1.講義で感じたこと・わかったこと・興味を持ったこと
人でも年齢によって味蕾の数が違うことに驚きました。赤ちゃんが何でも口に入れようとするのは、五感の中でも味覚が一番敏感で、だから味を見てそのモノを理解しようと無意識にやっているのだろうかと思いました。また老人では味がよくわからなくなると聞いたので、味蕾の数が減っていくとわかりました。更に唾液の分泌量が少なくなること、神経の受容体機能の低下も合わさって、味覚低下につながるとわかりました。
「甘いものは別腹」とよく聞くし、私も満腹感を感じていても食後にケーキ1つ平気で食べられるので、「別腹」は本当なのだろうと思っていました。けれど、好きな食べ物を見る問いが活発に動いて胃の丈夫に余裕ができる、という仕組みまでは知りませんでした。好みや気持ちを自律神経にまで影響させて内臓を動かす人の身体に驚きました。
好き嫌いの話を聞いて、自分のことを振り返ってみました。すると私は第一印象と雰囲気でピーマンが嫌いになっていたことに気付きました。実際食べた時も苦くて嫌だったこと、ピーマン嫌いの子供が出ているアニメを見ていて、ピーマンはまずいというイメージが自分の中で出来上がっていた事が、私のピーマン嫌いの原因だと考えました。しかし今は、苦味も平気になって食べられるようになりました。
2.味覚修飾植物の今後の展開や味覚について知ることの重要性
味覚修飾植物の糖尿病患者への適用が、これから広まればいいと思います。食事前にミラクルフルーツを下全体にこすりつけなければならないことは少し手間がかかるけど、糖を摂らなくても甘みを感じることができることは、かなり見逃せないポイントだと思いました。甘みは食事を大変おいしくしてくれるので、大事なものです。だからこの味覚修飾植物の発見はすごい大発見だと思います。お菓子に利用するというのも、特に子供の糖尿病患者には食生活に楽しみがあっていいと思います。
今注目されているメタボリックシンドローム対策も、40歳以上対象の特定健診だけじゃなくて、子供の味覚形成にも対策をしたらどうでしょうか。新米お母さんたちに子供の味覚の知識を正しくつけてもらえたら、大きくなった子供が偏った嗜好になることも減るのではないかと思います。また、最近の小学校では子供の食育が積極的にされているけど、ご飯を作るのはお母さんなので、母子共に食育を進めるべきなのだろうと思います。ただ、このようなことに効果があるかわかるのは子供たちが大人になる頃なので、すぐに成果を出さなければいけないなら、あまり効果的ではないのかもしれません。しかし、将来の日本が抱える問題が減るようにみんなが味覚の知識を持ってほしいと思います。おいしいからといって安易にファストフードに走らないように国民の意識が変わるといいと思いました。
3.意見・感想
私も食について勉強して、正しい食生活がよくわかっているけど、それを実践できるかは別の問題だと思っています。時間が余り無く適当に済ませたり、冷蔵庫の残り物で間に合わせたり、買い物に行っても目に付くのは好きな食べ物ばかりという事が現状です。これはよく考えてみれば子供の頃から大して変わっていません。味覚の嗜好ができてから食生活を変えることは、本当に難しいと思います。自分の経験や、9〜12歳で味覚の嗜好が出来るという話から、将来子供ができたらその子にはよく考えて食べ物を与えようと思いました。
◎島村のコメント
すべての苦い食材に毒があるわけではありません。そのような知識を知ることで、色々と食べることができるようになるわけです。
食育はご指摘の通り、食卓の権限を握っているのは親ですから、親も含めて食育を推進していく必要があります。