいただいたが、甘さ控えめのお菓子などにうまくこのフルーツを組み合わせたものができれば、より食べやすいものになると思う。
 これらの植物はなかなか値段がするということだが、早く普及して、子供たちも実際に体験することが出来きてほしいと思う。味覚について視覚や聴覚を用いて知ることも大切だが、今回のように味覚について学ぶ場合、味覚を実際に使って体験したほうがはるかに面白く、理解しやすい授業になると思った。
 また講義の中で、辛味が痛覚だと知って驚いた。動物が生きていくうえで役立つものがおいしいと感じることはわかるが、わざわざ痛いと感じながらわさびやからし、キムチなどを好んで食べていることを考えると不思議でならない。韓国では発刊作用を高め、健康にいいとされ辛いものが食べられていると聞くが、しかし健康を考えた上で渋みやえぐみが必ずしも必要とはいえない気がする。こういった痛覚に関係する感覚は現代のより複雑な味や刺激的な味を望む食生活とも関係しているのではないだろうか。
 今回お話を聞いたことで味覚に関する関心が沸いたとともに、味覚について深く考えるいい機会になった。大変興味深い話をしていただき、ありがとうございました。



Dさん 

 過去に家庭科等の授業を受けてきて、何度かこういった味覚に関する話を聞いてきたが、今回の講義では新しく得た情報や、勘違いしていた情報を修正することができた。
 また、講義の内容がどれもきちんと理由が補足されていたので、とても分かりやすく、理解しやすかった。例えば、赤ちゃんの味蕾が約12000個あると言われるだけでは、そこで単なる覚える知識で終わってしまうところを、味の持つ意味をあわせて考えたときに、何でも口に入れがちな赤ちゃんが、酸味・苦味といった危険を表しやすい味覚のシグナルを高感度で感じるための自己防衛能力だと知ったときは、なるほどと感じた。ユーカリとコアラの関係や、ライオンが実は野菜を食べている話が、実は味覚が生態にも関係していると知り、味覚がただの五感の一つで終わらないことを知った。
 また、味覚地図についての認識が誤っていたことも、味蕾での味の判別方法から考えれば明らかであり、納得させられた。
 味覚についての正しい知識は子どもが持てばいいと、ついつい教員を目指す自分は思ってしまったのだが、本当に必要なのは大人なのではないかと感じた。食育と叫ばれる今、家庭での食事は大切であるし、むしろ大人のほうが食が乱れやすいように感じるからである。大人の食習慣・食生活の乱れは子に強く影響するものだ。
 また、今回の貴重な体験としてミラクルフルーツとギムネマがある。ミラクルフルーツは最近ではテレビでよく取り上げられることが多く、実際体験したことがあるのだが、何度やっても不思議な体験である。ギムネマも初体験ながら驚きの体験であった。
 何よりもすごいことはミラクルフルーツがタブレット化し、使用方法が容易になったことである。しかし、どこでも売っているわけではなく、まだまだ入手が容易ではないようであることと、決して低価格ではないことから、まだまだ発展途上であるように感じた。味覚修飾植物はミラクルフルーツだけではなく、ギムネマやクルクリゴなどがあるが、こういった植物もタブレットのように加工され、かつ安価で入手できるようになればと感じるが、それには正しい知識と共に広く認知される必要があるだろうと考える。
 今回は滅多に経験できない味覚体験をさせていただけたことをはじめ、味覚にまつわる興味深いお話を聞かせていただきありがとうございました。



Eさん 

 私はこれまで味覚というものにあまり興味がありませんでした。というのは、味覚という感覚は正常であるのが当然だと考えていたからです。現代人の中でも味覚という感覚は、五感の中であまり意識されていない部分ではないかと思います。視覚には視力検査がありますし、聴覚には聴力検査があります。これは教育機関などの身体検査で必ず行われています。また、日頃風邪をひいて鼻がつまると匂いをかぐことができず不便を感じますし、触覚という感覚は、例えば暗闇でどの感覚を頼りにするかといわれたら、多くの人が触覚だと答えるでしょう。歯の検査はあっても舌の検査をすることは滅多にない・・・今回の講義は私にそういったことを気づかせてくれる新鮮なものでした。
 味を感じる仕組みに味蕾があり、それが人間では赤ちゃんの時期に一番多く存在している。その理由が、大人は食べ物に対する知識があるから毒を食べることはないが、赤ちゃんは何でもかまわず口に入れてしまうため、危険シグナルに気づけるように敏感になっているということ。原始的な本能というのは時代を経ても、変わらず刻まれているのだなとちょっと感動しました。味覚は生命を守るためにちゃんと機能しているのですね。
 味覚の発達は9〜12歳までということで、子どもに好き嫌いが多い理由、なぜ大人になると克服できるようになるのか、講義を聴いてなるほどなと思いました。知識(食べ物などの)というものは、無意識のうちに自分の中に作りあげられていて、それが初めからあったかのように錯覚してしまっている自分が怖いなと思いました。今までの私は、子供たちが好き嫌いを言って食べない時、「どうして食べられないの?こんなにおいしいのに。」「栄養がたくさん入っているのだから食べなさい。」と言っていたのだと思います。また、人の心理に付け込んだウソ情報に操られていることにも恐怖を感じ、正しい知識とは一体どこで得たらよいのだろうかと思いました。
 おいしい食事は、雰囲気というものがとても大切であるのだと知りました。子どもが幼い頃から、家族みんなで仲良く食べること。時間のかかったおふくろの味を食卓に並べること。好き嫌いを直すために、本人に自覚させ、頭の中の情報を書き換えていくこと。親の食事に対する頑張りが、そのまま子どもに反映するのだと思いました。
 今回実際に体験させていただいた、味覚修飾植物「ミラクルフルーツ」と「ギムネマ」。体験することで味覚障害の恐ろしさを知りました。味覚障害という言葉を知っていても、予防が叫ばれたとしても、味覚を失う怖さを知らなければその重大性は分かりません。スローフード推進の1つの柱となり、様々なところで多様な形態の味覚教育が行われていますが、まずその前提として、これらの味覚修飾植物を利用した実体験が必要になるのではないかと思います。また、今後も増大するであろう生活習慣病の方の治療に有効ではないかと考えます。「飢えには強いが飽食には弱い」。現代を生きるためには、人間は賢くなければなりません。味覚修飾植物の日本での栽培を確実にし、手軽に手に入る日がくることを期待します。
 最後に、今回の実験ができるということは自分が正常な味覚を持っている証拠であるということで、味覚のありがたさを実感しました。味覚教育の方法について興味を持ちましたので、これから色々調べてみようと思います。




■大学院

Aさん 

 赤ちゃんの味蕾は約12,000個あり、大人の約2倍であることに驚いたが、理由を知って、なるほどそういうことかと納得した。赤ちゃんは、大人に比べて口に入ったものが、身体に害が無いかどうかの知識が低いので、味蕾が多いことで危険に対する知識の低さをカバーしているのだと知った。
 このことに関連して、味覚障害を起こすと人体に害を及ぼすものが口に入っても危険だと察知することができないのだと気づいた。例えば、最近事件になった農薬入り餃子をもしも味覚障害の人が口にしたら、異変に気がつかずに亡くなってしまったかも知れない。このことを考えると、味覚というのは人間の感覚の大切な一要素であるのだと講義を通して感じることができた。
 味は完全に舌だけで感じていると思っていたが、それは大きな間違いであることを知ることができた。味覚地図のように舌で味を感じていると今まで信じきっていた。特に印象に残ったのは、のどにも味蕾があることを実感した。のどで味を感じているとは思ってもみなかったことなので本当で驚いた。
 近い未来、味覚の研究が進み人工的に味を作り出すことができれば、コンピューターに映った映像の味を感じることができるようになったら面白いと思った。
 インターネットの通信販売で味見ができたら便利であるし、世界中のあらゆる食物の味を日本にいながら体感することができたらいいなと思った。
 甘味の鍵穴の形や酸味の鍵穴の形などがわかれば、不可能なことではないと講義を受けていて思った。



Bさん 

 ミラクルフルーツについて知識が全く無く、今回の講義の中で実際に自分の舌で確かめられることを楽しみにしていました。
 今回の講義の中でまず驚かされたことは、舌の部分によって甘味、酸味等を感じているのは神話であり、舌全体で感じとっているという点でした。今までの誤った情報から今回の講義の中で新たな発見が多かったのですが、味蕾の話が一番興味深かったです。私は保育科出身なので、味蕾が最も発達している乳幼児期のことに関心があり、大学時代に小児栄養の中で、市販の離乳食と実際に調理した離乳食を食べ比べしたときのことを思い出しました。そのときのことを思い返すと、市販のものは離乳食といえども味が濃く、敏感期からこのような味付けに慣れてしまうことがよいことなのか疑問でした。講義の中の、文化に合致した美味しさの「おふくろの味」や、加工食品の取りすぎによる味覚障害の話にもつながってくるのですが、乳幼児期の「薄味」から味覚の完成の12歳までは特に「家庭の味」を大切にしていかなくてはならないのだろうかと感じます。
 また、好き嫌いのメカニズムにもあったように、家庭での食事から「味」だけでなくみんなで食卓を囲む楽しさや、食に関心を持つことが今問題となっている「個食・弧食」の解決になっていくのではないでしょうか。そして、家庭の中だけでは食に対する科学的な知識はそれほど得られないので、教育の中での「食育」の必要性がますます求められていくのではないかと思います。
 「ミラクルフルーツ」や「ギムネマ」の試食は、「すごい!」の連続でした。これらをただすごいものという発見で終わらせるのではなく、糖尿病患者や肥満対策としてダイエットが必要な人への低カロリースイーツの開発というように、健康増進と医療へとつながっていくことに感動しました。



Cさん 

 最近、「食育」という言葉を耳にする機会が増えてきているように感じる。私自身、「食育」には大変関心を持っている。というのも、子どもたちは好き嫌いが多く、ジャンクフードを好むといった偏った食事をしていたり、あるいは塾等に通う子どもの増加による孤食など、食事に関する様々な問題が浮き彫りになってきているからである。そこで、学校教育における給食指導には非常に大きな意味があるのではないか、と個人的に給食の重要性を考えている。ところが、給食費を支払わない家庭が増えているという現状があるのもまた事実である。
 私たちが物を食べたときにおいしい(甘い、しょっぱい、すっぱい等)と感じるのは、全て、ひとつの味蕾だけで判断しているのではなく、それぞれの味蕾にそれぞれの役割があったということをこの講義を通して初めて知った。これは非常に驚きの事実であった。また、赤ちゃんの時には12,000個もあった味蕾が大人になるにつれて減っていくという話や、ソムリエ等といった食通の人たちは、他の人と比べ、単に処理能力が高いだけで味蕾の数は基本的に同じということも分かった。さらに、なまずは約200,000個もの味蕾があるのに対し、ヘビは2個、ニワトリは30個と圧倒的に味蕾の数が少なかったが、それはそれぞれの生物の生活環境や行動の仕方によって変えられていると知った。なまずやヘビやニワトリ、ハエはそれぞれが生きやすいよう、それぞれに合わせてつくられている。生物の体というのは実に都合のよい構造に出来ているのだと感じた。味蕾は一ヶ月間かけて新しいものに生まれ変わっていく。加工食品に頼りすぎた食生活がなぜいけないといわれているのか、私は単に調味料が多く含まれているとか、野菜不足による栄養バランスなどといったことが問題なのだろうと、その意味をきちんと理解していなかったように思う。しかし、こうした食生活を繰り返した結果、加工食品に含まれる添加物が体内の亜鉛を追い出し、亜鉛不足が味覚障害を引き起こす要因となるということが分かった。こうした事実をきちんと把握していれば、なぜ好き嫌いがよくないのか、なぜバランスの取れた食事をしなければならないのか、カップ麺やスナック菓子といったものばかりを過剰に摂取し続けたらどうなるか、子どもたちに納得させるための論理的な指導を行うことができるだろう。実際教育の現場に出たら、単に強要するだけではなく、こうした正しい知識をもとに適切な説明を通して食事の指導を行っていきたいと思う。また、更なる研究が進められ、糖尿病や高血圧などといった病気を持つ人たちにも役立っていくといいと感じた。



Dさん 

 1. 私が一番印象に残ったことはビジネスと味覚との関係である。ハンバーグステーキなど何気なくレストランで食べていたものが科学的証明を持ったものなのだという事に改めて気づかされた。食というものは五感を全て活用してなされる行為である。ハンバーグステーキのあのジュージュー、あの匂い、あの煙、あの色身、ステーキを切るナイフとフォーク動き、家族や友人と共に楽しむことなどすべてが科学的に証明され、おいしさを感じるバロメーターとなる。
 2. 糖尿病患者。糖尿病患者の場合、当たり前だが何と言っても等分摂取量が問題となる。患者にとって糖分である甘みをかんじることのできない生活は相当な苦を感じることであろう。この問題を解決する術がミラクルフルーツである。酸を含んだものを甘いと感じることができるので糖尿の患者も心配なく甘味を楽しむことができる。また、摂食障害などの食に関するトラブルも味覚修飾植物によって快方へと向かわせることが可能となる。
 3. 私が面白いと感じるのが味覚修飾植物による味覚の錯覚現象である。あるテレビを見ていたところ味覚の錯覚の検証が行われていた。例えば、人はから揚げを視覚的にから揚げであると理解しているからそのから揚げの味を感じることができるのだが、調理された北京ダックの写真を見ながらから揚げを食べると北京ダックを食べている錯覚に陥る。また、プリントわさび醤油を一緒に食べるとウニの味がすると言う味覚の錯覚がある。そこで疑問であるが、プリンとわさび醤油は舌から発せられた信号を脳がウニと感じるからウニの味になる。ミラクルフルーツでは授業で勉強したように舌にある作業を施した結果、舌が甘味を感じるように出来上がっている。ウニの例とミラクルフルーツの例では味覚の錯覚でも意味が違うように思うのだが、どうだろうか。味覚の錯覚はその他にもスイカに塩をかけると甘くなること、冷たさを感じさせる成分の入っている飴は温度的には全く変わっていないことなど他にもいろいろある。



Eさん 

 まずはじめに、講義を聞いて感じたこと興味をもったことについて述べていきたい。私自身、興味を持ち、考えさせられたという観点からでは、「人にとってのおいしさとは」というところの話である。もちろん今までに、人がどのような理由でおいしいと感じるのかなんて考えたこともなかった。しかし、今回の講義において@生理的欲求に基づくおいしさA文化に合致したおいしさB情報に基づくおいしさC薬理学的なおいしさ、という4つの要因を学ぶことができた。そこで、まんまとM社の戦略によって動かされている自分に気づいたのである。私は小さい頃から自宅の近くにあり、お小遣いの範囲内で帰るハンバーガーをよく食していた。そのため、文化的なおいしさ、薬理学的なおいしさ、などからハンバーガーにはまり今に至る。上越に来てからも、夜中ドライブスルーに足を運ぶのが日課になってしまっている。まさしくM社の戦略にはまっている状態なのである。ハンバーガーを好きなことが悪いことではないが、ほぼ毎日食するということは健康面からいえばよろしくないことである。ほとんど油でできているものとり、高カロリー生活を送ってしまっていることになるのだから。講義で学んだように昨日今日の食事が即効性をもつわけではない。今までの食生活が未来の自分をつくっていくのである。そう考えると自分の食生活をあらためる必要があることに気づかされる。その気づく、食生活を変えようと思えたことはこの講義で一番の収穫であった。また「情報に基づくおいしさ」において、自分がいかに情報に踊らされていたか知ることができた。特に「レモン〜個分のビタミンC」という表記に弱かった自分を情けなく思う。このように、いかに自分が食事を取る際に企業の思惑どうり動かされていたか気付かされた。そこに気づけたことは私にとってとても意義のあるものであった。情報に基づくおいしさなどによって、動かされるのが悪いわけではないが、それのみではなく食品の正しい知識を知り、その上で本当においしいもの、本当に自分に必要な栄養素がはいったものを食していくことが健康的な面からも望ましいし、絶対的においしいと感じれるものに出会うことにつながるであろう。
 その他、もうひとつ興味をもって聞かせていただいたことがある、それは蝿の味蕾が手にあるということである。小学校、中学校のころから蝿はなんで手をごしごししているのだろうと感じたのを覚えている。ただの手洗い行動にしては頻繁に行っていると思っていた。その行動原因が手に味蕾があるということだとわかって合点がついた。蝿といえばよく図工の時間に絵の具を使って描いていると、出した絵の具のところにとまり、手をごしごししていたことを覚えている。蝿は絵の具に含まれている何を食べているのか個人的にとても気になるところである。後で調べてみたいと思う。
 ここからは味覚修飾植物の今後の展開や発展について述べていきたい。講義であったように糖尿病患者が増加している現在においては、ミラクルフルーツなどが必要とされる。講義中レモンでの実験で感じたように、酸味がきいたものを甘いと感じさせる効果は絶大である。その糖尿病患者などにとっての必要性はいうまでもない。これから必要なのは味覚修飾植物の知名度、普及性ではないかと思う。私自身、味覚修飾植物という単語はまったく知らなかった。私がたまたま聞いたことがなく、社会の大多数の人が知っていることであるとは思えない(実際は統計などを取らないとわからないが)。そうすると、糖尿病予備軍も多数存在するといわれる日本において、味覚修飾植物の存在を知ってもらい活用していくことが必要ではないかと考える。日本では育てることが困難という事情はあるが、なんとか日本でも低コストで提供できるようになり、多くの人が認知し、有効に活用していくことを願いたい。微々たるものではあるが、今回の講義で体感した私たちも、その効果をしっかりと覚え、知らない人がいたら伝えていくべきだと思う。